<初春の令月にして、気淑く風和ぎ――>新元号「令和」は、日本最古の歌集『万葉集』の「梅花の宴」の漢文で書かれた序文から採用された。『万葉集』に詳しい上野誠・奈良大学教授が解説する。「よい月に天気がよく、風が柔らかに頬をなでるような、なんともよい日に親しい友と宴をする――。730年正月13日、九州・太宰府で『万葉集』の編纂者の1人、大伴家持の父である大伴旅人の邸宅で催された梅の花見の宴。そこに集まった32人の歌人が、当時は中国からの外来植物だった梅の木を囲んで和歌を詠み合いました」新元号には深い意味が込められていると上野先生が続ける。「新しい時代は、金や名誉ではなく、よきときに、よき友と宴を共にするような穏やかなひとときが人間にとって幸せであってほしいという、考案した方の願いがあると考えています。『令和』には、この2文字を選んだ方の平和を希求する心が表れているのです」5月1日から令和元年が始まる。手紙で、書類で……。これから何百回と書くことになるかもしれない「令和」。せっかくだから、美しく書きたいところだ。そこで筆跡仕事人・芳田マサヒロさんに、きれいに見えて、運気が上がる書き方を伝授してもらった。「令をそのまま書いてもいいし、人(部首の「ひとやね」)の下に点を打ち「マ」と書いてもいいんですが、私はその中間くらいで書くことをおすすめしています。まずはきれいに書くコツですが、『令』の場合は、『人』の部分である1画、2画(書き順・以下同)をややずらし、90度くらいの角度で書けば、文字に安定感が出ます。『和』の場合、『禾』の最終画5を、2画、3画、4画の交差位置のやや下から書きはじめたほうが大人っぽい字に。さらに『口』の上下の空白が均等になるように。6画、7画、8画が交わるところはそろえず、ややずらしたほうがかっこいい字に見えます」それでは、運を呼び込むには?「まず『令』の最終画5を長めに伸ばすと、活力と意欲がアップします。次に『和』の4画、左ばらいを長めに伸ばすこと。人目を引く存在となり、華やかさを得られる。さらに、『和』の『禾』と『口』の間をやや離して、“気字”という、気の通り道をつくります。ここを離すことで、モノやお金が勝手に入ってくる、恵まれ体質に」全体的に「令」は縦長、「和」は横長、ちょうど末広がりになるイメージで書けば、バランスよく見え、運がさらに開けるという。
2019年04月12日<初春の令月にして、気淑く風和ぎ――>新元号「令和」は、日本最古の歌集『万葉集』の「梅花の宴」の漢文で書かれた序文から採用された。『万葉集』に詳しい上野誠・奈良大学教授が解説する。「よい月に天気がよく、風が柔らかに頬をなでるような、なんともよい日に親しい友と宴をする――。730年正月13日、九州・太宰府で『万葉集』の編纂者の1人、大伴家持の父である大伴旅人の邸宅で催された梅の花見の宴。そこに集まった32人の歌人が、当時は中国からの外来植物だった梅の木を囲んで和歌を詠み合いました」新元号には深い意味が込められていると上野先生が続ける。「新しい時代は、金や名誉ではなく、よきときに、よき友と宴を共にするような穏やかなひとときが人間にとって幸せであってほしいという、考案した方の願いがあると考えています。『令和』には、この2文字を選んだ方の平和を希求する心が表れているのです」5月1日から令和元年が始まる。「やっと肩の荷が下りたという思いです――」こう語るのは、30年前、「昭和」から「平成」への改元に際し、秘密裏に元号の候補案を取りまとめた現場責任者、元内閣内政審議室長の的場順三さん(84)だ。「いい元号だと思いますよ。日本の古典由来ですし、“令”という字には、神様のおぼしめしというような意味もあります。日本の神様は争わないですからね」平成への改元は昭和天皇の崩御と関連し、厳粛だった。前回と比べ、今回はお祭り騒ぎだ。「もっと冷静になってもらいたいと思いつつ、これはこれで経済の活性化にもつながったので、よかったのではないでしょうか。やはりその時その時の時代の流れで、国民の意識も変わっていくものです。これで“僕らの時代はすんだ”と、しみじみ思いました」
