ぴあがお届けする新着記事一覧 (861/923)
ディズニー・アニメーションのヒロインのイメージを変えたといわれる『ムーラン』。その実写版が、5月22日(金)全国公開される。この度、日本版の主題歌アーティストが城南海(きずき・みなみ)に決定。ディズニー音楽の名曲 『リフレクション』を歌うことになる鹿児島県奄美大島出身の城は、奄美民謡『シマ唄』をルーツに持つシンガー。NHK大河ドラマ『西郷どん』の劇中歌と大河紀行テーマをはじめ、これまで数々のドラマ主題歌や、舞台で圧巻の歌声を披露してきたが、洋画の主題歌を担当するのは今回が初めてとなる。ディズニー映画の主題歌に抜擢され「夢が叶って本当に嬉しかった!」という城は、「ふるさとから出てきて、東京に住んで十数年。なかなか自分らしくいられないときや、本当の自分ってなんだろう、と考えることがすごくあった。そんな自分と歌詞を重ね合わせながら、ムーランの姿も重ねて歌いました」と、『リフレクション』への共感を語った。『リフレクション』は、1998年公開のアニメーション版『ムーラン』の主題歌として、クリスティーナ・アギレラが歌唱し、当時から根強いファンを持つ曲。“自分らしくありたい”と思う一方で、愛する家族や故郷のために自分を男と偽り、国の命運をかけた戦いへ出ることを決意するムーランの心情と葛藤を歌い上げる、切なくも壮大なバラードだ。城は、そんなムーランの複雑な心境が反映された歌詞の日本版の訳詞も担当した。「私らしい訳詞にしたいなあと、最初に思いました。月を見上げるのが好きなのですが、月は光と闇の狭間にあるので、表と裏、“本当の自分”と“偽りの自分”というものを月にも感じて、歌詞のはじまりは月から景色を描いていきました。ムーランの思いを、ムーランになりきって書きましたが、“私を生きる”というワードがポイントです。ムーランの願いを書きました」と、歌詞制作への想いについて述べた。また、歌詞が自然になるように、「もともとの英語版の母音をイメージし、“Ah”で伸ばすところは“アー”で同じ母音にして伸ばしたり、そういうところも意識しながら書きました」と、繊細な工夫を明かしている。本作のオリジナル版では、アニメーション版と同じくクリスティーナ・アギレラが再び『リフレクション』を歌唱するが、アギレラの歌を聞いた城は、「すごくパワフルでアニメーション版よりもパワーアップしていて、今回の実写版『ムーラン』にぴったりだと思いました。“私も負けないぞ!”と思いました!」と、楽曲への自信と意気込みを見せた。ウォルト・ディズニー・ジャパンは城について、「リフレクションは“本当の自分でありたい”というメッセージが込められた歌。一つひとつの言葉を丁寧に伝えることができるアーティストである城さんは、圧倒的歌唱力と幅広い層への親しみやすさを持ち合わせており、全国にリフレクション旋風を巻き起こしてくれるはず!」と、起用理由を明かしている。『ムーラン』5月22日(金)全国公開
2020年03月12日先月末、レイプで有罪判決が下ったハーベイ・ワインスタインへの量刑宣告が、現地時間明日午前、ニューヨークの裁判所で行われる。彼にセクハラあるいはレイプをされたと名乗り出た女性は80人以上いるが、今回の刑事裁判の対象になった女性はふたり。そのうちひとりに対する罪の刑期は最短5年、最長25年、もうひとりへの罪では最短18ヶ月、最長4年。つまり最大29年の可能性があるが、ワインスタインの弁護士は、彼がすでにすべてを失っていることや、彼の優れない健康状態を強調し、刑期を5年にとどめてほしいとお願いしている。このニューヨークでの刑事裁判とは別に、この後、彼にはL.A.でも刑事裁判が控えている。文=猿渡由紀
2020年03月11日4月に公開が予定されながら、情勢の変化によって延期されていた『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が、日本国内では11月20日(金)に全国公開することが決定した。本作は、MGM、ユニバーサルならびに本作のプロデューサーであるマイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリによる判断によって、本作の英国での公開日が、11月12日(木)、全米公開を11月25日(水)まで延期することが先日発表されていた。前作『スペクター』から5年ぶりとなる最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、シリーズ21作目『007/カジノ・ロワイヤル』(2006年)から最新作までの5作でジェームズ・ボンドを演じ、海外ではこれが最後のボンドと報道されるダニエル・クレイグが出演、『ビースト・オブ・ノー・ネーション』(2015年)、TVシリーズ『トゥルー・ディテクティブ』のキャリー・ジョージ・フクナガが監督を務める作品。さらに『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)でアカデミー賞主演男優賞を受賞したラミ・マレックが悪役として抜擢され、さらにレア・セドゥ、ラシャーナ・リンチ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、ジェフリー・ライト、レイフ・ファインズらキャストが出演。主題歌には、本年度のグラミー賞にて史上最年少18歳で主要4部門受賞、5冠の快挙を達成したビリー・アイリッシュが起用され、さらなる話題を呼んでいる。『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』11月20日(金)全国公開
2020年03月11日3年余りの休館期間を経て、今年1月24日に装い新たに開場、すでにふたつのこけら落とし公演『志の輔らくご ~PARCO劇場こけら落とし~』『ラヴ・レターズ ~こけら落としスペシャル~』を成功裏に終えたPARCO劇場。今月から2021年5月まで続くオープニング・シリーズには、魅力的な演目が数多くラインナップされており、その第一弾となるのが3月13日(金)に開幕する『ピサロ』だ。1985年に旧PARCO劇場にて上演され、アタワルパ役に抜擢された無名の渡辺謙が、タイトルロールの山崎努に引けを取らない演技を見せたことが今も語り継がれる“伝説の作品”。35年の時を経て、その渡辺がピサロ役に挑む。物語の舞台は16世紀のスペイン。齢60を超えた成り上がりの将軍ピサロは、人生最後の遠征としてインカ征服をもくろみ準備を始める。一攫千金を夢見て集まった170名の傭兵を率い、過酷な行軍の末に、自らを太陽の子と謡うインカ王アタワルパ(宮沢氷魚)を生け捕りにするピサロ。彼は次第にアタワルパに心を開くようになり、アタワルパもまたピサロを信頼し始めるのだが……。壮大な歴史物語でありながら、人類にとって普遍的なテーマをも内包する、ピーター・シェーファー(『エクウス』『アマデウス』)による傑作だ。演出を手がけるのは、25年以上にわたって英国ロイヤル・バレエ団のダンサー/振付家として活躍し、日本で演出した『良い子はみんなご褒美がもらえる』でも高い評価を得たウィル・タケット。彼が渡辺と宮沢、そして入念なワークショップとオーディションによって選び抜いた総勢約30名の実力派キャストともに、傑作戯曲に新たな命を吹き込む。オープニング・シリーズの幕開けを飾るに相応しい、新たな“伝説”を生む公演となりそうだ。4月20日(月)まで。文:町田麻子
2020年03月11日マックス・フォン・シドーが亡くなった。90歳だった。1929年、スウェーデン生まれ。イングマール・ベルイマン監督の作品で映画俳優としてのキャリアを積み、『偉大な生涯の物語』(65)でハリウッドデビューを果たす。73年には『エクソシスト』に出演、87年の『ペレ』では、スウェーデン俳優として初めてオスカーにノミネートされた。その他の出演作に、工藤夕貴と共演した『ヒマラヤ杉に降る雪』、『デューン/砂の惑星』『ハンナとその姉妹』『マイノリティ・リポート』『シャッター・アイランド』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』など。テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』では、エミー賞にノミネートされた。最初の妻はスウェーデン人、97年から連れ添った再婚相手はフランス人。本人も、2002年にフランス市民権を取得し、スウェーデンの国籍を放棄している。亡くなったのは、南仏、プロヴァンスの自宅だった。文=猿渡由紀
