ぴあがお届けする新着記事一覧 (859/896)
TWICEが本日11月20日、日本での2ndアルバム『&TWICE』をリリースする。日本でも絶大な人気を誇る、多国籍アイドルグループのTWICE。昨年に日本でのファーストアルバム『BDZ』をリリースし、年末には3年連続となるNHK『紅白歌合戦』への出場も決定している。本日リリースとなる『&TWICE』には「&」の前を空白にして無限の可能性とコラボできること、世界中のすべての人に可能性があること、いつもTWICEと一緒だという意味がタイトルに込められているという。先行公開されたリードトラック『Fake & True』は、響く低音で踊りだしてしまうような楽曲。ミュージックビデオは1カ月で約1700万再生という驚くべき数字を記録した。さらに7月にリリースした4th SINGLE『HAPPY HAPPY』、5th SINGLE『Breakthrough』の他、全10曲が収録されている。■リリース情報TWICE『&TWICE』11月20日(水)発売<収録曲>01.Fake & True02.Stronger03.Breakthrough04.Changing!05.HAPPY HAPPY06.What You Waiting For07.Be OK08.POLISH09.How u doin’10.The Reason Why
2019年11月20日鳥公園の2年ぶりとなる新作『終わりにする、一人と一人が丘』が11月21日(木)から24日(日)まで東京芸術劇場 シアターイーストにて上演される。2007年の結成以来、主宰である西尾佳織が全作品の作・演出を行ってきた鳥公園。今作をもってその体制に一旦終止符を打ち、今後は別の団体を率いている複数の演出家を招いて公演を行うことを発表している。12年間の集大成とも言える今作は、昨年春、兵庫県城崎にて滞在執筆を行ったもの。リーディング公演や、今年10月の城崎での試演会を経て、長い時間をかけて練り上げられた作品だ。物語に描かれているシーンの中でもっとも古いものは、1978年のアパートの一室、27歳の母と2歳の息子の場面だ。時を経て2018年、大きくなった「息子」は、マッチングアプリである女性と出会う。さらにはるか未来、その女性は自分の息子と過ごしている……。その間に未来の女性と現在の女性が出会ったり、息子とは別の男たちが仕事の待機場所でとりとめのない話をしたり、と複数の時間が立ち上がり、その中で人々の人生がからみあっていく。西尾は、キャストやスタッフとやりとりをする中で、それぞれのアイデアを吸収して作品をつくっていくという。今回はいつにも増して長い時間をかけた分、関わる人々の意見もたくさん生まれ、取り入れられたことだろう。多くの人の時間と考え、気持ちの詰まった物語はおそらく、鳥公園の現体制最後の作品として上演されるにふさわしい、見応えのあるものになっているのではないだろうか。文:釣木文恵
2019年11月20日浮世絵の人気絵師5人にフォーカスした『大浮世絵展 — 歌麿、写楽、北斎、広重、国芳夢の競演』が、東京都江戸東京博物館で11月19日(火)に開幕。2020年1月19日(日)の会期終了後は、福岡市美術館(1/28〜3/22)、愛知県美術館(4/3〜5/31)に巡回する予定だ。国内外で最も人気のある浮世絵師といえば、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳。この5人こそ、浮世絵の歴史に燦然と輝くスター中のスターといえる。17世紀、戦国の乱世が終わった太平の世に生まれた “浮世絵”。錦絵と呼ばれるカラフルな多色刷り版画が花開いた18世紀後半に浮世絵は黄金期を迎える。その後、歌麿、写楽、北斎、広重、国芳といった浮世絵師が登場し、浮世絵に大きな変革をもたらした。同展では、そんな彼らの代表作を3会場合わせて366点紹介。歌麿は美人画、写楽は役者絵、北斎と広重は風景画と花鳥画、そして国芳は武者絵と戯画と、各絵師のエッセンスが凝縮された傑作の数々が一堂に集結する。第1章は喜多川歌麿の美人画からスタート。遊女や茶屋の看板娘から、市井で生きる女性まで、その表情やしぐさに現れる女性の微妙な心情まで描き分ける表現の巧みさに注目したい。『大浮世絵展 — 歌麿、写楽、北斎、広重、国芳夢の競演』( )
2019年11月20日リドリー・スコットが製作総指揮を務め、日本を舞台にしたNetflix配信映画『アースクエイクバード』でEXILE、および三代目 J SOUL BROTHERSのパフォーマーである小林直己がハリウッドデビューを果たした。これまでも舞台や映画、ドラマへの出演はあったが、グループの他のメンバーと比べて多かったわけではない。「なぜ突然、ハリウッドデビューを?」と驚く向きも多いかもしれないが、そこにはここ数年の周到な準備、何よりも彼自身の強い意志があった。「世界の誰もが知るような存在になりたい」――。静かに、強い決意をもってそう語る小林に話を聞いた。この15年ほど、ダンサーとして活動してきた。「感じている思いや伝えたいこと、叫びたいことってなかなか形にならなくて、うまく伝わらず、みんな、苦労していると思うけど、自分にはその手段としてダンスがフィットした」劇団EXILEの公演には2007年から参加し、ここ数年は映画『たたら侍』、『HiGH&LOW』シリーズなどにも出演。そこで「芝居というものが、自分がこれまでやってきた表現の延長上にあるんだということを実感した」という。「もともと、言葉で伝えるのが苦手だからダンスをやっていたはずなのに(笑)、それでも芝居と出会ったときに“あぁ、これは自分にとってのもうひとつの大事な表現方法なんだ”と感じました。芝居でなきゃ表現できないことがあるんですよね。本腰を入れてやりたいと感じて、ここ3年ほど言語とアクティングのトレーニングを積んできました」2017年にはアメリカ進出の拠点となるLDH USAが設立され、自身もスタッフとして配属された。ちなみに今回の『アースクエイクバード』への出演はオーディションによるもの。ここ数年、いくつもの作品のオーディションに挑戦しており、出演までこぎつけた最初の作品が本作だった。日本在住経験のあるスザンナ・ジョーンズの小説を原作に、オスカー女優のアリシア・ヴィキャンデルを主演に迎え、『アリスのままで』のウォッシュ・ウェストモアランド監督が映画化した本作。1980年代の東京を舞台に展開する恋愛サスペンスで、小林は、アリシア演じる主人公の英国人女性・ルーシーが恋に落ちるカメラマンの禎司を演じた。小林はこれまでに受けてきたオーディションで出会ったどの役よりも、本作の禎司に共感を覚え「自分の俳優としてのキャリアにとってという意味だけでなく、人生に必要な役――この役を通して、新しい自分に出会ったり、過去の後悔を取り戻せるんじゃないか?という思いになった」と語る。そうした強い思いが通じたのか、複数回のビデオオーディションを通じての監督とのセッションを経て、禎司役を見事に勝ちとった。一体、禎司という男のどこに惹かれたのか?「彼の純粋さですかね? 自分を表現するのが上手ではなく、ミステリアスに見えるけど、決してそうじゃない。彼自身の価値観を持っていて、自分なりの真実を求めようとしているんですよね。カメラのレンズを通したときにだけ心を開くことができて、カメラは彼の鎧であり、唯一、心をさらけ出せる窓なのかなと思いました」役を作る上で、事前に監督と話し合いを重ねた上、自分なりの方法を模索していった。「監督のウォッシュはこの1980年代にちょうど日本に留学していたそうで、この時代の日本の描写、禎司という男の心理などについてもいろんな話をしました。僕に禎司という男をシェイプする自由を与えてくれたので、すごくありがたかったです。原作小説で、禎司は鹿児島出身とあったので、自分で鹿児島に行って、禎司が見たであろう風景を見たり、街を歩いたりもしたし、撮影の半年ほど前にオリンパスの1980年代のモデルのカメラを買って、東京の街を撮り始めました」ルーシーを演じたアリシアと実際に現場で対峙し、学んだことも多かった。「本当に“素晴らしい”のひと言でした。