俳優でエッセイストの池波志乃が11日、都内で開催中の『第24回JAPANドラッグストアショー』でスペシャルトークショーを行った。同展示会内で発表された「Men’s Beauty アワード」において昨年ライフスタイル部門を受賞した中尾彬さんと長年、おしどり夫婦として親しまれた池波。今年5月に中尾さんを亡くして以来、初めてのイベント参加となった。「中尾が亡くなりまして115日目。終活をして覚悟をしていたけどあまり急に逝ってしまったので、一時しょげていまして。こういう場に出させていただく人前に出るのはきょうが初めてなのでドキドキしています」と緊張気味。「こういう場は2人のことが多かったものですから。去年ここに『俺はなにをもらったんだろう』と言っていたのを覚えています」と回想した。実はメガネマニアだったという中尾さん。亡くなったときに数えると100個ほどあったといい「そのままは使えないのでレンズだけ変えたり、お友達やスタッフにお分けした。指輪をもらったことがないので中尾さんがくれるのはメガネ。普通なら、指輪なんでしょうけど持っていないのでもらったメガネをつけてきました。連れてきてあげようかな、と」と昨年に買ってもらったという青いメガネ姿でほほ笑んだ。結婚生活は46年。「半分仕事仲間、後半は同志。一緒に片付けて、迷惑をかけてはいけないねって結果最後の15年くらいがべったり一緒にいた」と懐かしむ。「今は中尾さんのおかげでここに呼んでいただいて。最初はぐったりしていたんですけど、頑張らなきゃいけないなと。本人もギリギリまで役者でいるための努力をしていたので私がへこたれていたら怒られる。後始末をしているうちに、元気じゃないんですけど、なんとなく使命感で頑張れちゃった」と前向きに明かした。中尾さんの亡くなる前後は「1人分の食事を作るのが難しい」と食欲をなくし「10キロ以上」やせてしまったという池波。「手順やお鍋の大きさを変えないとダメ。まだ研究中。なるべく書くようにして。中尾さんが食べたものだけを日記で書いてくれてたんです。それをみて、これは一人ではだめだなとか、じゃあこうしようとか。違うレパートリーもできてきて。真似して今遺してくれたノートに書いてます」と変化を報告した。一方で「逆に『ひとりになったな』と思うのはご飯食べるときくらい」といい「まだ、(中尾さんが)仕事中みたいな感じ。ちょっと経ったら帰ってきそうな感じがします。どっちかが仕事でいないのは長年やってきたこと。そこに戻ったよう。ちょっと経ったら舞台で名古屋の劇場に片方が出ていてもう少し『ただいま』と言って帰ってきそうな気がしてしかたないです」とつぶやいた。多くの報道陣に囲まれ取材を受けていると「こういうときに隣にいないのが…。きょうが初めてなので、すごく今初めてひとりな感じがします。隣にいないんだなと実感しました」と寂しさも。「いつもここ(後ろ)にいると思ってるんです。気に入って作ったお墓にもいなくて、リビングの仏壇にもいない。絶対、くっついてきてると思い込んでる。『ただいま』とは言わないで独り言も増えてきた(笑)。でも感じていたほうが幸せですね」とほほ笑んでいた。
2024年08月31日2024年5月22日、俳優の中尾彬(なかお・あきら)さんが亡くなったことが明らかになりました。俳優としてはもちろんのこと、バラエティ番組などでも活躍し、多くの人に影響を与えた、中尾さん。突然の訃報に、日本中から悲しみの声が上がっています。俳優・中尾彬さんが逝去「まさに巨星墜つ」「素晴らしい人だった」逝去した中尾彬さんの妻・池波志乃がコメント所属事務所である株式会社古舘プロジェクトによると、中尾さんは同月16日に心不全によって逝去したとのこと。葬儀告別式については、すでに近親者のみで執り行われ、お別れの会などは予定していないそうです。同社のウェブサイトでは、妻であり、俳優の池波志乃さんからのコメントも公開されています。池波志乃です。終活以来の中尾の遺言で、このような形を取りました。仕事でお世話になった関係者の方々、マスコミの皆様、親しい友人の方々、応援してくださった皆様に、託された私から、お詫びとご報告申し上げます。今年に入って足腰が悪く体力も落ちて、医師の訪問を受けながら、本人の意思により、自宅でゆっくり休んでおりました。時には取材や、足腰をかばっての仕事もやらせていただき、本人は元気で12月の旅行に向けて、頑張ってリハビリをしていたくらいでしたが、15日に容態が急変し、16日の夜中に自宅で私と二人の時に、とても穏やかに本当に眠るように息を引き取りました。あまりに急で、変わらない顔で逝ってしまったので、まだ志乃~と呼ばれそうな気がします。叶いますならば、中尾彬らしいね~と笑って送ってあげてくだされば幸いです。長い間、本当にありがとうございました。古舘プロジェクトーより引用池波さんによると、中尾さんは同年に入ってから、自宅で休みながら、時々取材などの仕事を受けていたとか。同年12月には旅行を計画しており、それに向けて元気にリハビリをしていたものの、同年5月16日に容体が急変したといいます。芸能界きっての『おしどり夫婦』として知られていた、中尾さんと池波さん夫婦。池波さんは、夫との突然の別れにまだ心が追いついていないところもあるかもしれません。「まだ『志乃』と呼ばれそうな気がします」という言葉には、胸が締め付けられますね。最後に池波さんは「『中尾彬らしいね』と笑って送ってあげてくだされば」と、伝えていました。池波さんが願う通り、たくさんの人が中尾さんを偲び、心の中で温かく見送っていることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2024年05月22日劇場版『必殺仕掛人』シリーズ、『敵は本能寺にあり』『劇場版 鬼平犯科帳』、藤田まこと主演ドラマ「剣客商売」スペシャル4作品を放送!!『必殺仕掛人春雪仕掛針』©1974松竹株式会社BS松竹東急<BS260ch・全国無料放送>は、平日夜8時からのよる8銀座シネマと土曜9時からの土曜ゴールデンシアターで毎月名作や話題の映画を放送しています。よる8銀座シネマは“一番身近な映画館”、土曜ゴールデンシアターは“魂ゆさぶる映画の時間”をコンセプトに古今東西の映画を年間300本以上ラインアップしています。この度、池波正太郎生誕100年を記念して、9月より3か月連続で「生誕100年池波正太郎」特集を放送することが決定致しました。「剣客商売スペシャル母と娘と」©松竹土曜ゴールデンシアターでは、田宮二郎主演『必殺仕掛人』、緒方拳主演『必殺仕掛人 梅安蟻地獄』『必殺仕掛人 春雪仕掛針』の劇場版シリーズを9月に3週連続で放送、10月は松本幸四郎(初代松本白鸚)主演『敵は本能寺にあり』、さらに11月は圧倒的な人気を誇る二代目中村吉右衛門主演『劇場版 鬼平犯科帳』をお送り致します。合わせて、主人公・秋山小兵衛役を藤田まことが演じたテレビドラマ「剣客商売スペシャル」4作品を9月に一挙放送致します。<【土曜ゴールデンシアター】3か月連続企画生誕100年池波正太郎特集>藤枝梅安に田宮二郎、左内に高橋幸治、法に代って庶民の恨みを晴らす仕掛人の活躍を描く『必殺仕掛人』9月9日(土)夜9時1973年公開監督:渡邊祐介脚本:安倍徹郎、渡邊祐介原作:池波正太郎出演:田宮二郎、高橋幸治、山村聰ほか© 1973 松竹株式会社針医者・藤枝梅安は、金を貰って悪人を殺す“仕掛人”である。元締めである音羽屋半右衛門の依頼で、ろうそく問屋・辻屋の後妻、お照を殺した。お照は孫八と組んで悪事を重ね、辻屋の身代を狙っていた。その頃、仕掛人の西村左内は研師を稼業としていたが、その喧嘩さばきを買われて八丁堀同心峯山又十郎から町同心になることをすすめられていた。しかし、その又十郎も悪徳同心として孫八を仲間としていた。孫八は香具師・三の松の平十の妾・お吉も深い仲であった。平十は又十郎の殺しを音羽屋に依頼して息を引き取る・・・。“仕掛け人”対“仕掛人” 緒方拳が藤枝梅安を演じる劇場版「必殺仕掛人」シリーズ第2弾!『必殺仕掛人梅安蟻地獄』9月16日(土)夜9時1973年公開監督:渡邊祐介脚本:宮川一郎、渡邊祐介原作:池波正太郎出演:緒形拳、林与一、山村聰ほか© 1973 松竹株式会社針医者・梅安は、ある夜、本道医師・宗伯と間違われ一人の浪人に命を狙われた。