子育て情報『ビタミンEの一種であるトコトリエノールに抗肥満効果があることを発見』

2022年5月23日 11:00

ビタミンEの一種であるトコトリエノールに抗肥満効果があることを発見

芝浦工業大学(東京都港区/学長 山田 純)生命科学科・福井 浩二教授、同研究室奨励研究員・加藤 優吾氏らの研究チームは、ビタミンEの一種であるトコトリエノールに抗肥満効果があることを発見しました。
肥満およびそれに伴う様々な疾患の増加は、世界中で大きな社会問題となっています。本研究で、ビタミンEの一種であるトコトリエノールが体重増加を著しく抑制し、同時に悪玉コレステロールのレベルも低下させることが明らかになりました。今後はさらなる研究を進め、最終的には、肥満に起因した病気にかかる人の数を減らしていきたいと考えています。

【ポイント】
・トコトリエノールに抗肥満効果があることを発見
・トコトリエノールが、肥満による白色脂肪組織の蓄積・肝臓の損傷・悪玉コレステロールの上昇を抑制することを発見
・今後は、トコトリエノールなどの抗肥満物質に関する研究を進め、最終的には、肥満に起因する病気にかかる人の数を減らしていきたい

ビタミンEの一種であるトコトリエノールに抗肥満効果があることを発見

図. トコトリエノールによる体重増加の抑制、悪玉コレステロール数値の低下

■研究の背景
肥満は、糖尿病や様々な心血管系疾患などの病気を引き起こすため、憂慮すべき社会問題となっています。
しかし、肥満や肥満に伴う二次的な病気の予防に役立つ物質や薬は少なく、コストがかかります。そこで研究チームは、日常的な食事から摂取可能な栄養成分で肥満を予防できないかと考え、本研究を行いました。

■研究の概要
本研究では、ビタミンEの一種であるトコトリエノールに抗肥満の効果があるのかを明らかにするために実験を行いました。
トコトリエノールには、高脂肪食を与えたマウスの体重増加を抑制させるという性質があることは知られていますが、そのメカニズムや、体重以外へのトコトリエノールの抗肥満作用については明らかになっていません。研究チームは、高脂肪食と高脂肪食にトコトリエノールを混ぜた飼料をマウスに与え、実験を行いました。
13週間にわたり、高脂肪食をマウスに与えたところ、マウスの体重は著しく増加しました。一方、高脂肪食とトコトリエノールを与えたマウスでは、体重増加が抑制されていました。さらに、トコトリエノールが腎臓周辺の白色脂肪組織の蓄積を低下させ、高脂肪食による肝臓のダメージを抑制できることがわかりました。加えて、トコトリエノールには、血中の善玉コレステロール(HDL)の濃度に影響を与えることなく、悪玉コレステロール(LDL)

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