チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (78/342)
東京・東急シアターオーブにて、12月14日(土)から25日(日)まで上演されるクリスマスショー『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド2019』のセットリストと会場限定で販売されるオリジナルグッズが発表された。【チケット情報はこちら】本作の応援サポーター兼ゲストスケーターの本田望結がスケーティングを披露する『アナと雪の女王2』より「イントゥ・ジ・アンノウン」ほか、圧巻の歌声で贈る「アメイジング・グレイス」や、華麗なダンスが繰り広げられるおなじみの名曲「ジングル・ベル」など、クリスマスを彩る名曲の数々が歌やダンス、スケーティングのパフォーマンスで楽しむことができる構成だ。なお、本田は12/14(土)の11:00公演と15:00公演、12/23(月)、24(火)、25(水)の14:00公演の5公演でゲスト出演する。また、クリスマス気分をより盛り上げる会場限定のオリジナルグッズの販売も決定。お友達や、ご家族など、大切な人への贈り物にもぴったり。クリスマスをぜひ劇場で楽しんでみては。チケットはぴあで発売中。<セットリスト>レット・イット・スノー / Let It Snowジングル・ベル / Jingle Bells赤鼻のトナカイ / Rudolph the Red Nosed Reindeerピュア・イマジネーション / Pure Imaginationそりすべり / Sleigh Rideさやかに星はきらめき / O Holly Night荒野の果てに / Angels We Have Heard on Highきよしこの夜 / Silent Nightザ・クリスマス・ソング / The Christmas Songアメイジング・グレイス / Amazing Graceジョイフル・ジョイフル / Joyful Joyfulもろびとこぞりて / Joy to the Worldまきびとひつじを / The First Noel天には栄え / Hark the Herald Angels Singイントゥ・ジ・アンノウン / Into the Unknown 『アナと雪の女王2』よりラスト・クリスマス / Last Christmasホワイト・クリスマス / White Christmas ほか※楽曲が変更になる可能性があります。あらかじめご了承下さい。
2019年12月06日村上春樹の同名小説を原作にした舞台『ねじまき鳥クロニクル』が2020年2月に上演される。綿谷ノボル役の大貫勇輔と赤坂シナモン役の松岡広大に話を聞いた。【チケット情報はこちら】インバル・ピント(演出・美術・振付)とアミール・クリガー(脚本・演出)が来日し、藤田貴大(脚本・演出)も加わって、1週間に渡り行われたワークショップ(以下、WS)。そこに参加した直後のふたりは共に「楽しかった」と充実した表情を見せた。大貫は「このWSに参加するまで、村上春樹さんの小説をイスラエル人のインバルやアミールが読んで、どんなイマジネーションで舞台化するんだろうと思っていました。それが今回“こういう感じか!”と見えて、“絶対面白くなりそう!”と感じました」、松岡も「WSは、心と身体を解放してどこまでできるか、という時間でした。そして、そこで生まれたものに対してインバルやアミールは常に言葉をかけてくださった。そんなやりとりもすごく幸せだと感じました」と感想を語る。芝居、コンテンポラリーダンス、音楽が融合するという本作。ダンサーとしての経験も豊富な大貫は「良い意味で、インバルの指示が雑なんです(笑)。“こういうイメージで。OK、とりあえずやってみよう!”みたいな(笑)。つまり、振付をするわけじゃないんですね。でもだから僕らは広い場所で遊べるし試せる。そこでポロッと生まれた面白いものをサッと掴んで、それを使って少しずつ具体的にしていくのが楽しい」とインバルならではのつくり方を堪能している様子。松岡も「ダンスはずっとやっているのですが、これまでは発揮できる場があまりなかった。今回、新境地にいけると思っています」と意気込む。本作への参加が「とにかく嬉しい」と言う松岡。「僕にとって伝説のような方々が、多方面から集まっている舞台ですから。そりゃ嬉しいです。盗めるところを盗みたい…そしてお話ししてみたい、という気持ちです(笑)」。それを聞いて大貫も「僕にとっては成河さん!一度共演はしていますが絡みがほぼなく、“いつかお芝居で絡みたい”と思っていた。彼が一体どんなことを考えて芝居しているのかを、間近で見て盗みたいです」と告白。刺激を受けたふたりがどんな姿を見せてくれるか、楽しみにしたい。大貫が「僕らが歌う、踊る、芝居する…もしかしたら演奏する?という作品です。この舞台にしかないものが観られると思うので、楽しみにしていてほしい」と語った本作は、2020年2月11日(火・祝)から3月1日(日)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて上演。大阪、名古屋公演あり。取材・文:中川實穂
2019年12月06日WOWOWオリジナルドラマと舞台が連動したかつてない企画、『ワケあって火星に住みました~エラバレシ4ニン~』が始動。その舞台版の作・演出を鈴木おさむが手がける。そこでキャストの三浦翔平に話を聞いた。【チケット情報はこちら】これまでに映像作品で2度、鈴木とタッグを組んできた三浦。鈴木作品の面白さ、さらに鈴木とのものづくりの魅力についてこう語る。「おさむさんの作品には、予測が出来ない面白さ、次は何がくるんだろう?っていうワクワクがあると思います。急にヘンな演出がつくこともあって、その時はなんで!?って思うんですけど、結果的にすごく面白いシーンになっていて。僕は全面的に信頼している方なので、舞台でもご一緒出来るのはすごく嬉しいです」近年の三浦は、舞台出演に対しても非常に精力的。劇団☆新感線『髑髏城の七人~Season月《上弦の月》』(2017~2018)や『ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~』(2019)など、話題作への参加が続いている。「舞台の面白さはやっぱり“生”だってことですよね。その日、その公演にしか生まれないものがあり、また映像に比べると自由度が高いのも、俳優にとってはとても魅力的で。やる度に新しい発見があるので、今回はどんなことを見つけられるのか、今からすごく楽しみです」本作は実在する火星移住計画「マーズワンプロジェクト」に着想を得た、シチュエーションコメディ。火星という閉じられた空間の中、4人のワケあり男たちの思惑が入り乱れる。「もちろん火星に行った経験もなければ知識もないので、これまでのメソッド的なものが使えない難しさはあると思います。今回僕が演じる役どころは、強く見せかけて実はすごく弱い奴。両極端なところがある人物だと思うので、その陰と陽の部分をうまく表現出来たらいいですね」共演の矢本悠馬、崎山つばさとはほぼ初顔合わせだが、須賀健太とは『髑髏城~』で長い公演期間をともに走り抜けた間柄。「健太はアドリブを振ると面白いんです。子役からの経験値はあるのですが、真面目なんですよね。なので、今回もたっぷりいじらせてもらおうかなと(笑)。ただ舞台でコメディをやるってすごく難しいことだと思うんです。間と役者としての引き出しと経験が必要になってくるので。今は不安と楽しみが入り混じった状態ですが、せっかく初の企画に参加させてもらえるので、楽しんでやれたらなと思います」取材・文:野上瑠美子
2019年12月06日スクウェア・エニックスの人気ロールプレイングゲーム『キングダム ハーツ』シリーズのオーケストラコンサート『KINGDOM HEARTS Orchestra -World of Tres-』が、11月30日、大阪国際会議場メインホール(グランキューブ大阪)で開かれた。【チケット情報はこちら】この日のコンサートでは、大スクリーンに『キングダム ハーツ』のこれまでの物語や名場面が展開され、同作品の楽曲が大阪交響楽団の演奏で楽しめた。今年は東京を皮切りに、世界11か国を巡り、大阪公演も完売という人気ぶり。ゲームの人気キャラクターたちがオーケストラの迫力ある演奏に乗って万華鏡のように次々と大画面に映し出され、観客はその世界観に酔いしれた。公演終了後、『キングダム ハーツ』シリーズの作曲家・下村陽子氏、石元丈晴氏、関戸剛氏が会見に登場。下村氏は「久しぶりに私の出身地の大阪に戻って来てホッとしました。日本のお客さんは静かなので、最初は不安になりましたが、皆、ニコニコしたり、うなずいたりしていて楽しんでもらえたようでうれしいです。こちらも癒やされました」と語る。石元氏は「コンサートでは僕たち3人も登壇し、制作についてなどお話ししましたが、ガチガチに緊張して、マイクが手汗で濡れました(笑)」という。関戸は「大阪交響楽団の演奏が素晴らしかった。演奏家の皆さん全員が凄腕の持ち主で、すごく感動しました」と感激していた。下村氏は発売されて17年になる『キングダム ハーツ』の魅力について、「物語はスケールが大きく、少し複雑なところもある分、音楽はシンプルでストレートに伝わるように作っています。作品の根底には愛や友情、人々とのつながりが流れているので、誰の心にも響くのでは」と話す。ツアーは12月26日(木)・27日(金)、パシフィコ横浜国立大ホールで開催される公演でファイナルを迎える。公演に向けて、「ゲームやYouTubeで音楽を聴くのとオケの生演奏では、迫力が違う」と石元氏が言えば、関戸氏も「ゲームプレイのイマジネーションがもっと広がるはず」と応える。下村氏は「ゲームを知らない人からも楽しめたと言ってもらえる。お客さんと一緒に大いに盛り上がり、年末の締めくくりにしたい。多くの方に来ていただきたいです」と笑顔を見せた。取材・文:米満 ゆうこ(C)DisneyPresentation made under license from Disney Concerts, a division of ABC Inc. cDisney All rights reserved.
