チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (110/342)
新歌舞伎座開場60周年を記念して桂雀々の独演会が開かれる。講談師の神田松之丞を昼夜のゲストに迎え、昼の部は『天神山』他一席を、夜の部は『愛宕山』他一席を披露する。「桂雀々独演会 in 大阪 新歌舞伎座」チケット情報師匠の生誕80年であり、没後20年となる節目の2019年。枝雀の落語を超えていきたい、その大きな壁、いや山を登りたいと『天神山』と『愛宕山』を選んだ。「僕が30代前半の時でしたかね、師匠に“おまはんは『天神山』とか『代書』とか『宿替え』や『かぜうどん』はやらないのか?”と聞かれたことがあるんです。その当時は、師匠が高座で口演するネタをやるなんて、めっそうもない。ファンは、桂枝雀の得意ネタを観たいから来てるんであって、それを僕がやるなんてそんなそんな…と答えたんです。そしたら“いやいや、あのネタは覚えといたほうがええで”と言ってくださって…。それきっかけに、もう一度、師匠のところに稽古に通ったことがあるんです。その時、最初に稽古してくれたのが『天神山』。非常にわかりやすい教え方でした。“狐も人間も関係ない、生きてるもんは皆おなじや”という情の部分の入れ具合、狐の母と息子の物語、魂の入れ方、力の込め方、最後にほっこりと温もりを感じさせる言い回し、間合い、表情、場面リアリティのある設定、すべてかいつまんで教えてくれました」。『愛宕山』のネタおろしは21歳のとき。「芸歴5年にして初独演会でして。うちの師匠やみんなが父兄参観日みたいに来てくれました。その時、上岡龍太郎さんもいてはって、“舞妓さんの(描写の)かわいいこと。そのかわり愛宕山のまぁ、低いこと”って。自分ではすごく高い山に登ってる気やったんですけど(笑)。ある意味、その言葉が糧になりましたね。10年後に見てもらったら“山、ちょっと高なったなあ”て」。枝雀没後20年が過ぎた。「今こそ、桂枝雀の名を広めないとあかんなと思っています」と力を込める。「“こんなすごい先駆者がいたんですよ”と声を大にして言いたいですね。僕は毎晩、寝る前に師匠の落語を聞くんです。常に師匠の音源を体に通したいと思っています」。枝雀は師弟関係を越えた特別な存在だ。「僕にとっては大きな柱です。16歳でこの人に出会っていなかったら、今の僕もない。本物の父以上の存在ですね。落語に通じる親子やったんやなと思います」。『桂雀々独演会』は2月11日(月・祝)、大阪・上本町の新歌舞伎座で開催。昼の部は、指揮者の佐渡裕と、夜の部は根本要(スターダスト☆レビュー)が特別ゲストとして登場する。トークと歌で、桂枝雀を偲ぶ。チケット発売中。取材・文:岩本和子
2018年12月12日12月12日より東京・CBGK シブゲキ!!にて劇団プレステージ第14回本公演「終わり toはじまり」がいよいよ幕を開ける。稽古も終盤の12月上旬、稽古場の様子を撮影。また今年2月の企画公演では作・演出を務めたリーダーの今井隆文、長尾卓也、株元英彰が今作について語った。【チケット情報はこちら】今回の舞台について、普段電車に乗っている時に「この人はどんな人生を送っているんだろう?」と想像することから生まれたという今井。話の枠組みは自身で作ったとしながら「キャラクターに関しては全員に仕事からプライベートなところまでヒアリングして、自分なりに落とし込んでから脚本にしています」と話す。「結末は僕がイメージしていることが最初からあるのですが、そこにみんながどう向かっていくのか、舞台上でそれぞれ繰り広げられるので観るのが忙しい舞台です。全く違う色の舞台が3場面展開されるので、僕の中では三幕ものだと思っています。前回の『THEプレステージ』な舞台から今回はあえてずらしていこうと思って作りましたので、楽しみにしていてください!」(今井)メインキャストのひとりでもある長尾卓也は、今作について「いつも“全員野球”と言ってますが、今回の舞台はさらに全員が舞台上でお芝居しているなと感じます」とコメント。また今井と株元がWキャストで出演することで、作品がガラッと変わって観えるのも見どころだという。「シーンが転換する部分はワクワクする展開になっているところが僕の注目ポイントです!演じている僕らもいろんな感情が揺さぶられる舞台なので、観ているお客さんも絶対動かされると思います」(長尾)株元は、今作の印象について「洋画のSF映画という感じです」と話す。「いつもはシーンごとにメインのキャラクターがいますが、今回は舞台上にメンバーが集結してそれぞれのキャラクターがどういう結末に向かうか演じるので、簡単なようで難しいです。全員で同じゴールを目指すのではなく、それぞれのキャラクターを描いているストーリーになっていて面白いと思います。シブゲキに移ってから初めてWキャストの舞台なので、今井さんと僕の回の両方を観に来てください!」(株元)長尾が「今までにない新しい『劇団プレステージ』をぜひ観てください!」と意気込む本作。常に全力で舞台に立つ、劇団プレステージの演劇をぜひ体感してほしい。公演は、東京・CBGKシブゲキ!!にて、12月23日(日)まで。
2018年12月12日WOWOWでは1月19日(土)よりTV独占初放送となる『リメンバー・ミー』をはじめとしたディズニーの名作アニメーション映画や実写映画を一挙12本放送する「ディズニー・ウィーク」が行われる。ディズニー・ウィークの開催を記念して、1月31日(木)・2月1日(金)に神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで開催される「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」のキャンペーンの実施が決定した。キャンペーンは、同公演のチケットをぴあのページから購入した先着200名に本場NYの「ディズニーon Broadway」グッズがプレゼントされるというもの。『アラジン』のトートバッグ、『ライオンキング』『フローズン』のキーホルダー、『美女と野獣』のロケットペンダントキーホルダーの中から1つをプレゼントします。日本初上陸となる「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」。『ライオンキング』、『美女と野獣』、『アラジン』をはじめ、ミュージカルの本場・ブロードウェイで数々の大ヒットを生み出している、ディズニー・ミュージカルからメインキャストを務めた、世界最高レベルのクオリティを誇るブロードウェイスター4人が来日。ホスト(進行役)には、海外エンタメにも詳しく、大のディズニーファンである、関根麻里。ゲストシンガーには、日本国内で数々のディズニーミュージカルの主演を務めた海宝直人が出演。音楽は指揮・水戸博之と今回の公演のために特別に編成された“ディズニーヒッツオーケストラ”でお送りします。キャンペーンの詳細は下記関連リンクより。■「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」日程:1月31日(木)開場18:00 / 開演19:002月1日(金)開場18:00 / 開演19:00【ディズニー・ウィーク放送作品】※一部のみ掲載■「リメンバー・ミー」 1/19(土)よる8:001/20(日)よる8:00■「ノートルダムの鐘」 1/20(日)午前9:00■「モアナと伝説の海」 12/29(土)午後2:15 1/8(火)午後5:00■「塔の上のラプンツェル」 12/25(火)午後0:10 1/12(土)午前8:45■「美女と野獣(1991)」 12/30(日)午前5:45 1/26(土)午後3:00■「美女と野獣(2017)」12/30(日)午前7:15 1/26(土)午後4:30※ディズニー・ウィーク全ての放送作品は下記リンク先にてご確認下さい。「美女と野獣(2017)」 (C)Disney Enterprises, Inc.「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」(C)Disney