その数日後、仕掛の元締め・半右衛門から急速に財をなしつつも謎に包まれていた伊豆屋暗殺しを依頼された。梅安が伊豆屋と宗伯が密会しているのを張り込んでいたところ、先日梅安を狙った浪人・小杉十五郎と再会する。小杉は宗伯を狙っていたのだった。調査を進めるなか、梅安は伊豆屋と宗伯の過去を知る。一方、自分たちが狙われていることを知った伊豆屋は別の仕掛人に梅安、小杉の暗殺を依頼する・・・。劇場版「必殺仕掛人」シリーズ第3作。次々と殺人を犯す強盗団に仕掛人が挑む!『必殺仕掛人春雪仕掛針』9月23日(土)夜9時1974年公開監督:貞永方久脚本:安倍徹郎原作:池波正太郎出演:緒形拳、林与一、岩下志麻、山村聰ほか©1974松竹株式会社正月の雪降る夜、漆器問屋一家が惨殺された。事件の手引をしたのは半年前に後妻に入ったお千代によるもので。実はお千代は江戸を騒がす盗賊団の首領であった。ことの真相を知るお千代の育て親・小兵衛は、お千代を立ち直らせようと彼女の子分たちの暗殺を仕掛人・音羽屋半右衛門に依頼する。梅安は小杉十五郎と子分たちの暗殺を進めるなか、子分の一人である勝四郎の情婦となっていたお千代が、昔捨てた女であることに気づく。ある日、お千代が勝四郎の殺害を依頼するため梅安を訪ねて来た。しかし、これはお千代と勝四郎が梅安に仕掛けた巧妙な罠だった・・・。池波正太郎のオリジナル・シナリオを映画化。 松本幸四郎(初代松本白鸚)の主演で明智光秀の生涯を描いた作品。『敵は本能寺にあり』10月14日(土)夜9時1960年公開監督:大曾根辰保脚本:池波正太郎出演:松本幸四郎(初代松本白鸚)、田村高廣、瑳峨三智子、淡島千景、岸恵子、嵐寛寿郎ほか©1960松竹株式会社戦国時代、尾張の織田信長のもとで豊臣秀吉と明智光秀は仕えていた。天正7年、秀吉は因幡鳥取城へ、光秀は丹波八上城へ攻略に向かう。丹波攻略に際し波多野兄弟の抵抗に苦戦した光秀は、母を人質に送ることで平和裡に降伏させた。しかし、信長が波多野兄弟を殺したことで、光秀の母・園枝も殺されてしまう。その頃、信長の寵臣・森蘭丸は父の領地であった近江の国と光秀の次女・桔梗を貰いたいと信長にねだっていた。しかし縁談が不成立となったことにより、光秀は西国征伐総大将を信長に交代させられた。さらに武田氏を潰滅させた徳川家康の功を労う会で接待役を命じられた光秀は、信長から叱責を受けることになる。「迷うな、ためらうな、一歩もひくな!」闇のあるところ、鬼は行く。 テレビシリーズでもおなじみの二代目中村吉右衛門主演。『劇場版鬼平犯科帳』11月4日(土)夜9時1995年公開監督:小野田嘉幹脚本:野上龍雄原作:池波正太郎出演:二代目中村吉右衛門、多岐川裕美、藤田まこと、岩下志麻ほか© 1995フジテレビジョン/松竹株式会社江戸から逃げた兇賊・蛇の平十一味を倶梨伽羅峠で捕縛した平蔵。 ほどなく、密偵のおまさは、かつて恋中だった 本格派の盗賊・狐火の勇五郎と江戸で再開する。 勇五郎は狐火の名を騙って凶行を繰り返す弟・文吉に制裁を加えるため、 おまさと二人で文吉一味の盗人宿に斬り込んだ。 危ないところを二人は平蔵に助けられ、文吉は捕縛される。実は文吉は、大阪の暗黒界を牛耳る白子家菊右衛門に命じられ、 平蔵を火付盗賊改方長官の座から引きずり下ろすために派遣された盗賊。 白子屋は次の手として、江戸の女盗・荒神のお豊と組んで、平蔵の命を狙い始める・・・。<【2週連続】藤田まこと主演ドラマ「剣客商売」スペシャル4作品を放送>「剣客商売」のスペシャル版!老剣客が夢を託した娘婿には仇がいた! 武士道に背いても守りたい父娘の幸せ…「剣客商売スペシャル助太刀」9月7日(木)夜8時2004年原作:池波正太郎出演:藤田まこと、山口馬木也、寺島しのぶ、蟹江敬三ほか©松竹小兵衛は老中・田沼の仲介で、古い友・善蔵と再会する。善蔵は大病を患っていたが、娘・お信の献身的な看病のおかげで回復。忠兵衛という立派な婿を得て、酒井道場の再興を果たしたという。同じころ、大治郎は、道端で扇子を売る浪人・牛之助と知り合う。彼が剣を教える若者・伊織は、父の敵を捜していた。程なく、牛之助が酒井道場の門弟に殺された。大治郎と抗議に行った伊織は、忠兵衛が父の敵、渡辺九十郎だと気づく。剣では切れぬ母娘の絆~病に倒れた剣客の最後の夢~命を削る執念の一太刀!「剣客商売スペシャル母と娘と」9月8日(金)夜8時2005年原作:池波正太郎出演:藤田まこと、山口馬木也、寺島しのぶ、夏八木勲、松原智恵子ほか©松竹小兵衛は友人の医師・宗哲の元で、病に侵され、余命わずかの太九蔵と出会う。太九蔵が延命を望んでいると知った小兵衛は、彼を訪ね、すっぽんを差し入れる。同行した三冬は、共に母の顔を知らないことから、太九蔵の娘・さよと意気投合する。同じころ、大治郎は大店「啓養堂」の金庫番・源太郎が浪人に襲われているところを助ける。源太郎の父は、以前小兵衛が捕らえた犯罪者だった。そんな中、三冬とさよは、女性旅絵師・幽仙と知り合うが…。謎の辻斬りの出現!その裏に渦巻く陰謀に、秋山親子が立ち向かう! ゲストの松方弘樹にも注目!「剣客商売スペシャル春の嵐」9月14日(木)夜8時2008年原作:池波正太郎出演:藤田まこと、山口馬木也、寺島しのぶ、松方弘樹ほか©松竹奥州白河十一万石、松平越中守定信の家来が、辻斬りに一太刀で倒され死亡した。頭巾で顔を隠していたが「アキヤマタイジロウ」と名乗ったとの報告から、北町奉行所の同心・永山精之助は秋山大治郎の身を案じ、その指示を受けて四谷の弥七は秋山小兵衛の家を訪れる。事件の日、大治郎は軽い怪我をして帰宅していたのだったが、それに気づかず小兵衛は、何者かが大治郎の名をかたり陥れようとしていると確信する。そんな中、またしても松平の家来が「アキヤマダイジロウ」を名乗る頭巾の辻斬りに斬り殺される。藤田まこと、最後の「剣客商売」主演作。 道場破りの浪人役を演じた中村梅雀と山口馬木也との迫力の殺陣! 温水洋一の悪徳医師ぶりも見逃せない!「剣客商売スペシャル道場破り」9月15日(金)夜8時2010年原作:池波正太郎出演:藤田まこと、山口馬木也、寺島しのぶ、中村梅雀ほか©松竹初秋のある日、秋山小兵衛は貧しい身なりをした浪人と知り合い、鷺巣見平助というその男の人柄の良さと剣の腕前を察した。大治郎が同じ流派の道場を訪問していたところ、道場破りが現れた。平助である。門人を一人二人と倒した平助に、大治郎が名乗りを上げ、刀を交わすことに。五分五分の腕前ながら、大治郎の木刀が平助の腹をかすめ、平助は潔く負けを認めて去って行った。あるとき平助は道場破りで稼いだ金を小兵衛に差し出し、生き別れた娘にわたしてほしいと頼む。そのころ、平助の道場破りで面子を潰された大場道場の主が激怒し、平助の居場所を突き止めるよう高弟に命じる。9月4日(月)から、こちらも!!<【よる8銀座シネマ】劇場版『必殺』シリーズ2週連続一挙放送>『必殺! THE HISSATSU』 9月4日(月)夜8時1984年公開監督:貞永方久出演:藤田まこと、中条きよし、三田村邦彦、鮎川いずみ、山田五十鈴、片岡孝夫(現・片岡仁左衛門)ほか©1984 松竹/ABCテレビ『必殺! ブラウン館の怪物たち』 9月5日(火)夜8時1985年公開監督:広瀬襄出演:藤田まこと、鮎川いずみ、京本政樹、村上弘明ほか© 1985 松竹/ABCテレビ『必殺!Ⅲ 裏か表か』 9月6日(水)夜8時1986年公開監督:工藤栄一出演:藤田まこと、鮎川いずみ、村上弘明、京本政樹、三田村邦彦、松坂慶子ほか©1986 松竹/ABCテレビ/松竹撮影所『必殺4 恨みはらします』 9月11日(月)夜8時1987年公開監督:深作欣二出演:藤田まこと、村上弘明、三田村邦彦、倍賞美津子、真田広之、千葉真一ほか©1987 松竹/ABCテレビ『必殺!5黄金の血』 9月12日(火)夜8時1991年公開監督:舛田利雄出演:藤田まこと、三田村邦彦、村上弘明、大沢樹生、名取裕子ほか©1991 松竹/ABCテレビ『必殺! 