2019年12月05日東京バレエ団が、長年上演を重ねてきた『くるみ割り人形』を刷新し、新演出で上演する。初日を2週間後に控えた11月末、リハーサルが公開された。【チケット情報はこちら】チャイコフスキーの音楽による『くるみ割り人形』は、クリスマスの風物詩として高い人気を誇るバレエ。この日は、本作の改定演出・振付を手がけた斎藤友佳理芸術監督の陣頭指揮で、クリスマスの夜、主人公マーシャが夢の世界を旅する第2幕の稽古が繰り広げられた。その後行われた記者懇親会で、「東京バレエ団の従来のヴァージョンを、自分がダンサーとして踊っていた時、“もっとこうだったら”と感じていたことを思い出しながら、アレンジしてみました。でも実際に作業をしてみると、ゼロから新しく、まったく違う『くるみ割り人形』を創ったほうがもっと簡単だっただろうと、つくづく感じているんです」と笑う斎藤友佳理芸術監督。新しい『くるみ』に着手するにあたり、「ここでまったく新しい何かを誕生させなければ意味がない」と、毎日、自宅の大きなクリスマスツリーを眺めて考えていたという斎藤。そんなとき、家族にすすめられて、ふと、ツリーに頭を入れて、中の空間を覗いて見た。「こんな世界があったんだ!」とその光景に感激した彼女は、「すべての物事はクリスマスツリーの中で起きていて、マーシャたちは、ツリーのてっぺんにあるお菓子の国を目指す、という発想にたどり着いたんです」という。この日のリハーサルでマーシャ役を踊った川島麻実子は、「皆とコミュニケーションをとりながら創っていますが、これを踊りきることができたら、自分にとって大きな糧になるのではないかと思います。最初、マーシャは7歳という設定ですが、王子と出会って、精神的にも少しずつ成長し、最後のグラン・パ・ド・ドゥではさらに成熟を見せる──。私たちも、そう踊っていきたい」。くるみ割り王子役の柄本弾も、「これまで彼女と組んで踊った舞台の中で、いちばんいいものをお届けしたい。自分たちの気持ち、内面を、お客さんに伝えるためにはどうしたらいいかと、たまに言い合いをしながら創っている。いい舞台が出来上がると確信しています」と思いを明かした。ふたりが登場するのは公演初日。新たにロシアで製作した装置・衣裳も、この日お披露目となる。魅力的な主人公たちはじめ、表現力豊かなカンパニーが一丸となって取り組む新制作。見応えたっぷりの舞台となるだろう。公演は12月13日(金)から15日(日)は東京文化会館、22日(日)はロームシアター京都、24日(火)がよこすか芸術劇場。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2019年12月05日3月12日(木)から29日(日)まで、東京・東京建物Brillia HALLのこけら落としシリーズとして上演されるオリジナル演出版ブロードウェイミュージカル「レント」。同公演オリジナルグリーティングカードのプレゼント企画の実施が決定した。【チケット情報はこちら】本編のオープニングとエンディングをクリスマスイブで迎える「レント」にとって、クリスマスはまさに特別な季節。そこで、今回同企画の実施が決まった。WEB上の応募フォームから住所を登録すると、非売品のグリーディングカードをゲットすることができる。応募は12月18日(水)23時59分まで。ブロードウェイミュージカル「レント」来日公演2020は、現在プリセールを実施中。受付は12月15日(日)23時59分まで。■ブロードウェイミュージカル「レント」来日公演2020」公演日時:2020年3月12日(木)~29日(日) 全24回会場:東京建物Brillia HALL(池袋)生演奏・英語上演・日本語字幕あり脚本・作曲・作詞:ジョナサン・ラーソン初演版演出:マイケル・グライフ出演:アメリカカンパニー
2019年12月05日音楽劇「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -case. 剥離城アドラ-」のプレビュー公演が12月15日(日)に上演され、本公演が12月19日(木)に開幕する。主人公ロード・エルメロイII世を演じる松下優也に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、三田誠による同名小説『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』の初舞台化。総合演出をウォーリー木下、脚本を斎藤栄作、演出を元吉庸泰、音楽を和田俊輔が手掛ける。果たしてどんな作品になるのか。松下は「この作品は音楽劇で、ミュージカルのように“感情”を音楽で表現するのではなく、“空間”を音楽で表現しているイメージ。和田さんの音楽が『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』を立体化していると感じています」と明かす。作品の舞台は魔術世界で、その表現もウォーリー演出ならではのものがあると言い、「客席で『あれ、どうなってるの?』とおもうと思う。舞台ではなかなかないイリュージョン的な演出がたくさんあります。僕も稽古場で驚いていますが、お客様もきっと驚くはず。ワクワクします」と明かす。自身の演じるロード・エルメロイⅡ世については「表面的にはクールだけど、実は人間味あふれたキャラクターだと思います。他の登場人物は天才ばかりですが、彼はそうじゃない。そこが魅力です。今、演じるうえで苦労しているのは台詞です。知識豊富なぶん言葉も難解ですし、この世界特有の表現も出てくる。彼は説明ばっかりしてるので(笑)、なかなか大変ですが、ただ台詞を覚えるだけではお客様には伝わらない内容だと思うので、僕が頭の中で映像が浮かべながら話せるくらいまで落とし込む必要がある」と大変そうだがどこか楽しそうに語る。本作では座長を務め、稽古場でキャストやスタッフと和やかにコミュニケーションを取る姿も印象的だった松下。11月にデビュー11周年を迎えたが「今改めて成長したいと思っています。直感でいいものができることもありますが、僕は確実にいいものを届けていきたいから、常に真摯に向き合うことを大切にしたい。芝居や歌やダンスが純粋に好きですから」と語り、本作とも真っ直ぐに向き合う。どんな舞台が完成するのか期待して待ちたい。「今回は、原作の小説や漫画を読んで観ていただくと倍以上楽しめます!『あの魔術がこうなるんだ!』という再現度も楽しめるので」と松下がオススメする本作は、プレビュー公演を12月15日(日)に千葉・市川市文化会館 大ホールにて上演後、本公演を12月19日(木)から23日(月)に東京・なかのZERO 大ホール、さらに大阪、福岡を巡演し、2020年1月17日(金)から19日(日)まで東京・新宿文化センター 大ホールにて上演。取材・文:中川 實穗スタイリスト: 鹿野 巧真【衣装協力】YOKEEnharmonic TAVERN
2019年12月05日日本では8年振りとなる、ミュージカル『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』が、3月よりシアター・クリエにて上演。本作の記者会見に、W主演を務める鈴木拡樹と三浦宏規が登壇した。【チケット情報はこちら】本作は1960年に公開された同名映画を原作とし、後に『リトル・マーメイド』、『アラジン』、『美女と野獣』などで数々の賞を受賞する、ハワード・アシュマン、アラン・メンケンのタッグによって1982年に上演されたミュージカル。オフ・ブロードウェイで成功を収めて以降、リメイク版の映画が公開され、日本でも1984年からミュージカルが上演されるなど長い間親しまれている作品だ。鈴木と三浦は、会見場の厳かな雰囲気に「とても緊張しています」と口にしたが、“Wヒロキ”であることが紹介されると、「“鈴木のほうの”拡樹です」、「“三浦のほうの”宏規です」と自己紹介し、会場を和やかな雰囲気にさせた。本作の魅力のひとつは、ハワード・アシュマン、アラン・メンケンによる音楽。ホラーながらも、ユーモアあふれるポップな楽曲が作中でも多く歌唱される。先行して歌稽古に臨んでいるという鈴木は、「『グロー・フォー・ミー』という、シーモアが育てている植物(オードリーⅡ)がどう成長するかを思う曲は、歌っていて楽しいです。歌詞からシーモアの苦悩が感じられます」とコメント。三浦も「個性的な楽曲が多く、気づいたら口ずさんでしまうほど。そんな素敵な楽曲を歌えることが幸せです」とその魅力を語った。ふたりは2.5次元舞台で人気を博す存在だが、本作が初共演。鈴木が「本格的なミュージカルが初挑戦の僕にとっては、(『レ・ミゼラブル』などに出演している)三浦さんは先輩なので、疑問に思ったことは聞きたい」と語ると、三浦が「いやいや…!」と恐縮したり、今回の共演に際して、三浦が俳優仲間に鈴木のことを聞いたと口にし、「みんな(鈴木さんのことを)“本当に仏だよ”と教えてくれた」と語ると、鈴木が気恥ずかしそうな笑顔を見せるなど、ふたりの微笑ましいやりとりも垣間見えた。「W主演なので、共に切磋琢磨し合いたい」との鈴木の意気込みに、三浦は「そう言葉をかけていただいて、後輩としては本当にありがたいです」と微笑んだ。ミュージカル『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』は3月13日(金)から4月1日(水)までシアター・クリエにて上演。その後、4月11日(土)からは、山形、愛知、静岡、大阪でも上演される。チケットぴあでは12月5日(木)より東京公演のいち早プレリザーブ(ぴあ有料会員向け抽選先行)を受付開始。取材・文:渡邉千智