2020年03月10日政財界をまたぎ、富と権力をめぐる人間の野望と愛憎を描いた不朽の名作が、WOWOWにて『連続ドラマW 華麗なる一族』として連続ドラマ化。主人公の万俵大介を中井貴一が演じることが発表され、中井のコメントも公開された。1990年11月にサービス放送を開始し、間もなく開局30周年を迎えるWOWOWでは、2020年12月以降、開局30周年記念番組を続々と放送していく。その記念番組のひとつとして放送されるのが、山崎豊子による同名長編小説を連続ドラマ化する『連続ドラマW 華麗なる一族』だ。2016年にはWOWOW開局25周年記念として、山崎作品『沈まぬ太陽』を全20話の大スケールで初テレビドラマ化(『連続ドラマW 沈まぬ太陽』)し話題となり、その5年後の2021年に、開局30周年記念として今作が放送されるという。徹底した取材に基づき、リアルな物語を構築することで知られる山崎による力作『華麗なる一族』は、1970年3月から1972年10月にかけて週刊新潮で連載された、今なお読み継がれる不朽の名作。1974年に山村聰主演でTVドラマ化され、同年、佐分利信主演で映画化、さらに2007年にTBS系日曜劇場で、木村拓哉主演でTVドラマ化された。日本が最も輝いていた時代、高度経済成長期が頂点を極め、その金字塔である大阪万博を間近に控えた状況を背景に、富と権力獲得への手段として、関西の財界で閨閥をはりめぐらす阪神銀行の頭取・万俵大介を中心に、その一族である万俵家の繁栄と崩壊を、全12話で描く。本作の脚本は、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』や『連続ドラマW 沈まぬ太陽』など、人物描写を丁寧に重ねていく幹の太いシナリオに定評のある前川洋一が担当。さらに、2018年の邦画興行収入ランキングトップの映画『劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』をはじめ、数々の名作ドラマを手がけてきた西浦正記がメガホンを取る。そして、本作で壮大な野望の実現に突き進む、主人公・大介を演じるのが中井だ。中井といえば、2019年に公開された三谷幸喜監督の大ヒット映画『記憶にございません!』での好演も記憶に新しい。同作では第44回報知映画賞主演男優賞、第62回ブルーリボン賞の主演男優賞を受賞、第43回日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を受賞した。記憶をなくした総理大臣というコミカルなキャラクターから打って変わって、本作では財閥の総帥としてビジネスの鬼となる。金融業界でこれから始まる再編成、合併の話を聞きつけ、自らの銀行の、そして万俵家の生き残りをかけて、壮絶な戦いを繰り広げていく。あわせて公開された中井のコメントは下記。■中井貴一(万俵大介役)文学史、そして日本映画史・テレビ史にも残る山崎豊子さんの名作『華麗なる一族』。幼少の頃、佐分利信さん主演の『華麗なる一族』を観た覚えがあり、お話をいただいたとき、自分がもうそんな歳になったんだと……そのことに驚きました。原作を汚すことのないよう、現代の人があの当時の身分制度の残った社会の在り方、人々のうごめき方が手に取るように分かるよう、演じてまいりたいと思います。どうぞお楽しみに。『連続ドラマW華麗なる一族』WOWOWプライムにて2021年放送予定(全12話)
2020年03月10日大塚愛が3月11日、ニューアルバム『Aio Piano Arioso』をリリースする。昨年メジャーデビュー17周年を迎えた今もなお、精力的な活動を続ける大塚愛。昨年は3枚目となるベスト盤『愛 am BEST, too』、26枚目となるシングル『Chime』を発売している。本日発売する『Aio Piano Arioso』は2018年に発売した『aio piano』に続く、ピアノ弾き語りのライブアルバム。これまで行ったピアノ弾き語りによるライブ音源をまとめた内容だ。活動初期からライブのセットリストのなかで数曲ほどの弾き語りを披露してきた彼女。それが好評で「AIO PIANO」というピアノ弾き語りのみのツアーをシリーズ化するほどにまで至る。新作はその総集編とも言える。また初回生産限定盤にはピアノ用の楽譜が付属する。同じ楽曲でも毎回違う演奏を行う大塚だが、これは実際にライブで弾いたものをそのまま譜面に書き起こしたものだ。音楽用語でもある「Arioso(アリオーソ)」は、イタリア語で「歌うように」という意味になる。歌うように弾くピアノ演奏をぜひ聴いて、そして一緒に弾いて楽しんでほしい。■リリース情報『Aio Piano Arioso』/大塚愛3月11日(水)発売<収録曲>01.ヒカリ(LOVE FANTASTIC TOUR 2014~おぉーつかあいはまほぉーつかぁい~)02.ロケットスニーカー(LOVE HONEY TOUR 2017 ~誘惑の香りにYOUワクワク~)03.9(LOVE IS BORN ~10th Anniversary 2013~)04.キミにカエル。(AIO PIANO vol.1)05.羽ありたまご(LOVE IS BORN ~3rd Anniversary 2006~)06.クムリウタ(LOVE IS BORN ~5th Anniversary 2008~)07.向日葵(JAM PUNCH Tour 2005~コンドルのパンツがくいコンドル~)08.ごめんね。(LOVE FANTASTIC TOUR 2014~おぉーつかあいはまほぉーつかぁい~)09.ユメクイ(愛 am BEST, too tour 2019~イエス!ここが家ッス!~)10.ポケット ~ Last Love Letter ~(LOVE is BEST Tour 2009 FINAL)※初回生産限定盤は全10曲楽譜付き。
2020年03月10日3月7日、8日の全国映画動員ランキングは、東日本大震災時の福島第一原発事故を題材にした人間ドラマ『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』(全国346館)が初登場で首位になった。知念実希人の同名小説を坂口健太郎の主演で映画化したミステリードラマ『仮面病棟』(全国322館)は初登場2位に。公開9週目の『パラサイト 半地下の家族』(全国337館)は先週1位から3位になった。そのほか公開3週目の『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(全国319館)は先週2位から4位に。公開5週目の『犬鳴村』(全国204館)は先週4位から5位になった。新作では、映画『オズの魔法使』で知られるミュージカル女優、ジュディ・ガーランドに焦点を当てた人間ドラマ『ジュディ 虹の彼方に』(全国273館)が初登場8位に入った。次週は『エキストロ』『貴族降臨 -PRINCE OF LEGEND-』『コロンバス』『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』『ビッグ・リトル・ファーム理想の暮らしのつくり方』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』2位『仮面病棟』3位『パラサイト 半地下の家族』4位『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』5位『犬鳴村』6位『劇場版 SHIROBAKO』7位『ミッドサマー』8位『ジュディ 虹の彼方に』9位『1917 命をかけた伝令』10位『野性の呼び声』
2020年03月09日3月6日から8日にかけての週末、北米で1位を取得したのは、ピクサーの最新アニメーション『2分の1の魔法』だった。北米興収トータルは4,000万ドルと、ピクサーのデビュー成績としては下だが、観客評価はAマイナスで、あいかわらず高い。2位は先週末首位だったホラー『透明人間』、3位は今週末デビューのベン・アフレック主演作『The Way Back』。4位は『ソニック・ザ・ムービー』、5位は『野性の呼び声』だった。コロナウィルスの脅威がアメリカでも深刻化しているが、北米の興行成績は前の週に比べて4%アップしている。来週末は、ヴィン・ディーゼル主演のSFアクション『Bloodshot』が公開となる。文=猿渡由紀『2分の1の魔法』近日公開
