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毎週、都内の映画館で実施している「ぴあ映画初日満足度」の年間ランキングの集計が行われ、2019年度はマーベルの超大作映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』が第1位に輝いた。出口調査では公開を待ちわび、期待と不安を抱えて劇場にやってきた観客の絶賛コメントが続出。多くの観客が“ありがとう”のフレーズを残す調査史上最も“熱い”結果になった。ぴあでは毎週、都内の映画館に調査隊を派遣し、実際に映画館に足を運んで鑑賞した人の“生の声”を対面で聞き取り、調査を行っている。2019年度は合計514作品、のべ2万6672人の方にご協力いただき、年間満足度ランキングが決定した。『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、『アイアンマン』から始まった壮大なドラマのフィナーレを飾る作品。前年に公開された『アベンジャーズ/インフィニティウォー』でヒーローたちのチーム“アベンジャーズ”は最強の敵サノスに敗退。全宇宙の生命の半数が消える衝撃的な状況ながら、打開策がまったくないまま、完結編の内容は公開まで一切明かされず公開初日4月26日を迎えた。アベンジャーズに勝ち目はあるのか? 10余年に渡って展開されてきたシリーズの結末はファンが納得のいくものになるのか? 調査隊は観客の感想がまったく予想できないまま終映を待ったが、観客から寄せられたのは絶賛、笑顔、感動の涙、そして感謝の声だった。「前作の衝撃的な終わりから今回はどんな結末になるのか、考えるだけでハラハラしていた」と語った観客は「観終わった今は“ありがとう”という言葉をアベンジャーズひとりひとりに言いたい」とコメント。「最後にふさわしい内容」「ずっと追いかけてきて本当によかった」「ひとりひとりのストーリーがとにかく熱かった!」などのコメントが飛び出し、「こんな体験をさせてくれて本当にありがとう!」と語って劇場を去る観客の姿もあった。長い歴史の中でマーベル映画は観客層を拡大しており、公開初日の劇場には10代の若いファンから往年の映画ファン、カップル、友人たちのグループなど多彩な観客が集結。彼らが出した満足度=96.1点は、1998年3月から開始した満足度調査史上最高の得点。ちなみに本作は全世界興行収入でも歴代記録を更新するヒットを飛ばしており、ビジネス的にも、観客の満足度でも“歴史を塗り替える”結果を残した。なお、マーベル映画は今後も新しいフェーズに突入して新たなキャラクター、新たな物語を描きながら続いていくことが決まっており、“マーベル・シネマティック・ユニバース”と呼ばれるシリーズ以外にもフィールドを広げている。本年度のランキングで2位を記録した『スパイダーマン:スパイダーバース』もそんな1作だ。複数の並行世界で活躍するスパイダーマンが一堂に会して危機に立ち向かう様を描いたアニメーション映画で、第91回アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞するなど映画賞を席捲。満足度調査でも1位と僅差の結果を叩き出した。本年度のベスト10はマーベル関連作品が3作品、その他のアニメーションを含めディズニー配給作品が5作品ランクイン。小さな子どもから大人まで幅広い年齢層から支持を集めた作品が結果として高い満足度を記録した。■ぴあ映画初日満足度 2019年度ランキング1位『アベンジャーズ/エンドゲーム』96.1点2位『スパイダーマン:スパイダーバース』95.0点2位『アラジン』95.0点4位『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』94.4点4位『劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』94.4点6位『グリーンブック』94.3点7位『アナと雪の女王2』94.2点8位『映画刀剣乱舞』94.1点8位『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars- IV ルヰ×シン×Unknown』94.1点10位『トイ・ストーリー4』94.0点10位『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』94.0点■過去5年間の映画満足度ランキング1位2014年 『永遠の0』93.9点2015年 『WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』94.4点2016年 『この世界の片隅に』95.2点2017年 『美女と野獣』94.6点2018年 『ボヘミアン・ラプソディ』95.2点※本ランキングは、2018年12月から2019年11月に公開された新作映画514作品を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの。『アベンジャーズ/エンドゲーム』MovieNEX発売中デジタル配信中販売元: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社『スパイダーマン:スパイダーバース』デジタル配信中/BD&DVD発売中発売元・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2019年12月29日シャーリーズ・セロンとセス・ローゲンが共演するラブコメディ『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』が年明けすぐの1月3日(金)から公開になるが、本作には米R&Bの伝説的なグループ、ボーイズIIメンが出演しており、このほど彼らの登場シーンの映像が公開になった。本作は、アメリカ国務長官を務める女性シャーロット・フィールドと、彼女が大統領選に出馬する際にスピーチ原稿を作ることになったジャーナリストのフレッドの“ありえない恋”を描いた作品。『50/50 フィフティ・フィフティ』などの作品で巧みな演出を見せたジョナサン・レヴィンが監督を務めており、大統領選の描写の面白さ、主人公ふたりのやりとりの軽妙さ、そして笑えるのに“もどかしい恋模様”を丁寧に描いた魅力的な作品だ。劇中ではシャーロット、フレッドが青春時代を過ごした1990年代のヒット曲が多数登場するが、フィラデルフィア出身で90年代に数多くのヒット曲を残したボーイズIIメンが本人役で登場!レヴィン監督は「ボーイズIIメンに出演してもらえたのは、本当に素晴らしかったよ!青年時代に彼らのCDを買って、ビデオを見て、歌で踊っていたからね。彼らがパフォーマンスをしてくれた日は、撮影の中でも史上最高の時間だった」とコメント。本作は他にも名優アンディ・サーキスが出演していたり、アレクサンダー・スカルスガルドが意外なほどハジけた演技を見せていたりと注目ポイントが盛りだくさん。年始に気軽に観られて、じっくりと観ていくと細部まで深くつくりこまれていることがわかる、そんな1作になっている。『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』2020年1月3日(金)よりTOHO シネマズ日比谷ほかにて全国公開
2019年12月28日2019年もいよいよフィナーレを迎え、東京オリンピックやベートーヴェンの生誕250年での盛り上がりが予想される2020年へとバトンタッチだ。その節目となる年末年始はクラシックが最も光り輝くシーズンでもある。というわけで、この機会に是非コンサートホールへと足を運んでいただきたい。恒例ベートーヴェンの「第九」公演は12月の風物詩。大晦日に放映されるNHKの「第九」ともども、首都圏だけで60近くの公演が行われるのだから物凄い。来年のベートーヴェンイヤーの予習をとお考えの方は是非この機会にご体験を。そのベートーヴェンつながりでお薦めしたいのが、大晦日に開催される「ベートーヴェンは凄い!」公演だ。小林研一郎率いる特別オーケストラが、ベートーヴェンの交響曲全9曲を一挙に演奏する。これは演奏する方にも聴く方にも忍耐力が求められるけれど、聴き終わったあとの達成感は格別だ。同様の企画で「ベートーヴェン弦楽四重奏曲(9曲)演奏会」もあり。なにはともあれ、2020年のベートーヴェンイヤーを先取りするにはピッタリのイベントだ。大晦日の恒例企画といえば、年越しで公演を行う「ジルヴェスターコンサート」。日本でもすっかり定着したこのイベントは、やはり華やかなホールで楽しみたい。「サントリーホール」、「ミューザ川崎シンフォニーホール」&「横浜みなとみらいホール」の3公演のほか、新年の幕開けに併せて演奏することが話題の「オーチャードホール」公演などなど、趣向を凝らしたカウントダウンはゴージャスの極み。終演後には初詣というパターンがお薦めだ。年が明ければ、ウィンナ・ワルツとポルカの調べにのって「ニューイヤーコンサート」の数々がやってくる。こちらは1月中旬に至るまで、日本全国よりどりみどり。食事をしてからコンサートを楽しむか、コンサートを楽しんでから食事を楽しむか、いずれにせよ、期待や余韻とともに楽しむのがお薦めだ。ちょっと変わったところでは、サーカスとフルオーケストラの共演による「シルク・ドゥラ・シンフォニー」。これは見ても聴いても楽しい新パターンのエンタテイメントと言えそうだ。ぜひ素敵な年末年始をお過ごしあれ!