2019年12月05日1964年初演の木下順二作『冬の時代』が2020年春、再び上演される。閉塞した時代の中で、表現に向き合い、戦う若者たちの姿を描く本作に個性派、実力派のキャストが集結。須賀貴匡、宮崎秋人、壮一帆、池田努に話を聞いた。【チケット情報はこちら】須賀が「辞書を片手に読み進めた」と話し、池田も「こんなにウィキペディアが活躍する戯曲もない」と明かすほど、物語は濃密な議論を中心に進んでいく。だが、じっくりと読み進めていくうちに本作ならではの魅力をそれぞれに見出したよう。池田は「議論ができるって嬉しい。いまの時代、曖昧な会話が多いけど“お前はどうだ?”“俺はこうだ!”という感じで、嫌われることを恐れない」と語る。須賀も「この時代特有だよね」と池田の言葉にうなずき「いままで、自分が見たことのない作品になると感じました」と期待を口にする。宮崎も壮も内容の難解さ以上に、この時代を生きる人々に強い魅力を感じたよう。宮崎は登場人物たちを「純粋」と評し「いまの時代、そこまで主義主張や大義を掲げて生きているわけじゃないので、自分の正義を曲げない強さ、行動するエネルギーがあって、恋愛も自由奔放で(笑)カッコいい」と語る。壮は、そんな男たちを見守る役どころだが「この時代の女性はどんな立場だったのか? 見えてくる女性像があるはず」。宝塚時代は「“男”として役を考える時間が長かったので、女心がわからないことも多い(笑)」という壮に男性陣からは「意見交換しましょう!」(池田)、「戦う男について教えてください!」(須賀)という声も…。ちなみに昔ながらの演劇人と言えば、劇中の男たちさながら、熱い議論を交わしているイメージもあるが、やはり時代の流れか「いまはそういうの、嫌われるんですよ(苦笑)」(池田)とのこと。須賀も「僕自身、20代の頃、40代の先輩が後輩を集めて飲み屋で語るのが本当に苦手だったので、自分は後輩からも尋ねられたら答えるというズルいスタンスでいます(笑)」と明かす。だが、唯一の20代である宮崎は「飲み会はよくありますが、作品の話すらしない先輩が多い」と明かしつつ「帰りに同じ方向のタクシーに乗ると、急にアドバイスをくださったりして、そういうのは楽しかったりします。僕自身、演技論というもの自体を知らないのでいろいろ話して気づきたいです!」と明かすなど、意外にも若い層から熱い議論付きの飲み会を熱望する声も。壮も「私も空気を読まずに何でも聞くタイプなので(笑)、お酒を入れながらいろいろ話したい。そうすると、翌日の稽古が、ガラッと変わったりするので、その瞬間に立ち会いたいです!」とうなずいていた。劇中さながら、これまで全く異なる道を歩んできた俳優陣が、未知の戯曲を前に熱い議論を重ねつつ、どのようなドラマを作り上げていくのか? 期待して待ちたい。『冬の時代』は3月20日(金)より東京芸術劇場シアターウエストにて開幕。取材・文:黒豆直樹【ヘアメイク】岸順子【スタイリスト】ゴウダ アツコ上田 リサ【衣装協力】MR.OLIVE
2019年12月05日チェロ・古川展生、ピアノ・妹尾武、尺八・藤原道山のスペシャルユニットKOBUDO-古武道-が、12月24日(火)、新歌舞伎座で古武道忘年会『師走の協奏曲(コンチェルト)』Vol.11~なにわ友あれクリスマス~を開催する。妹尾に新アルバムやコンサートについて話を聞いた。古武道忘年会「師走の協奏曲(コンチェルト)」Vol.11 チケット情報2017年に結成10周年を迎えた古武道。今年10月に通算8枚目となるアルバム『HORIZON』を発表した。今回、楽曲の多くを妹尾が手掛けている。「僕たちはそれぞれソリストとして活動していて、ある程度経験を積んでから出会った。“俺が俺が”と自己主張するのではなく、お互いをソリストとして生かせる曲作りを意識しています」と語る。寿司屋に飾ってあった鳥獣戯画から着想がわいた『踊る鳥獣戯画』は、動物や寿司が今にも踊り出しそうな軽快な曲。「僕の持つ和のイメージを投影したかったのと、古武道にはダンサブルな曲が少ないので、それにチャレンジしたいと思って作りました」。また、妹尾が敬愛するラフマニノフの交響曲第2番第3楽章を元にしたカバー曲『Love’s Journey』は、ジャズが心地よく響く。「僕がビル・エヴァンスなどのジャズが好きで、古武道にジャズを染み込ませたいという思いがある。また、古川はクラシックひと筋で、道山は武満徹などの現代音楽を小学生から聴いていた変わり者。たぶん、彼のような小学生はめったにいないでしょう」と笑う。ピアノとチェロの壮麗な音に包まれ、藤原の尺八はフルートやビブラフォンのようにも聞こえ、変幻自在だ。「道山は陰で血のにじむような努力をしていると思う。もちろん、僕らもそうですが。道山はいい意味で負けん気が強くて、お茶でも点てそうな姿勢の良さと立ち振る舞いから、僕は“女優”と呼んでいるんです(笑)。僕と古川はそこまで負けん気は強くなく、だらしないところを見せる時もある。でも、道山は隙がないので、その隙を演奏中やオフでつくのが楽しみなんです(笑)」という言葉から、3人の仲の良さがうかがえる。ラストの『夜明けのラプソディー』は、「未来に向かい、お客さんと盛り上がる曲を作りたかった。ゴスペルやクラシックも混じり、古武道のミックスジュース的楽曲ですね」と自信を見せる。珠玉の15曲が揃った。「一番うれしいのは、“演奏が上手ね”という感想ではなく、曲を聴いていると掃除がはかどる、ドライブが楽しい、元気が出た、お通じが良くなった(笑)などと言われること。音楽が生活の中に溶け込めることが作家冥利に尽きるんです」。新歌舞伎座での年末ライブは7回目となり恒例だが、クリスマスイブの夜は初めて。ゲストにミュージカルを中心に活躍する俳優・岡幸二郎を迎える。「クリスマスソングや新作を多めに披露し、岡さんがミュージカルの曲も歌います。音の贈り物で、みなさんが温かくなれる素敵な夜にしますので、ぜひ、来てください!」公演は12月24日(火)大阪・新歌舞伎座にて。チケット発売中。取材・文:米満ゆうこ
2019年12月04日和太鼓ソリストとして世界的に活躍、長年にわたって日本の太鼓シーンを牽引してきた林英哲。お正月恒例の『新春コンサートスペシャル』も今回で8回目を数える。が、来年の公演は、特別な想いを持って開催を待っているファンが多いはず。それは、林とジャズピアニスト・山下洋輔とのコラボレーション企画だ。2018年に企画されたが、林が負傷で演奏を断念、山下と太鼓ユニット“英哲風雲の会”との共演となった。そして2019年は、山下が負傷で出演できず、来年こそ、三度目の正直! 大阪で16年ぶりとなる林と山下の『ボレロ』、その繊細かつ迫力あるライブ演奏に期待したい。「3年ぶりのリベンジ。いよいよご一緒に」と、自身も共演を楽しみにしている林が来阪、今回の舞台の内容や意気込みを語った。林英哲(和太鼓)チケット情報公演は2部構成。第1部で山下洋輔をゲストに迎える。ラヴェルの『ボレロ』をはじめ、それぞれの新曲をデュオで演奏する予定だ。まずは林が、美術家の人生と作品を太鼓表現で描くパフォーマンスから。今回は、現代美術作家のジョセフ・コーネルをテーマにした『コーネルの箱』。「コーネルの世界は非常に詩的で、箱の中に宇宙を閉じ込めているようなところがあります。なので、舞台を一つの箱と見立てて太鼓を設置したり、小道具を使ったり。