深夜0時以降は食べないで!夜食は記憶力低下の危険があると判明
物事を思い出すことが難しくなったばかりか、長期的な記憶力も急激に低下してしまったのです。
研究者は、あまりにもイレギュラーな時間の食事が脳の海馬に損傷を与えると考えています。海馬は感情や能力・記憶力などをつかさどる場所です。
そもそも人間を含めた動物は、特定の神経回路を通して記憶を定着させます。特定の信号や動きが繰り返されたあと、最終的に記憶が補強されて「覚えている」状態になります。
しかし、深夜に食事をすると、脳に余計なスケジュールがインプットされるので、記憶を司る海馬に余計な悪影響を与えてしまうのです。
この事実を、遺伝学の面から考えてみましょう。
人間の遺伝子は、体のサイクルを整える24時間周期の「体内時計」を持っています。
記憶に関してはCREBと呼ばれるcAMP応答配列結合タンパク質によって管理されています。
前述のマウス実験の際、夜中も食事をしたマウスは日中のみ食事をしたマウスよりも活動的なCREBタンパク質の量が少なかったという事実が判明しました。ただ、研究者はこの事実だけで夜中の食事が記憶力にダメージを与えるとは考えておらず、一つの要因となり得るという程度で捉えているようです。