eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの評価は? 利回りやコストも解説!

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内容をまとめると

  1. eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、MSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマークとする新興国株式のインデックスファンド
  2. eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの現時点での累積利回りは、非常に高い
  3. 実質的なコストは信託報酬の0.1869%のみで、他の新興国株式インデックスファンドと比較してもトップクラスの低さである
  4. 従って、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは投資効果が期待できるファンドと評価できる
  5. ベンチマークのMSCIエマージング・マーケット・インデックスの累積リターンは、海外株式ファンドのインデックス指数のなかで最も高い
  6. eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、証券会社、銀行などで購入できる
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この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、WEBメディアや保険代理店を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの評価は?利回り、運用状況から解説


ファンドを評価するにはいくつかの指標がありますが、そのなかでも代表的な基準価額騰落率について取り上げてみます。


基準価額とは、そのファンドの値段のことをいいます。この基準価額は運用の良し悪しによって変動しますが、その他にも以下のような要因が影響し、上がったり下がったりします。

  • 運用損益
  • 分配金の支払
  • 運用費用の支払


そして騰落率とは、基準価額が一定期間にどの程度上がったり下がったりしたかを表す指標で、例えば1日の騰落率は下記の数式で求めることができます。 

  • (当日基準価額-前日基準価額)/ 前日基準価額 × 100


2021年4月8日現在の、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスとその他の主な新興国株式のインデックスファンドの基準価額と騰落率(6ヶ月と1年)を比較してみます。

ファンド 基準価額 騰落率(6ヶ月) 騰落率(1年)
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 13,216円 +25.40% +56.70%
SBI・新興国株式インデックス・ファンド 12,506円 +21.89% +53.75%
ニッセイ新興国株式インデックスファンド 12,198円 +25.27% +56.83%
楽天・新興国株式インデックス・ファンド 12,144円 +22.60% +55.23%
三井住友TAM-i-SMT 新興国株式インデックス 
11,709円 +25.36% +56.41%


これらのファンドのベンチマークは同じものもあるため、騰落率についてはそれほど違いはなくどれも高いパフォーマンスとなっています。


そのなかでも、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの騰落率は、6ヶ月、1年ともにトップクラスの数値であることがわかります。


また、基準価額については13,216円と最も高額になっています。


これらのことから、新興国株式インデックスファンドのなかでも、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは高く評価されているといえるでしょう。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの基本情報まとめ


eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、その名称にあるように、新興国の株式を運用の対象としています。


目安となる指標(ベンチマーク)は、MSCIエマージング・マーケット・インデックスで、これに連動した成果を目指すインデックスファンドです。


インデックスファンドとは、目安とする特定の市場の株価指数に連動した成果を目指すファンドのことをいいます。ファンドマネジャーなどが運用していないため、その分のコストが低く設定されています。


eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの主な指標の値は以下のとおりです。

指標数値
買付手数料なし
管理費用(信託報酬)0.1869 %
純資産総額(4月6日)604 億円

管理費用(信託報酬)が非常に低く設定されていることがわかります。


eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、三菱UFJ国際投信が運用するeMAXIS Slimシリーズのなかのひとつです。


このeMAXIS Slimシリーズは、多くのインデックスファンドのなかでも業界最低の水準のコストが特徴で、上の表の管理費用0.1869%という数値からも、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスのコストの低さがわかります。


投信ブロガーが支持するファンドを選ぶFund of the Year2020ではeMAXIS Slimシリーズのなかから5本のファンドが選ばれ、そのなかでもeMAXIS Slim 全世界株式は2年連続で1位に選ばれています。非常に評価の高いファンドのシリーズであることがわかりますね。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの投資国や銘柄、割合

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの投資国や銘柄などについてご紹介します。

投資国 国・地域 割合
1 ケイマン諸島 25.6%
2 台湾 13.4%
3 韓国 12.9%
4 中国 10.7%
5 インド 9.1%
6 ブラジル 4.1%
7 南アフリカ 3.3%
8 ロシア 2.4%
9 サウジアラビア 2.4%
10 タイ 1.7%

1位は25.6%でケイマン諸島ですが、トップ10のうち5カ国がアジアで約48%を占めています。


次に銘柄についてですが、合計は1,374銘柄で、上位10位の銘柄の内訳は以下のとおりです。

 銘柄企業国・地域 業種 割合
TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFAC 台湾 半導体・半導体製造装置 6.5%
TENCENT HOLDINGS LTD ケイマン諸島 メディア・娯楽 6.0%
ALIBABA GROUP HOLDING-SP ADR ケイマン諸島 小売 5.3%
SAMSUNG ELECTRONICS CO LTD 韓国 テクノロジ・ハードウェア・機器 4.2%
MEITUAN-CLASS B ケイマン諸島 小売 2.0%
NASPERS LTD-N SHS 南アフリカ 小売 1.2%
RELIANCE INDUSTRIES LTD インド エネルギー 1.0%
JD.COM INC-ADR ケイマン諸島 小売  0.9%
BAIDU INC - SPON ADR ケイマン諸島 メディア・娯楽 0.9%
10 CHINA CONSTRUCTION BANK-H 中国 銀行 0.9%

