性格の不一致、浮気だけではない! 彼が急に冷める「別れの原因になり得る重要なこと」
飲も飲も」
そう言って靴を脱いだとたん、健太の笑顔が固まった。蘭をジッと見つめ、なにやら言葉を失っている。
「ど、どうしたの…?」
蘭は健太の反応に戸惑いつつ、ふっとあることに気づいた。
(げげっ、なんか足元から、賞味期限切れ納豆みたいなニオイがする!?く、く、くさい)
顔は真っ赤、頭は真っ白。長く付き合ってきたけど、こんなことって今までなかったぞ。まさに地獄絵図。
「ご、ごめん!なんか…クサいよね…」
そう言って、うずくまり、言葉を詰まらせながら謝る蘭。
しばらく無言の健太を、おそるおそる見上げる。
目が合って、健太が顔をゆがめて笑い出した。
「いや、蘭も足とか、クサくなるんだなって思ってさ」
「え、ちょ、どういう」
「ほら、シャワー浴びておいでよ」
「うん」
健太が笑ってくれて、気まずい状況はなんとか和らいでいったけど。恥ずかしい気持ちは消えないまま、シャワーを浴びる。足の指の間をソープでゴシゴシこする。足の臭いってどっから湧き出るんだろう。そして部屋へ。
冷えたビールとお惣菜、そして“謎の粉”が出してあった。
「これ、おれのニオイケアグッズ」
「え、そうなんだ」