絶世の美男子の恋物語を綴った「源氏物語」。
平安時代から読み継がれるこの物語には、いつの時代も変わらない悩み多き男女の恋愛模様が描かれています。
そんな源氏物語を支えるのが源氏が恋に落ちる個性豊かな姫君達です。
源氏から愛された、その"愛され力"を彼女達から学んでみましょう♪
品格のある女〜葵の上〜
葵の上は源氏の最初の妻です。
源氏がまだ12歳という若さで婚約した、いわゆる政略結婚の相手でした。
お嬢様故のプライドの高さと源氏よりも年上という負い目から、上手に甘えることが出来ず結婚当初はあまり良い夫婦関係とは言えませんでした。
そして、源氏の子を産みようやく打ち解けた途端、命を落としてしまいます。
彼女の死を家族だけでなく、数多くの家来が悼みました。
その姿から、それまで気がつかなかった彼女の人望と情深さが明るみになります。
源氏は失って初めて甘え下手な女の真の優しさに気がつき、葵の上の死を嘆きました。
老若男女、万人に愛される品格
プライドが高く冷淡なイメージで描かれることの多い葵の上ですが、それは単に恋愛の仕方を知らなかっただけでしょう。
誰かに恋する前に源氏と婚約し、家を守るという大役を任されたのだから仕方ありません。