更新日:2021/08/14
資産運用の利回りの目安とは?金融商品別のランキングも紹介
- 資産運用の利回りとは?
- 具体的な利回りの目安や目標とは?
- 利回りの計算方法とは?
- 資産運用の利回りを実際にシミュレートしてみると?
- 金融商品別のランキングで1位になったのは?
内容をまとめると
- 資産運用する上で欠かせない利回りとは、投資額に対するリターン
- 利回りは、売却損益も含む
- 利回りの目安は5%~9%
- 理想の目標は10%だが、高すぎる目標はリスクをともなう
- 利回りを計算するときには単利と複利の2種類がある
- 利回りの目安が10%のとき、20年後の資産は単利と複利で2倍以上の差になる
- 株式投資は、株の売却が目的の場合売値を決めておく
- 投資信託にもリスク許容度によってさまざまな種類がある
- REITは個人ではかなわない不動産投資ができる
- どの金融商品にもリスクがあることを理解することが大切
- 利回りを設定方法やリスクについてプロに無料相談して解決できる
- 今ならスマホ1つで無料オンライン相談できるので、この機会に資産運用の悩みを解決しましょう!
目次を使って気になるところから読みましょう!
「利回り」って何?分かりやすく解説
資産運用をするうえで欠かせない「利回り」ですが、この利回りとは一体何なのでしょうか。
一般的に「1年間の年利回り」を利回りと呼んでいます。簡単にいうと、「自分で投資した金額に対するリターン」のことです。
これは、年間の利息だけではなく商品を売却したときに発生する売却損益も含みます。
利回りを計算するときの公式は、「(利息・分配金+売却損益)÷投資原本÷100」で計算することができます。
一方でよく耳にする「利率」ですが、これは投資額に対して年間で得た利息の割合になります。利率は「利息・分配金÷投資原本÷100」で計算することができます。
これらの計算でわかる利回りや利率は、税金の計算を含んでいません。あくまでも目安として理解しましょう。
資産運用の利回りの目安や目標はどれくらい?
資産運用では、手堅く確実に取り組むことが大切となります。
- 増やせるだけ増やしたい
- 損はしたくない
- すぐに増やしたい
上記のように現実的でない目標をかかげてしまうと、運用が不安定になり目標額に達成できなくなる可能性もあります。
個人が資産運用を考えるときには、長い目線で無理なく投資を続けることが重要となります。
では資産運用をしたいとき、利回りの目安や目標設定をどのようにしていけばよいのでしょうか。
資産運用の利回りの目安
個人が資産運用をするときは、利回りが5%~9%を目安とするとよいと思います。
5%~9%という数字は、インデックスファンドなどの投資信託と同じ程度の利回りとなります。
利回りが低いとリスクが下がるのでより手堅く、確実な投資となります。一方、利回りが高いということは、リターンが高くなる一方でリスクも上がります。
投資信託はもちろん、個人で資産運用を考えている方も市場の平均程度の利回りを目安にしておくことで、安心して資産運用に取り組めるでしょう。
資産運用の利回りの目標
市場平均から見た利回りの目安は5%~9%となります。長期的な資産運用を計画しているのであれば、高くても10%程度にとどめておきましょう。
- 運用したい資産額はいくらか
- 何年間運用できるか
- 最終的に資産をいくらにするか
利回りの目標を考えるときは、上記について考える必要があります。少ない資産で大きなリターンを望むには、高い利回りが必要となります。
無謀な利回り設定をしてしまうとリスクが上がってしまうため、利回りは10%程度を目標とした現実的な資産運用を心がけましょう。
資産運用の利回りの計算方法
資産運用は、利回りが高いほど短い期間でのリターンが望めます。
反対に、利回りの設定が高すぎるとリスクが大きくなり資産運用が苦しくなるケースもあります。
- 運用の目的は何か考える(教育・老後・介護など)
- いつごろまでに必要な資金かイメージする
- リスク許容度を考える
利回りの目安を計算するときに考えたいこととして、「単利運用」と「複利運用」というものがあります。
「単利運用」とは、年間で出たリターンを次回の運用資産として考えない方法です。
計算方法は、
「リターン(元本含む)=元本+(元本x利回りx運用年数)」
となります。
リターンをあらたな資産として考えずに資本元本のみで計算したい時にに便利な計算です。
「複利運用」とは、年間で得たリターンを次の年の運用分として計算する方法です。
計算方法は、
「リターン(元本含む)=元本x(利回り+1)運用年数の累乗」
となります。
リターンを資産として計算していくので、長期的な資産運用の場合はより効果的な運用が可能となります。