主水死す』9月13日(水)夜8時1996年公開監督:貞永方久出演:藤田まこと、三田村邦彦、中条きよし、名取裕子、津川雅彦ほか©1996 松竹/松竹撮影所池波正太郎生誕100年記念事業 ~時代を翔ける池波正太郎の魅力~時代小説の人気作を多数執筆した作家池波正太郎は、大正12年、旧浅草区聖天町で誕生し、少年期、青年期を台東区で暮らしました。平成2年に逝去後、ご遺族から自筆原稿、自筆絵画、遺愛品など数多くの寄贈を受け、台東区立中央図書館内に池波正太郎記念文庫が開設しました。今年は池波正太郎の生誕100年、台東区では池波ファンの皆様に楽しんでいただける、企画展示、講座、講演会など様々な記念事業を実施しています。詳細は、下記QRコードよりご覧ください。100周年記念事業お問合せ池波正太郎記念文庫台東区西浅草3-25-16生涯学習センター1階(中央図書館内)℡03-5246-5915開館時間月曜日~土曜日午前9時~20時日曜・祝日午前9時~17時休館日毎月第三木曜日・特別整理期間BS松竹東急生誕100年池波正太郎特集プレゼントキャンペーン放送を記念して、池波正太郎 100年記念グッズをプレゼント! 池波正太郎自筆絵画タンブラー&池波正太郎生誕100周年記念ロゴ入りミニタオルをセットで3名様に。フランスのニースでの風景が描かれた「タンブラー」生誕100年記念ロゴ入りミニタオル(いずれも期間限定の商品となります)プレゼント期間:2023年9月16日(土)~2023年9月30日(土)応募はBS松竹東急ホームページのバナーから▼ 【BS松竹東急(BS260ch)/全国無料放送】2022年3月に開局。“毎日おうちで劇場気分!”映画、歌舞伎・演劇、オリジナルドラマのほか、あらゆるジャンルを放送する全国無料総合チャンネルとして、視聴者のみなさまの暮らしに、上質感やワクワク感をお届けします!【ホームページ】 【局公式Twitter(現・X)】 @BS260_official 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年09月04日株式会社文藝春秋コミック編集部は、文春時代コミックス『鬼平犯科帳』シリーズ(さいとう・たかを、原案・池波正太郎)の最新刊『鬼平犯科帳 118』を4月26日(水)に発売します。『コミック 鬼平犯科帳』は、池波正太郎の名作「鬼平犯科帳」をさいとう・たかをが独自の脚色で描く大人気シリーズ。さいとう・たかをの代表作のひとつであり、今回の118巻で347話を数える長寿作品です。世情不安定な江戸の街を舞台に “鬼平”と呼ばれる火付盗賊改方長官・長谷川平蔵が、部下の与力・同心や密偵たちとともに、盗賊をはじめとした悪党たちを追う、捕物帳の物語が繰り広げられます。最新刊の『コミック 鬼平犯科帳 118』は、原案者の池波正太郎の生誕100年記念企画として、「鬼平」と「ゴルゴ13」の顔を担当しているさいとう・プロダクションの作画チーフ、ふじわら・よしひでの特別インタビューを収録しています。亡くなる直前、さいとう・たかをから直々に作画チーフに指名されたふじわらが、国民的キャラクターである「鬼平」と「ゴルゴ」をいかに描いているか? その秘密に迫ります。■内容紹介盗賊“稲城の文治”一味が呉服問屋に押し入り、番頭を殺して火を放った。本格の盗賊として知られる文治がなぜ非道に手を染めたのか? 平蔵は腑に落ちぬものを感じる……。(仕置ノ三百四十四 「狙われた男」より)小金稼ぎのケチな盗人である伊吉が捕らえられた。平蔵の温情により人足寄場に送られた伊吉は、深夜になると木彫りの仏像を拝んでいた。伊吉には別れた女房と娘がいたのだ……。(仕置ノ三百四十五 「鼠ばたらきの伊吉」より)男を騙して盗みを働く“たらしこみ”を生業とする“おはん”には、手塩にかけて育てた一人息子の幸助がいた。ところがその幸助が、こともあろうに女を騙す“牝たらし”になっていた……。(仕置ノ三百四十六 「おはん」より)猫の面をかぶる不気味な盗賊団が、江戸市中を荒し回っていた。“猫又の進兵衛”率いる一味には恐ろしい“化け猫様”がついており、逆らった者は喰い殺されてしまうという……。(仕置ノ三百四十七 「化け猫騒動」より)■関連情報☆『コミック 鬼平犯科帳118』発売を記念し、文藝春秋公式YouTubeにてスペシャル動画を公開中! ☆文春オンラインで既刊好評連載中! 4月24日~30日までの期間限定で、既刊の『コミック鬼平犯科帳』116~117巻収録分を文春オンライン上にて毎日更新しています。鬼平こと長谷川平蔵たち火盗改メの活躍をぜひWEBでもご覧ください。 ■書誌情報書名:コミック 鬼平犯科帳 118定価:748円(税込)発売日:2023年4月26日体裁:B6判 並製カバー装詳細URL: ■著者プロフィールさいとう・たかを1936年、和歌山県生まれ。55年、『空気男爵』でデビュー、60年、『台風五郎』で劇画ブームを巻き起こす。同年さいとう・プロダクションを設立、劇画制作システムの分業制を構築する。68年より『ゴルゴ13』の連載を開始、シリーズ総発行部数は3億部を超える。93年より『鬼平犯科帳』の連載を開始、2023年で30周年を迎える。代表作に『無用ノ介』『影狩り』『サバイバル』など多数。2021年9月24日、逝去。池波正太郎(いけなみ・しょうたろう)1923年、東京生まれ。60年、『錯乱』で直木賞を受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の3大シリーズで時代小説の第一人者となる。3大シリーズは幾度も映像化、コミカライズされ、絶大な人気を博す。77年、吉川英治文学賞受賞。代表作に『真田太平記』『おとこの秘図』『雲霧仁左衛門』など多数。90年5月3日、逝去。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年04月25日池波正太郎の生誕100周年を記念し、ベストセラー時代小説シリーズを二部作で映画化した『仕掛人・藤枝梅安2』の初日舞台挨拶が4月7日(金) 、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行われ、主人公の藤枝梅安を演じる豊川悦司、その相棒・彦次郎役で共演する片岡愛之助が出席した。「鬼平犯科帳」「剣客商売」と並び、来年2023年に生誕100周年を迎える池波の人気シリーズである「仕掛人・藤枝梅安」が、時代劇専門チャンネルを運営する日本映画放送、NTTぷらら、スカパーJSATの共同製作によって映画化。腕の良い鍼医者という表の顔と、生かしてはおけぬ者たちを闇に葬る冷酷な仕掛人という裏の顔の持った藤枝梅安の活躍がスタイリッシュに描かれる。二部作で主演を務めた豊川は「この仕事は、僕にたくさんのものをもたらしてくれた」と強い達成感。「こういう企画は、今の日本映画の状況では生まれにくいが、また機会に恵まれたら、創意工夫をしたい」と意欲を燃やした。豊川悦司片岡愛之助舞台挨拶には豊川と愛之助に加えて、共演する菅野美穂(料亭の女中おもん役)、第2作ゲストの一ノ瀬颯(佐々木八蔵役)、椎名桔平(峯山又十郎/井坂惣市の二役)、佐藤浩市(井上半十郎役)、前作『仕掛人・藤枝梅安』でもメガホンをとった河毛俊作監督が出席した。豪華な顔ぶれが揃い、豊川は「最近の現場は、だいたい僕が最年長。今回、久しぶりに浩市さんや桔平ちゃん、同世代の俳優さんとがっつり共演できて幸福な映画だった。3人の年齢を足すと、何歳になっちゃうのか(笑)」としみじみ。愛之助も「皆さん優しい先輩ばかり。昔の話を聞かせていただき、当時は厳しかったんだなと」と話していた。菅野が「浩市さんは、まるでカミソリみたいで。燃えるような緊張感のある雰囲気で、現場が引き締まり、情熱と誠実さで引っ張ってくださった」と敬意を表すと、当の佐藤は「不機嫌だったんじゃない?ピリピリしていたら、ごめんなさい(笑)」と恐縮しきり。「まだまだ時代劇がやれるんだっていう、楽しさがあるんですよね」と笑顔で振り返った。菅野美穂佐藤浩市椎名は、菅野と映画『化粧師 KEWAISHI』以来の共演で、「菅ちゃんは何も変わっていないですね」と驚きの声。「豊川さんとは長いお付き合いですが、実は初共演。浩市さんはゴルフの師匠で、愛ちゃん(愛之助)は愛らしく、痛めつけるのが心苦しかった」と共演者への思いを語った。貫禄あふれるベテラン勢に囲まれ、若手俳優の一ノ瀬は、「最初は圧倒されていたが、皆さんが優しく見守ってくださり、リラックスして自分らしく臨めた」と感謝を示していた。椎名桔平一ノ瀬颯取材・文・撮影:内田涼<作品情報>『仕掛人・藤枝梅安』『仕掛人・藤枝梅安2』全国公開中原作:池波正太郎『仕掛人・藤枝梅安』(講談社文庫刊)監督:河毛俊作脚本:大森寿美男音楽:川井憲次■出演豊川悦司/片岡愛之助/菅野美穂/小野了/高畑淳子/小林薫第1作ゲスト:早乙女太一/柳葉敏郎/天海祐希第2作ゲスト:一ノ瀬颯/椎名桔平/佐藤浩市映画公式サイト:映画公式Twitter:
