就学前にマスター! 子どもを算数好きにする『10の補数ゲーム』とは
●“10の補数”が瞬時に思いつけば、すぐに答えを導き出せる
この過程の中で、子どもにとって最も難しいのはどこでしょうか?
「8のことを思い浮かべながら、6を2と4に分解する」というところです。子どもは頭のなかで、いくつもの数字を操作しなければなりません。
このとき、8に対しては2が補数であると瞬時に思いつくかどうかが計算のスピードを左右します。
補数がすぐにわからない子は、頭の中で順番に数を数えたり、指を使ったりして考えなければなりません。そうこうしているうちに、一連の過程の中でいま何をやっているのかが分からなくなってしまうのです。
小さなつまづきは積み重なると、大きな苦手意識となってしまいます。そしてやがて算数嫌いへと発展してしまうのです。
1年生の最初の壁を問題なくクリアするためにも、就学前に10の補数をマスターしておくことが重要 といえるでしょう。
●すぐにできる! 「10の補数ゲーム」のやりかた
補数がぱっと頭に思い浮かぶようになるためには、反復練習が最も効果的です。
けれど、机に向かって計算ドリルをやらせたり、意味もわからないまま暗唱させたりするのは得策とはいえません。就学前なら、遊び感覚で取り組める“10の補数ゲーム”が一番いいでしょう。
まず、ママと子どもが向かい合い「10の補数ゲーム」と声をかけます。
そして、ママが「2」と言ったら「8」、「4」と言ったら「6」といったように、子どもに補数を答えさせていくのです。
ただし、焦りは禁物。目に見える「1個、2個」という実際の数から、「1、2」という概念上の数字をイメージできるようになるには、ある程度の時間がかかります。
最初は実際に数えられるものを使いながら練習し、子どもの理解をゆっくり待ってあげるのがポイント です。
慣れていないうちは指を使いながら数えてもOKです。また、まずは“5の補数ゲーム”でルールを理解させるのもオススメ。片手で数えられるので、子どもにとっても敷居が低く簡単に始められます。
お菓子を用意して「あと何個もらえば10個になるかな?」と言ってみるなど、子どもが好きなものをうまく取り入れるのも手です。電車好きな子には車輛のカードを作り、「10両編成になるにはあと何両あればいいかな?」のように問いかけてもいいですね。
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いかがでしたか?
楽しみながら算数の基本をマスターすることができる“10の補数ゲーム”。