2018年12月12日4月6日(土)・7日(日)の2日間、愛知・モリコロパーク(愛・地球博記念公園)で開催される04 Limited Sazabys主催の野外フェス『YON FES 2019』。同フェスの第1弾出演アーティストが発表された。【チケット情報はこちら】出演が決まったのは、10-FEET、Hump Back、KEYTALK、My Hair is Bad、SHANK、SiM、SPECIAL OTHERS、SUPER BEAVER、四星球、ハルカミライの10組。チケットの一般発売に先駆けて、現在ファミリーマート先行を実施中。受付は12月24日(月)午後11時59分まで。■YON FES 2019日時:4月6日(土)・7日(日)開場9:30 / 開演11:00 / 終演19:00 (各日共予定)会場:モリコロパーク(愛・地球博記念公園)(愛知県)出演: 04 Limited Sazabys / 10-FEET / Hump Back / KEYTALK / My Hair is Bad / SHANK / SiM / SPECIAL OTHERS / SUPER BEAVER / 四星球 / ハルカミライ
2018年12月11日ライブイベント「DISCOTHEQUE ~Feel the music!!~vol.1」が2月2日(土)に東京・TSUTAYA O-EASTで開催される。【チケット情報はこちら】出演はDEAR KISS、フィロソフィーのダンス、BRADIOの3組。ダンスミュージックを得意とする3組の初顔合わせとなる。チケットの一般発売に先駆けて、現在プレリザーブを実施中。受付は12月17日(月)午前11時まで。なお、先行購入者特典として3組のロゴがデザインされたステッカーがプレゼントされる。■DISCOTHEQUE ~Feel the music!!~vol.1日時:2月2日(土)開場 15:00 / 開演 16:00会場:TSUTAYA O-EAST(東京都)料金:前売 3500円(ドリンク代別600円)出演:DEAR KISS / フィロソフィーのダンス / BRADIO
2018年12月11日三遊亭円楽がプロデュースをつとめる落語の祭典「さっぽろ落語まつり」が5月24日(金)・25日(土)・26日(日)の3日間、北海道・札幌文化芸術劇場 hitaruほか3会場で開催される事が決定した。【チケット情報はこちら】出演は三遊亭円楽のほか、林家木久扇、桂文枝、三遊亭好楽、三遊亭小遊三、桂文珍、笑福亭鶴瓶、立川志の輔など東西の人気落語家28名。会場は、札幌文化芸術劇場 hitaru、道新ホール、共済ホールの3会場で、合計13公演を予定している。12月5日に行われた制作記者発表にて、プロデューサーを務める三遊亭円楽は「札幌に大きな落語の花火をあげるべく、東西を代表する腕のある噺家が一堂に集結します。3会場同時に様々な公演が開催されるので、お客様のお好きなように会場を巡り、新たな落語の楽しみを発見をして頂きたい。札幌に落語のファンを増やせたら」と意気込みを語った。チケットの一般発売は12月22日(土)午前10時より。なお、一般発売に先駆けて、プリセールを実施。受付は12月12日(水)午前10時より。■三遊亭円楽プロデュース さっぽろ 落語まつり日時:5月24日(金)・25日(土)・26(日)会場:札幌文化芸術劇場hitaru / 道新ホール / 共済ホール
2018年12月11日2019年3月21日(木・祝)に千葉・幕張メッセにて開催される「DOWNLOAD JAPAN 2019」の第2弾出演アーティストが発表された。イギリスで開催されているロック・フェス「Download Festival」の日本初上陸となる同フェス。今回出演が決定したのは、日本でも絶大な人気を誇るカナダ・オンタリオ出身のロックバンドSUM 41。トリオ・ヴォーカル体制とエレクトロも取り込む斬新なスタイルでモダンなヘヴィメタル・サウンドを作り出すAMARANTHE。待望の初来日となるLIKE A STORM。さらに本国イギリスで2019年開催のDOWNLOAD FESTIVAL への出演も決定したMAN WITH A MISSIONの4組。今回出演する来日バンドの単独公演はなく、同フェスのみの出演となる。現在、プレイガイド最速先行実施中。受付は12月11日(火)23:59まで。■DOWNLOAD JAPAN 20192019年3月21日(木・祝) 幕張メッセ(千葉県)開場 9:30 / 開演 10:30出演:OZZY OSBOURNE / SLAYER / SUM 41 / ARCH ENEMY / ANTHRAX / HALESTORM / MAN WITH A MISSION / AMARANTHE / LIKE A STORM料金:スタンディング16,500円 (税込/1ドリンク代別途必要)VIP TICKET30,000円(税込/立見/入場チケット+VIP特典)
2018年12月10日2019年3月21日(木・祝)から24日(日)まで、大阪・梅田HEP HALLにて開催される、「ぴあ×劇団壱劇屋 第2弾公演『猩獣』(しょうじゅう)」の追加キャストが発表された。劇団壱劇屋チケット情報本作品『猩獣』は “全国規模の在阪劇団”を目標にかかげる劇団壱劇屋が2015年に上演した"初"のワードレス殺陣芝居。大切な人を災いから守るため、“猩獣”という化け物へと姿を変えた男の話。本公演では「チーム猩」と「チーム獣」の2チームに分かれ、「チーム猩」が今回新たに作られた作品、「チーム獣」が2015年の再演版と、異なる『猩獣』を演じる。新作となる「チーム猩」のヒロインとしてSKE48・北川愛乃の出演が決定。SKE48加入前は地元大阪の劇団に所属していた経歴を持ち、48グループ演劇公演には多数出演。TBSオールスター感謝祭での赤坂マラソン代表に選ばれるなど、グループ内外で評価上昇中の今注目のアイドル。2015年作品の再演となる「チーム獣」のヒロインに南ななこ、追加キャストとして上枝恵美加の出演も決定した。南は現在大阪を拠点に活動するウクレレシンガー。今年3月まで、ダンス&ボーカル アイドルグループGEMのメンバーとして活躍していた実績を持ち、高い身体能力が求められる当作品でも輝くこと間違いなし。上枝は過去NMB48に所属。グループ卒業後、活動拠点を海外に移し、現在スペインの芸能事務所に所属するグローバル女優。帰国後初の大阪演劇公演出演となる。チケットは2019年2月2日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、12月16日(日)23:59まで、チケットぴあにて最速先行抽選を受付中。千秋楽は売切必至!チケット購入はお早めに。
2018年12月10日新年の幕開け、いろいろなコンサートがあるなかで、これは異色。新春早々に、あの全世界で1億本(!)以上を売り上げたロールプレイングゲームの金字塔「FINAL FANTASY」シリーズをはじめ数多くのゲーム音楽を手掛ける植松伸夫。その作品を集めたコンサートが1月5日(土)に東京・東京芸術劇場コンサートホールで開催される。【チケット情報はこちら】「UEMATSU WORKS~ノビヨ、カンレキ!~」と題されたこのコンサート。ノビヨとは植松氏の愛称とのこと。2019年にカンレキ(還暦)を迎える植松氏の代表的な作品と、ルーツともいえる今までに聴いてきたクラシック音楽が迫力のオーケストラ・サウンドで一気に聴けるこのコンサート。年内休養が発表され、その復帰が待ち望まれていたが、このたび同公演から復帰を表明。あわせて、植松氏自身がセレクトしたプログラムのすべてが発表された。まずは代表作の『FINAL FANTASY』から『FFⅦメインテーマ』、『FFⅥティナのテーマ』、『FFⅣゴルベーザ四天王』、『FFⅦエアリスのテーマ』。1991年発売のFFⅣからもセレクションされているあたり、ちょっと大人の心をくすぐる選曲ではないだろうか。そのほか、ゲームクリエイター坂口博信が率いるミストウォーカーでの作品で、キャラクターデザインには人気漫画『SLAMDUNK』でおなじみの井上雄彦氏と豪華な布陣で作られた『ロストオデッセイ』、同じくミストウォーカーでの作品『ラストストーリー』、『ブルードラゴン』。ここまででもワクワクしてくる選曲だが、最近の植松氏のお気に入りとして、ゲームだけでなくアニメなどでも展開されている『グランブルーファンタジー』、今回の演奏会の開催にあたり、ぜひ演奏してほしいとの願いで取り入れた『オーシャンホーン』、それぞれのメインテーマがセレクトされている。さらに栗本薫の大著『グイン・サーガ』のアニメで使われた『グランドオープニング』が演奏される。そのほか、植松氏が聴いてきたクラシックの作品ということでラフマニノフ、チャイコフスキー、ラヴェルの小品があわせて演奏される。どんな曲を聴いて過ごしてきたのかぜひ本人の話も聞いてみたい。指揮にはゲーム好きで知られる竹本泰蔵、スペシャル・ゲストはもちろん植松伸夫、そしてオーケストラは最新のオーケストラ・サウンドを響かせる東京交響楽団とあっては、新春1回目のコンサートとして聴きのがすことはできないコンサートだろう。植松氏からは『皆様、ご心配をおかけしました!1月5日(土)東京芸術劇場でのコンサートでお会いできるのを楽しみにしています!―植松伸夫』とコメントが届いている。チケットは発売中。文:東京交響楽団・長久保宏太朗
