「茶室を彩る中国のやきもの」大阪・中之島香雪美術館にて開催 - 中国陶磁約100点を紹介
企画展「茶室を彩る中国のやきもの」が大阪の中之島香雪美術館にて開催。会期は2019年8月4日(日)まで。
朝日新聞社の創業者・村山龍平の収集した日本と東アジアの古美術品を公開する場として開館した中之島香雪美術館。村山は美術品を収集し茶の湯へと傾倒していくなかで、茶会で用いられる茶器や懐石道具のコレクションを築きあげた。「茶室を彩る中国のやきもの」ではそのコレクションから、茶席にいろどりを添える中国陶磁約100点が一堂に紹介される。
村山コレクションには、鎌倉時代から近代にかけて日本へともたらされた中国陶磁が含まれる。本展はそれらを通して、中世から連綿と続いた貿易陶磁史の縮図を見て取れる展示となっている。
たとえば天目(てんもく)は、もともと中国で抹茶を飲むために作られた茶碗であり、室町時代には舶来の茶器として珍重された。
本展は、これまで公開の機会が極めて少なかった「油滴天目」などを鑑賞できる機会となる。
会場では、青磁の花瓶をはじめ、明時代末期に日本から注文され景徳鎮窯で制作された鉢や皿「古染付(こそめつけ)」、「祥瑞(しょんずい)」などが紹介される。多彩でバリエーションに富む中国陶磁の世界を堪能してみては。