技術的なことはもちろんですが、何より驚いたのが集中力の切り替えの早さ。現場で和やかに笑いながら話をしていたかと思うと、カメラが回った瞬間にスイッチを入れたかのようにルーシーの目になるんです。あの集中力が役柄の深さを生んでいて、数々の作品で活躍してきた“力”でもあるんだなと思いました」。EXILEのメンバーとして、毎年のようにドームツアーを行ない、100万人を超える観客を熱狂させてきた。そんな成功の中にあって、常に自分を表現する場所、多くの人の心に自分の存在を刻みつける方法を探してきたという。「小さい頃からなぜか“ひとに忘れられたくない”という恐怖とも言える思い、“自分を知ってほしい“”覚えていてほしい”という思いが強烈にあるんです」と語る。だがなぜ日本ではなく、アメリカを拠点に活動しようと思ったのか? 30代を超えてほとんどの人が自分のことを知らない土地でゼロからオーディションを受けるより、知名度を活かして日本で役者としての地位を確立させようとは思わなかったのか? そんなこちらの問いに対し「残念ながら、日本ではあまりチャンスがなかったんですよ(苦笑)」と意外な答えが返ってきた。「日本で活動したいという思いはもちろんありました。数年前に30歳になって、多くの人が“これから仕事をどうしていこうか?”“家族は?”とか考える時期でもあると思います。僕も“残りの時間で自分は何ができるのか?”と考えたとき、尊敬する仲間がいる、大好きなEXILEというグループにこの先も居続けるには、自分は何をしたらいいのか?と考えたんです。当時、他のメンバーと自分を比べたり、自分の人気なども含めて、ひとりの人間としての小林直己と商品としての小林直己という存在を混同していたところもあって、そこで(なかなか日本での俳優としての活動の場が与えられず)自分を否定されたように勝手に感じていたこともありました。でも、“できないことはできない”と諦めがついたところもあるし、逆に“できることは諦めたくない”という思いにも至って、俳優として世界一を目指すくらいじゃないと、メンバーのみんなを驚かせることも、自分のことを“忘れてほしくない”という思いも果たせないと思って、この気持ちをモチベーションにして頑張ろうと思ったんです」海外に出ることで、日本では自分さえも気づいていなかった自身の魅力に気づかされる部分もあったという。「インターナショナルなクルーと仕事をする中で、自分にしか与えられないものを出さなきゃいけない。それは何だろう?と思ったとき、実は日本で生まれ育って、自然と身に着けてきたものが武器になってるんだなと気づきました。佇まいや、アジア系の俳優特有の“湿った色気”みたいなもの、自分の中ではコンプレックスとして捉えていた部分さえ“それ素晴らしいね”と言ってもらえて、すごく勇気と自信をもらいました」。今後について尋ねると、リドリー・スコットとのやりとりに触れつつ、意気込みを明かしてくれた。「最初に撮影後にLAで会ったときは、『ブラックレイン』のときの高倉健さんや松田優作さんの話を聞かせてくれたんですが、先日、ロンドンで会ったときは“素晴らしかったよ。映画に必要な存在感がキミにはある”とおっしゃってくださったんです。光栄でしたし、それを聞いて“これからがスタートだな”と思いました。世界的な影響を持つ俳優になりたいと思います」取材・文:黒豆直樹撮影:稲澤朝博Netflixオリジナル映画『アースクエイクバード』劇場公開中11月15日よりNetflixにて配信中
2019年11月19日ついに11月22日(金)より公開される『アナと雪の女王2』。この度、本編映像の一部が初めて公開された。前作で、雪と氷に覆われたアレンデール王国に暖かな陽光を取り戻し、深い絆で結ばれた姉のエルサと妹のアナ。“ありのままの自分”を受け入れたエルサと、明るいキャラクターが持ち前のアナは、王国の仲間たちと幸せに暮らしていた。だが、エルサだけが聞こえる“不思議な歌声”によって、姉妹は未知なる世界へ導かれる。公開された映像は、前作で姉妹の“絆”を取り戻し、アレンデール王国で幸せに暮らすエルサとアナが、 オラフ、クリストフ、スヴェンと一緒にジェスチャーゲームをするシーン。最初に挑戦することとなったアナは、口を尖らせ眉間に皺を寄せたり、脚を蹴り上げながら、身振り手振りで必死に伝えようとするも、残念ながら全員不正解。オラフからは前作でアナを裏切った「ハンス王子?」と、クスっと笑える回答も飛び出した。そして次に前に躍り出たのは、ムードメーカーのオラフ。彼は紙に書いてある文字をすらすらと読み、自由自在に姿を変形させながら“城”や“エルサ”など次々と問題を出題。クリストフが見事な回答さばきを見せている。エルサやアナは、気の置けない仲間と、和気あいあいと楽しい一時を過ごすのだった。前作で深い絆を結び、”家族“のような大切な存在となった彼ら。しかしそんな幸せな生活から一転、本作では新たな冒険へと繰り出すこととなる。仲間と幸せな日々を送りながらも、なぜ自分だけが周りの人と違い、特別な力を持っているのかという疑問を抱き、この“力”があることで、どこかで“このままではいられない”と感じ、その謎を解き明かすために新たな世界へ進むことを選択するエルサ。一方でアナも、大事なエルサとの幸せな生活を壊したくないと願い、彼女のことを守るためエルサと共に旅に出ることを決意する。ふたりの新たな選択によって、どんな冒険が繰り広げられることとなるのだろうか。『アナと雪の女王2』11月22日より全国公開
2019年11月19日アーロン・エッカートが『Ambush』に主演することになった。ベトナム戦争を舞台にしたアクションスリラーで、エッカートは、戦争の行方を左右する極秘情報を取得する任務を背負わされた特殊部隊のリーダーを演じる。監督、脚本はマーク・アール・バーマン。撮影は来年1月にスタートの予定。エッカートの最新作は、現在アメリカで上映中の『ミッドウェイ』。こちらは第2次大戦を舞台にしたアクションスリラーで、監督はローランド・エメリッヒ。共演はウディ・ハレルソン、デニス・クエイド、エド・スクレイン、豊川悦司、浅野忠信ら。日本では来年秋に公開される。文=猿渡由紀
2019年11月19日ついに完結を迎えた大ヒットドラマ作品『ゲーム・オブ・スローンズ』、<第一章〜最終章>コンプリート・シリーズのブルーレイ&DVDが12月4日(水)に発売される。この度、ブルーレイ コンプリート・シリーズに映像特典として収録される、キャスト座談会映像の一部が公開された。この度公開されたキャスト座談会映像では、トーク番組さながらの会場セットに、主要キャストとスタッフが集結。まさにゲーム・オブ・スローンズファミリーだけの座談会が実現。長きに渡り全精力を注いで作りあげてきた『ゲーム・オブ・スローンズ』についてじっくりと語り合っている。出演しているのは、壮大な物語の多くを担ってきた主要キャスト8名。キット・ハリントン(ジョン・スノウ役)、ソフィー・ターナー(サンサ・スターク役)、メイジー・ウィリアムズ(アリア・スターク役)、アイザック・ヘンプステッド=ライト(ブラン・スターク役)、エミリア・クラーク(デナーリス・ターガリエン役)、ピーター・ディンクレイジ(ティリオン・ラニスター役)、レナ・へディ(サーセイ・ラニスター役)、ニコライ・コスター=ワルドー(ジェイミー・ラニスター役)。さらに名物司会者のコナン・オブライエンが司会を担当している。映像の中で司会のコナンが、「キットは撮影中、(誰よりも)大変だったのでは?」と問いかけると、すかさずソフィーとメイジーが「やめてー!ますます彼がグチを言うわ!」と横からブーイング。キットは「(こんなに大変な役柄なのに)クレジットで俺の名前は8番目なんだよ」と不満を漏らしはじめると、メイジーが「恥ずかしいからやめて!」と、まさに兄妹のようなやり取りを始める。さらにスターク家の面々を演じたソフィー、メイジー、アイザックが一斉に「彼はいつも文句ばっかり。毎日ずっとグチってる」と撮影中のキットの様子を暴露。ピーターもキットのうっかりエピソードを披露している。また、実際に撮影の舞台裏を記録した映像が会場で流れはじめると、そこには暖かい天候に恵まれ、キャストやスタッフから誕生日を祝われながら、楽しそうに撮影をこなしているエミリアの姿が。そのシーンとは対照的に、過酷な環境で戦闘シーンの撮影に挑んでいるキットが「いつも顔が泥まみれだ。俺はこのドラマの中で、誰よりも泥まみれになっている。毎シーズンそうだけど、今回が一番ひどい」とグチをこぼす映像を観たキャスト達は大爆笑。大変な撮影を乗り切ってきたことをキャストや会場にいるスタッフ全員が理解し、最後はキットの活躍に皆が拍手を送っていた。その他、ショーン・ビーンやジェイソン・モモアといったキャストも入れ替わり立ち替わりでステージに登壇、撮影秘話を語り合う様子や、スターク一家が夢の再会を 果たす貴重な映像など、この続きはぜひ特典映像で確かめてほしい。『ゲーム・オブ・スローンズ』コンプリート・シリーズ12月4日(水)ブルーレイ&DVD発売
