神秘と官能…12月22日「冬至」はイザナギラインと太古の恋に想いを馳せて
えー、自分のせいなのにその仕打ちはひどくない?
確かに待つのはつらいです。延々待たされたら、判断力を失って突飛な行動に出てしまうこともありますよ、人間だもの(イザナギは神様だけど)。
けれど、イザナミにとっては地上に戻り再びイザナギと幸せに暮らす最後のチャンスを、当の夫の裏切りによってつぶされたのですから、怒りのあまり悪魔のようになってもおかしくはないでしょう。
もしもこのとき、イザナギがもう少し我慢できていたら、どんな結末になっていたのでしょうね。
◎捨て台詞は言わないに限る
その上、岩の内側から「お前の国から一日に1000人ずつ殺してやる」と叫ぶイザナミに「それなら1日に1500人生み出そう」とか言っちゃうイザナギ。言っていることは合理的だけど、一方的に会いに来て裏切った上に、あんまりな捨て台詞じゃないですか…。ちなみにこの後イザナギは、黄泉の国の穢れを祓う禊(みそぎ)によって自らの身体から新たな神々を生み出し、その後は件の伊弉諾神宮に引きこもってしまったそうです。
なんだか現代における恋の顛末の一つと、男女の醜い部分を見せつけられたようで、後味がよろしくありません。
が、ここにも何か恋愛のヒントが隠されているような感じがしますね。