2019年12月28日THE YELLOW MONKEYが本日28日から、ナゴヤドームで「THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR」をスタートさせる。THE YELLOW MONKEYは、2001年の活動停止、2004年の解散を経て、2016年に再結成。その後はブランクがなかったかのような精力的な活動を見せ、今年は19年ぶりの新作となるアルバム『9999』がリリース、同作を携えた全国15カ所27公演のアリーナツアーも成功させた。彼らにとって初となる東名阪ドームツアーが「THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR」。全4公演となるこのライブは、現メンバーで初めてステージに立った日から30年目の今日から始まる。本日のライブについて、ボーカル&ギターの吉井和哉は「蘇るメカラウロコスペシャル」と裏タイトルを付けているという。過去、不定期の12月28日に開催され昨年ファイナルを迎えた企画がどのようによみがえるのか注目だ。さらに吉井は今回の全日程について「命をかける所存であります」とも語っている。THE YELLOW MONKEYの30年の節目、気力十分なパフォーマンスになることは間違いない。■公演情報「THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR」12月28日(土)ナゴヤドーム開場15:00/開演17:002月11日(火・祝)京セラドーム大阪開場15:00/開演17:004月4日(土)東京ドーム開場16:00/開演18:004月5日(日)東京ドーム開場15:00/開演17:00
2019年12月28日flumpoolが12月30日、大阪城ホールで「flumpool年末ライブ『FOR ROOTS』~シロテン・フィールズ・ワンスモア~」を開催する。ボーカル・山村隆太の療養のため2017年から活動休止し、今年から活動を再開したflumpool。5月からは全国24公演のホールツアー「Command Shift Z」を行うなど、勢いをつけている。また来年は新曲『素晴らしき嘘』が年明けにスタートするドラマ『知らなくていいコト』の主題歌に抜擢された。なお、彼らの楽曲がドラマに使われるのは2012年以来のこと。ニューアルバムのリリースも告知されており、2020年の彼らの活躍にも期待したい。「flumpool年末ライブ『FOR ROOTS』~シロテン・フィールズ・ワンスモア~」は、2016年の年末以来となる大阪城ホールでの単独公演。同所でのカウントダウンライブが2017年末も決まっていたのだが、その前に活動休止となり叶うことがなかった。大阪はflumpoolの結成地で、初期衝動が詰まった地である。さらに本公演は2020年への架け橋になるライブになるともアナウンスされており、原点と現在が交わるステージになるだろう。■公演情報「flumpool年末ライブ『FOR ROOTS』~シロテン・フィールズ・ワンスモア~」日時:12月28日(月)開場16:00/開演17:30(20:00終演予定)場所:大阪城ホール
2019年12月28日the pillowsが12月31日、渋谷 duo MUSIC EXCHANGEで「the pillows presents COUNTDOWN BUMP SHOW!! 2019→2020」を開催する。the pillowsは今年結成30周年を迎え、それを記念して横浜アリーナで行われたライブ「the pillows 30th Anniversary Thank you, my highlight vol.05 "LOSTMAN GO TO YOKOHAMA ARENA"」も大盛況のうちに幕を閉じた。勢いそのままに迎えるのが、カウントダウンライブである「the pillows presents COUNTDOWN BUMP SHOW!! 2019→2020」だ。2010年の初開催以来、毎年恒例となっている当公演は毎回対バン形式で年越しを盛り上げている。今回の顔ぶれはnoodles、シュリスペイロフ、THE BOHEMIANS、UNISON SQUARE GARDENと盟友の名が並んでおり、現場を熱く盛り上げてくれるだろう。彼らのサウンドで気持ちよく年を越してはいかがだろうか。■公演情報「the pillows presents COUNTDOWN BUMP SHOW!! 2019→2020」日時:12月31日(火)開場18:30/開演19:30場所:渋谷 duo MUSIC EXCHANGEthe pillows / noodles / シュリスペイロフ / THE BOHEMIANS / UNISON SQUARE GARDEN
2019年12月28日平成から令和へと移行した最初の新年こそは、是非華やかに過ごしたい。というわけで華やかなクラシックの中でもひときわゴージャスなオペラの世界を味わうニューイヤーコンサートの登場だ。なんと今回で63回を数える歴史と伝統に彩られた人気公演「NHKニューイヤーオペラコンサート」は、日本を代表するオペラ歌手たちが続々と登場する究極の“ガラコンサート”。この公演を体験することは、日本オペラ界の縮図を見るにも等しい豪華さだ。しかもプログラムにはオペラの名曲の数々がずらりと並ぶだけに、これからオペラを楽しみたいと思う方にもピッタリの内容だ。今年は、世界が注目する若手のホープ、アンドレア・バッティストーニが指揮を務めるだけに、例年以上の盛り上がりは必至。そして司会はNHKの人気番組「ららら・クラシック」でもおなじみの俳優高橋克典が務めるとなれば、これは親しみやすいことこの上なし。さらには、世界を魅了するハープ奏者グザヴィエ・メストレも出演するなど、令和初の「NHKニューイヤーオペラコンサート」は、一味違う面白さ!●公演概要1月3日(金)NHKホール「第63回NHKニューイヤーオペラコンサート」
2019年12月27日キャラクターに感情を込めるのではなく、作品を語るのが活動弁士周防正行監督の最新作『カツベン!』が上映中だ。舞台は、無声映画が国民の娯楽だった大正時代。活動弁士に憧れる主人公・俊太郎(成田凌)の青春と恋を描いた本作で、高良健吾はスター気取りの活動弁士・茂木貴之を演じている。役づくりに欠かせないのは、活動弁士の話芸を身につけること。そこで、現役の活動弁士である片岡一郎のもと、3ヶ月に及ぶ稽古に励んだと言う。「高良さんの演じた茂木とイメージの重なる弁士の方が無声映画時代にいて。その方が自分の芸をレコードに録音されていたので、まずはそれを高良さんに聞いてもらうところから稽古を始めました」(片岡)「最初に聞いた瞬間、『これが自分にできるのか?』と(笑)。でも、活動弁士は一生に一度出会えるか出会えないかという役。しかも稽古期間を3ヶ月いただけるということだったので、これはどうにか自分のものにしようと気合いを入れました」(高良)俳優も活動弁士も台詞を発するという点では同じ。しかし、言葉の扱い方はまるで違った。「いちばん面白かったのが、稽古に入ってすぐ片岡さんから『活動弁士は感情を込めてやっちゃいけません』と言われたんです。てっきり芝居のように感情を込めてやるものだと思っていたので驚きでした」(高良)「個々のキャラクターに感情を込めるのではなく、作品を語るのが活動弁士。作品を語るためには、個々に入り込みすぎるとかえって散漫になってしまうわけですね。特に高良さんが演じた茂木は正統派の弁士。なので、現代のお客さんにはちょっとわかりづらいかもしれないけど、語りのプロが見たときに『この人はうまい』と思ってもらえるものに持っていきたかったんです」(片岡)学識肌の片岡は、指導も論理的で理路整然。その中に感覚的なアドバイスも盛り込み、「それが自分にはフィットした」と高良は顔を綻ばせる。特に役立ったのが、一人で老若男女を演じる際に必要な声色の使い分け方。片岡はピンボールを例にこんなアドバイスを送った。「口の中にピンボールサイズの空気の塊をイメージするんです。高い音を出したいときは、この空気の塊を上に上げる。逆に低い音を出したいときは、下に下げる。そうすると、体に負担をかけず、意識の持ち方だけで音の高低差をつくることができるんです」(片岡)「それも上下の2種類だけじゃなくて。たとえば女の子を3人演じるなら、この女の子は右上、この女の子は左上というふうにピンボールの位置を変えてみる。感覚的なんですけど、僕にはこのやり方がいちばんわかりやすくて。