放置すると危険!? “鉄欠乏性貧血”を軽く考えてはいけないワケ3つ
軽く考えていてはいけない理由3つをご紹介いたします。
●(1)気がついたときにはすでに重症ということもある
さいたま市にあるS医院の院長S医師による見解によると、『女性には月経があり、出産や授乳の影響で鉄欠乏性貧血を起こしやすいが、一般的に男性よりも自覚症状に敏感ではなく、「いつものこと」と我慢できてしまう傾向がある。そのため、「何だか具合が悪いぞ」と自覚して病院を訪れたときにはすでに重度の鉄欠乏性貧血になっていることがあり、大変危険である 』とのことです。
また、一度体内の鉄の貯蔵量が不足してしまうと、それを食事によってのみ補うことは難しく、やはり医師による正確な診断と共に、必要な鉄を補うために“鉄剤の服用”が必要なのです。
●(2)貧血の裏に大きな病気が隠れているケースもある
鉄欠乏性貧血の原因の1つは“出血の過多”であることが考えられ、女性であれば月経による出血がすぐに思いつくと思います。
しかし、まれに胃潰瘍や十二指腸潰瘍、大腸がん、子宮筋腫からの慢性的な出血 が原因となっていることも。
鉄欠乏性貧血と診断されれば、医師はその原因をきちんと把握すべく対処してくれます。
「ちょっと具合が悪いけどまぁいいか」と放置せず、適切な治療を受けることが望ましいと言えます。
その裏にある大きな病気を見逃してしまうことが、非常に危険なのです。
●(3)鉄不足が深刻な状態になると出てくる困った症状も
●異食症
何か変わったものが無性に食べたくなる病気。最も多いのが氷で、時には食べ物ではない泥や土、チョークなどを食べてしまう場合も。
●真菌症
鉄不足によって白血球の生成も鈍り免疫機能も低下します。特に皮膚の免疫機能が低下することで、カビによる感染症を起こすことも。たとえば水虫など。
●不妊
若い女性に鉄欠乏性貧血が起こると、妊娠しにくくなる ことがあります。
●神経伝達障害
手足を虫がはうような感覚に襲われる症状があらわれます。
●味覚障害
食べ物の味を感じにくくなるなどの症状があらわれます。
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いかがでしたか?
『鉄欠乏性貧血』への理解を深めて、適切な治療を受けていただくことが何より大切です。ぜひ、ご主人様と一緒にコラムをご覧になっていただきたいなと願うばかりです。
【参考リンク】
・貧血の基礎知識 | メルクマニュアル家庭版(http://merckmanuals.jp/home/%E8%A1%80%E6%B6%B2%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E8%B2%A7%E8%A1%80/%E8%B2%A7%E8%A1%80%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E7%9F%A5%E8%AD%98.html)