ドリブル、パス、数的優位の作り方 同じスキルでも低学年、中学年、高学年とそれぞれの年代で押さえるべきポイントを教えて
どちらも、大きな話になってしまうので的を射た話にならないかもしれませんが、ご了承ください。
もしこれからさまざま勉強していくのであれば、まずはドイツサッカー協会が掲げている年代別の育成論を読んでみてください。ネットにいくつもが情報あります。
ここでは一例を紹介します。
・あらためて、ドイツ「育成年代の改革」を構造で理解する/ドイツメソッド・ミニマム講座|COACH UNITED(コーチ・ユナイテッド)
これを読むと、皆さんがこれまで受けてきた指導とまったく違うことがわかるかと思います。
加えて、ドイツの年代別トレーニングは、現地で長年指導している中野吉之伴さんの本に詳しく載っています。
・世界王者ドイツの育成メソッドに学ぶ サッカー年代別トレーニングの教科書|中野吉之伴
また、私も練習メニューやコーチングの著書があります。
・「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング|池上正
・池上正の子どもが伸びるサッカーの練習|池上正、清水英斗
そういったネットの情報や、書籍でまずは勉強をしてほしいと思います。
■低学年は、キックやドリブルよりゲームを中心に
そこで、私がカテゴリーごとで大切にしてほしいポイントをお伝えします。皆さんは、最初にドリブルやパスといった足元のスキルを教えられてきたと思います。
しかし、実はサッカーは、ゲームのなかでいろんなことを理解していくことが重要です。特に、入り口になる低学年はゲームを中心にやってください。
足元の技術を取り上げて練習する時間よりも、ミニゲームを長くやります。そうすると、子どもが低学年だと団子になりやすいですね。そこで、どうしたら広がれるかを問いかけながら、理解させましょう。
その際、コーチはキックやドリブルにあまり注意を払わず、上手く広がってパスをもらえたら、その選手をほめてあげてください。
また、そういう選手を見つけてパスできた側の選手も、大いにほめます。
「広いほう、よく見てたね」
「広いほうにドリブルできたね」
やったプレー、起きた事象をなぞるだけでいいのです。そうやって「広いほうをよく見る」といったことに目が向けばいいわけです。そうすると、だんだんサッカーの試合になっていきます。そうするよう、ぜひ導いてください。
■中学年は仲間と連携して相手守備を崩す理解を、高学年はプレーの選択肢を増やす
次に、3~4年生の中学年です。