更新日:2021/08/14
インデックスファンドの平均利回りと選び方のポイント
- インデックスファンドとはどのような商品なのか
- インデックスファンドの利回りと選び方
- インデックスファンドの一括投資と積み立て投資の比較
内容をまとめると
- 投資信託には、インデックスファンドとアクティブファンドがあり、人によって向いているファンドが異なる
- インデックスファンドはミドルリスクミドルリターンの投資信託
- インデックスファンドには、日経平均やニューヨークダウなどさまざまな投資対象がある
- インデックスファンドには一括投資と積み立て投資があり、投資スタイルによってどちらを選ぶかが大事
- インデックスファンドは分散投資の考え方も有効
- 無料相談を利用すれば、プロと一緒に複数のファンドを比較して投資する対象を決められる
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目次を使って気になるところから読みましょう!
インデックスファンドとは?
そもそも、投資商品におけるインデックスファンドとはどのような商品なのでしょうか。
投資信託のことをファンドとも呼びますが、投資成果をどのように目指すかによって「インデックスファンド」と「アクティブファンド」のふたつの種類に分けられます。
インデックスファンドとは、金融市場にあるさまざまな指数の値動きに連動することを目指している投資信託です。
たとえば日経平均といえばだれでも知っている指数で、他にもTOPIXやS&P500、ニューヨークダウなど株式市場ではいずれも有名な指数が多くあります。
インデックスファンドの平均利回り
上記でも述べたように、インデックスファンドはミドルリスクミドルリターンの利回りを目標としているファンドです。
具体的には、世界株式への投資を行うインデックスファンドにおいては年平均で4%から6%が見込めます。
一般的には年間の利回りが10%以上になると、ハイリスクハイリターンと捉えられることになります。
ただし、この数字はあくまでも世界株式のインデックスファンドを基準にしたものです。
インデックスファンドのなかには、国内債券を中心とした、利回りが年平均1%未満であるローリスクローリターンの商品もあります。
また逆に外国リートなど、利回りが年平均10%を超えるハイリスクハイリターンなインデックスファンドもあります。
投資対象の資産の種類などによって、利回りは大きく異なってきますので、インデックスファンドへの投資の際は投資対象資産をよく確認することが重要です。
インデックスファンドの選び方について
インデックスファンドは、さまざまな証券会社から似たような商品がたくさん販売されています。
日経平均が投資対象であるインデックスファンドひとつとっても、200以上の商品数があります。
そのなかから自分に適したインデックスファンドを見つけ出すのはなかなか難しい作業かもしれません。
そこで、実際にインデックスファンドに投資するにあたってなにを基準に選べば良いのか、その選び方を以下でご紹介します。
利回りももちろん重要ですが、以下に挙げる項目を必ずチェックしましょう。
純資産総額が大きいファンドを選ぼう
まず、インデックスファンドを選ぶときに見るべきポイントは純資産総額です。
ファンドは、購入者から資金を集めてそのお金でさまざまな資産に投資を行います。その集まった資金を純資産総額といいます。
集まる資金が大きければ、そのぶん幅広く複数の株式や債券などに分散投資が行われることになり、投資の安定性が見込まれます。
つまり、純資産総額が大きければ単にそれだけで元本割れのリスクは少なくなるのです。
また、これはどんな商品にでも言えることですが購入者が多ければ多いほどスケールメリットがあり、手数料などのコストが安く済むというメリットもあります。
さらに、たくさんの人が買っているという安心感も加わるので、特にインデックスファンドの購入初心者は、純資産総額が大きいファンドを選ぶと良いでしょう。
信託報酬が安いファンドを選ぼう
またインデックスファンドの購入時に考えるべきこととして、信託報酬が安く設定されているファンドを選びましょう。
投資商品は購入する側は購入して終わりですが、その後ファンドが利益を出すにあたっては運用代行手数料やファンドの運営者の委託手数料など、さまざまな手数料などの費用が発生します。
こういった費用は、ファンドの購入金額にパーセンテージを掛けた割合で設定されていることが多く、この費用を信託報酬といいます。
ファンド運用の利益に対して必ず信託報酬がかかるため、実質利益は信託報酬を差し引いた金額となります。
インデックスファンドを購入するときに得られる利回りは、単純に表示されている利回りではなく、上記の実質的な利益額に対する利回りとして考慮する必要があります。
信託報酬が安ければ、同じ利益を得るケースを考えればそのぶん実質的な利回りが上昇します。
このため、信託報酬はなるべく安いファンドを選ぶのが得策といえるでしょう。
一括投資と積み立て投資を比較しよう
インデックスファンドを購入するときに考えなければならないのが、その購入方法です。
投資は一般的に、欲しい商品を一回で全額購入する一括投資と、長期的に少しづつ購入を続ける積み立て投資という方法があります。
一括投資と積み立て投資にはそれぞれメリットとデメリットがあり、また購入者の投資に対する考え方が反映される部分でもあります。
一括投資と積み立て投資のメリットとデメリットを以下にご紹介しますので、自分の考え方やお金の使い方をよく考えて検討してみましょう。
一括投資のメリット
まず一括投資では、短期間の投資で大きなリターンを得られる可能性があることがメリットになります。
たとえば、日経平均を投資対象としたインデックスファンドを、日経平均が25,000円のときに100万円分購入し、1か月後に日経平均が26,000円になったときに売却するとします。
すると、1ヶ月で得られる利益は4万円となり、これを年間の利回りに換算するとなんと48%となります。
もちろん毎月このように同じペースで利益が出るわけではありませんが、この計算からみてもわかるとおり、一括投資の銘柄が大きく上昇した場合に高い利回りを得られるのが一括投資のメリットです。
