小1でつまずかない! 新年度までに年長のママができる“宿題の壁”対策
こんにちは。子育て支援を専門にしている臨床心理士の今井千鶴子です。
年度末のこの時期、年長のお子さんがいるママからの相談で多いのは、小学校入学に向けての悩みです。
中でも、保育園や幼稚園では経験しない「毎日の宿題 」について不安を感じているママが多くいらっしゃいます。
そこで今回は「宿題を自発的にしてくれる子」をテーマに、日常生活で年長のママが取り入れやすい方法をご紹介します。
●ポイント(1)子ども自身が「宣言」する
多くのご家庭において、子どもが宿題をするきっかけは、「宿題はやったの?」などというママからの言葉がけです。
この言葉がけ自体は悪くはないのですが、「やらせるぞ」という感じが出てしまうと、「宿題=やらされるもの」という図式が子どもの頭の中に定着してしまいます。
子どもが自発的に宿題へ取り組むためには、「今日は何時から勉強しようか?」などと聞き、子ども自身にスケジュールを決めてもらう ことがポイントです(「夕方5時からやるよ」など、子どもに宿題をする宣言をしてもらいます)。
親があれこれ言ってやらされるよりも、子ども自身で決めたルールの方が守られやすいことに驚かれるママも多いです。
●ポイント(2)がんばったサインは見逃さない!
大人からすれば、宿題をやるのは当たり前かもしれませんが、子どもにとってはどうでしょうか?
この宿題に対する親子間の思いのズレが、子どもの自発性を低める原因にもなりかねません。
ここでは、お子さんが宿題をするのを当たり前だからと見逃さない ことがポイントです。
お子さんが宿題に取り組むときや宿題を終えたときは、「がんばってるね!」「今日もがんばって集中してたね!」などとがんばりを認めましょう。
この言葉がけこそが、子どもの自発性を定着させる最大の武器になります。
また、よくやってしまいがちなのが、宿題をやっていないときにだけ注目(注意)して、宿題をやったときにはスルーしてしまうことです。
これだとお子さんのやる気は続きにくく、ママをみると「叱られる」という残念な関係性ができあがってしまいます。
この他に、普段の日常生活で取り入れやすいものとして、『プレマックの原理 』があります。
プレマックの原理では、普段なかなか行わない行動(低頻度行動)の後に、よくしている行動(高頻度行動)をすると、低頻度行動が増えることが知られています。