更新日:2021/08/14
金投資をおすすめしない理由とは? 金投資の知識や分析を徹底解説!
- 金投資をおすすめしない理由
- 純金積み立ての失敗事例
- 金投資の現状をさまざまな観点から分析
- 金投資にかかる手数料と各社の比較
内容をまとめると
- 金投資を、安全・安心というイメージで始めないほうがいい
- 金投資は、リターンが出にくく、手数料も高め
- 取引金額などを間違えて失敗している事例も多い
- 金の量には上限があり、世界情勢などと連動しているので、価格が大きく変動する可能性がある
- 手数料やスプレッド率など、細かい数値にも注意を払うこと
- 金投資のことで心配な方は、お金の専門家に無料相談するのがおすすめ
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目次を使って気になるところから読みましょう!
金投資はやめとけ!金投資をおすすめしない理由
金投資というと、金そのものに対する価値の高さや、安全・安心といったイメージもあるようです。
そのため、株式投資などはリスクが高そうだが金投資なら大丈夫、金そのものへの投資なら安心、と考える人も少なくありません。
特にいまは、貯金などしても利率も低いので、手堅く、リスクの低い方法で資産を増やそうとする人も大勢います。
しかし実際、金投資はおすすめしません。
なぜなら、金投資だけで資産を増やしにくいというデメリットがあるからです。
そこでまずは、金投資をおすすめしない理由として、
- リターンが高くない
- 手数料が高い
以上について、解説します。
これを読んでいただければ、金投資をおすすめしない理由がわかっていただけます。
金投資に対するイメージを改めるきっかけにしていただければ幸いです。
ぜひご覧ください。
リターンが高くない
金投資をおすすめしない理由の1つ目は、リターンが高くないことです。
実は、金投資には配当金や利子の受け取りなどがありません。
一般的に、株式や投資信託などは運用実績によって、配当金や利子がもらえますが、金投資にはないのです。
では、どのように利益を出すのかというと、金を売却して利益を出します。
購入時の金額よりも金の価格が高くなったタイミングで金を売れば、その差額分が自分の儲けになるのです。
しかし、金の価格は一気に変動するようなものではありません。
さらに、以下でもお伝えしますが手数料もそれなりにかかるため、リターンが出にくくなっています。
金という現物への投資は手堅いですが、リターンの低さがおすすめしない理由の1つです。
手数料が高い
金投資をおすすめしない理由の2つ目は、手数料が高いことです。
とられる手数料には、以下のようなものがあります。
- 購入時の手数料
- 積立時の手数料
- 積立を休止するときにかかる費用
たとえば、毎月1万円ずつの金への積み立て投資を考えてみましょう。
最初に金を購入すると、手数料で2.5%かかります。
また、毎月積み立てるたびに、手数料が必要です。
加えて、投資をいったん休止すると、口座の管理手数料として1,000円ほどかかります。
これらを合計すると、1年で12万円の金投資について、5,000円ほどの手数料が要求され、計算すると4.1%ほどになります。
低金利でなかなか利子がつかないのに、これはあまりにも高いのではないでしょうか。
これが金投資をおすすめしない大きな理由です。
純金積み立てやその他金投資の失敗例
金投資をおすすめしないのは、実は失敗例がいくつも存在するからです。
「金神話」といわれるほど、金に対する信頼は厚いので、
「金投資だったら大丈夫」
と安易に考えて、投資を始めてしまう人が大勢います。
しかし、金といえども投資です。
確実にリターンがあるわけではありません。
そこで次は、純金積立やその他の金投資の失敗例について
- 知識や理解不足での失敗
- 取引金額が大きすぎて失敗
以上について、解説します。
これを読んでいただければ、なぜ金投資をおすすめしないのか、どういった失敗があるのかを理解していただけるでしょう。
100%確実な投資はありません。
失敗事例を読んで、金投資が簡単ではないことを知ってください。
知識や理解不足での失敗
金投資では、知識や理解不足での失敗がたくさんあります。
事前に、ある程度の知識を習得しないまま始めるのはおすすめしないです。
金投資のリターンは、購入時と売却時の差額分になります。
加えて、手数料などもかかるため、どのタイミングで売却すればいいのかをしっかり見極めなくてはいけません。
また、世界情勢などによっても金の相場は大きく変動します。
そのため、ニュースや新聞、ネットなどで世界情勢の情報を入手したり、価格が下がったときに、待てばまた上昇するのか、それともさらに下落するから売却するのかなどの判断が必要です。
慌ててうっかり売却したあとで、金の価格が上昇しないとも限りません。
冷静に状況を判断するためには、金投資にまつわる知識や理解を普段から深めておきましょう。
取引金額が大きすぎて失敗
金投資では、取引金額が大きすぎて失敗する人がいます。
「金は安全」
と考えて、金だけに投資するのはおすすめしないです。
金投資は、リターンは低めですが低リスクでもあるので、単独での投資よりも、ほかの投資と合わせて利用されるケースが散見されます。
しかし、いくらリスクが低いといっても、リスクが0になるわけではありません。
そのため、取引金額を大きくしすぎてしまうと、万一のとき、損失も大きくなります。
株式や投資信託などは、リターンが大きい分、リスクも高いので、大きな損失を発生させてしまうかもしれません。
金投資には、そのリスクを回避させる、リスク分散の効果があります。
金投資だけに集中するのをおすすめしないのはこういった失敗があるからなのです。
今のタイミングに金投資は危険?金の採掘量や需要から分析
おすすめしない金投資ですが、投資を始めるには金の性質、需要や供給面からの分析も重要です。
実は、金はさまざまな形で利用されています。