2019年11月19日『映画ドラえもん』シリーズ40作目『映画ドラえもん のび太の新恐竜』が2020年3月6日(金)に公開される。この度、本作の主題歌が、Mr.Childrenが本作のために書き下ろした『Birthday』に決定。あわせてMr.Childrenの桜井和寿より、コメントが寄せられた。本作は、のび太が双子の恐竜キューとミューに出会って始まる物語で、伝説の映画1作目『映画ドラえもん のび太の恐竜』とは異なる、全く新しいオリジナルストーリー。キューとミューの仲間の恐竜たちを探して、6600万年前の白亜紀を舞台にのび太たちが大冒険を繰り広げる。『のび太の宝島』でシリーズ史上最高興行収入53.7億という大ヒットを打ち立てたコンビの監督・今井一暁と脚本・川村元気が本作を手がける。ドラえもん×Mr.Childrenのタッグは、50周年&映画40作目となるメモリアルな年に、制作陣がかねてより念願であったMr.Childrenへ熱烈なアプローチをしたことがきっかけ。40作目の映画ドラえもんが掲げたテーマは、さらなる未来へ向けた「進化」。その想いが合致したMr.Children側が快諾したことにより、今回のタッグが実現し、ともに1970年生まれで同い年のドラえもんと桜井和寿が運命の再会を果たした。主題歌『Birthday』は、出会いと冒険を描く物語に寄り添うような明るく壮大なメロディーで、のび太たちを勇気づけ応援するような楽曲に仕上がっている。また、タイトル『Birthday』は、誕生から50年の節目を迎える『ドラえもん』の歴史、そしてさらに続く未来、そして「進化」を感じさせる。また、11月23日(土)の『ドラえもん』レギュラー放送では、90秒の予告映像が初公開される。今回の発表に際して、桜井から寄せられたコメントは下記の通り。●桜井和寿(Mr.Children)コメントハッキリと覚えている。小学4年生の時、両親が僕にドラえもんを買ってきてくれた。家に帰り、自分の部屋のベットに寝転ぶと、頭上にある小さな棚に1巻から5巻がきれいに並んで置かれていた。そしてそれを僕は複雑な思いで受け取った。なぜなら、当時僕は勉強を全くしない子供だった。宿題なんかした事がない。漢字も書けなければ、読書もした事がなかった。当然、通知表に刻まれる数字は体育以外は1と2で埋まった。それを見兼ねた両親はきっと「しっかり勉強しなさい」そう言いたかっただろう。でも、そう言ったところで、素直に勉強するはずがない事をわかっていて、「宿題しなさい」でも、「読書しなさい」でもなく、「まずはここから始めましょうね。はい、ドラえもん」そんな気持ちで買ってきたのだろう。そして、その複雑な親の心情を子供ながらにキャッチした僕は、逃げ場をなくした気持ちになって、しばらく読みも開きもせず、並んだ背表紙の1から5の数字を眺めていた。警戒心の強い猫にオモチャを与えた時のそれのように、僕は3日後くらいにドラえもんを恐る恐る開き、その後、我を忘れ夢中で読みふけった。僕にとってはじめての読書。はじめて好きになった本。はじめて感動で泣いた本。それ以来、背表紙の数字は増えていき、棚に入りきらないくらいのドラえもんが並んだ。中2の夏に音楽と出会うまで。本当はその後も、僕の人格形成に関わるドラえもんとのエピソードがあるのですが、長くなるのでこの辺でやめておきます。ドラえもん50周年、そして僕も50歳となる年に、運命の再会ができた事に心から感謝です。のび太にとってのドラえもんのように、「ドラえもんという存在が、ストーリーが、プロジェクトそのもの」が、弱く情けない自分に寄り添ってくれているのだと、改めて噛み締めながら、音楽でドラえもんに携わらせてもらいました。絶対観てくださいね。聴いてくださいね。『映画ドラえもん のび太の新恐竜』2020年3月6日(金)全国公開
2019年11月19日ファッションブランド「ミナ ペルホネン」と、そのデザイナーである皆川明のクリエイションに焦点を当てた展覧会『ミナ ペルホネン/皆川明 つづく』が、東京都現代美術館にて11月16日(土)に開幕。2020年2月16日(日)まで開催される。デザイナーの皆川明が設立した「ミナ ペルホネン」。流行に左右されず、長年着用できる普遍的な価値を持つ「特別な日常服」をコンセプトとしたファッションブランドで、オリジナルの生地からプロダクトを生み出す独自のものづくりで知られている。1995年に「せめて100年続くブランドに」との思いでファッションからスタートした活動は、その後、インテリアや食器など次第に生活全般へと広がり、デザインの領域を超えて幅広い展開を続け、2020年で25周年を迎える。同展は、そんな「ミナ ペルホネン」と皆川明の創作を、「つづく」をキーワードに読み解こうとするもの。生地や衣服、インテリア、食器などのプロダクトに加えて、デザインの原画、映像、印刷物、皆川明の挿絵など創作の背景を浮き彫りにする作品群や資料をあわせて展示する。『ミナ ペルホネン/皆川明つづく』()
2019年11月19日ザ・クロマニヨンズが本日11月19日から2日間、TSUTAYA O-EASTで「ザ・クロマニヨンズ ツアー PUNCH 2019-2020」を行う。2006年に結成され、現在まで骨太なロックンロールを鳴らし続けるザ・クロマニヨンズ。近頃は8月にはシングル『クレーンゲーム』を、10月には13thアルバム『PUNCH』をリリースした。「ザ・クロマニヨンズ ツアー PUNCH 2019-2020」は、10月から秋田を起点にスタートした全国ツアー。来年4月までの58公演を約半年で回る予定になっている。本日はツアーの10公演目。新作の世界観がステージに反映されるだろう。一線で活動する彼らのサウンドをぜひ現場で浴びてほしい。■公演情報「ザ・クロマニヨンズ ツアー PUNCH 2019-2020」日時:11月19日(火)、20日(水)開場18:15/開演19:00会場:TSUTAYA O-EAST
2019年11月19日「ぴあ」調査による2019年11月15日公開のぴあ映画初日満足度ランキングは、東京新聞社会部記者・望月衣塑子の姿を通して現代日本の真の姿に迫る『i-新聞記者ドキュメント-』が第1位になった。本作は、オウム真理教を題材にした『A』やゴーストライター騒動の佐村河内守を題材にした『FAKE』などの作品で、一方的なメディアの報道のあり方に疑問を投げかけてきた森達也監督が、望月記者の活動を追う中で“日本社会が抱える問題点”を浮き彫りにしていく。劇場には20代から70代までの観客が足を運んでおり、「ジャーナリズムのあり方について考えさせられた」「このままではダメだと改めて感じた。タイトルに“i”とあるが、流されるのではなく自分に何ができるのか、自分で考え行動することが大切だと感じた」「望月記者の仕事に対する姿勢や哲学に感銘をうけた」「事実を鵜呑みにすることで自分も犠牲になるかもしれない。他人事ではないと強く感じた」「仕事への情熱と共に、彼女を支える人がいるプライベートでの姿を見ることができて印象的だった」など、さまざまな感想が寄せられた。望月記者は、シム・ウンギョンと松坂桃李が主演した映画『新聞記者』のモデルになった人物でもあり、上映後に実施した出口調査では『新聞記者』も観たと話す人も。中には「受け手である私たちの考え方も問われているような気がした」「ぜひ若い世代に観てほしい。