2019年04月12日<初春の令月にして、気淑く風和ぎ――>新元号「令和」は、日本最古の歌集『万葉集』の「梅花の宴」の漢文で書かれた序文から採用された。『万葉集』に詳しい上野誠・奈良大学教授が解説する。「よい月に天気がよく、風が柔らかに頬をなでるような、なんともよい日に親しい友と宴をする――。730年正月13日、九州・太宰府で『万葉集』の編纂者の1人、大伴家持の父である大伴旅人の邸宅で催された梅の花見の宴。そこに集まった32人の歌人が、当時は中国からの外来植物だった梅の木を囲んで和歌を詠み合いました」新元号には深い意味が込められていると上野先生が続ける。「新しい時代は、金や名誉ではなく、よきときに、よき友と宴を共にするような穏やかなひとときが人間にとって幸せであってほしいという、考案した方の願いがあると考えています。『令和』には、この2文字を選んだ方の平和を希求する心が表れているのです」5月1日から令和元年が始まる。「大変申し訳ございませんが、本務が多忙な時期で、どの社にも、取材にも応じかねる状況です」とは、本誌が元号発表から3分後に、メールで取材依頼をした早稲田大学政経学部長の川岸令和教授だ。それでも全国の「令和さん」の驚きや喜びの声がテレビで報じられたが、なかにはちゃっかり名前を「令和」にする人も――。「元号の発表を聞いた瞬間、僕たちにとって、すごくかっこいい名前になると確信しました!」上方漫才大賞新人賞などの受賞経験もある実力派のお笑いコンビ「プリマ旦那」の野村尚平(30)と河野良祐(32)はこう声をそろえる。実は5月1日に大阪・なんばグランド花月で開催される、「プリマ旦那改メ『令和喜多みな実』襲名披露公演」で、正式にコンビ名を『令和喜多みな実』に改名することを発表。「千鳥のノブさんから『プリマ旦那』は『西日本一ダサい名前』と言われ、いつかはコンビ名を変えようと思っていたんです。今回の改元はまさに渡りに船。新しい名前で全国制覇を目指します」改名ラッシュが続くか!
2019年04月12日<初春の令月にして、気淑く風和ぎ――>新元号「令和」は、日本最古の歌集『万葉集』の「梅花の宴」の漢文で書かれた序文から採用された。『万葉集』に詳しい上野誠・奈良大学教授が解説する。「よい月に天気がよく、風が柔らかに頬をなでるような、なんともよい日に親しい友と宴をする――。730年正月13日、九州・太宰府で『万葉集』の編纂者の1人、大伴家持の父である大伴旅人の邸宅で催された梅の花見の宴。そこに集まった32人の歌人が、当時は中国からの外来植物だった梅の木を囲んで和歌を詠み合いました」新元号には深い意味が込められていると上野先生が続ける。「新しい時代は、金や名誉ではなく、よきときに、よき友と宴を共にするような穏やかなひとときが人間にとって幸せであってほしいという、考案した方の願いがあると考えています。『令和』には、この2文字を選んだ方の平和を希求する心が表れているのです」5月1日から令和元年が始まる。しかし、まだこの元号に愛着を感じられない人も多いはず……。「最初に『令和』と聞いた瞬間は、意外な感じがしました。でも、その後に何度か読んでみると、響きもよく、いい元号だなと思うようになりましたね」こう話すのは、元号研究の第一人者で、『元号 全247総覧』(悟空出版)の著者でもある、東京大学史料編纂所の山本博文教授(62)。意外だったその理由は?「“令”というのは、漢文の中では“~させる”といった使役の意味で使われる字なので、これは予想外でしたね。過去に一度も使われたことはなかった字ですから。中国の古典ではなく、初めて日本の古典から元号が選ばれましたが、これが今後の元号選定の新しい流れになるでしょうね」『令和』が発表された翌日には、残りの5候補(『英弘』『広至』『久化』『万和』『万保』)も明らかになった。「江戸時代の『天保』『万治』『弘化』『文久』など、過去によく使われた字が入っているで、『久化』『万保』『万和』には、新しさは感じませんでしたね。逆に『広至』の“広”は0回、“至”は1回だけなので新鮮でした。また『英弘』は、かなり人名でかぶることになるだろうという印象を持ちました」安倍総理の意向が働いた?「日本の古典から候補を出すと決まった時点で、政治的な部分を感じましたが、今回の『万葉集』の文章には、政治的な部分はありません。そういう意味で、“落としどころ”としてはいい元号だったのではないでしょうか」
