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ちひろ美術館・東京では、2020年1月31日(金)まで『石内都展都とちひろふたりの女の物語』を開催。写真家の石内都が、絵本作家のいわさきちひろの遺品を撮り下ろしたシリーズ「1974.chihiro」から 29点を初公開するとともに、自身の母の身体や遺品を撮影したシリーズ「Mother’s」より27点が展示されている。石内都は、1947年生まれの写真家。28歳のときに母・藤倉都の旧姓である「石内都」を作家名として活動を開始し、2000年に他界した母親のガードルやシミーズなど肌身に近い品々などを撮影した「Mother’s」が、2005年のヴェネツィア・ビエンナーレ日本館代表作家作品として展示され、世界的な注目を集めた。以来、遺品の撮影は、被爆者の遺品をとらえた「ひろしま」や、メキシコの女流画家フリーダ・カーロの遺品を撮影した「Frida」などのシリーズに展開していく。そんな石内が今回発表するのは、いわさきちひろの遺品を撮り下ろした「1974.chihiro」。これまで自分とは縁がないと思っていたちひろの人生を知るにつれ、石内は自身の母との重なりを発見していったと語る。ちひろ美術館・東京()
2019年11月06日『戦場のピアニスト』などで知られる巨匠ロマン・ポランスキーの、『ローズマリーの赤ちゃん』と並ぶ初期の代表作『吸血鬼』。1967年に公開されたこのホラー喜劇映画をもとにポランスキー自らが演出を手がけ、1997年にウィーンで舞台化されたのが、ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』だ。その日本版が初めて上演されたのは2006年のこと。初演時から吸血鬼・クロロック伯爵を演じて当り役となっている山口祐一郎が今回も続投し、11月5日、東京・帝国劇場で4年ぶり5度目となる日本版の幕が開いた。舞台はルーマニア中部の、山脈に囲まれたトランシルヴァニア。ヴァンパイア研究に没頭しているアブロンシウス教授(石川禅)と助手のアルフレート(相葉裕樹、東啓介のWキャスト)は、雪深い山に迷いこむ。たどり着いた宿屋で「ガーリック、ガーリック」と歌う村人たちの様子に、ヴァンパイアの存在を確信する教授。一方のアルフレートは、お風呂が大好きな宿屋の娘サラ(神田沙也加、桜井玲香のWキャスト)に恋をしてしまう。だが彼女は、お城に住むクロロック伯爵(山口)の舞踏会に憧れ、深夜に現れた伯爵と共に姿を消してしまい……。脚本・歌詞は『エリザベート』『モーツァルト!』で日本でもファンの多いミヒャエル・クンツェ、音楽は映画『ストリート・オブ・ファイヤー』のテーマ曲を手がけたジム・スタインマン、演出は山田和也が担当。ウィーン発のミュージカルらしい美しくドラマチックなメロディが印象的だが、本作はその旋律と共に繰り広げられる、あまりに人間くさい人間模様が大きな魅力。“理性”を第一義として、ありえない状況でも調査と研究に没頭するアブロンシウス教授、そんな教授の弟子を任じながらも、サラに夢中になってしまう若きアルフレート。そして、しがない村娘ながら非現実的な恋に憧れるサラ。ストーリーは当然、人間対ヴァンパイアの対立を軸に進むのだが、欲望に翻弄される人間たちを笑っているうちに、ふと自分の姿を見ているような気持ちになるのは本作ならでは。つい、人間たちの狂乱を見透かしているかのように端然とたたずむクロロック伯爵に、すべてを委ねたくなったりして……!?その先は、ぜひ劇場で。11月27日(水)まで帝国劇場、12月15日(日)から21(土)まで愛知・御園座、1月1日(水)から7日(火)まで福岡・博多座、1月13日(月・祝)から20日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演。文:佐藤さくら
2019年11月06日「ぴあ」調査による2019年11月1日公開のぴあ映画初日満足度ランキングは、Sexy Zoneの佐藤勝利が主演を務め、King & Princeの高橋海人と初共演した青春映画『ブラック校則』が第1位になった。出口調査では特に学生から「勇気をもらった!」「スッキリした」など熱い声があがった。本作は、高校生たちが髪形や服装などを厳しく取り締まる理不尽な“ブラック校則”で生徒を縛る大人たちと闘う姿を描いた作品。佐藤と高橋は校則に苦しむ女子生徒のために奇想天外な方法で立ち向かう生徒を演じている。劇場には10代、20代の姿が多く見られ、上映後に行ったアンケート調査では「スピーチのシーンが印象的で、勇気をもらった!」(14歳・中学生)、「私の高校は校則がゆるいけれど、今の自分がどんな状況でも“自由”と“校則”についていろいろ考えるきっかけになったから観てよかった」(18歳・高校生)、「自分の学校にも似たような校則はあったので観ていてモヤモヤしたけど、最後にはスッキリした」(19歳・大学生)、「想定外の行動に出る佐藤勝利さんがカッコよかった!」(19歳・大学生)、「校則が厳しいとか先生が怖いとかリアルだったので感情移入しやすかった」(20歳・大学生)などの声が寄せられた。一方で「子供の付き添いで観にきた」と話す大人からは、「特に期待していなかったけれど、引き込まれるところが多くて、学校の問題とか、学生が抱えている悩みをこの映画で理解出来たし、グッときて心を揺さぶられるシーンもあった。学生はもちろん、大人にも観てもらいたい」という声もあった。1位『ブラック校則』92.3点2位『NO SMOKING』92.2点3位『マチネの終わりに』91.7点4位『最初の晩餐』90.5点5位『喝風太郎!!』88.8点6位『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』87.5点7位『人生、ただいま修行中』85.8点8位『閉鎖病棟―それぞれの朝―』84.5点9位『マイ・ビューティフル・デイズ』80.1点10位『CLIMAX クライマックス』76.4点(本ランキングは、11/1(金)に公開された新作映画10本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2019年11月05日11月2日、3日の全国映画動員ランキングは、全世界で大ヒットを記録したスティーヴン・キング原作のホラー映画の完結編『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』(全国351館)が初登場で首位を飾った。4週連続首位を走っていた『ジョーカー』(全国328館)は公開5週目で2位に。平野啓一郎の同名小説を、福山雅治、石田ゆり子、伊勢谷友介らの共演で映画化した『マチネの終わりに』(全国323館)は初登場3位になった。公開3週目の『マレフィセント2』(全国369館)は先週2位から4位へ。公開3週目の『世界から希望が消えたなら。』(全国215館)は先週3位から5位になった。そのほか新作では笑福亭鶴瓶が主演を務め、綾野剛、小松菜奈らと共演した『閉鎖病棟―それぞれの朝―』(全国280館)が初登場8位に。Sexy Zoneの佐藤勝利とKing & Princeの高橋海人が初共演した青春映画『ブラック校則』(全国155館)が初登場10位になった。次週は『永遠の門 ゴッホの見た未来』『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』『国家が破産する日』『ターミネーター:ニュー・フェイト』『ひとよ』『Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』2位『ジョーカー』3位『マチネの終わりに』4位『マレフィセント2』5位『世界から希望が消えたなら。』6位『冴えない彼女の育てかた Fine』7位『映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』8位『閉鎖病棟―それぞれの朝―』9位『ジェミニマン』10位『ブラック校則』
2019年11月05日1990年代インディーズの名監督ハル・ハートリーが、長編映画とは違うアプローチで臨んだ、90年代初頭の16mmフィルム作品4本と、商業デビューを飾る以前に製作していた2本の短編映画が「ハル・ハートリー DAYS OF 16mm FILMS サバイビング・デザイアー+初期短編特集」と題して、12月6日(金)より日本で初めて劇場で上映される(順次ロードショー)。『トラスト・ミー』やカンヌ脚本賞受賞作『ヘンリー・フール』などの名作を発表し、NYインディーズシーンの旗手として独自の地位を築いたハートリー監督。今年、2019年はハートリーのデビュー30周年であり、60歳を迎える節目の年。現在、5年ぶりとなる新作プロジェクトも動き出しているという。この度公開される16mmフィルム作品は、偏屈な大学教授と蠱惑的な女生徒の恋の駆け引きを描いたラブコメディ『サバイビング・デザイアー』(1991)、ブルックリンで芸術家を目指す若者たちのドタバタ劇『セオリー・オブ・アチーヴメント』(1991)、シュールなおかしさが漂う怪作『アンビション』(1991)、初期ハートリー作品のミューズで2006年に早すぎる死を迎えたエイドリアン・シェリーとの最後のコラボ作『オペラNo.1』(1994)。いずれも実験精神とキュートな持ち味がブレンドされた、ハートリーの“アナザーサイド”といえるものとなっている。また、一時は永久に封印するつもりだったというデビュー以前の短編が、『キッド』と『地図職人の恋人』。これらの作品は日本では初めてお披露目される。【上映情報】《プログラムA:「サバイビング・デザイアー」+初期短編集》上映時間:93分『サバイビング・デザイアー』(57分)『セオリー・オブ・アチーヴメント』(18分)『アンビション』(9分)『オペラNo.1』(9分)《プログラムB:デビュー前夜のハートリー 80年代の16mm作品》上映時間:58分『キッド』(29分)『地図職人の恋人』(29分)12月6日(金)より順次ロードショー■東京12月6日~19日アップリンク吉祥寺12月19日~1月2日アップリンク渋谷■神奈川12月21日~1月3日横浜シネマリン■京都12月14~27日出町座■大阪12月21日からシアターセブン■神戸12月公開予定元町映画館
