なぜダメなの? お酒やタバコに手を出す子どもの実態と親の向き合い方
こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。
“お酒とたばこは20歳を過ぎてから”。法律でそう決まっていることは、誰もが承知しているはずです。
でも、どれくらいの人がそれを守っているでしょうか?
20歳前に飲酒やたばこを覚えたという人は少なくないでしょうが、10代後半の大学生がする飲酒や喫煙と、小中学生がするそれとでは意味合いが違います。
でも、実際には中学生の17.1%が飲酒経験ありと答えた調査結果もあるように、一部の低年齢層による飲酒、そして喫煙は公然の秘密となっています。
そもそもなぜ飲酒と喫煙が20歳からなのか、低年齢層がお酒やたばこに手を出す理由は何なのか、それに周囲の大人はどう対応していくべきなのかなどを考えてみましょう。
●どうして“お酒もたばこも20歳から”?
法律で“20歳から”と決められているのには理由があります。何もイジワルをしているわけではなく、体と心の成長に大切な制限なのです。
心身共に未発達な未成年にとってのお酒やたばこは、記憶力が低下する、肺疾患にかかりやすくなる、性機能発達異常などの可能性がある恐ろしい存在です。
さらに、心が未発達で不安定な未成年の場合、「少しぐらい」「みんなだって」と好奇心から気楽に体験した結果、それが習慣化してしまいやすい という特徴もあります。
これはお酒やたばこ以外の“危険物(ドラッグなどの犯罪行為)”に対する体験へのハードルも低くしてしまう可能性があり、未成年の将来に大きな影響を与えてしまうこともあります。
“20歳”は、体の成長に加え、精神的判断力の発達が見込まれるボーダーラインなのです。
●どうして子どもたちはお酒やたばこに手を出すのか?
大人のアルコール中毒やヘビースモーカーのように、「飲まずにはいられない!」「吸わずにはいられない!」という状態であるはずもない子どもたちが、なぜお酒やたばこに手を出すのでしょうか?
考えられる理由は“好奇心・興味”“認識不足”“情報不足” 。
未知のものに好奇心を持つのは人として当たり前の行動です。お酒やたばこが興味の対象になるのは当然かもしれません。
ただ、そこにお酒やたばこに関する十分な情報があり、それなりの認識を持っていれば“ストップ”もかかるのです。
ストップがかからず手を出してしまった子どもたちに共通するのは、親や周囲の大人たちが飲酒や喫煙に関する十分な情報を与えていないために、その害を認識できていないという状況です。