尾上松也、中村歌昇らが3年ぶり「新春浅草歌舞伎」への思いを語る
(2度の開催見送りで)このままなくなっちゃうんじゃないかという不安が頭をよぎったこともありました」と心情を吐露し「ようやく今回、できるのが嬉しいですし、出来なかった2年間も歌舞伎座の序幕で“浅草”の冠を背負ってできたことが大きな経験になっています。この2年間に『意味があった』と感じながら、思いを舞台に乗せて務めていきたい」と意気込みを口にする。
中村歌昇
歌昇は7回目の「浅草歌舞伎」となるが「ずっと播磨屋のおじに教えをいただいてきました」と昨年亡くなった中村吉右衛門の存在に言及。特に吉右衛門との思い出深いエピソードとして2020年の「絵本太功記~尼ケ崎閑居」での思い出として「舞台稽古に来ていただいた時、化粧が全然よくなかったようで『筆を持ってこい』と言われ、客席で顔を直していただいたのを覚えています」と明かし「(教えは)財産です。お芝居に対しての取り組み、お役だけにあらず、役者としてどう生きていくべきか、たくさん教わりました。『よく見て、よく遊び、学びなさい』という教えを守りながら、播磨屋を汚さないように覚悟を持ってやっていきたい」と吉右衛門の逝去後、初めての浅草歌舞伎への強い思いを語った。