2019年11月05日『ジョーカー』の世界興収が、9億3,400万ドルに達した。ヨーロッパでは公開以来の5回の週末、ずっと1位をキープしており、北米でも、今週は『ターミネーター/ニュー・フェイト』に首位を譲ったものの、まだ2位に、君臨している。この調子で行けば、10億ドル突破も夢ではない。今年の作品で世界興収10億ドルを達成したのは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』『ライオン・キング』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『キャプテン・マーベル』『トイ・ストーリー4』『アラジン』の6本。これらと違い、『ジョーカー』は、世界第二の映画市場、中国で公開されていないことも、特筆すべきだ。文=猿渡由紀『ジョーカー』全国公開中
2019年11月05日EXILE/EXILE THE SECONDのパフォーマー・橘ケンチが監修を務める「LDH kitchen IZAKAYA AOBADAI」において、橘自身が魅了されたという福井県嶺北の食材と日本酒を提供する「越前福井フェア」「黒龍酒蔵の会」が実施されることになり、11月5日に橘が会見に出席した。橘は福井との関わりを持つことになったきっかけについて、以前、「錦織」という名で同じ場所で店舗が営まれていた際に「何度か福井の人々がいらしてくださって、『福井に遊びに来てください』と言われて、何度か足を運び、すっかり魅了されました」と明かす。ちょうど「IZAKAYA AOBADAI」をオープンするタイミングということもありフェアの実施を決めたという。自身、何度も福井を訪れ、飲食店や酒蔵、名所にも足を運んだが「福井の食材って東京にいるとあまり聞かないかもしれないけど、実際に訪れると、全てがおいしいんです」と強調!とくに11月6日には越前ガニ漁が解禁となるが、同店舗でもイチオシのメニューはやはり越前ガニ!「地酒と合わせていただければ。8種類くらいメインがあって、日替わりで変わっていくことになると思います。(期間中)全部で20種類くらいは体験できると思います」と語った。単に食材を東京の店で紹介するだけにとどまらず、福井の町おこしにも積極的な橘。雑誌の企画で自ら福井の歩き方マップの作成にも携わっており「東京からだと3時間くらいで着きますが、それくらいかけていく価値がある場所です。土日の小旅行に最適」とアピール。さらに北陸新幹線の福井県内(敦賀)開業が4年後の2023年に迫っていることに触れ「いま、(福井では)いろんな準備が進んでいるので、僕ももっと足を運んで魅力を伝える手助けをするなど何かしら貢献ができたら」と語っていた。10月1日にはかねてより交際していた女性との入籍を発表したが「いろんな人から(祝福の声を)いただいて、嬉しいです」とニッコリ。まだ夫婦で福井を訪れたことはないそうだが「いつか行きたいです。(現地で訪れたい場所は)まずは自分が作成したアップをたどるところから(笑)」と思いを馳せていた。取材・文・写真=黒豆直樹「LDH kitchen IZAKAYA AOBADAI」越前福井フェアは11月9日より開催。
2019年11月05日桜の季節の上野の山の風物詩「東京・春・音楽祭2020」の開催概要が発表された(10月28日:東京文化会館大会議室)。16回目を迎える2020年は、例年よりも1週間長い3月13日(金)〜4月18日(土)の5週間にわたって開催。有料・無料併せて約200公演が行われる。開幕公演は、リッカルド・ムーティ指揮によるヴェルディの『マクベス』。これは、ムーティが若い音楽家にオペラ演奏の奥義を伝授するイタリア・オペラ・アカデミー in 東京の一環として行なわれる公演だ。同アカデミーでは、約1週間にわたるレクチャー、作品解説、受講生による演奏会が行われる。毎年大きな話題を提供してきた「ワーグナー・シリーズ」は、ワーグナーの主要10作品中、本シリーズで演奏されていなかった『トリスタンとイゾルデ』を上演。指揮は、『ニーベルングの指環(リング)』で絶賛を博したマレク・ヤノフスキが再び登場。歌手陣には、トリスタン役のアンドレアス・シャーガーに、イゾルデ役のペトラ・ラングなどの素晴らしいメンバーが集う。また、来春より読売日本交響楽団との新シリーズ「東京春祭プッチーニ・シリーズ」が、『外套』『修道女アンジェリカ』『ジャンニ・スキッキ』の“三部作”でスタートするなど、ますます充実するオペラ公演に注目したい。ベートーヴェンの生誕250年を記念した公演も開催される。「東京春祭 合唱の芸術シリーズ」では、晩年の大作『ミサ・ソレムニス』が取り上げられるほか、多くの公演において“楽聖”ベートーヴェンの名曲がセレクトされる。さらには、コンサートホールとはひと味違う魅力に溢れた美術館・博物館での「ミュージアム・コンサート」や、桜とともに街を音楽で彩る無料のミニ・コンサート「桜の街の音楽会」。そして、未就学児童から高校生まで、様々な年齢を対象とした「東京春祭 for Kids」などなど。2020年もオペラやオーケストラ、国内外一流アーティストによる室内楽をはじめとする演奏会から、街角で通りがかりに楽しめる音楽との出会いの場まで、約200を超える演奏会が上野の山を染め上げる。【東京・春・音楽祭2020公式サイト】
2019年11月05日イタリアを代表するオペラ作曲家ドニゼッティ(1797-1848)が最晩年に手掛けたオペラは、なんと抱腹絶倒の結婚大作戦!物語は、大金持ちの老人ドン・パスクワーレが、甥エルネストの恋人ノリーナと医師のマラテスタに一泡吹かされるドタバタ喜劇だ。しかし笑いの中に散りばめられたアリア「あの騎士の眼差しは」や「遥かなる土地を求めて」などの美しさは破格。まさにドニゼッティならではの名旋律が楽しめる素敵な作品の登場だ。オペラ好き、特に“美しい歌”を意味するベルカント・オペラに興味がある方にとってはたまらないひとときとなるに違いない。意外なことに、新国立劇場初登場となる本作品の演出は、イタリアをはじめ多くのオペラハウスで上演され続けてきたステファノ・ヴァツィオーリによる決定版と言える名舞台。指揮には、ベルカント・オペラでの高評価を得ているコッラード・ロヴァーリスを迎え、ハスミック・トロシャン(ソプラノ)や、ロベルト・スカンディヴィッツィ(バス)ほかの素晴らしいキャストによるステージに注目したい。Photo: Fabio Parenzan●物語【第1幕】裕福な独身老人ドン・パスクワーレは主治医マラテスタに花嫁探しを依頼した。実はパスクワーレの甥エルネストの親友でもあるマラテスタは、妹を薦める。エルネストの恋人ノリーナを自分の妹と偽わってパスクワーレと結婚させ辟易させて、逆にエルネストとの結婚を認めさせようという魂胆だ。エルネストが伯父の勧める結婚話を断ると、パスクワーレは自分が結婚して子を設けると宣言。エルネストは財産を相続してノリーナを迎える夢が破れ嘆く。ノリーナが小説の中の騎士に寄せ恋心を歌っていると、エルネストからローマを去るという手紙が届き驚く。マラテスタが来て計略を説明し、ノリーナをパスクワーレ好みのうぶな娘に仕立て上げる。【第2幕】パスクワーレのもとへ、マラテスタがヴェールで顔を覆った女性を連れて登場、修道院出の妹ソフローニャと紹介する。パスクワーレはすっかり気に入り、結婚式を執り行う。ノリーナが結婚の署名をする瞬間エルネストが入って来るが、マラテスタが素早く言いくるめノリーナ、そしてエルネストも証人として署名する。式が終わった途端ノリーナの態度が豹変し、あれこれと注文を始め、大騒ぎとなる。【第3幕】パスクワーレ家はノリーナが買い物をした請求書の山。ノリーナが着飾って劇場へ行くと言い出し、止めようとする夫を平手打ちする。ノリーナはわざと逢引の手紙を落としていき、パスクワーレは大憤慨する。夜、庭でセレナーデを歌うエルネストの前にノリーナが登場。パスクワーレとマラテスタがノリーナを捕らえる。逆上したパスクワーレが離縁を命じ、エルネストの結婚を許すと告げると、マラテスタがノリーナはここにいると言う。驚くパスクワーレにマラテスタは自分の計略を明かし、パスクワーレも許して若い二人を祝福する。Photo: Fabio Parenzan●公演概要11月9日(土)、11日(月)、13日(水)、16日(土)、17日(日)新国立劇場指揮:コッラード・ロヴァーリス合唱:新国立劇場合唱団管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団ドン・パスクワーレ:ロベルト・スカンディウッツィマラテスタ:ビアジオ・ピッツーティエルネスト:マキシム・ミロノフノリーナ:ハスミック・トロシャン公証人:千葉裕一ロベルト・スカンディウッツィ452527e8-e4bb-48d0-b430-590001d2e317ハスミック・トロシャン