活弁のシーンでは『このキャラクターはこの位置』とイメージしながらやっていました」(高良)活弁のシーンは不思議と自信を持って臨めた稽古期間中には、活動弁士役を演じる成田凌、森田甘路と3人で合同稽古や途中経過発表会も行った。「この映画の肝は、弁士によって同じ作品が違って見えるところ。そこが大事だから、3人が同じ芸になっていないことを確認するためにも一緒に稽古をやってみようかと。そしたら見事に三者三様でしたね(笑)」(片岡)「三者三様ですね。僕が正統派なのに対し、凌はもう少し遊びがあったというか」(高良)「茂木は自分の芸がすでに出来上がっているスター弁士。一方、成田さん演じる俊太郎は天才的な才能を持ちながらも、先輩のモノマネから入ってきて、自分の芸を探している成長過程にいる役。成田さんは、高良さんや森田さんと比べても台詞の量が膨大で、当時はまだ試行錯誤されている様子でした。そんな悩みながらも取り組む姿が、物語序盤の俊太郎と酷似していて、いい生々しさを生んでいました」(片岡)濃密な稽古を経て、いよいよ撮影へ。観客役のエキストラがひしめく中、カメラの前に立つ。どれだけ緊張やプレッシャーでいっぱいだったかと思いきや、高良の心境はまったく違っていた。「不安というのがあんまりなくて。いつもの僕ならこんなふうに何か習ったことを披露するときは不安を持ちながらも『とにかくやるか!』って自分で自分を焚きつけることの方が多いんですけど、今回は違ったんですよね。不思議と自信があって。それは稽古でずっと片岡さんが褒めてくれたからというのもあると思うんですけど、すごく楽しんでやれました」(高良)「撮影のときがいちばんいい出来でした。普通にお客さんから拍手が起きましたもんね。稽古中もこんな習得が早い人っているのかしらというぐらいで。むしろ途中から教えることがなくて大変でした(笑)」(片岡)「うれしいです。ありがとうございます!」(高良)今の映画館では見られない光景が描かれている大正時代の活気と映画に対する愛がつまった本作。その出来栄えに、高良も自信の表情を浮かべる。「この作品の魅力は、当時の映画館の雰囲気が映し出されているところ。お客さんはみんな映画というより活動弁士が見たくて映画館にやってきて、面白ければ一緒になってわーっと盛り上がる。今の映画館では見られない光景が描かれているところが面白いなと思います」(高良)映画とともにキャリアを重ね、映画を愛する高良だからこそ、「映画の始まりの時代を生きられたことがうれしかった」と声を弾ませる。「あとはやっぱり活劇なんです。サイレント映画は音がない分、動きが大きくて活劇的。『カツベン!』は音もあるし色もついているけど、どこかサイレント映画の雰囲気が残っていて、常に人が動いている。そういうところが活劇という感じがして、いいなと思いました」(高良)日本映画に造詣の深い片岡は、こんな楽しみ方を提案する。「ソフト化したらぜひオーディオコメンタリーをしたいんですけど、『ここは実在したある弁士のエピソードがもとになっていて……』と解説しはじめたら6時間はかかっちゃう(笑)。それぐらい随所に無声映画時代へのオマージュが散りばめられているんです。きっと映画史をちょっとかじったことのある人なら永遠に楽しめるはず。だから一度観た人も、当時の映画のことを調べて、もう一度観てほしい!そしたらいろんなネタに気づくと思うし、そうすると他にも別の視点があるんじゃないかってまた観たくなる。何回観ても楽しめる作品であることは間違いないです!」(片岡)無声映画を知らない人も、無声映画を知っている人も楽しめる、娯楽映画の傑作がまたひとつここに誕生した。撮影/奥田耕平、取材・文/横川良明『カツベン!』全国公開中
2019年12月27日第72回カンヌ国際映画祭で最高賞・パルムドールに輝いた映画『パラサイト 半地下の家族』が来年1月10日(金)の全国公開に先がけ、TOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ梅田で本日から先行公開される。世界各地の映画賞で次々に栄冠に輝き、映画人、評論家、すでに公開された地域の観客の絶賛が相次ぐ話題の作品だが、映画を観た人の多くが「ネタバレしたくないので、とにかく観て!」と本作を薦める。この映画は一体、どんなドラマが描かれるのだろうか? (本記事も観客に劇場に足を運んでほしい気持ちから掲載されているため、映画の詳細な内容には触れていません)『パラサイト』は完成前から世界中の映画ファンがその動向を注視してきた。監督と脚本を手がけたポン・ジュノは、『殺人の追憶』『グエムル 漢江の怪物』など発表する作品すべてが興行的に成功するだけでなく、国際的に高い評価を集める人気監督だ。『スノーピアサー』ではクリス・エヴァンス、ティルダ・スウィントン、エド・ハリスらをキャストに迎えて製作。続くNetflixオリジナル映画『オクジャ/okja』はネット配信作品として初めてカンヌ映画祭のコンペ部門に選出された。つまり彼のファンは世界中におり、評論家や映画人が新作の感性を待ちわびている。そしてついに完成した『パラサイト…』は先に紹介した通り、カンヌ映画祭で最高賞を受賞。トロント映画祭では観客賞を、LA批評家協会賞では作品賞と監督賞、助演男優賞を受賞。韓国では1000万人を、フランスでは150万人を動員するなど興行的にも大成功をおさめている。本作の主人公は“半地下住宅”で暮らす全員が失業中の一家。大学受験に失敗し続けている長男は、友人から家庭教師の仕事を紹介され、身分を偽って大邸宅を訪れる。金もなく、携帯の電波も入らず、薄暗い自宅とは正反対の豪華な家で家庭教師をはじめることになった長男は、思いつきで“美術家庭教師を紹介する”と言い、妹を大邸宅につれていく。ふたりは兄妹であることを隠し、偽りの設定で教師を始めるが、やがて事態は半地下で暮らす一家の、大邸宅で暮らす裕福な一家の、そして観客の想像もしない方向へと転がっていく。ポン・ジュノ監督は本作について「最後のどんでん返しだけがすべての映画ではありません」と言いつつも「観客にはハラハラしながら物語の展開を体験してほしい」とコメント。すでに開催されている試写会では大爆笑が何度もあがったかと思ったら、水をうったように客席が静まり返り、張り詰めた空気が試写室を満たす時間もあった。何が起こるのかは言えない。言わない方がいい。しかし、一度映画が始まってしまえば観客は笑い、驚き、翻弄され、最後は深く考えさせられることになるだろう。なお、先行公開は特別興行のため1900円均一で、ムビチケ使用は不可。『パラサイト 半地下の家族』TOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ梅田で先行公開中2020年1月10日(金)より全国ロードショー
2019年12月27日2018年から放映され、子どもたちから人気を集めてきた『新幹線変形ロボ シンカリオン』がついにスクリーンに進出。映画版では次世代新幹線開発を進めるために生まれたJR東日本の試験車両“ALFA-X(アルファエックス)”が登場。少年たちが日本の安全を、仲間や家族を守るために再び脅威に立ち向かう。『新幹線変形ロボ シンカリオン』は、新幹線超進化研究所が開発した人型変形ロボット“シンカリオン”に乗り込んだ少年たちが人類の脅威に立ち向かう様を描いたアニメーション。実在する人気新幹線がロボに変形する楽しさ、子どもたちの友情のドラマ、熱いバトルが人気を集めた。TVシリーズは今年6月に完結したが、劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』が登場。“チームシンカリオン”のメンバー、ハヤトは、謎の巨大怪物体が出現したことを機に父・ホクトが行方不明になってしまい不安をおぼえるが、そこに時空を超えて“9歳のホクト”が現れる。少年ホクトは最新技術を搭載した“シンカリオンALFA-X”の運転士になり、全国の支部から集結したハヤトら“チームシンカリオン”と共に日本の平和と安全を守るために戦いに挑む。本シリーズはアニメーションだけでなく玩具やコミックなど多ジャンルで展開。アニメーションも細部まで描き込まれており、子どもたちと一緒に作品を観ている大人たちをも魅了している。『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』公開中