2023年04月07日今年は時代小説の名手、池波正太郎の生誕100年。それを記念した企画が目白押し。その中心になっているのが映画『仕掛人・藤枝梅安』だ。2月の第一作に続き、早くも第二作『仕掛人・藤枝梅安2』が4月7日(金) に公開される。豊川悦司の藤枝梅安、片岡愛之助の彦次郎はもちろん同じ。監督は2作とも、トレンディドラマのディレクターで最近は時代劇も多く手がける河毛俊作だ。「前作がフランス映画なら本作はアメリカ映画のテイスト」という。アクションシーンも増え、ロードムービーの作り。久しぶりの本格時代活劇、これぞおとなのエンタテインメントだ。『仕掛人・藤枝梅安2』江戸時代の、金で人殺しを請け負う“殺し屋”を、“仕掛人”と名付けたのは池波正太郎。それまで時代劇といえば、ヒーローはお侍かヤクザ、刀を使ったチャンバラアクションが当たり前だったけれど、池波は、職業が鍼医者、殺しの武器は「はり」、そんな斬新な趣向をもちこんだ。金が目的の殺人だが、殺していいのは世の中のためにならない本当の悪……と、自分なりのルールはある。“仕掛け”たら外さない。人知れず葬り去るプロ仕事。江戸の裏稼業を描く、藤田まことや東山紀之の“必殺シリーズ”の原点だ。そんな、底知れぬ闇を背負ったダークヒーロー・藤枝梅安に扮するのは豊川悦司。これまで映画やテレビで演じた緒形拳、萬屋錦之介、小林桂樹、田宮二郎、渡辺謙などの歴代のスターと比べても、原作では「六尺に近い大きな体」と書かれているから、超高身長の豊川はピタリとくる。最も薄情そうだし、ワルっぽい。何よりも、若かりしころからにじみ出ていた渋味と艶っぽさが、今回ダダ洩れしている。平辻哲也さんの水先案内をもっと見る()(C)「仕掛人・藤枝梅安」時代劇パートナーズ42社
2023年03月27日父の仇、寺沢兵庫頭 覚悟!!株式会社リイド社(所在地:東京都杉並区、代表取締役社長:齊藤哲人)は2023年2月13日(月)に『侠客』5巻(落合裕介/池波正太郎)を刊行いたしました。『侠客』⑤書影多くの助けを得て、仇敵との戦いに決着!水野十郎左衛門、権兵衛、小平…多くの人々の助けを借り、父の仇・寺沢兵庫頭を討つべく塚本伊太郎は唐津藩邸へとついに潜入を果たす。悪党への義侠の剣は届くのか!?今、決着の時、迫る―――!株式会社リイド社 » 侠客 (5) : 連載:「コミック乱ツインズ」毎月13日発売「コミック乱ツインズ3月号」書影株式会社リイド社 » コミック乱ツインズ 2023年03月号 : 概要作品名:侠客5著者名:落合裕介/池波正太郎ISBN:978-4-8458-6182-8ページ数:192p判型:B6発行日:2023年2月13日定価:770円(税込)社名: 株式会社リイド社所在地: 〒166-8560 東京都杉並区高円寺北2-3-2代表: 代表取締役社長齊藤哲人創業: 1960年4月設立: 1974年11月事業内容: 出版事業URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年02月15日池波正太郎生誕100年BS特集時代劇「まんぞく まんぞく」の制作が開始。石橋静河が主人公の女性剣士を演じる。堀真琴(石橋静河)は幼き日に自分を守り死んだ金吾(池田鉄洋)の仇をとるため剣の修業に励み、今では道場随一の剣術遣いとなった。養父の堀内蔵助(國村隼)と妻・弥栄(真矢ミキ)は、家名存続のため、何度も真琴に見合いをさせるが、「自分に勝てるような男でなければ結婚しない」と宣言し、試合を挑む見合い相手を次々に打ち負かす。内蔵助は、旗本の三男坊・織田平太郎(永山絢斗)の人となりに惚れ込み、真琴に合わせるが、二人は意地の張り合いをしてしまう。一方、逆恨みから、真琴の命を付け狙う浪人が現れ――。本作は、ひたすら剣の道に励み「私を剣で打ち負かすような男が現れない限り、結婚しない」と公言していたヒロインが、ある若者と出会い、結婚を決意するまでの家族愛に包まれた暖かい物語を、悪の旗本退治と家来の仇討ちを織り込みながら描くガールミーツボーイ時代劇ドラマ。石橋さんが演じるのは、男装の剣士、堀内蔵助の養女・堀真琴。「時代劇では女性が主人公の物語は少なく、さらに剣を持った女性という、稀有な役に出会えたことがとても嬉しいです」と喜び、「今は本格的な殺陣を絶賛稽古中で、日々筋肉痛に悩まされていますが(笑)スタッフ、キャストの皆さんと素晴らしい作品をお届けできるよう、がんばります。お楽しみに!」とコメント。石橋静河また、真琴の見合い相手・織田平太郎を永山絢斗、真琴の養父・堀内蔵助を國村隼が演じる。永山さんは「石橋静河さんをはじめ、豪華な先輩方との共演も楽しみでなりませんし、熱を持った、誇りある格好の良いスタッフの方達と、またご一緒出来ること今からとても待ち遠しいです」と期待を寄せ、國村さんは「一途で頑なに武道に励む主人公は、まだ少女の面影を残しながらも心に秘めた思いを持ち、私の演ずる義父はそれを理解しつつも、敢えて言葉を掛けること無く深い愛情で見守っている、そんな関係です」と役どころについて話している。永山絢斗ほかにも、真琴が居候する百姓、元堀家の中間・万右衛門役で原田泰造、内蔵助の妻・堀弥栄役で真矢ミキ、万右衛門の姪・千代役で畑芽育が出演。原田さんは「真琴をいつも陰ながら見守って気を揉んでいる、おじちゃん」と自身の役柄を説明。真矢さんは「私演じます弥栄はその字のごとく、ますます皆さん栄えるようにと、しなやかに凛と武士の妻として旦那様、そして主人公真琴の心に寄り添いたいと思っています」と意気込み、畑さんは「時代劇にはこれまで何度か挑戦させて頂いているので、その経験を活かせるのが楽しみです」と語っている。真矢ミキ「まんぞく まんぞく」は12月30日(金)20時~BSプレミアムにて放送。(cinemacafe.net)
2022年10月14日池波正太郎の生誕100周年を記念し、ベストセラー時代小説シリーズを二部作で映画化する『仕掛人・藤枝梅安』『仕掛人・藤枝梅安2』の取材会が10月13日、都内で行われ、主人公の藤枝梅安を演じる豊川悦司、その相棒・彦次郎役で共演する片岡愛之助が出席した。「鬼平犯科帳」「剣客商売」と並び、来年2023年に生誕100周年を迎える池波の人気シリーズである「仕掛人・藤枝梅安」が、時代劇専門チャンネルを運営する日本映画放送、NTTぷらら、スカパーJSATの共同製作によって映画化。腕の良い鍼医者という表の顔と、生かしてはおけぬ者たちを闇に葬る冷酷な仕掛人という裏の顔の持った藤枝梅安の活躍がスタイリッシュに描かれる。「梅安はダークヒーロー」だと語る豊川は、「良いことも悪いこともする梅安だが、『じゃあ、善悪って何だ』と問いかけているのが、池波先生の原作。必要悪という言葉もあるが、それはどこか誰もが認めざるを得ない感情であり、行為だと思う」と梅安に宿る“哲学”について思いを明かした。梅安といえば、過去には緒形拳さん、萬屋錦之介さん、渡辺謙らが演じた人気キャラクター。本作に出演するにあたり、原作はもちろん、過去の作品にも改めて触れたそうで「先輩方の出演作を見返す作業は、とても楽しかった。演じる切り口もたくさんある一方で、(梅安としての)軸はブレないので、演じがいがあった」と振り返った。時代劇を“リブート”するかのような今回の企画には「時代劇離れというか、劇場離れしている若い人たちに、同じ時間、同じ場所で映像体験を共有してもらいたい。この作品がそのきっかけになれば」と期待を寄せ、「古典が持つ影が、現代風に分かりやすく取り入れられているし、音楽も映像もすばらしい」とアピールしていた。豊川と初共演を果たした愛之助は、「現場で会った豊川さんは、原作からそのまま抜け出てきたようでしたし、優しく大きなオーラに包まれていた」と惚れ惚れ。豊川の提案によって、愛之助が起用されたそうで「愛之助さんは理想中の理想。役者として持っている“華”が他の俳優さんとは違うし、いつか共演したいと思っていました」(豊川)。この発言には、愛之助も思わず「本当ですか?そんなうれしいことはない」と笑顔を見せ、「二人の間には信頼と大きな愛がある。どこか孤独で、瞳の奥にある闇が共通している」と梅安と彦次郎の関係性にも言及していた。取材・文・写真=内田涼『仕掛人・藤枝梅安』2023年2月3日『仕掛人・藤枝梅安2』は2023年4月7日全国ロードショー
