チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (89/342)
博多華丸と酒井美紀が主演を務める舞台『めんたいぴりり~未来永劫編』が9月22日(日)に東京・明治座で開幕する。2013年から主演を務める博多華丸に話を聞いた。【チケット情報はこちら】『めんたいぴりり』は、博多土産の定番・辛子明太子の誕生を描いた『明太子をつくった男』(川原健・著)を原作に2013年に福岡でドラマ化され、好評を得て全国で放送された作品。2015年には博多座で舞台化、今年1月には映画化も果たした“メイド・イン・博多”の人気シリーズだ。舞台2作目となる今作『未来永劫編』は、今年3月、4月に博多座で上演された新作。舞台は東京初進出となる。博多座での公演を振り返り華丸は「舞台2作目でプレッシャーはありました。でも幕が開けて、お客さんが“今回もよかった!”と言ってくれたのでホッとしましたね」。今作は、年老いて病床に伏す俊之(華丸)がこれまでの人生を振り返り、「明太子」に情熱を注いだ日々の思い出が走馬灯のように甦る――という内容だが、「初めて描くエピソードもありますよ」と、これまでの映像や舞台を観てきた人にも楽しめる内容になっているそう。華丸が「申し訳ないくらいいい役をやらせてもらっています」と言うのは、日本で初めて明太子を製造・販売した“ふくや”の創業者・川原俊夫をモデルにした俊之役。酒井美紀演じる妻・千代子と共に、戦後の博多で明太子作りに情熱を注ぐ男だ。博多っ子の役は得意なように思えるが、「これは地元の人にしかわからないような違いですが、僕は“博多”ではなく“福岡市内”の人間。だからやっぱり違うんですよ。“博多=商人の町”のあの感じは自分にはないものなんです」と話し、「だから博多山笠(博多の祭)に参加して、皆さんと飲みに行ったりしました。なるべく博多の、そして当時の感じを出そうと思って」と、徹底した役作りに取り組んだのだという。実は本作での芝居の経験は漫才にも生きた。「間(ま)が怖くなくなりました。漫才だけやっていると、どうしても間があくのが心配になるんですよ。でも芝居では間もしっかりと演出してもらえるので、その重要性を感じることができた。それが本業にも生きてる…と妻から言われました。『めんたいぴりり』がよかったっちゃないと?って(笑)」明太子のお母さん(!)スケトウダラ役として映像出演する相方・博多大吉にも「東京でやるからね、ちょっとくらい出てくれよと思ってます」と笑顔をみせた華丸が主演を務める舞台『めんたいぴりり~未来永劫編』は、9月22日(日)から29日(日)まで東京・明治座にて上演。取材・文:中川實穗
2019年08月14日『桂 雀々、はじめての全国ツアー にっぽん、まるごと笑わせまっせ!2019』と題し、3月から全国8都市をめぐるツアーを行っている桂雀々。大阪は8月18日(日)、NHK大阪ホールに登場する。「桂雀々」チケット情報若手時代、師匠の桂枝雀が全国で独演会を開いている姿に憧れていたという。今年、「還暦を前にいつかはやりたかった」という夢がかなった。しかも、大阪公演は59歳になったばかり。この年齢にも特別な思いがある。「師匠は59歳で他界しましたので、ちょうど師匠の年齢に追いつきました。これからがスタートかなと思います」と改めて気を引き締める。オーバーなリアクションにマシンガントーク、賑やかな上方落語でもって更に客席にまで飛び出しそうな勢いで沸かせる。その爆発的な笑いに師匠の面影を見るファンも少なくない。「“俺流”じゃないですけど、誰にも真似できない雀々の形を作り上げることができたらと思いますが、師匠にはまだまだ、まったく追い付きません。ただ、師匠の年齢に近づくにつれ、“あの時、師匠はこう言うてはったな”という思いとか、苦労してはったことが分かるようになりました」。東京に拠点を移して8年、上方落語を知らない観客の心を瞬時に掴むため、マクラにも力を入れている。「1分、2分で“おっ!”と思わせるため、目線に気を配りながら。内容は世情なども多いですが、なにより自分で足を運んで得た情報を取り入れています。しょっぱなにドン!とウケたら“来てる来てる!って思いますね(笑)」とうれしそうに話す。生まれ故郷でもある大阪はホームだけあって、「お帰りなさいという空気感がある」と幕開けを楽しみにしている。そして、NHK大阪ホールという大きな会場だからこそ、1席1席をたっぷりできると意気込む。「大きなホールでの独演会は半年に1回ぐらいなので、ぜひ足を運んでいただいて、まったく異なる空気感、世界観を感じてください!女道楽の内海英華先生にもゲストで出ていただきます」。落語は三席、演目は当日、会場の雰囲気を見て決めるという。「お客さんの空気感で違ってくるので、その時に合ったものをと考えていますが、主に夏の大阪の噺になると思います。夏の大阪を舞台にした噺はたくさんあるので、何をやるか、お楽しみに!」。公演は8月18日(日)NHK大阪ホールにて。チケット発売中。取材・文:岩本
2019年08月09日9月7日(土) 渋谷clubasiaにて新しいロックイベント「ロックヒロインFESTIVAL #02」(通称:ロクヒロ)が開催される。「メンバーの中に1名でも女性がいること」を出演条件とし、女性ミュージシャンならではの魅力を最大限に楽しめるイベントだ。【チケット情報はこちら】これに先立ち、6月21日(金) 渋谷clubasiaにて、本イベントの初回となる「ロックヒロインFESTIVAL #01」が開催された。記念すべき第1回目は、名探偵コナンの主題歌などで知られる『VALSHE』をゲストアーティストに招き、主催バンドのハイトーンエモーショナルロックバンド『LAST MAY JAGUAR』と、女性5人組のビジュアルロックバンド『exist†trace』のスリーマンライブで行われた。その夜のために特別に出演バンドメンバーで構成した『exist†jaguar』がオープニングアクトとして観客を大いに沸かせた。そして、トップバッターはLAST MAY JAGUAR (LMJ)が登場。yurica(Vo.)の「全員で声出していこうぜ」の掛け声とともにスタート。大いに会場を盛り上げながらバラードナンバーでも観客を酔わせる。「4年前にデビューライブをしてから辛いことも乗り越えてきた。立ち止まらずここに立っているのは音楽が好きだから。音楽の力を信じています」と想いを語り、その気持を歌った『Dynamite words』を演奏し惜しみない拍手喝采を浴びた。続いてゲストアーティストのVALSHEが大歓声で迎えられる。1曲目から最新曲の『「SYM-BOLIC XXX」』で観客を煽る。「もっと」「遊ぼうぜ」「行くぜロクヒロ」などと煽りフロアのヒロイン達とのライブを作り上げ、会場は凄まじい熱気に。MCで「ステージに立っているものだけがヒロインなのか、フロアにいるお前らもヒロインではないのか」と語った瞬間、全員がヒロインになっていたのではないだろうか。トリを務めたのはexist†trace。比較的静かな曲で確実に世界観を作り上げながら2曲目からは「飛ばしていくぜ」の声と同時に始まる『DREAM RIDER』でヘッドバンキングが起こる。「君たちの暴れ狂った姿をもっと見たいんだけど準備の方はいかがですか?まだまだ暴れるかい?」と煽り、『VOICE』では「みんなの歌声聞かせてくれ」の掛け声で一体となり会場中から歌声が溢れ、その一体感と熱量を持ったまま演奏は終了した。満員御礼で第一回目を終えた「ロックヒロインFESTIVAL」だが、第2回目も同じ場所渋谷clubasiaにて行われる。次回はロックフェスに相応しく昼から遊べるスケジュールとなるというロクヒロ、女性ロックファンは見逃せないイベントだ。取材・文:Kota Yoshikawa主催会社 株式会社U-Rizm
2019年08月09日俳優、声優として活躍する朴ロ美が、プロデュースを務める舞台制作チーム「 LAL STORY 」。そのストレイトプレイ〈-sp-〉シリーズの第2弾として、テネシー・ウィリアムズ作のふたり芝居『さけび』が上演される。そこで出演も兼ねる朴と共演者の山路和弘に話を聞いた。同シリーズの第1弾『死と乙女』 (2018年)でも演技の火花を散らせたふたり。朴に山路の印象を聞くと、「役者として、お芝居をつくる人間としてこんなにも尊敬し信頼できる方はなかなかいない」と全幅の信頼。一方の山路は、「この人はね、重機ですよ。ブルドーザーかダンプカー。どんどん踏み倒して突き進んで行って、それに僕は引っ張られているだけ」と笑う。「そんなことないです!」という朴に、「とても迫力のある女優さんということで」とすかさずフォローを入れる、ぴったり息の合ったひと幕も。そんなふたりが、またもや難作に挑む。「いまだ未完」と評される、テネシー・ウィリアムズの 『さけび』。登場人物は座付き作家兼俳優の兄フェリースと、その劇団の看板女優の妹クレアのみ。旅公演の途中に「妹さんとあなたは気が狂っている」という電報を残して劇団員全員が姿を消したところから物語は始まり、現実と虚構が交錯する、濃密な空間の中にふたりだけの“芝居”が展開していく。朴はこの戯曲を読んだ印象を、「作者自身の“魂のさけび”がここに詰め込まれている」と明かす。さらに「この作品は彼の混乱そのものなんだと、生きていくうえで誰もが抱く疑問や世界に対する恐怖、社会と自分との境界線、“生きる”をテーマにした彼の強烈な孤独を感じました」と続ける。朴の横で厳しい顔をしていた山路は、「僕は全然わかんないんですよ」とひと言。「それこそだからテネシー・ウィリアムズそのままだって捉え方をするしかないんだろうなと。あとは正直、稽古に入ってみないと見えてこないというか。それでもあまりにわからなくて自分が叫んでいるかもしれませんが…」と苦笑いを浮かべる。演劇界きっての巧者である山路でも苦戦を強いられそうなこの戯曲。妹のクレアも難役で、朴の口からは「誰か代わりにやってくれないかな~(笑)」と冗談交じりの弱気な言葉も。だが役への愛は人いち倍強く、「私には彼女が狂人にはまったく思えないんです。観に来て下さる皆さんと、小さな劇空間で、孤独がぶつかり合う生の瞬間を感じ合いたい。“繋がる”ことが難しい今こそ、あえて痛みや傷と向き合ってみる。 そういう娯楽があっても良いと私は思うんです」と訴えた。公演は10月17日(木)~10月27日(日)。なお、朴ロ美のオフィシャルファンクラブでは会員限定特典つきの最速先行を実施中。受付は8月15日(木)午前11時まで。さらに本取材の詳しい内容は後日、朴ロ美のオフィシャルファンクラブにて発表を予定している。取材・文:野上瑠美子