2018年12月10日「大相撲展」東京 Oh!SUMO EXHIBITIONが12月21日(金)から24日(月・休)、1月2日(水)から6日(日)まで、東京・サンシャインシティにて開催される。【チケット情報はこちら】東京で初開催となる同展覧会。千代の富士や稀勢の里が締めた“綱”や現役力士の化粧まわしや懸賞幕、力士が身に着けている着流しなどの実物、原寸大の土俵の展示。大相撲を支える裏方さんの世界や大相撲の様々なトリビアの紹介。最新のVRを使い白鵬との取組を大迫力で体験できるコーナーなど、展示数150点以上。相撲を愛してやまないコアなファンはもちろんのこと、これまで相撲をあまり観る機会のなかった方々も楽しむことができる。さらに会期中にはスペシャルトークショーを実施。御嶽海、勢、嘉風、琴奨菊、阿炎など、来年初場所の活躍も期待される人気現役力士たちが多数参加。ほかにも、トークショーは盛りだくさん。やくみつるや、能町みね子など、相撲好き著名人。元敷島の浦風親方、元千代大海の九重親方、元魁皇の浅香山親方、元闘牙の千田川親方など親方衆。喜屋武ちあき、山根千佳の今話題“スー女”(相撲好きの女子)たちの出演が予定されている。チケットは発売中。■「大相撲展」東京 Oh!SUMO EXHIBITION会期:12月21日(金)~24日(月・休)、2019年1月2日(水)~6日(日)11:00~18:00※最終入場は閉場の30分前会場:サンシャインシティ文化会館ビル4F展示ホールB(東京都)入場料:【前売券】大人(中学生以上)1,200円子供(3歳以上~小学生以下)500円【当日券】 大人(中学生以上)1,500円子供(3歳以上~小学生以下)700円<「大相撲展」東京スペシャルトークショー>スケジュール:12月22日(土)16:00 TSUNAステージ 浦風親方、やくみつる12月23日(日)14:00 TSUNAステージ(1)喜屋武ちあき、山根千佳12月23日(日)16:00 TSUNAステージ(2)九重親方、浅香山親方、千田川親方12月24日(月・休)16:00 関取トークショー御嶽海1月3日(木)16:00 関取トークショー勢1月4日(金)16:00 関取トークショー嘉風1月5日(土)16:00 関取トークショー琴奨菊1月6日(日)16:00 TSUNAステージ能町みね子、阿炎関トークショーチケット料金:500円※出演者、内容は変更になる可能性がございます。開場時間各回開始の30分前※30分前時点で整理番号順に入場。※入場には別途、「大相撲展」東京の入場チケットが必要となります。
2018年12月10日project K『僕らの未来』が12月6日、品川プリンスホテル クラブeXで開幕した。本作は2007年に加藤和樹が発表し、作詞も手掛けた楽曲『僕らの未来~3月4日~』を原案にした舞台作品。出演は加藤のほか鎌苅健太、河合龍之介、なだぎ武、吉高志音。チケット情報はこちら学生時代の仲間である樹(加藤)、健(鎌苅)、陽介(河合)も卒業から15年たち、33歳になっている。途上国を旅し日本語を教えている樹が帰国したことで、久しぶりに3人が馴染みのバーに集まった。いまだ自分の夢を信じ強く生きている樹に対し、家族を持ちハウスメーカーの営業として働いている陽介と、夢を叶え映像ディレクターになっているも親の介護の問題を抱えている健は、自分のことばかりを考えて生きていけない現実がある。さらに彼らよりひと世代上のバーのマスター(なだぎ)、バーのバイト店員で高校生のレオン(吉高)らの事情も絡み、それぞれがそれぞれの“夢”と“人生”に向き合うのだが……。夢を追いかけたい10代、夢と現実の間で葛藤する30代、その葛藤を通ってきた40代。どの登場人物も、悩み、人生と向き合っている。とかく、夢を追うことこそが美しく正義であると思われがちだ。だがたとえ、夢を掴む道を進まなかったとしても、それもまたその人の選択であり、どの選択をしたとしても、真剣に向き合った結果なら自信を持っていいんだよ――そう、肯定をしてくれるような作品だ。ある登場人物が言った「夢より大事にしたいもの、大事にしたい人」という言葉はことに胸に響いた。5人の俳優も熱演で、特におせっかいな熱血漢を演じる加藤の姿はまぶしく、チャラさと冷静さを併せ持つ鎌苅、生真面目さと屈折を抱える河合という30代3人のバランスも良い。初日前にはキャストと脚本・演出のほさかようによる会見も。「今の時代だからこそ伝えられる作品。生きることに疲れてしまったり、目標や夢を見失ってしまう若者が増えているこの時代に、とても大事なメッセージを込められたと思っています。生き方を自分で決める、選択をしながら自分らしく生きていくというのがこの作品で一番伝えたいこと」と加藤。なお、加藤、鎌苅、河合は13年前、同じ時期にミュージカル『テニスの王子様』でデビューした仲間でもある。「加藤和樹は人に影響を与えるところも真面目なところも、10年以上前から変わっていない。河合龍之介は僕より4個くらい先を常に見ている。そんなふたりから僕はとても影響を受けています」(鎌苅)、「自分がこの世界に入ってきた時からの仲間だったメンバーと、特別な時間を過ごせています」(河合)と感慨深げに話してもいた。東京公演は12月16日(日)まで同劇場にて。その後12月20日(木)から23日(日・祝)まで大阪ビジネスパーク円形ホールでも上演される。チケットは発売中。
2018年12月07日原作・演出を西田大輔、脚色を家城啓之(マンボウやしろ)が手掛け、板倉俊之(インパルス)らが出演する舞台「ジーザス・クライスト・レディオスター」が12月12日(水)に開幕する。その公開舞台稽古に潜入した。【チケット情報はこちら】本作は2004年に初演され、これまで4度の再演を行ってきた人気作。今回は家城が脚色し、西田が演出する、新たなカタチで上演される。物語の舞台はラジオ局。10代を中心に絶大な支持を集めるカリスマDJ・ジーザス(板倉)の生放送特番で、ジーザスが現れないというハプニングが起きる。そこで、ディレクター(染谷俊之)や構成作家(八木将康)、新米AD(中島早貴)らに加え、なぜか演歌歌手(大地洋輔)やSM嬢(肘井美佳)を巻き込んで番組を放送するが――というシチュエーションコメディー。この日は数シーンを披露。まずは冒頭、DJ・ジーザスが電話相談のリハーサルをしているシーンだ。これは「カリスマ」と呼ばれるジーザスだが、実は電話の受けこたえが適当だということがわかる場面。ジーザス役の板倉と電話の相手である新米AD役の中島のやり取りはつかみどころがなく、稽古場も爆笑に。適当すぎてかみ合わない会話のオンパレードだが、それがひたすら笑えるのは板倉の手腕も大きい。通し後は、西田からは「あのくだりがすごく面白かったから、もっとやろう」というリクエストも。最初から濃いシーンになりそうだ。次に披露されたのは、本番を目前にスタッフとゲストが打ち合わせをするシーン。染谷、八木、中島、安川純平、宮平安春、小野寺ずる、辻本耕志が登場したが、とにかくそれぞれキャラが濃い。宮平の占い師ぶりは激しく、小野寺は口を開くとDJジーザス愛が尋常じゃない、辻本はごみの分別で怒り狂い、安川は極端にオドオドしている。次のシーンでも、SM嬢役の肘井はムチを振り回し、染谷演じるディレクターはそのSM嬢となぜか張り合うなど、もはやカオスなのだが、ストーリーはしっかりと展開していくので観ていて迷子になることはない。また、演歌歌手・氷川金次郎役の大地がひとりで芝居する時間も。演歌の語り口調で延々と独り言を言っている、その内容はアドリブなのか、共演者たちも爆笑となっていた。さらに、そこに飛び込んでくる安川と大地の対決(?)も注目。大地が芸人ならではの懐で、安川の新しい面を引き出していた。キャストそれぞれの新たな一面が見えそうな本作。ぜひ劇場で大笑いしてほしい。公演は12月12日(水)から24日(月・祝)まで東京・紀伊国屋ホールにて。取材・文:中川實穗