今の社会に興味を持って、選挙に行ってほしい」と話す人もいた。1位『i-新聞記者ドキュメント-』92.3点2位『殺さない彼と死なない彼女』92.2点3位『影踏み』90.8点4位『わたしは光をにぎっている』89.9点5位『アイリッシュマン』86.7点6位『アンドレア・ボチェッリ奇跡のテノール』86.6点7位『ベル・カント とらわれのアリア』85.3点8位『エンド・オブ・ステイツ』84.2点9位『地獄少女』83.6点10位『ブライトバーン/恐怖の拡散者』82.5点(本ランキングは、11/15(金)に公開された新作映画12本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2019年11月18日11月16日、17日の全国映画動員ランキングは、『ターミネーター:ニュー・フェイト』(全国377館)が公開2週目も首位を守った。公開2週目の『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』(全国114館)は先週3位から2位へランクアップ。公開3週目の『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』(全国352館)は3位になった。公開7週目の『ジョーカー』(全国330館)は4位、公開3週目の『マチネの終わりに』(全国324館)は5位と先週と変わらず。公開4週目の『冴えない彼女の育てかた Fine』(全国121館)は先週10位から6位に、公開4週目の『マレフィセント2』(全国370館)は先週9位から7位に順位を上げた。新作ではジェラルド・バトラー主演の人気アクション『エンド・オブ・ホワイトハウス』シリーズの第3弾『エンド・オブ・ステイツ』(全国182館)が初登場8位。人智を超えた力を持つ少年が、徐々に悪に染まっていく姿を描く異色のヒーロー映画『ブライトバーン/恐怖の拡散者』(全国212館)は初登場11位につけている。次週は『アナと雪の女王2』『草間彌生∞INFINITY』『決算!忠臣蔵』『ゾンビランド:ダブルタップ』『ライフ・イットセルフ未来に続く物語』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『ターミネーター:ニュー・フェイト』2位『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』3位『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』4位『ジョーカー』5位『マチネの終わりに』6位『冴えない彼女の育てかた Fine』7位『マレフィセント2』8位『エンド・オブ・ステイツ』9位『ひとよ』10位『Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』
2019年11月18日シネマトグララフィーのフェスティバル、カメリメージで、『ジョーカー』の撮影監督ローレンス・シャーが、最高賞にあたるゴールデン・フロッグを受賞した。この賞の受賞者は、過去、ほぼ確実にオスカーのシネマトグラフィー部門にノミネートされる。2番目にあたるシルバー・フロッグは『2人のローマ教皇』、その次のブロンズ・フロッグは『The Painted Bird』が受賞した。『ジョーカー』は、この週末、全世界興収が10億ドルの大台を超えるという快挙を達成した。公開から二ヶ月経つ今も、アメリカではトップ10圏内にとどまっている。文=猿渡由紀『ジョーカー』全国公開中
2019年11月18日佐藤勝利(Sexy Zone)と高橋海人(King & Prince)が、理不尽な校則に立ち向かう青春映画『ブラック校則』。11月1日より全国公開された本作は、ヒロイン希央役にモトーラ世理奈、不良グループのボス・ミチロウ役に、田中樹(SixTONES/ジャニーズJr.)と、人気若手キャストが集結している。Yahoo!映画作品ユーザーレビュー公開後、4.3点(11/5時点)で同週公開作品中で第1位を獲得。ぴあ映画初日満足度ランキングでも92.3点(11/2ぴあ調べ)とこちらも第1位に。SNS上でも「ただのアイドル映画じゃない」「笑いあり、感動ありの考えさせられる映画」と絶賛の声が寄せられている。なかでも、田中樹が演じるミチロウ役に注目が集まっていることを受けて、今回凛々しい柔道着姿の場面写真が公開された。ミチロウは不良グループのボスでありながら、副生徒会長、そして柔道部キャプテンでもある。教師の弱みさえも握り、その圧倒的な権力を失わないために、ブラック校則を使って他の生徒たちを締め付ける。「学校にいる嫌な奴のすべてを合わせたような役なので、それを意識して演じていた」と田中が語るように、まさに絵に描いたような悪役。だが、真面目すぎる生徒会長に淡い恋心を抱き、嫉妬のあまり佐藤勝利扮する創楽を投げ飛ばしてしまう一面も。さらにドラマ、Huluでは「実はいい奴なのでは?」と思わせるエピソードも展開している。果たして、敵か味方か。ミステリアスなミチロウから、目が離せない。※高橋海人の高は、はしごだかが正式表記『ブラック校則』全国公開中
2019年11月18日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの4作品。ぴあ編集部 坂口英明19/11/18(月)イラストレーション:高松啓二この週末に公開の作品は19本(ライブビューイングを除く)。全国のシネコンで拡大上映されるのは『アナと雪の女王2』『決算!忠臣蔵』『ゾンビランド:ダブルタップ』の3本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が16本です。この中から厳選して、おとなの映画ファンにオススメしたい4作品をご紹介します。『ゾンビランド:ダブルタップ』ウィルス感染で人類がほとんどゾンビ化したなか、数少ない生き残りたちが、まるでアーケードゲームで遊ぶように敵を倒し、お気楽に、世界を生き抜くという2009年『ゾンビランド』の続編。あれから10年、戦いはまだ続いてます。それどころか、ゾンビが進化、スケールアップし、種類も増加していて……。対する4人は、マッチョな親父タラハシー、ゲームオタクの大学生だったコロンバス、元気な姉妹ウィチタとリトルロック。12歳だった妹の方はさすがに大人っぽくなったな、と思いますが、あとの3人はほぼ同じキャラ。相変わらず生き残るためのルールを几帳面に考え、実践しています。“ルール2:ゾンビは2度撃ちして(ダブルタップ)止めを刺せ”、とか。前作で32あったルールは、その後の学習の成果で、どんどん書き加えられていきます。最初の、コロムビア映画のトレードマーク、自由の女神をまず茶化すところから始まって、廃墟と化したホワイトハウス、プレスリー博物館など、舞台は選びたい放題。ゾンビもT-800と呼ばれるターミネーター風だったり、IQが高いのはホーキングとよばれたり、全篇ポップに遊びまくります。あ、前作で確か死んだはずのビル・マーレイも……。ウィチタ役のエマ・ストーンは前作のあと、『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、タラハシー役のウディ・ハレルソンは『スリー・ビルボード』で評価され、メインキャスト4人はすっかりビッグネームになったのですが、こういうおバカさん映画だからと気を抜いていません。面白かったあ、と映画館を出て、後に頭に残らない、これは万人向きサタデー・ナイト・ムービー、最高です。『決算!忠臣蔵』大石内蔵助というのは几帳面なひとで、赤穂藩が取り潰しにあったあとの収支をきちんと帳簿につけていたそうで。それをもとに忠臣蔵を金銭面から捉え直す、いわば学術的な新書『「忠臣蔵」の決算書』が原作。なるほどこれは新しい切り口です。『殿、利息でござる!』の中村義洋監督が大胆に脚本化し、時代劇映画にしました。『ゾンビランド』では、生き残りのルールが画面に都度書き出されますが、この映画は、あらゆることを現代の金額に換算して、画面表示します。人が動けばお金がかかるんです。江戸と京都の行き来は現代でいうと海外旅行並みです。