2019年12月27日『卒業』『I LOVE YOU』『シェリー』『15の夜』といった数々の名曲を遺し、26歳の若さで夭折したシンガーソングライター・尾崎豊。そんな彼の姿を追った映画『尾崎豊を探して』が、本日よりTOHOシネマズ 日比谷で先行公開、2020年1月3日(金)より2週間限定で全国公開される。本作は、尾崎のデビュー当時から20代前半までの圧巻のライブ映像と貴重な映像記録で構成された、“ライブ・ビューイング・プレミアム”として上映されるもの。映像は、新宿“ルイード”の初ライブにまで遡り、地方公演、ニューヨーク、大阪球場、国立代々木競技場、それから彼のなにげない日常まで、400時間にも及ぶ映像記録から断片を広い集められて作られているのだ。監督、撮影、編集を務めているのは、当時、尾崎のライブビデオなどを手がけていた映像作家・佐藤輝。彼の執念に突き動かされた編集作業を経て、“映像の中の尾崎豊”が初めて陽の目を見ることとなる。本作には、多くの方が知る、「自由じゃなけりゃ、意味がねぇんだよ!お前ら本当に自由か?」と叫びながら自由について問いかける情熱的な姿の尾崎だけでなく、「自分が嫌いになった。嫌で嫌でたまらなかった。毎日のように死にたいと思っていた」と涙ながらに独白する彼の姿も収められている。若者たちが陶酔し、日本中を大熱狂させ、死後20年以上の時を経てもなおあらゆる世代に愛されるカリスマの真の姿とは、一体何なのか。誰かが作り上げたルール、誰かが敷いたレールの上で生きていく苦悩を歌に託し、“優しさ”とは何なのか、“愛すること”とは何なのかを求め、訴え続けた尾崎。その宝石のような輝きは、今でも色褪せることはない。今こそ彼のメッセージを、大きなスクリーン越しに受け止めたい。『尾崎豊を探して』12月27日よりTOHOシネマズ 日比谷先行公開2020年1月3日(金)より2週間限定で全国公開
2019年12月27日ガル・ガドットと彼女の夫ジャロン・ヴァーサノが、『Borderlife』を映画化することになった。英語版は『All the Rivers』というタイトルになったベストセラー小説で、主人公はイスラエル人女性とパレスチナ人の男性。ふたりがニューヨークで出会い、恋に落ちるという物語で、2014年に発行されるとイスラエル政府は高校生に読ませていい本のリストからはずした。しかし抗議の声が上がったことから、後に規制を緩めている。ガドットの次回作は、来年6月公開の『ワンダーウーマン』続編。また、10月にはアガサ・クリスティ小説の映画化『Death in the Nile』が控える。共演はケネス・ブラナー、アーミー・ハマー、アネット・ベニングら。文=猿渡由紀
2019年12月26日本場ウィーンのニューイヤー・コンサートの雰囲気を日本に居ながらにして楽しみたいとお考えの方にピッタリもコンサートといえば、年明けの恒例「キユーピー スペシャル サントリーホール ニューイヤー・コンサート2020」公演だ(1月1,2,3日)。オペレッタの殿堂として名高いウィーン・フォルクスオーパーの誇るウィーン・フォルクスオーパー交響楽団による本家本元のオペレッタやウィンナ・ワルツの演奏を、華やかなバレエとともに楽しめるこの公演は、なんと30年の歴史を誇る新年の定番。プログラムには、名高い『美しく青きドナウ』などのワルツやオペラッタを凝縮した名曲集などが予定され、新年のスタートを華やかに彩る素敵な時間が過ごせそうだ。今年はさらに、お得な親子ペアシートやファミリーセット券が用意される「キユーピー スペシャル ニューイヤー・ファミリークラシック」公演(1月6日)が開催されるのも嬉しい限り。この公演では、こどもと一緒に楽しめる特別プログラムにも注目したい。なにはともあれ、1年の幕開けを華やかなサントリーホールで過ごす素敵な時間を是非ご堪能あれ。●公演概要・1月1日(水)、2日(木)、3日(金)サントリーホール「キユーピー スペシャル サントリーホール ニューイヤー・コンサート2020」・1月6日(月)サントリーホール「キユーピー スペシャル サントリーホールニューイヤー・ファミリークラシック2020」
2019年12月26日世界で最も有名な日本人アーティスト・葛飾北斎の半生を描いた映画『HOKUSAI』が2020年5月に公開されることが決定。あわせてティザービジュアルと新キャストが発表された。代表作『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』が2020年3月に新たに刷新される新パスポートや、2024年度から使用される千円札のデザインに採用されるなど、今なお愛され続ける世界的アーティスト葛飾北斎。19世紀にヨーロッパでジャポニズムブームを巻き起こし、マネ、モネ、ゴッホ、ゴーギャンなど数々のアーティストに影響を与え、西洋近代絵画の源流となった、世界で最も有名な日本人だ。米LIFE誌“この1000年で偉大な功績を残した100人”にも唯一の日本人として選ばれている。この度、解禁されたティザービジュアルは葛飾北斎の代表作として知られ、海外では“THE GREAT WAVE”の呼称で愛される『冨嶽三十六景』の一図、『神奈川沖浪裏』を大胆に使用し、「自由を、掴め。」「誰もが知る“あの波”の、誕生の瞬間。」とコピーが添えられたビジュアルとなっている。二人一役で北斎を演じる柳楽優弥と田中泯をはじめ、阿部寛、永山瑛太、玉木宏と豪華キャストが発表されていた本作だが、新たに瀧本美織、津田寛治、青木崇高、辻本祐樹、浦上晟周、芋生悠、河原れんの出演が決定。北斎を支える妻・コトを瀧本、風紀の乱れを正すべく表現者たちを厳しく取り締まった幕府の役人・永井五右衛門を津田、北斎が晩年を過ごした小布施での生活を手助けした弟子・高井鴻山を青木が演じる。公開されたキャラクター画像では、柳楽、田中、阿部、永山、玉木、瀧本、津田・青木の、鋭い眼差しが印象的な劇中カットが写し出されている。『HOKUSAI』2020年5月全国公開
2019年12月26日舞台『巌窟王 Le theatre』の囲み取材が、こくみん共済coopホール(全労済ホール)/スペース・ゼロにて行われ、橋本祥平、谷口賢志、前嶋曜(JBアナザーズ)、遠山景織子、徳山秀典の5名が出席した。15年前に放送されたアニメ『巌窟王』をベースに舞台化された本作。フランスの小説家、アレクサンドル・デュマが描く古典名作『モンテ・クリスト伯』を原作とし、アニメ版では、復讐の生贄となる少年・アルベールの目線から物語を構築し、残酷でイノセントなドラマを描いたことで人気を博した。会見では、キャストたちが改めて公演に向けての意気込みを語った。アルベール・ド・モルセール子爵役の橋本は、「稽古初日から約1ヶ月間、本番に向けて挑んできたんですが、あまりにも稽古内容が濃すぎて、体感的には半年ぐらいやってきたような気がします」と濃密な稽古期間を振り返る。また、アニメ版でアルベールを演じた福山潤との対談も実現したことに触れ、「福山さんから、“役者たちの芝居の幅が狭まってしまうから、キャラクターの声に寄せなくていい”とのお言葉もいただきました。自由にのびのびと作ってきた作品です」とコメント。モンテ・クリスト伯爵役の谷口は、アニメ版をリアルタイムで観ていたことを明かし、「当時は役者としてくすぶっていた時期。何か新しいものを観ないと、と思って、一番最初に観たのがアニメ『巌窟王』でした。そのときに、このモンテ・クリスト伯爵を演じてみたいと思って、生きてきたんです。そして、巡り合うことができました」と、喜びをあらわにした。アルベールの親友、フランツ・デピネー男爵を演じる前嶋は「この1ヶ月、やれることはやってきました。その想いを全力でお客さんに届けたいです」と真摯に語り、アルベールの母親、メルセデス・ド・モルセール役の遠山景織子は、「アニメを観て、この作品が大好きになりました。ストーリーもそうですが、舞台上の映像も素晴らしいので、そこを観て欲しい。メルセデスを情熱的に演じたいと思います」と意気込んだ。フェルナン・ド・モルセール将軍役の徳山は「舞台は復讐劇ですが、それぞれのキャラクターに深い愛があります。それを舞台上でどこまで表現できるかが僕らの課題。素晴らしいラストになればいい」と期待を寄せる。共演者の印象を聞かれた橋本は、今回の座組を「大人チームと子供チームで分かれていて、バランスが良い」としつつ、「賢志さんはお芝居面で引っ張ってくれていて、遠山さんはド天然な方なので、場のムードを和ませてくれています。徳山さんは面倒見がよくて、僕らの芝居も見てくれていました。そして前島くんは、一番最後まで稽古場に残っているぐらい、一生懸命、ひたむきに頑張っている姿が印象的でした」とそれぞれの印象を明かした。今回、異形なビジュアルメイクの谷口は、「本来、吸血鬼などの人間ではない役を演じるときは、色や形ではなく芝居で表現したいし、芝居だけで伝わるようにしないといけない」としつつも、「2.5次元というジャンルになると、ビジュアル面から表現することができる。それがこのジャンルのいいところ。他の作品とは違う面白さがありますね」と笑顔を見せた。最後にファンへ向けてのメッセージを求められた橋本は「僕らにとっても、お客様にとっても、2019年最後の舞台になるかもしれません。今年最後の作品にふさわしいように、必死に頑張りますので、この世界観にどっぷりと浸かっていただけたら」とまとめつつも、「最後にこの言葉を贈ります。“待て、しかして希望せよ”」と、谷口演じるモンテ・クリスト伯爵の有名なセリフを声高らかに放つ。するとすかさず、「それ俺のだから!」と谷口から突っ込みが入り、報道陣を笑わせる一幕も。最後まで座組の仲の良さを見せつけ、この日の囲み取材は終了した。舞台『巌窟王 Le theatre』は12月20日(金)〜28日(土)まで、こくみん共済 coop ホール(全労済ホール)/スペース・ゼロで上演される。取材/榎本麻紀恵