2018年12月07日舞台『遙かなる時空の中で3』が12月6日から、東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAを皮切りに上演スタート。公演初日には、マスコミ向けの公開稽古が行われた。【チケット情報はこちら】原作はコーエーテクモゲームスがおくる、人気女性向けシミュレーションゲーム『遙かなる時空の中で』シリーズの第3作目。『遙か』シリーズは2008年から舞台化が展開されており、これまでに4作が上演。原作シリーズでもとりわけ人気を誇る『3』は、『遙か』シリーズ舞台化10周年記念として制作された。主人公・春日望美(吉川 友)は、“龍神の神子”として白龍(稲垣成弥)に導かれ、有川将臣(井上正大)・有川 譲(千綿勇平)と、源氏と平家が抗争を繰り広げる戦乱の時代に飛ばされてしまう。しかし、そこに将臣の姿はない。源九郎義経(早乙女友貴)、武蔵坊弁慶(石渡真修)と、黒龍の神子である梶原 朔(野本ほたる)、梶原景時(輝馬)ら、源氏軍と合流した望美は、平家が使役する怨霊を封印するために源氏のなかで戦うことになった。平家軍から逃れてきた平 敦盛(星元裕月)、剣の師匠となるリズヴァーン(村上幸平)らと、平家軍と対峙することになるが、還内府として平家を率いていたのは将臣だった――。さらに、平家の将・平 知盛(中村誠治郎)が大きな壁として立ちはだかり……。平家と源氏の争いの果てに、望美が選ぶ運命とは。オープニングから登場人物たちの激しいアクションが組み込まれ、その迫力に目を奪われる。ステージ全体を使い、入れ替わり立ち代わりで、ひとりひとりがアクションを披露していくさまは圧巻。劇中でも敵将や怨霊と対峙する場面でアクションを見せるが、男性キャラクターたちの見惚れてしまう雄々しい姿はもちろん、望美の“大切な人を守りたい”という気持ちが現れた、勇ましい立ち回りにも注目だ。自らが戦の前線に立ち、女性らしくも凛々しく戦う姿は目を見張る。客席通路を使用した演出も見られ、物語の世界に一気に引き込まれてしまう。さらに、九郎らと源氏として戦い、絆を育むなかでずっと会いたかった将臣は平家の総大将としている。その狭間で揺れる望美、といった女性向け作品らしいドラマチックなストーリー展開、それぞれの登場人物たちと心を通わせていく姿も見ものだ。各人に見せ場があり、注目のキャラクターの姿をしっかり目に焼き付けることができる。迫力あるアクション、心揺さぶられるドラマチックなストーリーは、ぜひ劇場で体感してほしい。公演は12月10日(月)まで東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA、14日(金)から16日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼ にて上演。大阪公演のチケットは発売中。取材・文:渡邉千智
2018年12月07日「過去に受けたコンクールで、審査員を意識し過ぎて失敗したことがあって。でも今回は、自分のやりたいことをやり切れたのがよかったかな」【チケット情報はこちら】そう凛とした笑顔で語るのは、住谷美帆。巨匠・須川展也の愛弟子で、今年7月にスロヴェニア国際サクソフォンコンクールで女性初優勝を飾った日本期待の若手だ。オケや吹奏楽団で活躍する選択肢もある中で、あえてソロの道にこだわる。世界的にも女性ソリストが少ないクラシック・サックス界では、ひときわ注目を集める存在になっている。そんな彼女が、今月待望のデビュー盤『プロムナード』を発表。16年のデビュー公演でも取り上げたムソルグスキーの組曲《展覧会の絵》を軸に、ピアノ名曲の編曲とサックス・オリジナルを織り交ぜた意欲作だ。「私は12歳の時に吹奏楽部でサックスを始めましたが、それ以前に5歳から習っていたのがピアノ。今回は自分の原点に戻って、《展覧会~》、ショパン《12の練習曲Op10-4》、シューベルト《4つの即興曲Op.90-3》という、大好きなピアノ曲のアレンジを選びました」長生淳編曲の《展覧会~》では、ソプラノ、アルト、テナー、バリトンのサックス4本を駆使して、天衣無縫な名演を彫琢。卓越した技巧から生まれる、典雅な歌心と知的な表現力に驚かされる。「前回はラヴェルの管弦楽版に寄せた解釈でしたが、今回は他の編曲版も全て原調で演奏したこともあり、ヴィブラートを様々に吹き分けて原曲に近い演奏を目指しました」共演のピアニストは、12年の浜松国際ピアノコンクールを制し、住谷のデビュー公演の伴奏も務めた名手イリヤ・ラシュコフスキーだ。「前回よりもお互いの理解が深まり、マイクの位置を変えながら、サックス主体、ふたつの楽器が対等、ピアノ主体と、曲想に応じた音量のバランスにも注意を払ったつもりです。また《展覧会~》以外にも、旭井翔一さんが今回新たに編曲してくださったショパンでは、サックスの華々しい機能性をいかした演奏を。《展覧会~》と同じ長生淳さん編曲のシューベルトでは、この楽器ならではの甘美な音色を。それぞれご堪能ください」ほかにも、グラズノフ《協奏曲》、ボノー《ワルツ形式によるカプリス》のサックス・オリジナル曲を収録し、この楽器の旨味を最大限に引き出した当盤。来年4月には、その発売記念公演を行うというから楽しみだ。演目は、《展覧会~》など収録曲に加え、フランクの傑作ヴァイオリン・ソナタのサックス版も予定している。「昔から愛聴しているのが、オーギュスタン・デュメイ(vn)とマリア・ジョアン・ピリス(p)の録音。全4楽章からなる本作1番の核は、“叙情的な叙唱”と題された第3楽章。転調を重ねながら男女の秘めた愛を描いてゆくようなこの“大人の音楽”に、彼らのような抑制を効かせながら、サックスならではの新たな魅力も加味できたらいいなと思っています」公演は4月7日(日)東京文化会館 小ホールにて。チケットは12月8日(土)午前10時発売開始。取材・文渡辺謙太郎(音楽ジャーナリスト)
2018年12月07日それぞれ5歳より三味線を始めた吉田兄弟。1999年にアルバム『いぶき』でメジャーデビューし、津軽三味線ブームを巻き起こした。その後もアメリカ・ヨーロッパなど世界各国での活動や、EXILEやMONKEY MAJIK、海外アーティストたちとのコラボレーションなど、日本の伝統芸能の枠を超えて活躍中。来年11月に迎えるデビュー20周年を前に、新たなツアーに挑むふたりに話を聴いた。今回開催中のツアー「三味線だけの世界」は、兄弟ふたり、三味線2丁だけの構成。原点に戻り、新曲を含むオリジナル曲や、観客にも人気の高い民謡『津軽じょんがら節』を演奏する。「三味線だけがより鮮明に聴こえるからごまかしようもなくて(笑)。僕らにとっては修行のようなコンサートですが、三味線の可能性を今まで以上に見せていきたいです」(兄・吉田良一郎)今年のツアーには新たに「JAPAN VALUE PROJECT」というテーマが加わった。今回は島根県浜名市の石州和紙(石州半紙がユネスコの無形文化遺産に認定)にスポットを当て、このツアーの為に職人に漉いてもらった石州和紙をスクリーンほか舞台美術に使用している。「2003年の全米デビュー以降は海外活動が増えたこともあって“和”と“洋”のコラボが多かったんです。ここ最近は、津軽三味線と“フロム・ジャパン”や“メイド・イン・ジャパン”のもの、つまり“和”と“和”を組み合わせることによって、より強く“日本の良さ”を発信していきたいと思うようになりました。このプロジェクトもそのひとつです」(弟・吉田健一)今は学校教育でも和楽器が導入されており、ダンスの授業や運動会で彼らの楽曲が使われることも多いという。また、パルクールという人気スポーツとコラボした動画はYouTubeで1600万回以上再生され、世界的にも注目度が高いことがわかる。このように“和”への関心が高まってきた中で2020年の東京オリンピックを迎えることができるのは「世界に“和”の総力を見せる絶好のチャンス」と熱く語ってくれた。この年末には、吉田兄弟を始めとした若手奏者だけでの世界初の三味線フェス『SHAMI FES 2018』が東京で開催される。津軽三味線の世界は若い奏者も増えてきて勢いがあると感じていると語るふたり。「他の和楽器界も引っ張っていけるような存在になりたい」と意気込む。若い三味線奏者には九州出身者も多く「昔から三味線の音色に慣れ親しんできた東北の人とは、また違った新鮮さがあるのかも」。九州でのライブはいつも観客の反応が熱いと笑顔で口を揃える。「“お兄ちゃん”、“弟”、って名前で呼ばれないんですけど(笑)、よく声をかけていただきます。今回も津軽三味線の響き、そして兄弟バトルを楽しみに来てください」公演は2月28日(木)に福岡シンフォニーホールにて開催。チケットは発売中。
