「“一見まともに見られる既婚女性”にしがみつくしかない」雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第24回
例えば、お子さんと二人の時間で、誰に見られていなくても幸せだと感じる瞬間もありますよね。そういうことを大事にしてください。
惨めさから自分を救ってくれるのは、誰かの上に立つことでも、誰かより優位な立場にいることでもありません。自分の尊厳を自分で守ることでしか、救われることはないんです。自分を惨めにさせるような人とは手を切って、尊重してくれる人、対等に扱ってくれる人と接してみてください。自分を非難してくる人に、認められようとしないでください。それは無駄なことです。
私は、仕事からして普通の基準から外れていますし、みんなに「幸せそうな人だ」と思ってもらうことを、諦めざるを得ないところがありました。
「周囲から認められる幸せの形」を自分が得ることは難しかった。それを持たなかったから、失うことを恐れずにできたこともあったと思います。世の中には、望んでも持てないものもありますし、望んでなくても持たされているものもあります。サミーさんは、何を「持ちたい」のか、そのことをもう一度考えて、それを邪魔する人の声には、耳を貸さないでください。人の思う幸せの形から多少外れても、幸せだと感じる瞬間があれば、それが惨めさから自分を救ってくれます。