昭和風アナログレコードが子どもたちに大人気なワケは?
アナログレコードが子どもたちに大人気な理由
それではいよいよ本題。
いかにも「昭和風 」なアナログレコードが21世紀生まれでデジタルネイティブ世代の子どもたちにウケている理由は何なのでしょうか?
筆者が考察した主な理由を列挙させていただきます。
●家や自動車を所有する気のない子どもたちの「所有欲」を満たしてくれる
東京に象徴される大都市圏の子どもたちの多くは、今や自動車や庭付きの一軒家といった高額な資産を所有する気がありません。
そんな中、1枚数千円程度で買うことができるわりにはジャケットがポスターのように大きくてカッコいいアナログのLPレコードはCDと違って抜群の存在感があります。
そのため、若者や子どもたちの「所有欲」を満たしてくれているものと考えられます。
●アナログレコードを買えばダウンロードコード入力でスマホでも聴け一挙両得である
CDを買ってきても楽曲をアナログ音で聴くことはできません。
が、アナログレコードを買えば12桁のダウンロードコードを入力することで楽曲をスマホに入れてデジタルサウンドで聴くこともできます。
若者や子どもたちにとっては一挙両得です。
●A面からB面へとひっくり返す手間がいい
アナログレコードがCDと大きく違う点の一つに、「A面からB面へとわざわざひっくり返さなければならない 」というのがあります。
実はこの面倒くささこそが若い人たちにとっての魅力なようです。
その楽しさは子どもたちがこれまで知らなかった感覚でもあるようです。
●好きなアーティストが続々とアナログ盤を出しているのでコレクションができる
そもそも、現在主流であるダウンロードして聴く音楽は「コレクション」にはなりえません。
またディスクが小さいCDもコレクションとしての見栄えはもう一つといえます。が、アナログレコードはどうでしょう。
その大きさに耐えうるクオリティーのジャケット・デザインがほどこされていますので、好きなアーティストのアルバムを集めれば立派なコレクションとなります。
近年、わが国でもサザンオールスターズや竹内まりやといったベテランからBABYMETALや“ももクロ”といった若手まで多種多様なアーティストたちが続々とアナログレコード盤の新譜を出しています 。
子どもたちにとってはお気に入りのアーティストのコレクションができるという今までになかった楽しみ方が実現するようになったのです。