2019年11月05日名優ウィレム・デフォーが映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』で主演を務め、画家フィンセント・ファン・ゴッホを演じている。本作はゴッホの晩年を描いた作品だが、デフォーは「この映画はゴッホの伝記映画ではない」と言い切る。その言葉には彼と製作陣のゴッホへの、芸術家への深い敬意があるようだ。本作でデフォーが演じるフィンセント・ファン・ゴッホは、パリでまったく評価されていない画家で、知り合った画家ゴーギャンにすすめられて南仏のアルルにやってくる。“新しい光を見つけたい”と願うゴッホは自然の中を歩き、美を見つけ出し、それらを描いていくが、彼の作品に目を向ける人は少ない。生活は苦しくなり、トラブルは続くが彼は描くことをやめない。本作の脚本と監督を務めたジュリアン・シュナーベルは画家として圧倒的な成功をおさめた後に映画監督になった人物だ。昔からの友人だったシュナーベル監督とタッグを組んだデフォーは、ゴッホについて書かれた書籍や彼が遺した絵画、書簡を読み込むだけでなく、シュナーベル監督の指導を受けて、実際に自分で絵を描くことを学んだという。「この映画をつくる上で、物事をこれまでとは違った見方で捉えることが大事でした。自分で筆を手にして絵を描くことをジュリアンから教わって、映画の中でも実際に何枚も絵を描きましたから、そうすることでゴッホの書簡に書かれた内容が“なるほど。こういうことを言いたいのだな”とわかったりもしたんですよ」しかし、彼らは最初からゴッホの伝記映画をつくる気も、多くの人がイメージするゴッホ像を再現する気もなかったようだ。「苦労した画家とか、生きている間は認められることがなかったみじな人生だったとか……そういう“お決まりのイメージ”を尊重するつもりはまったくなかったですし、触れてはいけない部分があるとも思いませんでした。私たちはゴッホについてさまざまなことを調べ、考え、思慮深く捉え、実際に筆をもって絵を描き、自然の中に身を置いて、そこで経験したことを作品に反映していきました。私たちはある意味でゴッホの存在を“乗り物”のように扱ったのかもしれませんが、結果的に私たちは彼に敬意を払ったのだと思っています。私たちはゴッホのイメージを限定して決めつけるようなことはしていないし、できるとも思っていません。私たちは彼について考え、想像することしかできないわけですから」確かに本作で描かれるゴッホは単純な苦労人でも、天才でも、狂人でもない。デフォーは自分の目で光を捉え、自然の中に身を置き、実際に絵を描くことで“とてつもない孤独”を経験したという。「意図したわけではなく、僕が経験したのは“とてつもない孤独”でした。晩年のゴッホは多作でした。書簡を読むとよくわかるのですが、彼は絵を描いている時に恍惚感があり、明晰な喜びを感じていたのだと思います。そして彼はそれを周囲と分かち合いたかったわけです。彼はエゴイストではなくて、自分の身を何かに捧げて、そこで得たものや、物事の見方を周囲の人々と分かち合いたいと思った。でも彼はどうやって分かち合っていいのかがわからなかった。それに絵を描ている時に感じる歓喜の時間と、何も起こらない日常との折り合いをうまくつけることができなくて葛藤していたのだと思います」デフォーが語る通り、本作で描かれるゴッホはストイックな求道者や名声を得られずにもがく男ではない。彼は自分の見つけた“美”を周囲と分かち合おうとする男として描かれる。「このような描写になったのは、(監督の)ジュリアン自身が画家でありアーティストだというのが大きいと思います。彼はアーティストとして圧倒的な成功をおさめているのですが、“自分の絵が何枚売れたのか?”を成功の物差しにしている人ではなく、描くことの純粋な喜びを知っている男です。ゴッホについてまわる“苦悩し、周囲の無理解に苦しめられた”というイメージは、人々の“間違った成功の物差し”が原因だと思うのです。そんな固定概念から自由になることができたら、ゴッホの苦しみは別の場所からやってきているのだとわかります」絵が売れるとか売れないとか、評価されるとかされないとかよりも重要なことが本作では描かれている。人生の最後の最後まで自分にしか見つけられない光や美しさを求め、それを周囲と分かち合おうとした男の姿だ。彼を演じるためにデフォーは長い時間をかけて献身的に取り組んだが、本人は「私は演じることで自由になりたいだけなんですよ!」と豪快に笑う。「私たちの多くが悩んでいることや不安は“自分とはこういう人間である”という根拠のない感覚を守ろうとして生まれていることが多いと思うのです。でも、演じることで自分以外の考えやクセの中に身を置き、自分の身についてしまった考えの型やクセのようなものを“荷下ろし”することができます。そうすることで自分に余裕ができて、ハートも大きくなって、他人にも思いやりを持つことができると思うのです。もしかしたら私の言っていることは少し奇妙に思われるかもしれません。なんと言っても僕がいるのは映画の世界。スター俳優だとか莫大な予算だとか、興行収入やらギャラがどうしたとか……そういう世界にいながら、僕はそんなことを考えて俳優をやっているわけですからね(笑)。だから僕はこの世界に裏口からこっそり入って、裏口からこっそり出ていくようにしています(笑)」この言葉がウソでないと直感的に信じられるほど、ウィレム・デフォーは穏やかで、真摯で、周囲に親切で、良い意味で“スター感”のない人物だ。彼の成功の物差しは、名声だけを求めるスター俳優のそれとは違う場所にある。「演技をすること得る体験や、創作する行為を通じて自分自身が変化できるのだと私は思っています。まぁ中には……そうでもない映画もあったりはしますが(笑)、この作品はとても強い体験でした。『永遠の門…』で得ることができた物事の見方の変化を、この先もずっと忘れないで持ち続けたいと思っています」『永遠の門 ゴッホの見た未来』11月8日(金)新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー
2019年11月05日今や歌舞伎の劇場には、ひと昔前には見られなかった若い世代の観客も多くなった。アニメなどを原作とした新作歌舞伎の話題性や花形役者の台頭などさまざまあるが、この人の貢献も大きいだろう。“現代のかぶき者”十一代目市川海老蔵。2013年、海老蔵が初めて企画・製作を行った『ABKAI』は、歌舞伎を縁遠く感じている若者や舞台を観る機会が少ない人にも気軽に楽しんでほしいと立ち上げられたものだ。これまで日本昔話など馴染みのある題材を扱ってきたが、今回は以前から海老蔵が構想を温めていた『源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)』より『実盛物語』を主軸に新たに創り上げた『SANEMORI』を上演する。平安末期の武将・斎藤実盛と言えば、敵方の遺児・駒王丸の殺害を命じられるも密かに逃がし、その後、源平の合戦で成長した駒王丸(木曽義仲)の家来・手塚光盛に討たれて最期を遂げるという、平家物語に残されたエピソードが有名だ。これを基にした『源平布引滝・実盛物語』は、若かりし日の実盛が駒王丸と光盛に出会い、将来、光盛に討たれることを予見させるというストーリー。この古典の名作を、海老蔵が團栗(どんぐり)という俳名で初めて本格的に演出も担う。出演には、舞台を中心に活躍するジャニーズJr.のユニットSnow Manの宮舘涼太と阿部亮平が参加。『滝沢歌舞伎』で培ったスキルで、どんな表現を見せてくれるのか期待だ。さらに歌舞伎界からは2017年に引き続き市川右團次、ほか中村児太郎、中村梅花、大谷廣松、市川九團次が出演し、芝居を彩る。来年5月に十三代目市川團十郎白猿の襲名を控え、海老蔵としてはこれが最後となる『ABKAI』。いよいよ本日11月5日に、東京・シアターコクーンで幕を開ける。文:伊藤由紀子
