ルール──それは生き延びるための 『ルール〜「十五少年漂流記」より〜』が開幕!!
ゲネプロ後の囲み取材で鈴木が、「十五少年漂流記」を本作『ルール』としてつくりあげたことについて、「『十五少年漂流記』を読み、今この時代について考えました。(そのうえで)“ルール”と“自由”については僕自身もずっと考えていたことなので、それをこの芝居にぶつけられたらなと思い、上演台本を書き始め、思い切って『ルール』というタイトルにしました。いまの時代に合うようにつくっているし、そうでなければいけない、とも思います。“ルール”というもの、それと“自由”というものについて考えていただければいいのかなと思います」と話した本作。原作は1888年に発表されたものだが、2024年のいま世界で起きていること、自分が生きる世界のことを考えずにはいられない作品となっており、その中で俳優たちがしっかりと役を生きる姿が印象的。キャリアも年齢もバラバラなキャストが揃っているが、その一人ひとりが持つものが役にも反映されていて、それぞれの存在が際立っている。また、風景や天候も表現したミュージシャンの大嶋吾郎による音楽も魅力的で、芝居、演出、台詞、音楽と一つひとつが強い魅力を放ちながら、けれどすべてががっちりと結びつき作品としての大きなエネルギーになるような舞台に仕上がっていた。