2020年03月09日「ぴあ」調査による2020年3月6日公開のぴあ映画初日満足度ランキングは、伝説の名女優で歌手のジュディ・ガーランドの実話を基にした感動作『ジュディ 虹の彼方に』が第1位になった。ランキングは以下の通り。1位『ジュディ 虹の彼方に』89.4点2位『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』88.8点3位『仮面病棟』87.8点4位『星屑の町』85.7点5位『酔うと化け物になる父がつらい』82.2点『ジュディ 虹の彼方に』は『オズの魔法使』や『スタア誕生』などの作品で知られるハリウッド黄金期の大スター、ジュディ・ガーランドの晩年のエピソードを主軸に、彼女の人生や不屈の精神を描いた作品。ジュディを演じたレネー・ゼルウィガーの演技が高く評価されており、第92回アカデミー主演女優賞をはじめ、数々の映画賞に輝いている。映画館にはゼルウィガーのオスカー受賞をきっかけに映画を知った観客が多く来場。男女比は劇場にもよるがほぼ半々で、40代以上の観客の心をグッととらえたようだ。出口調査では「歌が素晴らしいだけでなく、彼女の本質的な部分や心の奥底がうまく描かれていた」「主演のレネー・ゼルウィガーの演技がすべてにおいてすばらしくて、アカデミー賞に値する演技だと思った」「これだけすごい人なのに、人はみな悩みを抱えているのだなと、ジュディの人間らしさが見えました。彼女のことをもっと詳しく知りたくなりました」など絶賛コメントが続出。劇中の歌唱や演技を高く評価する声はもちろん、幼少期からハリウッドで活躍したことで数奇な人生をおくったジュディ・ガーランドの人生そのものや、彼女の根底にある想いや精神について語る観客が多かった。(本ランキングは、3/6(金)に公開された新作映画5本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)直近1か月の満足度ランキング結果■2月28日、29日公開作品のランキング1位『劇場版 SHIROBAKO』93.6点2位『架空OL日記』93.0点3位『仮面ライダージオウNEXT TIMEゲイツ、マジェスティ』92.8点4位『娘は戦場で生まれた』92.5点5位『ママをやめてもいいですか!?』90.5点6位『子どもたちをよろしく』89.3点7位『黒い司法 0%からの奇跡』88.8点8位『PMC:ザ・バンカー』87.5点9位『初恋』87.1点10位『レ・ミゼラブル』86.5点■2月21日、22日公開作品のランキング1位『スウィング・キッズ』92.1点2位『世界一初恋プロポーズ編』90.5点3位『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』90.2点4位『映画 ねこねこ日本史 ~龍馬のはちゃめちゃタイムトラベルぜよ!~』88.2点5位『名もなき生涯』87.8点6位『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』86.5点7位『スキャンダル』84.1点8位『ミッドサマー』82.5点9位『Red』80.1点10位『チャーリーズ・エンジェル』79.2点■2月14日、15日公開作品のランキング1位『MAN WITH A MISSION THE MOVIE ‐TRACE the HISTORY‐』93.9点2位『阪神タイガース THE MOVIE~猛虎神話集~』92.9点3位『ACCA13区監察課 Regards』92.8点4位『囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather』91.8点5位『山中静夫氏の尊厳死』91.3点6位『1917 命をかけた伝令』89.8点7位『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』88.4点8位『ふたりのJ・T・リロイベストセラー作家の裏の裏』80.0点9位『影裏』77.9点10位『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』75.9点
2020年03月09日おとな向け映画ガイドグザヴィエ・ドラン新作と夢のような農場の実話、が今週のオススメ。ぴあ編集部 坂口英明20/3/09(月)イラストレーション:高松啓二今週末に公開される映画は17本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国約100スクリーン以上で拡大上映されるのは『貴族降臨-PRINCE OF LEGENDー』1本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が16本です。この中から、おすすめしたいおとな向きの2作品をご紹介します。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』いまや、ネットの時代になって、絶滅危惧種的な存在かもしれませんが、ファンレターが重要な役割を担っています。世界が注目する映画監督のひとり、グザヴィエ・ドラン、待望の新作です。ドランは、子供の頃、レオナルド・ディカプリオに夢中で、ファンレターを書いたことがあり、そんな思い出をモチーフに作られたそうで、ちょっとノスタルジックな味もある映画です。タイトルバックの前、いわゆるアバンタイトルが、いかにも意味深にまとめられ、物語が始まります。2006年、ニューヨーク。テレビの人気俳優ジョン・F・ドノヴァンが29歳で謎の死を遂げます。そのショッキングなニュースが流れた時、ロンドンでは、11歳のルパートが自分宛ての手紙のことでお母さんを責めています。彼は子役、母はいわゆるステージ・ママです。11歳の少年の手紙の相手は、その人気俳優でした。なぜ彼らは100通を超える秘密の文通をしていたのか。ドノヴァンにとっての少年はどんな存在だったのか。10年の時を経て、21歳の若手俳優になったルパートが、ドノヴァンとの思い出を書いた著書『若き俳優への手紙』について、語りはじめます。ドラン作品ではおなじみのテーマ「母と子」も、やはり映画の大切な要素です。ルパートの母親役はナタリー・ポートマン、ドノヴァンの母親役はスーザン・サランドン、これにドノヴァンのマネジャー役でキャシー・ベイツ、とアカデミー賞受賞&ノミネートの女優たちが脇を固めています。さすがに名優たち、監督の脚本力も加わって、見事に「キャラ立ち」しています。ドノヴァン役はTVの人気者キット・ハリントン。11歳のルパート役ジェイコブ・トレンブレイは、天才子役!です。神童といわれたドラン監督も30歳。アップを多用し、時に70ミリフィルムを使い、構図もすべて自分で決めるという映像や、音楽の使い方など、いたるところに才器を感じます。冒頭、少年が手紙をなくした母を問い詰めます。「インクの色は何色だったの?」。インクの色、匂い……、手紙が伝えるのは文だけではありません。『ビッグ・リトル・ファーム理想の暮らしのつくり方』こんなときこそ、自然の無限の可能性を感じ、とてもポジティブな気持ちになれる、このドキュメンタリーをオススメします。ロサンゼルス郊外、ジョンとモリーという若い夫妻が、2010年から8年間で作りあげた「理想の」農場のお話です。妻は野菜を中心とした料理研究家でブロガー、夫は野性生物番組の監督・カメラマン。マンション暮らしだったのですが、殺処分から救ったワンちゃんと暮らし始めたのがきっかけとなり、農場経営を決意します。動物と共生し、あらゆる食材を伝統農法で育てるのがモリーの夢。それを実現しようというわけです。最初は相手にされなかった資金集めも、話題が話題を呼んで、なんとか成功。東京ドーム約17個分もあるロス郊外の農地を手にします。そこからの奮闘。一部始終をジョンがカメラに収めていきます。まずは、死んだ土壌を生き返らせるところから。ここに伝統農法のプロ、アラン・ヨークという仙人のような人物がサンダルをはいて登場します。そして、仲間の協力も得て、まるで「ビフォー・アフター」のように土地が劇的に変わり、野生植物の楽園と化していきます。が、難問は続出します。果樹園の樹にアブラムシが大量発生したり。でも、それはどこからともなくやってきたてんとう虫が食べてくれます。そう、そんな風に、自然の難題は自然が解決してくれると彼らは身を持って気づいていくのです。ときに、コヨーテがニワトリを襲います。ジョンは、銃で駆除すべきか、苦渋の選択で悩むのですが……。製作・監督・脚本・撮影監督はジョン・チェスター自身。トロント映画祭、サンダンス映画祭など多くの国際映画祭で「観客賞」を受賞した作品です。生きとし生けるものが共生しあうこと、意味のない命はない、そんなことを痛感します。若い人たちに観てもらいたいなあ。首都圏は、3/14(土)からシネスイッチ銀座、新宿ピカデリー他で公開。中部は、3/28(土)から伏見ミリオン座他で公開。関西は、4/3(金)からシネ・リーブル梅田他で公開。
