レベル差があるから学年ミックスのグループ分けを検討するも、保護者から「劣等感を抱く」と反対が......。レベル差のあるチームの指導、どうすればいい?
ご相談の文章を読んで、個人よりもチームとして考えることが必要ではないかなと感じました。
「上手い選手が上手くない選手と一緒にやることでメリットはあるのか、上手い選手だけでやる方がより成長できるのではないか」
「上手くない選手にとっては上手い選手と一緒にやることで成長は見込めると考えていますが、その逆はどうなのでしょう」
これらの疑問を持たれているようですが、そう考えてしまうと「上手くない子を入れると試合に勝てない」という考えにつながります。
■チームとして全員が上手くなるにはどうしたら良いか、子ども達自信にも考えさせる
チームとして全員が上手くなるにはどうしたらいいか考えることが重要です。であれば、上手くない子に上達してもらうにはどうしますか?ということを、子どもにも考えてもらったほうがいいでしょう。子どもは自分の感情をストレートに表現するので「アイツは下手だからパスを出してもダメだ」ということを平気で言います。それに対し、大人はうなずいてしまってはいないでしょうか。
「いや、サッカーはチームでやるスポーツだよ。仲間をどう助けるか。
あの子がとれるパスをどうやって出すかを考えよう」
そういったことを、まず指導者が言えるようにしてください。
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■サッカーは「チームでどう戦うか」が大事
では、どうするか。
10歳以下ということなので4年生くらいでしょう。例えばチームに25人いて8人制の大会に出るとしたら、最低2チーム組めますが、できれば全員出場するために3チーム出してはいかがでしょうか。その際はある程度のレベル分けをしてもいいでしょう。ただし常にそうするのではなく、大会によって全チームの力を平等にして編成してほしいと思います。
レベル分けをしても、結局同じチームの中でも差はあります。常に同じ問題をはらむわけです。
上手い子だけにボールを持たせて試合をしてしまうと、サッカーではなくなります。だからこそチームでどう戦うか?が大事になってきます。
■アドバイス①「勝つための起用」「点を取らせる」という考えを捨てる
そこで三つほどアドバイスします。
ひとつめ。
「みんなでやる。それがサッカーというスポーツなんだよ」という概念を子どもに強く持たせてください。そのためには、この感覚をまずは指導者が深く理解したうえで「勝つためにはこの子を起用する」