これをあまり頻繁にやられると、大石でなくとも、おいおい、目的はともかく、もう少し倹約できんものかと思ったりします。討ち入りだって、陣太鼓がいくらで、はしごにいくら。あの装束も、実は…、これは映画を観てのお楽しみにしますが、説得力あります。大石役は兵庫県出身の堤真一。しぶちんな勘定方役が岡村隆史。みな赤穂藩のお侍、セリフは関西弁で話します。「討ち入り、やめとこか!」「そんな予算、ありまへんで」といった感じ。製作の中心は松竹、そして吉本興業でっせ。『テルアビブ・オン・ファイア』対立するパレスチナとイスラエル、日本の我々にとっては、常に角突き合わせて暮らしているようなイメージですが、ふたつの民族が重なり合って生活するエルサレムはもう少しデリケートです。この映画の主人公サラームは、現代のエルサレムに住むパレスチナ人で、パレスチナ・ドラマ制作の現場で働いています。行き帰りにはイスラエルの検問所を通らなければなりません。この検問所が映画の重要な舞台なのです。スタジオでは『テルアビブ・オン・ファイア』というドラマを制作中。時代設定は1967年、イスラエル軍の将軍から戦争計画を探るパレスチナの女スパイものです。このドラマはアラブではもちろん、ユダヤ人社会でも大人気です。ある日、サラームは検問にひっかかっり、司令官の取り調べを受け、あのドラマの脚本を書いている、とウソをついてしまいます。実は、司令官の妻をはじめ家族中がこのドラマのファン。俺ならこういうストーリーにすると言いだされてしまい……。この司令官、アラブ料理のフムス好き。そんな風に、この地域、いろいろ嗜好がまざりあっているのです。監督はイスラエル在住のパレスチナ人、サメフ・ゾアビ。イスラエルの他にフランスなど3カ国が加わった合作映画。民族間のギャップや、戦争をも笑いとばしています。複雑な環境に生きる映画人の、ぎりぎりの皮肉、ユーモアが魅力です。2018年のヴェネチア国際映画祭で作品賞を受賞した傑作です。関東は、11/22(金)からシネマカリテほかで公開。中部は、11/30(土)から名演小劇場で公開。関西は、1/31(金)からシネ・リーブル梅田で公開。『EXIT イグジット』韓国映画、940万人を動員したこの夏の大ヒット作です。ロッククライミング・アクションときいていましたが、ビルの壁をよじ登るパニック映画とは思いませんでした。主人公のヨンナムは大学の山岳部出身。ボルダリングも得意です。高層ビル群のなかにある宴会場で開いた母の古希祝いのパーティが終了間近、という時、何者かによる有毒ガス大量噴出事件に遭遇します。少しずつそのガスが上昇をはじめ、あたりに蔓延、ビルにいる人々は屋上へ避難します。救助に手間取るなか、家族と招待客はなんとか避難できましたが、ヨンナムと、会場の副支配人ウィジュだけが取り残されてしまいます。実はこのふたり、山岳部の先輩後輩。この宴会場を選んだのもウィジュに未だ想いをよせるヨンナムのアイデアでした。ロープと松ヤニがわりのチョーク、カラビナを頼りに、ビルを壁づたいに逃げまくるふたり。なるほど、ここで山岳部で養ったロッククライミングの技術が役に立つというわけです。トム・クルーズのアクション映画ならビルとビルの間もひとっとびですが、この映画のように、10センチずつおっかなびっくりが現実でしょう。その辺のリアル感がたまりません。ネット社会らしく、いろいろな機器もリアルな面白い使い方で出てきます。ヨンナム役はチョ・ジョンソク、ウィジュ役が「少女時代」のユナです。このユナの運動神経というかアクション・アクトレスぶりがすばらしい。かわいいだけじゃありません。の
2019年11月18日THE BACK HORNが本日11月18日、渋谷WWWで全国ツアー「THE BACK HORN『KYO-MEIワンマンツアー』カルペ・ディエム~今を掴め~」の初日公演を行う。昨年は結成20周年ということで様々な企画で、節目に華を添えたTHE BACK HORN。21年目の今年、彼らが気持ちも新たにリリースした12thアルバム『カルペ・ディエム』も話題となっている。「THE BACK HORN『KYO-MEIワンマンツアー』カルペ・ディエム~今を掴め~」は新作を引っさげた全国ツアー。本日から2月の新木場STUDIO COASTまで全22公演が予定されている。「カルぺ・ディエム」は、古代ローマの詩人・ホラティウスの詩にある言葉で「一日の花を摘め」という意味だ。これをTHE BACK HORNは「今を掴め」と解釈し、新作を生みだしたという。これを基にどのようなステージを展開していくのだろうか。期待が高まるばかりだ。■公演情報「THE BACK HORN『KYO-MEIワンマンツアー』カルペ・ディエム~今を掴め~」2019年11月18日(月)東京・渋谷WWW X開場18:15/開演start19:002019年11月21日(木)静岡・LiveHouse 浜松 窓枠2019年11月23日(土・祝)福島・郡山HIP SHOT JAPAN2019年11月27日(水)埼玉・HEAVEN’S ROCK Kumagaya VJ-12019年11月30日(土)北海道・札幌PENNY LANE242019年12月4日(水)京都・磔磔2019年12月6日(金)石川・金沢EIGHT HALL2019年12月7日(土)長野・Sound Hall a.C2019年12月12日(木)鳥取・米子 AZTiC laughs2019年12月13日(金)広島・広島CLUB QUATTRO2019年12月15日(日)福岡・DRUM LOGOS2019年12月21日(土)岩手・Club Change WAVE2019年12月22日(日)宮城・Rensa2020年1月10日(金)香川・高松MONSTER2020年1月11日(土)高知・X-pt.2020年1月17日(金)大阪・BIGCAT2020年1月23日(木)茨城・mito LIGHT HOUSE2020年1月24日(金)栃木・HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-22020年1月31日(金)愛知・DIAMOND HALL2020年2月2日(日)鹿児島・CAPARVO HALL2020年2月11日(火・祝)大阪・umeda TRAD2020年2月15日(土)東京・新木場STUDIO COAST
2019年11月18日計9年もの間、大統領の座についていた、実在の大富豪シルヴィオ・ベルルスコーニは、政界・財界で権勢を振るいながら、脱税や賄賂、舌禍、下半身問題など、絶え間ないスキャンダルでも知られる問題人物。そんなベルルスコーニが2006年に政権を再び手中にする様子を描いたのが、公開中の映画『LORO(ローロ) 欲望のイタリア』だ。なかでも凄まじいのは、女性問題のスケールの大きさ。20歳も年下の妻がいながら、10代の少女を恋人にしようとしたり、彼が開いたという、大勢の女性たちを集めた盛大なパーティーを、本作は再現していく。監督は、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』、『グランドフィナーレ』などで世界的に評価される鬼才パオロ・ソレンティーノ。彼の演出によって、ミュージカルのように熱狂的に描かれたベルルスコーニの日々は、圧巻のひとことだ。そして、ソレンティーノ監督のデビュー作品にも出演していた名優トニ・セルヴィッロの怪演も特筆。リアリティある表現で、ひとりの人物の中にある限りない欲望と狂気が映し出されていく。政界の汚職が問題になっているいま、権力に溺れる人間の悪辣さの極致とはどんなものなのか。本作の音楽と映像でとことん味わってみるのもよいのではないか。『LORO(ローロ) 欲望のイタリア』公開中