2020年03月09日第92回アカデミー主演女優賞をはじめ、数々の映画賞に輝いている『ジュディ 虹の彼方に』が公開されている。本作は、47歳の若さでこの世を去った伝説の女優ジュディ・ガーランドの実話を描いている。ジュディ・ガーランドは『オズの魔法使』や『イースター・パレード』『スタア誕生』などの作品で知られるハリウッドの大スター。映画は彼女の晩年を中心にしながら、その生涯、華麗なステージパフォーマンス、彼女の苦悩に満ちた時間、そして不屈の精神を描き出す。レネー・ゼルウィガーが主演を務め、劇中歌もすべて本人が歌唱。以前からジュディ・ガーランドの大ファンだったというゼルウィガーは1年前からリサーチとトレーニングを積んで、入念にリハーサルを繰り返して、ジュディの歌い方やしぐさ、ステージでの動きを徹底的に研究! 多くの映画賞に輝いていることからわかる通り、彼女の代表作のひとつになった。本作は舞台『End of The Rainbow』が原作で彼女がロンドンでコンサートをする日々を中心にしているが、回想シーンやジュディのセリフや歌で彼女の波乱に満ちた人生が垣間見えるように構成されている。上映後も彼女の言葉や描かれるシーンを振り返りながら、ジュディの人生やその色褪せぬ魅力に想いをはせることのできる作品になっている。『ジュディ 虹の彼方に』公開中
2020年03月08日相沢沙呼の同名小説を映画化する『小説の神様 君としか描けない物語』が、5月22日(金)に全国公開される。この度、WEB限定の特別映像と場面写真が公開された。『小説の神様』は、ナイーブで売れない作家×ドSな売れっ子作家という、すべてが真逆なふたりの高校生小説家が、まさかの共作を果たし、大ベストセラーを目指すという青春ストーリー。「僕は小説の主人公になり得ない人間だ」中学生で作家デビューしたものの、発表した作品は酷評され売り上げも振るわない……。自分を見失い思い悩む、ナイーブで売れない高校生小説家・千谷一也。一方、同じクラスの人気もので、ドSな性格でヒット作を連発する高校生小説家・小余綾詩凪。性格、クラスでの立ち位置、売れている、売れていない。すべてが真逆のふたりに、編集者から下されたミッション……。それは、ふたりで協力し、ひとつの物語を作り、世の中の人の心を大きく動かすベストセラーを生み出すことだった。売れない高校生小説家・一也役を演じるのは、EXILE/FANTASTICSのパフォーマーとして活躍する一方、『ママレード・ボーイ』『センセイ君主』などに出演し、俳優としても人気を集める佐藤大樹。ヒット作を連発する高校生小説家・詩凪役を、『銀魂』シリーズ、『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』をはじめ、数々の話題作に出演し、幅広い役を演じる橋本環奈が務める。そして監督には、『HiGH&LOW』シリーズの久保茂昭を迎えた。この度公開された特別映像は、本予告と異なる構成で、より期待感をあおるイントロが特徴的。共作をする前の一也の気持ちに寄り添うように、今回が初の音源解禁となる挿入歌『こんな世界にしたのは誰だ』(伶/Sony Music Labels Inc.)が印象的に流れる。ある出来事を受け、雨に打たれて帰宅した一也が感情を爆発させるシーンや、詩凪に、すね蹴り攻撃や平手打ち、ぬいぐるみを投げつけられるといった、一也のヘタレっぷりを感じるシーンも見られ、本編への期待感を高める内容となっている。また場面写真には、一也の自宅で一緒に共作に励む途中に垣間見える “一也と詩凪の接近ショット”や、必死さを見せる一也に対し、余裕そうな表情を見せる詩凪との視線ぶつかる打合せシーン、文芸部の仲間と過ごす下校シーンなどが切り取られている。『小説の神様 君としか描けない物語』5月22日(金)全国公開
2020年03月07日本年度の名古屋シティマラソンは、場所の制限なくどこからでも参加できる「オンライン名古屋シティマラソン」として実施される。名古屋シティマラソンはナゴヤドームをスタート地点に、白川公園フィニッシュのハーフマラソン、パロマ瑞穂スタジアムフィニッシュのクオーターマラソン、ナゴヤドーム敷地内の特設コースを走るチャレンジランが予定されていた。今年は新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)の拡大・感染を防ぐため、オンラインマラソンとして実施する。参加者は専用スマートフォンアプリを使用し、実際の距離を走る。なお、今回実施するオンラインマラソンは、名古屋ウィメンズマラソン2020一般の部および、名古屋シティマラソン2020にエントリーしたランナーのみが参加できる。オンライン名古屋シティマラソン
2020年03月07日東京のシネマヴェーラ渋谷で3月7日(土)から4月3日(金)まで「ソヴィエト&ジョージア映画特集」が開催される。当館では昨年にソヴィエト映画の特集が開催されたが、今回はその第2弾。かつてソヴィエト連邦の構成国でもあったジョージア(グルジア、ゲオルギア)の作品も上映になる。巨匠オタール・イオセリアーニ監督の『田園詩』、現在も語り継がれるエレム・クリモフ監督の傑作『『炎628』、セルゲイ・エイゼンシュテインがドキュメンタリー形式で撮りあげた『メキシコ万歳』、アレクセイ・ゲルマン監督の『戦争のない20日間』などの有名作から上映される機会のあまり多くない作品まで多彩な作品が揃う。『スヴァネティの塩+映像+西暦2015年』『大いなる緑の谷』『少年スサ』『ブラインド・デート』『他人の家』はデジタル上映、残りの作品は35ミリ・フィルムでの上映を予定している。ソヴィエト&ジョージア映画特集『ボルシェヴィキの国におけるウェスト氏の異常な冒険』『チャパーエフ』『女狙撃兵マリュートカ』『誓いの休暇』『一年の九日』『タシケントはパンの町』『想い出の夏休み』『処刑の丘』『戦争のない20日間』『モスクワは涙を信じない』『メキシコ万歳』『新しい家族』『絆』『炎628』『メッセンジャー・ボーイ』『悪党』『私はモスクワを歩く』『怒りのキューバ』『戦火を越えて』『嘆くな!』『ルカじいさんと苗木』『田園詩』『秋のマラソン』『転回』『結婚+傘+ピロスマニのアラベスク』『スヴァネティの塩+映像+西暦2015年』『大いなる緑の谷』『少年スサ』『ブラインド・デート』『他人の家』3月7日(土)から4月3日(金)までシネマヴェーラ渋谷
2020年03月07日第43回日本アカデミー賞の授賞式が6日に行われ、『新聞記者』が最優秀作品賞に輝いた。『新聞記者』は、ひとりの新聞記者の目線を通して、新聞社や内閣特別調査室など緊張感あるシーンをリアルに映しながら、報道メディアが権力にどう対峙するかを描写した作品。本作は作品だけでなく、最優秀主演部門を独占。最優秀賞の数では『キングダム』が最大で4部門を受賞した。最優秀主演男優賞の松坂桃李は「僕自身も、10 年ちょっと(俳優を)やってきて、ハードルが高い役だなと思いましたが、ウンギョンさんと一緒にお芝居をすることができて最後まで駆け抜けることができました。今日という日を糧に、また新たに作品の一部に自分がち ゃんとなれるようにいけたらと思っております」と噛みしめるようにコメント。最優秀主演女優賞のシム・ウンギョンは受賞に大粒の涙を流し「全然思わなかったので、全然準備をしていませんでした。ごめんなさい」と語り、監督や共演した松坂桃李に感謝を述べ「これからも頑張って活動します。本当に今日はありがとうございます」とスピーチを締めくくった。また、最優秀助演男優賞に輝いた吉沢亮は『キングダム』で主演を務めた山崎賢人に感謝を述べ「彼が主演でみんなを引っ張ってくれたおかげですごく素敵な作品になったと思うし、彼とお芝居をしたことによって、僕が(最優秀助演男優賞)いただけることになったのかなと思っています」と緊張した面持ちで語った。最優秀助演女優賞に選ばれた長澤まさみも『キングダム』の演技での受賞。トロフィーを手に「まだまだこの先自分がどうなるかというのは自分も見えていないし、見えない自分というか、まだ会ったことのない自分を目指してこれからも励んでいきたいなと思います」と晴れやかな表情を浮かべた。第43回 日本アカデミー賞 主な結果最優秀作品賞『新聞記者』最優秀主演男優賞松坂桃李『新聞記者』最優秀主演女優賞シム・ウンギョン『新聞記者』最優秀助演男優賞吉沢亮『キングダム』最優秀助演女優賞長澤まさみ『キングダム』新人俳優賞岸井ゆきの『愛がなんだ』黒島結菜『カツベン!』吉岡里帆『見えない目撃者』『パラレルワールド・ラブストーリー』鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』森崎ウィン『蜜蜂と遠雷』横浜流星『愛唄 -約束のナクヒト-』『いなくなれ、群青』『チア男子!!』最優秀アニメーション作品賞『天気の子』最優秀監督賞武内英樹『翔んで埼玉』最優秀脚本賞片島章三『カツベン!』最優秀音楽賞RADWIMPS『天気の子』最優秀外国作品賞『ジョーカー』
