子育て情報『スペイン人指導者が語る日本人選手の良さは「技術」と「練習態度」、一方で世界と比べて欠けているスキルとは?』

スペイン人指導者が語る日本人選手の良さは「技術」と「練習態度」、一方で世界と比べて欠けているスキルとは?

先日、エコノメソッドの創始者であるダビッド・エルナンデス氏が来日し、奈良県内でサッカークリニックを開きました。ダビッド氏はパリ・サンジェルマンの育成部門でダイレクターを務めた経験を持ち、日本代表の久保建英選手を直接指導するなど、世界で活躍するトップ選手のプレー改善やコンサルティング、指導でサポートを行ってきた人物です。

クリニック後に日本の選手の優れているところや、世界と比べて足りないと感じるものは何かを聞いたので、参考にしてみてください。
(取材・文貞永晃二)

目次

・日本人に足りないのは、「判断」と「サッカーをしっかり考える」部分
・考えさせるためには、ただ問いかけをすれば良いわけではない
・サッカーに対する情熱を持っていることは大事


スペイン人指導者が語る日本人選手の良さは「技術」と「練習態度」、一方で世界と比べて欠けているスキルとは?

ダビッドさんの指示に真剣に耳を傾ける選手たち

<<前編:スペイン人指導者が語る、日本サッカーの良さと海外に比べて足りない力

■日本人に足りないのは、「判断」と「サッカーをしっかり考える」部分

――エコノメソッドでは、欧州トップレベルの選手が13歳までに身につけている個人戦術(プレー判断)を徹底指導するという考えを唱っておられますが、日本の選手にはこの個人戦術が不足しているとお考えですか?

ダビッドまず、日本の選手の優れているところとしては、フィジカルと運動能力つまりコーディネーションの部分、そして技術面だと思いますし、さらに練習に対する姿勢も素晴らしいと思います。

ただやはりサッカーをしっかり考えるという点、その判断の部分や考えるという部分でいうと、まだ少し欠けているのかなと思います。自分たちがこのメソッドで大切にしているものを伝えながら、また新しいことも引き続き伝えていければと思っています。


■考えさせるためには、ただ問いかけをすれば良いわけではない

――エコノメソッドでは選手にいろいろ考えさせる、問いかけるという方法をとりますが、それに対する選手の反応は日本とスペインで違いがありますか?

ダビッドただ問いかけをすれば良いわけではなくて、問いかけ、質問するのと同時にコーチは、(プレー面で)"問題を起こさせるように"しないといけないのです。

例えば練習のルールに手をつけた上で、自分たちでどうやってそのルールを守った上で良いプレーをしないといけないかという解決策を持たないといけません。

ただ問いかけるのではなく、例えば練習のルールを計画的に立てた上で、選手がその問題に直面するようにもっていったのちに、コーチが問いかけをする必要があるのです。世界中で例えばいろんな10歳の子どもたちとトレーニングしてきましたが、プレーの面では本当にどの国もあまり違わないと思います。

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