2019年11月05日SiMが本日11月5日、恵比寿 LIQUIDROOMで全国ツアー「THE EXPERiMENT TOUR 2019」をスタートさせる。レゲエパンクバンドという独特な音楽性で活動し、人気を集めるSiM。本日から始まるツアーは、来春発売予定の5thアルバムに収録予定の曲を披露する実験としておこなわれるものだ。全国18都市18箇所をめぐる本ツアーは、全公演でAge Factory、岡崎体育、キュウソネコカミ、Survive Said The Prophet、SHIMA、SHADOWS、SHANK、SUPER BEAVER、dustbox、DUB 4 REASON、ハルカミライ、PRAISE、ヤバイTシャツ屋さん、といった豪華な対バンが用意されている。今夜のゲストはハルカミライ。彼らのステージはSiMとはまた違うベクトルの盛り上がりになることだろう。それぞれの熱さを現場で感じてほしい。■公演情報「THE EXPERiMENT TOUR 2019」日時:11月5日(火)開場18:00/開演19:00場所:恵比寿 LIQUIDROOMw/ハルカミライ
2019年11月05日ブルーレイ『REBECCA LIVE’85 -MAYBE TOMORROW Complete Edition-』のリリースを記念した一夜限定のプレミア上映会が東京、大阪、名古屋で開催される。当日は34年前のライヴ映像を最新技術で修復&リミックスしたものが上映され、新宿会場では上映中に歓声や声援をあげて楽しむ応援上映が行われる。REBECCAは1982年に結成し、1984年にレコードデビュー。1985年10月に発売したシングル『フレンズ』、翌月にリリースしたアルバム『REBECCA IV〜Maybe Tomorrow』が大ヒットを記録した。今回上映されるのはアルバム発売後に行われたツアーの映像で、1986年にその一部がビデオで発売されたことがあるが、保管されていた映像素材とデジタルマルチーテープが発掘されたことから“完全版”の制作に着手。渋谷公会堂ライヴ収録ディレクターも務めた板屋宏幸監督が再編集を、GOH HOTODAがライヴ音源のリミックスを行い、全18曲105分のノーカット版が完成した。ブルーレイはすでに発売されているが、映画館の大スクリーンと大音響で楽しめるのは一夜限定。入場者プレゼントも予定されている。劇場版『REBECCA LIVE’85 Maybe Tomorrow Complete』一夜限定プレミア応援上映!1.HOT SPICE2.76th STAR3.蜃気楼4.ヴァージニティ5.LONDON BOY6.ステファニー7.COTTON TIME8.フレンズ9.MAYBE TOMORROW10.WILD EYES11.ボトムライン12.ガールズ ブラボー!13.プライベイト・ヒロイン14.ラブパッション15.フリーウェイ シンフォニー16.ラブイズCASH17.フレンズ18.瞳を閉じて11月4日(月・祝)17時30分開映新宿バルト9、梅田ブルク7、ミッドランドスクエアシネマ※新宿バルト9のみV8J絶叫上映企画チームによる応援上映
2019年11月04日BATTLESが本日11月4日から、恵比寿ザ・ガーデンホールで「BATTLES JAPAN TOUR 2019」をスタートさせる。現代エクスペリメンタルロックバンドの最高峰とも言われるBATTLES。2000年代初頭から現在にかけて独創的な作品を発表し続ける彼らが、10月にリリースした新作『Juice B Crypts』を引っさげてアメリカからやってくる。東名阪を回る当ツアーでは、4年ぶりのアルバムでの進化が見られる公演となるだろう。何度も来日し生演奏とエレクトロニクスの融合を見せてくれた彼らだけに、今回のパフォーマンスにも期待したい。さらにゲストとして「FUJI ROCK FESTIVAL 2019」での衝撃的なステージで話題になった平沢進+会人(EJIN)の出演も決定している。貴重なこの機会をぜひお見逃しなく。■公演情報「BATTLES JAPAN TOUR 2019」11月4日(月・祝)恵比寿ザ・ガーデンホール開場17:00/開演18:0011月5日(火)梅田クラブクアトロ開場18:00/開演19:0011月6日(水)名古屋クラブクアトロ開場18:00/開演19:00スペシャルゲスト:平沢進+会人(EJIN)
2019年11月04日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの4作品。ぴあ編集部 坂口英明19/11/4(月)イラストレーション:高松啓二この週末に公開の作品は21本(ライブビューイングを除く)。全国100スクリーン以上で拡大上映されるのは『ターミネーター:ニュー・フェイト』『ひとよ』の2本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が19本です。この中から厳選して、おとなの映画ファンにオススメしたい4作をご紹介します。『永遠の門 ゴッホの見た未来』これまでの映画のように狂気が前面にでた感じでなく、世の中の無理解からも達観した求道者のようなゴッホです。最後の数年間、ゴッホは何を見て、どう考え、どう生きたかを、できるだけ、彼自身の視点で描こうとしています。そこが新鮮です。自撮りをしたかのようなアングルや、ドキュメンタリーのような映像が多く使われています。冬はアルルのアトリエに吹き込む木枯らしの音、夏は田園の虫の声、自然の音も印象的です。手を広げ、風のなかに身を委ねるゴッホ。精神病院に入院中、あんたは何を描くのだ、と問われ、「太陽の光」と即答します。漂泊の芸術家の数少ない理解者だったゴーギャンがパリに去ると、ゴッホは発作的に自分の耳を切り落とすという事件を起こします。そして長い入院生活。いわゆる閉鎖病棟で、退院には医者と牧師の許可が必要です。病がほぼ癒えたゴッホと牧師とのやりとりが意味深です。63歳のウィレム・デフォーが37歳のゴッホを演じています。年輪とキャリアがあってこその演技。この作品でヴェネチア映画祭最優秀男優賞を受賞、アカデミー賞にもノミネートされています。牧師役でデンマークの人気俳優マッツ・ミケルセンが出演しています。監督は自身が画家でもあり、『バスキア』がデビュー作のジュリアン・シュナーベルです。『ターミネーター:ニュー・フェイト』正統な『ターミネーター2』の続編、です。1と2を監督したジェームズ・キャメロンが製作者として復帰、アーノルド・シュワルツェネッガーとリンダ・ハミルトンも出演しています。1997年の「審判の日」は回避されたか? 未来社会の救世主、ジョン・コナーとその母、サラ・コナーはその後どうなったか???人類滅亡の危機は、まだ終わっていなかった……のです。今回は、未来に重要な役割を持つとされるメキシコ人女性ダニー、未来から送り込まれた「強化型女性兵士」のグレース、そしてサラ・コナー、この3人の女性が映画の中心です。もちろん、シュワちゃんもT-800型ターミネーターで元気なところを見せてくれます。そして新たな敵は、最新型ターミネーターREV-9。これが最強!なかでもサラ・コナーの登場シーンは、ただひたすらカッコいいんです。髪は銀色、鍛えられた身体、鋭い眼光、沈着冷静で滅法強い。演じるリンダ・ハミルトンは63歳。シュワルツェネッガー自身の72歳という実年齢もうまく活かしたストーリー展開は見事です。SFXやCG技術の進歩も第一作から35年、すさまじいものがあります。何よりも進んだのはコンピュータとAIが当たり前になった私達の意識かも知れません。『グレタ GRETA』NYの地下鉄で、身なりもきちんとした中年女性がハンドバックを忘れる。それを見つけた若い女性フランシスが、後日、家まで届けます。ふたりは仲良くなり、まるで親子のような付き合いが始まります。美しくて気品がある、孤独だが、生活には困っていない、60代の未亡人。愛する母を最近亡くしたばかりのフランシスにとって、放っておけない、少し甘えたい、そんな存在でした。その瀟洒な家に通ううちに、彼女はとんでもないものを見つけるのです。イザベル・ユペールとクロエ・グレース・モッツのサイコスリラー。思わぬ展開にぐいぐい引き込まれます。孤独のなかに狂気をはらんだマダム、イザベル・ユペールが、まじ怖いです。『国家が破産する日』このところ、史実に基づいた韓国現代史の暗部を暴く映画が続きます。『タクシー運転手〜約束は海を越えて〜』は光州事件を、『1987、ある闘いの真実』は韓国民主化闘争を描き、『工作 黒金星と呼ばれた男』は北朝鮮に潜入した韓国大物スパイを扱っていました。いずれも力作、問題作です。そして今回は、1997年の韓国経済危機をテーマにした経済サスペンスです。好景気の真っ只中だと国民が信じていたこの年。アジアの通貨危機が飛び火し、国家経済が破綻、韓国政府がIMF(国際通貨基金)に金融支援をもとめるまでにいたってしまったのはなぜか?その「国家破産」の危機に直面した政府内のごたごたと、現実は現実としてIMF交渉でなんとか韓国の国益を守ろうとする韓国側の特別チームの活躍を描いています。この手のドラマではありがちですが、危機が直撃する国内の中小企業の悲劇、逆にこれをチャンスとして富を得ようとする集団の物語も同時進行していきます。制作スタッフによれば「IMF経済危機は全国民の傷。それはまだ癒えていない」といいます。金利の高騰、倒産率の急上昇、解雇や雇用形態の悪化など、その後の韓国が直面した現実は厳しいものがあったのです。映画は歴史は繰り返される、と暗示して終わります。東京は11/8(金)からシネマート新宿ほかで公開。名古屋は11/9(土)からセンチュリーシネマで公開。関西は11/8(金)からシネマート心斎橋で公開。