おそらく皆さんは“こんなことやるの?”と思われるかも」。これにも山下がピアノで絡む。「山下さんは一番長い付き合いの演奏家です」と林。「大船に乗ったような気持ちにさせてくれる方で、こちらがどんな形で出ても受けてくださる。楽しいですよ。即興演奏の展開の中で、おもしろがってくださっている感じがあって、すごくうれしいですね」。和太鼓とジャズピアノ、各界の巨人によるデュオは異種格闘技的なおもしろさ。中でも『ボレロ』は秀逸だ。彼らの演奏が劇場の空気を震わせ、観客へと響かせる高揚感を体感してほしい。第2部は“英哲風雲の会”を率いての太鼓アンサンブル2作品を披露。5月に東京で初演した新曲『天の跫音(あしおと)』が関西に初登場。そして『七星』。昨年は林の休演で“風雲の会”だけの演奏だった。今回は林を含む7人バージョンで贈る。「みなさんに大変好評をいただいている曲で、大太鼓がこれだけ並んで、とどろかせる曲は他に類例がないものです。正月公演、今年も頑張るぞという感じでやりたいと思います」。今年リリースしたアルバムには、高橋洋子の依頼で手掛けたエヴァンゲリオンのテーマ曲“残酷な天使のテーゼ”の太鼓演奏バージョンも収録。挑戦を続ける林が贈る、新春の幕開けにふさわしいコンサートを。公演は1月3日(金)、森ノ宮ピロティホールにて。チケット発売中。取材・文:高橋晴代
2019年12月04日JRグループ7社に加え全国の私鉄各社が海抜250メートルの天空で一堂に会する話題のイベント「特別展 天空ノ鉄道物語」がいよいよ本日スタート。前日には、公式アンバサダーに就任した中川家礼二、松井玲奈が記者会見に登場。開幕を告げるテープカットを行った。【チケット情報はこちら】会場は、六本木ヒルズ森タワー52階「森アーツセンターギャラリー&スカイギャラリー」。開業以来、前列がないという52階全フロアを使用した広大なスペースに、およそ1000点に及ぶ鉄道関連の貴重な展示品が並ぶ。日本を代表する鉄道各社の協力があってこそ実現した、1964年からなんと未来に至るまで、半世紀を超える鉄道の歴史と文化を目の当たりにできる、貴重なイベントとなっている。アンバサダーに就任した中川家礼二は、「JR7社の制服が1度に見られるなんてすごい!」と興奮を語った。「歴史はもちろん、鉄道と戦隊モノが一緒になったシンカリオンの展示もあり、幅広い世代に楽しんでもらえるはず。ちょっと疲れているなぁなんて方には、夜の天空駅に来て癒やされてほしい」とのこと。松井玲奈は、「鉄道を好きになったきっかけでもある0系新幹線のアンテナが展示されていて、見つけた瞬間に思わず感動で叫んでしまいました。普段は車両のアタマにあるから見えないんです。それが目の前にあるなんて…」と、熱い新幹線愛を語った。ふたりは会見が終わると館内を巡り、触れると何かが起こる「鉄道車両ドアインスタレーション」などを楽しんだ。イベントでは食事メニューも充実。会場内には「天空駅カフェ」が期間限定でオープンし、「天空駅そば」、オリジナル駅弁「ドア弁」、電車の形をした「雪化粧列車のチーズケーキ」など、味はもちろん目でも楽しめるデザートなどを提供。前期と後期で一部メニューが変わるもの楽しみ。1日ではすべて体験し尽くすには足りない。二度三度と、朝に夜にと、何度でも楽しめるかつてない規模で展開される鉄道イベント「特別展 天空ノ鉄道物語」は12月3日(火)~2020年3月22日(日)まで、六本木ヒルズ森タワー52階「森アーツセンターギャラリー&スカイギャラリー」にて開催。
2019年12月03日ひとり芝居は、静かで難しい。そんな先入観を吹き飛ばす、ユニークなひとり芝居が幕を開ける。それが、EPOCH MAN『鶴かもしれない2020』だ。舞台に立つのは俳優・小沢道成ひとり。舞台上に置いた3台のラジカセを共演者に、そこから流れる台詞と対話することで物語が進んでいく。【チケット情報はこちら】「1度再生ボタンをしたらノンストップ。あとは僕がタイミングを合わせるしかない。もし少しでも台詞を間違えたら、その時点でアウトです」と小沢は恐ろしそうに笑う。テクノロジー時代の逆を行くアナログなスタイルだが、「あえてそういう不便でリスキーな方を選ぶのが好き」と語り、「ミスをしたら1発でバレる。その緊張感も生の醍醐味」と顔を綻ばせる。もちろんラジカセから流す台詞も、小沢自ら演じ、録音する。すべて自前が、最大の特色。EPOCH MANは、劇団☆新感線から月刊「根本宗子」まで様々な舞台に出演する小沢が、自分が面白いと思う演劇を形にするために立ち上げたソロユニット。自ら脚本・演出・出演を担い、美術までも自力で製作する。本作は、昔話の『鶴の恩返し』がモチーフ。「助けてくれた男の人のために、自分の羽をむしり取ってまで機(はた)を織る。そんなふうに好きな人のために何でも尽くしたくなる感情って、現代でもよくあると思う」と、お伽噺の持つ普遍性に着目。ある男を好きになってしまった女の一途で悲痛な愛を描く。これまでも女性の持つ執着心や依存心をコミカルかつリアルに演じ、観客の共感を得てきた。「何かにもがいている人が好きなんです。もがくのは、本当はこうなりたいという理想があるから」と分析し、「だけど、理想通りになれずに葛藤している。そういう人を応援したくなるんです」と登場人物に優しい眼差しを向ける。上演は今回で3度目。「お客さんの感想を聞くと衝撃がすごかったみたいで。みなさんが驚いてくださったのが、拍手の熱さから感じました」と自信を深める一方、「初演のときはまだ20代で、救いのない話になっていた」と回顧。34歳になった今は「より明るい方向を目指したい。今回のテーマは“日常”。きっと彼女がほしかったのは、朝起きて窓を開けたら眩しい陽射しが降り注ぐような当たり前の“日常”。そこをより描けたらギャップが出て面白いと思う」と構想を明かす。公演は2020年1月9日(木)から13日(月・祝)まで下北沢 駅前劇場にて上演。取材・文:横川良明
2019年12月03日英国演劇界を牽引する劇作家サイモン・スティーヴンスの新作『FORTUNE』が、2020年1月13日から日本で世界初上演される。本作の製作発表が2019年11月28日に都内で行われ、サイモンのほか、主演を務める森田剛、共演する吉岡里帆、田畑智子、根岸季衣、鶴見辰吾、日本初演出のショーン・ホームズ、美術・衣裳のポール・ウィルスが出席した。【チケット情報はこちら】本作は、悪魔に魂を売った男の顛末を描いた、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの代表作『ファウスト』を現代のロンドンを舞台に置き換え、人類に訴えかけ続ける作品の重大なテーマをリアルに迫ってくるストーリーとして新たに作り上げた意欲作。製作発表でサイモンは「素晴らしいチームで、最高の作品作りができることを光栄に思う。特に今の自国のことを考えると、どんどん国が小さくなり、世界の他の国々に対して背を向けているような状態になりつつある。このような国際的なコラボレーションで、一緒に何かを作って、コミュニケーションをとって、共通のものを分かち合いながら創る作品は、これまで手がけてきた作品の中でも、最も重要な作品と言ってもいい」と語っていた。主演の森田は、サイモンの代表作『夜中に犬に起こった奇妙な事件』で数学に天才的な才能を持つ15歳のアスペルガー症候群の少年を演じたが(2014年、鈴木裕美演出)、本作では過去の出来事から喪失感を抱えて生きながらも、恋人・財産・名誉と望むものすべてを手に入れるために悪魔と“契約”を結び、闇へと落ちていく二面性を持った映画監督・フォーチュンを演じる。製作発表で森田は、『夜中に~』のこと振り返りながら、「ものすごく苦労した。そこにまた飛び込むのは勇気のいること。でも、サイモンの戯曲を読んだときに、僕にとってもチャレンジで、すごく刺激のある舞台なので、ぜひやりたいなと思った。初上演なので、“日本が1番良かった”と思ってもらえるようにしっかりやりたい」と意気込んだ。フォーチュンの父親・ショーン役を演じる鶴見は「小難しくて難解な話かなと思いながら台本を読み始めたら、現代的で、濃密で。読んでいくことが非常に面白かった」と語り、「俳優は常にチャレンジをし続けていく仕事。一生挑戦し続けて、新しいものを見つけて、どう表現していくか。そのふさわしい機会を与えていただいた。有意義な仕事で、役者冥利に尽きる」と熱弁した。東京公演は1月13日(月・祝)~2月2日(日)、東京・東京芸術劇場プレイハウス。松本公演は2月7日(金)~9日(日)、長野・まつもと市民芸術館主ホール。大阪公演は2月15日(土)~23日(日・祝)、大阪・森ノ宮ピロティホール。北九州公演は2月27日(木)~3月1日(日)、福岡・北九州芸術劇場大ホール。チケット発売中。取材・文・写真:五月女菜穂
