片想いが実らないのはなぜ? 12星座サイクルで見る恋模様【ルーシー・グリーン 星で読み解く恋愛ストーリー】
人間の一生のターニングポイントになぞらえる12星座のサイクルの成熟度は人それぞれ。
その人の経験やそこから得た考えに影響を受けて変わります。
「創作活動での自分の進む方向」というテーマだけを見ると、竹本とはぐには大きな開きがあったため、人生を共に進んでいく選択ができなかったのではないかと思います。
◎片想いも、両想いのうち
じゃあ、はぐは竹本が好きじゃなかったのか。
それはどうでしょうか。
物語は、竹本の視点で語られ、はぐから竹本への想いの描写は多くありません。
ただの同じ学校の友だち。はぐにとって竹本はそんな存在だったのでしょうか。
きっと、そんなことはないと思うのです。
さっきの比喩で言うなら、人生が一度目であろうが二度目であろうが牡羊座は牡羊座。
お互いの純粋性や、未来への不安、それに立ち向かおうとする静かな勇気、自立性。それらがふたりの共通項となり、竹本だけでなく、はぐにとっても彼は「心惹かれる大切な存在」だったのではないでしょうか。
だけど、はぐは中学生の頃にすでに神さまと秘かに約束をしていました。描き続けると。
彼女にとってはそれが人生の最優先事項だったのです。
そのために、竹本とつき合ったとしても、いずれ関係が成り立たなくなってしまうことが、はぐには見えていたのかもしれません。