2019年11月04日国内外で大きく注目を集めている現代アートチーム「目」の美術館初となる大規模個展『目非常にはっきりとわからない』が、11月2日(土)から12月28日(土)まで千葉市美術館にて開催される。アーティスト荒神明香、ディレクター南川憲二、インストーラー増井宏文を中心メンバーに、2012年に結成された現代芸術活動チーム「目」。2014年の宇都宮美術館でのプロジェクトでは、おじさんの顔を空に浮かび上がらせたり、2015年の越後妻有アートトリエンナーレでは、全く同じ形をした2つの巨大な岩を出現させるなど、独創性に満ちた作品で鑑る者に驚きを与えてきた。同展はそんな彼らによる美術館初の個展。千葉県にある地球磁場逆転地層、チバニアンに発想のヒントを得た新作を発表する。チバニアンによって示されるように、未だに原因が解明できないような天変地異の連続の上に、私たちの現実という地表の世界は成り立っている。「そんな、自分たちにはどうにもならない途方も無いような視点から、もう一度自分たちを取り巻く現実や千葉市美術館という空間をみてみたい」との思いから、展示物に加え、鑑賞者の動きや気づきを含む千葉市美術館の施設全体の状況を、大型インスタレーション作品として展開する。会期中はパスポート式のチケットを導入し、後から気になってきたり、もう一度確かめたくなったりしたら何度でも入場が可能。「目」が仕掛ける驚きの体験を通して、新たな世界の見方を獲得できるかもしれない。【開催情報】『目非常にはっきりとわからない』11月2日(土)〜12月28日(土)まで千葉市美術館にて開催【関連リンク】 千葉市美術館( jp /target=)目《アクリルガス》 制作:2018年
2019年11月03日近代日本画の巨匠、鏑木清方による美人画三部作などを展示する『鏑木清方 幻の《築地明石町》特別公開』が、東京国立近代美術館にて11月1日(金)より12月15日(日)まで開催されている。1878年東京・神田生まれの鏑木清方は、美人画で上村松園と並び称された日本画家だ。浮世絵系の水野年方に入門し、挿絵画家として画業をスタート。その後、浮世絵をもとにした近世風俗や、失われゆく明治の情景をテーマにした日本画を追求していく。そうして生まれたのが《築地明石町》(1927年)や《三遊亭円朝像》 (1930年)、《明治風俗十二ヶ月》(1935年)といった名作の数々。中でも《築地明石町》は、審査委員たちの絶賛を受け、帝国美術院賞を受賞。戦後はしばしば展覧会に出品されていたが、1975年に行われた回顧展を最後に所在不明となり、「幻の名作」となっていた。そんな中、今年に入って発見された《築地明石町》と、あわせて三部作となる《新富町》《浜町河岸》(どちらも1930年)を、東京国立近代美術館が6月に収蔵。同展ではこの三部作を披露するほか、同館が所蔵する重要文化財の《三遊亭円朝像》や12幅対の《明治風俗十二ヶ月》など、全13件の清方作品が一堂にそろう。44年ぶりの公開となる《築地明石町》をはじめ、近代日本画の巨匠が手がけた名作の数々をじっくり味わってほしい。【開催情報】『鏑木清方 幻の《築地明石町》特別公開』12月15日(日)まで東京国立近代美術館所蔵品ギャラリー第10室にて開催【関連リンク】 東京国立近代美術館(https:// )鏑木清方 《新富町》1930(昭和5)年東京国立近代美術館(c)Nemoto Akio鏑木清方 《浜町河岸》 1930(昭和5)年東京国立近代美術館(c)Nemoto Akio鏑木清方 《三遊亭円朝像》 重要文化財 1930(昭和5)年東京国立近代美術館(c)Nemoto Akio鏑木清方 《鰯》 1937(昭和12)年 東京国立近代美術館(c)Nemoto Akio
2019年11月03日18世紀の京都で新しく興った円山・四条派。その江戸中期から昭和初期までの系譜を一挙に見ることができる『円山応挙から近代京都画壇へ』展が、京都国立近代美術館で11月2日(土)から12月15日(日)まで開催されている。円山応挙の写生による生き生きとした描写に、当時の京都の人々は魅了された。応挙が確立した円山派は、息子の応瑞をはじめ、多くの画家たちが続き、中でも呉春は四条派と呼ばれる一派を生んだ。この二派を合わせた円山・四条派は、京都画壇の主流となり、近代日本画へ継承されていった。展覧会では、自然、人物、動物といったテーマを設定し、それぞれの表現や特徴を追うことができる。例えば、保津川や嵐山という画題は、たんに名所を描いたのではなく、画家が好んだ場所であり、その場の臨場感までも写し出していることが作品を見ると分かるだろう。さらに人物画では、他派とは異なり、温和で品格のある女性像や伝統を超えた画風を試みている。また、孔雀や虎、犬といった鳥や動物も、よく観察して写生し、毛の一本、動きひとつまでも描こうとしている。それは応挙だけでなく、弟子たちにも引き継がれたことが分かる展示構成である。なかでも一番の見どころとなるのが、重要文化財、大乗寺障壁画の特別展示だ。京都では約24年ぶりとなる、円山応挙の最晩年の作品「松に孔雀図」全16面のうち4面が体感できる。大乗寺客殿各室の雰囲気をそのままに再現した会場はまさに圧巻。これまでにない規模と会場構成で、京都画壇を展望できる展覧会だ。なお、展覧会は前期後期で大幅な展示替えがあるので注意して出かけて欲しい。【関連リンク】 展覧会公式サイト( )重要文化財「写生図巻」甲巻(部分)円山応挙、明和8年~安永元年(1771~72)、株式会社 千總蔵、後期展示重要文化財「写生図巻」乙巻(部分)円山応挙、明和7年~安永元年(1770~72)、株式会社 千總蔵、前期展示「楚蓮香之図」上村松園、大正13年(1924)頃、京都国立近代美術館蔵、後期展示「山中採薬図」呉春、 公益財団法人阪急文化財団 逸翁美術館蔵、後期展示重要文化財「牡丹孔雀図」円山応挙、明和8年(1771)、京都・相国寺蔵、後期展示重要文化財「郭子儀図」(全8面のうち4面)円山応挙、天明8年(1788)、兵庫・大乗寺蔵、通期展示目《アクリルガス》 制作:2018年
2019年11月03日BUMP OF CHICKENが本日11月3日から2日間、東京ドームで「BUMP OF CHICKEN TOUR 2019 aurora ark」の千秋楽公演を行う。「BUMP OF CHICKEN TOUR 2019 aurora ark」は最新アルバム『aurora arc』の発売にともなう、ライブハウスとホールをめぐる9カ所18公演の全国ツアー。7月の埼玉・メットライフドーム公演よりスタートし、各地でオーディエンスを沸かせてきた。東京ドームでのライブは「BUMP OF CHICKEN TOUR WILLPOLIS 2014 FINAL」以来、約5年4カ月ぶりとなる。セットリストは新作の収録曲を中心に、人気曲も盛り込まれたものになるだろう。ぜひ今のBUMP OF CHICKENを目撃してほしい。■公演情報「BUMP OF CHICKEN TOUR 2019 aurora ark」日時:11月3日(日・祝)、4日(月・休)開場15:00/開演17:00場所:東京ドーム
2019年11月03日今年2月の来日公演でクラシック界を席巻した、クルレンツィス指揮ムジカエテルナの再来日公演が決定した。今回は2020年のベートーヴェン生誕250周年を祝い、初来日となる「ムジカエテルナ合唱団」を率いて、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」を披露する他、盟友パトリツィア・コパチンスカヤとの「ヴァイオリン協奏曲」などのベートーヴェン・プログラムを披露する。いやはやこれは絶対に聴き逃がせない。ベートーヴェンイヤー最大の衝撃公演になりそうだ。●公演予定2020年4月13日(月)19時日本・東京 / サントリーホールベートーヴェン : 交響曲第9番ニ短調 op.125「合唱付」主催:KAJIMOTO2020年4月14日(火)19時日本・東京 / サントリーホールベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 op.61(Vn:パトリツィア・コパチンスカヤ)ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 op.92主催:KAJIMOTOand More……!※ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125「合唱付き」のソリスト及び、各公演チケット料金、発売日等は決定次第発表予定。●テオドール・クルレンツィスTeodor Currentzis/ムジカエテルナmusicAeternaテオドール・クルレンツィスTeodor Currentzis/ムジカエテルナmusicAeternaムジカエテルナ・オーケストラとムジカエテルナ合唱団の創設者および芸術監督。ムジカエテルナ・オーケストラは、2011年から2019年までペルミ国立歌劇場のレジデント・オーケストラとして活動していたが、2019年7月に同劇場から独立。クルレンツィスは同劇場の芸術監督を退任し、現在は独立した民間オーケストラとなったムジカエテルナと共に、さらなる高みを目指し精力的に活動を展開している。