2022年10月14日株式会社リイド社(所在地:東京都杉並区、代表取締役社長:齊藤哲人)は2022年3月14日(月曜日)に、『仕掛人藤枝梅安』10巻(武村勇治/池波正太郎)を刊行いたします。『仕掛人藤枝梅安』⑩書影内容紹介50年愛される池波文学代表作時代小説の大家・池波正太郎の三大名作『鬼平犯科帳』『剣客商売』――そして鍼医にして殺し針で悪を闇に葬る仕掛人・藤枝梅安の暗闘を描く『仕掛人 藤枝梅安』。2023年公開の新作映画も進行中の大人気作品〝梅安〟を、累計300万部を突破した『義風堂々!!』シリーズを描いた武村勇治がコミカライズしました。《必読》《必殺》の時代劇を《最後まで》コミカライズ!互いの譲れぬもののため、大坂暗黒街の巨魁・白子屋菊右衛門を討ち果たし、さらにその残党を退けた藤枝梅安は、周囲の平穏のため江戸を離れる決意をする。だがしかし……なおも送り込まれる刺客に狙われる梅安、そして江戸での利権を得るべく音羽の半右衛門を狙う勢力、暗黒街の掟はさらなる血を求め立ちはだかるのだった…。著者病没のため絶筆となった「梅安冬時雨」を、初めて最後まで描ききった話題の長編7話を一冊に収録。新作映画化決定でますます注目を集める『藤枝梅安』シリーズ、《史上初》の堂々《完結》!!!『仕掛人藤枝梅安』⑩『仕掛人藤枝梅安』⑩『仕掛人 藤枝梅安』完結記念Twitterキャンペーンフォロー&リツイートで、直筆サイン入り銀箔仕様【色校】が当たる!『仕掛人藤枝梅安』⑩Twitterプレゼント企画絶筆となった原作を初めて結末まで描ききった〝梅安〟最終巻がついに発売!こちらを記念して武村勇治先生直筆サイン入り【『仕掛人 藤枝梅安』10巻銀箔仕様色校】を3名様にプレゼントします!【応募方法】1. コミック乱ツインズ(@ComicRanTwins)をフォロー2. キャンペーンツイートをリツイート※締め切りは2022年3月28日(月)23:59まで。著者漫画:武村勇治(たけむら ゆうじ)1997年デビュー。『週刊少年サンデー』での連載などを経て、2008年『週刊コミックバンチ』にて『義風堂々』シリーズ(原作:原哲夫・堀江信彦)を連載開始。シリーズ計300万部超えのヒット作となる。また、人気芸人・インパルスの板倉俊之原作小説『トリガー』『蟻地獄』のコミカライズなどでもその手腕を発揮。近作に『弁護士・亜蘭陸法は漫画家になりたい』(原作:ゆうきまひろ)などがある。原作:池波正太郎(いけなみ しょうたろう)戦後日本を代表する時代小説・歴史小説作家。1923年東京生まれ。1960年『錯乱』で第43回直木賞を受賞し、小説家としての活動を本格化。1977年第11回吉川英治文学賞、1986年紫綬褒章、1988年第36回菊池寛賞を受賞。3大代表作といわれる『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』は映画化、TVドラマ化し、大ヒットシリーズとして永く親しまれる。1990年、67歳で永眠。概要作品名:仕掛人 藤枝梅安10漫画:武村勇治原作:池波正太郎発売日:2022年3月14日(月)判型:B6判ページ数:240ページ定価:税込 820円SBN978-4-8458-5860-6社名: 株式会社リイド社所在地: 〒166-8560 東京都杉並区高円寺北2-3-2代表: 代表取締役社長齊藤哲人創業: 1960年4月設立: 1974年11月事業内容: 出版事業URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年03月14日株式会社文藝春秋コミック編集部は『コミック 鬼平犯科帳』シリーズ(さいとう・たかを、原案・池波正太郎)の最新刊『コミック 鬼平犯科帳 114 さいとう・たかを追悼特別号』を12月17日(金)に発売いたします。「コミック 鬼平犯科帳」は、池波正太郎の名作「鬼平犯科帳」をさいとう・たかを氏が独自の脚色で描く大人気シリーズ。さいとう・たかを氏の代表作のひとつであり、今回の114巻で331話を数える長寿作品です。世情不安定な江戸の街を舞台に “鬼平”と呼ばれる火付盗賊改方長官・長谷川平蔵が、部下の与力・同心や密偵たちとともに、盗賊をはじめとした犯罪者を追う、捕物帳の物語が繰り広げられます。最新刊の『コミック 鬼平犯科帳 114』は、9月24日に逝去されたさいとう・たかを氏の追悼特別号として刊行。巻頭のカラー口絵にてさいとう・プロダクションの仕事場を撮影した追悼記事、巻末には「『コミック 鬼平犯科帳』全話解説」を収録しています。「『コミック 鬼平犯科帳』全話解説」は、113巻までの327話すべてを振り返る、鬼平ファンにも、入門者にもおすすめの企画です。鬼平たちのこれまでの活躍を一挙に振り返ることのできる永久保存版となっています。■内容紹介計画性のない押し込みが起き、大岩という男が率いる一味に目を付ける火盗改メ。一味には、仲間たちから軽んじられる男がいて、平蔵たちに「一味から目を離すな」と告げる。(仕置ノ三百二十八「柄にもない事」より)盗賊の一味が捕まり、現場からひとり逃亡したと思われた男がいた。しかし、彼はとても盗賊になるような人物とは思えない、と左馬之助は言うのだが……。(仕置ノ三百三十一 「二人の恩人」より)■関連情報☆『コミック 鬼平犯科帳 114 さいとう・たかを追悼特別号』を記念し、文藝春秋公式YouTubeにてスペシャル動画も公開中! ☆文春オンラインで既刊好評連載中!また、12月26日までの期間限定で、コミック107~113巻に収録分を文春オンライン上にて毎日更新しています。鬼平こと長谷川平蔵たち火盗改メの活躍をぜひWEBでもご覧ください。▼文春オンライン「コミック 鬼平犯科帳」期間限定無料公開ページ ※12月26日まで、毎日17:00に更新。順次公開停止予定。■書誌情報書名:コミック 鬼平犯科帳 114 さいとう・たかを追悼特別号定価:682円(税込)発売日:2021年12月17日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: ◎文春オンライン無料掲載のコミックスは以下になります。書名:コミック 鬼平犯科帳 107定価:627円(税込)発売日:2019年6月20日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 108定価:627円(税込)発売日:2019年10月19日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 109定価:627円(税込)発売日:2020年2月20日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 110定価:627円(税込)発売日:2020年7月22日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 111定価:627円(税込)発売日:2020年12月18日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 112定価:627円(税込)発売日:2021年4月20日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 113定価:627円(税込)発売日:2021年8月19日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: ■著者プロフィールさいとう・たかを本名・齊藤隆夫。