2019年11月17日光や音、映像などを用いた没入型の作品で注目を集めるフィリップ・パレーノの個展『フィリップ・パレーノ展オブジェが語り始めること』が、ワタリウム美術館にて2020年3月22日(日)まで開催されている。フィリップ・パレーノは、1964年にアルジェリアで生まれ、パリを拠点に活動するアーティスト。他のアーティストや一般の人々と多様なコラボレーションを行いながら、映画や広告、ファッションなどのサブカルチャーから、映像などを用いたインスタレーションまで幅広い作品を世界各地の展覧会で発表し、話題を集めている。同展は、そんなフィリップ・パレーノによる日本初の大掛かりな展覧会。パレーノが1994年から2006年にかけて制作したオブジェを再制作、再構成することで、それぞれのオブジェをひとつの作品として関係させていくことを試みる。スピーカーを内蔵した人工石からパレーノ執筆のテキストを読み上げる声が聞こえる1994年の《しゃべる石》から、氷で作られた雪だるまが徐々に溶けて変容していく1995年の《リアリティー・パークの雪だるま》、そしてパレーノの代表作である白熱光が点滅する2007年の《マーキー》まで、過去に制作してきたオブジェがその姿を新しくして登場する。「ここに筋書きはない。そして始まりも終わりもない。ここでオブジェたちは互いに会話しはじめる」と言うパレーノ。一連の出来事が展開する空間として構築された会場で、最先端でありながらどこか懐かしい、不思議なパレーノの世界を感じてみてほしい。【開催情報】『オブジェが語り始めること』2020年3月22日(日)までワタリウム美術館にて開催【関連リンク】 ワタリウム美術館()《ハッピーエンディング, 2014-15》ほか 撮影:今井紀彰《マーキー, 2016》 撮影:今井紀彰《吹き出し(白), 1997》 撮影:今井紀彰
2019年11月17日平井大が本日11月17日、横浜アリーナで「HIRAIDAI Concert Tour 2019 THE GIFT」の神奈川公演を開催する。新しさと懐かしさが同居したサーフロックで人々を魅了するシンガソングライター・平井大。今年も『映画ドラえもん のび太の月面探査記』の主題歌を務め、アルバム『THE GIFT』のリリースなど注目を集めてきた。「HIRAIDAI Concert Tour 2019 THE GIFT」は、前述の最新作のリリースにともなう全15公演のツアー。アルバムのジャケットを手がけたYOSHIROTTEN率いるクリエイティブチーム・YARも参加し、目と耳で楽しめるパフォーマンスとなっている。8月の静岡を皮切りに続いてきた本ツアーも今夜が振替公演を抜いた千秋楽。すでにチケットはソールドアウトとなっているが、迫力のあるステージになることは間違いないだろう。■「HIRAIDAI Concert Tour 2019 THE GIFT」神奈川公演日時:11月17日(日)開場16:00/開演17:00会場:横浜アリーナ
2019年11月17日劇団EXILEの佐藤寛太主演の映画『いのちスケッチ』の全国公開を記念して11月16日、都内で舞台挨拶が開催。佐藤に共演の藤本泉、瀬木直貴監督がそろって登壇した。動物福祉に注力する動物園として世界的に注目を浴びる「大牟田市動物園」を舞台に、漫画家になる夢をあきらめ帰郷した青年の成長を描き出す。今回、佐藤が演じた亮太は口数の少ない青年ということで、佐藤のパブリックイメージとはかけ離れたタイプの役だが、佐藤は「僕自身、自分を口下手で不器用と思ってるので、(よくしゃべるという)自覚症状がなかったんですけど…(笑)」と語り、さっそく藤本から「メチャクチャ話してますよ!」とツッコミを浴びる。瀬木監督は「カットが掛かるとマシンガントークが始まった」と明かし、佐藤は「(しゃべるのを)我慢してました」と告白し笑いを誘っていた。元チェッカーズの高杢禎彦に風間トオル、浅田美代子、渡辺美佐子など存在感のある面々が共演陣に名を連ねたが、佐藤は中でも動物園の園長を演じた武田鉄矢の名を挙げ「すごかったです!」と感嘆。「初めて、飼育員チームで共演したときは、お芝居に圧倒されて、同じ作品を作っているのに観客になっちゃって『武田さん、すげぇ!』とみんな、笑っちゃいました」と振り返る。さらに「休憩中はご自分がCMに出演されてる、ギネス記録にもなった“あのカップ麺”を食べてて(笑)。毎日、お吸い物代わりに食べてるそうなんですが、コンビニの袋をぶら下げてて…。『コンビニの店員さん、どういう気持ちだったんだろう?』と思いましたが、カップ麺を食べている姿を見て『武田鉄矢さんも人間なんだ』と親近感がわきました(笑)」と興奮した面持ちでまくし立てた。瀬木監督によると、撮影中、佐藤はいつも監督に「よかったですか?」と自分の芝居について聞いてきたそうで「こっちがOK出すと、『だから大人って信用できないんですよね』とか言うんです(苦笑)」とのこと。これについて佐藤は「あまりに監督が何も言わないので…」と語り「監督を信じ切れていない部分があったかも…。いまも疑惑は残ったままですね(笑)」と語り、会場は笑いに包まれていた。亮太が新たな一歩に踏み出そうとする物語にちなんで、新たにチャレンジしたいことを尋ねると、佐藤は「来年、ひとり旅をしてキャンプとかをしたい」と宣言。「まだ一切、道具もないし、知識もないんですけど…」と笑いつつ、旅とアウトドアへの願望を口にしていた。『いのちスケッチ』公開中
2019年11月16日女性のみのダンスカンパニー、プロジェクト大山。彼女たちの作品をなんと男性のみで踊るという公演『プロジェクト男山』が11月17日(日)に東京・神楽坂セッションハウスにて上演される。プロジェクト大山は、『みいつけた!』(Eテレ)のダツイージョ役としてもおなじみの古家優里が主宰している。今回の男性バージョンでもいつもと同様、古家が構成・演出・振付をする。今回踊る男性メンバーは、「ふんどしダンサー」として注目を集めている五十嵐結也や大学生ダンサーの岡本五ら6人。ふだん女性のみで活動しているとはいえ、プロジェクト大山のダンスには力強さもあり、セクシャリティを感じさせない振りもたくさんある。しかしやはり一方で女性ならではのパートも、女性ならではのやわらかさを感じさせるシーンも同様にあるのは確か。それを男性が演じたとき、果たしてどんなものができあがるのか。性差が生み出すものと、性差に関わらず魅力的なもの、両方が観られる公演になるのかもしれない。また、Twitter等で公開されている稽古の様子を見るにつけ、プロジェクト大山のダンスを観たことがない人にとっても楽しめるポップなものになることは、期待できそうだ。文:釣木文恵
2019年11月16日女性写真家・山沢栄子の生誕120年を記念し、約25年ぶりとなる大規模個展『山沢栄子私の現代』が東京都写真美術館で開催されている。山沢栄子(1899〜1995)は、戦前のアメリカで写真を学んだ、女性写真家のパイオニアだ。大阪で生まれ、女子美術学校(現・女子美術大学)を卒業後の1926年、27歳の時に単身渡米。写真家コンスエロ・カナガに師事して写真を学び、帰国後は写真スタジオを開設して主にポートレートを手がけ、戦後は企業広告写真や抽象写真の制作を行うなど、半世紀以上にわたって活躍し続けた。同展では、現存する1970〜80年代の代表作を中心に、1960年代に発表された写真集から、戦前の活動を伝えるポートレートや関連資料まで、約140点を全4章構成で紹介する。第1章「私の現代」では、1970〜80年代に手がけた抽象写真シリーズ「What I Am Doing」28点からスタート。第2章は1962年に出版され、抽象表現の原点を示す写真集『遠近』を紹介。第3章「山沢栄子とアメリカ」では、コンスエロ・カナガをはじめ、アルフレッド・スティーグリッツやポール・ストランドなど、山沢の写真表現に大きな影響を与えた20世紀前半のアメリカ写真を代表する作品を展示。そして第4章では、1960年代以前の山沢栄子の仕事を「ポートレート」「疎開中の写真」「商業写真」の 3部にわけて紹介する。明治から平成まで激動の時代を、写真家として独自の芸術表現を探求し続けた山沢栄子。彼女の挑戦と創造の軌跡を、その力強い生き様も含めて辿ってみたい。【開催情報】『山沢栄子私の現代』11月12日(火)から2020年1月26日(日)まで東京都写真美術館にて開催【関連リンク】東京都写真美術館()《コンソェロ・カネガ女史(写真家)》 1955 ゼラチン・シルバー・プリント 東京都写真美術館蔵《山本安英“土”》1943(プリント1990)年ゼラチン・シルバー・プリント東京都写真美術館蔵《静物机、皿、りんご》 1961 写真集『遠近』よりオフセット印刷《仔犬》 1958 写真集『遠近』より グラビア印刷