2019年04月11日<初春の令月にして、気淑く風和ぎ――>新元号「令和」は、日本最古の歌集『万葉集』の「梅花の宴」の漢文で書かれた序文から採用された。『万葉集』に詳しい上野誠・奈良大学教授が解説する。「よい月に天気がよく、風が柔らかに頬をなでるような、なんともよい日に親しい友と宴をする――。730年正月13日、九州・太宰府で『万葉集』の編纂者の1人、大伴家持の父である大伴旅人の邸宅で催された梅の花見の宴。そこに集まった32人の歌人が、当時は中国からの外来植物だった梅の木を囲んで和歌を詠み合いました」新元号には深い意味が込められていると上野先生が続ける。「新しい時代は、金や名誉ではなく、よきときに、よき友と宴を共にするような穏やかなひとときが人間にとって幸せであってほしいという、考案した方の願いがあると考えています。『令和』には、この2文字を選んだ方の平和を希求する心が表れているのです」「令和」の考案者は、大阪女子大学の中西進名誉教授(89)といわれている。『万葉集』研究の第一人者である中西氏は、過去に新聞連載のコラムで、梅花の宴の32人の歌人のなかに、張福子という中国からの渡来人がいることを紹介している。さらに『万葉集』を代表する歌人で「梅花の宴」でも和歌を詠んでいる山上憶良が、朝鮮半島からの“渡来人”だったという説を提起。国文学や歴史学の世界で議論を巻き起こした人物でもある。中西氏の説が正しかったとすれば、日中韓の3カ国にルーツを持つ人間が、中国から渡ってきた梅の木を囲み、のどかに歌を詠み合っていたことになる。良好とは言えない昨今の東アジア情勢を鑑みると、感慨深い風景だ。’14年、中西氏は『読売新聞』(3月6日大阪夕刊)で日中韓の「平和」についてこう話した。<人間には隣が大事だと、孔子は「徳は孤ならず必ず隣あり」と言った。徳がある人は孤立せず、必ず隣人がいるという意味>中学3年生のときに終戦を迎えた中西氏。4月3日、中国新聞の取材に対して、「令和」の考案者かどうかについて言及は避けたうえで、「『万葉集』は命を尊重する歌を集めている。新時代は戦争も災害も克服できるといい」と語っている。
2019年04月11日<初春の令月にして、気淑く風和ぎ――>新元号「令和」は、日本最古の歌集『万葉集』の「梅花の宴」の漢文で書かれた序文から採用された。『万葉集』に詳しい上野誠・奈良大学教授が解説する。「よい月に天気がよく、風が柔らかに頬をなでるような、なんともよい日に親しい友と宴をする――。730年正月13日、九州・太宰府で『万葉集』の編纂者の1人、大伴家持の父である大伴旅人の邸宅で催された梅の花見の宴。そこに集まった32人の歌人が、当時は中国からの外来植物だった梅の木を囲んで和歌を詠み合いました」新元号には深い意味が込められていると上野先生が続ける。「新しい時代は、金や名誉ではなく、よきときに、よき友と宴を共にするような穏やかなひとときが人間にとって幸せであってほしいという、考案した方の願いがあると考えています。『令和』には、この2文字を選んだ方の平和を希求する心が表れているのです」5月1日から令和元年が始まる。しかし、まだこの元号に愛着を感じられない人も多いのでは?そんな中、早くも「令和」改元詐欺の被害が――。「改元にあたり、これまで使用していたキャッシュカードが使えなくなります。新しく作り直しますので、古いものを渡してください」そうした連絡の後、自宅に来た銀行員を名乗る男にカードと暗証番号を渡してしまい、現金を騙し取られる事件が多発している。元刑事で、犯罪ジャーナリストの小川泰平さんは警鐘を鳴らす。「平成への改元と異なり、今回の改元は日程が事前に決まっているため、すでに詐欺グループは“令和改元詐欺”の手口を準備しています。実は3月くらいから、徐々に被害が出はじめています。冷静になって考えて。『令和』になることで使えなくなるカードはありません。絶対に騙されないようにしてください」「令和」改元詐欺にご用心!