2019年08月09日東京・新宿FACEにてシリーズ第3弾となる『Like A』room[003]が8月7日に開幕した。公開に先駆けて囲み取材、ゲネプロが行われ、出演者らが登壇しそれぞれ意気込みを語った。【チケット情報はこちら】「Like A」は、脚本に伊勢直弘、脚本・演出を三浦 香、また音楽にAsu(BMI.Inc)、振付に當間里美を迎えた完全オリジナルとなる舞台シリーズ。これまでrooom[001]、[002]と公演を重ねた人気シリーズとなっており、好評を得て前回から半年での新作公演となった。物語の舞台は、海沿いの静かな街High-Tide(ハイタイド)にある超高級ホテル『PERMANENT(ペルマネント)』。1、2作目でも登場してきたPERMANENTで働く男たちと、3作目で初登場となるキャラクターらによって、これまでの謎が解けたかと思いきや、更なる謎を呼び起こす、本シリーズらしい伏線が随所に散りばめられている。シリーズ初出演となるCAB180役 前田陸は「今回は歌もダンスも芝居も、人間性も鍛えられた稽古になっていて。すごく楽しいカンパニーで作ってきたので、それを本番にぶつけ、全力で駆け抜けていきたいと思います」と語った。同じく初出演でこれまでの秘密をひっくり返す役となったペンギン役 古賀瑠は「稽古ですごく苦戦しましたが、その分お客様に楽しかったなと思って帰ってもらえるよう、本番も頑張ります」とコメント。また初出演ながら壮大なナンバーで独特の世界観を繰り広げたドクター役 内海啓貴は「今回が初参戦なので新しい風をふかせたいと稽古に望みました。前作を見て歌が素敵だったので、僕も歌で魅せていけたら」と意気込んだ。初演からもっとも謎が多いFC役を演じる平牧仁は、今回も舞台上でピアノの生演奏を披露。本作について、「これまで散りばめてきた謎が、3になって騙し絵のようにいろんなことが解決して見えてくる快感、面白さがある。シリーズの転機となる作品だと思います」と自信を見せた。主演を務めるBB役 辻凌志朗は、シリーズ3作目となることに「嬉しくてしょうがない」とコメント。「3作目となり、それぞれのキャラクターの人間性が出てきて、その深いところでストーリーが進んで行く。また深い謎解きが皆様とできると思っています」と語った。1度見ただけではわからない謎がつまった本作。ぜひ劇場で、“ひみつ”の全貌を確認してほしい。公演は8月14日(水)まで、東京・新宿FACEにて。
2019年08月09日舞台『人形の家 Part2』が8月9日より紀伊國屋サザンシアターで開幕した。米劇作家ルーカス・ナスが、ノルウェーの作家ヘンリク・イプセンによる名作『人形の家』を、その15年後を“続編”という形で描いた話題作。日本初演版では、栗山民也が演出を務め、永作博美、山崎一、那須凛、梅沢昌代が出演する。【そのほかの画像はこちら】15年ぶりに突然帰ってきた女流作家のノラ(永作博美)は、乳母(梅沢昌代)と再会する。夫のトルヴァル(山崎一)は仕事で留守中。乳母は死んだと思っていたノラの帰還を喜び、トルヴァルとの和解を勧めるが、ノラは断る。ノラが帰ってきた理由は別にあった。そこに、トラヴァルが帰ってきて、ノラと予期せぬ再会をして……という物語。本作は、2017年4月にブロードウェイで初演され、同年のトニー賞8部門にノミネートされた。4人芝居ではあるが、2人芝居が連続した形で進行するという斬新な物語構成で、特に永作が演じるノラは舞台上に出突っ張りだ。初日前に取材に応じた永作は「本当に難しいお芝居。難解さも含めて、とにかく素直に、みなさんにしっかり伝われば。人間と人間のぶつかりあいを楽しんでもらえればと思います」とコメントした。とにかくセリフの量が膨大な芝居だ。乳母役で出演する梅沢は「演じる側にとって、とても集中力が必要で、しんどい芝居。受験生のように、稽古場に早く来て、居残って、それぞれの予習復習をやり続けてまいりました。私も50年近くお芝居やってきましたが、1番頭を使っているような気がします」と苦労を明かす。永作も「何度も嫌になりましたけど、やらないと終わらないから、みんなのためにも、自分のためにも頑張りました。今は掛け合いが楽しいです」と語っていた。本作の見どころについて、永作は「本当に新しい演劇をしているなという印象があります。ぜひこの新しい思い、底に眠っているような感情を見にきていただけたらなと思います。損はしないと思います」と話し、梅沢は「恋愛観や結婚観、社会観などそれぞれに焦点を当ててご覧いただくと面白い」とコメント。ノラの夫・トラヴァル役の山崎は「人と人との対話が少なくなってきた今だからこそ、家族やご夫婦などで観にきていただくとすごく面白いと思う。ひとりでもいいけれど、見終わったあと、必ず会話が生まれると思うから」。ノラの娘・エミー役の那須は「15年間会ったことのない母と娘がどういうやり取りをするか、想像しながらみていただけたら、うれしいです。頑張ります」と話していた。東京公演は9月1日(金)まで。そのほか、北九州、富山、京都、宮崎、豊橋、仙台公演あり。チケット発売中。取材・文・写真:五月女菜穂
2019年08月09日8月17日(土)・18日(日)に東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンにて「九團次・廣松の会」が開催される。市川海老蔵一門として全国各地で公演を行うほか、バラエティー番組出演やCM出演など、歌舞伎以外でも幅広く活躍をしている市川九團次と、女方を軸に活躍し様々な可能性を持つ若手のひとり、大谷廣松が今回初めてふたりで公演を行う。【チケット情報はこちら】先日都内で行われた取材会で、九團次は今回ふたりでの自主公演を行うことになった経緯を「『九團次の会』を4年前からはじめて、毎回色々な形で挑戦をさせてもらってきました。廣松さんとは、普段から“何かできたらいいね”と話をしていました。本興行での舞台出演も非常に大事ですが、自分で主役を経験する事は勉強にもなるし度胸も尽く。真ん中に立って長台詞を喋り、長時間踊る事はなかなか本興行では経験できません。今回は上手くスケジュールも合い、この公演が決まりました」と語った。今回の演目は、茂山逸平監修による『柿山伏』(かきやまぶし)、そして挨拶を挟み、藤間勘十郎振付・中村京蔵 構成による『女夫蝶花臺』(つがいのちょうはなのしまだい)三場、「蝶の道行」竹本連中、「石橋」長唄囃子連中、というラインナップ。狂言、綺麗に化粧をした男女の姿を観ることのできる歌舞伎演目など、様々な日本の伝統芸能を1度に観ることが出来る。日本特有のエンタテインメントである歌舞伎、狂言を、まだ観劇経験の少ないお客さんにもぜひ観ていただきたいと語る九團次と廣松。見どころを尋ねるとふたりは以下のように語った。「歌舞伎は歴史があって、何百年も続いて今があるというのを考えるとゾクゾクします。歌舞伎は割とその当時に起こった題材にしているので、その当時を覗くことが出来ます。着物・鬘・セット・音楽家などの素晴らしさにも目を向けていただきたいです」(九團次)「日本の伝統的な喜劇である狂言。そしてお芝居の『蝶の道行』での恋の行末の心中、蝶に生まれかわるという物語性や、衣裳・道具・鬘など、諸々を含めての非日常を提供できたらと思います。これがみんなの憧れる恋の形であり、だから現代まで残ってきたんだ…ということを色彩美とともに味わっていただきたいですね。また『蝶の道行』の衣裳は素敵なので、衣裳での感情表現というのを非常に注目していただきたい。衣裳は言葉が要らない部分ですから、役者の表現と衣裳の表現が重なったときに、色々なものが見えてくると思います。それを頑張って見せられるようにしていきたいです」(廣松)すでに稽古は大詰めを迎え、いよいよふたりの公演は目前に迫った。九團次は「自主公演でいつも考えるのは、観に来ていただいたお客様にチケット代が高いねと絶対思われないようにしようという事です。安い!と思ってもらえるように、生き様を観ていただきたい。ご納得いただくものをお見せします」と意気込みを語った。