2019年12月03日台風の影響で延期となった「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」の振替公演が2020年2月6日(木)18:30よりフェニーチェ堺にて開催決定。「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」チケット情報ヴァイオリニスト高嶋ちさ子が、2006年に立ち上げた“観ても、聴いても、美しく、楽しい”ヴァイオリン・アンサンブル。コンサートでは、クラシックの名曲のみならず、様々なレパートリーを12本のヴァイオリン・アレンジで演奏する。チケットは12月8日(日)12:00よりチケットぴあにて発売開始! また、フェスティバルホール公演のチケットはソールドアウトにつき、15:00公演のみ機材席解放に伴い追加販売が決定!チケットは12月2日(月)18:00より発売。完売確実の人気公演。チケット購入はお早めに。
2019年12月02日令和元年も残り1か月を切った東京で、見逃せない画期的なプロジェクトが注目を集めている。芸術総監督ワレリー・ゲルギエフ率いるマリインスキー・オペラとそのオーケストラ「マリインスキー歌劇場管弦楽団」による『チャイコフスキー・フェスティヴァル』(11月30日~12月7日/東京文化会館、サントリーホール)。【チケット情報はこちら】オペラと管弦楽曲の両輪で本場ロシアの大作曲家の魅力を味わい尽くすことができるという、ありそうでなかった本気のオール・チャイコフスキー・プログラムだ。オペラのほうは、代表作の《スペードの女王》のフル演出上演と、上演機会の少ない秘曲《マゼッパ》をコンサート形式上演の2演目。そして管弦楽コンサートのほうでも、交響曲第4~6番やピアノ協奏曲第1番、ヴァイオリン協奏曲などおなじみの名曲はもちろん、なかなか実演を聴くことができない前期交響曲の第1~3番や、ピアノ協奏曲第2番、第3番も含め、まさにチャイコフスキーの全貌を見せてくれるうれしい企画。この記事の配信時点で、すでに《スペードの女王》は終了したが、その舞台リハーサル直前のつかの間、演出を手がけたアレクセイ・ステパニュクに話を聞いた。「《スペードの女王》と《マゼッパ》は、どちらもロシアの最も優れた詩人であるプーシキンの原作によるオペラです。ただし《スペードの女王》では、原作とオペラでは多くの点が異なります(オペラ台本の執筆はチャイコフスキーの弟モデストによる)。それをプーシキンの原作に近づける演出も少なくないのですが、私の演出は、マエストロ・ゲルギエフの音楽と補い合うようにして、チャイコフスキーの構想に合致した作品になっていると思います。私が音楽の作り方に関して感じるのは、あくまでも主観でしかありませんが、まだレニングラード音楽院の学生だった頃に観たユーリ・テミルカーノフ指揮の《スペードの女王》は、非常に強い印象を残すものでした。彼はすべての間や余白を拡大していました。ゲルギエフの指揮は、それよりさらに、オーケストラの重さや暗さを強調しています。これがサンクト・ペテルブルグのスタイルだと思います。荘厳な間や、宇宙的な規模にまで達するかと思うようなクレッシェンド、そしてまったくの静寂。ゲルギエフはそれを鋭く感じ取っています」そんな壮大なスケールのゲルギエフの音楽が、チャイコフスキー作品のさまざまな側面を振幅大きく描き出す。《マゼッパ》では、劇場アカデミー出身の若い歌手たちも中心を担って劇場としての底力を見せつけるし、コンサートでは協奏曲のソリストに、五嶋龍(ヴァイオリン)、辻井伸行(ピアノ)という、頼もしい日本、そしてロシアの俊英が顔を揃える。ロシアを代表する劇場の誇りが薫るチャイコフスキー・フェスティヴァル。後半戦も大いに盛り上がるはずだ。取材・文:宮本明
2019年12月02日村上春樹の同名小説を原作にした舞台『ねじまき鳥クロニクル』が2020年2月に上演される。事前ワークショップに参加したばかりの成河と渡辺大知に話を聞いた。【チケット情報はこちら】インバル・ピント(演出・美術・振付)とアミール・クリガー(脚本・演出)が来日し、藤田貴大(脚本・演出)も加わって1週間に渡り行われたワークショップ(以下、WS)。成河は「(2015年上演の『100万回生きたねこ』ぶりのタッグとなる)インバルの素晴らしさは相変わらずで。さらにアミールと藤田さんがいて。演出家が3人…思っていた以上の楽しいカオスでした。あとは僕たちがどれだけ彼らの発想を広げていけるかだと思っています」。成河の思う「インバルの素晴らしさ」とは「言葉にすると陳腐ですが、忘れていたものを思い出させてくれる存在なんです。なんで自分はこれに蓋してたんだろう、とかね。表現をする、人と喋る、何かを発見するということに対して、本当に好奇心だけで突き進む方ですし、人の痛みを誰より知っている方でもあります。失敗を一緒に笑ってくれるんですよ。というよりインバル自身が“思いついたわ!”ってやってみて“ダメだった(笑)”って笑うような人。“失敗していいんだ”と思わせてくれます」。渡辺も「WSに参加して、ここには実験を楽しめるメンバーが集まっている、と感じてワクワクしました。インバルさんもアミールさんも藤田さんも、“人と何か作ること”や“人間の可能性”を楽しみにできるし、それを信じている感じがした。そこに乗っかって遊んでいるような時間でした」と笑顔。共演者たちと共にWSに参加し、成河は「大風呂敷を広げるようですが、神キャスト!(笑)」と絶賛。「好奇心と意欲に溢れた仲間たち、先輩方で嬉しかったです」成河と渡辺はふたりで主人公・岡田トオルを演じる。初共演で見た目も雰囲気も全く違うふたりがひとつの役を演じることについて渡辺は「全然違うから面白いんだってことが今回のWSでようやく確かめられました。僕らが違うから、交わったときに面白いんです」と明かす。実はふたりは5か月も前から事前稽古を重ねていたそうで、成河は「重ねた時間に価値を感じています。これだけ時間をかければ、人はこれほど寄りかかることができるようになるんだと実感しましたから」渡辺が「新しい可能性に挑戦している作品になると思います。“もっと面白いもの、ないのかよ”って飢えてる人は、絶対に観に来た方がいい。僕自身も期待が膨らんでいます」と語る本作は、2020年2月11日(火・祝)から3月1日(日)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて上演。取材・文:中川實穂
2019年12月02日彩の国シェイクスピア・シリーズ 第35弾『ヘンリー八世』が2020年春に上演される。トマス・クランマー役の金子大地に話を聞いた。「ヘンリー八世」チケット情報本作は、蜷川幸雄のもと1998年にスタートし、2017年12月からは吉田鋼太郎が演出を手掛ける彩の国シェイクスピア・シリーズの第35弾。歴史劇にしては珍しく戦争の描写がなく、ヘンリー八世をめぐる英国王家のスキャンダルと、その裏に交錯する欲望と謀略、熾烈な地位争いが描かれている。演出は吉田鋼太郎、主演は阿部寛が務める。今回が初舞台で、舞台は「いつか挑戦してみたいと思っていました」という金子。やりたかった理由は「いつも舞台を観た後に、自分にはできる気がしないと思うからです。映像のように“カット割”をせず、空間全体でお芝居している感じがすごいと思いますし、声の出し方も映像とは違う。スタートしたらノンストップですしね。お客様の前で演じることもすごいことだと思います。だからこそ、自分もできるようになりたいと思いました」と明かす。そんな待望のオファーが、ドラマ・映画『おっさんずラブ』でも共演した吉田からのもの。「鋼太郎さんは尊敬する大先輩で、そんな方からオファーしていただけたことが嬉しかったです。初舞台で不安もありますが、鋼太郎さんに『なにか準備したほうがいいことはありますか?』と聞いたら、『なにもない。とりあえず無防備で来て!』と言っていただいて。受け入れてくださっている感じがしました」と笑顔を見せ、「だからこそ、鋼太郎さんに僕を選んでよかったと思っていただけるくらいがんばりたいです」と表情を引き締めた。実は、金子が初めて観た舞台は蜷川幸雄演出のシェイクスピア作品『ハムレット』(2014年/藤原竜也主演)。それ以来、シェイクスピア作品には「何かをさらけ出さないといけないイメージがある。小手先では無理だと思っています」という印象を持つ。だからこそ「初舞台とはいえ、シェイクスピアが好きで作品を観に来る方には関係ないことだと思います。いいものにしたいです」と意気込み、「お客様には『楽しみにしていてください』と言いたいです」と語った。「阿部寛さんと初めて共演できるのも嬉しいです。ずっとテレビでも映画でも拝見していたので。初めてご挨拶したときに、やさしく『一緒にがんばろう』と言ってくださって。がんばらなければ!と思いました」と金子が語る『ヘンリー八世』は、2月14日(金)から3月1日(日)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場大ホール、3月14日(土)、15日(日)に福岡・北九州芸術劇場 大ホール、3月19日(木)から22日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。チケットは発売中。取材・文:中川實穗