2018年12月07日芸能生活50周年を迎える由紀さおりが、2019年1月に『由紀さおり 50周年記念公演』として芝居(1部)と音楽(2・3部)という3部構成のステージを上演する。由紀に話を聞いた。【そのほかの画像はこちら】1部の“女優・由紀さおり”としてのステージはオリジナル作品『下町のヘップバーン』(脚本・演出:堤泰之)。由紀のほかに篠田三郎、久住小春、重田千穂子、渡辺正行が出演する喜劇で、1960年代の下町の食堂を舞台に、由紀がその女店主“下町のヘップバーン”を務める。由紀の希望で“喜劇”そして“下町の食堂のおばちゃん”役となった本作。「新しい年を笑って始められる作品にしたくて喜劇をお願いしました。下町のおばちゃんを希望したのは、新しい由紀さおり像のようなキャラクターを作ってもらいたくてです」。50周年の節目に“新しい由紀さおり像”を演じるのは「今までやってきたことではなくて、なにか新しい切り口のものを皆さんに観ていただきたくて。来年はそういう年にしたいんです」。芝居が「大好き」という由紀。「お客さんのお反応は怖いですが、自分を勇気づけてくれるものだから。どこまでやれるかは心配ですが楽しんでやれたらいいなと思います」2・3部の“歌手・由紀さおり”としてのステージは、『新しい幕があがるとき』(構成・演出:下山啓)。2部でヴォーカルグループのベイビー・ブーと共に、3部では日替わりゲストである林部智史、パク・ジュニョン・川上大輔・中澤卓也、松原健之、中川晃教という多彩な若手歌手と共に歌声を届ける。「普段歌ったことのないような曲も歌いますよ」と言うが、50周年のステージをベストアルバム的な構成にせず挑戦をすることを聞いてみると「大変です」と笑いながらも「慣れたものをやることも大事ですが、手慣れたものに自分が溺れると“惰性”になっちゃうから」。「それに『夜明けのスキャット』も『手紙』も慣れてはいるけど、それはラクに歌うこととは違う。いつも新鮮な思いで歌わないとダメだと思っています」と語る。豪華なゲストとの共演は「うまく溶け合えればいいなと思いますね。そこは怖い部分でもあるけれども楽しみなことのひとつです」「半世紀歌ってきて、自分の楽曲は財産としてこれからも大事にしていきたいと思いますが、それを食いつぶしていくような人生は嫌だなっていうのが今の私です。いい歳頃になってもチャレンジできることがあるのではないかと思います。今までがあるからこそ、このお仕事をちょうだいできたわけだけれども、その先に“見たこともない私”がいることを、お客様に見ていただけるお芝居であり歌のステージにしていきたいです」。公演は2019年1月6日(日)から20日(日)まで東京・明治座にて上演。チケットは現在発売中。取材・文:中川實穗
2018年12月07日「リストは自分にとって特別な作曲家。音楽人生の重要な軸です」多彩なレパートリーで旺盛にコンサート活動を繰り広げるピアニスト阪田知樹が、「リストへの誘い」と題した、オール・リスト・リサイタルを開く(2019年2月11日(月)・横浜みなとみらいホール)。【チケット情報はこちら】2016年、作曲家の祖国であるハンガリーのブダペストで開催されている「フランツ・リスト国際ピアノ・コンクール」を、アジア人男性として初制覇した阪田のライフワークだ。「リストというと、どうしても一部の有名曲や、超絶技巧というイメージにスポットが当たってしまいがちです。でも、彼は約75年の長い生涯の間に、大きく作風を変えていった作曲家。そのさまざまな面をお聴きかせできるプログラム。リストの魅力を知っていただくためのきっかけになるコンサートです」プログラムは3部構成。《ラ・カンパネッラ》《ハンガリー狂詩曲第2番》《ピアノ・ソナタ ロ短調》といった人気曲を組み込みながら、リストの多面性を聴かせてくれる。2種類の《ラ・カンパネッラ》が聴けるのは面白い趣向。実はリストは同じ《ラ・カンパネッラ》の素材を使って4種類の曲を作曲しており、今回は、1番よく弾かれる『パガニーニによる大練習曲』第3曲と、27歳の初期作品『パガニーニによる超絶技巧練習曲』第3曲のふたつの版を聴き比べることができる。後者は、弾きこなせるピアニストが数えるほどしかいないという超難曲だ。「若き日のリストがいかにとてつもない難曲を書いたか。技巧をクリアした先に見える風景があります。それを無理なくこなせる人が技巧を追求してこそ初めて、本質が聴こえてくる。そういう演奏をお届けするのが私の理想です」有名な《ハンガリー狂詩曲第2番》の、任意に挿入が指定されているカデンツァ(即興的な自由な独奏部分)を自身のオリジナルで弾くのは、作曲家でもある阪田ならでは。「200年の時を超えて、リストと音楽で対話できるのが楽しみ」と語る。会場のみなとみらいホールのある横浜は、阪田の生まれ育った街でもある。「リストは音数も多いので、空間の大きさでかなり印象が違います。みなとみらいホールは響きが良いので、すごく楽しみです」阪田の音楽の懐の深さを示してくれそうなのが、先輩ピアニスト中野翔太と、ジャズ・ピアニストの松永貴志との共演で贈る「ピアノ・トリオ・スペクタクル」(3月8日(金)・東京オペラシティ)。「中野さんと松永さんは何度も共演しているから、僕は新参者(笑)。ビル・エヴァンスやアート・テイタム、キース・ジャレット。ジャズはよく聴くので、どんなことになるのか、自分でも楽しみにしています」プログラム後半は、なんと3人が3台のピアノでガーシュウィンの《ラプソディ・イン・ブルー》を、即興的なセッションで弾き切る「お楽しみヴァージョン」。2月のリストとはまったく違う世界だが、阪田の魅力を間違いなく味わえるはず。聴き逃せない貴重な機会!取材・文:宮本明
2018年12月07日公演迫る東京都交響楽団による「第九」は、終身名誉指揮者小泉和裕が登壇し、日本屈指のソリストと二期会合唱団の出演でひときわ注目を集めている。ベートーヴェンの9つの交響曲を「自分の聖典のような存在」と語る小泉和裕に「第九」の神髄を尋ねた。【チケット情報はこちら】「ベートーヴェンの音楽には、向き合う度に自分の足りないものを突きつけられるような感覚があります。いわゆる到達点が非常に遠いのです。特に、内なる感情や葛藤、意志を投影した交響曲は実に雄弁で、多くのことを語りかけてきます。こちらに追究心や情熱がある限り、どこまでも自分自身を高めてくれる。そんな作曲家をベートーヴェンのほかに僕は知りません。交響曲第9番は若い頃から40年以上、毎年のように振ってきましたが、これで完成した、掌中に収めた、などと思ったことは一度もありません。もちろんその時々で達成感はありますけれどね。何が難しいか?それは、このパートのこの箇所といった『技術』的な問題ではもはやなく、楽曲全体を通してベートーヴェンの意志をいかに伝えるかという『構成力』に尽きます。フレーズの一つひとつに至るまで、どう解釈しどう表現すればベートーヴェンに近づけるか。終わりのない挑戦です。この試練に今年も挑めるというのは、大きな喜びですね。」「年末に演奏されるようになった背景はさておき、純粋に音楽について考えれば、『第九』で一年を締めくくり来年に向けてエネルギーを得たいという気持ちはよく分かります。実際、世界中の人の心を動かす力を持った作品ですからね。面白いのは、人生の局面や心の状態によって、作品の受け取り方は変わるということ。聴き手のいまを映し出すという一面も、この作品にはあるのだろうと思います。思えば、200年も前に生まれた音楽から、現代を生きる我々が力をもらうというのは、とてつもないことですよね。もしベートーヴェンという灯がなかったら、この世界はいまさぞかし寂しいものになっていたことでしょうね。」「指揮者というのは、作曲家がしたためた楽譜からその意図を正確に読み取り伝える、いわば“伝道師”のようなものです。僕はいつも指揮台に立つとき、作曲家の存在を頭上に感じ、彼らと共鳴するような感覚があるんです。これでよろしいでしょうか、と。今回、都響と僕の演奏を聴いて『ベートーヴェンへの理解が深まった』と感じていただけたら何より嬉しいです。それこそ僕の目指していることですからね。そうやって音楽の神髄をお届けするために、指揮者は一生涯、勉強を続けるわけです。ホールにいらっしゃるお客様がどんな日々を送り、どんな思いで演奏を聴かれているのか、僕には分かりません。でも時折『勇気が湧いた』『気持ちが慰められた』といった声を耳にすると、音楽の持つ影響力にあらためて責任を感じますし、音楽家として生きていることを幸せに思いますね。」小泉和裕がタクトを振う、都響スペシャル「第九」は12月24日(月・振休)東京芸術劇場、25日(火)東京文化会館、26日(水)サントリーホールにて行われる。