2020年03月06日映画の祭典「第43回 日本アカデミー賞授賞式」の結果をお伝えします。◎最優秀作品賞『新聞記者』・優秀作品賞『キングダム』『新聞記者』『翔んで埼玉』『閉鎖病棟―それぞれの朝―』『蜜蜂と遠雷』◎最優秀主演男優賞松坂桃李『新聞記者』・優秀主演男優賞笑福亭鶴瓶『閉鎖病棟―それぞれの朝―』菅田将暉『アルキメデスの大戦』中井貴一『記憶にございません!』松坂桃李『新聞記者』GACKT『翔んで埼玉』◎最優秀主演女優賞シム・ウンギョン『新聞記者』・優秀主演女優賞シム・ウンギョン『新聞記者』二階堂ふみ『翔んで埼玉』松岡茉優『蜜蜂と遠雷』宮沢りえ『人間失格 太宰治と3人の女たち』吉永小百合『最高の人生の見つけ方』◎最優秀助演男優賞吉沢亮『キングダム』・優秀助演男優賞綾野剛『閉鎖病棟―それぞれの朝―』伊勢谷友介『翔んで埼玉』柄本佑『アルキメデスの大戦』岡村隆史『決算!忠臣蔵』佐々木蔵之介『空母いぶき』吉沢亮『キングダム』◎最優秀助演女優賞長澤まさみ『キングダム』・優秀助演女優賞天海祐希『最高の人生の見つけ方』小松菜奈『閉鎖病棟―それぞれの朝―』高畑充希『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』長澤まさみ『キングダム』二階堂ふみ『人間失格 太宰治と3人の女たち』◎最優秀監督賞武内英樹『翔んで埼玉』・優秀監督賞佐藤信介『キングダム』周防正行『カツベン!』武内英樹『翔んで埼玉』平山秀幸『閉鎖病棟―それぞれの朝―』藤井道人『新聞記者』◎最優秀脚本賞徳永友一『翔んで埼玉』・優秀脚本賞片島章三『カツベン!』詩森ろば、高石明彦、藤井道人『新聞記者』徳永友一『翔んで埼玉』平山秀幸『閉鎖病棟―それぞれの朝―』三谷幸喜『記憶にございません!』◎最優秀アニメーション作品賞『天気の子』・優秀アニメーション作品賞『空の青さを知る人よ』『天気の子』『名探偵コナン 紺青の拳』『ルパン三世 THE FIRST』『劇場版ONE PIECE STAMPEDE』◎最優秀音楽賞RADWIMPS『天気の子』・優秀音楽賞周防義和『カツベン!』藤倉大、篠田大介『蜜蜂と遠雷』やまだ豊『キングダム』Face 2 fAKE『翔んで埼玉』RADWIMPS『天気の子』◎最優秀撮影賞河津太郎『キングダム』・優秀撮影賞河津太郎『キングダム』柴崎幸三『閉鎖病棟―それぞれの朝―』谷川創平『翔んで埼玉』ピオトル・ニエミイスキ『蜜蜂と遠雷』藤澤順一『カツベン!』・優秀照明賞上田なりゆき『閉鎖病棟―それぞれの朝―』李家俊理『翔んで埼玉』宗賢次郎『蜜蜂と遠雷』長田達也『カツベン!』◎最優秀美術賞斎藤岩男『キングダム』・優秀美術賞棈木陽次『翔んで埼玉』磯田典宏『カツベン!』斎藤岩男『キングダム』上條安里『アルキメデスの大戦』中澤克巳『閉鎖病棟―それぞれの朝―』◎最優秀録音賞久連石由文『蜜蜂と遠雷』・優秀録音賞加藤大和『翔んで埼玉』久連石由文『蜜蜂と遠雷』郡弘道『カツベン!』小松将人『閉鎖病棟―それぞれの朝―』横野一氏工『キングダム』◎最優秀編集賞河村信二『翔んで埼玉』・優秀編集賞今井剛『キングダム』河村信二『翔んで埼玉』洲﨑千恵子『閉鎖病棟―それぞれの朝―』古川達馬『新聞記者』宮島竜治『アルキメデスの大戦』◎最優秀外国作品賞『ジョーカー』・優秀外国作品賞『イエスタデイ』『グリーンブック』『ジョーカー』『運び屋』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』・新人俳優賞岸井ゆきの『愛がなんだ』黒島結菜『カツベン!』吉岡里帆『見えない目撃者』『パラレルワールド・ラブストーリー』鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』森崎ウィン『蜜蜂と遠雷』横浜流星『愛唄 -約束のナクヒト-』『いなくなれ、群青』『チア男子!!』・会長功労賞高田宏治宝田明司葉子中島貞夫若尾文子・会長特別賞金子鉄男小田部羊一丹羽邦夫山田好男・協会特別賞市原悦子降旗康男高島忠夫和田誠・追悼佐藤純彌京マチ子川又昻西岡善信八千草薫松田孝坂上順矢島信男・話題賞作品部門『決算!忠臣蔵』俳優部門星野源第43回 日本アカデミー賞 授賞式3月6日(金) 21:00~22:54日本テレビ系
2020年03月06日ディズニーの実写版『ムーラン』が、公開初週末に北米で大ヒットデビューを果たすと予測されている。業界サイトDeadline.comが報道するところによると、公開日の3月27日から3日間の売り上げ予測は8000万ドルから8500万ドル。すばらしい数字だが、コロナウィルスの不安を反映しての下方修正とのこと。通常の状況であれば1億ドルも可能と見られていたようだ。中国人女優が主演する今作は、中国市場にとりわけ重きを置いていたが、コロナウィルスの影響で、中国での公開は延期となっている。そんな中だけに、お膝元のアメリカで華やかなスタートを切ることができれば、ありがたいところだ。日本での公開は当初予定されていた4月17日から延期されて5月22日。文=猿渡由紀『ムーラン』5月22日(金)全国公開
2020年03月06日『アベンジャーズ/エンドゲーム』で衝撃の決断を下した美しき最強のスパイ、“ブラック・ウィドウ”の過去と秘密が描かれる映画『ブラック・ウィドウ』が、5月1日(金)日米同日公開。この度、ブラック・ウィドウの過去を知る、アベンジャーズとは別のもうひとつの“家族”の日本版キャラクター・ポスターが公開された。破格のメガヒットを続出させ、世界の映画史を塗り替えてきたマーベル・スタジオ。昨年公開された『アベンジャーズ/エンドゲーム』が、全世界歴代興行収入記録を塗り替えたことも記憶に新しい。公開されたキャラクター・ポスターは、ブラック・ウィドウ、“妹”エレーナ、“母”メリーナ、“父”アレクセイ=レッド・ガーディアンという、彼女とその“家族”を映し出したものだ。ブラック・ウィドウを取り巻く新キャラクターたちの詳細はいまだヴェールに包まれているが、少しずつその正体が見えてきた。本年度アカデミー賞で主演女優賞と助演女優賞のダブルノミネートを果たした、ハリウッドを代表する女優スカーレット・ヨハンソン。彼女が演じるのが、“美しき最強のスパイ”ブラック・ウィドウ=ナターシャ・ロマノフだ。アイアンマンやキャプテン・アメリカらアベンジャーズを“家族”と呼ぶほど大切にし、その一員として戦ってきた彼女が『アベンジャーズ/エンドゲーム』で下した決断は、全世界に大きな衝撃を与えた。孤独な暗殺者だった彼女はなぜ、アベンジャーズというヒーローになったのか?そしてなぜ、衝撃の決断にいたったのか。この作品では、その背景に繋がる過去が描かれる。ヨハンソンは「本作では人生のとても暗い場所にいるナターシャが描かれる。彼女は自分自身と格闘していて、どうしたら良いか分からずに呆然と立ち尽くしているような状況なの。そういうときこそ、人は自分自身と向き合わなければいけないのよ」と語る。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でアベンジャーズから離れ逃亡中の、空白の時間にいる彼女を描く本作は、そんな彼女の過去を知る、もうひとつの“家族”との再会によって大きく動き出す。ブラック・ウィドウが“妹”と呼び、彼女と同等の戦闘能力を持つエレーナを演じるのは、本年度のアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたフローレンス・ピュー。姉と久々の再会を果たすなり銃を向け合う複雑な関係だが、ユーモア溢れるやり取りには“家族の絆”が垣間見える。ピューは「私が演じるエレーナはブラック・ウィドウの妹のような存在なの。ふたりの出会いはとても強烈なシーンになっているのよ」と語り、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた女優ふたりの“姉妹”共演に期待が高まる。そして、天才科学者である“母”メリーナを演じるのは、アカデミー賞受賞経験者であるレイチェル・ワイズ。彼女もブラック・ウィドウやエレーナ同様に厳しい訓練を受けた暗殺者であると同時に、ふたりも知らない極秘研究に携わっていると言われ、まだ多くの謎が残る存在だ。さらに、“父”アレクセイ=レッド・ガーディアンを演じるのは、TVシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で人気のデヴィッド・ハーバー。原作コミックではロシアのキャプテン・アメリカと呼ばれる、ヒーローらしからぬぽっちゃりボティが魅力的なキャラクターだ。キャプテン・アメリカに熱いライバル心を燃やす一方、家族の再会を喜ぶユニークな側面も。アベンジャーズを家族と呼んでいたブラック・ウィドウがかつて大切にしていた、“家族”の存在。彼女の過去を知る彼らと共に成し遂げようとすることは何なのか?彼女が背負い続けてきた過去が明らかになる本作に、期待が高まるばかりだ。『ブラック・ウィドウ』5月1日(金)より日米同日公開