2019年08月09日恒例となった美輪明宏の秋のコンサート。今年は『美輪明宏の世界~愛の話とシャンソンと~』と題して開催される。シャンソンの名曲の数々に、そしておしゃべりに、何を込めるのか。美輪の思いをたっぷり聞いた。【チケット情報はこちら】「私のコンサートに来られたお客様は、よく、“映画を何本も観たような気持ちになる”とおっしゃいます。なかでもシャンソンは、いろんな人生のドラマが歌われていますから、そこから生きることを楽しむ方法を学べたりもするんです。たとえば恋愛に関しても、尽くして尽くして裏切られるという歌が多いのですが、そんな歌を聴けば、失恋してつらい思いをしてらっしゃる方も、きっと歌のヒロインのようにいい女になったつもりで生きていけるでしょうし(笑)、お仲間がいるとホッとして、ひとりでひがんだり妬んだり嫉んだりしなくてすむと思うんです」。そんなふうにシャンソンが描く世界は私たちの人生に励ましや安らぎを与えるのだと、詞の魅力を語る美輪。さらには、そのドラマチックで詩的な詞を乗せるメロディの美しさも格別だと言う。「デジタル化が進んだ今の人工的な音と違って、メロディに色彩があるんです。歌い手たちも豊潤な声で歌っていました。そういった美しい叙情にぜひ触れてほしいんです」。そこには、「芸術こそが今の荒れた世の中を落ち着かせてくれると思うんです」という美輪の強い信念がある。かつてシャンソン歌手として「銀巴里」で歌っていた頃には、文化人が集い芸術を語り合う時間があった。「フランス映画やドイツ映画も人気で、日本映画も小津安二郎監督や成瀬巳喜男監督の叙情的な素敵な作品がたくさんありました。もしかしたら今の若い方には、却ってレトロなものが新しく感じられるかもしれませんし、スマホやゲームから離れてそうした芸術に触れることで豊かな情操が育まれると思います。ですから、シャンソンもそんな芸術のひとつとして復活させたいと思い、今回のコンサートはオールシャンソンでいくことにしたんです」。朝ドラ『花子とアン』や紅白歌合戦で話題になった美輪の訳詞による『愛の讃歌』も歌われる。『バラ色の人生』『枯葉』といった珠玉の名曲は原曲のままフランス語で。曲の合間の語りには、歌にまつわる話はもちろん、少しでも幸せな世の中になるようにという美輪の愛があふれることだろう。美輪明宏が届けてくれるものは、やはり特別である。公演は9月7日 (土)から東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて。チケット好評発売中。取材・文:大内弓子
2019年08月09日ノスタルジックな風景の中で繰り広げられる、明るく楽しく時にちょっぴり切ない小学生の日常を描いたアニメ「ちびまる子ちゃん」。日曜日の夕方、お茶の間を温かい笑いに包み込み続けて、なんと2020年で30年。アニメ化30周年を記念して、松屋銀座イベントスクエアでは8月8日(木)より、『アニメ化30周年記念企画ちびまる子ちゃん展』が開催される。【チケット情報はこちら】展覧会の初日には、ちびまる子ちゃんの大ファンであり、原作者さくらももこ先生との交流も深かった森三中の大島美幸が会場に1番乗り。昨年急逝されたさくらももことの思い出とともに、本展覧会の鑑賞。その魅力を語ってくれた。「番組でさくら先生のエッセイをおすすめの本として紹介したら、速達で御礼の手紙が届いたんです」これがふたりの出会いのきっかけ。以降、自宅に招かれたり、番組の感想を聞かせてもらったりと親交を深めてきたという。「展示されている原画やさくら先生直筆の脚本など、貴重なものばかり。特に、先生が自宅にある空き箱やワインボトルに描いた絵があって、本当にかわいいんです!ほかにも原画や手紙、セル画などとにかく見どころが多くて、時間に余裕を持って見に来てください」とのこと。今では4歳になった息子と一緒に、毎週アニメを観ているそう。アニメ部門過去最高視聴率39.9%(1997年以降の測定に基づく/関東地区・ビデオリサーチ調べ)を記録。いまや親子2代にまでファンが広がったちびまる子ちゃん。30年の歴史を、まるちゃんと仲間たち、そしてさくら先生への愛があふれる会場で、アニメ化30周年をお祝いしよう。『アニメ化30周年記念企画ちびまる子ちゃん展』は、松屋銀座8階イベントスクエアにて8月26日(月)まで開催。また、8月12日(月・祝)には、ちびまる子ちゃんと記念撮影ができる、人数限定のグリーティングイベントも開催。グリーティングチケット(図録付き)は、8月11日(日)まで、チケットぴあにて発売中。(C)S.P (C)S.P/N.A(C)さくらプロダクション(C)さくらプロダクション/日本アニメーション
2019年08月09日7月28日(日)、劇団四季のミュージカル『ノートルダムの鐘』が京都劇場で幕を開けた。今回は2017年から約2年ぶりの上演。が、前回は2か月の期間限定上演だったため、チケットは発売後すぐに完売した。その反響を知りながら、観ることのできなかった人たちが期待を胸にここにいる。団四季「ノートルダムの鐘」チケット情報1482年、パリ・ノートルダム大聖堂の鐘が鳴り響き、幕が上がる。大聖堂に集まる人々、厳かな聖歌隊の歌、語りかけるノートルダムの大助祭・フロロー。フロローがローブを脱いだ瞬間、時代は彼の過去へとさかのぼる。フロローは“みなしご”として弟と大聖堂に引き取られるが、奔放な弟は大聖堂を追放され、その後、弟はジプシー女性との間に生まれた息子をフロローに託して病死する。葛藤の末、フロローは怪物のような容貌の赤ん坊に「できそこない」という意味の「カジモド」と名付け、大聖堂の鐘楼に閉じ込めて育てることにする…。物語のプロローグが、前回と比べて非常に印象に残る。フロローとカジモドの“宿命”。それは物語の根幹をなし、大きく激しい流れで最後へと導いていく。聖歌隊の歌声も、さらに美しく整い、そのハーモニーは清らかに、力強く、観客を大聖堂の中へと誘う。鐘楼にこもって鐘をつき、青年となったカジモド。外の世界に憧れる気持ちを、石像たちに語りかけ、歌う『陽ざしの中へ』。1年に1度の道化の祭りの日。飛び出した街で、カジモドは美しいジプシーの踊り子・エスメラルダに出会い、恋をする。フロローは彼女に邪悪な欲望を抱き、戦場から赴任して来たハンサムな警備隊長・フィーバスも心奪われる。3人の熱い視線がエスメラルダに注がれ、交錯し、スパークする…。エスメラルダを軸として展開する4角関係の愛を描いた物語。人間を容姿や地位だけで判断してはいけないというテーマ。それが『ノートルダムの鐘』と観ていたが、ドラマはもっと深く人間の光と闇をあばき、4人それぞれの苦悩を、そしてその「宿命」をくっきりと浮かび上がらせる。名古屋公演の折、海外クリエイティブスタッフが来日して作品をブラッシュアップした。キャラクターはより生き生きと、関係性を際立たせ…。その成果は物語全体に確実に表れている。が、「こんなシーンがあった?」と思うほど違う印象。合唱の素晴らしさに、そして作品の核の部分に触れた2度目。この作品は2度観の効用が体感できる。公演は2020年1月19日(日)まで京都劇場にて上演中。取材・文:高橋晴代
2019年08月09日2020年に生誕100年を迎える長谷川町子。その代表作にして、今なお国民的人気を得ている漫画『サザエさん』。そのアニメ放送開始50周年を記念して、サザエさんに縁のある地・東京と福岡で舞台版が上演決定。主演のフグ田サザエ役を務める藤原紀香に福岡で話を聞いた。【チケット情報はこちら】「最初にお話をいただいた時は、“ホントに私でいいの?”と思いましたね。だって誰もが知ってて、皆が大好きなこの家族。泣いて、笑って、ほっこりして、50年間、本当に日本中が癒されてきたと思うので、それを私がやるの?と。ただ、家族からは“地のままやん!”と言われまして(笑)。昔から、おっちょこちょいで、よく“アンタ、ほんまサザエさんやなぁ”と言われてきたことを思い出しました。今回は“誰も知らない10年後”が描かれるということで、ワクワクしている部分が大きくて。世代を超えて心に伝わる作品を作ってくださった町子先生へのリスペクトは最大限に込めつつ、キャストの皆さんと力を合わせて、劇場に来てくださるお客さんにワクワクしてもらえるような作品を作っていけたらなと思います」と、サザエさんヘアがお似合いな藤原紀香が開口一番、笑顔で語った。脚本・演出を手掛けているのは、ありふれた日常の何気ない会話の中で、普遍的な家族の姿を描き出すことに定評のある田村孝裕(劇団ONEOR8主宰)。共演者は出世して忙しくなったマスオに葛山信吾、定年退職で暇を持て余す波平に松平健、家族の悩みを猫のタマ(酒井敏也)に日々語りかけるフネには高橋惠子、大学進学したカツオに荒牧慶彦、専門学校生のワカメに秋元真夏(乃木坂46)と齊藤京子(日向坂46)のWキャスト、中学生になったタラオに大平峻也…と豪華キャストが勢揃い。「他にどんな登場人物がいるのかな?ご近所さんは登場するの?タマは人間の言葉をしゃべるのかな?私自身もまだわからないことが多いので(笑)、そこも含めて今回のエピソードを楽しみにしていただけたらと思います。皆それぞれに成長して、それぞれの生活があり、家族で一緒にいる時間が少なくなっちゃうところもあるかもしれないけど、サザエさんといえばやっぱり“一家団欒”。舞台を観終わった時に、家族のありがたさや大切さが伝われば嬉しいですね」博多座にはこれまで何度も足を運んでいるが、自身が舞台に立つのは今回が初めて。「周りの役者さんから、本当に使い勝手のいい、素晴らしい劇場だと伺っていたので、そこに自分が立つと思うと今からドキドキしますね。博多座にいらっしゃるお客様は、熱気があって盛り上がって下さる印象が強いので、今回も一緒に盛り上がれたらと思います。是非、皆さん、博多座にいらしてください!」福岡公演は9月28日(土)から10月13日(日)まで、博多座にて上演。その他、東京・明治座で9月3日(火)から17日(火)まで上演。チケットは発売中。