この方法は、相場が大きく変動するような経済の混乱期には大きな利益を上げられる可能性があります。
投機的な考え方で投資を行いたい人にとっては、一括投資というスタイルが合っています。
一括投資のデメリット
一括投資にはデメリットもあります。
上記で述べた、短期間で大きな利回りを得られるというメリットですが、裏を返せば大きく損をする可能性もあるということです。
インデックスファンドといえども、相場の動きに連動して値段が下がったときには投資元本を割り込むリスクは当然あります。
たとえば日経平均連動型のインデックスファンドを、日経平均が25,000円のときに100万円分購入したあと、24,000円まで下がったときに売却したとします。
すると、投資金額に対して回収できる金額は96万円となり、投資資金より下回ってしまいます。
短期間で大きく損失を出してしまうこともあるのが、一括投資の大きなデメリットとなります。
また、一括投資ではまとめて商品を購入するため、まとまった資金が必要になります。
いざ購入しようと思っても、たとえば最低購入口数が100口で、1口あたりの金額が5,000円の商品があったとすると、一括で購入する場合の資金は50万円必要となります。
一括投資では口数の少ない商品が販売されていないケースも多く、投資のハードルが最初から高いのも特徴です。
積み立て投資のメリット
一方で、積み立て投資は同じ商品を長期間にわたって少しづつ購入していく形のため、価格変動による損失のリスクが一括投資に比べて少ないことがメリットです。
インデックスファンドの価格が安いときも、高いときも、一定の数量を購入し続けることとなり、取得原価は平準化されていきます。
すると、万が一価格が大きく下がったときも、購入時の最高価格から一気に損失となるのではなく、平準化された金額から下がった分だけが損失となります。
価格下落時のリスクを抑えつつ投資ができることが、積み立て投資のメリットです。
また、積み立て投資は少額から始められる商品も多く販売されています。
手持ちの資金が少なくとも、長期的に積み立てていけばそれなりにリターンも得ることができます。
積み立て投資のデメリット
しかし、積み立て投資にはデメリットもあります。
それは、一括投資に比べると価格上昇時のリターンが小さくなることです。
投資で利益を大きく得られるのは、安い価格で購入し、高い価格で売却してその差益を得るパターンです。
積み立て投資の場合は、購入の平均価格がどうしても安いときと高いときの間になるため、最大限の利益を得ることはできません。
これは売却時の価格下落リスクには強いのですが、価格上昇時のリターンも一括投資に比べると幅が小さくなります。
これがミドルリスクミドルリターンといわれる理由で、短期間で大きな利益を得たい人には不向きな投資方法といえます。
一括投資に向いている人
上記のメリットおよびデメリットから、一括投資に向いている人は、
- まとまった手元資金があり、投資に回せる余裕資金がある人
- ハイリスクを許容できる人
となります。
投資は生活資金ではなく、あくまでも余裕資金で行うものです。
あまり条件が合う人は少ないかもしれませんが、手元に現金があり、向こう1年間は何があっても動かさないというお金があれば、それは余裕資金になります。
数百万円の余裕資金があり、銀行に預けてはいるけれども預金利息はほとんどつかない…という人は、一括投資に挑戦してみても良いかもしれません。
もちろん、元本割れというリスクもありますので、万が一失敗して資金が減ってしまっても問題ないというお金の範囲で行うようにしましょう。
積み立て投資に向いている人
積み立て投資に向いている人は、
- 長期的な資産形成を行いたい人
- リスクは抑えて、そこそこのリターンを得られれば良いと考える人
です。
積み立て投資は、将来の老後資産や相続のために、普段からコツコツと積み立てていくタイプの商品です。
また積み立て投資は、貯蓄や余裕資金があまりない人でも、月数百円から始められる商品も数多くあります。
新社会人など、貯蓄額の少ない人でも気軽に始められて長期的な利回りも期待できるため、資産運用を堅実に始めたいという人におすすめの方法です。
現金での貯蓄を作りつつ、さらにその貯蓄のうち何割かを積み立て投資に回していくという方法がおすすめです。
さらに、積み立て投資においては、利益に対する所得税が非課税となるNISAの制度も利用できます。
この制度を活用すればお得に積み立て投資ができますので、ぜひ活用してください。
利回りを高めてリスクを低減するためには
投資全般にいえることですが、リスクとリターンの高低は一心同体です。
高い利回りを求めると、どうしてもリスクも高くならざるを得ません。
しかし、投資においてはリスクをゼロにすることはできませんが、できる限り抑える方法はあります。
積み立て投資もそのひとつなのですが、分散投資という方法もあります。
分散投資とは、複数の投資商品を組み合わせて運用することで、ポートフォリオを組むという言い方もします。
インデックスファンドに限っても日経平均や国内株式だけではなく、海外債券、不動産など投資対象が異なるファンドに資金を分けて投資を行う方法です。
そうすると、たとえば不況により海外株式が大幅に下落しても、国内債券などは価格が下落しません。
一つの商品だけに投資していると、価格の下落リスクを全て抱えなければいけませんが、たとえば資金を半分ずつ別の商品に投資していれば、リスクも半分になります。
このように、分散投資を組み合わせて運用していくことが、結果的には高い利回りを得るコツです。
まとめ
インデックスファンドの平均利回りと選び方のポイントについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回のこの記事のポイントは、
- インデックスファンドはミドルリスクミドルリターンの商品である
- インデックスファンドの平均利回りは4%から6%である
- インデックスファンドには一括投資と積み立て投資があり、リスクとリターンが異なる
- インデックスファンドの安定性を高めるには分散投資も重要
です。
いざ投資を行うとなったとき、投資信託は有力な選択肢ですが、インデックスファンドだからといって何を選んでも良いというわけではありません。