2019年12月26日大人計画の俳優、声優、ミュージシャンとして活躍する宮崎吐夢。彼が観た演劇について存分に語り尽くす『吐夢の演劇夜話』 が、今年7、8、9、10月の各月末の開催に続き、12月30日(月)に「第五夜」を迎える。宮崎のSNSには、知る人ぞ知る、というか、知っている人しか知らないような、マニアックな演劇公演の感想が並ぶ。劇場に足しげく通う彼は「演劇をするよりも人がやっているのを観ている方が自分には合ってるのではないか」「観た演劇について、ああだこうだ人に話したりしている方が向いているのではないだろうか」と気づいたそうだ。そんな彼が行ってきたトークイベントがこの『吐夢の演劇夜話』。2019年の最後を飾る今回は、インターネット上で「年間ベスト10」と「モスト・スリーパブル・プレイ(最も安眠に誘ってくれた舞台・熟睡できた作品)」を募集。演劇ジャーナリストの徳永京子氏を迎え、2019年の演劇シーンを大いに語らう。観た演劇について自分ひとりで感想を温めるだけでは物足りない演劇ファンにはうってつけの催しだ。18時から東新宿のライブハウス、PetitMOAにて。文:小川志津子
2019年12月26日高橋優が本日12月26日から2日間、愛知県・名古屋国際会議場センチュリーホールで「高橋優 LIVE TOUR 2019-2020『free style stroke』」を行う。黒縁メガネがトレードマークのシンガーソングライター・高橋優。2010年のメジャーデビュー以降、直球な歌詞世界と歌声を武器に演奏をしてきた。最近はファンクラブ限定の弾き語りツアー「胡坐」の実施や、自身の地元・秋田で音楽フェス「秋田CARAVAN MUSIC FES」を4年連続で主催して地域振興にも関わるなど、多彩な活動を続けている。彼が現在開催しているツアーが「高橋優 LIVE TOUR 2019-2020『free style stroke』」である。12月20日の埼玉県・戸田市文化会館を起点に2020年3月まで全国28箇所、33公演を行う予定だ。昨年から巡ってきた公演「STARTING OVER」を経て、高橋は一度ゼロに戻ろうと思ったのだという。それを踏まえゼロから始めるツアーで自身が音楽を楽しみ、聴いてくれる人も自由に楽しんでほしいという願いがタイトルになった。さらに「すごく自分らしいツアーになると思う」ともコメントしている。シングルやアルバムのリリースにともなったライブではないからこそ、コンセプトぬきの自由な高橋を観ることができるだろう。■公演情報日時:12月26日(木)、27日(金)開場17:30/開演18:30場所:愛知県・名古屋国際会議場センチュリーホール
2019年12月26日演劇製作会社る・ひまわりと老舗劇場の明治座がタッグを組み、2011年から続けている「年末“祭”シリーズ」が今年も開催される。毎回なんらかの歴史上の人物や事件を取り上げ、「もしもあの時こんなことがあったら……」という視点で面白おかしいエンタテインメント時代劇を作ってきた人気シリーズの、今年のテーマは、本能寺の変。明智光秀を描く来年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』にちなんでか、『明治座の変 麒麟にの・る』と題し、日本史最大のミステリーとも言われる事件を、「今まで見たことがないトンデモ設定の新たな物語として」描く。舞台は二部構成で、例年は第一部が芝居、第二部がショーという形だったが、今年の第二部は“番外編”。今までの同シリーズのキャラクター(3次元)が登場し、0.5次元上乗せして新たなコンテンツに挑戦する「3.5次元舞台」になるという。出演は、平野良や安西慎太郎といった若手から、粟根まことや加藤啓ら舞台巧者、お笑い界から椿鬼奴、さらには元宝塚トップスターの凰稀かなめまで、幅広いジャンルから集ったツワモノたち。12月28日(土)から31日(土)まで、彼らが年末の明治座で“異種格闘技”を繰り広げる!文:町田麻子
2019年12月26日1969年に映画第1作が公開され、今年で50年目を迎える人気シリーズの第50作目『男はつらいよお帰り 寅さん』が明日から公開になる。映画は新たに撮影された映像と、4Kデジタル修復されて蘇った寅さんの映像を組み合わせて、現代を舞台にした新しい物語が紡がれる。『男はつらいよ』シリーズは、葛飾柴又の草団子屋に生まれ、テキヤとして日本中を放浪している車寅次郎が主人公。寅さんが毎回、旅先で新しい人たちに出会い、“マドンナ”と呼ばれるヒロインに恋をして、親身になって相談に乗り、困っていたら世話を焼き、感謝されるも結局はフラれてしまう。けんかっ早いけど真っすぐで優しくて、おひとよし……日本中の観客が寅さんに魅了された。映画は次々に新作を重ね、おなじみのキャラクターと日本の変わりゆく風景をフィルムに封じ込めてきたが、第48作目の発表後に主演の渥美清がこの世を去り、その後に特別篇として第49作目が1997年に公開された。そしてついに今年、奇跡の50作目が公開になる。シリーズの生みの親である山田洋次監督をはじめ、倍賞千恵子、吉岡秀隆、前田吟、夏木マリ、浅丘ルリ子、美保純、佐藤蛾次郎らおなじみのキャストが集結。山田監督は本作の製作に際し「先行き不透明で重く停滞した気分のこの国に生きるぼくたちは、もう一度あの寅さんに会いたい、あの野放図な発想の軽やかさ、はた迷惑を顧みぬ自由奔放な行動を想起して元気になりたい、寅さんの台詞にあるように“生まれて来てよかったと思うことがそのうちあるさ”と切実に願って第 50作を製作することを決意した」とコメント。かつて“お正月には寅さんを観に映画館に足を運んだ”という世代と“ネット配信で過去作を観た”という世代が、同じ映画館に集まり、本作を楽しむ状況が出現すれば、『男はつらいよ』シリーズはこの先、100年、150年と語り継がれ、スクリーンで上映され続けることになるだろう。『男はつらいよお帰り 寅さん』12月27日(金)公開
2019年12月26日先月22日から公開をスタートした『アナと雪の女王2』が全世界で動員を伸ばし続けている。日本でもすでに動員641万人、興収82億円を突破。観客の中には複数回、劇場に足を運んで主人公の姉妹エルサとアナの関係について考察したり、作品の舞台について新たな発見をする人も出てきている。本作は、製作陣が語る通りエルサとアナがすべての物語の中心におり、それ以外のキャラクターはあくまでも“姉妹のドラマを精緻に描くため”に存在しているが、その中でも彼女たちと行動を共にするクリストフが重要な役割を果たしている。クリストフは前作『アナと雪の女王』の冒頭から登場する男性で、トナカイのスヴェンを相棒に山で暮らす心優しい人物だ。彼はある出来事がきっかけでアナが姉を探すのを手伝うようになり、前作のラストではアナと心を通わせるようになった。『アナと雪の女王2』でクリストフはスヴェンと共にアナや姉が暮らすアレンデールで暮らしており、アナにプロポーズするべくあれこれ準備をするが、タイミングが悪く話を切り出せないでいる。一方、王国には未曽有の危機が到来。姉のエルサは自分だけに聞こえる歌に導かれるように未知の世界に足を踏み入れる(イントゥ・ジ・アンノウン)ことを決め、アナはそんな姉を何があっても守ろうと決意する。魔法の力を宿したエルサに対し、アナは“信じる心”だけを頼りに冒険する女性だ。そんな彼女をクリストフはいつも見守り、愛情を注ぐが、アナは何よりも姉のエルサのことを第一に考えている。