どちらがよいかは、目的や期間で変わります。しかし資産運用は短期間よりも長期間運用することで効果が出るため、複利運用を利用することも考えるとよいでしょう。
ここからは、利回りが3%の場合、5%の場合、10%の場合の資産がどのくらいになるか実際に計算していきます。
パターン①:利回り3%
たとえば、
- 運用資産(元本)1,000,000円
- 利回りの目安3%
と設定した場合の資産運用を見てみましょう。
単利運用で利回り目安3%の場合
「リターン(元本含む)=元本+(元本x利回りx運用年数)」で計算した場合、下記のような運用イメージとなります。
年数 | 資産 |
---|---|
1年目 | 1,030,000円 |
2年目 | 1,060,000円 |
3年目 | 1,090,000円 |
4年目 | 1,120,000円 |
5年目 | 1,150,000円 |
10年目 | 1,300,000円 |
15年目 | 1,450,000円 |
20年目 | 1,600,000円 |
これは、投資による元本割れがないものとして計算しています。
複利運用で利回り目安3%の場合
「リターン(元本含む)=元本x(利回り+1)運用年数の累乗」で計算した場合、下記のような運用イメージとなります。
年数 | 資産 |
---|---|
1年目 | 1,030,000円 |
2年目 | 1,060,900円 |
3年目 | 1,092,727円 |
4年目 | 1,125,508円 |
5年目 | 1,159,274円 |
10年目 | 1,343,916円 |
15年目 | 1,557,967円 |
20年目 | 1,806,111円 |
こちらも、投資による元本割れはないものとして計算しています。
パターン②:利回り5%
では、利回りの目安が5%の場合はどうでしょうか。
3%のときと同じく、元本を100万円で計算してみましょう。
単利運用で利回り目安5%の場合
年数 | 資産 |
---|---|
1年目 | 1,050,000円 |
2年目 | 1,100,000円 |
3年目 | 1,150,000円 |
4年目 | 1,200,000円 |
5年目 | 1,250,000円 |
10年目 | 1,300,000円 |
15年目 | 1,350,000円 |
20年目 | 1,400,000円 |
これは、投資による元本割れがないものとして計算しています。
複利運用で利回り目安5%の場合
年数 | 資産 |
---|---|
1年目 | 1,050,000円 |
2年目 | 1,102,500円 |
3年目 | 1,157,625円 |
4年目 | 1,215,506円 |
5年目 | 1,276,282円 |
10年目 | 1,628,895円 |
15年目 | 2,078,928円 |
20年目 | 2,653,298円 |
こちらも、投資による元本割れはないものとして計算しています。
パターン③:利回り10%
最後に、利回り目安10%の場合を見てみます。
こちらも元本は100万円で計算してみます。
単利運用で利回り目安10%の場合
年数 | 資産 |
---|---|
1年目 | 1,100,000円 |
2年目 | 1,200,000円 |
3年目 | 1,300,000円 |
4年目 | 1,400,000円 |
5年目 | 1,500,000円 |
10年目 | 2,000,000円 |
15年目 | 2,500,000円 |
20年目 | 3,000,000円 |
単利運用で利回り目安10%の場合
年数 | 資産 |
---|---|
1年目 | 1,100,000円 |
2年目 | 1,210,000円 |
3年目 | 1,331,000円 |
4年目 | 1,464,100円 |
5年目 | 1,610,510円 |
10年目 | 2,593,742円 |
15年目 | 4,177,248円 |
20年目 | 6,727,500円 |
【金融商品別】利回りランキング
資産運用を考えるときに重要となるのが、運用をする標品選びです。
金融商品にはさまざまな種類がありますが、商品によって目安となる利回りのレベルが違います。
また投資には必ずリスクがあるため、どの程度までリスクを取れるかで選ぶ商品も変わってきます。
ここでは、そんな金融商品を利回りが高い順にそれぞれ紹介していきたいと思います。
1位:株式投資
- 資金を集めたい企業が株式を発行
- 株主になりたい投資家が企業の株式を買う
- 株を売却することで得られる利益がある
- 株を持ち続けることで得られる利益がある
- 株価だけではなく、優待なども含めて考える
- 売却での利益を考える場合、売却金額を決めておく
- 市場全体の利回りと比較しながら、落ち着いてリサーチする