2019年12月02日逃亡者“サバイバー”と追跡者“ハンター”がそれぞれの勝利のために逃げ(追い)続ける大人気非対称対戦ゲーム『Identity V 第五人格』を初舞台化した「Identity V STAGE Episode1『What to draw』」が、11月29日より東京・サンシャイン劇場にて12月8日(日)まで上演中。「サバイバー編」「ハンター編」というふたつのエピソードが描かれる本作の、「ハンター編」初日公演レポートをお届けする。【チケット情報はこちら】原作ゲームのキャラクターや世界観をベースに、舞台ならではの設定を加えた本作。今回は、サバイバーの納棺師イソップ(平井雄基)とハンターの写真家ジョゼフ(五十嵐啓輔)を軸とした物語が描かれる。「サバイバー編」「ハンター編」は同じエピソードをそれぞれの視点から描くもので、今回取材した「ハンター編」ではジョセフを中心にハンターたちのストーリーをメインに展開する。原作を忠実に再現した衣裳や動き、重厚な舞台セットに一気に引き込まれ、さらにこの世界観や“ゲーム”のルールは舞台上でも説明されるなど、ゲームファンから初心者まで楽しめるようにつくられた舞台。劇中で繰り広げられる“ゲーム”は劇場全体を使うため、客席でゲーム内にいるようなスリルを味わうことができるのも魅力だ。今回は「ハンター編」ということで、ジョセフの「なぜこんなこと(ゲーム)を繰り返すのか」という苦悩を中心に描かれているが、サバイバー含め登場人物のそれぞれのキャラクターが丁寧に掘り下げられているため、小さなやりとりからもそれぞれの感情が届いてくる。ストーリーはシリアスだが、原作にある小ネタやアドリブ、客席とのコミュニケーションなどは楽しく、約2時間40分の上演時間もあっという間だ。迫力満点な殺陣や歌唱、ダンスなども盛り込まれ、舞台ならではのライブ感も楽しめる作品。この日、カーテンコールで五十嵐は「皆さん、ワクワクしながら待っていてくれたと思います。舞台を楽しんでいただけるように、がんばっていきたいと思います」、平井は「今回はハンターの日常がメインでしたが、その裏にはサバイバーの日常があります。両方観ると“ここが交わるんだ”と新たな発見ができる作品です」とそれぞれ話した。「ハンター編」を観ると「サバイバー編」も観たくなる本作。チケットは完売だがBlu-rayディスクの発売も決定しているのでぜひ映像で体感してほしい。取材・文:中川實穗
2019年12月02日毎日でも食べたい、おいしいパン屋さんの情報満載の「関西パンの店2020」(ぴあ)が、12月2日(月)に発売。ニューオープン店はもちろん、今話題の高級食パン店の特集から、バリエーション豊かなサンドイッチ、パティシエが作る本気パンなどなど、最新のトレンドをおさえた1冊になっている。さらに、大阪・兵庫・京都などエリア別の掲載で探しやすい誌面には、町で人気のパン屋さんもたっぷり紹介。200軒以上のパン屋さんの中からお気に入りの店がきっと見つかるはず。「関西パンの店2020」特別企画として、神戸の老舗パン店「イスズベーカリー」と、同じく神戸に本社を構えるチーズメーカー「六甲バター(Q・B・B)」の夢のコラボ商品が登場する!イスズベーカリーこだわりのフランスパンと、六甲バターのチェダー・ゴーダ・マーブルチーズを使用。さらにQ・B・Bのミックスナッツを挟み込んで、食感と香ばしさがプラスされたスペシャルな商品「QBB(クオリティ ベスト ブレッド)」(240円+税)だ。12月1日(日)よりイスズベーカリー(本店・北野坂店・生田ロード店・元町店)の4店舗で販売開始。■「関西パンの店2020」2019年12月2日(月)発売890円+税ぴあ
2019年12月02日山寺宏一・水島裕・野坂実がコメディをやるために立ち上げた演劇ユニット「ラフィングライブ」の第五回公演『Out of Order』が11月28日に開幕した。それに先がけ公開ゲネプロと初日会見が行われ、会見には出演者の山寺、三石琴乃、水島、演出の野坂が登壇した。【チケット情報はこちら】今作も「ラフィングライブ」の定番レイ・クーニー作品で、イギリス与党副大臣リチャード(山寺)が、臨時国会の行われている夜、妻パメラ(三石)との思い出が詰まったホテルのスィートルームで、野党議員の秘書ジェーン(寿美菜子)との密会を楽しむはずが、思いも寄らない大事件が発生。リチャードの秘書ジョージ(水島)を巻き込み窮地を脱そうと試みるも、次々と招かれざる客がやってきて――というドタバタ劇を繰り広げる。豪華声優キャストが揃う「ラフィングライブ」ならではの息の合い方、テンポ感で次々と事件が起き、ノンストップで笑わされる本作。会見で野坂は「レイ・クーニー作品を連続で上演していますが、今回は舞台上のギミックが多い。ドアが開くタイミングなど、ひとつ間違えるともうグダグダになってしまうお芝居です。それを、裏方さんと役者が一丸となって臨んでいる公演です。通常のレイ・クーニー作品と少し違い、遊びがある脚本なので、その部分の役者さんの演技の妙もみどころです」と紹介。三石は「舞台の上だけにして欲しいことばかり起きますが(笑)、なんとなく楽しい気持ちで終わるのが最高だと思います!」と感想を語る。さらに山寺は「この作品の舞台は三星ホテルのスィートルームですが、その舞台セットとこの三越劇場の装飾がすごく合っている。その一体感も楽しんでいただければ!」と話し、さらに「やっぱり1番の見どころはは水島裕さんのラブシーンじゃないでしょうか!50年近いキャリアの中で初めてだそうで。僕も毎回楽しみにしています!」と言うと、水島は「大変です!」と明かす。さらに水島は「今回の登場人物は全員色が際立っていますが、特に“特農トリオ”と呼ばれる方々がいらっしゃいまして(笑)。ウェイター役の岩崎ひろしさん、支配人役の斎藤志郎さん、メイド役の斉藤こず恵さん。賑やかな稽古場でずいぶん楽し時間を過ごしました」と話した。山寺が「本番前は逃げ出したくなるぐらいに緊張するのですが、お客さんにたくさん笑っていただければそれがエネルギーとなって、どんどんテンションも上がっていくと思いますので、ぜひ楽しんでいただければと思います」と話す本作は12月2日(月)まで東京・三越劇場にて上演しており、現在、チケットぴあにて当日引換券発売中。取材・文:中川實穂
2019年11月29日ライブイベント『Third Party Powered by NFP』が、2020年1月20日(月)BIGCATにて開催。「Third Party」チケット情報出演は、注目の男性アーティスト3組。シンガーソングライターであり、自身の作品すべてをプロデュースしている、ソロの男性プロジェクト、claquepot。一度聞いたら耳から離れず、リリックがストレートに入ってくる力強い独特の声が特徴的な16歳のラップアーティスト、さなり。洋楽のフレイバーを注入しながらも抜群のセンスで独自の進化を遂げたCityとSurfが融合する新世代ハイブリッド・バンド、SPiCYSOL。そして、これまでクリエイターとして数々の楽曲提供を行ってきたが、今年から表舞台で活動をスタートしたKEI_HAYASHIがオープニングアクトを務める。チケットは、12月21日(土)10:00より一般発売開始。チケットぴあでは、11月29日(金)16:00から12月15日(日)23:59までオフィシャル先行を実施!
