死亡するケースも!? 熱中症の予防に欠かせない基本の対策5つ
●(3)こまめな水分補給
暑い日だけでなく、湿度の高い日も知らずに大量の汗をかいています。こまめに水分を補給することが大事です。
最近では、幼稚園や保育園、小学校などで水分補給を細やかに指示してくれるので比較的安心です。
逆に、放課後の部活動や課外活動中の熱中症が増えています。学童以上の子どもには、我慢せずに水分補給することを教えたいものですね。
スポーツドリンクや塩あめ などで水分と同時に塩分を補給するのもよいと思います。
●(4)服装を工夫する
汗を吸ってくれる素材の下着や服を着用すると効果的です。太陽の下では、黒色の服は熱を吸収して暑くなります。
白っぽいほうが体感的に涼しく感じるようです。
また、えり元はゆるくしておく ことで、熱や汗が出ていきやすくなります。
●(5)体力や体調を考慮する
小さい子どもは体力が十分ではありません。風邪や下痢などの病気、病み上がりなどにも体力は低下しています。
また、寝不足や朝食を取っていないなど、その日の体調が影響して熱中症を発することもあります。そのようなときは、無理をしないことが一番です。
日頃から規則正しい生活を心がけるほか、軽い運動で汗をかく習慣をつけておくと、夏の暑さにも対抗しやすくなります。
●熱中症かな!? と思ったら……
日本救急医学会では、熱中症を重症度によって(I)~(III)まで3区分することを推奨しているようです。
日本救急医学会によると、熱中症の症状は以下のとおりです。
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(I)軽症:現場での応急処置が可能
めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直(こむら返り)、大量の発汗。
(II)中等症:病院への搬送が必要
頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐、力が入らない、体がぐったりする。
(III)重症:入院・集中治療が必要
意識がなくなる、けいれん、歩けない、反応がおかしい、高体温(熱射病)。
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(I)の状況まではその場での応急処置で対応可能ですが、(II)以上の症状が見られた場合は迷わず病院へ行く ように手配してください。現場でできる応急処置は次のことを意識します。
・すぐに涼しい場所へ移す(風通しのいい場所、日陰、クーラーが効いている室内など)
・体から熱を出させて冷やす(衣服をゆるめる、体に水をかける、ぬれタオルをあてて扇ぐなど)
・水分と塩分を補給する(冷たい水を与える、たくさん汗をかいた場合はスポーツドリンクや塩あめなども与える)