10位のうち、ケイマン諸島の銘柄が5つを占めています。業種については、銀行は10位にあるだけですが、全銘柄の比率では銀行は1位を占めており、次に小売、メディア・娯楽、半導体・半導体製造装置と続きます。        


eMAXIS Slim 新興国株式インデックスのベンチマークである、MSCIエマージング・マーケット・インデックスは、MSCI社(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)が算出している、全世界の新興国市場の代表的な指標です。


2020年6月現在の構成国は以下のとおりで、アジアの国だけで7割以上を占めています。

国 割合
中国 41%
台湾 12%
韓国 12%
インド 8%
ブラジル 5%
その他 22%
 

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの実質コスト

次に、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの実質コストの詳細について見てみます。

コスト割合
買付手数料なし
信託財産留保額※なし
管理費用(信託報酬)0.1869%

※ 投資信託を解約する際に、基準価額から差し引かれるコスト


投資家が負担するコストは、管理費用(信託報酬) の0.1869 %のみで、ファンドを購入したり解約したりするときのコストはかかりません。


eMAXIS Slimとは、コストを低く設定することにこだわったインデックスファンドであるとをお伝えしました。そこで、新興国株式のインデックスファンドで低コストのランキングを見てみましょう。


ファンド名 買付手数料  信託財産留保額 管理費用(信託報酬)
1 SBI・新興国株式インデックス・ファンド なし なし 0.176%
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス なし なし 0.1869%
3 ニッセイ新興国株式インデックスファンド なし なし 0.2079%
4 楽天・新興国株式インデックス・ファンド なし なし0.232%
5 三井住友TAM-i-SMT 新興国株式インデックス なし0.3% 0.363%

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは2位1位はSBI・新興国株式インデックス・ファンドの0.176%となっていますね。


ただこれは、SBI・新興国株式インデックス・ファンドの運用が始まったのは2017年12月6日で、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの運用の開始された2017年7月31日よりも後であることが背景にあります。それまではeMAXIS Slim 新興国株式インデックスの0.1869%が最も低いコストでした。

新興国株式インデックスと他のインデックス指数との累積リターン比較


次に、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスのベンチマークのMSCIエマージング・マーケット・インデックスと、他のインデックスのリターンを比較してみます。比較するリターンは、2021年2月時点の6ヶ月の累積とします。


【外国株式】

インデックス名 6ヶ月累積リターン
 MSCI エマージング・マーケット・インデックス+24.9%
MSCI コクサイ・インデックス※1+13.8%
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス※2+15.5%
MSCI ヨーロッパ・インデックス+15.2%
MSCI BRIC+18.3%
MSCI チャイナ+17.3%
 S&P 500※3+12%
ダウ平均※4+11%
 NASDAQナスダック総合※5+14.3%

※1:日本を除く先進国22カ国の大型・中型の銘柄を対象 

※2:日本を除く先進国23カ国と新興国26カ国を対象 

※3:S&P社による米国市場の全銘柄を対象 

※4:ダウ・ジョーンズ社による米国を代表する30銘柄を対象 

※5:NASDAQ Stock Market社による米国新興株市場の全銘柄を対象 


【日本株式】         

インデックス名6ヶ月累積リターン
TOPIX トピックス※6 +16.4%
日経平均株価※7 +25.2%

※6:東証1部上場市場の全銘柄を対象 

※7:東証1部上場市場の代表的な225銘柄を対象 


このなかで、MSCI エマージング・マーケット・インデックスの累積リターンは+24.9%で、2番目に高い累積リターンです。


最も高いリターンは日経平均株価ですが、外国株式のインデックスのなかでは、MSCI エマージング・マーケット・インデックスが最も高く、唯一20%台のリターンをたたき出しています。


新興国の株式ですので、先進国の株式などと比較すると株価の上下動は大きい傾向がありますが、ここ6ヶ月の累積リターンの数値から考えると、新興国株式のインデックスファンドは投資価値があると評価できるのではないでしょうか。                        

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスはどこで購入できる?


最後に、eMAXIS Slim 新興国株式インデックス取り扱っている主な証券会社をご紹介します。

証券会社投資信託の取扱数
SBI証券 2,592
岡三オンライン証券560
GMOクリック証券 115
松井証券 1,242
マネックス証券 1,116
丸三証券 134
楽天証券  2,620

      

この他にも、

  • 岩井コスモ証券(インターネット専用)
  • auカブコム証券
  • SMBC日興証券(ダイレクトコース専用)
  • CONNECT
  • フィデリティ証券
  • ほくほくTT証券
  • LINE証券

なども取り扱っています。


さらに、証券会社以外に下記の銀行でも購入することができます。

  • 新生銀行
  • 千葉銀行
  • 東京スター銀行
  • PayPay銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • 三菱UFJ信託銀行(インターネット専用)

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