2019年04月11日五大路子(女優・64以下=五大)「先生、お久しぶりです!電話ではしょっちゅうお話ししていますけど、お顔を見るのは、いつ以来でしょうか?」 山折哲雄(宗教学者・86以下=山折)「半年以上になるかな。昨年12月に軽度の脳梗塞で倒れて、1月には不整脈を治すために大きな手術をしたから」 対談のために、山折哲雄さんの住む京都にやってきた五大路子さん。2人はこの数年、親しい交流を続けているという。年齢差22歳、宗教学者と女優と、活躍する分野もまったく異なる2人が出会ったのは、’12年のことだった。 山折「横浜市の總持寺で行われた『3.11祈りの夕べ』というイベントだったよね?」 五大「そうですね。イベントでは私が司会を務め、先生がゲストとして宮沢賢治について講演されたんです。ところが、その日私は体調が悪くて、講演中はずっと控室にいました」 山折「風邪をひいていたんですよね」 五大「ところが帰宅後、偶然本棚から1冊の本がポンッと落ちてきて……。ずっと読まなくちゃいけないと思っていた『義理と人情長谷川伸と日本人のこころ』だったのですが、何げなく著書の写真を見て驚きました。『あっ、先ほどご挨拶した方だ!』って」 山折「偶然落ちてくるなんて、なんとも不思議ですが(笑)」 五大「それが本当なんですよ」 山折「その後かな。私が長谷川伸賞をいただいたとき、前年の受賞者として花束を渡してくれたのが五大さんだった。それで五大さんがずっと長谷川伸のお芝居をしてこられたことを知ったんです」 長谷川伸は、大正から昭和にかけて活躍した劇作家。文学勉強会も主宰し、平岩弓枝、西村京太郎、池波正太郎ら多くの作家に影響を与えた。山折さんは“日本の文化を考えるうえで、非常に重要な人物の1人”として、長谷川伸の研究をしており、五大さんにとってもゆかりの深い人物だった。 五大「私が新国劇(※’87年に解散した劇団)に所属しているころから、『瞼の母』『一本刀土俵入り』など、たくさんの長谷川伸の書いた作品に出させていただいたんです」 山折「いろいろ長谷川伸ゆかりの場所を回っている過程で、私は五大路子という女優を尊敬するようになった。これはという問題を見つけたら、徹底的に調べ上げる、追跡するという姿勢は本当に素晴らしい」 “追跡する女優”五大路子さんのライフワークが、ひとり芝居『横浜ローザ』だ。戦争に翻弄されたひとりの女性が、娼婦となって力強く生きた壮絶な物語である。モデルとなったのは実在した老娼婦メリーさん。 五大「横浜の街で偶然見かけたメリーさんの姿、そのまなざしに心を揺さぶられ、それからは彼女の故郷にも足を運び、彼女の人生を追い続けることになったのです」 山折「私が驚いたのは、五大さんが、メリーさんと同じように白塗りの化粧で横浜の街の中を歩いてみたこと。嘲笑のまなざしを全身に浴びながら歩く……、役作りに生かすだけではなく、人生の重要な契機にしたんだね」 五大「芝居は最初45分でしたが、年々長くなっています。無言のシーンがどんどん増えているんです」 山折「一種のひとり芝居の究極だな……」 五大「この21年間、ローザの人生を探し続けていましたが、今年、実は探していたのは自分自身だったのではないかということに気がついたんです。『ついに私は、私のなかの宇宙のかけらにたどり着いた』、そんな不思議な感覚でした」 山折「なるほど、新しい五大路子の始まりかもしれないね」 五大「以前、先生から“心眼”という言葉も教えていただきました。今年やっと、その入口にたどり着いたような気がしますこれも先生のおかげです」 山折「……」 五大「先生はいま、この国にすごく大切なことを発信してくださっている。だからいま先生の言葉を聞かなければと思うんです。先生がおっしゃる『ひとり』ということについても深く考えなければならないときがきていると……」 山折さんが昨年出版した『「ひとり」の哲学』(新潮選書)は、多くの人々の共感を呼び、版を重ねている。 山折「いま高齢化社会といわれているでしょう?多くの高齢者が、やがて“ひとり”で生きていくことになる。彼らは“独居老人”と呼ばれたり、亡くなると“孤独死した”と言われたりするわけだけど、それに違和感を覚えた。ひとりで生きて、そして死んでいくことの惨めさだけがクローズアップされ、ことさら貶められているのではないかと考えたんだ」 五大「おっしゃるとおり、ひとり暮らしのお年寄りが、全員不幸かというと、必ずしもそうではないと思います」 山折「かつて、ひとりという言葉は、もっといい意味に使われていた。それがなぜネガティブにばかり使われるようになったのか……、このあたりで“ひとりの復権”が必要だと思った」 五大「昔はどのように使われていたのですか?」 