2020年03月06日“ベートーヴェン生誕250年”のメモリアルイヤーを飾るさまざまなコンサートの中でも、最も注目すべきコンサートの1つが、アンドラーシュ・シフのリサイタルだろう。用意された2つのプログラムの中には、それぞれベートーヴェンのピアノ・ソナタが含まれる。第24番「テレーゼ」と、第26番「告別」を軸に、バッハとロマン派の音楽の数々が組合わされた曲目の中で、シフはいったい何を伝えようとしているのだろう。コンサートの楽しみはそれを考えるところから始まっている。そして特筆すべきはこのプログラムに書かれていないアンコールだ。場合によっては1時間にも及ぶアンコールを披露するのがシフのコンサートでの恒例。完全に脱力されているからこそ可能になるシフの凄さを堪能できる瞬間だ。さてさて、今回は何を披露してくれるのかしないのか。こんな時期だからこそ音楽の持つ力を受け止めたい。●公演概要3月12日(木)、19日(木)東京オペラシティ コンサートホール「サー・アンドラーシュ・シフピアノリサイタル」●アンドラーシュ・シフ(ピアノ)1953年、ハンガリーのブダペスト生まれ。5歳からエリザベス・ヴァダスの下でピアノを始め、その後フランツ・リスト音楽院でパール・カドシャ、ジェルジ・クルターク、フェレンツ・ラードシュらに学び、さらにロンドンでジョージ・マルコムに師事した。シフの活動の大半はJ. S. バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、シューマン、バルトークなどの主要な鍵盤作品によるリサイタルや全曲演奏会である。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲によるリサイタルは2004年から行っており、今では20都市にのぼる。チューリヒ・トーンハレで行われた同プログラムはライヴ・レコーディングされている。最新盤は、ECMレーベルから2015年4月にリリースされたシューベルトの後期ピアノ作品集。このディスクは、シフが所蔵する1820年ウィーン製のフランツ・ブロードマンのフォルテピアノを弾いて録音したもので、ICMA賞(国際クラシック音楽賞)の独奏器楽部門においてレコーディング・オブ・ザ・イヤーを受賞した。シフが同賞を授与されたのは、2012年リリースのアルバム『シューマン:精霊の主題による変奏曲』(ECM)以来、二度目となる。世界の一流オーケストラや指揮者の大多数と共演してきたが、近年はピアノを弾きながら自らオーケストラを指揮する弾き振りの活動に力点を置いている。1999年には自身の室内楽オーケストラ、カペラ・アンドレア・バルカを創設、メンバーには国際的なソリストや室内楽奏者、友人たちが加わっている。このほかに毎年ヨーロッパ室内管弦楽団も弾き振りしている。幼少の頃から室内楽に親しみ、1989年から1998年まで、ザルツブルク近郊の、国際的にも評価の高いモントゼー音楽週間の芸術監督を務めた。また1995年にハインツ・ホリガーとともに、スイスのカルタウス・イッティンゲンでイッティンガー聖霊降臨祭音楽祭を創設。1998年にも「パラディオへのオマージュ」と名づけた同様のシリーズをヴィチェンツァのテアトロ・オリンピコでスタートさせた。受賞歴も数多い。2006年、ベートーヴェン作品の演奏における業績を称えられ、ボンのベートーヴェン・ハウスの名誉会員に選ばれた。2008年にはウィグモア・ホールでの30年にわたる音楽活動が評価され、ウィグモア・ホール・メダルを贈られた。2009年、オックスフォード大学のベリオール・カレッジの特別研究員に選出されている。2011年、ツヴィッカウ市よりシューマン賞を受賞。2012年、国際モーツァルテウム財団よりゴールデン・モーツァルト・メダルを授与され、プール・ル・メリット勲章ならびにドイツ連邦共和国功労勲章大功労十字星章を受章。同年、ウィーン・コンツェルトハウスの名誉会員にも選ばれた。2013年12月、ロイヤル・ フィルハーモニック協会よりゴールド・メダルを贈られた。2014年7月にはリーズ大学より名誉音楽博士号を授与されている。2011年の春、シフは近年のハンガリー政府のメディア法に反対を表明して注目を集め、ハンガリーのナショナリストたちから相次いで攻撃を受けたことから、今後、祖国では演奏を行わないと表明している。2014年6月、エリザベス女王の公式誕生日を記念する叙勲名簿の発表に際し、英国よりナイト爵位を授与された。
2020年03月06日ジャーナリスト・門田隆将によるノンフィクション作品『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発』を原作とした映画『Fukushima 50』が、本日より公開。日本人誰もが経験し、全世界が震撼した“3.11”の最前線で戦い続けた50人の人々の姿を描いた物語だ。2011年3月11日午後2時46分に発生し、マグニチュード9.0、最大震度7という、日本の観測史上最大の地震となった東日本大震災。そして、想像を超える被害をもたらした原発事故の現場である福島第一原子力発電所(通称:イチエフ)に残った地元福島出身の作業員たちは、世界のメディアから“Fukushima 50”(フクシマフィフティ)と呼ばれた。本作で主役となる福島第一原発1・2号機当直長・伊崎利夫役には佐藤浩市、そして、福島第一原発所長の吉田昌郎役に渡辺謙が扮する。さらには吉岡秀隆、緒形直人、火野正平、平田 満、萩原聖人、吉岡里帆、斎藤工、富田靖子、佐野史郎、安田成美ら錚々たるメンツが集結。東日本壊滅の危機が迫る中、死を覚悟して発電所内に残った人々の知られざる“真実”が、ついにいま、明らかとなる。本作では、邦画史上最大級のスケール感とリアリティで“あの日の出来事”が描写され、そして、すべての登場人物が生死をかけた状況に追い込まれ、感情むき出しでぶつかり合う様子が克明に描かれる。当事者に近い者たちでなくとも、胸を打たれることは間違いないだろう。震災から10年目を迎える、この2020年。あの日、あの時、あの震災で、福島原発事故で“最後の砦”となった“Fukushima 50”の決死の覚悟を、この目に焼き付けたい。そして私たちはこの映画を通してもう一度、東日本大震災に、ひいては、二次災害や風評被害を生む“震災”そのものに、真摯に向き合わなければならないだろう。世界中が注目した現場で本当は何が起きていたのか。何が真実なのか。ぜひとも映画館で、スクリーン越しに対峙していただきたい。『Fukushima 50』本日より公開
2020年03月06日ダンサー、振付家、演出家として唯一無二の存在感を放ち続ける勅使川原三郎。1996年より勅使川原振付の全グループ作品に出演しているダンサー、佐東利穂子。そして日本を代表するバイオリニストのひとり、庄司紗矢香。2012年の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」(勅使川原と庄司)、2014年のイタリア「ヴェネチア・ビエンナーレ」、2017年のフランス「ラ・フォル・ジュルネ」と共演を重ねてきた3人が、本日3月6日に開幕する新作『三つ折りの夜』で待望の日本初共演を果たす。演出・振付・照明・美術を手がける勅使川原によれば、本作は「3人の芸術家による詩、音楽、ダンスの三要素からなる創作」であり、「フランスの詩人ステファヌ・マラルメの詩『三つ折りのソネ(ソネット)』から着想を得た、『日没の夜』『深夜』『有明の月』の三夜の空気歌曲」。3人のコラボレーションに期待が高まる。『三つ折りの夜』は、3月6日から8日(日)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて上演。文:町田麻子