2019年08月09日関西ジャニーズJr.時代には、歌って踊れる美声年にして、どんな笑いをも回収できる抜群のトークセンスでも鳴らした浜中文一。Jr.卒業後は、人気ドラマ『初めて恋をした日に読む話』へ出演するなど俳優としても活躍の場を広げる。今秋には2016年に主演した、R-15指定の官能ミュージカルコメディ『50Shades!~クリスチャン・グレイの歪んだ性癖~』の再演が決定した。演出を河原雅彦が務める、おバカ度200%のロック・エンターテインメントだ。新たなキャストと再演に挑む浜中に、意気込みを訊いた。ミュージカル「50Shades!~クリスチャン・グレイの歪んだ性癖~」チケット情報原作は、映画にもなった世界累計1億部突破のベストセラー官能小説『50Shades of Grey』。それをパロディ化したオフブロードウェイ・ミュージカルを日本人キャストで上演する。物語は3人の主婦が「本を読む会」に集うところから始まる。この日彼女たちが選んだ本は、とんでもない性癖を持つ青年実業家グレイ(浜中文一)と純真無垢な女子大生アナ(水崎綾女)の歪んだ愛を描く、サディスティックな官能小説だった…。想像を遥かに上回る浜中の振り切れっぷりに、「当時のマネージャーはクビを覚悟していたようです…」と遠い目で初演を振り返る浜中。「僕としてはすっごい楽しかったです。河原さんも毎日にニヤけた表情で稽古していましたし(笑)」。劇中では専門的な“器具”を図解入りで説明するなど、エロ・バカ・ロックの三拍子が揃った筋書きは、「主婦や会社帰りのサラリーマンが日頃のうっぷんを晴らすのにもぴったり!」。それだけに、うっぷんが溜まりきらない若い女性層からの、やや引き気味な視線も同時に感じたという。「そんなん言うてもね、若い子らもエッチなことは考えてるでしょうし。日頃皆さんの脳内を駆け巡っているエロいことを僕らが堂々と舞台で表現しているだけなんで。ジャニーズWESTの濵田(崇裕)は『ネタ元を知っていると思われるから笑うのが難しかった。重岡(大毅)は隣で爆笑してましたけど』って言ってました(笑)。なにわ男子の大西流星は年齢制限で初演が観れなかったので、今回は最前列中央で観てほしいなと思います」。演出の河原から「浜中文一だからこそ上品なコメディになる」と絶大な信頼を得る浜中。「どうせやるんやったら思いっきり演じた方が楽しいんでね。エッチなセリフも生バンドのロックな演奏に乗せて歌うとカッコいいですし、エロい女性の前で炭酸を飲み干したような爽やかさもある作品なので。気楽な感じで観に来てもらえたら、楽しいと思いますよ」。公演は11月15日(金)から24日(日)まで東京・新宿FACE、11月29日(金)から12月1日(日)まで大阪・Zepp Namba、12月3日(火)、4日(水)福岡・ももちパレスにて上演。チケットは8月24日(土)10:00より全国一斉発売。チケットぴあでは8月10日(土)10:00より大阪公演の先着先行を実施。取材・文:石橋法子
2019年08月09日エロティックコメディミュージカル『50Shades!(フィフティシェイズ!)~クリスチャン・グレイの歪んだ性癖~』(演出:河原雅彦)が2019年11月から12月にかけて、東京、大阪、福岡の3都市で再演される。2016年に上演された日本初演版に引き続き、主人公のクリスチャン・グレイ役を演じる浜中文一と、今回が初のミュージカル出演で、ヒロインのアナ役を演じる水崎綾女に、舞台への意気込みを聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、全世界で1億冊が売れた大ベストセラー官能小説「50Shades of Grey」のパロディ作品。若く有能だが心から人を愛せないサディストの青年実業家・グレイと、純真無垢な大学生・アナとの歪んだ愛の形を刺激的かつユーモアたっぷりの性描写で描く。再演について、浜中は「早く再演したいなと思っていたので、すごくうれしいです。キャストが全員集まらないのではないかと思っていたけど、みなさん出て下さってよかった。(自分以外は)新キャストでどういう感じになっていくのか、今から楽しみです」と素直に語る。初演時には演出の河原が「文ちゃん以外にこの役をやれる人がいるのかなと思うくらい。森光子さんの『放浪記』くらい文ちゃんが何回もやればいいのに」と褒めていたが、浜中は「そういう風に言ってもらえる役があるのはうれしいですね。でも、この役がはまっているのがいいことなのか、分からないですけど」と笑う。そして、「稽古場では河原さんからいろいろと“お題”が出されます。無茶振りに対応して頑張っていきたいと思います」と話した。今回が初参加となる水崎は「楽曲も良くて、面白い作品だったので、すぐにやりたいと思いました。再演なので、プレッシャーはありますが、楽しみです」と話す。“エロティックコメディ”で過激なシーンも多い舞台ゆえ「河原さんや浜中さんに“(出演して)本当に大丈夫?”と聞かれる」というが、「楽しみの方が勝っています」。そして、「初めてのミュージカルなので、しっかり歌が届けられたら。浜中さんのファンの方もたくさん見にこられると思うので、私が演じるアナに、ご自身を投影していていただいて、浜中さんにいろいろされている姿を想像してもらえるいい機会かなと思っています。ぜひ見に来てください」と意気込んでいた。東京公演は11月15日(金)から24日(日)、新宿FACE。大阪公演は11月29日(金)~12月1日(日)、Zepp Namba。福岡公演は12月3日(火)・4日(水)、ももちパレス。出演者は、浜中文一、水崎綾女、シルビア・グラブ、野口かおる、青木さやか、福田転球、レディビアード、カイル・カードほか。取材・文:五月女菜穂
2019年08月07日8月9日(金)より公開されるディズニー映画「ライオン・キング」の全編を80名のフルオーケストラ生演奏と合わせて楽しむ「ライオン・キング」ライブ・オーケストラが、8月に東京、大阪、愛知で開催。同公演で指揮を務めるニコラス・バックがコメントを寄せた。【チケット情報はこちら】「ライオン・キング」ライブ・オーケストラは、ニコラス・バックの指揮により、日本各地のオーケストラが、スクリーンに映し出される映画全編に合わせてサウンド・トラックを忠実にシンクロ演奏するコンサート。世界初演となる同公演で指揮を務めるニコラス・バックは、2017年4月に映画公開直後に東京、大阪で開催したエマ・ワトソン主演「美女と野獣」ライブ・オーケストラの世界初演、2018年「スター・ウォーズ」初期3部作を全編フルオーケストラ生演奏付きで1日で上映するコンサートなど話題公演の指揮を務めている。世界中で数多くの映画のシネオケに携わり、2015年以来、シネオケの指揮で毎年来日している。ニコラスは「『ライオン・キング』といえば、素晴らしい音楽。それを映画全編オーケストラで演奏できる機会を与えてくださり、本当に嬉しく思います。世代を超えて長きにわたり愛されてきたアニメーション(1994年公開)の『ライオン・キング』が超実写版として甦ることにより、再び、この素晴らしい音楽が取り上げられ、『サークル・オブ・ライフ』『愛を感じて』などのエルトン・ジョンとティム・ライスによる歌曲、映画音楽界の巨匠ハンス・ジマーによるスコア曲のオーケストレーションが現代の観客のためにどのように手が加わっているのか。本公演は世界初演ということで、最初に我々はそのオーケストラ生演奏用のスコアを演奏でき、日本のお客さまは、世界で1番早く聴くことになります。革新的な映像とオーケストラの生演奏で、最も臨場感のある「ライオン・キング」の世界を創り上げることができるよう頑張ります!」と意気込みを語っている。チケットはチケットぴあにて発売中。■「ライオン・キング」ライブ・オーケストラ8月22日(木)~25(日) Bunkamuraオーチャードホール(東京都)8月27日(火) フェスティバルホール(大阪府)8月29日(木) センチュリーホール(愛知県)Presentation licensed by Disney Concerts. (C)Disney