最新作でクリストフはアナに変わらぬ愛情を持ちつつも、自分が取り残されてしまった気持ちになる。自分は相手のことを第一に考えているけど、相手は自分ではなくて別の人間を最優先に考えているのではないだろうか? 劇中ではクリストフ初のソロナンバー『Lost In the Woods(恋の迷い子)』も歌われる。本作は主要なキャラクターの様々な関係性が描かれるが、エルサ、アナ、そしてクリストフの関係は非常に複雑で繊細に描かれている。3人は通常の恋愛ドラマにあるような“三角関係”ではなく、エルサもクリストフもそれぞれの方法でアナを支えているし、エルサが自分に持っていない要素をクリストフに見出していると感じられる場面も『アナと雪の女王2』には登場する。このシリーズは“真実の愛”が重要なテーマのひとつになっているが、それは“恋人関係”だけを指しているわけではない。姉妹や恋人、仲間、同じ街で暮らす人たちにも真実の愛があり、それらは独占したり、ひとつだけを選択するものではなく、それぞれの相手に、自分ができる最善の方法で愛情を注ごうとする。映画はダイナミックな冒険や衝撃的な真実が描かれ、次から次へと新曲が登場するが、クリストフの行動や想い、何かが起こった時のリアクションに注目して2回目を観ると、アナとクリストフだけでなく“姉妹の関係”もさらに深く読み解けるはずだ。『アナと雪の女王2』公開中
2019年12月25日2020年7月24日(金)より全国公開される、ディズニー映画最新作『ジャングル・クルーズ』。この度、本作の最新映像とポスタービジュアルが公開された。本作の元ネタとなるのは、ウォルト・ディズニーによる最初のディズニーランドに1955年のオープンと同時に作られた、ジャングルをボートで探検する同名アトラクション。この超人気アトラクションが、史上空前のスペクタクル・アドベンチャーとしてついに映画館にやってくることになる。アマゾンに伝わる不老不死の伝説、“奇跡の花”を手にした者は、永遠の命を手にすると伝えられていた。その秘宝を追い求め、抜群の行動力と探求心を兼ね備えた女性医師のリリーは、ミステリアスで危険に満ちたアマゾンのジャングルへ出発する。彼女が相棒に選んだのは、観光客相手のクルーズ・ツアーの船長フランクだ。ジャングルに生息する珍しい動物や、スリル溢れる先住民の村、“滝の裏側”などの名所の数々を、ジョーク(ときにヤラセも……)を交えながら観光客相手にガイドする。そして彼にもまた奇跡の花を探す“ある理由”があった……。目的地は、「伝説に近づく者は全て呪われる」と言われるアマゾンの上流奥深くの“クリスタルの涙”。果たして、そこで彼らを待ち受ける謎に包まれた“恐るべき真実”とは……?ミステリアスなジャングルを舞台に、不老不死の力を秘めた“奇跡の花”をめぐる、壮大なスケールの争奪戦が開幕する。ジャングルを知り尽くした頼れる船長フランクを演じるのは、世界で最も稼ぐ男優ランキング1位に輝き、今や名実共にエンタテインメント界のトップに君臨する、『ワイルド・スピード』シリーズ、『ジュマンジ』のドウェイン・ジョンソン。そして、女性医師リリーを演じるのは、『メリー・ポピンズリターンズ』で主演を務め、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞にノミネートされたエミリー・ブラントだ。ふたりのバディ感を生かしたノンストップ・アクションにも注目が集まる。公開された映像には、ジョンソンとブラントのアクションシーンがたっぷりと収められている。さらにはジャングルの幻想的かつ禍々しい様子も。まさに“観るアトラクション”となっている。あわせて公開されたポスタービジュアルには船が大きく捉えられ、こちらもまた、壮大な冒険の予感に満ちた一枚に仕上がっている。『ジャングル・クルーズ』2020年7月24日(金)より全国公開
2019年12月25日「FM802 RADIO CRAZY」が本日12月25日から3日間、インテックス大阪で開催される。「FM802 RADIO CRAZY」は大阪のラジオ局FM802が主催する毎年恒例のロックフェスティバル。ロックの大忘年会である当企画は2009年に始まり、11回目を迎える。さらに今年はFM802の開局30周年を記念して3日間の開催となった。出演アーティストはデビュー25周年を迎えたGLAYをはじめ、ASIAN KUNG-FU GENERATION、indigo la End 、Official髭男dism、King Gnuなど豪華なアーティスト陣が名前を連ねる。また1日目は「FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!!」と題した、ROTTENGRAFFTYがホストを務める特別企画がスタンバイ。Masato(coldrain)、北島康雄(四星球)、10-FEET、ヤバイTシャツ屋さんが客演参加するということで注目したい。さらに3日目にはフィッシュマンズのボーカル・佐藤伸治氏が亡くなって20年となる節目を覚えて「"I’M FISH"~フィッシュマンズトリビュート ホストバンド bonobos」が行われる予定だ。フィーチャーされるボーカルは蔡忠浩(bonobos)、福永浩平(雨のパレード)、牧達弥(go!go!vanillas)、三原健司(フレデリック)と発表されており、期待が高まる。■公演情報「FM802 30PARTY FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2019」日時:12月25日(水)、26日(木)、27日(金)開場9:00/開演11:00場所:インテックス大阪・12月25日(水)FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!! / OKAMOTO’S / Official髭男dism / KANA-BOON / King Gnu / グッドモーニングアメリカ / Survive Said The Prophet / SHISHAMO / SHE’S / sumika / teto / 10-FEET / Nothing’s Carved In Stone / Hump Back / パスピエ / ビッケブランカ / ポルカドットスティングレイ / MY FIRST STORY / LAMP IN TERREN / ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BANDLIVE HOUSE Antenna:Karin. / サイダーガール / w.o.d. / Novelbright / YAJICO GIRL / ユアネス音波神社・境内ステージ:FM802弾き語り部・松本 大(LAMP IN TERREN) MC飯室大吾 / 竹内アンナ・12月26日(木)ASIAN KUNG-FU GENERATION / 阿部真央 / 打首獄門同好会 / KEYTALK / 木村カエラ / 9mm Parabellum Bullet / GLIM SPANKY / GLAY / Saucy Dog / THE ORAL CIGARETTES / SCANDAL / ストレイテナー / 東京スカパラダイスオーケストラ / TOTALFAT / BURNOUT SYNDROMES / 04 Limited Sazabys / BLUE ENCOUNT / フレンズ / マカロニえんぴつ / milet / ヤバイTシャツ屋さん / ユニコーンLIVE HOUSE Antenna:Age Factory / オカモトコウキ(OKAMOTO’S) / ズーカラデル / DENIMS / ハンブレッダーズ / みゆな / reGretGirl音波神社・境内ステージ:KENNY(SPiCYSOL) / ロザリーナ・12月27日(金)["I’M FISH"~フィッシュマンズトリビュート ホストバンド bonobos] / 雨のパレード / [ALEXANDROS] / indigo la End / ウルフルズ / ORANGE RANGE / キュウソネコカミ / クリープハイプ / GOING UNDER GROUND / go!go!vanillas / サカナクション / THE BAWDIES / サンボマスター / SUPER BEAVER / TALTOオールスターズ / the telephones / Nulbarich / BIGMAMA / フジファブリック / フラワーカンパニーズ / フレデリック / Yogee New Waves / 緑黄色社会LIVE HOUSE Antenna:おいしくるメロンパン / カネコアヤノ / kobore / the chef cooks me / The Songbards / Tempalay / ネクライトーキー音波神社・境内ステージ:FM802弾き語り部・松本 大(LAMP IN TERREN) MC田中乃絵 / いちろーとせんせい(東京カランコロン) / 藤森元生(SAKANAMON) / むぎ(猫) MC加藤真樹子
