のび太とドラえもんの声優が語る「のび太が映画版で活躍するワケ」【昔の子ども、今の子ども。】



■メッセージ性がすごい! 『ドラえもん』の奥深さ

――10年以上『ドラえもん』の声優を続けられていますが、子どものころからいまに至るまでで『ドラえもん』に対する思いの変化はありますか?
『映画ドラえもん のび太の宝島』2018年3月3日公開

大原「ドラえもんは、みんなの味方。悲しい時も、辛い時も、楽しい時も、どんな時でも“どんな子であってもいいんだよ”って、受け止めてくれる存在だと思います」


大原:子供のころは、「こんな道具があったらいいな」とか「ドラえもんがいたらいいな」とか「私がのび太くんだったら、こんな道具の使い方はしない(笑)」とか、そんな感覚で観ていました。

でも、のび太役をやらせていただく立場になって、『ドラえもん』ってこんなにたくさんの方が携ってるんだなっていうのを感じました。映画のエンドロールで流れるテロップの名前の多さに驚いたんです。私はこのチームの一員なんだと鳥肌が立つほどうれしかったのを覚えていますし、その喜びはいまも変わらないですね。


――水田さんは、いかがですか?
『映画ドラえもん のび太の宝島』2018年3月3日公開

水田「ドラえもんは、夢と希望に満ちあふれた存在。未来は明るいよ!夢は叶うよ!って、すべてのメッセージが詰まっているのが、ドラちゃんだと思います!」


水田:子供のころは、「金曜夜7時に猫型ロボットが出てきて、“のび太くんがまたダメだったよ~”」という起承転結のあるわかりやすいアニメとして観ていました。でも、いま観るとヒューマンドラマがとてつもなく詰まっていて。『ドラえもん』がこんなに奥深い作品だと思いませんでした。

地球の環境問題とか、スマホが発明されるとか、藤子・F・不二雄先生は当時からわかっていたんじゃないかと思うほど、メッセージ性がすごいです。ギャグ要素もあるのに単なる子ども向けではなく、深いんですよ、この作品は。
のび太とドラえもんの声優が語る「のび太が映画版で活躍するワケ」【昔の子ども、今の子ども。】

© 藤子プロ・小学館・テレビ朝日 1992



■夫に言われた本気のひとこととは

――それは演じれば演じるほどに感じますか?

水田:もう、本当に! うちの夫は私より年上で、リアルタイムで『ドラえもん』を読んできた世代なので、その当時の記憶がすごいんです。その方たちがいま、大人になっているわけですから、私なんかよりもっとドラえもんの奥深さをみなさん知っているので、軽率なことを言えないですよね。


――でも、そんなドラえもん役に奥さまが抜擢(ばってき)されるなんて、旦那さまもびっくりですね。

水田:そうなんですよ。発表になったとき、「やめてくれる?」って、本気で言われましたからね(笑)。「 俺は、藤子・F・不二雄先生が大好きで愛してる。だから、やめるならいま。申し訳ないけれど、おまえには務まらないからやめてくれ」って。

でも、私自身もクビになると思っていたんです。1クール終わった、2クール終わった…って安堵(あんど)しながらやってきて。
『映画ドラえもん のび太の恐竜 2006』ができたときに、ようやく「これは続けさせてもらえるかな?」と思うようになりました。

それまでたくさんアルバイトもしてきたし、つねに危機感を抱いていたんです。もともと役者をやりたくて上京したので、毎週芝居ができるなんて、こんなにうれしいことはないと思っていました。

ただ、自分が楽しくても評価するのは皆さまなので…。身内にすら、「やめて」と言われてしまいましたからね(笑)。でも、できるところまでやってみようという気持ちは持っていました。
のび太とドラえもんの声優が語る「のび太が映画版で活躍するワケ」【昔の子ども、今の子ども。】

© 藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2006


――大原さんは、お子さんを出産されてから声優として活動を始めたのですよね? 子どもを産んでから、自分自身もあらたな道を歩み始めるって、すごくパワフルだと驚きました。

大原:そうなんですよね。
でも、難しいことは何も考えていなかったんだと思います(笑)。自分が本当にやってみたいことだったので、自然と行動を起こせたんです。こうしてお仕事ができて、すごくありがたいことだと思っています。


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