ムジカエテルナを率いてヨーロッパ中でツアーを行っており、ベルリンのフィルハーモニー、フィルハーモニー・ド・パリ、バーデン・バーデン祝祭劇場、ミラノ・スカラ座、マドリード・オーディトリアムなどで演奏している。ザルツブルク音楽祭への出演は恒例になっており、2017年にピーター・セラーズの新演出で指揮した《皇帝ティートの慈悲》は、翌年オランダ国立歌劇場でも上演され、これがクルレンツィスのオランダ・デビューとなった。また、同音楽祭で行われた2018年のベートーヴェンの交響曲全曲チクルスは、5回のコンサートがすべて完売となり、さらに2019年にピーター・セラーズが演出を手がけ、フライブルク・バロック・オーケストラとムジカエテルナ合唱団と共演した《イドメネオ》は大好評を博した。クルレンツィス指揮ムジカエテルナは、2018年にBBCプロムスにデビュー、2019年2月に東京と大阪で公演を行い日本デビューを果たした。今シーズンには、ニューヨークのザ・シェッドにて映像作家ジョナス・メカスの晩年の作品を用いたヴェルディの《レクイエム》が予定されており、これが彼らのニューヨーク・デビューとなる。2018/19年シーズンよりシュトゥットガルト放送交響楽団の首席指揮者に就任。初年度には本拠地シュトゥットガルトでマーラーの交響曲第3番、第4番、チャイコフスキーの交響曲第5番、ショスタコーヴィチの交響曲第7番を指揮したほか、ツアーではウィーンのコンツェルトハウス、ハンブルクのエルプフィルハーモニー、ケルンのフィルハーモニーなどで演奏した。同シーズンの最後は、ザルツブルク音楽祭でショスタコーヴィチの交響曲第7番を披露して初年度を締めくくった。2019/20年シーズンには、シュトゥットガルト放送交響楽団とのスペイン、イタリア、フランス・ツアーを行う。2019年11月には、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団へのデビューが決まっており、ムジカエテルナ合唱団を率いてヴェルディの《レクイエム》を指揮する予定である。クルレンツィスのこれまでの活動のハイライトとして、2016/17年シーズンにウィーン楽友協会のレジデント・アーティストに就任して共演したウィーン交響楽団、カメラータ・ザルツブルク、ムジカエテルナとの公演、ディアギレフ・フェスティバルとペルミ国立歌劇場、さらにヨーロッパ各地で演奏したブラームス「ドイツ・レクイエム」(マーラー・チェンバー・オーケストラ、ムジカエテルナ合唱団と共演)、ベリオのバレエ音楽《コロ》(マーラー・チェンバー・オーケストラとのツアー)、ザルツブルク音楽祭での《皇帝ティートの慈悲》とモーツァルト《レクイエム》、バリー・コスキー演出のヴェルディ《マクベス》(チューリヒ歌劇場/2016)、ボーフムのルール・トリエンナーレでのワーグナー《ラインの黄金》(ムジカエテルナと共演/2015)、チャイコフスキー《イオランタ》とストラヴィンスキー《ペルセフォーヌ》のマドリード初演(2012)および両作品のエクサンプロヴァンス音楽祭での再演(2015)、マドリードでのパーセル《インドの女王》(2012)、チューリヒでのショスタコーヴィチ《ムツェンスク郡のマクベス夫人》(2012)、ブレゲンツ音楽祭でのヴァインベルク《パサジェルカ》(ウィーン交響楽団と共演、2010)などが挙げられる。ペルミ国立歌劇場の芸術監督在任中には、フィリップ・エルサン《トリスティア》(2016)、ドミトリー・クルリャンツキーのオペラ《ノスフェラトゥ》(2014)、アレクセイ・シュマクのオペラ《カントス》(2016)、セルゲイ・ネフスキーのヴァイオリン協奏曲(2015)など数々の重要な委嘱作品を発表した。クルレンツィスはムジカエテルナと共にソニー・クラシカルと専属録音契約を結んでおり、これまでに『モーツァルト:フィガロの結婚』『同:コジ・ファン・トゥッテ』『同:ドン・ジョヴァンニ』『ストラヴィンスキー:結婚』『チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲』(共演:パトリツィア・コパチンスカヤ)、『チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」』『マーラー:交響曲第6番「悲劇的」』などをリリースしている。それ以前には、アルファ・レーベルより『ショスタコーヴィチ:交響曲第14番』『モーツァルト:レクイエム』『パーセル:ディドとエネアス』、ハルモニア・ムンディより『ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲』(マーラー・チェンバー・オーケストラ/アレクサンドル・メルニコフ)を発表している。2016年の『ストラヴィンスキー:春の祭典』(ソニー・クラシカル)は、エコー・クラシック・アワードの年間最優秀交響楽録音賞(20・21世紀音楽部門)、2017年の『パーセル:インドの女王』(DVD/ブルーレイ、ソニー・クラシカル、共演:ムジカエテルナ、演出:ピーター・セラーズ)は、エコー・クラシック・アワードを受賞している。2015年には兄弟であるファンヘリーノ・クルレンツィスと共にバクで開催されたヨーロッパ競技大会オープニング・セレモニーのサウンドトラックを作曲し、この録音がエミー賞(音楽演出・作曲部門)にノミネートされた。2008年には、ロシア連邦友好勲章を受章。2016年には、ドイツのアルフレート・テプファー財団からカイロス賞を贈られている。同年、オペルンヴェルト誌は、チューリヒ歌劇場で指揮した《マクベス》に対し、クルレンツィスを“ベスト・コンダクター・オブ・ザ・イヤー”に選出した。クルレンツィスは、ロシアの権威ある“黄金のマスク演劇賞”を7度受賞しており、最近では、2017年のペルミ国立歌劇場でのロバート・ウィルソン演出《椿姫》でベスト・オペラ・コンダクター賞に輝いた。この他にも、《インドの女王》(2015)、《コジ・ファン・トゥッテ》(ペルミ国立歌劇場、2013)、《ヴォツェック》(ボリショイ劇場/2011)がベスト・オペラ・コンダクター賞を受賞しているほか、《シンデレラ》(2007)は“プロコフィエフ音楽の見事な演奏”、《フィガロの結婚》(2008)は“真の演奏における抜群の成果”と称された。2006年、クルレンツィスは古楽の知識と情熱に現代音楽作曲家たちとニュー・ミュージックを組み合わせ、モスクワでテリトリア現代芸術フェスティバルを立ち上げた。この音楽祭はたちまち話題となり、今やモスクワでもっとも漸進的で権威あるフェスティバルへと発展した。また、2012年より国際ディアギレフ・フェスティバルの芸術監督に就任。ディアギレフの出生地であるペルミで開催している。ギリシャ生まれ。ロシアへ移住した1990年代はじめ以来、クルレンツィスにとってロシアは第二の故郷となっている。リムスキー=コルサコフ記念サンクトペテルブルク国立音楽院では、オデュッセウス・ディミトリアディス、ワレリー・ゲルギエフ、セミヨン・ビシュコフらを育てたイリヤ・ムーシンのもとで指揮を学んだ。●パトリツィア・コパチンスカヤPATRICIA KOPATCHINSKAJA(ヴァイオリン)パトリツィア・コパチンスカヤPATRICIA KOPATCHINSKAJA(ヴァイオリン)東欧のモルドヴァ出身。“ヴァイオリン界でもっとも独特な声をもつ者のひとり”と称される。パトリツィア・コパチンスカヤの他に類をみないアプローチは、多様なレパートリーで活かされており、バロックおよび古典派作品のガット弦による演奏から、新作の初演や現代曲の再演に至るまで、その活動は実に幅広い。屈指の指揮者・オーケストラと共演を重ねてきたコパチンスカヤにとって、引き続き2018/19年はエキサイティングなシーズンとなる。シーズン冒頭には、ケント・ナガノ指揮モントリオール交響楽団と初共演する。このほか、バイエルン州立管弦楽団、キリル・ペトレンコ指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との演奏会や、ハインツ・ホリガー指揮バーゼル室内管弦楽団とのヨーロッパ・ツアーも予定されている。さらにアメリカではクリーヴランド管弦楽団にデビューし、ペーテル・エトヴェシュ作曲《ヴァイオリンと管弦楽のための「セヴン」》を演奏する。テオドール・クルレンツィス指揮ムジカエテルナの日本ツアーでは、チャイコフスキーの《ヴァイオリン協奏曲》の独奏を任される。デュオのパートナーであるピアノ奏者ポリーナ・レシェンコとは、アルバム『Deux~ヴァイオリンとピアノのための作品集』(Alpha)をリリース。レシェンコとのデュオ演奏を、今シーズンにアメリカと日本で初披露する。2014年から米ミネソタ州のセントポール室内管弦楽団のアーティスティック・パートナーを務めてきたコパチンスカヤは、2018年に同団との録音『シューベルトの「死と乙女」』(Alpha)でグラミー賞に輝いた。2017年には、スイス政府文化局が傑出した才能やイノヴェーションを称えるスイス・グランド・アワードの音楽部門を受賞する栄誉に浴した。