2019年08月07日8月10日(土)にサンケイホールブリーゼで行われる『米朝一門会 令和夏の陣 「昭和入門軍」vs「平成入門軍」』。昼の部は、桂南光、桂雀三郎、桂千朝、桂塩鯛、桂米團治、桂団朝らが出演する「昭和入門軍」が、夜の部は桂南天、桂米紫、桂吉弥、桂しん吉、桂ちょうば、桂二葉らが出演する「平成入門軍」がそれぞれ、落語会を開く。米朝一門会 令和夏の陣 「昭和入門軍」VS「平成入門軍」チケット情報昭和入門軍、平成入門軍を代表して、南光、団朝、南天、二葉が取材会に登場し、意気込みを語った。「米朝一門でサンケイホールブリーゼには何度も出させていただいておりますが、こういう企画は初めてです。噺家は年を重ねていたほうがいいに決まっているのですが、ひとつだけひっかかることがあります。細かいことですが、入場料金が我々は5000円で、平成入門の若い人たちが4500円。500円の差しかないんですわ。私が一般のお客様なら平成入門の方に行きますね。1コインでも安いほうがいい!」と昭和入門軍の南光、冒頭から沸かせた。同じく昭和入門軍の団朝「お盆なので、天国でうちの師匠(桂米朝)が?お、こんなことをやっているのか“と喜んでくれるような一日になったらいいなと思います」と笑みを浮かべ、平成入門軍の南天とは同い年であることから「同じ年齢の人間が昼と夜に出ているというところも面白いのではないかと思います」と見どころを語った。平成入門軍の南天は「平成と昭和と別れた落語会は面白いと思います。まさかサンケイホールブリーゼでの米朝一門会でトリなんて。吉弥さんも米紫さんもみんな面白いので、彼らに負けないようにできたら」と気合を入れた。サンケイホールブリーゼでの米朝一門会に初出演という二葉は「出させていただいてめちゃくちゃうれしいです」と声を弾ませ、「私は平成入門軍のトップで、昭和入門軍のトップは米團治師匠ということで、米團治師匠に負けないようにできたらと思います!」と意外なところでのライバル心を燃やした。昼夜とも、大喜利も開催。「大喜利は苦手」と話した南光、当日はどう魅せるか、こちらも注目だ。取材・文:岩本
2019年08月07日2020年1月8日(水)に開幕するミュージカル『フランケンシュタイン』のファン感謝祭イベントが、7月29日に行われた。会場には抽選に当たった150名と報道陣が集まり、出演者、演出家、プロデューサーらのトークや歌唱を楽しんだ。【チケット情報はこちら】登壇したのは、2017年の日本初演に引き続き出演する中川晃教、柿澤勇人、加藤和樹、小西遼生、そして演出の板垣恭一。東宝の篠崎勇己プロデューサー司会のもと、約40分のトークが行われた。2役を演じる魅力について、中川は「俳優としてはふたつの役をどう生きるか、お客様は2つの顔を見られる」と紐解く。同役を演じる柿澤は「1幕では新しい命を創造する天才科学者。ある意味一本筋の通った役です。2幕は180度違う役。カロリー的にはしんどいですが、楽しんでやれた」とコメント。ダブルキャストについて、相手役のひとり、加藤は「アッキー(中川)は共に進んでいく、カッキー(柿澤)は支えてあげなきゃ」と違う印象を持つ。また同役の小西がふたりの違いを「カッキーは目で芝居と目で表現し、アッキーは歌ですごく表現する。(表現の)飛ばし方は違うけれど、同じところに来る」と説明すると、加藤も大きく頷いた。板垣は「韓国版の初演と再演を見て、良いとこどりをした。日本版はシーンを追加したので上演時間が長くなっていたが、韓国メディアから「どこをカットしたんですか?」と聞かれて嬉しかった。短く感じたんだな」と嬉しそう。途中、なんと熊カレーが登場!会場に良い香りが漂う。劇中の「クマ、オイシイ」という台詞が人気で、初演時も急きょロビー販売がおこなわれた熊カレー。「食べやすい」「美味しい」と食べる5人を眺める不思議なトークイベントに……。小西は「俺のは肉がない」とぼやいていたが、全員ペロリと完食した。登壇者ばかり食べていては悪いと、抽選で熊カレーの缶詰をプレゼント。それぞれが2枚ずつクジを引き、10名に熊カレーが当たった。トーク後に新キャストとなる露崎春女が歌唱を披露。音楽とともに登場し、すぐに『その日に私が』を歌い上げた。緊張もしていたようだが、まっすぐな声が心地よい。歌い終えると「ミュージカル出演は初めてで楽しみ」と言う露崎を、他の出演者が温かく向かえた。最後にそれぞれがコメントを述べ、中川が「この作品からミュージカルがもっと広まってくれたら」と締めくくった。ファン達の拍手に見送られ、再演への熱気を強く感じるイベントだった。取材・文:河野桃子※篠崎勇己の「崎」は立つ崎
2019年08月07日ピアニスト清塚信也が、邦人クラシック系男性ピアニストとしては初めてとなる、日本武道館での公演「KENBANまつり」を8月16日(金)に開催する。東京2020に向けて長期改修に入る日本武道館での、これが改修前最後の公演でもある。【チケット情報はこちら】「うれしいし、気合いも入っているんですけど、ぼくは性格的に、業界を背負ったりする人じゃないので(笑)。武道館で弾くのも10人のサロンで弾くのも、人前で弾くという心構えはそんなに変わりません。ただひとつあるとすれば、“武道館なんだからいいじゃん”って言えば大抵のことは通るかなって思ってます(笑)。ぼくは今までわりとアコースティックなバラード調の曲を求められていたんですけれども、“ロックとかやってもいいよね?武道館なんだから!”ってね」そう。ジャンルにこだわらない音楽活動を続ける清塚だが、今回はそれをさらに突き詰めたチャレンジになりそう。予定曲目も、公演に合わせて7月にリリースした「完全にロックです」というバンド編成のミニ・アルバム『SEEDING』の収録楽曲はもちろん、オリジナルのソロ曲、クラシック、さらにはなんとピアノ10台による《第九》!実に多彩。こだわっているのは「インストゥルメンタル(インスト)」だ。「日本って、インストがヒット・チャートに入ってこないじゃないですか。それがすごい残念で。欧米だとヴォーカル曲の中にインストが、がんがんランク・インしてくるんですよ。だからインスト・ファンをゼロから獲得していきたいという思いがあって、アルバム・タイトルも『種まき』という意味の『SEEDING』。かれこれ10年以上やりたかったんです。でも、一緒にやりたいと思うメンバーがなかなか集まらなかった。それが去年から福ちゃん(福原将宜・ギター)たちと急接近して仲良くなって、最後のピースがはまった。縁ですね」武道館にはその「SEEDING」のバンド・メンバーはもちろん、スペシャル・ゲストとして、バラエティ番組での共演でもおなじみ、「あらたまって言うのが恥ずかしいぐらい公私ともに仲が良い」というヴァイオリニストのNAOTOも出演する。「一生に1度聴けるかどうかというサウンドになると思います。とくに、10台以上のピアノが一斉に鳴る空間って、生きてるうちにそうは出会えないですから、楽しみにしてほしいですね」「イベントでスタンディング・オベーションを強要される雰囲気とか、嫌ですよね」と笑う清塚。だからこそ、「一見(いちげん)さんにやさしいコンサート」を約束してくれた。その誘いに乗せられて、「初めてのインスト」を8月16日(金)からスタートするのは、絶対に楽しい。取材・文:宮本明
2019年08月07日日本演劇界を代表する演出家・栗山民也と、数々の映画賞で主演男優賞に輝き、今最も注目を集める若手俳優・菅田将暉が初タッグで『カリギュラ』に挑む。公演に向けて、菅田が意気込みを語った。「カリギュラ」チケット情報『カリギュラ』は、20世紀のフランス文学界を代表するアルベール・カミュによる傑作戯曲。カミュ自身が『異邦人』『シーシュポスの神話』とともに“不条理三部作”と位置付けた作品で、暴君として知られるローマ帝国第3代皇帝カリギュラを題材にした物語だ。デビュー10周年を迎えた菅田、そのひとつの区切りとして挑む暴君カリギュラに、「学ぶことがたくさんありそう」と期待を募らせる。「最近気が付くと、正解でも不正解でもない大きなものと闘う役が多くて、カリギュラはそれを締めくくるような人物というか。30歳になる前の今のうちにやりたいなっていう思いはありました。カリギュラって何かの象徴なんでしょうね。自分でもいろんな発見があるんだろうなと、楽しみです。この作品を経て次の10年が見えてくるような気もするし、下手したら、もうお芝居はいいやってなるかもしれない(笑)。それくらいの気合で臨みたいと思います」。映像での活躍が著しい菅田だが、2、3年に一度は舞台に立ちたいとも語る。「舞台と映像で違うのは、やはり“生”のエネルギー。お客様が目の前にいるから、エネルギーの方向性が違うように思います。あと、僕は普段、一回やると同じことをしたいとは思わないんですけど、なぜか舞台は飽きがこないんですよ。だからこれまでも楽しんで演じてこられましたし、今回の作品も、スチール撮影のときから音楽、スモーク、照明、衣裳で作り込んで、ひとつのお芝居を作るような感覚でしたので、すごくワクワクしました」。演出家・栗山民也との初タッグについては「以前、栗山さんが演出された『夢の裂け目』を拝見して、役者陣や空間に対しての愛情やリスペクトを感じました。今回、どんな演出をつけていただけるのか、楽しみです」と語りつつ、「栗山さんとタッグを組めるのも、大先輩方と共演できるのも、いろんな可能性に満ちているなと思います。型にはまらず、自分なりの道を探していきたいと思います」と意気込みを見せた。公演は11月9日(土)から24日(日)東京・新国立劇場 中劇場を皮切りに4都市で上演。関西公演は12月5日(木)から8日(日)兵庫・神戸国際会館こくさいホールにて上演、チケットは8月17日(土)発売開始。文:黒石悦子