2019年11月29日2020年1月15日(水)から26日(日)まで、東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演される舞台『Starry☆Sky on STAGE』SEASON2~星雪譚ホシノユキタン~。同公演のキャストビジュアルが公開された。今回ビジュアルが解禁されたキャラクターは犬飼隆文役佐藤和斗、小熊伸也役 瑞野史人、白鳥弥彦役高橋凌、梨本拓矢役 佐川大樹、粟田謙介役綾切拓也、柿野眞古都役 輝海、柑子修吾役 梅津大輝、橘守生役大川慶吾の8名。また本日よりアニメイト池袋本店8階オンリーショップスペースにてarithmeticオンリーショップを開催中。「Starry☆Sky on STAGE」衣装を特別展示。また、オンリーショップでは、13人の星座彼氏たちのB2サイズのポスターが掲出されている。honeybeeが贈るドラマCD、乙女ゲームなどからなる女性向けメディアミックス作品シリーズの舞台化となる同公演。今年の7月に初めて舞台化され、大好評を博した。今回の舞台は、公演前半の日程では冬に行われる舞台オリジナルの学園行事に向けた物語(星公演)となっており、公演期間最後の週末で、その学園行事がメインとなった(雪公演)エンターテインメントショーが中心の舞台となっている。また、今回の公演では出演者による舞台オリジナル曲が披露される。チケットの一般発売は11月30日(土)午前10時より。■『Starry☆Sky on STAGE』 SEASON 2 ~星雪譚 ホシノユキタン~公演日程:2020年1月15日(水)~26日(日) 全16回予定劇場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAキャスト :【Spring】 土萌羊役:坪倉康晴 / 七海哉太役:田中尚輝 /東月錫也役:國島直希【Summer】金久保誉役:阿瀬川健太 /宮地龍之介役:古谷大和(星公演のみ映像出演)/木ノ瀬梓役:橘りょう【Autum】 星月琥太郎役:青木一馬 /水嶋郁役:丸山ナオ /陽日直獅役:輝山立【Winter】 天羽翼役:桜庭大翔 /青空颯斗役:二平壮悟/不知火一樹役:杉江優篤神楽坂四季役:榊原徹士夜久月子役: 竹井未来望白銀桜士郎役 : 鈴木翔音犬飼隆文役 : 佐藤和斗/小熊伸也役 : 瑞野史人/ 白鳥弥彦役 : 高橋凌梨本拓矢役 : 佐川大樹/ 栗田謙介役 : 綾切拓也 / 柿野眞古都役 : 輝海柑子修吾役 : 梅津大輝/ 橘守生役 : 大川慶吾
2019年11月29日劇作家、つかこうへい没後10年に合わせて実施される「つかこうへい演劇祭」。その第1弾として来年1月から2月にかけて東京・大阪で「飛龍伝2020」が上演される事が決定した。1973 年に発表された『飛龍伝』は学生運動の真っ只中を舞台にした物語。1974年青山・VAN99 ホールで(平田満、故・三浦洋一など)の出演者3人のみで上演され、1980 年には紀伊國屋ホールで、つかこうへい3部作の中の1本として上演され、つかこうへいの隠れた名作として愛された。今回、全共闘40万人を束ねる委員長、神林美智子を務めるのは、欅坂46キャプテン菅井友香。全共闘作戦参謀の桂木純一郎役に『熱海殺人事件』で木村伝兵衛役を務めた味方良介。敵対する機動隊員山崎一平役を務めるのは『新・幕末純情伝』、『熱海殺人事件』にも出演したお笑いコンビ「NON STYLE」の石田明。演出は岡村俊一が務める。公演は1月30日(木)~2月12日(水)まで、東京・新国立劇場 中劇場、2月21日(金)~23日(日)まで、大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TT ホールにて。また、「つかこうへい演劇祭」では3月半ばから新宿・紀伊國屋ホールにて『熱海殺人事件 ザ・ロンゲストスプリング、モンテカルロイリュージョン』。そして命日にあたる7月には新宿・紀伊國屋ホールにて『蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く』を上演する。■「飛龍伝2020」1月30日(木)~2月12日(水)新国立劇場 中劇場(東京都)※1月29日(水)プレビュー公演2月21日(金)~23日(日)COOL JAPAN PARK OSAKA TT ホール(大阪府)作:つかこうへい演出:岡村俊一出演:菅井友香(欅坂46)石田明/味方良介/細貝圭/小柳心/久保田創/小澤亮太/須藤公一/大石敦士/吉田智則 ほか
2019年11月29日音楽メディアUtaTenとポニーキャニオンの主催による『iDOL on-LINE ~X’mas LIVE~ powered by UtaTen』が、12月22日(日)duo MUSIC EXCHANGE(東京・渋谷)にて開催される。「iDOL on-LINE ~X’mas LIVE~ powered by UtaTen」チケット情報総勢15組のライブアイドルによるライブと、有名司会者と出演者によるトークタイムも準備しているこのイベント。チケットは、11月29日(金)12:00よりチケットぴあにて限定販売開始!ソールドアウト確実のこの公演。チケット購入はお早めに。一足早いクリスマスパーティーを皆で体感しましょう!『iDOL on-LINE ~X’mas LIVE~ powered by UtaTen』【日時】12月22日(日) 11:00開場/11:30開演【会場】duo MUSIC EXCHANGE(東京・渋谷)【料金】スタンディング-3500円(整理番号付、ドリンク代別途要)【出演者】アキシブproject / Ange☆Reve / 煌めき☆アンフォレント / 九州女子翼 / クマリデパート / さんみゅ~ / 絶対直球女子!プレイボールズ / 全力少女R / ZOC / chuLa / 転校少女* / 虹のコンキスタドール / 26時のマスカレイド / はちみつロケット / 愛乙女☆DOLL
2019年11月28日“鬼退治にいくはずの桃太郎一行。お供のイヌ、キジ、サルは毎回待ち合わせ場所に来るのだが肝心の桃太郎がなんだかんだと理由をつけて現れない…。誰もが知る昔話の「桃太郎」のお馴染みの3匹。しかしどうもおかしい――”そんな設定で毎回展開されていくオリジナルキャラクターコンテンツ『ももまち』。映像プロダクションの(株)ロボット、松竹(株)、ぴあ(株)の3社が共同で企画・製作を行う。2019年7月7日より公式Twitterにて四コマ漫画を掲載し、10月7日の桃太郎の日にはオリジナルアニメーションの第1弾を公開している。キャラクターの声は、人気声優の高橋花林(サル)、永島知洋(キジ)、大空直美(イヌ)が担当。3匹が繰り広げるたわいもない会話や様子は、部活の帰り道や会社帰りのふと脱力した時にクスッとしたり、ホッコリさせたりもする。そして『ももまち』プロジェクトは桃太郎ゆかりの地といわれる岡山県とコラボレーションし、岡山県の魅力を伝える特別バージョン(温泉篇・桃狩篇)公開も決定。岡山県の温泉や果物などを少し強引にアピールする会話の流れに、見ている人もツッコミを入れたくなるだろう。岡山県の新たな魅力も発見できるかも。■原案/シナリオ/演出:有働佳史1984年生まれ、熊本県出身。早稲田大学在学中、シナリオコンクール「フジテレビヤングシナリオ大賞」最終選考に入選。大学卒業後、CM制作会社に入社。2012年11月よりフリーに転身。CMの企画・演出の傍ら、TVドラマやアニメの企画・脚本・演出としても活動を行う。
2019年11月28日今年ミュージカル『レ・ミゼラブル』でジャン・バルジャン役に抜擢されるなど、舞台俳優としても存在感を発揮するヴォーカル・グループ「LE VELVETS」メンバーの佐藤隆紀。2020年は、日英豪華キャスト共演の『CHESS THE MUSICAL』に出演。世界的ミュージカルスターのラミン・カリムルーや、映画『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役で一躍有名となり、本作で初来日するサマンサ・バークスらと、夢の初共演を果たす。佐藤は「日本人キャストも精鋭揃い。レベルの高いミュージカルに期待して」とアピールする。「CHESS THE MUSICAL」チケット情報物語は、米ソ冷戦下の時代に、国家の重責を担うチェス世界王者らの愛と苦悩を描くもの。ABBA作曲のコンセプトアルバムから人気に火が付き、1986年の初演以降、各国で上演が続く伝説的ミュージカルだ。振付・演出家ニック・ウィンストンが英国初演版台本を用い、新演出に挑む。佐藤は10代の頃から自他ともに認める“声帯マニア”。今回、研究対象という意味でもラミンとの共演に胸踊らせる。「歌唱は先生に教わった通りにその場で伸びることはなくて。自身で研究して練習を重ねる中で、ふとした瞬間に上達するんです」。ゲーム感覚で獲得した成功体験から、「ストイックに挑めばできないことはない」と実感。