2位:投資信託
投資信託とは、ファンドとも呼ばれています。
- 投資家からお金を集めて1つの大きな資金にする
- 投資の専門家が集めて資金を運用する
- 投資信託ごとに決められらルールに基づいて、分散投資する
株式と投資信託の大きな違いには、少額からでも投資しやすいという点があります。そのため、積み立てにも設定しやすいというメリットがあります。
また、投資信託は「債券型」「株式型」など多数の種類から投資信託を選べます。そのためリスク許容度も自分のペースで設定しやすいです。
債券型の投資信託は利回り1%程度と低めの水準ですが、元本割れのリスクもほぼないといえます。
一方で、外国株式投資信託の中には利回りの目安が10%以上のものもあります。
資産運用の目的を考えて、長期目線で考えたときにどのように資産運用をしたいかイメージして商品を選ぶようにしましょう。
また、投資信託も投資の1つですから、元本の保障はありません。プロに任せる分安心感はありますが、あくまでも投資のリスクはあると理解しましょう。
3位:REIT(不動産投資信託)
REITとは「Real Estate Investment Trust」の略です。
投資信託とおなじく、投資家から集まった資金を1つの大きな資金として運用する投資方法です。
投資信託との違いは、資金を使い商業施設やビル、マンションなどを購入し、賃貸料や売買ででた利益を投資家へ分配するという商品です。
通常の不動産投資では、不動産の購入から個人で行うには多額の資金が必要となります。
しかしREITを利用すれば、不動産投資のメリットを生かしつつ少額投資ができます。複数の不動産へ投資できるようになったりと、少額で不動産投資ができるようになります。
REITにある3種類の投資戦略とは?
REITは3種類から投資を選べます。
1つめの「特化型REIT」は、投資対象である不動産の用途を限定するタイプのREITです。
- ホテルのみに投資
- 商業施設のみに投資
- 住宅向け不動産のみに投資
「特化型REIT」は、経済状況の影響をうけやすい特徴があります。景気が良ければ利回りも上昇しますが、景気が悪化するとリスクが高まります。
2つめは「複合型REIT」です。複合型は、たとえばホテルと住宅といった用途の違う施設への投資をすることで安定性をはかるというものです。
3つめは「総合型REIT」です。特化型や複合型のように不動産の用途を分けずに、より分散して投資する方法です。
特化型や複合型のような大きな利益は見込めませんが、より安定して投資できるためリスクを最小限にとどめることができるようです。
気になるREITの利回りですが、平均利回りは4%程度を目安とするとよいようです。
REITでの資産運用を考えるときは、目標の利回りによって投資戦略を考えてみるとよさそうです。
資産運用の利回りを各商品でシミュレーション
ここでは、これらの金融商品で資産運用をした場合に平均でどのくらいの利回りが期待できるかシミュレーションしてみます。
株式投資は、平均利回りが5%~9%となるのが現実的です。もしも単利運用で100万円の資金で10年間9%の利回りを期待する場合、
100万円x9%x10年間=90万円(利子)
となり、単利運用では10年間で190万円まで増えるイメージとなります。
投資信託での資産運用では、7%程度の利回りが目安です。株式投資と同じように、単利運用でシミュレーションします。すると、10年間では170万円まで増えるイメージで運用できる事がわかります。
REITでの利回りは4%程度を目安にできるので、同じく100万円の資産を10年間運用すると、単利運用では140万円まで増えるイメージとなります。
これらは、税金や手数料の計算を含まないため、実際に手にする額は変わります。
あくまでも目安ですが、運用したい資産に対してどのくらい増えるイメージなのか考えてみてください。
まとめ:資産運用をする際は利回りの目標を設定しよう
この記事では資産運用の利回りは、売却損益を含んだ利益ということを紹介してきました。
資産運用は、利回りを5%~9%程度で考えるのが堅実です。
もちろん目標をこれよりも高く設定して運用することもできます。しかし、高いリターンを望むにはリスクの許容度も上げる必要があります。
資産運用では以下の点について注意してみていく必要があります。
- 資産運用の資金をいくらにするか
- 運用年数はどのくらいか
- 最終的にどのくらいの資産にしたいのか
- 複利運用を利用するか
何のために運用するのかをイメージして、利回りや金融商品を考えてみるといいと思います。
また、資産運用は長期間の運用で効果が出やすい投資方法です。
運用資金が短期間のうちに必要とならない余剰金であるか、しっかりと確認して長期の運用を心がけましょう。