2019年08月06日だいすけお兄さんで親しまれる横山だいすけが、世界の名作をユーモアたっぷりに届けるミュージカル・コンサート『だいすけお兄さんの世界迷作劇場パート3 2019-20』の全国ツアーが幕を開けた。「横山だいすけ」チケット情報「皆と一緒に名作を旅したいと思うんだ。おいらの名前は孫悟空!」と、横山の元気のいい掛け声で、1部のミュージカル『西遊記』が始まった。他人の肉まんまで食べてしまうお調子者の孫悟空(横山)が、お猿のポーズを決めながら歌い、所狭しと舞台を駆け回り、客席を盛り上げる。いたずらが過ぎて、修行の旅にお供することになった孫悟空は、三蔵法師や豚の猪八戒、カッパの沙悟浄とともに珍道中を繰り広げる。驚かされるのは、横山をはじめとするキャスト全員の歌のうまさだ。横山の澄み切った伸びのある歌声は一段と会場に響き渡る。それに加え、大作ミュージカルに出演経験があるというのもうなずける、ほかのキャストも負けてはいない。特に孫悟空、三蔵法師、猪八戒、沙悟浄がアカペラで歌う「トルコ行進曲」のハーモニーは迫力満点だった。「世界迷作劇場の3回目になる今作は、歌のシャワーで音楽があふれています。セリフの量よりも歌のほうが多く、ミュージカルのイメージが強い。子どもたちが西遊記を知らなくても、僕らの表情や動きを見たら伝わると思いますし、音楽があるので、そのエッセンスが必ず届くはずです」と、横山も自信を見せる。孫悟空がにょい棒をマイクスタンドにしてロックンローラーのように歌う童謡「アイアイ」では、客席が大いに盛り上がった。「ロック調の歌は、今回、振り切った大きなチャレンジですね。会場中の子どもたちや大人に声を出してもらう。あの曲だけバーンと出たら、たぶん、子どもたちはびっくりしちゃう。でも、物語が積み重なっていく上での必然性のある曲なので、受け入れてもらえたと思います」自由気ままで、失敗ばかりしていた孫悟空が、人を助けるために奮闘していく。「歌の随所に『どんなことでも失敗を恐れずやってみよう』という言葉が入っているんです。僕だけではなく、色んなキャストがそれを歌っている。終演後、皆さんが『何かにチャレンジしてみようかな』と、前向きな気持ちになってもらえればうれしいですね」第2部のコンサートでは「地球ぴょんぴょん」「ぼよよん行進曲」などおなじみの曲に会場中が飛び跳ね、大きくジャンプする。その一体感に皆の笑顔があふれた。休憩なしで全速力のノンストップの公演に、横山は最後に舞台上で倒れ「もう思い残すことはありません」とおどける。「迷作劇場は、歌や舞台セット、照明、何もかもがパワーアップしすぎていて、手ごたえを十二分に感じた」という。この夏、ぜひ、体感してほしい。取材・文:米満ゆうこ
2019年08月06日学ラン姿で踊る男性のみのダンスカンパニー・コンドルズ。ダンスはもちろん生演奏、人形劇、映像、コントも展開する彼らの舞台は、性別年齢国籍を超えて幅広いファンを持つ。毎年恒例の福岡・イムズホール公演を前に、プロデューサー兼出演者の勝山康晴と、福岡出身のダンサー・ぎたろーが意気込みを語った。【チケット情報はこちら】今や“コンドルズといえば学ラン”のイメージが定着しているが、やはり初めて観る人からは“なぜ学ランなのか”と必ず聞かれるという。コンドルズ創設メンバーでもある勝山の解説によると「“青春が終わってないから”というもっともらしい理由もあるんですが(笑)、実際は、結成当時、自前で揃えられる衣装が学ランだったから、ですね。学ランって無個性なだけに、身体の個性が引き立つ、動きのキレが見える、なんてアーティスティックな長所もあるんですよ。海外ツアーでも興味持ってくれるし、喜ばれるし」。結果、トレードマークにもなり、衣装代も浮く。なんとも利点ばかりのようだ。20代から50代までが集まるカンパニー。最近では、主宰の近藤良平と若手が中心になってシーンを作り、後でベテラン組が「よぉーし、やるか!」と動き出すスタイルに変わりつつあるという。「世界のトップ企業は、上司も部下も関係なく意見を出し合っている。コンテンポラリーダンスというジャンルは舞台芸術の中で先端を行く予定(笑)なので、僕らも先を行くチームとして全員で関わって作品を作ってます」(勝山)「稽古の時から、こんなにも笑いが絶えない稽古場ってあるかな?っていうくらい、とにかく楽しくて。本番でも、その楽しい雰囲気がそのまま客席に伝わっているから皆さんにも楽しんでもらえるんだと思います」(ぎたろー)新作『Don’t Stop Me Now』のツアー公演はまもなく開幕。ぎたろーは「何も考えず観に来ても“何か楽しかった!”という気分になれるんじゃないかな。明確なストーリーはないんですが、深読みしたらいくらでもできるし、色んな見方ができるのがコンドルズの良いところ。初めて観る方にも楽しい気分になっていただけると思います」。そして勝山も「今、“生き辛い世の中だよな”という雰囲気があるじゃないですか。将来への不安とか。でも僕らの舞台を観てそういうモヤモヤを吹き飛ばして、前向きに生き生きと過ごしてほしいんですよね。劇場を出た時、心の中で“Don’t Stop Me Now”とつぶやいてもらえたら、僕らの思いが伝わったのかなって。それが今の目標ですね」公演は全国7か所で、2019年8月からスタート。福岡公演は8月31日(土)、9月1日(日)の2日間、イムズホールにて。チケットは発売中。
2019年08月05日安全地帯が11月16日(土)に初となる阪神甲子園球場でのライブを開催する。【チケット情報はこちら】日本・アジア全土での作品売上は約2,000万枚超を記録。昭和、平成そして新時代の音楽シーンの頂点に君臨し続ける安全地帯。1982年のデビューから37年、5人組バンドとして1度もメンバーを変えずに活動を続け『ワインレッドの心』『悲しみにさよなら』など時代を超越するメガヒットを連発。リーダー玉置浩二は、米国billboard誌(2017年1月全世界配本号)において“アジア最高のヴォーカリスト”として評され、近年は海外でのフルオーケストラとの共演も実施、今夏はロシア国立交響楽団との共演を果たすなど、ジャンルと国境を超えた音楽活動を展開中だ。今回の甲子園ライブは、玉置自身が「さよならゲーム」と命名。ダイナミックな安全地帯サウンドが轟く「さよならゲーム」の大舞台で新時代の安全地帯がどんなメッセージを放つのか。チケットの一般発売は8月6日(火)午前10時より。■安全地帯 IN 甲子園球場「さよならゲーム」11月16日(土)開演15時※雨天決行。ただし、荒天の場合、公演を中止させていただく場合がございます。会場:阪神甲子園球場(兵庫県)出演:安全地帯料金:【1】一般8,500円【2】グループ割引きチケット2名:16,000円3名:22,500円4名:28,000円【3】SS席12,000円※価格はすべて税込み※全席指定、4歳未満入場不可(4歳以上チケット必要)※SS席とはアリーナ前方の座席になります(枚数限定)※SS席はグループ割引対象外です。
2019年08月05日子供も大人も楽しみながら学べる恐竜ライブショー『世界一受けたい授業 THE LIVE 2019 もう一度恐竜に会える夏!』が、8月3日(土)に埼玉・さいたまスーパーアリーナで開幕する。同イベントは、人気TV番組『世界一受けたい授業』(日本テレビ)から生まれたイベントとして、昨年夏に全国5大アリーナで開催、18万人を動員した人気イベントの続編だ。「世界一受けたい授業 THE LIVE 2019 もう一度恐竜に会える夏!」チケットぴあ特集ページ昨年に引き続き、芦田愛菜、八嶋智人、山崎樹範の3人が出演。観客は、八嶋智人が演じる土岐博士が発明したタイムマシンで、愛菜ちゃん、助手のヤマシゲらと共に恐竜の時代を冒険していく。ますます大人っぽく成長した愛菜ちゃんが、キュートなダンスと共に歌う「タイムマシンにおねがい」は必聴だ。八嶋と山崎によるユーモアたっぷりのアドリブも、昨年よりパワーアップして爆笑間違いなし。見どころとなるのは、会場をところ狭しと動きまわるリアルな恐竜たち。今年初登場となる全長25メートルの実物大ブラキオサウルスは、天井にぶつかりそうなほどの大きさで大迫力。昨年客席で暴れ回って子どもたちを恐怖に陥れた、獰猛な肉食恐竜のラプトルやアロサウルスもパワーアップして再登場。昨年以上の暴れっぷりだ。ティラノサウルスやトリケラトプスなど、映画『ジュラシック・パーク』シリーズでもお馴染みの人気恐竜ももちろん登場する。目の前まで迫ってくるリアルな恐竜には、大人も大興奮することまちがいなしだ。昨年同様、恐竜学者で北海道大学の小林快次先生による恐竜についての解説や、『世界一受けたい授業』で人気の“アハ体験”コーナーもある。また、さいたまスーパーアリーナには東京都立高島高等学校、大阪城ホールには京都府立山城高等学校のダンス部が出演。高校生ダンスチームによる華麗なパフォーマンスも見どころだ。『世界一受けたい授業 THE LIVE 2019 もう一度恐竜に会える夏!』は、8月3日(土)と4日(日)に埼玉・さいたまスーパーアリーナ、8月11日(日・祝)と12日(月・休)に大阪・大阪城ホールの2会場で合わせて10万人を動員予定。2019年の夏休みの思い出は、『もう一度恐竜に会える夏!』に決まりだ。文:榑林 史章/撮影:鈴木 俊介
