「浮気相手と結婚したいから別れてくれ」 浮気した側からの離婚申し出は認められる?
(1)の相当の長期間とは、8年で認められた例や、9年8か月で認められた例がある一方、8年余の別居でも認められなかった例があります。浮気してすぐに別居して離婚を求めても認められないでしょう。
■浮気した配偶者からの離婚、せめてお金を払ってほしいけど…
離婚すると、配偶者ではなくなるので、法定相続人としての地位も失うことになります。したがって、遺産がもらえなくなりますが、相手に対して何か請求できないのでしょうか。
「浮気(不貞行為)をされた側の配偶者は、浮気した配偶者及びその浮気相手に対して、慰謝料を請求することができます。慰謝料の額は、不貞期間、不貞回数、婚姻期間等によって決まります。不貞期間が長ければ長いほど、不貞回数が多ければ多いほど、婚姻期間が長ければ長いほど、慰謝料の額は高くなります。これまでの裁判例では、200万円から400万円の範囲で慰謝料の額が決定されています。」
財産分与でも離婚後の生活維持が考慮される等、離婚によって生活が苦しくならないように制度が作られています。
離婚割合自体は増えてきているものの、離婚が裁判で認められない可能性や、その後の金銭負担を考えると、浮気したからといって簡単に離婚できるとは限らないようです。