2019年11月16日DOBERMAN INFINITYが明日11月17日、静岡エコパアリーナで「DOBERMAN INFINITY LIVE TOUR 2019 5IVE ~必ず会おうこの約束の場所で~」を開催。ニューシングル『ずっと』の先行MVを公開し、数日で約30万再生を記録しているDOBERMAN INFINITY。昨年は日本武道館での公演を成功させ、現在に至るまで充実した活動を続けている。そして今年はDOBERMAN INCから改名しデビューしてから5年の節目だ。「DOBERMAN INFINITY LIVE TOUR 2019 5IVE ~必ず会おうこの約束の場所で~」は、グループとして結成当時からの目標であった全国アリーナツアー。本日のエコパアリーナを皮切りに、横浜アリーナ、大阪城ホールと3カ所をめぐる。この5年で培ってきた楽曲、そして千秋楽の日に発売となるニューシングル『We are the one/ずっと』に至るまでを網羅すると思われるセットリストや演出に期待が高まる。この機会をお見逃しなく。■公演情報「DOBERMAN INFINITY LIVE TOUR 2019 5IVE ~必ず会おうこの約束の場所で~」11月16日(土)静岡・エコパアリーナ開場18:00/開演19:0011月19日(火)、20日(水)神奈川・横浜アリーナ開場18:00/開演19:0011月26日(火)、27日(水)大阪城ホール開場18:00/開演19:00
2019年11月16日原田知世が明日11月17日、東大阪市文化創造館 Dream House 大ホールで「原田知世『L’Heure Bleue』リリース・ツアー2019」の公演2日目を行う。女優として人気ドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)で主演を務め、注目を浴びた原田知世。彼女は歌手としても昨年末に4年半ぶりのアルバム『L’Heure Bleue』をリリース、1月に一夜限りのライブを披露していた。「原田知世『L’Heure Bleue』リリース・ツアー2019」は数多くの再演の声を受けて実現したツアーだ。演奏は原田をはじめ、ギター・伊藤ゴロー、ピアノ・佐藤浩一、ベース・鳥越啓介、ドラムス・みどりん、パーカッション・角銅真実、ヴァイオリン・伊藤彩、納富彩歌、ヴィオラ・三木章子、チェロにロビン・デュプイという豪華な布陣となっている。すでに広島公演を終え、残すところは本日と東京での千秋楽。ぜひ歌手としての原田の世界観に触れ、素敵な時間を過ごしてほしい。■公演情報「原田知世『L’Heure Bleue』リリース・ツアー2019」11月17日(日)開演17:00東大阪市文化創造館 Dream House 大ホール11月19日(火)開演19:00Bunkamura オーチャードホール
2019年11月16日日本初上陸の2014年、そして再演の2016年と、底抜けにハッピーな世界観で観客の心を鷲づかみにしたミュージカル『天使にラブ・ソングを ~シスター・アクト~』。カーテンコール後の客席から「最高に楽しかった!」という声があふれるように聞こえてきた本作が、11月15日に東京・東急シアターオーブで再々演の幕を開けた。物語は、クラブ歌手・デロリスが殺人事件を目撃したことから始まる。重要証人であるデロリスはギャングのボスに命を狙われ、カトリック修道院に身を隠すことに。ある日、修道院の聖歌隊の歌があまりに下手なのを耳にしたデロリスは、クラブ歌手として鍛えた歌声を活かして聖歌隊の特訓をすることになり……。大ヒット映画『天使にラブ・ソングを…』は、主演ウーピー・ゴールドバーグの名を世に知らしめたミュージック・コメディだが、そのウーピー本人がプロデューサーとして舞台化を手がけたのがこのミュージカル。映画から大きく変わった点は、アラン・メンケンが音楽を担当したことだ。『アラジン』や『美女と野獣』などディズニー映画で知られる彼が、ゴスペル、聖歌、ソウル、ロカビリーなど新たに書き下ろしたナンバーは、劇場を熱狂と興奮の渦に巻き込み作品世界を掘り下げるものに。日本では山田和也の演出、そして俳優たちが演じる個性的なキャラクターが見事にハマり、大ヒット。今回のキャストは、デロリス役に3度目の続投となる森公美子。圧倒的な歌唱力とコメディセンスで、さすがの存在感を発揮する。そして元宝塚男役トップスターの朝夏まなとがWキャストで出演。また、デロリスの幼馴染で警察官のエディ役には石井一孝。冷酷なギャングのボスでデロリスの元恋人・カーティス役にはWキャストで大澄賢也と今拓哉。ギャングの子分3人組には、続投の泉見洋平、KENTAROに加えて、ジャニーズJr.の林翔太が初参加。ほか、春風ひとみ、未来優希、屋比久知奈、小野武彦、鳳蘭が出演する。公式グッズのペンライトを振って「一緒に歌おう踊ろうカーテンコール」などの呼びかけもあるミュージカル。思わず体を揺らし、楽曲とダンスに圧倒された後は、思わず「最高に楽しかった!」と口にしているかもしれない。文:伊藤由紀子
2019年11月16日長い間難航を続けていた『ビバリーヒルズ・コップ』4作目を、Netflixが製作することになった。パラマウントが1回限定でライセンス許可を与えたもの。パラマウントは2016年3月にこの4作目を公開する予定だったが、本格始動する前にキャンセルしている。『ビバリーヒルズ・コップ』1作目の公開は1984年。2作目、3作目はそれぞれ1987年、1994年。この4作目は、過去3作同様、エディ・マーフィが主演し、ジェリー・ブラッカイマーがプロデュースをする。マーフィは、今年、『Dolemite Is My Name/ルディ・レイ・ムーア』で、Netflixと組んだばかり。この作品はトロント映画祭でプレミアされた。監督はクレイグ・ブリュワー。文=猿渡由紀
2019年11月15日リドリー・スコットが製作総指揮を、アリシア・ヴィキャンデルが主演を務める映画『アースクエイクバード』がNetflixでの配信を開始する。本作は1980年代の日本を舞台に展開されるミステリアスなドラマを描いているが、脚本と監督を務めたウォッシュ・ウェストモアランドは、本作最大のミステリーは「主人公ルーシーの心の中」だと語る。ウェストモアランド監督は英国で生まれ、テレビやドキュメンタリーの世界で活躍した後、私生活上のパートナーでもあるリチャード・グラッツァーと共同で映画『アリスのままで』を監督した。若年性アルツハイマーを発症して自分が誰なのかわからなくなる恐怖とたたかう主人公を描いた本作は高い評価を得て、主演のジュリアン・ムーアにオスカーをもたらしたが、授賞式の後、グラッツァーは筋萎縮性側索硬化症(ALS)でこの世を去る。その後、ウェストモアランドはキーラ・ナイトレイを主演に迎え、夫の抑圧に屈することなく自分の進むべき道を見出していく女性を描いた映画『コレット』を発表。彼が本プロジェクトに参加したのは、それよりも少し前だ。「今から2年ほど前にスコット・フリー・プロダクションズのプロデューサー、マイケル・A・プルスさんが声をかけてくれて本を手渡されたんです。“あなたが気に入ってくれる話だと思うのですが”って。それは1989年の日本が舞台の物語で、実は僕も89年に日本で暮らしていたんですよ。それが始まりでした」プルスが手渡したのは、同じく日本在住経験のある英国人作家スザンナ・ジョーンズが書いた小説『アースクエイク・バード』だった。彼はプロジェクトへの参加を決めて、脚本執筆に取りかかった。本作の冒頭、日本で暮らす外国人女性ルーシーは警察から聴取を受けている。彼女の友人リリーが行方不明になり、その容疑がかけられたのだ。刑事の執拗な取り調べにルーシーは毅然とした態度で語りだす。自身の哀しい過去を振り切るために異国の地・東京にやってきた彼女はある日、写真撮影を愛する日本人テイジに出会う。やがて彼女は友人から紹介された女性リリーと行動を共にするようになり、ルーシーとリリー、そしてテイジは不思議な三角関係に発展していく。