2017/18年シーズンには、“アルティスト・エトワール”(スター・アーティスト)として招待されたルツェルン・フェスティバルで、自身の新プロジェクト“ディエス・イレ”(怒りの日)を世界初演。このプロジェクトは、コパチンスカヤが音楽監督を務めるカリフォルニアのオーハイ音楽祭で、今夏に北米初演された。さらに、マルクス・ヒンターホイザーとカメラータ・ザルツブルクとの共演でザルツブルク音楽祭に出演し、ウストヴォーリスカヤならびにハルトマンの作品を演奏した。●ムジカエテルナ合唱団musicAeterna chorus (Russia)ムジカエテルナ合唱団musicAeterna chorus (Russia)芸術監督:テオドール・クルレンツィス 首席合唱指揮者:ヴィタリー・ポロンスキー・テオドール・クルレンツィスによって2004年にノヴォシビルスクで創設され、2011年から2019年までペルミ国立歌劇場のレジデント・コーラスとして活動した。2019年9月に同歌劇場から独立し、民間の合唱団として新たな一歩を踏み出した。さまざまな様式、時代の楽曲を擁する幅広いレパートリーを誇るムジカエテルナ合唱団は、ヨーロッパおよびロシアのバロック作品にはじまり、18世紀から20世紀のロシア合唱曲、さらにオペラ・レパートリーや現代の委嘱作品に至るまで、多彩なプログラムを演奏している。ペルミ国立歌劇場のレジデント・コーラスとして演奏した作品には、新演出のモーツァルト《コジ・ファン・トゥッテ》(2011)、《フィガロの結婚》(2012)、《ドン・ジョヴァンニ》(2014)、パーセル《インドの女王》(2013)、オッフェンバック《ホフマン物語》(2015)、ボロディン《イーゴリ公》(2015)、ヴェルディ《椿姫》(2016)、プッチーニ《ボエーム》(2017)などがある。ムジカエテルナ合唱団のために書かれた委嘱作品も多く、これまでにドミトリー・クルリャンツキーのオペラ《ノスフェラトゥ》(2014)、フィリップ・エルサン《トリスティア》(2015)、アレクセイ・シュマクのオペラ《カントス》(2016)などの世界初演を行っている。ソニー・クラシカル・レーベルと専属録音契約を結んでおり、2012年以来、『モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」』(2014年2月リリース、ドイツ・レコード批評家賞、エコー・クラシック・アワードの年間最優秀録音賞)、『モーツァルト:歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」』(2014年リリース、2015年のオペルンヴェルト誌の年間最優秀CD賞)、『ストラヴィンスキー:春の祭典』(2016)、『ラモー:輝きの音』(2014)を発表している。2013年にクルレンツィスが指揮し、ピーター・セラーズが演出を手がけたパーセルの《インドの女王》は、ソニー・ミュージックが撮影し、2016年にDVDとしてリリースされた。ムジカエテルナ合唱団は、ヴァンサン・デュメストル、アンドレス・ムストネン、ポール・ヒリアー、ラファエル・ピション、アンドレア・マルコン、ジェレミー・ローレルらを客演指揮者に迎え、定期的に共演している。世界各地でツアーを行っており、モスクワ、サンクトペテルブルク、ベルリン、アテネ、パリ、リスボン、ハンブルク、フェラーラ、ミュンヘン、ケルン、クラクフなどで演奏している。また、著名な国際音楽祭への出演も多く、ブリュッセルのクララ・フェスティバル、エクサンプロヴァンス音楽祭、ルツェルン・フェスティバル、モスクワの黄金のマスク演劇祭などから定期的に招かれている。ザルツブルク音楽祭には、ピーター・セラーズ演出のモーツァルト《皇帝ティートの慈悲》(2017)と《イドメネオ》(2019)で参加した。2019年には、ニューヨークのザ・シェッドでヴェルディ《レクイエム》を演奏してのアメリカ・デビューが決まっている。
2019年11月02日ディズニー/ピクサー長編アニメーションを代表するシリーズ最新作『トイ・ストーリー4』が、本日11月2日にMovieNEX(4,000円+税)と4K UHD MovieNEX(5,800円+税)で発売される。この度、MovieNEXに収録されるボーナス・コンテンツの中から、製作スタッフやボイスキャストがウッディとバズの友情について語る、ボーナス映像の一部が公開された。1995年に公開された第1作の『トイ・ストーリー』から本作にかけて、シリーズの中心となっていたのは、ウッディとバズの関係性。共に冒険を重ねて絆を築いてきたが、本作では、ふたりの友情の真価が問われることになる。今回公開された映像では、日本語吹替版でウッディの声を務めた唐沢寿明が作品の魅力をアピールするところから始まる。続けて製作スタッフが口々にその友情について話しているが、バズの声を務めたティム・アレンは「相棒のため、最後に正しいことをする。正しい行為は、ときとしてつらい」と言い、ウッディの声を務めたトム・ハンクスも、「愛する存在に出会うと人生の目標が変わる」と、それぞれシリーズを通して担当してきたからこその想いを語っている。さらに、プロデューサーのマーク・ニールセンは別のインタビューで、「ウッディとバズの関係は『トイ・ストーリー』シリーズの核。1作目では不安定だったが友情が生まれ、それからシリーズを通して友情が築かれていく。彼らはお互いを信頼し、理解し、サポートするんだ」と語る。まるで人間のように命を吹き込まれたふたりが、本作の最後に下した決断とは?ふたりの友情にも注目しながら鑑賞してみてほしい。『トイ・ストーリー4』11月2日(土)にMovieNEX(4,000円+税)と4K UHD MovieNEX(5,800円+税)が発売。「トイ・ストーリー」シリーズ4作品をセットにした、『トイ・ストーリー:4ムービー・コレクション(数量限定)』(13,000円+税)も同時発売。先行デジタル配信中。
2019年11月02日大阪・国立文楽劇場の11月文楽公演は、本日11月2日から24日(日)までで、第一部(11時開演)で『心中天網島』、第二部(16時開演)では『通し狂言 仮名手本忠臣蔵』(八段目から十一段目まで)を上演する。11月13日は休演。国立文楽劇場は本年、開場35周年を記念して『仮名手本忠臣蔵』を3回に分けて全段通しで公演するという企画に臨み、4月は序段から四段まで、夏休み特別公演では五段から七段までを上演、この11月の八段から十一段までで、ついに完結する形だ。『忠臣蔵』の終盤というと、ドラマなどでは討入の場面が大きく取り上げられるが、文楽での大きな見どころ・聴きどころは九段目の『山科閑居の段』。大星由良之助と加古川本蔵は塩冶家・桃井家の家老で互いの息子と娘が許嫁であったのに、塩冶判官が松の廊下で高師直に斬りかかり、本蔵がそれを止めたことから大きく運命が分かれてしまう。この段はそれぞれの、家族に対する愛情が悲しい形で実を結ぶ切ない場面だ。人形を遣うのは由良助が吉田玉男、本蔵が桐竹勘十郎。語りは前半が竹本千歳太夫(三味線=豊澤富助)、後半が豊竹藤太夫(三味線=鶴澤藤蔵)。また、第一部は、9月の東京公演に続いて近松門左衛門の最高傑作と評される『心中天網島』で、舞台を牽引する紙屋治兵衛の勘十郎、『河庄の段』後半の小春・吉田簑助、『大和屋の段』切場を語る豊竹咲太夫には特に注目だ。北新地、天満、曽根崎、網島など大阪の地名が出てくる実話を元にした物語だけに、ご当地ならではの感慨が湧いてくるに違いない。文:仲野マリ
2019年11月02日フランス近代絵画の流れを一望できる『印象派からその先へ世界に誇る吉野石膏コレクション展』が、三菱一号館美術館にて開幕。2020年1月20日(月)まで開催されている。「吉野石膏コレクション」は、石膏建材メーカーである吉野石膏株式会社が、1970年代から本格的に絵画の収集を開始したコレクションで、今では日本有数の近代西洋美術コレクションを形成。1991年に、その多くが創業の地である山形県の山形美術館に寄託された。同展では、そんな「吉野石膏コレクション」より選りすぐられた名品72点が集結する初めての機会。「印象派、誕生」「フォーヴから抽象へ」「エコール・ド・パリ」の3章で構成され、19世紀後半から20世紀前半まで、フランスの近代絵画をたどることができる。三菱一号館美術館()
2019年11月02日有吉佐和子が自身の短編小説『亀遊の死』をもとに杉村春子のために戯曲化し、1972年の初演以来たびたび再演されてきた名作『ふるあめりかに袖はぬらさじ』。杉村や坂東玉三郎らが演じてきたお園に、大地真央が初めて挑んだ2017年の東京・明治座での公演は大きな話題を呼んだ。そして明日11月3日(日)、矢崎広や温水洋一らを新キャストに迎えた再演の舞台が明治座で幕を開ける。時は幕末、舞台は開港間もない横浜。攘夷派による外国人排斥の機運が高まる中、遊郭「岩亀楼」の三味線芸者・お園は病気がちな花魁・亀遊(中島亜梨沙)を看病していた。亀遊は通訳の藤吉(矢崎)と想い合っているが、アメリカ人の客イルウス(横内正)に見初められて身請けが決まり、叶わぬ恋を儚んで自ら命を絶ってしまう。岩亀楼の主人(佐藤B作)に命じられ、お園がこの悲劇的な話を客たちに語り聞かせた結果、亀遊はいつしか“攘夷女郎”としてまつりあげられることに。お園も一躍、花形芸者となるのだが……?あらすじだけ見ると悲劇的な物語のようだが、コミカルな描写もふんだんにある“悲喜劇”。またこの大地真央主演版は、潤色・演出に宝塚歌劇団の原田諒、音楽に玉麻尚一を迎えた音楽劇でもある。時代劇だからといって、肩ひじはらずに楽しめる舞台と言えるだろう。文:町田麻子