2020年03月06日国内興収73億円、観客動員484万人を記録する大ヒットとなった『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が、4月29日(水)にMovieNEXで発売されることが決定。4月8日(水)からは、先行デジタル配信の購入とレンタルも開始される。『スター・ウォーズ』シリーズ42年の歴史の完結編である本作は、シリーズと共に人生を重ねてきたファンはもちろん、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』以降ファンになった10代から20代の“新世代『スター・ウォーズ』ファン”も含め、多くのファンを興奮と感動の渦に巻き込んだ。さらに、第92回アカデミー賞では、音響編集賞、視覚効果賞、作曲賞の3部門にノミネートを果たし、名実ともに“伝説”と呼べる作品となった。そんな本作は、MovieNEX(4,200円+税)だけでなく、4K UHD MovieNEX(8,000円+税)、数量限定の4K UHD MovieNEX スチールブック(9,000円+税)、DVD(2,800円+税)も発売。そして、サーガ全9作品を収めた『スター・ウォーズスカイウォーカー・サーガ 4K UHD コンプリートBOX(数量限定)』(50,000円+税)も同時発売される。このMoviNEXは、初回限定版のみ、ブラック・パッケージ仕様に加え、レイとカイロ・レンが対峙するポスターアートを使用したアウターケース付き。そして、収録されるボーナス・コンテンツは、なんと総収録時間2時間45分超えのもの。そのなかでも“スカイウォーカーの遺産”は、2時間を超える見応えたっぷりの長尺で、監督のJ.J.エイブラムスが「僕にとってここはあまりにも特別だ」と、撮影初日を迎えた現場で喜びの声を上げる姿を筆頭に、「阻むものはなにもない、やるしかないね」と真摯に向き合う制作スタッフたちや、完結編に向けたキャスト陣の率直な想いなど、制作の舞台裏を垣間見ることができる。さらに、若き日のマーク・ハミルやキャリー・フィッシャーが語る当時のインタビューなど、42年の歴史に関わったレジェンドたちの秘蔵映像も収められ、『スター・ウォーズ』シリーズに関わるすべての人々の愛が溢れるドキュメンタリーのような仕様で、ファンならずとも必見だ。その他、“緊張のチェイス・シーン”や、“クリーチャーが生まれるまで”など、製作の舞台裏やメイキングなど貴重な映像を多数収録。あの興奮と感動が再びよみがえり、さらに新たな発見と驚きが体感できる内容となっている。そして、4月29日に同時発売される『スター・ウォーズスカイウォーカー・サーガ 4K UHD コンプリートBOX(数量限定)』は、“スカイウォーカー・サーガ”全9作品の4K UHD本編、追加されたボーナス・ブルーレイ、そしてハミルからのレターとオリジナル・ビジュアルブックがセットになって、オリジナルBOXケースに収められたファン必携の一品。今回初めてディスクに収められるボーナス・コンテンツは、『スター・ウォーズエピソード1/ファントム・メナス』から“メイキング・オブ・エピソード1”、『スター・ウォーズエピソード5/帝国の逆襲』から“失われていたインタビュー”など、本編とあわせて何度も観たい映像ばかりだ。『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け MovieNEX(初回版)』/4,200円+税『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け 4K UHD MovieNEX』/8,000円+税『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け 4K UHD MovieNEX スチールブック(数量限定)』/9,000円+税『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(数量限定)』DVD/2,800円+税『スター・ウォーズスカイウォーカー・サーガ 4K UHD コンプリートBOX(数量限定)』/50,000円+税いずれも4月29日(水)より発売開始4月8日(水)より 先行デジタル配信開始
2020年03月06日関西の映画ファンの恒例行事「大阪アジアン映画祭」が今年も開幕する。第15回目もアジアの最新作、傑作が集結。すでに前売りチケットが完売になる上映も出るなど、観客の期待は高まっている。本映画祭は“大阪発。日本全国、そしてアジアへ!”をテーマに、優れたアジア映画をいち早く上映。映画人との交流やイベントも楽しめる日本最大級のアジア映画の催しのひとつだ。今年も暉峻創三氏がプログラミング・ディレクターを務めており、アジアの最新作だけでなく新進作家が手がけるインディ作品も多数上映。“アジア”といっても国や地域によって映画製作環境は多様で、それぞれの作品ごとの個性も良い意味でバラバラ。会期中に何回か足を運び、“お気に入りの1作”を見つけようとする熱心な観客も多い。映画祭は本日が初日。梅田ブルク7ではセレモニーが行われ、リー・シンジエ、阿部寛、シルヴィア・チャンが出演するマレーシア映画『夕霧花園(原題)』をオープニング作品として上映。本作は日本でもファンの多い『九月に降る風』『百日告別』のトム・リン監督の作品で、13日(金)にも上映が予定されている。コンペティション部門では2018年以降に製作された映画の中から厳選された作品を上映。今後のアジア映画の新しい波を発見できる“特別注視部門”や、気鋭の監督の作品が集まる“インディ・フォーラム部門”、大阪を拠点に大学院での映像研究への助成事業を続ける芳泉文化財団の成果を上映する企画など、多彩なプログラムが用意されている。そして、クロージング作品に上映されるのは、日本の若手監督、中川龍太郎、穐山茉由、安川有果、渡辺紘文が連作した『蒲田前奏曲』。蒲田で暮らす売れない女優マチ子を主軸にしながら、彼女の周囲の人々や“女優”の在り方、社会と女優の関係などを描き出していく。全上映回、前売り券の完売していないものは当日券を販売。当日券の販売情報は映画祭公式サイトに掲載される。第15回大阪アジアン映画祭3月6日(金)から15日(日)まで梅田ブルク7、ABCホール、シネ・リーブル梅田、国立国際美術館ほか
2020年03月06日重松清の同名小説を原作に、妻に先立たれ働きながら子育てをするシングルファザーと一人娘の10年間を描いた『ステップ』の完成記念トークショーが3月5日、都内で行われ、主演の山田孝之をはじめ、國村隼、広末涼子、伊藤沙莉、飯塚健監督が出席した。山田は娘との再出発を決意しながら、思い通りにならない仕事と育児の両立に悩む等身大の役どころで「エキセントリックを20年演じ続けて、ついに素の山田孝之を出しました」と笑いを誘い、「主人公の健一が、いろんな人に救われながら生きる人生の物語なので、年齢や性別、職業関係なく、誰が見ても何かしら刺さる部分がある」とアピール。当初予定されていた完成披露試写会は、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、急遽中止になり「今日はいつもの8倍の元気でお届けしたい」と、生配信でトークショーを視聴するファンにメッセージを送った。義理の父親を演じる國村は、山田と数回共演した経験があり、「山田さんは毎回、役柄でゴロっと変わるので、次に何が出てくるんだろうと毎回楽しみ。私もそういう役者でありたい」。これには山田も「國村さんとご一緒するときは、いつも安心感とワクワクがある」と恐縮しつつ、絶対的な信頼を寄せていた。一方、会社の同僚役を務めた広末とは初共演で、山田は「お会いするのも初めて。こんな言い方、あれですけど『あっ、広末涼子がいる』って(笑)、本当に素で緊張した」。広末は「こういう役を山田さんが演じるのは、イメージと違って意外だなと。すごく楽しみだった」と振り返り、「実際お会いすると、殻に閉じこもっている印象で(笑)。テントみたいな殻が見えました」と本音も明かした。保育士役の伊藤は、過去に山田と共演したことがあり「今回は孝之さんが見たことない、柔らかい顔をしていました。すごくパパの顔で、新鮮だったので、影から見守っていた」。飯塚監督は原作にほれ込み、重松氏に直接手紙を送ったそうで「悲しい出来事が起こっても、それとうまく付き合っていくしかないという部分が心に響いた。劇的な事件が起こるわけではないが、例えば子どもの寝返りだけでも、親にとっては劇的な変化。そういうものを丁寧に描ける作品だと思った」と話していた。取材・文・写真:内田 涼『ステップ』4月3日(金)より全国公開
2020年03月05日来月に控えていた『007』シリーズ最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の公開が、延期されることになった。新たな公開日は、イギリスが11月12日、アメリカが11月25日。コロナウィルスの拡大を受けての判断。感染者がヨーロッパでも増えていく中、ファンや一般からも、今月末のプレミアを行うことへの不安や、公開延期要請の声が上がっていた。スタジオとしても、世界第二の市場である中国で事実上映画館が完全に閉鎖されていることや、イタリア、韓国でも映画どころではない状況で、このように大型予算をかけた映画を公開するのは、経済的に意味をなさないと考えたようだ。今作は製作開始延期の結果4月公開だったが、従来、『007』は11月に公開されてきたため、この新しい公開日はむしろしっくりくるというのもある。ハリウッドの超大作がコロナの影響で公開日を変えるのは、これが初めてのこと。文=猿渡由紀『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』公開延期
