2022年8月8日 19:52
サッカー中に雷! どのタイミングで避難すればいい? 何分経ったら再開可能? 知っておきたい落雷対策
夏のサッカー活動で気をつけたいのが『雷』です。過去には、サッカー中に雷が体に直撃し、重い後遺症が残ったり、命を落としてしまうケースもありました。
そこで今回は日本スポーツ協会スポーツ医・科学委員会「スポーツ活動中の熱中症事故予防プロジェクト」班員で、立教大学コミュニティ福祉学部安松幹展教授に「雷による、練習・試合中断または中止の判断基準」について話をうかがいました。
落雷から子どもの命を守るために「どのようなときは練習・試合を中断または中止した方がいいのか?」の基準を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
(取材・文鈴木智之)
夏場のサッカーでよくある雷。どのタイミングで練習中断すればいいのか伺いました
<<関連記事:熱中症リスクが高いときはサッカー中止を!子どもたちの安全を守るため知っておきたい練習中止の判断基準
■雷の音が聞こえたらプレーを中断し、避難すること
雷の対応については、JFA(日本サッカー協会)とJリーグから対策のガイドラインが出ています。それが『JFAサッカー活動中の落雷事故の防止対策についての指針(PDF)』と『Jリーグ 雷対応マニュアル(PDF)』です。
安松先生は「雷対応の基準はJFAもJリーグも同じで、雷の音が聞こえたらもしくは雷の光を認識したらプレーを中断して、屋内や車の中、5m以上の高さがある木から4m以上木の高さ未満の離れた場所に姿勢を低くして避難することが大切です」と話します。
「木の根元に避難するときに覚えておいてほしいのが、5m以上の高さの木に避難することと、必ず4m以上離れて姿勢を低くすることです。4m以下ですと、雷に木が落ちたときに、人体に電流が届いてしまいます。ですので、必ず5m以上の高い木を目指しましょう」
また5m以上30m以下の高さの木や建物の場合は、対象物から半径4~30m離れた位置が保護範囲になるので、この範囲内で姿勢を低く保って避難するのが良いそうです。
「地面と木や建物を結んだ角度が45度以内で、4m以上離れた場所が安全だとされています。その距離で、腹這いではなく、頭をなるべく低くして両足裏だけを地面につけて低くしゃがみ込む姿勢で避難することを覚えておいてください」
<参考資料>
JFAサッカー活動中の落雷事故の防止対策についての指針
Jリーグ 「雷対応マニュアル」
サカイクの最新イベントや
お得な情報をLINEで配信中!
■天気予報アプリなどで、雷情報もチェックしておく
理想は雷が落ち始めてからではなく、雷の予兆を察知して練習・試合を中断し、選手を避難させることです。