2019年08月02日今週末 8月3日(土)4日(日)に瀬戸田サンセットビーチ(広島県尾道市)で『Setouchi Beach Jam 2019』が開催される。【チケット情報はこちら】今回、初開催となる同フェスは音楽、アート、平和がテーマ。出演者はAttractions、Keishi Tanaka、TURTLE ISLAND、SANABAGUN.、奇妙礼太郎with塚本功ら27組。会場となる瀬戸田サンセットビーチは、瀬戸内しまなみ海道の中央・生口島に位置する通称”レモンの島”。穏やかな海と開放感いっぱいの景色と共に音楽が満喫できる。前売チケットは、8月2日(金)23:59まで発売中。■「Setouchi Beach Jam 2019」日時:8月3日(土)・4日(日)各日開場 10:00 / 開演11:00会場:瀬戸田サンセットビーチ(広島県尾道市瀬戸田町垂水1506-15)料金:1日券 6,500円2日券 12,000円(タオル付)※小学生以下入場無料(要保護者同伴)※雨天決行(荒天の場合は中止)出演:【8月3日(土)】Keishi Tanaka / LEARNERS / ザ・マックショウ / Rickie-G / SANABAGUN. / Skalab Notes / T字路s / TURTLE ISLAND / 在日ファンクほか【8月4日(日)】Attractions / BAGDAD CAFE THE trench town / BLOODEST SAXOPHONE feat. CRYSTAL THOMAS / THE COLTS / 犬式(INUSHIKI)/ 金佑龍 / 奇妙礼太郎with塚本功 / ワンダフルボーイズほか
2019年08月02日米倉涼子が主演するブロードウェイ・ミュージカル『シカゴ』の来日公演が8月1日、大阪・オリックス劇場で開幕した。その開幕を前に、ゲネプロと囲み取材が行われ、米倉のほか、アメリカ・カンパニーの来日キャストから、ヴェルマ・ケリー役で史上最多出演数を誇るアムラ=フェイ・ライト、物語の鍵を握る悪徳敏腕弁護士ビリー・フリン役のピーター・ロッキアーが取材に応じた。ブロードウェイミュージカル「シカゴ」チケット情報女優デビュー20周年の米倉、7月には自身3度目となるブロードウェイ公演でも主演ロキシー・ハート役を務めてきた。「とにかくたくさんのお客様に喜んでいただけたので、日本公演も精一杯頑張りたい」とコメント。ピーターは「涼子とは舞台上でとても楽しく上演できている」と笑顔で語り、公私ともに“相棒”というアムラも「涼子と私たちは毎日より良くなっている。涼子とは親友同士としての化学変化も楽しみたい」と上々の仕上がりをアピールした。本作は1997年初演、これまでトニー賞最優秀リバイバル・ミュージカル作品賞を含む6部門、ローレンス・オリヴィエ賞2部門、グラミー賞を獲得。アメリカ(ブロードウェイ)作品として歴代1位のロングラン、世界36か国、500都市以上、12言語で上演されているメガヒット・ミュージカルだ。実話に基づいたふたりの“悪女”によるシンデレラ・ストーリーはスキャンダラスで、『オール・ザット・ジャズ』など劇中を彩るナンバーも名曲揃い。加えて鬼才ボブ・フォッシーによる振付はスタイリッシュかつセクシーで、それらが三位一体となり極上のエンタテインメントとして、色褪せぬ輝きを放ち続けている。7月31日には、ミュージカルCD「シカゴ」の日本盤ボーナス・トラックで、米倉涼子が歌う『ロキシー』が世界120か国以上で配信された。世界デビューについて問われた米倉は、「なぜ私が?と、いまだに信じられません」と恐縮しきり。だがニューヨークでのレコーディングは「ブロードウェイのアンサンブルボーイズふたりにも歌を入れてもらい、とても楽しい時間を過ごすことができました」と振り返った。また米倉にとって8月1日は自身の誕生日。「ハッピーバースデー!」とピーターからバラの花束を受け取った米倉は「誕生日なんて忘れてた」と驚きの表情。『シカゴ』の本拠地、ブロードウェイのアンバサダー劇場を模したケーキが運ばれると、3人は「素敵ー!」と声をあげた。そんな祝福ムードのなか、改めて米倉が日本公演に向けて意気込みを語った。「今回は半分以上が初めて共演させていただくメンバーです。最後のリハーサルでも、みんなで一丸となって前を向いて気持ちをひとつに整えたので、長丁場になりますが、日本公演も精一杯がんばります!」と力を込めた。公演は8月4日(日)まで大阪・オリックス劇場、8月7日(水)から18日(日)まで東京・東急シアターオーブにて上演。
2019年08月02日8月2日(金)より大阪・新歌舞伎座で幕を開ける「新歌舞伎座開場60周年記念特別企画 梅沢富美男・コロッケ特別公演」。第一部は『大笑い!おかしな おかしな 男の花道』を上演。コロッケ演じる長崎出身の蘭学眼科医・土生玄碩(はぶげんせき)と、梅沢富美男演じる役者・加賀屋豚右衛門の友情物語で、1956年に公開された小国英雄原作の『男の花道』のパロディだ。第二部はコロッケの妙技が堪能できる『コロッケものまねエンターテイメント2019』を、第三部は『華の舞踊絵巻』と題し、梅沢富美男が当代一の女形で魅了する。「梅沢富美男 コロッケ 特別公演」チケット情報8月1日、公開ゲネプロを終えた梅沢とコロッケが、互いの印象や特別公演について語った。舞台では初共演というふたり、「10日間お稽古させていただき、どんな化学反応が起きるか楽しみにしていました。リハーサルで本当に化学反応が起きて、この芝居をどうまとめたらよいのかとおどおどするという、役者として初めての体験をさせていただきました」と梅沢。コロッケは「抑えて動くという静の動きがやっぱり梅沢さんだなと思いました。芝居も舞踊ショーも見ていて勉強になるところがいっぱいあるので、正直に“いっぱい盗みます”と言いました」と明かした。そして、「最後のシーンも、見ていたらボーっとしちゃうんです。綺麗で、華やかで。梅沢さんは、ちょっとした動き、腰の落とし方、手の曲げ方、目線など一つ一つのふりが全部違いました」と目を輝かせる。三部とも自信があると梅沢、「お値段以上のものになりました」と胸を張る。その横でコロッケも「普通は別々でやる3つのショーを1度に見られる舞台です。梅沢さんの胸を借りて一生懸命やらせていただきます。絶対に損はさせません!」と意気込んだ。公演は8月2日(金)から27日(火)まで、大阪・新歌舞伎座にて。チケット発売中。取材・文:岩本
2019年08月02日世界中の珍しい昆虫やカブトムシを観察できる夏休みの人気イベント「大昆虫展in東京スカイツリータウン」が今年の夏も好評を博している。都会ではなかなかみつけることが難しい300匹の生きたカブトムシと触れ合える「ふれあいの森」(8月からはクワガタも追加される)を中心に、今年も魅力あふれる展示が用意された。7月19日に行われた内覧会では、同展覧会のアンバサダーを務めるカブトムシマニアの俳優、哀川翔を中心に、応援大使のカブトムシゆかり、応援団長を務める井上咲楽、監修協力の九州大学総合研究博物館助教の丸山宗利、昆虫食研究家の内山昭一らが見どころを語った。【チケット情報はこちら】7回目となる今年の大昆虫展のテーマは「スポーツ」。小さな体に秘められた昆虫の脅威のパワーを解き明かし、虫になり切る様々な装置が登場する。例えば、力自慢の子どもたちにお勧めしたいのが「カブトムシパワー」。綱を引っ張る力を測定し、ルリボシカミキリ級から最強のヘラクレスオオカブト級まで測定できる。また、樹にぶら下がる虫の力を体感できるのが「昆虫ボルダリング」、その他、オリンピックの競技方式で短距離走やジャンプ力のある虫の標本の展示も。今回の大昆虫展での異色イベントが金曜日のナイト営業限定で開催される「昆虫食教室」だ。昆虫食研究家の内山は持続可能の食料として注目される昆虫について説明。この日、クワガタの角を意識したヘアスタイルで登場した本展覧会の応援団長で、虫を食べるのが趣味のタレント、井上は「食材として単純においしい、虫を見ると、どんな味だろうとワクワクする」と熱く昆虫食の勧めを解き、「僕は育てるのが主だから……食糧難になったら考えます」と及び腰の哀川に、蝉の幼虫の燻製を持ってにじりよる場面もあった。哀川とカブトムシゆかりは、「大昆虫展でカブトムシを傷つけないように触れるコツを学んだら、次のステップとしてぜひ、飼育に挑戦してほしい、幼虫から蛹、そして成虫へと変化するプロセスを見守り続けるのは楽しい」と話す。また、丸山は「昆虫が苦手、怖いという方のために今回は見て美しい昆虫を集め展示しています。虫嫌いは偏見によるもので、まずは慣れてほしい」と訴える。会場内には、農薬の代わりに害虫駆除を期待され、品種改良されたナミテントウの生体展示や、侵略的な外来種として危惧されるヒアリのアクリル標本もあり、夏休みの研究対策にもバッチリだ!大昆虫展は9月1日(日)まで。入場料は大人(高校生以上)1,000円、子ども(4歳以上)700円、大人1名・子供1名の親子券が1,500円。取材・文:金原由佳