2019年12月25日いきものがかりが12月25日、8thアルバム『WE DO』をリリースする。いきものがかりは2017年1月に“放牧”宣言をしてグループとしての活動を休止し、2018年11月に“集牧”して活動を再開。今年は5月からファンクラブ限定ツアー「いきものがかりファンクラスツアー~モゥ集牧だよー!2019~」を行い、復活をアピールしてきた。さらに来年4月には5年ぶりの全国ツアー「いきものがかりの みなさん、こんにつあー!! 2020~結成20周年だよ!! WE DO!!!~」を、秋にはアリーナツアー「いきものまつり2020 ~結成20周年だよ!! お祝いしまSHOW!!!~」の開催も予定されている。結成20周年となる2020年はますます充実の年となることだろう。本日発売される『WE DO』は2014年に発売した『FUN! FUN! FANFARE!』以来、5年ぶりのオリジナルアルバム。タイトルはメンバーの決意表明を込めた言葉だ。『太陽』『SING!』『アイデンティティ』といった“集牧”後にリリースされた配信シングルに加え、11月2日に配信リリースされたばかりの『STAR LIGHT JOURNEY』も収録される。また、発売形態は初回生産限定盤と通常盤の2種類。初回生産限定盤は前述のファンクラブ限定ツアーの全曲を収録したライブCDや、メンバーが『WE DO』について語るスペシャルトークブック、そのインタビュー動画を限定試聴できるQRコードがついた超豪華仕様だ。■リリース情報いきものがかり『WE DO』12月25日発売<初回生産限定盤Disc1><通常盤>共通01. WE DO (ソフトバンク新CMシリーズ第一弾「しばられるな」篇CMソング)02. SING! (フジテレビ『めざましテレビ』テーマソング)03. スピカ~あなたがいるということ~04. STAR LIGHT JOURNEY (AbemaTVオリジナル恋愛リアリティーショー「こじらせ森の美女」主題歌)05. アイデンティティ (Yakult「ミルミル」CMソング)06. あなたは07. 太陽 (JA共済「ささエール」CMソング)08. きみへの愛を言葉にするんだ09. しゃりらりあ10. try again11. さよなら青春12. 口笛にかわるまで (フジテレビ「痛快TV スカッとジャパン」コーナーテーマソング)13. 季節<初回生産限定盤Disc 2>「いきものがかりファンクラスツアー~モゥ集牧だよー!2019~」2019.5.14@Zepp DiverCity(TOKYO) ライブCD01. Introduction02. WE DO03. 気まぐれロマンティック04. いつだって僕らは05. アイデンティティ06. 手のひらの音07. Miso Soup08. 帰りたくなったよ09. 笑顔10. ブルーバード11. じょいふる12. 会いに行くよ13. 太陽14. SING!15. 心の花を咲かせよう【形態・付属物】<初回生産限定盤>・「いきものがかりファンクラスツアー~モゥ集牧だよー!2019~」2019.5.14@Zepp DiverCity(TOKYO) ライブCD・ライナーノーツ「WE TALK」ブックレット・ライナーノーツ「WE TALK」Full Video 視聴QRコード※視聴期間:2021年12月25日まで・「いきものがかりのみなさん、こんにつあー!! 2020~結成20周年だよ!! WE DO!!!~」&「いきものまつり2020 ~結成20周年だよ!! お祝いしまSHOW!!!~」チケット先行予約封入・いきものカード054・055<通常盤>・「いきものがかりのみなさん、こんにつあー!! 2020~結成20周年だよ!! WE DO!!!~」&「いきものまつり2020 ~結成20周年だよ!! お祝いしまSHOW!!!~」チケット先行予約封入(初回仕様のみ)・いきものカード054(初回仕様のみ)
2019年12月25日スキマスイッチが本日12月25日、中野サンプラザホールで「スキマスイッチ TOUR 2019-2020 POPMAN’S CARNIVAL vol.2 on Christmas Day」を行う。今年4月、2008年にYouTubeで公開された代表曲『奏(かなで)』の再生数が1億回を超えたスキマスイッチ。年末は人気のフェス「COUNTDOWN JAPAN 19/20」への出演も控えている。その彼らが10月にスタートさせたホールツアーが「スキマスイッチTOUR2019-2020 POPMAN’S CARNIVAL vol.2」。群馬県・ベイシア文化ホール(群馬県民会館)を皮切りに全国を巡っている最中で、初となるアジアツアーも発表された。今夜の公演はクリスマスを祝う特別追加公演。内容はこれまでのキャリアの中から満遍なくセレクトされた楽曲を存分にアレンジを加えながら披露していくものになるという。バックバンドはドラムス・村石雅行、ベース・種子田健、ギター・石成正人、キーボード・浦清英、パーカッション・松本智也、サックス・本間将人、トランペット・田中充という布陣。このメンバーで既存の曲がどのように変化するのかが見どころだ。■公演情報「スキマスイッチ TOUR 2019-2020 POPMAN’S CARNIVAL vol.2 on Christmas Day」2019年12月25日(水)中野サンプラザホール開場18:00/開演19:00「スキマスイッチTOUR2019-2020 POPMAN’S CARNIVAL vol.2」2019年12月25日(水)中野サンプラザホール(追加公演)2020年01月4日(土)北陸電力会館本多の森ホール2020年01月5日(日)新潟テルサ2020年01月8日(水)大宮ソニックシティ2020年01月10日(金)宝山ホール(鹿児島県文化センター)2020年01月12日 (日)福岡サンパレスホール2020年01月17日 (金)東京エレクトロンホール宮城2020年01月18日 (土)東京エレクトロンホール宮城2020年01月20日(月)酒田市民会館(希望ホール)2020年01月25日(土)周南市文化会館2020年01月26日(日)広島文化学園HBGホール2020年01月28日(火)神戸国際会館こくさいホール2020年02月1日(土)倉吉未来中心大ホール2020年02月2日(日)岡山シンフォニーホール2020年02月4日(火)オリックス劇場2020年02月5日(水)オリックス劇場2020年02月9日(日)NHKホール2020年02月11日(火・祝)守山市民ホール2020年02月15日(土)オリンパスホール八王子2020年02月16日(日)宇都宮市文化会館2020年02月21日(金)名古屋国際会議場センチュリーホール2020年02月23日(日)レクザムホール(香川県県民ホール) 大ホール2020年02月25日(火)豊後大野市総合文化センターエイトピアおおの2020年02月26日(水)メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)2020年02月28日(金)市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