2018年12月07日この12月に再び都響に帰ってくる首席客演指揮者アラン・ギルバート。定期Bシリーズと都響スペシャルでのシューマン、ストラヴィンスキーの「春」プロに続いて、定期CシリーズとAシリーズでは、カラフルで情熱的なスペイン・プログラムを楽しませてくれる。【チケット情報はこちら】近年、オペラ指揮者としても世界中で活躍し、今年の5月にスウェーデン王立歌劇場でR.シュトラウスの『ばらの騎士』を、2019年5月から6月にかけて、ミラノ・スカラ座でコルンゴルトの『死の都』を振るなど、歌劇のレパートリーを広げているギルバート。都響と新たな境地を創り上げる意欲が感じられるドラマティックな曲をセレクトした。R.シュトラウス:交響詩『ドン・キホーテ』とリムスキー=コルサコフの『スペイン奇想曲』では、都響のメンバーがソリストとしてフィーチャーされるのも聴きどころ。『ドン・キホーテ』ではソロ首席ヴィオラ奏者 鈴木学が、ゲストのチェリスト ターニャ・テツラフとソロ・パートを演奏し、『スペイン奇想曲』ではヴァイオリン、クラリネット等で都響の首席奏者たちのソロを聴くことができる。『ドン・キホーテ』も『スペイン奇想曲』も指揮者とオケの呼吸感がものをいうエネルギッシュな楽曲。その瞬間に降りてくるひらめきをキャッチした、エキサイティングな掛け合いを聴かせてくれるはず。ビゼーの『カルメン組曲』はアラン・ギルバート・セレクションで、「音楽で物語を語りたい」という彼のこだわりが強く表れている。オペラの王道の中の王道ともいえる『カルメン』を歌なしでオケに歌わせる自信があるのだろう。都響も、頻繁ではないが東京二期会のピットや東京・春・音楽祭でオペラの成功を支えてきた功績がある。ギルバートが求めるオペラ的な次元に、冴えたレスポンスをしてくれるのが楽しみでならない。同じスペインを主題にしていながら、異なる国の作曲家を三人並べる自由さも「無限」が似合うギルバートらしい。ボーダーレスで冒険的なプログラムには、ユーモアも感じられる。若くしてニューヨーク・フィルの音楽監督に抜擢され、50代を迎えて指揮者としての本格的な円熟期に入ったアラン・ギルバート。つねに新しい何かを待っている都響とギルバートの出会いは必然だった。両者にとっての未知の次元を切り拓く、華やかなスパニッシュ・プログラムに期待。文:小田島久恵(音楽ライター)
2018年12月07日野外フェスティバル「METROCK2019」が5月18日(土)・19日(日)大阪・METROCK大阪特設会場(大阪府堺市・海とのふれあい広場)、5月25日(土)・26日(日)東京・新木場・若洲公園にて開催が決定した。各会場それぞれ、2日間で30組を超える出演者が熱いステージを繰り広げる。詳細は近日発表。■OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2019日程: 5月18日(土)・19日(日)会場:METROCK大阪特設会場(大阪府堺市・海とのふれあい広場)■TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2019日程: 5月25日(土)・26日(日)会場:新木場・若洲公園(東京都)★★以下のリンクより「METROCK」をお気に入り登録して、情報をゲット!
2018年12月06日市村正親と石丸幹二がWキャストで主演を務めるミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』が2019年1月に開幕する。『オペラ座の怪人』の10年後を描く本作で、Wキャストでラウルを演じる田代万里生と小野田龍之介に話を聞いた。【チケット情報はこちら】『オペラ座の怪人』の生みの親である作曲家アンドリュー・ロイド= ウェバーが生んだ作品。クリスティーヌの幸せのために一度は身を引き、闇に潜みながら生きてきた怪人ファントム(市村・石丸)が、10年後に再びクリスティーヌの前に姿を現す物語で、日本では2014年に初演され、今回が5年ぶりの上演。初演に出演した田代は「2014年の日本初演のとき、ロイド=ウェバーさんがわざわざ日本の劇場までいらして。俳優にとってはアンドリュー・ロイド=ウェバー作品であるだけでも特別なものがあるのに、さらにそんな思い入れのある作品に携わることができ、時間を共有できたということが、僕にとって宝になりました。だからまたやりたい気持ちは強かったです」と熱く語り、日本初演を観た小野田も「人間の黒い部分が強く描かれていて、ドロドロしていました(笑)。でも決して、それは“悪”ではないから、その人間ドラマが面白いんです。そんな『ラブ・ネバー・ダイ』でラウルを演じられることが、僕は嬉しいです。」と語る本作。石丸も「ラウルがこんなことになるとは…」とコメントした役柄だが「劇中のラウルもそう思っていると思います。元の人間性も残っているはずだけど、それを上回る屈折したものに覆われてしまっていて。自分でも思いもしなかった10年後だと思う」(田代)。「初演では妻や子に歩み寄る部分があったのですが、今回の脚本ではそこもないんです。初演以上の壁ができそうですよ」(小野田)。そんなラウル役のふたりは口を揃えて「平和主義者」と笑う。同じ舞台を踏むのは初だが交流はあり「(田代は)明るくやさしいお兄さん。人に対して開けていて、明るく一緒にいてくださる方」「(小野田は)取材や会見でも落ち着いて中身のある言葉を発信してますよね。年齢詐称してるんじゃないかな(笑)」とお互いの印象を語る。作品の魅力のひとつは当然、楽曲。「この作品はいろんな人たちの間で微妙な空気が流れるのですが、それと重なる歌が『うわ、気持ち悪い!』と思わせる音になっていて(笑)。だから歌稽古だけしていると難しいです」(小野田)。ラウルとしてのイチオシは「ラストシーンです。舞台上でいろんな出来事が起きて、ラウルは全部見ているんだけど、台詞もなく、歌も歌わないんです。ぜひそのときの彼に注目してほしいです」(田代)見どころ満載の本作は1月15日(火)から2月26日(火)まで、東京・日生劇場にて。また、12月8日(土)16時30分より特別番組「表現者 浅田真央 ~ラブ・ネバー・ダイで開く新たな扉~ (TBS・関東ローカル)」を放送。チケットは現在発売中。
2018年12月06日イタリアのペルージャで毎年秋に行われる、ヨーロッパ最大級のチョコレートの祭典『Eurochocolate(ユーロチョコレート)』が日本初上陸。日本開催第1回目は、2019年2月1日(金)から14日(木)までの14日間、大阪・堂島リバーフォーラムにて開催決定。「Eurochocolate in Osaka 2019」チケット情報イタリア・ペルージャの街がチョコレートで埋め尽くされ、毎年世界中から100万人の来場者で賑わう『Eurochocolate』は、25周年を迎えたヨーロッパ最大のチョコレートの祭典。日本開催では、数百種類のイタリアのチョコレートと日本の国内有数のチョコレートが勢ぞろい。50グラムからの量り売りで購入できるチョコレートの数々や、鮮やかな色彩と海外ならではのパッケージや遊び心たっぷりのチョコレートなど、お手軽なものから高級なものまでさまざまなチョコレートが並ぶ。その他にも、チョコレートにまつわる雑貨の販売や、期間中には、イタリアの映画を上映し、イタリアの雰囲気にひたれたりと、食べる・買う以外でも楽しめる仕掛けも用意されているという。また、会場内は撮影も可能。海外のマルシェのような会場内は、フォトジェニックな1枚を約束します。『Eurochocolate in Osaka 2019』での楽しみ方はさまざま。試食しながらお気に入りのチョコレートを見つけるのも良し、マルシェのような空間でフォトジェニックな1枚を狙うも良し、甘い香りと見ているだけでわくわくするようなチョコレートに酔いしれるお祭り『Eurochocolate in Osaka 2019』を楽しんでほしい。入場券は12月14日(金)10:00より発売開始。