山折「万葉集をまとめた大伴家持の作品で《うらうらに照れる春日に雲雀あがり心悲しもひとりし思へば》という歌がある。確かに、ひとりでいることはさみしい。でもそれは単なる孤独ではなくて、この歌のように、人との関係を思いながら悲しみ、その静かな感情とともにしみじみと生きるということ」 五大「さみしさ、悲しさにきちんと向き合うということでしょうか?」 山折「向き合うというよりは、そういった感情を“道連れにしている”と、私は解釈しています」 五大「“道連れ”ですか?」 山折「いい言葉でしょう?しょせん人間はひとりで生まれ、死んでいくのだけど、それをきちんと意識することで大勢の同胞とともに生きていることも感じることができる。でも日本人はそんな精神的な宝を忘れ始めている」
2017年07月29日こんにちは、ママライターの広瀬まおです。日本特有の気候でもある“梅雨”。じめじめとした空気が苦手という人も多いのではないでしょうか。私自身、6月生まれですが梅雨の湿気は苦手です。しかしそんな雨続きの中でも、しっとりと咲いている紫陽花を見ると心が晴れてくるので不思議です。美しい花には、そんな効果もあるんですね。しかし、この紫陽花。見かける場所ごとに色や花の形が違います。なぜなんでしょう?●紫陽花の歴史紫陽花は古来から日本にあった花で、万葉集でも詠われています。『こととはぬきすらあぢさいもろとらがねりのむらとにあざむかえけり』詠み人は、大伴家持。百人一首でもおなじみですね。当時から「あぢさい」と呼ばれていたとは驚きです。日本に咲いている紫陽花の大半は「ガクアジサイ 」と呼ばれるものです。現在ではこちらをベースに品種改良が進み、多様な紫陽花が楽しめます。●紫陽花を長く楽しむために切り花の紫陽花、枯れるのが早く感じませんか?紫陽花は水を吸い上げる力が弱く、買ってきたものをそのまま生けたのでは十分な水が花に行き渡らずに、すぐに枯れてしまうのです。次の方法を試してみてください。(1)紫陽花の余計な葉を落とす(2)茎を最下部から4cmほどハンマーなどで叩いて砕く(つぶす、ではなく割るイメージです)※難しいなと思った方は、茎を十字に裂いても大丈夫です。(3)バケツなどに水を張り、茎をつけ、水中で斜めに切り取るこれで少しは吸水率が上がり、長持ちできると思います。●葉っぱには毒性が!大きくて瑞々しい紫陽花の葉。なんだかちょっと料理に使いたくなりませんか?「彩りにちょうどいいんじゃないかな?」「葉っぱも大きいし、ちょっとお料理を乗せたらおしゃれかも?」ちょっと待って!実は、紫陽花の葉には毒性がある のです。食べたら中毒症状が起きます。実際に平成20年の茨城県では、料亭で出された彩用の紫陽花の葉を食べた大人数人が食中毒を起こしました。平成23年には秋田でも。季節の風情を出したくなる気持ちもわかりますが、見て楽しむだけ にしたほうが無難そうです。----------いかがでしたか?梅雨の憂さを晴らしてくれる紫陽花のあれこれ。お役にたてば幸いです。【参考リンク】・あじさい【2008年7月号】 | 東邦大学理学部()・アジサイの喫食による食中毒について | 厚生労働省(PDF)()●ライター/広瀬まお(コピーライター)
2016年07月10日夏バテ予防として、土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は、江戸時代の万能の天才、平賀源内がうなぎ屋さんのために作ったキャッチコピーが始まりとか。いえいえ、丑の日に「う」のつくものを食べると病気にならないからとか……。諸説ありますが、うなぎが夏痩せに効くと詠ったのは、奈良時代の歌人、大伴家持です。日本の夏とうなぎとの関係は、実に1000年以上続いていることになります。何となく土用の丑の日と指定されると、それを過ぎたら興味がなくなってしまうもの……。でも、うなぎには夏バテにも良い栄養素が多く含まれるので、土用の丑の日を過ぎても食べると良さそうです。なかでも特筆すべきはビタミンAとB1の多さ。免疫力を高めると考えられているので、暑さや食欲不振で弱った体をサポートしてくれるでしょう。でも、夏バテで食欲の減退しているときに脂っぽいうなぎはちょっと……そんな場合は「うざく」を試してみては?キュウリを薄切りにしたら軽く塩でもんで、水気を絞っておきます。軽くあぶってざく切りにしたうなぎとキュウリを合わせて、三杯酢と和えたらできあがり!三杯酢は、酢3対しょうゆ(薄口がオススメ)1対砂糖1の割合で混ぜた合わせ酢です。ここにダシを足すとまろやかになって、よりおいしくなります。夏バテは、残暑の厳しいころになると、いっそうひどくなるようです。日本伝統の健康食材、うなぎを食べて元気に過ごしましょう!
