退職金を元本保証で運用する方法とは? ライフプランを見据えた運用方針を紹介

※本記事で紹介しているサービスにはPRが含みます。
毎月の給料がなくなる老後のことを想像して不安になることはありませんか。

退職後でも働く方はいますが、多くの方が年金収入を頼りにした生活になるのではないでしょうか。

しかし、年金の受給額は毎年減少しており、夫婦2人の年金を合わせても老後の生活には心もとない金額となっています。

また、介護保険料の支払いも年々増加しており退職後の生活に負担をかけているのが現状です

退職金の運用はこういった老後の生活費に対する不安を解消するために必要なものとなってくるでしょう。

そこで今回は、退職金の運用について、
  • 元本保証のある運用方法
  • 元本保証をでの資産運用によるメリット・デメリット
  • 退職金を活かすポートフォリオ
について解説していきます。

この記事を読んで頂ければ、退職金を消費するだけでなく資産の減少を抑え、さらには増やすこともできるようになります。

これまで運用するなんて考えたこともなかった人もいるかと思いますが、知れば知るほど早く行動に移したくなるでしょう。

ぜひ最後までご覧ください。

内容をまとめると

  1. 退職金の運用は老後の生活資金に大きく役立つ
  2. 退職金の運用ではリスクを取り過ぎないことが重要
  3. 退職金を元本保証で運用できる方法には、退職金定期預金と個人向け国債がある
  4. 元本保証の金融商品と投資信託、個人向け国債などの組み合わせでリターンを増やせる可能性が高くなる
  5. ただし、高金利商品は元本割れリスクがあるので、ポートフォリオの3割程度までが安心
  6. 「退職金の運用を自分で判断するのが不安」という方には、お金のプロへ無料相談するのがおすすめ
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この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、WEBメディアや保険代理店を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

退職金を元本保証で運用する方法はあるのか?


家のリフォームや旅行、いままでできなかった趣味、のんびりとした暮らしなど、退職金の使い道を検討している人も多いでしょう。

ただし、消費してばかりでは貯蓄や年金を含めても、老後の長い人生で足りなくなる可能性も出てきます。

そこで重要となるのが資産運用です。

収入がなくなってもうまく資産運用をすることで、老後の不安を減らすことができます。

ここでは元本割れしない投資の方法として、
  • 退職金定期預金
  • 個人向け国債
の2つを解説していきます。

退職した後にリスクのある資産運用をしたくないという人も多いでしょう。

元本保証があれば安心して資産運用をスタートすることができます。
ただ消費するだけではなく、運用して増やすことを考えてみましょう。

退職金定期預金

各金融機関では退職金の運用を目的とした定期預金の商品が提供されています。


普通の定期預金に比べて高い利率でありながら、退職金を元本保証で運用できることが退職金定期預金の魅力です。


金融機関によっては1.5%を超える金利を設定しているところもあります。


退職予定者、退職金受取後から1~2年以内などの条件に該当する方を対象とした、退職金向けの定期預金キャンペーンともいえる特別な商品です。


退職金定期預金の多くは3ヶ月定期であるため運用できる期間は短いですが、銀行口座にお金を預けているだけよりも利益を得られることは間違いありません。


ただし、下記の2点に注意が必要です。

  • 投資信託・ファンドラップとの同時購入する場合がある
  • 毎月分配型の投資信託の仕組み

投資信託を購入するときの手数料、ファンドラップの運用による金融機関への手数料は退職金定期預金の金利を超えることもあります。


毎月分配型の投資信託は投資元本の減る可能性があります。

個人向け国債

個人向け国債は国が発行する債券です。投資信託や株式投資とは違い、一定期間、国にお金を貸すことで利子を受け取れるものです。


半年ごとに利子を受け取ることができ、満期時には元本が返済されます。

商品名満期金利タイプ
変動1010年変動金利
固定55年固定金利
固定33年固定金利

経済情勢により実勢金利が下落した場合も年率0.05%の最低金利が保証されています。


発行後1年以上経てば中途換金が可能なので、長期的に現金を持たないことに対する不安のある人も安心です。


民間企業が発行する債券への投資のように、破綻や財政難を心配する必要もありません。


受取利子のイメージが掴めない場合は財務省公式HPのシミュレーションを活用してみてください。

元本保証の資産運用のそれぞれのメリット・デメリットは?


