仮病じゃない! 子どもの「ストレス」の原因&SOSのサインとは
話を聞いていくうちに、ストレス要因ではないかと思われるものが見つかりました。
・5年生の3学期からお父さんが転勤になってしまったこと
・6年生になって担任が変わったこと
・担任の先生が厳しくB君とそりが合わないということ
・部活(水泳)での練習時間が増えたこと
お父さんのいない寂しさに加え、勉強と部活、先生との関係などが合わさり、大きなストレスになっているようでした。今は、「抱っこ」と言ってきたときにいつでも受け止めるようにお母さんが対処しているとのことでした。
このように、子どものSOSサインにも個人差があります 。普段と違うような行動をするようになったら要チェックだと思っていただきたいです。
●親は子どものストレスの受け皿に!
「私は子どもの話を聞こうと努力していますが、子どもが話さないんです!」という声を多く聞きます。
こうおっしゃる親御さんの中には、早口で子どもに何かを言わせようとしたり、半分脅すような感じだったり、根掘り葉掘り聞き出そうとしたりする方がいらっしゃいます。
子どもからすれば、これでは話そうにもうまく話せません。
あくまでも、親は話を聞く側なので、主体は子どもです。親が聞きたいことだけを聞いてスッキリするのではなく、子どもが話をしてスッキリすることが大切なのです 。
親は話を聞いて、アドバイスを求められるまでは聞いてあげるだけにしましょう。そして、子どもの主張をまずは認めてあげてほしいと思います(ただし、命の危険や人に迷惑をかけるようなことがある場合は、この限りではありません)。
大人でも話を聞いてもらえたらスッキリした気分になるでしょう。子どもにもそれが必要なのです。
無理して話を聞こうとしても話そうとはしないことが多いです。そんなときは、2人きりで出かけるとか、話さなくても一緒に何かをするでもいいです。
子どもの視線を捉え、ほほ笑みかけてあげるだけでも違ってきますよ。
●おわりに
子どもも大きなストレスを抱える時代です。話したくても親には話せないと思っている子は大勢います 。子どもだって親に心配をかけまいとして必死なのです。
そんな子どもを丸ごと受け止めてあげられるよう、親が受け皿になってあげることが必要ではないでしょうか。
こういった手だてを早めに打つことで、子どもはストレスに負けない力をつけることができるようになるものです。