「婚約破棄されてしまったため、今後の身の振り方について」という投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。
性格の不一致を理由に婚約破棄となり、途方に暮れている36歳のトピ主さん。次のご縁があるのかも不安な田舎で、このまま婚活を続けたほうがいいのか、それとも以前働いていた都内に戻り、仕事でキャリアアップを目指したほうがいいのか……など、「今後の身の振り方」について悩んでいます。
©Ulia Koltyrina - stock.adobe.com
存在意義を感じられる、自分の「居場所」づくりに励もう
ショックで考えがまとまらない、と混乱している様子のトピ主さん。人は自分の存在意義を感じられる場所、「ここは自分の居場所だ」と思える場所があると、心健やかに生きやすいです。それが複数あれば、より充実した気持ちで暮らせるでしょう。
得るはずだった「新しい家庭」という居場所を失い、つらい状況にあるならば、まずは他の「居場所」を確保し、そこで気持ちを立て直していくのが一番だと思います。
投稿を読む限り、「職場」にはひとつの可能性を感じます。
家庭の事情で一時的に田舎に戻り、婚活していたというトピ主さん。田舎に帰ってからは、都内で勤めていた会社の下請けとして在宅で仕事をしていた、とのこと。在宅でも仕事を任せられるということは、それなりにトピ主さんを頼りにし、価値を買ってくれている職場なのではないでしょうか。
他人や社会から感謝されたり、頼れる存在だと思われたりするほど、人はそこが「自分の居場所」と感じられるもの。そう考えれば、都内に戻って仕事を頑張ってみるのも、ひとつの有意義な選択のように思います。
在宅仕事は人に会う機会が少ないのが難点。おそらく今は、直接人と接しながら働ける環境のほうが気も紛れやすいはず。しばらくは「辛いときでも、私には仕事があって有難い。
精一杯応えよう」といった気持ちで頑張ってみると、充実感ややりがいも得やすいように思います。
あるいは、「趣味」などの場に居場所を求めるのもひとつです。根気よくいろいろなところに顔を出していけば、「ここに来れば嫌なことを忘れて元気になれる!」と思えるような場所に出会える確率は上がるでしょう。
結婚が最優先ならば、「前向きな志」を持って取り組もう
「婚活」は気持ちが元気になってから再開したほうが、成果は上がりやすいと思います。ただ、のちの投稿で「いま自分がしたいことは結婚して家庭を持ちたい、というのが一番かもしれません」と、強い結婚願望をつづっているトピ主さん。
絶対にその願いを叶えたいならば、在宅で働ける今の環境を有効活用し、集中的に婚活を頑張ってみるのも一案です。その際、婚約破棄のことを引きずるのは百害あって一利なし。“なかったこと”くらいにして、気持ちから捨て去ってしまいましょう。
地元にいたいならば、そこで可能な手段はすべて試す、あるいはUターン予定の相手に絞るなどの条件で動いてみるのも手です。地元を離れてもいいと思うなら、別の地方の婚活や宿泊型のイベントなど、どんどん出会えそうな場所に出かけてみては。「住む場所は合わせます」くらいのスタンスで臨めば、選択肢も広がるでしょう。
「絶対に結婚する!」という決意は大きなモチベーションになると思いますが、「結婚できないと、私はダメなんだ」といった悲壮感ただよう思い込みまでは持たないほうがベター。「結婚して幸せな人生を作っていきたい」という前向きな目標は人を魅力的に見せますが、追い詰められたオーラをまとっていると、いいご縁も訪れにくいので、意識して笑顔で臨んでいきましょう。
小さなことにワクワクする、楽しむ気持ちを育てていこう
彼や運命を恨む気持ちも、悔しい気持ちもたくさんあると思います。それでも、できるだけ自分を奮い立ててくださいね。「あんな奴と結婚しなくてよかった、と思えるように頑張る!」「男性がひとり、自分の人生からいなくなっただけじゃん!」と。
そして、「私は、私の人生をいいものにするんだ!」と。
家庭の問題も解決したし、当面の仕事もある。悪いことばかりじゃない。落ち込むときもあるでしょうが、ひとしきり泣いた後は、自分を鼓舞していきましょう。
36歳、人生はまだこれからです。人生はなかなか思いどおりにならないものですが、だからと言って、ため息ばかりで過ごすか、笑顔で過ごそうとするかは、個人の選択にかかっています。今回の件も、「この際だから、しばらく好きな場所で好きに生きてやる〜!」なんて自由を謳歌する方向に切り替えれば、思いのほか幸せを感じられる日々が待っているかもしれません。
もちろん、そこまで極端にいかなくとも、目の前にあるものや近くにいてくれる人たちを大事にし、「小さなことを楽しもう、ワクワクすることを見つけよう、笑って過ごそう」と心がけていられるならば、見える景色はきっと変わってくると思います。
後で振り返ったとき、「あれは、いいターニングポイントだったのかもしれない」なんて思えるように。「今」そして「これからのこと」に精一杯、目を向けていきましょう。応援しています。
(外山ゆひら)