GKのポジショニングで失点は防げる! 良いGKが身につけている「相手にシュートを打たせないGKのポジショニング」
■スターティングポジションをとるときに大事なのは3つ「立ち位置、開始姿勢、体の向き」
スターティングポジションをとるときに、重要なことが3つあります。それが立ち位置、開始姿勢、体の向きです。
「立ち位置は、ボールとゴールの中心を結んだ線上です。さらに、頭上を越されたときに届く位置、左右どちらのボールにも反応できる位置です。頭上に関しては、身長によって個人差があるので、練習のときから意識して、自分に合った立ち位置を探してみましょう」
「開始姿勢」とは、プレーを始めるときの姿勢のことです。
「相手が近くにいる場合は、足下のボールに対応しやすいように、肩幅より足を開き、腰を落とします。肩を少し下げ、指先を下に向けて、足下のボールに触りやすい姿勢をとります」
さらに、こう続けます。
「ボールとの距離がそれほど近くない『中距離』であれば、様々なボールに備えて、やや前傾姿勢のまま、両手は腰のあたりで構え、足幅を肩幅より広めにとることで、動きやすい体勢を作ります」
最後に、ボールとの距離が遠いときは「前に跳び出すことも考え、両手を軽く下げて、前後左右、どの位置にも動けるようにすることが大事」と教えてくれました。
そして「体の向き」ですが、シュートストップの際は「ボールに対して正対すること」がポイントになるそうです。
「そのため、相手の様子を観察しながら、こまめにステップを踏み、常に正対できるポジションをとり続けましょう」
以上が、シュートストップにおける技術的なポイントです。
■技術だけでなく、大事なことは試合中の「人間観察」このスキルは日常生活でも身につけられる
加えて澤村コーチは「大切なことは、試合中の人間観察です」と、言葉に力を込めます。
「ボールを持っている選手が何を考えているのか、何をしようとしているのか。それをイメージして、ポジションをとることが大切です。そのためには、サッカーのプレー中だけでなく、日常生活においても、人間観察はすごく大事だと思います」
ボールを持っている選手が、シュートを狙っているのか、スルーパスを出そうとしているのか。視線や体の向きなどから察知し、どのようなボールが飛んできてもいいように、常にアンテナを張っておくこと。それが良いゴールキーパーになるための第一歩です。
「学校やサッカーの行き帰りで、周囲を観察したり、電車に乗ったときには周囲の人を見たり、友達や先生、コーチは何を言おうとしているのかを観察するのも、ゴールキーパーに必要な能力を高めるために、日々の生活でできることです」