2019年11月02日映画『ブラック校則』が11月1日に公開を迎え、主演の佐藤勝利(Sexy Zone)、高橋海人(King&Prince)、モトーラ世理奈、菅原伸太郎監督らが舞台挨拶に登壇した。生徒たちを過剰に縛る理不尽な“ブラック校則”からの解放を求めて戦う生徒たちを描く本作。佐藤は映画を見終えたばかりの観客に「本気で面白かったと思う人だけ拍手してもらっていいですか?」と忖度なしのガチ評価を求め、大きな拍手がわき起こるとホッと安堵の表情を見せた。佐藤は生前のジャニー喜多川さんに、主演作品が決まるたびにいつも撮影前に報告していたそうだが「信じてもらえずに『You、ホントにやるの?』とずっと言われてた……」と苦笑まじりに明かす。そうやって撮影前にジャニーさんに報告をすることができた作品は本作が最後ということで「だからこそ、大事な作品」と特別な思い入れも口にし「この作品が生きづらい世の中に生きているみなさんの後押しになれば」と呼びかけた。高橋は本作で映画初出演を果たしたが「街を歩いてて、映画館の前を通ったら、『ブラック校則』がやるというのが出てて『俺、本当に映画に出るんだ』と思ってすごく嬉しかった」と語り「どう感じてもらえるか不安でしたけど、みなさんがパチパチしてくれて、安心できました」と笑顔を見せる。トーク中、ブラック校則を押し付ける教師・手代木を演じた“ほっしゃん”こと星田英利に話が及ぶと佐藤は「撮影ではめっちゃブラックなことを言ってくるんですけど、裏では気さくで、場を盛り上げてくださって」と語り、モトーラは「(撮影中は)本当に怖かったです」と振り返ったが、そこへ「おいこら! なに勝手なこと言ってんだ?」という怒鳴り声と共に星田がサプライズで登場! 派手なジャケット姿の髙橋を「なんて服を着てんだ!」と叱りつけ、モトーラには「化粧してんな?」と因縁をつけるなど劇中さながらの迫力で会場を笑いに包んだ。また、星田は佐藤との撮影中の思い出として、ドアを強く締めるシーンでガラスが割れてしまうハプニングがあったことを明かし「(佐藤が)『全然、大丈夫です。血だらけですけどね』と言った時は『芸能生活終わった』と思った」と明かし、高橋については「夜の学校ロケで、ひとりでトイレに行かれへんで『誰か、トイレ行きたくない?』ってずっと聞いてた」と暴露し、会場は爆笑に包まれていた。取材・文・写真=黒豆直樹『ブラック校則』本日より公開※高橋海人の「高」の正式な表記は「はしごだか」
2019年11月01日『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』が全米で公開されてから今年で42年。永きに渡り紡がれてきた伝説の完結編であり、スカイウォーカー家の物語を描く最後の「スター・ウォーズ」、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が、12月20日(金)より日米同時公開される。この度、シリーズの完結にあわせ、超プレミアム特典付き前売り券が発売されることが決定した。発売されるのは、世代を超えた42年間の歴史が詰まった“超特大絵巻” 付きの前売り券や、豪華なホルダー付きの全9作オリジナルポスター絵柄の前売り券。これまでの歴史のすべてが、完結編『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』へとつながり、壮大なフィナーレを予感させるビジュアルとなっている。東京コミコン会場限定発売の前売り券は、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を含む、シリーズ9作品はもちろん、2作のアナザー・ストーリーとアニメーション・シリーズ2作品が時系列に並べて描かれた、幅2メートルの超特大絵巻ポスター付き。歴史をひとつに凝縮したこのビジュアルは、ルーカスフィルムの社長キャスリーン・ケネディの「スター・ウォーズの全ての物語を視覚的に表現する」というアイディアを実現するため、ルーカスフィルムのアーティストの中でも特にシリーズの大ファンで、「1977年以来、このために準備してきた」と語るジェイソン・パーマーによって描かれたもの。そして“フォースの日”12月4日(水)よりオンライン数量限定発売となる前売り券は、全9作のオリジナルポスタービジュアル絵柄のムビチケと、銀河のようにメタリックに輝く豪華ホルダー付き。これまでの全ての物語が『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』へとつながり完結へと向かう様が、いずれの特典でも表現されている。1【東京コミコン限定】超特大絵巻ポスター付き「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」プレミアム・ムビチケ前売り券販売期間:11月22日(金)〜11月24日(日)価格:3,000 円※数量限定、「スター・ウォーズ」ブースにて販売。写真はイメージのため実際と異なる場合がございます。2【オンライン数量限定】オリジナルポスター全9作セット『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』プレミアム・ムビチケ前売り券販売期間:12月4日(水)〜 価格:13,500円(1,500円×9)※数量限定。9作セットは全ての鑑賞用のムビチケとなります。3ムビチケ前売り券販売期間:12月4日(水)〜価格:1,500円超特大絵巻ポスター付き「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」プレミアム・ムビチケ前売り券『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』12月20日(金)日米同時公開
2019年11月01日木村文乃主演で、2015年『石の繭』、2016年『水晶の鼓動』として放送され大ヒットした、クライムサスペンスシリーズ『殺人分析班』の第3弾『連続ドラマW 蝶の力学 殺人分析班』が間もなくスタート。この度、本作のライブペインティングイベントが渋谷にて実施されることが決定した。今作では、遺体の首に青い花が活けられる連続猟奇殺人事件が発生。麻見和史による原作シリーズの中でも、最もミステリー要素が強く難解な事件が描かれる。キャストは主人公・如月塔子役の木村や、先輩刑事・鷹野秀昭役の青木崇高らお馴染みのメンバーが集結。今回、頼れる相棒の鷹野の異動が数日後に迫る中、難解な事件の捜査に行き詰まる塔子の不安と葛藤を木村がどう表現するのかに期待が高まる。監督を務めるのは、シリーズ全作の世界観を構築する内片輝で、脚本は濃厚な刑事ドラマを世に送り出してきた穴吹一朗が担当している。この度実施される野外ライブペインティングイベントは、渋谷スクランブル交差点の目の前で、本作のキーアイテムである“青い花”、“蝶”から着想を得た絵を巨大キャンバス(H210cm×W360)に描くもの。3回に分けてライブペインティングステージが実施され、第1、第2ステージで“蝶”、“青い花”をモチーフにした絵を、最後の第3ステージで“蝶の力学”のキービジュアルが完成する。また会場では、その場でSNS拡散に協力をすると“青い花”にまつわるプレゼントが貰えるキャンペーンも実施される。■ライブペインティングイベント詳細日程:11月4日(月・祝)時間:11:00〜20:00〈ライブペインティングステージ〉11:00~12:30第1ステージ13:00~14:30第2ステージ15:00~16:30第3ステージ場所:MAGNET by SHIBUYA109入り口横(〒150-0041 東京都渋谷区神南1-23-10)【関連リンク】 アーティスト:伊倉真理恵()『連続ドラマW 蝶の力学 殺人分析班』11月17日(日)よりスタート(全6話)第1話無料放送毎週日曜 夜10時よりWOWOWプライムにて放送
2019年11月01日ビー・ジーズの伝記映画が製作されることになった。製作配給は『ロケットマン』のパラマウント、プロデューサーは『ボヘミアン・ラプソディ』のグラハム・キング。脚本家、監督は、これから決まる。パラマウントは彼らの話の映画化権をギブ一家から購入。映画には、ヒット曲の数々が盛り込まれる予定だ。ビー・ジーズはバリー、ロビン、モーリスの、ギブ兄弟グループ。デビューしたのは50年代で、その頃からヒットは出していたが、作詞、作曲、演奏を担った『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラックが爆発的な売り上げを記録し、世界的スターになった。双子のロビンとモーリスは、すでに死去している。メンバーで唯一生きているバリーは、現在73歳。文=猿渡由紀
2019年11月01日