2019年08月02日ヨーロッパで今最も注目の高いバレエカンパニー、「バレエ・アム・ライン」による初来日公演が、今年9月20日(金)・21日(土)に東京、9月28日(土)には兵庫にて開催される。【チケット情報はこちら】その演目はバレエを見たことがない人でも知っている有名な演目《白鳥の湖》だ。マニュエル・ルグリの後任として2020年シーズンよりウィーン国立バレエの芸術監督就任が決まっている鬼才マーティン・シュレップァーが世界初演時の原典譜と台本を用いてチャイコフスキーが理想とする《白鳥の湖》を新演出。ファンタジーよりリアリティを追求した物語性豊かな作品は、見慣れた≪白鳥≫のイメージをガラっと変える。日本公演のアンバサダーに就任したのは、元宝塚歌劇団花組男役トップスターで、現在は女優として活躍する真飛聖。真飛は公演の見どころについて、「セットがシンプルで、衣装もチュチュや白タイツは登場しない。人間がシンプルな姿で表現することで、観る者の想像力を掻き立てる演出になっている」と語る。また、ドイツ・デュッセルドルフを訪れ現地でバレエ・アム・ラインのレッスンを見学した真飛。「バレエダンサーは華奢なイメージだけど、バレエ・アム・ラインのダンサーたちは裸足で踊ったり、アクロバティックな振付が多いので、筋肉がすごい!女性ダンサーも肉体がバレリーナというよりアスリートという感じで、バレリーナであんなに筋肉質なダンサーは初めて見ました」とダンサーたちの肉体美を絶賛。自身も小さな頃からバレエをやっていたというが、新しい世界観での《白鳥の湖》に驚きを感じたと言い、「ちょっと敷居が高いなと思う人でも、彼らのスタイリッシュで力強いパフォーマンスを観たら衝撃を受け、その肉体表現にさらに興味が湧いて、もっとバレエを観たいと思ってもらえると思う。これまでバレエを観たことがなくても、気軽に劇場に来ていただけたら」とメッセージを送った。公演は9月20日(金)・21日(土)、東京・Bunkamura オーチャードホールにて、9月28日(土)兵庫・兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールにて。またアンバサダーの真飛がドイツ・デュッセルドルフを訪れ、同公演を紹介する特別番組「恋するバレエ~真飛聖魅惑のドイツ旅~」が、8月4日(日)朝5時15分より関西テレビ放送にて、8月25日(日)15時30分よりBS日テレにて放送される。チケットはいずれも発売中。
2019年08月02日誰もが愛したくて、愛されたくて、受け入れたくて、受け入れてほしくて……そして偏見がある。サンシャイン劇場で上演している舞台、三ツ矢雄二プロデュース LGBT THEATER Vol.1「MOTHERS AND SONS ~母と息子~」は、そんなひとりの女性とゲイカップルの家族の話だ。上演は8月4日(日)まで。【チケット情報はこちら】ニューヨークに住むキャル(大塚明夫)とウィル(小野健斗)は同性婚をし、バド(阿部カノン、中村琉葦ダブルキャスト)という11歳の息子と暮らしている。クリスマス前のある日、そこに突然、前触れなくキャサリン(原田美枝子)が訪ねてきた。彼女は、キャルのかつての恋人・アンドレの母親だ。アンドレは20年以上前にエイズで亡くなっており、最近に夫を亡くしたキャサリンは、喪失感のなか「なぜ息子は死んだの?なぜ自分は孤独で、あなた達は幸せなの?」とキャルや自分も追いつめていく……。本作は第68回トニー賞(2014年)戯曲賞にノミネートされた。近年、ブロードウェイではLGBTにまつわる作品が増えている。この舞台となるニューヨークで同性婚が合法となったのは、2011年7月。日本では今月同性婚を認めないのは重大な人権侵害」と日本弁護士連合会が意見書を国に提出したばかりと、ニューヨークに比べてかなり遅れている。そのため人によっては、本作内で交わされる会話に馴染みが少ないかもしれない。ただこれは、タイトルにもあるようにすべての“母親”という役割の女性と、誰かの息子たちの心を巡る物語だ。小ぎれいで広々としたリビングでの1時間40分の会話劇。互いに相容れない気持ちを持ちながら、拒絶することもせず同じ時間を過ごす。原田の不安定だけれど力強い佇まいが、大塚と小野演じるゲイカップルに対して際立つ。しかしその影で、3人それぞれが抱える偏見がちらほらと露呈もする。大人達の複雑な思いなどまだ知らず、少年・バドだけは輝くばかりの未来を見つめて微笑んでいる。素直でまっすぐで甘えん坊なバド。彼の幸せそうな様子から、ここがどんな温かい家庭で、キャルとウィルがどれだけ良い両親なのかが想像できる。バドがダブルキャストなので、演じる俳優によって男3人の家庭から受ける印象も変わるだろう。登場するのが同性愛カップルだからこそ、「血の繋がりや家族とはいったいなにか」という命題が立ち上る。愛し合うこと自体は複雑なことではないはずなのに、なぜ噛み合ないのか……今の時代に突きつけられた、大きな課題でもある。取材・文:河野桃子
2019年08月02日脚本・演出を勤める西条みつとしが主宰する劇団TAIYO MAGIC FILMの旗揚げ公演だった「HERO」、このたび2019年夏バージョンとして東京・ヒューリックホールにて7月31日に幕を開けた。開幕に先駆け、ゲネプロが行われ、7年ぶりとなる本作品を、廣瀬智紀、北原里英、小松準弥、前島亜美ほか、出演者らが熱く演じきった。【チケット情報はこちら】ヒーローにあこがれていた少年時代も、今は毎日がうまくいかない飯塚広樹(廣瀬)。広樹はある日、仕事中の不注意をきっかけとした怪我で入院することになる。見舞いにきた彼女の浅美(北原)は、広樹とある約束があり、まもなくその日を迎えようとしていた。その約束が、「2年間限定の恋愛」というもの。付き合い始める前に広樹から言われ、条件を快諾した浅美だが、今は別れたくないと思っている。ふたりを別れさせたくない広樹の妹・真菜(前島)は、雑誌でみた広告を頼りに、怪しい人材派遣会社を訪ねる。そこにいためんどくさいタイプの社長の松島(小松)、部下の小松崎(小築舞衣)が提案してきたのは「パターン31作戦」。「あらゆるお悩み、トラブル解決します成功しなければ100万円贈呈」と豪語する松島を信じ、依頼した真菜だったが、この「作戦」で事態は思わぬ方向に向かっていき・・・・・・。初演では人材派遣会社の社長を演じた廣瀬は、初演とまったく異なる役となった「2年間」にこだわる広樹を、過去・現在を演じわけながら物語をすすめていく。そして広樹が話さない過去に翻弄される彼女・浅美を演じる北原、兄のためを思って行動する妹・真菜を演じる前島は、想定外に作戦へ巻き込まれた様子を、緊張感ある演技でありえないシチュエーションをリアルに演じた。また広樹と同室の若草(今立進)、その彼女・皐月(中村涼子)、友人・穴川(米千晴)も作戦の被害者となるが、想定外の推理で更なる混乱を呼び起こす。3人が登場するコメディパートは思わずクスッとくること間違いなしだ。謎が謎を呼び、人材派遣会社の松島、小松崎が提案した「パターン31作戦」が全員を引っ掻き回しながら進んでいく今作。「パターン31作戦」の全容とは? また広樹が持ち出した「2年間限定の恋愛」の理由、そして広樹、浅美の行く末は、ぜひ劇場で確認してほしい。公演は8月4日(日)まで、東京・ヒューリックホール東京にて。チケットぴあでは各公演前日まで、当日引換券を発売中。
2019年08月02日倉持裕が演出を手がける、村上春樹原作の舞台『神の子どもたちはみな踊る after the quake』が、7月31日、東京・よみうり大手町ホールで開幕。その初日公演を前に行われた、プレスコールと囲み取材のようすをレポートする。阪神・淡路大震災を経験した人々の姿を、多面的に切り取った村上春樹の同名短編小説。本作ではここから、「かえるくん、東京を救う」と「蜂蜜パイ」の2作を取り上げている。プレスコールでまず披露されたのは冒頭のシーン。親友の小夜子の娘・沙羅と、彼女のために自ら創作したお話を語り聞かせる淳平の姿がある。演じる古川雄輝が「少し内気で自己表現が苦手な奴」と語る淳平。だが小夜子に対し長年思いを寄せており、古川の演技にはその内なる強さも滲んで見える。そこに松井玲奈演じる小夜子が登場。その凛とした佇まいに、場の空気がピンと張りつめる。古川は「すごく透明感があって、知的なイメージもある松井さんにぴったり」と語り、松井自身も「演じていてすごくフィットする、演じがいのある役です」と明かした。次のシーンでは、作家である淳平が書いた物語として「かえるくん、東京を救う」が描かれる。登場人物は木場勝己演じる“かえるくん”と、川口覚演じるサラリーマンの片桐。巨大地震を起こそうとしている“みみずくん”を倒すため、かえるくんが助けを求めて片桐の家にやって来るところから始まる。このパートは物語の中の物語であり、前シーンに比べると非常にフィクション度は高い。だがそれを違和感なく受け入れさせてしまうのは、かえるくん役の木場の存在が大きいだろう。姿かたちはかえるそのもの。だが発する言葉は非常に論理的。そのギャップを、確かな演技力でユーモラスかつ軽やかに、説得力をもって見せる。松井もこの舞台の魅力について、「かえるくんという木場さん演じるキャラクターが、うまく作品全体を繋いでいるんですよね。私たちもかえるくんの話に乗せられていくというか、一緒に転がっていく。そこがすごく面白いなと思います」と分析する。もうひとつ披露された第9場は、古川の言うこの舞台の大きな特徴がよく表れている。それが「普通の会話劇ではない」ということ。淳平役の古川が突如ナレーションを担い、かえるくんの物語にも違和感なく登場する。古川は「それが村上さんの作風とすごくマッチしていると思いますし、原作を読むのとはまた違ったイメージで楽しんでいただけると思います」と続けた。取材・文:野上瑠美子
2019年08月02日