夫婦にはセックスに応じる義務がある!? 夫婦間で強姦は成立するのか
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明治時代に成立してから110年ぶりに改正案が閣議決定された強姦罪。強姦罪という名称が廃止され、強制性交等罪という新たな罪名になろうとしています。
いくつかの大きな変更点がありますが、そのひとつがこれまで女性に限定されていた被害対象に男性も入るようになったことです。
望まない性行為を強いられる苦痛は男女ともに同じですから、これは現実に即した大きな変更といえるでしょう。
ところでこのように望まない性行為の強要が夫婦間で行われた場合は、犯罪になるのでしょうか?和田金法律事務所の渡邊寛弁護士にお聞きしました。
■夫婦間でも強姦罪・強制わいせつ罪が成立
夫婦間で相手から望まない性行為を強いられた場合、これを強姦罪や強制わいせつ罪などに問えますか?
「夫婦間でも強姦罪・強制わいせつ罪が成立します。かつては夫婦間に強姦罪を認めないのが通説とされていました。なぜかというと、現行刑法の条文上、強姦は、暴行又は脅迫を用いて女子を『姦淫』することとされます。
『姦淫』とは不正・不道徳な性交を意味するため、夫婦間に『姦淫』はあり得ないからです。