退職後にお金が減るのは不安です。元本保証のある資産運用なら大丈夫と思った方も多いでしょう。


しかし、退職金定期預金や個人向け国債にも、

  • 利回りが悪く、金額が増えても物価の上昇による目減りのリスクが生じる
  • まとまったお金が必要なときに解約できない

など、利回り使い勝手の面でデメリットはあります。


また、

  • 数年でお金をたくさん増やしたい
  • これまでの貯蓄だけでもしばらくは退職後の生活に余裕がある

このように思っている人は、元本保証の資産運用以外の方法にも目を向けてみたほうがよいでしょう。


「預金するだけ」というリスクのなさそうな方法にもデメリットがあります。


ここで、退職金定期預金、個人向け国債それぞれのメリットデメリットを詳しく解説します。


どのように資産運用をするべきかを考えてみましょう。

元本保証の資産運用のメリット

元本保証の資産運用の1番のメリットは元本の減るリスクがないことです。


老後の生活に必要な大事なお金を減らすことなく運用できるのは大きな安心です。


退職金定期預金、一般的な定期預金については普通預金より高い金利となっています。


銀行が破綻する可能性がありますが、1,000万円+利息までは預金保険機構により保証されているため、保証範囲内であれば心配ありません。


個人向け国債は国が破綻しない限り元本割れすることがなく、ほぼ元本保証の資産運用が可能といえます。


最低でも0.05%の金利かつ定期預金の2倍以上の金利というのも魅力的です。


すでに利用している人に多い意見としては、

  • 発行しているのが国なので安心
  • 1万円から購入できるから手軽

ということが挙げられています。

元本保証の資産運用のデメリット

元本保証の資産運用ができる商品だと高いリターンは期待できません


多くの商品が年間1%に満たない利回りのものとなっています。


それに加えて、退職金定期預金や国債は基本的に一定期間お金を預けておく必要があるため、現金の使い勝手はよくありません


それぞれには下記のデメリットもあります。

  • 定期預金は途中解約すると金利が下がる
  • 個人向け国債は基本的に1年間は解約できない

途中解約を避けるためにも、余裕資金の範囲内で運用することが重要です。


元本保証の資産運用であっても、物価上昇が続いたときにはモノの価値が変わり、預貯金が目減りするリスクがあります。


資産運用しない場合に比べて目減りのリスクは小さいですが、元本保証の資産運用に大きな期待はできません。

ライフプランを見据えて退職金の運用方針をたてよう


資産運用で後悔したくない人は、ライフプランを見据えて退職金の運用方針をたてましょう。


必要な時期に必要な資金を準備するためです。


例えば、

  • 家電や家具の買い替え
  • 年金を受給するまでの生活費

として数年以内に必要となる資金を確保するためであれば、定期預金個人向け国債での運用で準備することができるでしょう。


しかし、

  • 年金の受給が始まってからの生活費の一部を補うため
  • 子どもや孫の支援をしたい

など、まとまった資金を必要とするまでの期間に余裕がある場合は、投資信託保険の長期運用のほうがより資産を増やせる可能性が高いです。


退職金を医療費や住宅ローンの返済に使う予定であればいつでも引き出せる預貯金で準備しておく必要もあります。

元本保証の記金融商品と組み合わせると良い資産運用方法は?


元本保証の金融商品は投資初心者でも安心して始められるものです。


ただこの運用方法だと資産の増加は僅かに過ぎません。


「もう少し増やせたら」と思われる方も多いと思います。


そこで、より資産を増やせるような、

  • 退職金の運用に組み合わせると良い資産運用方法
  • 退職金運用の目安となるポートフォリオ

を紹介します。


リスクのない運用方法ではありませんが、適切な範囲で行えば大きく失敗することはありません


ただし、資産運用をするときには多少のリスクを受け入れることも必要です


徐々に物価が上がっていくことを想定すれば、退職金を上手に運用しないこともリスクとなります。


年金と退職金を切り崩しながらの生活を不安に思われる方は、資産運用をしっかりと考えてみましょう。

退職金の元本保証金融商品と高金利商品の組み合わせ

資産を早く増やしたいという人は、元本保証金融商品だけでなく高金利商品を組み合わせるとよいでしょう。


例えば、民間企業が発行する債券である個人向け社債との組み合わせです。企業が破綻や財政難にならなければ利子を受け取ることができます。


人気の債券は1%以上の利回りとなることもあります。


「もう少しリスクを取っても利回りのよい商品で運用したい」という人は、投資信託を組み合わせてみるのもよいでしょう。


ハイリスクなファンドもありますが、長期的に見れば利回り4~5%程度で安定しているものもあります。


リスクが高いか低いかは、過去の運用実績や基準価格のチャート、最大下落率などが参考になります。


大きなリターンを狙いたいという場合は、個別株への投資もありです。


格づけ機関発表の信用格づけを元に優良な企業を探してみるとよいでしょう。


ただし、株式投資に関しては、大きく損する可能性も高いため投資に慣れていない人は手を出さないほうが無難です。

退職金運用をポートフォリオで行う

退職後は多くの方の収入源が年金だけになるため、退職金は減らさないように運用することが大事です。


資金を減らさないための資産運用で大事なことは、

  • 投資先を分散させる
  • お金を分散して投資する

この2つです。


退職金の大半を投資信託や株式投資のようにリターンの高い商品で運用した場合、うまく行けば効率よく資産を増やすことができます。


しかし、失敗した場合のダメージは大きいです。


投資信託や株式投資のように元本割れリスクのある運用をするのであれば、退職金の3割以内を目安にすることをおすすめします。


現金も残しつつ、元本保証のある金融商品、リスクの低い金融商品を組み入れた安定性の高いポートフォリオにしましょう。


また、投資信託や株式投資をする場合は、毎月同じ金額を積み立てながら投資することにより、株価値下がりどきのリスクを抑えることができます。

まとめ:退職金を元本保証で運用する方法


退職金を元本保証で運用する方法について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のポイントは、

  • 定職金定期預金個人向け国債で退職金を元本保証で運用できる
  • 元本保証の運用商品は安定してはいるがリターンが低い
  • 退職金運用のポートフォリオはリターンよりも安全性の高いものを重視すべき

です。


年金の平均受給額は年々少なくなってきています。


退職後の人生を安心できるものにするためには、退職金の運用をうまくやることが大事です。


元本保証での運用をしたい人は定期預金や個人向け国債が安心です。


ただし、リターンは少なく資産の増加はあまり期待できません。


退職金を含めた資産に余裕があれば、株式投資投資信託を組み入れた攻めのポートフォリオにするのもありです。


資産運用の目的を見据えて資産を守ることと、増やすことのバランスを考えた退職金の運用を進めましょう。

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