ちょっとしたアクセサリーはもちろん、パソコンやスマートフォンにも使われていますし、世界を見れば、外国も一定量の金を常に確保しています。
しかし、金投資を手軽に始めたいと考える人は、そういった事情をあまり考慮していません。
そこで次は、いま金投資をおすすめしない理由を、
- 金の需要
- 金投資の見通し
以上の観点から分析します。
漠然と、金に投資をしておけば安全、と考えていると、思わぬ落とし穴にあうかもしれません。
金の需要と供給は金投資に大きな影響を与えますので、現在の状況をしっかり確認してください。
金の需要
現在、金には以下のような需要があります。
- 外貨準備のため
- 工業用として用
- 医療用として使用
金投資の見通し
金投資をおすすめしない理由はさまざまですが、今後の金投資の見通しはどのようなものでしょうか。
実は金の総量は決まっています。
これは、地球上の金の埋蔵量には上限があり、どうしても金の取り合いになってしまうのです。
さきほど紹介した各国の外貨準備に加え、工業用や医療用など金の用途は幅広くなっています。
また、宝飾品などにも多くの金が使われているため、これらの需要が高まるにつれて、金の価値はどんどん上昇するのです。
一方で、金投資へのリターンは低めということもあり、金価格の下落がここ数年続いていました。
特に株式や信託投資などさまざまな種類の投資が簡単にできるようになり、さらにリターンも金投資よりも大きいため、そちらのほうが人気が高まったことが背景にあります。
長期的にみれば、それほど大きな下落はないでしょうが、おすすめしないのは金にだけ投資をすることです。
純金積み立てのシミュレーション、儲かる?手数料はいくらかかる?
金投資の基本は純金積み立てです。
毎月決まった分を継続して購入することで、金の購入量を増やしていきます。
積み立てた総額と売却時点での総額を計算して、売却したときの金額のほうが大きければリターンが出る、というのが一連の流れです。
しかし、実際に積み立てようと思っても、積み立てた分だけがコストになるわけではありません。
投資会社を通じておこなうため、さまざまな手数料がかかります。
また、金の購入価格は会社によって異なりますが、価格が高いからいい、というものでもありません。
いくつかの数値をチェックして、それを比較検討してから、どこで購入するかを決めるのです。
そこで次は、
- 純金積み立てのしくみ
- 金投資にかかる手数料の比較一覧
以上について、解説します。
純金積み立てとは
純金積み立てとは、毎月決まった分を購入する方法で、買い方には2種類あります。
1つ目は定額積立です。
1ヶ月で1,000円ずつ、2万円ずつなど一定の金額ずつ購入します。
2つ目は定量積立です。
こちらの場合は、1ヶ月で5g、10gなど一定量を続けて購入します。
購入金額や管理手数料などの総額と売却価格の総額を差し引きして、売却価格のほうが高ければ、利益が出るしくみです。
しくみとして、とてもわかりやすいことや、金という現物に投資するという安心感から手軽に始めることが可能ですが、短期間ではそれほど金の価格は変動しません。
そのため、早く結果を出したい人にはおすすめしないことがほとんどです。
じっくり積み立てて、長期間継続して投資できる人や気長に待つ余裕のある人に向いています。
純金積み立ての各社手数料比較
金投資では、さまざまなところで手数料が必要です。
また、どんな手数料がかかるのかも会社によって異なります。
そこで以下に、主だった会社の手数料を一覧にまとめました。
項目 | SBI証券 | マネックス証券 | 田中貴金属 |
---|---|---|---|
購入手数料 | 2% | 1.5% | 1.5~2.5% |
購入価格(1g) | 6,329円 | 6,353円 | 7,001円 |
買取価格(1g) | 6,249円 | 6,242円 | 6,892円 |
スプレッド | 80 | 111 | 109 |
スプレッド率 | 0.0126 | 0.0175 | 0.0156 |
スプレッドとは、「購入価格-買取価格」の価格差のことをいいます。
この価格差は取引コストとも呼ばれており、この数値が狭いほうが投資会社との取引コストが安くなります。
上記のSBI証券、マネックス証券、田中貴金属の3つであれば、SBI証券のスプレッド率が低いので、そこだけ見るとコストをおさえられるといえるでしょう。
ただし、買取価格も安いため、投資した分を買い取ってもらおうと思っても、総額として安くなります。
さらに、購入手数料も必要となるため、この辺りのバランスをどうするかの検討も重要です。
ちなみに、今回の3社では売却手数料や年会費はかかりません。
実際に金投資をすると、かなり細かい計算をしなくてはいけません。
いわれるままに投資をして、手数料を払っていると、トータルで考えたときにマイナスになる可能性もあります。
こういった手間も、金投資をおすすめしない理由のひとつです。
まとめ:金投資する上で押さえておくべき知識
金投資のしくみや分析、おすすめしない理由などを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の記事のポイントは、
- 金投資は手数料が高く、リターンも低め
- 取引金額や手数料などの計算が細かく、しっかりした理解と知識が必要
- 金の価格は、さまざまな要因によって変動するので、国際情勢などにも精通しているほうがいい
- 定額積立・定量積立のどちらでも選べるが、スプレッド率などにも注目すること
金そのものに対する価値の高さから、金投資はわかりやすく、安全性が高いと考えられていますが、一方で、細かくチェックしておかないとリターンの出にくい投資です。
そのため、株式投資や為替投資などのリスクヘッジとして利用するのは効果的ですが、金投資だけをおこなうのはおすすめしません。
もし金投資を検討している人は、上記の点をしっかり確認してから始めましょう。