2020年03月05日レネー・ゼルウィガーが映画『ジュディ 虹の彼方に』で伝説的な女優・歌手のジュディ・ガーランドを演じ、第92回アカデミー賞で主演女優賞に輝いた。ジュディは映画史に名を刻むアイコン的な存在のひとりだが、ゼルウィガーは「ジュディには、他のアイコン的な存在とは一線を画している点がある」と分析する。1922年にアメリカで生まれたジュディ・ガーランドは幼少期からショービジネスの世界に入り、圧倒的な歌唱力と美貌で人気を博した。『オズの魔法使』では主演に抜擢され、劇中で歌唱した『Over The Rainbow(虹の彼方に)』は現在も歌い継がれる大スタンダードナンバーになった。しかし、実生活の彼女は幼いころからダイエットを強いられ、そのために服用していた薬によって体調を崩し、私生活は乱れ、トラブルを次々に起こす波乱の人生をおくった。映画は彼女が47歳の若さで亡くなる少し前の出来事を描くもので、ゼルウィガー演じるジュディが愛する子どもたちをアメリカに置いて単身渡英し、クラブでコンサートをする日々が描かれる。そこで明らかになるのは幼少期の思い出、苦しい生活、愛する子どもたちへの想い、どんな時も圧倒的なパフォーマンスで観客を圧倒する彼女の才能、そして何があっても前へと進み続けるジュディの強い意思だ。ゼルウィガーは『ブリジット・ジョーンズの日記』のようなコミカルな役どころから、オスカー助演女優賞に輝いた『コールド マウンテン』のようなシリアスな役まで見事に演じる女優だが、今回は少し事情が違う。本作の主人公は膨大な数の記録が残る実在の人物。それも幼い頃からショービス界で活躍し、観客を魅了し続けてきた伝説的な存在だ。「いま思い返すと……すべてが“そこ”にあったのだと思うのです」とゼルウィガーは穏やかに振り返る。「映画が撮影されたステージセットに彼女を演じる上で必要な空気がすべて備わっていて、私はそれにリンクすればいいだけでした」彼女はそう言って謙遜するが、実際にはゼルウィガーは1年かけて準備を積み、撮影前の3か月間トレーニングを繰り返した。「撮影の準備期間から撮影が終了するまで、いつもジュディ・ガーランドの“レガシー(遺産)”がそこにあって、生きているように流れ続けていました。監督との会話の中にも、聴いている音楽や、写真や記録映像、本の中にも彼女はいました。それはまるで“触れられるようなもの”でした。もちろん、撮影現場にジュディの霊がいたとかいうことではありませんよ(笑)。でも私は素敵なセットを前にしても、そこに自分が立って演じることをすんなり想像できました。きっと私たちは彼女のレガシーに触れて、そこに身を浸して撮影していたからでしょうね」ステージ上から観客の視線や興味をくぎ付けにし、緩急のあるボーカルでステージを作り上げていくジュディの姿をゼルウィガーは見事に演じている。その一方で本作は、ステージを降りた“哀しい”彼女の姿も容赦なく描いている。ジュディは幼い頃からショービズの世界にもまれ、ダイエットのために薬を飲まされ、同年代の子どもたちが経験することも止められ、外に出ればファンに追いかけられ、私生活はトラブル続き……彼女の生涯は“自分ではどうすることもできない哀しみや苦しみ”と“それでも前へと進もうとする意思”の間で揺れ動く。「そうですね。撮影時にそのことだけを意識していたわけではありませんが、彼女の人生をリサーチする中で、そのふたつ=“自分ではどうすることもできない哀しみや苦しみ”と“それでも前へと進もうとする意思”は、何度も何度も出てきたテーマでした。彼女は、自分自身ではなく、周囲の人間が彼女のためにした選択によって生み出された葛藤や問題と戦わなければならなかったのです。それでも彼女は最後の最後まで『虹の彼方に』を、つまり希望の歌を歌い続けた。これこそが彼女を定義づけるものだと思いますし、彼女を他のアイコン的な存在とは一線を画している点だと思います」華やかなステージを降りれば、孤独で苦しい時間もある。伝説のスターと呼ばれる存在とは思えないほど、つらい想いをすることがある。それでも彼女は前へ進む。歌うことをやめない。歌唱、動き、視線、そのすべてに強い意思を宿したラストのパフォーマンスは圧巻だ。「あのシーンの彼女は、自分自身の名前をあの場所に刻みたいという意識が強かったと思います。自分の才能が比類なきものだとみんなに知ってもらうために、成功するかどうかわからない不安を抱えながら、自分の持っているもののすべてを出して挑もうと彼女は意識していたと思います」『ジュディ 虹の彼方に』3月6日(金) 全国ロードショー
2020年03月05日3月3日18時、一般社団法人日本音楽事業者協会、一般社団法人日本音楽制作者連盟、一般社団法人コンサートプロモーターズ協会、主要コンサート制作会社ら音楽関連団体より、新型コロナウィルス感染拡大の防止呼びかけに関する声明文が発表された。2月26日、政府は新型コロナウィルス感染拡大の防止措置として、スポーツ、音楽ライブ、イベントの実施を「今後2週間は中止や延期、規模縮小するよう要請する」と表明。以後、プロ野球オープン戦の無観客試合による実施、音楽ライブの中止・延期、映画館の一時的な休館などの措置が取られている。事態はまだまだ不透明な状況の中、音楽関連施設での感染拡大の報道がされるなど、業界全体がきわめて厳しい状況に直面している。声明文では、中止・延期の選択理由について「何よりも皆さんの健康が優先されることが大事」と説明する一方、「開催に向けて準備してきた苦労や、開催することで得られる充実感や達成感、そして何よりもオーディエンスの皆さんと分かち合えるかけがえのない喜びなど、経済的な損失以上に、その代償は大きなものがあります」と実情を述べる。今後の取り込みとして、「新型コロナウイルスに対して今一度正しい知識と関心を持つこと」が重要と指摘し、エンタメ業界全体で率先して取り組む方針であることを明かした。1日でも早い鎮静化の実現のため、「手洗い」や「咳エチケット」等、改めて感染対策を呼び掛けた。■声明文エンターテインメントを愛する皆さんへ先般のイベント中止、もしくは延期の要請を受け、コンサート等のエンターテインメントを中断する判断や、敢行する判断に対する様々な批判や賛同がある中で、我々は大多数の公演を中止、もしくは延期することに致しました。何よりも皆さんの健康が優先されることが大事という、強い気持ちを持って判断した次第です。一方で、開催に向けて準備してきた苦労や、開催することで得られる充実感や達成感、そして何よりもオーディエンスの皆さんと分かち合えるかけがえのない喜びなど、経済的な損失以上に、その代償は大きなものがあります。だからこそ、今回の新型コロナウイルスに対して今一度正しい知識と関心を持っていただき、これ以上の感染が広がらないようにつとめる事を、率先して訴えかけます。エンターテインメントが再び多くの皆さんに大きな力を与えることができるよう、細やかな知識や情報を、率先して広げていきたいと思います。我々も、開催に向け実施可能な感染防止対策を行いますので、少しでも沢山の皆さんが感染拡大防止の知識を増やし、事態の収束への意識を強く持ち、新型コロナウイルスに1日も早く打ち克ち、その結果、共に楽しいエンターテインメント空間を描けることを心より願っています。エンターテインメントを愛する皆さんと共に。#春は必ず来る2020年3月4日一般社団法人日本音楽事業者協会一般社団法人日本音楽制作者連盟一般社団法人コンサートプロモーターズ協会
2020年03月04日猛威を振るまくコロナウィルスの影響で、ディズニーが今週ロンドンで予定されていたメディアイベントをキャンセルした。ストリーミングサービスDisney+の欧州デビューのためのイベントで、記者会見や、スターが登場するパネルディスカッションなどが予定されていた。ディズニーによると、外国への渡航に不安があることを受けての判断。イギリス在住の記者のためには、Disney+の体験ができる特設ラウンジを紹介するという。Disney+は、11月にアメリカでデビュー。その後、カナダ、オランダ、オーストラリア、ニュージーランドでもサービスをスタートした。3月24日には、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、アイルランド、オーストリア、スイスでサービスを開始する。文=猿渡由紀
2020年03月04日人気ロックバンド シドが3月4日に待望の新曲『delete』をリリースする。アルバム『承認欲求』を引っ提げたツアーを大成功のうちに終わらせたシドにツアーを通して感じたこと、『delete』で表現したかったこと、その次の未来への展望など、シドの「今」を訊いた。ファンの目を見つめるようにしていました。目って記憶と結びついていると思うから。お申込みはこちら(dpia-app://marupi?isLocked=0&marupiId=49e959f8-6129-4007-aef2-88790eb9e9d5)(撮影/奥田耕平、取材・文/藤坂美樹、ヘアメイク/坂野井英明、スタイリング/奥村渉)
2020年03月04日