1936年和歌山県生まれ。55年『空気男爵』で日の丸文庫よりデビュー、58年上京し、『台風五郎』を発表、劇画ブームを巻き起こす。60年さいとう・プロダクションを設立、劇画制作システムの分業制を構築する。68年より「ビッグコミック」で『ゴルゴ13』の連載を開始。シリーズ総発行部数は3億部を超える。同作で75年小学館漫画賞、2002年日本漫画家協会賞・大賞を受賞。93年より「リイドコミック」(現在は「コミック乱」)で『鬼平犯科帳』の連載を開始。『影狩り』『バロム・1』『日本沈没』『サバイバル』『劇画 小説吉田学校』『剣客商売』『仕掛人 藤枝梅安』など著名作多数。2021年9月24日、逝去。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年12月16日株式会社文藝春秋コミック編集部は『コミック 鬼平犯科帳』シリーズ(さいとう・たかを、原案・池波正太郎)107~113巻を文春オンラインにて期間限定無料公開いたします。本企画は、2021年9月24日に逝去されたさいとう・たかを氏の代表作のひとつである『コミック 鬼平犯科帳』シリーズ最新刊『コミック 鬼平犯科帳 114 さいとう・たかを追悼特別号』発売を記念したものです。11月1日~12月26日までの約2か月間、107~113巻に収録の「仕置ノ三百 夢の階段」から「仕置ノ三百二十七 仏の顔も…」までの全28話分を毎日更新。『コミック 鬼平犯科帳』は、池波正太郎の名作「鬼平犯科帳」をさいとう・たかを氏が独自の脚色で描く大人気シリーズ。世情不安定な江戸の街を舞台に “鬼平”と呼ばれる火付盗賊改方長官・長谷川平蔵が、部下の与力・同心や密偵たちとともに、盗賊をはじめとした犯罪を追う、捕物帳のストーリーです。鬼平こと平蔵たち火盗改メの活躍をぜひWEBでもご覧ください。▼文春オンライン「コミック 鬼平犯科帳」期間限定無料公開ページ ※2021年11月1日よりURLが有効になります。※第1話〈前編〉(「仕置ノ三百 夢の階段」)は11月1日17:00より公開。第1話あらすじ京極備前守が催した宴会で、火付盗賊改方長官の長谷川平蔵は、土岐藩の重役である木内政之助と再会する。平蔵と木内は若い頃、本所で遊び歩いた悪友同士だった。木内は平蔵に、当時の旧友の一人である小森又十郎の消息を尋ねる……。(第1話「仕置ノ三百 夢の階段」より)コミックス最新刊『コミック鬼平犯科帳 114 さいとう・たかを追悼特別号』は、12月17日に発売。文春オンライン連載の続きとなる「コミック 鬼平犯科帳」本編にくわえ、巻頭にはさいとう・たかを追悼特別ページ、「仕置ノ三百二十八」の冒頭3ページのカラー掲載、巻末には「コミック 鬼平犯科帳 全話解説」と「人物相関図」などを収録予定です。「鬼平」シリーズのファン必読の豪華永久保存版となっています。文春オンライン連載で公開する、コミック107~113巻も大好評発売中です。■書誌情報書名:コミック 鬼平犯科帳 114 さいとう・たかを追悼特別号定価:未定発売日:2021年12月17日体裁:B6判 並製カバー装商品URL:準備中◎文春オンライン無料掲載のコミックスは以下になります。書名:コミック 鬼平犯科帳 107定価:627円(税込)発売日:2019年6月20日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 108定価:627円(税込)発売日:2019年10月19日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 109定価:627円(税込)発売日:2020年2月20日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 110定価:627円(税込)発売日:2020年7月22日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 111定価:627円(税込)発売日:2020年12月18日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 112定価:627円(税込)発売日:2021年4月20日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: 書名:コミック 鬼平犯科帳 113定価:627円(税込)発売日:2021年8月19日体裁:B6判 並製カバー装商品URL: ■著者プロフィールさいとう・たかを本名・齊藤隆夫。1936年和歌山県生まれ。55年『空気男爵』で日の丸文庫よりデビュー、58年上京し、『台風五郎』を発表、劇画ブームを巻き起こす。60年さいとう・プロダクションを設立、劇画制作システムの分業制を構築する。68年より「ビッグコミック」で『ゴルゴ13』の連載を開始。シリーズ総発行部数は3億部を超える。同作で75年小学館漫画賞、2002年日本漫画家協会賞・大賞を受賞。93年より「リイドコミック」(現在は「コミック乱」)で『鬼平犯科帳』の連載を開始。『影狩り』『バロム・1』『日本沈没』『サバイバル』『劇画 小説吉田学校』『剣客商売』『仕掛人 藤枝梅安』など著名作多数。2021年9月24日、逝去。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月27日2022年2月以降に公開を予定している映画『仕掛人・藤枝梅安』、『鬼平犯科帳』の製作発表記者会見が12日、都内で行われ、豊川悦司、松本幸四郎が出席した。戦後を代表する歴史小説家、池波正太郎の名作『仕掛人・藤枝梅安』と『鬼平犯科帳』。これまで何度も映画やドラマ化された池波の代表作が、令和の時代になって再び映画化されることに。2022年2月に公開を予定している映画『仕掛人・藤枝梅安1』と同年5月公開予定の『仕掛人・藤枝梅安2』で主人公の藤枝梅安を豊川悦司、2024年5月に公開を予定している映画『鬼平犯科帳』の長谷川平蔵役には松本幸四郎が決定した。『鬼平犯科帳』は、劇場版と同時に連続シリーズの配信も予定している。藤枝梅安を演じることになった豊川は「とてもとても大きな役で身が引き締まる思いであり、同時に縮こまる思いでもあります。俺が梅安? と自分の中でギャップがあって、子どもの頃に緒形拳さんが演じた梅安はヒーローだったのでまさか自分がやることになるという驚きがあって正直迷う部分がありました」と明かしつつ、「でも大森寿美男さんが書いたシナリオに監督が河毛俊作さんだからやるしかないと腹をくくり、チャレンジしがいのある仕事を映画の神様がくれたと思いましたね。伝統を守りながら新しい梅安を作り上げていきたいと思っています」とすでに新たな梅安像をイメージしているという。長谷川平蔵役に決まった松本は「すこぶる興奮しております。鳥肌が立つと言いますか、そういう気持ちでいました。作品はもちろん傑作でありますし祖父(8代目松本幸四郎)や叔父(中村吉右衛門)が演じてきた作品でもありますので、その話をいただいた時は本当に驚きといいますか喜び以上に驚きました。根拠はありませんが自信はあります(笑)」と笑顔を見せながら、「人として人らしいというものを感じていただき、その先にある温かさや優しさ、そこに決断力と繊細な情を持った長谷川平蔵を目指して演じていきたいと思います」と意欲を見せた。地上波での時代劇も減少し、変化の時を迎えている時代劇だが、豊川は「これから黄金期が来ると思っています。世界的な映画の流れを見ても、未来を描くことから一つ回帰主義とは言いませんが、昔の人たちがどう考えているのか人々が学ぼうとしています。そういう意味で、時代劇で描かれる人情溢れる人間たちの世界はこれからどんどん需要が出てくるんじゃないかと思っています」と前向きにとらえている様子。対する松本は「個人的に京都の松竹撮影所は育てていただいた場所。そこへの恩返しをしたいという思いは常に思っています。今回また松竹撮影所に行って長谷川平蔵でいられることは幸せですし、大きな大きなお土産を持って恩返しをしたいと思っています」と時代劇の出演を喜び、「時代劇はある意味ファンタジー。実話ではありますがファンタジーを作れるのが時代劇の大きな魅力だと思います。その魅力を信じて多くの方に観ていただけるような時代劇を目指したいと思っています」と目を輝かせていた。