2015年08月12日暦文化研究家・景山えりかが、月の満ち欠けをもとにした「旧暦」の取り入れ方をご紹介します。あなたも月の満ち欠けとともに一緒に暦をたしなんでみませんか?■ウナギだけじゃない!土用の丑の日に食べるもの7月24日(金)は「土用の丑の日」です。この日は、「ウナギを食べる日」として知っている人も多いと思います。そもそも土用とは、年に4回あって、立春・立夏・立秋・立冬の直前の約18日間をさします。現在では土用というと、夏の土用をさすことがほとんどです。丑の日の「丑」は、十二支の丑のこと。暦において十二支は、年だけでなく、日や時刻、方位などにも割り当てられています。ですから、12日に1度は丑の日が巡ってくることになります。今年の場合、夏の土用は7月20日(月)から8月7日(金)まで。その期間中、丑の日にあたるのは、冒頭でお知らせした7月24日。それから、8月7日も!そうです、今年は2回も丑の日があるのです。2回目の丑の日のことを「二の丑」といいます。それでは、なぜ(夏の)土用の丑の日にウナギを食べるのでしょう?それは、昔からこの日に「う」のつくものを食べると夏バテしないという伝承があったから。夏の土用の時期は一年のうちで一番暑いとき。そのため昔の人は健康に配慮したこのような習わしをつくったのでしょう。「う」のつく食べ物のなかでもウナギは、『万葉集』で大伴家持が夏やせにはウナギがよいという歌を詠んでいるほどで、古くから夏の健康食とされていたようです。けれど本来は、うどん、うり(瓜)、うめぼし(梅干し)、うし(牛肉)、うま(馬肉)なども食されていましたから、ウナギが苦手な人も「う」のつく食べ物で、暑さを乗り切りましょう。■極上のリラクゼーション!夏の疲れを癒す「丑湯」とはほかには、(夏の)土用の丑の日に、湯船に薬草を入れた「丑湯(うしゆ)」に入ると夏バテをしないといわれています。今でいう、ハーブバスですね。ハーブの香りに包まれたバスタイムは、極上の癒し時間。夏の疲れも吹き飛びそう!自宅で丑湯をするなら、ハーブティーで使うドライハーブが便利。オススメのハーブは、リラックス効果が期待できるジャーマンカモミール、爽快感が気持ちのいいペパーミント、優雅な気分になれるローズなど。湯船に入れるときには、ガーゼに包んだり、お茶袋に入れたりすると後始末が簡単です。また、濃い目のハーブティーを淹れ、そのまま液状入浴剤として湯船に入れても◎。いずれも、使用量や濃さなどはお好みで調節してください。土用の丑の日の習わしは、夏の暑さに対処し、自分の体と向き合う先人たちの知恵。それは、私たち現代人が失いつつある、自然に対する豊かな感性です。現代風にアレンジしつつも、暦通りに昔の習慣を実践してみることは、失われつつある感性をはぐくみ、さらには磨きをかけることにつながっていくはずです。景山えりか(かげやまえりか)暦文化研究家、星のティーセラピー(R)レッスン倶楽部主宰旧暦や月の文化に造詣が深く、星や月と親しむ生活を自ら実践。その経験から、自然のリズムに合わせてお茶を楽しむことで、養生やストレスマネジメントにつなげる「星のティーセラピー(R)」を考案。執筆活動やワークショップを通じて、星空とお茶を楽しむ暮らしを提案している。ウェブサイト::自然とつながる暮らしかた
2015年07月22日