一人暮らしの急病も安心!? 自治体でもらえる“救急医療情報キット”とは
親御さんと離れて住んでいると、気にかかるのが「元気にしているかどうか」ですよね。
特に高齢でひとり暮らしをしている場合などは、万が一のときのことを考えると怖くなります。
例えば自宅で、ひとりでいるときに倒れてしまった場合。なんとか自力で119番に電話をし、救急車を呼べたとしても、到着するまでに意識を失ってしまったら……。かかりつけ医、既往症、手術歴など、大切な情報を正確に救急隊員に伝えることができなくなってしまいます。
そんなときのために用意しておきたいのが、今回紹介する“救急医療情報キット”です。
これは自宅で急に具合が悪くなり救急車を呼んだときなどに、医療情報を迅速・正確に伝えるために作られたもの。自治体による施策のひとつで、多くの場合、各所で無料配布されているんです。
今回はこのキットの使い方や入手方法などを、詳しく紹介していきましょう。
●救急医療キットの使い方〜東京都・墨田区のキットの場合〜
東京都・墨田区のキットを例に、使い方をみていきましょう。
筒状のカプセルの中に入っているのは、救急情報シート1枚と、ステッカー2枚。
まずは救急情報シートに記入をしましょう。
名前や連絡先、かかりつけ病院や診療科、担当医、常用薬の情報 など、記入欄に従ってできるだけ詳しく書いていきます。また救急時、特に重要なのは既往症や手術歴、体内に設置された人工物の情報などです。こちらも忘れずに記してください。
健康状態に応じていつでも書き換えられるよう、鉛筆で記入するといいですね。
書き終わったらシートをカプセルに入れ、分かりやすい場所に保管しておきます。
多くの自治体では、利便性などの観点から「冷蔵庫内での保管」を推奨しています。特に問題がない限り、冷蔵庫の中に入れておくのがいいでしょう。
ステッカーは、保管場所の近くと玄関扉に1枚ずつ貼っておきます。こうすることで、かけつけた救急隊員にカプセルの存在を知らせることができるというわけです。
●もらえる場所はさまざま
手に入れられる場所は、自治体によってさまざま。
区役所、市役所などの庁舎や、地域包括支援センターで配布していることが多いですが、中には町内会や、街の薬局が配布を委託されているというケースもあります。また、受け取り時に身分証明書 が必要なこともあるため、気になる場合はまず地域の区役所や市役所などに問い合わせてみてください。