2021年03月13日日本を代表する時代小説家、池波正太郎(1923-1990)の代表作『鬼平犯科帳』と『仕掛人・藤枝梅安』が、それぞれ新たに映画化することが発表された。そして両作の主演俳優を発表する製作発表が3月12日(金)13時、時代劇専門チャンネルで生中継(※スカパー!無料放送)、時代劇専門チャンネル公式 YouTubeチャンネル、同公式Twitter、LINE LIVE 映画・テレビチャンネルで無料生配信される。『鬼平犯科帳』『仕掛人・藤枝梅安』は、『剣客商売』と並んで池波正太郎の“三大シリーズ”に数えられる傑作長篇で、ともに時代小説の金字塔として、長年にわたって多くの読者に支持されている。『鬼平犯科帳』は「鬼の平蔵」こと火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物(罪人の捕縛)を扱った物語。1967年から『オール讀物』(文藝春秋刊)での連載が始まり、池波が他界する1990年まで23年に渡り135作が発表された。累計発行部数3000万部に迫るロング&大ベストセラーで、過去に幾度もドラマ・映画・漫画・舞台化されている。映像作品では、八代目松本幸四郎(初代・松本白鸚)をはじめ、丹波哲郎、萬屋錦之介、中村吉右衛門といった名優が長谷川平蔵を演じてきた。『仕掛人・藤枝梅安』は、殺し針で人知れず悪を葬る「仕掛人」としての裏の顔を持つ鍼医者・藤枝梅安の活躍を描いたハードボイルド作品。1972 年に『小説現代』(講談社刊)で第1作が発表された途端、端正に描き込まれた江戸の暗黒街の仕組みや定法、独自に創案された用語、庶民の日常とのコントラストが圧倒的な支持を集め、その年の読者賞を獲得した。以降 1990年までの間に20作が発表されている。映像作品では過去、緒形拳、田宮二郎、萬屋錦之介、小林桂樹、渡辺謙、岸谷五朗が主演を務めた。製作発表で解禁となるのは、『鬼平犯科帳』の主人公、火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官・長谷川平蔵と、『仕掛人・藤枝梅安』の主人公、鍼医者と殺し屋のふたつの顔を持つ藤枝梅安に新たに挑む、主演俳2名。令和を迎え、さらに原作者・池波正太郎の没後30年を経た、今なお、世代を超えて多くのファンを魅了してやまない国民的人気シリーズ。その新映像化プロジェクトの幕開けにぜひ注目したい。■番組情報池波正太郎 原作『鬼平犯科帳』『仕掛人・藤枝梅安』映画化決定 製作発表 記者会見3月12日(金)13時~14時(予定)時代劇専門チャンネルにて生中継※スカパー!無料放送(CS292)時代劇専門チャンネル公式 YouTube、同公式Twitter、LINE LIVE 映画・テレビチャンネルで無料生配信<登壇・発表者>『鬼平犯科帳』長谷川平蔵 キャスト『仕掛人・藤枝梅安』藤枝梅安 キャスト杉田成道(日本映画放送株式会社 代表取締役社長)永田勝美(株式会社 NTT ぷらら 代表取締役社長)米倉英一(スカパーJSAT株式会社 代表取締役 執行役員社長)宮川朋之(企画・プロデュース/日本映画放送株式会社 執行役員 編成制作局局長)公式サイト: www.jidaigeki.com/onihei-baian/
2021年02月12日4月20日。コロナ禍による緊急事態宣言のもと、ひっそりと静まり返った東京・銀座で、老舗弁当店「木挽町辨松(こびきちょうべんまつ)」は最後の日を迎えていた。社長・猪飼信夫さん(67)は、70代が目前に迫るなか「元気なうちに、店を誰かに譲りたい」と考えていたところだった。昨年夏ごろから、事業譲渡の計画を進め、それも大詰めというタイミングでコロナが重なり、あえなく白紙化。辨松の味とのれんを後世繋げることが、コロナの影響でできなくなったのだ。辨松の弁当の味は、152年間不変。美食家で知られた作家・池波正太郎、新派の女形・喜多村緑郎や花柳章太郎、作家で俳人の久保田万太郎など、木挽町辨松の味を愛した著名人は数多い。猪飼さんは、特に印象深かった思い出を語ってくれた――。「何と言っても、うちをひいきにしてくれたのは、歌舞伎俳優の方たち。あるときテレビでね、好物を聞かれた坂東三津五郎さんが『歌舞伎座の前、前』ってうちのことを紹介してくれてね。あれはうれしかったな。これから京都公演なんてときも必ず寄ってくださって。『新幹線で食べるんだよ、これが楽しみなんだよ』って」たくさんの歌舞伎俳優のなかでも、「思い出深いのは中村勘三郎さん」と猪飼さんは振り返る。「勘三郎さんがお好きだったのは、赤飯じゃなくて、白いご飯のほうの“懐石弁当”でしたね。また、まだ勘三郎さんが幼くて、勘九郎を襲名して間もないころ。お父さんの十七代目の勘三郎さんの楽屋に、うちの叔父が弁当を届けたことがあったんですよ。そのときね、楽屋の入口に出てきて、『ちょっと待ってね、ちょっと待ってね』って叔父に言うんだって。お弟子さんがお財布を持ってくるまで待ってくれってことだったみたいだけど。『その姿がかわいくって』と、叔父はよく言ってましたよ。幼い時分から、そういう気遣いの人だったからね。勘三郎さんって人は、人の誘いを断わんないんだって。どんなに疲れてても、遅い時間でも、誘われたらお酒飲みに行ったり麻雀しに出たり。だから体、壊しちゃったんじゃないかな、と思うな。勘三郎さんに最後に弁当を届けたのはご葬儀の真っ最中、読経のときでした。亡くなってすぐに注文が来てご自宅に配達したんだけど……、僕より3つも下だったからね……、残念でしかたない」辨松閉店の報道では松本白鸚、中村芝翫、中村獅童などなど、そうそうたる顔ぶれの名優たちが、コメントを寄せた。「(尾上)右近さんなんて『嘘だろ!』と言って、うちを惜しんでくださったって。そんなこと聞くとね、本当にありがたいと思いますね。女優のうつみ宮土理さんもね、《やめちゃうの残念だけど、いままでありがとう》って、わざわざ自筆のお手紙をくださいました。そうやってね、ごひいきにしてくださった皆さんが『おいしかった』『ありがとう』と言ってくださるのが何よりうれしいですよ。最終日にもね、これまでほぼ毎日買いに来てくれた女性のお得意さまが、『これからどうしたらいいの?』って言うんですよ。そんで、涙こぼしながら『いままでありがとう』って。これには、僕もグッときました。本当なら、こっちが感謝の言葉を述べなきゃなんないのにね。皆さんからそうやって『ありがとう』と言われて、ああ、辨松の社長やってきて、ここまで全うしてきてよかったなと、本当にそう思いましたよ。それにしても……。ここまで静かな銀座は初めて。まるでゴーストタウンだ」閉店の日、4月にしては冷たい雨がそぼ降るなか、猪飼さんと幹部ら3人が店頭に姿を見せた。そして、万感の思いをかみしめるように、歌舞伎座に向かって深々と頭を下げる。こうして木挽町辨松は、152年という長い歴史に幕を閉じた。「女性自身」2020年5月26日号 掲載