映画は、行方不明になったリリーはどこに行ったのか?そして犯人は一体誰なのか?を探る展開になってはいるが、ウェストモアランド監督は「それは物語の表層的なものに過ぎません」と言い切る。「私は原作になった小説を読んで“東京ノワール”を描くことができる可能性を感じました。僕の考えるノワールは、通常のスリラーとは違って、犯罪、確固たるスタイル、そして心理描写……この3つがミックスされたものです。ですから、この作品も犯人は一体誰なのか?は表層にあるかもしれませんが、一番のミステリーは、主人公ルーシーの心の中=心理状態です。この作品は、ルーシーの抱えている哀しみや罪悪感、罪を償おうとする道のりを描く物語だと最初から考えていました」本作では、アリシア・ヴィキャンデル演じるルーシーの過去や心情が少しずつ明らかになっていく。必死に生きているだけなのに、彼女の周囲では悲しい出来事が起こり、自身も回復できないほどの心の傷を負ってきた。ウェストモアランド監督は劇中でサスペンス的な状況を描く際にも主人公の表情の微細な変化や心理描写を意図的に優先して描いている。「ルーシーの瞳の奥にあるもの、つまり彼女が本当は何を感じているのか描くことが本作の最大の目的でした。ですから、ストーリー上で何らかの危機やサスペンス的な出来事が起こった場合も、観客が向き合うのはあくまでも彼女の内面であり、彼女の過去なわけです」過去に囚われて自分を見失ってしまったルーシーを描く本作を監督は「トリロジー(三部作)のひとつ」だと説明する。「『アリスのままで』はアルツハイマーを患って自分のアイデンティティを手放したくない女性が“未来”への恐怖と向き合う話でした。『コレット』の主人公は、力を持った夫の下で自分のアイデンティティを作り出そうと“現在”の自分と向き合います。そして本作では、自分の新しいアイデンティティを生み出すために“過去”に対する恐怖心と対峙する女性の物語です。どれもジャンルも違うし、コンテクスト(文脈)は違いますが、人生の中で起こるさまざまな出来事の中で、自分というものを手放したくないともがく主人公を描いた三部作だといえるでしょう」なぜ彼は同じ主題を描き続けるのか?そこにはウェストモアランド監督自身の想いや経験が大きく影響している。「私はイングランドの北部で生まれて、ゲイの男性として生きてきました。しかし、幼い頃は自分が何者なのか見つける際に手助けしてくれる人がまったくいない状態で育ち、成長する中で自分が何者なのか改めて見出していく喜びを経験しました。だから僕の映画に登場する主人公たちは、自分が何者なのか?を自分で探して、自分で手にしていく人たちなのかもしれません。そして、ご存知かもしれませんが、私は4年ほど前にパートナーを病気で失いました。私は時間が経った現在もなお、哀悼の気持ちを抱え続けています。『アースクエイクバード』の物語に出会った時、私は現在の自分が向き合っている感情と同じようなものを発見したのです。その点で本作は自身の視点や世界観が、これまでで最も表現できたと思っています」前に進みたいのに進めない、自分を見つけ出したいのに何かが障害になっている。そんな状況を描くために本作では“アースクエイクバード”が象徴的に登場する。タイトルにもなっているこの鳥は、劇中でテイジが語ったところによると、地震が発生した後にだけ鳴く鳥らしい。思い返してみると地震は予告なく人々を襲い、私たちの日常を揺さぶる。家具や家財道具は揺れてガタガタと音を立て、人々は何の準備もないまま恐怖の中に放り込まれる。そして地震は予告なく止み、静寂が戻ってくる。しかし、それは地震が起こる前とまったく同じ状況だろうか?アースクエイクバードは本当に存在するのか?それは本当に鳥の鳴き声なのか?それとも過去や恐怖がエコーのように自分を取り巻いているのか?「その通りです!アースクエイクバードは存在するのかもしれないし、ルーシーの頭の中で鳴いているだけの存在なのかもしれないのです!本作は全編を通じて、ふたつの視点が並行して描かれています。ひとつはとても理性的で現実的な視点。そしてもうひとつは超自然的な視点です。リリーとルーシーの間に心理学的な転移が起こったり、手相から未来が占われたりと、ルーシーは超自然的な状況に巻き込まれながら、理性的な視点を手放したくなくてもがくわけです。つまり、アースクエイクバードが存在するかしないかは……観る人次第というわけです(笑)。ちなみに本作ではサウンドミックスにも細心の注意を払っていて、本当に小さな音も入れてあります。観ていただく際は、耳をそば立ててみてください!」異国の地に逃げるようにしてやってきた女性がさまざまな事件や危機的な状況に立ち向かう本作は、主人公の内面へと深く分け入っていくミステリアスな作品になった。あなたの耳には“アースクエイクバード”の鳴き声は聞こえるだろうか?Netflix映画『アースクエイクバード』本日より独占配信開始
2019年11月15日「バッハの素晴らしい音楽を1人でも多くの人と共有したい」という想いを掲げながら演奏活動を続けてきたバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)。今や世界最高峰のバッハ演奏団体に数えられる彼らのコンサートからは、毎回熱いメッセージが伝わってくる。その彼らの11月のメニューは、バッハの器楽作品の中でも最も人気の高い「ブランデンブルク協奏曲」全曲だ。1721年にブランデンブルク=シュヴェート辺境伯クリスティアン・ルードヴィヒに献呈されたことから「ブランデンブルク協奏曲」と呼ばれるようになったこの作品は、様々な楽器の組み合わせによる可能性を追求した6曲の素晴らしい協奏曲集。まさに、バッハの創造力と熱意がほとばしるような傑作だ。指揮は、2018年9月に首席指揮者に就任した今をときめく人気指揮者鈴木優人。自らもチェンバロを演奏する若きマエストロがこの名作をどのように聞かせてくれるのか。300年の時空を超えたコラヴォレーションに興味津々!●公演概要・11月23日(土、祝)三井住友海上しらかわホール・11月24日(日)東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル●鈴木優人(指揮・チェンバロ)●バッハ・コレギウム・ジャパン鈴木雅明が世界の第一線で活躍するオリジナル楽器のスペシャリストを擁して結成したオーケストラと合唱団。J. S. バッハの宗教曲を中心に、近年はメンデルスゾーンに及ぶ作品の理想的な上演・普及を主旨として活動。透明かつ劇的な合唱とオリジナル楽器による演奏は「アンサンブル全体が協和しながら光を発するかのような響きの美しさ(朝日新聞)」と高く評価されている。’92年より東京・神戸での定期演奏会を開始、’99年から海外公演も本格化し、ライプツィヒ・バッハ音楽祭、BBCプロムス、カーネギーホール、コンセルトヘボウ等での演奏を通じて、その評価を高めている。2013年3月には、合唱団が鈴木雅明指揮ニューヨーク・フィル定期に出演。’14年3月ニュージーランドおよびスペイン・フランス公演、秋にはメキシコ公演を実施。’15年5月プラハの春国際音楽祭等に出演、10月〜11月器楽アンサンブルによるアメリカ公演を実施。’16年4月、ロンドン、ウィーンを含むヨーロッパツアーを実施、各地で絶賛を博した。スウェーデンBISより90点以上に及ぶCDをリリースし、多くの賞を受賞。2010-11年には『バッハ:モテット全集』が欧州3カ国のベスト・ディスク賞を獲得。2012年には震災チャリティCD『Bach for Japan』をリリース。’95年から時系列順で取り組んできた<バッハ:教会カンタータシリーズ>が2013年2月、全曲演奏・録音(全55巻)を完遂、大きな反響を呼んでいる。この教会カンタータ全曲録音完遂について、BISレコーズが2014年エコー・クラシック賞エディトリアル・アチーブメント・オブ・ザ・イヤー部門を受賞。※関連公演・11月23日(土、祝)三井住友海上しらかわホール・11月24日(日)東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル
2019年11月15日