同時に強い信念も重要と語る。「よく社長さんの前で歌う機会がありまして、みなさん成功の秘訣として共通しておっしゃるのが、『できると錯覚したからできた』と。これが本当にそうで。僕も高校生の時に“歌手になれる”と錯覚したから今があるのだと思います」。「現状に固執すると成長がない」と本作では、新たな歌唱法を探求する。「僕は(音を切らない)レガートを中心としたクラシックな楽曲を歌うことが多かったので、今回の作品のようにリズムを感じながら歌う曲は難しいですね。ラミンさんは高音ではどのくらい声帯を絞めるのか。歌う時の口の開け方や舌の位置、身体のどの部分に力を入れているのかなど、稽古場で盗んで自分の成長に繋げたいです」。佐藤が演じるのはチェスの審判役。各国では会社員風から上半身裸の革パンスタイルまで、さまざまな解釈が可能な役どころだ。「演出家の考えが一番」としながらも「僕はスーツのイメージ。冷徹で神経質、細身の印象なので。ジャン・バルジャン役では重心が安定して歌いやすいので体重を気にせず食べていましたが、今回は少し痩せようかなと思います(笑)」。天真爛漫なムードメーカーだが、気分が落ち込むとお風呂へ直行する。「大阪公演中にもよく行くスーパー銭湯があります(笑)」。体調管理も万全に、年明けから飛躍の大作に挑む。「『CHESS』は楽曲を聴くだけでもゾクゾクする。その上、今後この豪華キャストを日本で観られる保証はできないので。この機会にぜひ観に来ていただきたいですね」。公演は1月25日(土)から28日(火)まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、2月1日(土)から9日(日)まで東京国際フォーラム ホールCにて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2019年11月28日青木豪が演出・上演台本を手掛ける『十二夜』(原作:ウィリアム・シェイクスピア)が2020年3月に上演される。主演を務める前山剛久と青木豪に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、青木がシェイクスピアの本場でもあるイギリス留学から帰国してすぐの2013年に初演され、観客から「こんなに笑えるシェイクスピアは初めて!」と好評を得た作品の再演。当時は客席で観た前山も「めちゃくちゃ笑いました。誰もが楽しく観られるようにアレンジされていた」と振り返り、青木は「“なんちゃってシェイクスピア”です」と語る。「僕らが勝手にシェイクスピアをやったらこんな感じになりました、すみません!みたいなイメージです。例えば衣裳も、“なんちゃって”で遊んでたらこうなっちゃったんです、というような。今回もそのコンセプトは変えません。楽しいことやってるから来て!というふうにつくりたい」今回、7年ぶりの再演で前山を主役(ヴァイオラ役)に抜擢したのは「前ちゃんとは2013年にシェイクスピア作品の『お気に召すまま』をやったのですが、そこから相当活躍してるって聞いて。なのでもう1回、前ちゃんとやるべきだと思いました」という期待から。前山は「豪さんともう1度やりたいと思っていたのでめちゃくちゃ嬉しい。『お気に召すまま』ではオーディションでメインのロザリンド役に選んでもらいました。あのとき豪さんが見つけてくれた、あれがスタートだったという思いがあるんです」と明かす。当時は「いい意味で、それまでで1番追い込まれました。豪さんの稽古って毎回トライしなきゃいけないし、殻にこもるとハッキリ指摘される。でもそのおかげで殻が破れた」。そしてそれ以降、前山は舞台『刀剣乱舞』や『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』など人気2.5次元作品に出演し、この11~12月は宮本亜門演出の『イノサンmusicale』が控えるなど活躍を続けており、「豪さんには僕自身の変化も見てもらいたい気持ちがあります」と意気込む。その他出演者も彩り豊か。納谷健、新納慎也、春海四方、小林勝也らが名を連ね、前山も「納谷健がいて新納さんがいるって時点で稽古場が想像できなくなる(笑)」と言う幅の広さだが、青木は「台詞をしっかり言えて美しく届けるってことがちゃんとできる人たちと、華と勢いのある若い人たちを組み合わせたかった。面白いものができるに決まってるさって気持ちでいます」と化学変化が楽しみになるひと言。前山が「豪さんのシェイクスピアは他にない魅力がある。ぜひ観に来てほしいです」と誘う『十二夜』は2020年3月6日(金)から22日(日)まで東京・本多劇場、3月29日(日)から31日(火)まで大阪・近鉄アート館にて上演。12月1日(日)まで、チケットぴあにて2次プレリザーブ受付中。取材・文:中川實穗
2019年11月28日唯一無二のダンススタイルを持つダンスカンパニーDAZZLE(ダズル)の最新作『NORA(ノラ)』が2020年3月5日(木)から8日(日)まで東京建物Brillia HALL (豊島区立芸術文化劇場)にて上演が決定した。【チケット情報はこちら】観客が物語の行く末を選択し、刻々と未来が変化していくマルチストーリー。2年前から建物一棟全てを舞台に行う「イマーシブシアター」に挑戦するなど常に独自の世界観を追求するDAZZLEは、来年、東京での活動24年目を迎える。最新作は、東京を舞台とし、身体能力を誇る男子新体操チームBLUE TOKYO(ブルートーキョー)と共に新しい舞台体験を構築する。演出、脚本は、DAZZLEの舞台としては今まで計9本のオリジナル作品を生み出してきた長谷川達也(DAZZLE主宰)、音楽は、「僕のヒーローアカデミア」「ハイキュー!!」「リーガルハイ」等話題のドラマ、映画、アニメの音楽を手がける作曲家、林ゆうきが担当する。チケットぴあでは12月9日(月)午前11時よりプリセールを実施。■「NORA(ノラ)」公演日時:2020年3月5日(木)~8日(日)全6回公演会場:東京建物Brillia HALL (豊島区立芸術文化劇場)演出・脚本:長谷川達也振付:DAZZLE音楽:林ゆうき出演:DAZZLE(長谷川達也、宮川一彦、金田健宏、荒井信治、飯塚浩一郎、南雲篤史、渡邉勇樹、高田秀文、三宅一輝)、BLUE TOKYO(石塚智司、大舌恭平、佐藤喬也、椎野健人、石井侑佑、植野洵)
2019年11月28日2014年に開催され、全国で約38万人の動員を記録した『大浮世絵展』。その第2弾となる展覧会、『大浮世絵展―歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演』が、2020年1月19日(日)まで、東京都江戸東京博物館で開催されている。今回は特に人気の高い5人の作品にフォーカス。国内外から選りすぐりの名品が紹介される(会期中に展示作品の入れ替えあり)。【チケット情報はこちら】その冒頭を飾るのが、美人画の名手として知られる喜多川歌麿。中でも「婦人相学十躰」や「歌撰恋之部」など、上半身をアップで描く“大首絵”の手法を取り入れた作品群は秀逸だ。また「青楼十二時 続」では、吉原の遊女の1日が12図に描き分けられており、髪型や小物、着物の着くずし方など、遊里の風俗が的確に表現されている。第2章は、衝撃的なデビューからたった10か月で消えてしまった謎多き絵師、東洲斎写楽。それまでの役者絵とは異なり、役者があまり描いて欲しくない特徴を如実に(もしくは誇張して)描くことで、その人物の“真”を描き出そうとした。残存数は非常に少ないが、本展ではデビュー作の役者絵28枚のうち27枚を展示。また「市川蝦蔵の竹村定之進」などは、刷りの異なる同じ作品が同時期に並ぶ。第3章は近年大規模な展覧会が開かれるほか、その人物像にも注目が集まっている葛飾北斎(葛のつつみがまえの中は「人」)。強烈で、オリジナリティあふれる作品は、ゴッホなど後の作家に多大な影響を与えた。特筆すべきはやはり、各地から見える富士の姿を描いた「冨嶽三十六景」より、世界で最も有名な絵画とも言われる「神奈川沖浪裏」。作品の主役である波の表現は、北斎が長年こだわり続けてきたもので、本作はその集大成とも言える。第4章は北斎と同じく、風景画の名作を数多く遺した歌川広重。その代表作「東海道五拾三次」の中の傑作「蒲原夜之雪」は、前期(~12月15日(日))と後期(12月17日(火)~)で所蔵先の異なる作品が展示され、刷りによる背景の違いなどを楽しむことが出来る。また「名所江戸百景」には、「大はしあたけの夕立」や「水道橋駿河台」など、斬新な構図や色合いに改めて驚かされる。最後の第5章には、近年若い世代にもファンが多い歌川国芳。大胆かつ緻密な武者絵が魅力だが、これだけ国芳が支持されるのは、その遊び心にあるだろう。3枚続のワイドな画面を生み出したのも国芳で、画面いっぱいに描かれた鯨が観る者に迫る「宮本武蔵の鯨退治」はまさに圧巻。また猫好きの国芳らしい、ユニークでかわいらしい作品も並ぶ。取材・文:野上瑠美子
2019年11月28日