2018年12月06日ライブイベント「アニカラっ!」が2019年2月24日(日)東京・豊洲PITにて開催される事が決定した。同公演は毎週土曜午後8時よりTOKYO FMで放送されている『チケットぴあpresents足立梨花のアニだちっ!』の初となる番組イベント。ステージ上をカラオケBOXのVIPルームに模して、「アニソン縛りのカラオケ大会」を開催。より多くの方に新旧の『アニソン』を知ってもらい、楽しんでもらうべく数々の「アニソン名曲」を、アニソンをこよなく愛するアーティストや人気声優が熱唱する。MCは番組パーソナリティの足立と、海外で行ったライブ数80本以上、全世界で活躍してるアーティストMay’nのふたり。そのほか出演者は後日発表される。■「アニカラっ!」日時:2019年2月24日(日)会場:チームスマイル・豊洲PIT(ピット)(東京都)MC:足立梨花&May’n出演者:番組内で随時発表予定 詳しくは番組HPを御覧ください。
2018年12月06日鳥山明の原作によるアニメーションシリーズをモチーフにした、体験アトラクション型イベント「ドラゴンボール超修業チャレンジ!」が大阪・ATCで開催中だ。会場にはカプセルコーポレーションによる修業フィールドが設置されている。舞空術やフュージョンといったドラゴンボールに出てくる技のための修業や、悟空も経験した牛乳配達の修業のほか6つの修業に挑戦できる。「映画『ドラゴンボール超 ブロリー』公開記念 ドラゴンボール超 修業チャレンジ!」チケット情報モニターに現れるすばしっこいバブルスくんを、ボタンを押してキャッチして捕まえる「捕まえろ!界王星でバブルスキャッチ!!」では、もぐらたたきと反復横跳びを合わせたような動きが求められる。また、発光するボタンを瞬時にタッチする「止めろ!レーザー特訓!!」では、半円ドームの中で瞬時にどこのボタンが光っているのか見つけてタッチする反射神経が求められる。大人も楽しめるので、家族で訪れて、子どもと対決してみるのも良さそうだ。特に、ふわふわのトランポリンを使って、頭上のターゲットをタッチしてジャンプ力を鍛える「跳べ!舞空術入門!!」は、小さい子ども用と大きい子ども用が用意されているので、親子や兄弟で勝負するのにオススメ。そして、修業フィールドの後には、スタンプラリーが設置された迷路もあり、さらには、まるで悟空たちと一緒に空を飛んでいるかのように見えるトリック写真や、過去にもあまり登場したことのない天下一武道会のポスターをバックに写真が撮れる、様々なフォトスポットも用意されている。子どもはもちろん、大人も童心に帰って楽しめること間違いなしの体験アトラクション型イベントだ。チケットは発売中。取材・文:華崎陽子
2018年12月06日新国立劇場12月のオペラ公演はヴェルディ《ファルスタッフ》。英国の名演出家ジョナサン・ミラーが手がけた舞台は、2004年の新制作初演以来3度目の再演となる、同劇場のレパートリーを代表する人気プロダクションのひとつだ。初日直前の舞台稽古を観た(12月3日・新国立劇場オペラパレス)。【チケット情報はこちら】《ファルスタッフ》は80歳近くのヴェルディが人生の最後にたどり着いた喜劇オペラ。シェイクスピアの『ウィンザーの陽気な女房たち』を原作に、女好きで飲んだくれの老貴族ファルスタッフが、口説いた女たちに懲らしめられるドタバタ劇だが、音楽はシリアスで格調高い。大まじめな調子で演じることで可笑しさがクローズアップされてくるタイプの喜劇だ。そうした作品の特徴にふさわしい、高貴な歌唱と憎めない悪役の性格描写を兼ね備えているのがファルスタッフ役のロベルト・デ・カンディア。やわらかで艶のある美声で、時代遅れの気高い騎士道精神にしがみつくファルスタッフの悲哀を豊かに表現する。新国立劇場初登場の人気ソプラノ、エヴァ・メイの演じるフォード夫人アリーチェの清楚な美しさには、好色な老騎士ならずともひと目惚れしてしまいそうだ。朗々と聴かせるような大アリアこそない役柄だが、細部まで丁寧で繊細な声の表現にはため息が出る。彼女の娘ナンネッタ役の幸田浩子や、クイックリー夫人役のエンケレイダ・シュコーザ、メグ役の鳥木弥生もハイレベルなパフォーマンスで、随所に登場する彼女たち4人の女声陣の重唱も大きな聴きどころとなっている。フォード役のマッティア・オリヴィエーリ、ナンネッタの恋人フェントン役の村上公太、ファルスタッフの子分ピストーラ役の妻屋秀和(彼だけが唯一、初演以来すべての《ファルスタッフ》上演に連続出演)ら、どの役にもキャラクターに合致した声と表現力を持つ歌い手たちを得たキャスティング。新国立劇場初登場のイタリア・オペラの名匠カルロ・リッツィが手綱を締めて、終幕の大迫力の(しかしよく考えると馬鹿馬鹿しい内容の)フーガ〈世の中はすべて冗談〉など各幕最後の声楽アンサンブルも実にパーフェクトだ。稽古後、デ・カンディアとメイのふたりが口を揃えて語っていたのも、このチームの音楽の質の高さだった。各所に人材を得て、ヴェルディの思い描いたとおりの理想的な《ファルスタッフ》が楽しめそうだ。なお、すでに繰り返し上演されて定評を得ているジョナサン・ミラーの演出は、衣裳や舞台装置を、フェルメールなど17世紀のオランダ絵画に発想を得て作られたプロダクション。現在上野で開催中の話題のフェルメール展と併せて観れば、ビジュアル面の興味も膨らんでいっそう楽しめるはずだ。新国立劇場の《ファルスタッフ》は12月6日(木)から15日(土)まで全4公演。東京・初台の新国立劇場オペラパレスで。12月9日(日)には、終演後に舞台裏を見学するバックステージツアーも開催される(定員50名・参加費200円)。取材・文:宮本明
2018年12月05日キャラメルボックスの最新作、『リトル・ドラマー・ボーイ』が12月1日、東京・八王子市芸術文化会館で幕を開けた。【チケット情報はこちら】12月のある日、恩師の病気の報を受け、18年ぶりに地元である八王子に帰ってきた矢野トオル(鍛治本大樹)。右手で触れただけで他人の怪我や病気を治す能力を持つ彼は、その力が人に知られないよう居場所を点々と変えて生きてきた。ところが恩師の家から帰る途中、瀕死の男(畑中智行)を発見したトオルは、思わずその力を使ってしまう。翌日、トオルの家に十文字(阿部丈二)と名乗る男がやってくる。トオルを縛り上げ、男の行方を問いただす十文字。十文字の仕事は殺人代行業、つまり殺し屋だった……。成井豊の書き下ろし新作である今作。往年のキャラメルファンなら「あれ?」と思うのではないだろうか。ヒーリング能力を使うたびに自らの身体を犠牲にしていくという青年・矢野トオルは、1996年に上演された『TWO』の主人公。そして昭和マニアでうんちくを延々と語り続ける殺し屋・十文字は、昨年公演『ティアーズ・ライン』に登場し強烈な印象を残した。いわばクロスオーバー作品というわけだ。魅力的なキャラクターには、物語を動かしてゆく力がある。特に今回は人を“救う”能力を持つ男と、“殺し屋”という対象的な組み合わせ。そこにトオルが助けた男の謎めいた行動、病の恩師を助けたいというトオルの葛藤、トオルを呼び寄せた幼馴染の本意など、さまざまな人の思惑が絡んでストーリーが進む。十文字によるトオルの監禁シーンから回想形式で物語がスタートするのは『ティアーズ・ライン』と同じ構成。昨年公演を観ているとクスリとなる、これも“お楽しみ”のひとつだ。トオルを演じた鍛治本は、キャラメルボックス本公演での主役は初めて。彼自身が持つ、不器用ながらも優しそうな雰囲気が、トオルという役柄にぴったりとはまった。自己犠牲的なトオルの力は、結局は彼の家族を傷つけることと紙一重だ。それでも力を使ってしまう、そんな“弱さ”をも魅力に昇華している。ユニバース世界の映画ではないが、再び彼が登場したら?……そんな未来へのワクワクも感じさせてくれる。タイトルは、キリスト生誕のエピソードを歌ったクリスマスソングから。三賢者のように贈り物はなくても、代わりに太鼓を叩いた貧しい少年のように、“他者のために何かをしたい”と思うのがそもそものクリスマスではなかったか。そんな本来のスピリットを改めて感じさせてくれるような、心温まる作品だ。公演は12月7日(金)から9日(日)大阪・サンケイホールブリーゼ、12月15日(土)から25日(火)まで東京・サンシャイン劇場で上演される。取材・文:川口有紀