2019年12月25日wyseが「充電期間」完了を手塚プロダクション制作のアニメーションで発表した。本年2月に開催された結成20周年記念公演で「充電期間」に突入する事を発表し、その後に敢行された全国ツアーをもって表立った活動を停止していた。今回発表された手塚プロダクション制作のアニメーションでは、メンバー自らアフレコに参加している。ツアー最終公演では、メンバーが充電カプセルに入るスケッチで公演を終えており、本アニメ作品は、目を覚ましたメンバーが充電カプセルから動き出すストーリーで描かれている。そして驚くべきは、アニメと同時に発表された新曲MV4曲である。「充電期間」突入発表後から、メンバーで幾度となく打合せを重ねた後、レコーディングを行っていたとの事。今回の発表で披露していない新曲のレコーディングも終了している様子。年内には方向性を示したい一心で、MV撮影等、クリスマスイヴに向けて準備を進めていた。新曲4曲の内、『RAYS』が明日25日より緊急配信スタートする。そしてファン待望の再始動公演も同時に発表された。彼らが再結成公演(2011年)を行ったLIQUIDROOMにて、2020年2月15日(土)に21周年記念公演「RAYS」を開催する。新たな一歩を踏み出したwyseが「充電期間」という時間で作り上げた作品、そして、彼らの進化に期待したい。メンバーからのメッセージは以下の通り。月森充電完了しました!少しいろいろ考える事が出来ましたが、結局、俺はずっとみんなと、wyseと一緒にいたいんだなと思いました。もちろんそれだけじゃないけど、ひょっとしたら、それだけでも充分な事なのかもしれないね。また一緒に歩き出せるのが楽しみです。HIROただいま、待たせてごめんね。でも準備はしっかり出来たよ。また一緒に歩み出そう。MORI充電期間中、敢えてwyseから離れる事により、wyseの存在意義、自身の中でのwyseのMORIというもう一人の自分の重要性を再認識出来ました。そして、久しぶりに交わすメンバーとの会話の中で、20周年という大きな節目の間に、wyseの更なる未来を皆に提示したい、強くそう思えました。相変わらずwyseらしい急ピッチな作業でしたが、その第一歩としてお届けする新曲『RAYS』、そしてその他の新曲たちは、更なる未来へと向かうwyseの決意表明です。2011年の再始動時に強く感じた、失った時間は二度と手に入らないという感覚。21周年は「RAYS」という特別なライブとして、きちんとwyseの歴史に刻みつけます。思いの外早く、こうして再び歩き出す気持ちになれました。wyse、充電完了です。TAKUMA必要なモノを探していました。何が自分達にとって必要なのか。時間の経過の中で、少しずつ見えてきたモノを1つずつ探り出すように。"約束された未来"はありませんでしたが、一歩ずつ前に進むことで行き着きたい場所、手にしたいモノが見えてきたように思います。3年かかることは、1年で1年かかることは、数カ月で、それが自分の考え方、良い未来を届けたいと思っています。■wyse×手塚プロダクション 「充電期間」完了ムービー+新曲MV4曲■wyse New song「RAYS」2019年12月25日(水)配信スタート■wyse 21st anniversary live「RAYS」2020年2月15日(土)OPEN15:45/START16:30恵比寿LIQUIDROOM・FC先行受付2019/12/24(火)21:00~2020/1/5(日) 23:59・オフィシャル&SNS先行 2020/1/10(金) 19:00~2020/1/19(日)23:59・プレイガイド先行 2020/1/22(水)19:00~2020/1/27(月) 23:59一般販売2020/2/2(日)10:00~
2019年12月24日先週20日に北米デビューした『キャッツ』に、急ぎで改良作業がなされた。製作配給のユニバーサルが全米の劇場に送った告知によると、ビジュアルエフェクトを向上させた新しいバージョンが、23日か24日にも届けられるとのことだ。公開初週末に劇場を訪れた観客と、クリスマスに来る観客は、微妙に違うものを見ることになる。公開中の作品に手が入れられることは、きわめて稀だ。アンドリュー・ロイド=ウェッバーのロングラン舞台ミュージカルを映画化する今作には、ジェニファー・ハドソン、テイラー・スウィフト、ジュディ・デンチなど豪華スターが勢ぞろいする。にもかかわらず、批評家には酷評され、北米のオープニング成績もたった650万ドルしか上げられなかった。この微妙な改良が手助けになるかどうかは、今のところ不明である。文=猿渡由紀『キャッツ』2020年1月24日(金)全国公開
2019年12月24日ゴジゲン第16回公演『ポポリンピック』が、福岡、東京、札幌、京都の4都市ツアーを行っている。何とも不思議な語感の『ポポリンピック』。そのタイトルから連想される通り、今作はオリンピック/パラリンピックが主題に組み込まれている。これまでどうしようもない男たちのどうにもならない日常を描いてきたゴジゲンからすると、オリンピックなんて世界一の祭典は最も対極の位置にあるようだけれど、そこをきちんと自分たちの視点で切り取り、自分たちの体温にちょうどフィットする温度で育んでいるところが、いかにもゴジゲンらしい。彼らが着目したのは、東京オリンピックの追加種目にエントリーされながら、最終的に候補から漏れた競技の選手たち。その中でも誰もが一度は親しんだことのあるボウリングにフィーチャーし、オリンピックの舞台に立つことを夢見ながら、やがて迷走し、暴走していく天才ボウリングプレイヤーの姿を、松居大悟らしいコミカルなタッチで描いていく。そう考えると、題材こそ変化球だが、根底に流れているものは今までと何も変わらない。ゴジゲンはこれまで一貫して日の当たらない場所で生きている人々の不器用な生き様を、松居の優しく温かな眼差しですくいとってきた。この『ポポリンピック』も東京オリンピックという鮮烈な光を取り上げることで、そこに“選ばれなかった人々”の影が克明に浮かび上がってくる。この世界を生きる大半が“選ばれなかった人々”だ。誰からも選ばれず、認められず、理不尽と不公平と劣等感に翻弄されながら、みんな自分の人生を生きている。ただまっすぐに自分の信じた道を進んでいるだけなのに、変人のような目で見られたり、まるで社会にとって無価値のように扱われたり。日陰の者たちに、世間はとかく厳しい。でも、華やかな表舞台だけが、ドラマじゃない。そこからこぼれ落ちた無数の人生にこそ、ドラマがつまっている。そんな無名の人生への慈しみが溢れているから、こんなにもゴジゲンは多くの人の心を元気づけるのだろう。オリンピックの狂騒に湧く2020年。その始まりに観ておきたい1本がまもなく幕を上げる。12月21日・22日に福岡・イムズホールで開始した4都市ツアーは、1月3日(金)から21日(火)まで東京・こまばアゴラ劇場、1月25日(土)から27日(月)まで札幌・扇谷記念スタジオシアターZOO、2月8日(土)・9日(日)に京都・THEATRE E9 KYOTOで上演される。文:横川良明
2019年12月24日藤田貴大率いる「マームとジプシー」が、他ジャンルの作家とコラボレーションする企画「マームと誰かさん」シリーズ。その最新公演『ぬいぐるみたちがなんだか変だよと囁いている引っ越しの夜』が、12月25日(水)にいわてアートサポートセンター風のスタジオ、12月27日(金)から29日(日)まで東京・吉祥寺キチムにて上演される。シーンをリフレインしていく映像的な手法で注目を浴び、弱冠26歳で岸田戯曲賞を受賞。もはや演劇界には欠かせない存在となった藤田貴大、そしてマームとジプシーだが、彼らの活動の特徴として、年代、ジャンルを問わない相手とタッグを組んだり、いわゆる「東京での大劇場」ではない公演会場で作品をフレキシブルに上演したりという、ボーダレスな作品づくりが挙げられるだろう。この「マームと誰かさん」シリーズは、その最たるものといえる。他ジャンルの作家とコラボレーションする企画として2012年にスタート、これまでも音楽家・大谷能生や演出家・飴屋法水、漫画家・今日マチ子という顔ぶれを迎えてきた。今作『ぬいぐるみたちがなんだか変だよと囁いている引っ越しの夜』は2017年に歌人・穂村弘とブックデザイナー・名久井直子を迎えて行われた公演の再演作となる。いわゆる「わかりやすい物語が提示される演劇作品」とは、ちょっと違うものといえるかもしれない。穂村とその父、名久井らの物語、ないし“言葉”が、マームとジプシーには欠かせない俳優である青柳いづみによって語られていく。シンプルな作りだけに、観客を含めた空間の雰囲気次第でまた手触りが変わりそうなところも興味深い。もともと今回の再演に関しては、ツアー公演の会場を公募で決定するというあまり例を見ない手法がとられており、今年6月から京都、三重、長崎と公演を重ねてきた。今回東京での会場となる吉祥寺のキチムに関しても、ライブなどもよく行われるイベントスペースであり、いわゆる劇場とはまた異なる空間だ。初演とも会場が変わるだけに、以前観ている観客もまた新たな感覚で楽しめそうだ。ツアー公演を重ねてきて熟成されたこの作品が、新たな場所でどう立ち上がっていくのか。2都市でわずか4日間6ステージの公演、この体験を共有できた人にはえもいわれぬギフトとなるにちがいない。文:川口有紀
2019年12月24日