Apple Musicによる音楽の楽しみ方の変化(前編) - 松村太郎のApple先読み・深読み
と表現できるだろう。
SpotifyやPandoraなど、始めからストリーミング主体でサービスを展開してきた企業にとっては、音楽のモバイル化は当たり前の話と考えているだろう。ユーザーにとっては、PCでもスマートフォンのアプリでも良いので、とにかくネットにつながって、サービスから音楽を流してくればよいだけだからだ。つまり、これらのサービスにおいては、はじめから音楽はモバイル化されていたのだ。
しかしAppleには、iTunesユーザーや、iTunes Storeユーザーがおり、彼らは自分で音楽を所有してきた。そして、iPodやiPhoneに同期して、楽しんできた。こうしたユーザーに対して音楽をモバイル化するために、Appleは様々な手順を踏んでいく必要があった
。
iTunes Radioでストリーミング音楽を試しつつ、Appleにとって重要だったのは、iTunes Matchだと感じた。
このサービスで、iTunes Storeのカタログを活用し、膨大なiTunesユーザーの音楽をクラウドへ持ち込むテストをしてきたといえる。
Apple Musicは、購読型ストリーミングサービスの部分がよりフォーカスされるが、Appleにとって力を入れているのは、Apple Musicの1つの機能であるiCloudミュージックライブラリの方だろう。