2018年12月05日ライブイベント「ぴあ presents STAND ALONE Vol.8 supported by uP!!!」が2019年2月23日(土)に東京・クラブeXで開催される事が決定した。【チケット情報はこちら】ロック・シーンで活躍するアーティストが、360度観客に囲まれた円形ステージにたったひとりで立ち、弾き語りをする同イベント。今回は、RCサクセションや麗蘭、そしてソロとして日本のロックシーンを牽引してきたレジェンド・仲井戸“CHABO”麗市と、昨年バンドデビュー20周年を迎え、今年本格的にソロ活動を始動したTRICERATOPSの和田唱。昨年7月、日比谷野外音楽堂で開催されたTRICEARTOPS 20周年ツアーのファイナルでのサプライズ共演の経緯もあり、今回、和田からの熱いラブコールを受けて再び両者の共演が実現した。チケットの一般発売は2019年1月12日(土)午前10時より。■「ぴあ presents STAND ALONE Vol.8 supported by uP!!!」2019年2月23日(土) 開場16:30/開演18:00出演:仲井戸“CHABO”麗市 / 和田唱(TRICERATOPS)会場:クラブeX(東京都)
2018年12月05日恒例のリサイタル・ツアーを昨年、「名曲の花束」として衣替えしたピアニスト及川浩治。その2年目が、来年2月23日(土)サントリーホールの東京公演で大詰めを迎える。「動画配信サイトでなんでも見れちゃう時代。特に若い層のクラシック離れは深刻です。だからこそ、ちっちゃい頃から大好きだった名曲の数々を、ぜひ生のコンサートで聴いてほしい。自分自身がクラシックへの憧れや愛情を忘れないためにも。広く愛されている名曲はやはり完成度が高いと思います」【チケット情報はこちら】《愛のあいさつ》《ラ・カンパネラ》《トルコ行進曲》《別れの曲》《愛の夢第3番》……。誰もが1度は聴いたことのある名曲ばかりを並べるのは勇気がいるはずだ。ハードルが高くなるし、実力派ピアニストとして、もっと手垢にまみれていない作品で勝負したいという気持ちもあるだろう。「でも、これがいま自分のやりたいことなんです。若い頃は、自分の世界で、弾きたい曲だけを弾いて、それが嫌な人は聴きに来なくてもいいと思ってました。B型なんで(笑)。でもね、お客さんがいなかったら練習と変わらない。客席の雰囲気も含めてコンサート。ぜひ私と一緒にしんみりしたり、感動したりしながら楽しんでください」とはいえ、プログラムにはさまざまな仕掛けも。バッハのオルガン・コラール《目覚めよと呼ぶ声あり》から上記のような曲へ。オルガンやヴァイオリン曲、歌曲や管弦楽曲が原曲の作品が並ぶのは、19世紀に「リサイタル」という形を創始したリストに倣っての、ガラ・コンサート的なラインナップだ。そして、小品ばかりではなく、ベートーヴェン《月光》やストラヴィンスキー《ペトルーシュカからの3楽章》など、骨太の作品も。「《ペトルーシュカ》は久しぶり。若い頃よく弾いていたので、ずっと入れたかったんですけど、難しい作品だと受け取られたくなくて避けていました。でもこのプログラムに放り込んでみたら、スタッフからも異論なく賛成してもらえた。たとえばもしロシア・プログラムとして組んだら、きっともっと難しい印象でしたよね。見せ方が大事なんです」派手な演奏パフォーマンスも彼の人気の要因のひとつだ。「見られる」ことは意識しているのだろうか。「まったく意識してません。なんでだろう。音楽に没入している時に自然に出るんだと思います。指のコントロールを考えながら弾いている練習の時は動きませんから。子供の頃から、レコードを聴きながら歌ったり指揮したりしていたのがそのまま出てるんじゃないですかね。もしパフォーマンスに見えるとしても、それが自分のスタイルなので、音楽のためにも、無駄ではないと思います」自然体の真っ向勝負で聴かせる珠玉の名曲の数々。演奏の合間にはトークも交える。その場で感じたことを正直に話すことで自身もリラックスして弾けるのだという。「長く喋りすぎたらごめんなさい」と笑う。いえいえ。このコンサートには、きっとそれも似合う!公演は2019年2月23日(土)サントリーホール 大ホールにて。チケット発売中。取材・文:宮本明
2018年12月04日12月1日(土)、恵比寿ザ・ガーデンホールにて、『小林克也・祝喜寿~ベストヒットUSA・DJナイト~』が開催された。【チケット情報はこちら】これは小林克也がMCを務める『ベストヒットUSA』のイベントとして企画されたもの。1981年にスタート、現在はBS朝日で放送中のこの番組を、若き日に観て育った国内のトップDJたち、石野卓球、DJ KAORI、TOWA TEI、屋敷豪太の4人が出演。小林の77歳を祝った。同公演の締めのあいさつで小林が「今日のこのイベントは僕の冥土の土産。そして、“冥土の土産Ⅱ”があります!」と次なる『ベストヒットUSA』イベントの開催を発表。小林78歳の誕生日である2019年3月27日(水)に、東京・日本青年館で『ベストヒットUSA feat.小林克也&ザ・ナンバーワン・バンド』が行われる。『ベストヒットUSA feat.小林克也&ザ・ナンバーワン・バンド』のチケット一般発売に先駆けて、現在チケット最速先行実施中。受付は12月12日(水)午前11時まで。■ベストヒットUSA feat.小林克也&ザ・ナンバーワン・バンド日時:3月27日(土)開場18:30 /開演19:00会場:日本青年館ホール(東京都)出演:小林克也&ザ・ナンバーワンバンド<Vo.小林克也、Gt.佐藤輝夫、Key.深町栄、Ba.琢磨仁、Dr. 成田昭彦、Gt.柳沢二三男、スペシャルキーボード 難波弘之>ゲスト:鮎川誠、鈴木慶一、白井良明and more..※都合により出演者が変更になる場合がございます。予め御了承ください。料金:全席指定 8,880円(税込)※未就学児入場不可
2018年12月04日女優の紺野美沙子が主宰する朗読座、2019新春公演『源氏物語の語りを愉しむ-紫のゆかりの物語』が関西で上演される。「初めての方、久しぶりの方、ツウの方にもご満足いただける源氏物語です」と紺野が言うように、はじめに平安時代文学が専門の早稲田大学教授・陣野英則をゲストに招いたトークセッションで物語の背景や魅力に触れる解説付き。2部の朗読では、光源氏とその子孫らの70余年4世代に渡る壮大な物語から、彼が最も愛した女性「紫の上」にスポットを当てる。実は長年『源氏物語』には触れてこなかったと明かす紺野が会見で意気込みを語った。「源氏物語の語りを愉しむ―紫のゆかりの物語」チケット情報「私は慶應義塾大学文学部・国文科の出身なので、物語に詳しいだろうと思われがちですが、じつは膨大な資料を読むのが嫌で専攻を決めるとき、真っ先に除外したのが源氏物語でして……」。その後、本格的に触れたのは漫画『あさきゆめみし』が最初だった。そんな紺野に2017年、中学時代の恩師から一報が入った。早稲田大学名誉教授・中野幸一が『正訳源氏物語本文対照』全10冊を刊行し、記念の朗読公演をしてくれないかという依頼だった。「恩師の頼みですから、しぶしぶお引き受けしました(笑)。それまで源氏物語といえば、恋の遍歴が書かれた物語という印象が強くて苦手でした。次から次へと浮き名を流して嫌だわって(笑)。でも中野先生の本を拝読して、自分はほんの一面しか見ていなかったんだなって。実際には男女の愛憎だけでなく、愛と裏返しの罪や人間の愚かさ、弱さなどが色褪せずに描かれていた。朗読座では、耳で聞いてストンと理解できない演目は睡魔に襲われる要因にもなりますので選びませんが、中野先生の現代語訳は原文に忠実な上、ですます調なので聞きやすい。本当に当時の宮廷に仕える女房たちが、語りかけているような感覚になると思います」朗読座では毎回映像や音楽を使った「眠くならない」演出も持ち味のひとつ。今回は二十五絃箏・中井智弥とパーカッション・相川瞳の演奏、さらに時代ごとに描かれた錦絵の映像が朗読を彩る。「中井さんは二十五絃箏の豊かな音色で、紫の上の心情や時の流れを幻想的にも官能的にも演奏してくださる。相川さんはNHK朝の連続テレビ小説で有名になった『あまちゃんバンド』で紅白にも出演された方。才能溢れた方々の力を借りて、私の朗読も一気にパワーアップという感じ。お正月でもあり華やかに分かりやすく、誰もが楽しめる公演にしたいなと思います」公演は2019年1月4日(金)に兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール、1月5日(土)に滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール中ホールにて上演。チケットは発売中。他、岡山・勝央、兵庫・加東公演あり。取材・文:石橋法子
2018年12月03日