2020年05月18日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの4作品。ぴあ編集部 坂口英明19/12/16(月)イラストレーション:高松啓二この週末に公開の作品は26本(ライブビューイングを除く)。とても多い週です。全国のシネコンで拡大上映されるのが『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』の4本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が22本です。この中から、おとなの映画ファンにオススメしたい4作品をご紹介します。『テッド・バンディ』ウィキペディアで「シリアルキラー(連続殺人犯)」を調べると、最初に出てくるのがこのテッド・バンディという名前。女性36人以上を殺害した、アメリカ犯罪史上稀にみる殺人鬼が主人公の映画です。だからといって、『ハウス・ジャック・ビルト』のような、どちらかというと、グロなホラーを想像して観ると、これが肩すかしにあうというか、うまく裏切られます。日本公開用のチラシに大きく書かれた「極めて邪悪衝撃的に凶悪で卑劣」という宣伝文句が実は原題。映画は「そういわれているのだが……」と、このシリアルキラーを極悪人として事件を再現するのではなく、長年の恋人、リズの視点から描いていきます。彼女の目には、ハンサムでやさしく向学心に燃える好青年。それが一転、殺人事件の容疑者として逮捕され、有罪の判決を受け、さらに他の州で起きた事件の容疑までかけられてしまうのです。人殺しなんてできる人じゃない、リズからすると、バンディは冤罪? とすら思えてくるのですが……。この事件が全米中で話題になったのは1979年、フロリダでの裁判が公開となり、TV中継されたためです。甘いマスク、弁舌さわやかで、時には軽い冗談を交えて話す彼に、女性ファン、いまでいうと追っかけまで登場します。この一部始終が観ものです。「人間というのは妙な生きものよ。悪いことをしながら善いことをし、善いことをしながら悪事を働く」、池波正太郎さんの鬼平の一節を思い出しました。バンディを演じるのはザック・エフロン。法廷で彼と対置する判事役はジョン・マルコヴィッチです。リズの友人役、どこかで観たことがあります。あの名子役、ではありませんか。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』大ヒットした名作アニメに、250のカット、およそ30分近くが新たに描き加えられました。完全版にしたというよりは、別バージョンとして作られた形。だからタイトルも少し変わっています。すずさんが遊郭に迷い込み、そこで出会ったリンさん。彼女のエピソードがふくらみました。同世代でありながら、まるで別の人生を歩むふたりが心を通わせ、互いを大切な存在と思うまでがていねいに描かれています。このことで、すずさんというひとりの女性が、戦前戦中をどう生きたかだけでなく、世界にはいくつもの「片隅」があるのだと気付かされます。観終わると、すずさん、リンさん、夫に先立たれ北條家に出戻った義姉径子や、義理の母・サンといった女性たち、それぞれの人生が、しみじみと心に残ります。夫、周作もすこし見え方が変わりました。年の瀬。のんさんがあの声でつぶやく「こまったねえ」というセリフをきくのは、心がほっこりして、とてもよろしいと思います。『冬時間のパリ』毎年10月の最終週に、フランスは夏時間から冬時間に切り替わります。やはりパリはこの季節、とてもロマンティックです。そんな季節のなかで、編集者と女優、小説家と政治家秘書、年の頃なら40〜50代でしょうか、ちょっとセレブなカップルが微妙にからみあい、もつれあうオサレな大人のラブコメです。ひんぱんにでてくる話題は、出版業界が直面する電子化問題。男ふたりの大関心事です。主演のギョーム・カネは書籍系出版社の編集者ですが、電子書籍にどこまで対応するか、目下検討中。電子化担当の部下との不倫関係も同時進行中です。ジュリエット・ビノシュは彼の妻役、TV刑事シリーズに出演する中堅女優ですが、どうやら夫が担当する小説家と浮気中。その小説家が書いた新作も不倫がテーマで……。電子書籍と恋愛。みんなとても忙しいのです。気の利いたセリフと知的会話がいっぱい。ウディ・アレン作品を思わせる都会派コメディです。監督はオリヴィエ・アサイヤス。ビノシュの主演で、ニューヨーク・タイムズの「21世紀の映画暫定ベスト25」に選ばれている『夏時間の庭』という作品がありました。首都圏は、12/20(金)からBunkamuraル・シネマで公開。中部は、1/11(土)から伏見ミリオン座で公開。関西は、1/17(金)からテアトル梅田他で公開。『サイゴン・クチュール』ファッションデザイナーを目指す女性が、1969年のベトナムから現代へタイムスリップするファンタジー。1969年といえば、ベトナム戦争中ですが、この作品はそれを完全にネグっています。戦時臭はなく、この映画にでてくる女性たちはポップな60sを謳歌しています。それがベトナムで大ヒットしたといいます。そういう時代なんですね。伝統衣装アオザイを扱う老舗の娘ニュイはミス・サイゴンに選ばれるほどの美女。9代続く家業を嫌い、パリのファッションに憧れています。彼女がデザインする服は、当時としてはハイファッション風。そんな彼女が突然のハプニングで現代へ。ファッション・ビジネスに潜り込むのですが、今観るとどこか野暮ったいニュイのセンスでは、成功はとても無理。いくつもの現実を目の当たりにする中で、最後にアオザイをアレンジしたデザインを思いつき、認められます。50年経って古いものが一番新しいものになっているというアイロニーでしょうか。古いと馬鹿にし、反発していた家業とそれを守る母の気持ちに目覚め、過去に戻るという、まるで松竹新喜劇のような人情ベトナムファンタジー。音楽、ファッション、ヘアスタイルもアメリカの影響下にあったカラフルなアジアの60’sカルチャーが楽しい。とてもかわいらしい映画です。首都圏は、12/21(土)からK’s cinemaで公開。中部は、12/28(土)から名演小劇場で公開。関西は、1/25(土)からシネ・ヌーヴォで公開。
2019年12月16日歌舞伎座の11月公演『吉例顔見世大歌舞伎』が、本日11月1日から25日(月)まで開催される。昼の部は『研辰の討たれ(とぎたつのうたれ)』『関三奴(せきさんやっこ)』『梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)』の3本。『研辰の討たれ』の舞台設定は江戸時代だが、作られたのは大正時代。江戸時代には最高の美徳とされていた敵討ちを、20世紀の感覚で問い直す異色作となっている。主人公・守山辰次(松本幸四郎)は仲間のことを告げ口したり「死にたくない」と逃げ回るような卑怯で鼻持ちならない男なのだが、人間的でどこか憎めない。コミカルな場面も多く、敵仇討ちロードムービーのようにしても楽しめる。『関三奴』は纏を操るふたりの奴(中村芝翫、尾上松緑)のダイナミックな舞踊。通称『髪結新三(かみゆいしんざ)』として知られる『梅雨小袖昔八丈』は河竹黙阿弥の名作で、小悪党・新三(尾上菊五郎)の切れ味鋭い啖呵がみどころだが、そんな威勢のよい新三なのに、一方で長屋の家主(市川左團次)の老獪さには丸め込まれてしまう市井の力関係も面白い。夜の部は『鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)』から『菊畑』『連獅子』『市松小僧の女(いちまつこぞうのおんな)』。『菊畑』は、一般家庭出身の中村梅丸が中村梅玉の芸養子となり初代中村莟玉(かんぎょく)を襲名する披露狂言となっている。源氏再興を目論む吉岡鬼三太(梅玉)が智恵内と名乗って奴に身をやつし、鬼一法眼(芝翫)の屋敷に潜入。同じく奴虎蔵となった牛若丸(梅丸改め莟玉)と共に、鬼一が秘蔵する兵法書「六韜三略」を手に入れようと画策する。主要な人物がそれぞれ「実は」「実は」の二重構造を持ち合わせる設定の中、美しく菊が咲き揃う中で互いの本心を探り合う緊迫の一幕。敵の虎蔵を愛してしまった鬼一法眼の娘・皆鶴姫(中村魁春)の嘆きが痛々しい。『連獅子』は勇壮な毛振りで有名。親獅子を松本幸四郎、仔獅子を市川染五郎と、実際の父子で演じる。中村時蔵、中村鴈治郎らによる『市松小僧の女』は時代小説の大家・池波正太郎の作で、42年ぶりの上演となる。文:仲野マリ
2019年11月01日気温差が激しいこの季節、日中の陽射しの暖かさに油断していると、朝、起きた時に喉が炎症を起こしていることがあります。栄養価の高い旬の食材を意識して摂取し、ウイルスを寄せ付けない身体を作りましょう。朝夕の残寒に備えるレシピ三品芹が持つ、独特の苦味と香りが癖になる『芹焼飯』赤貝の漬けをご飯に乗せた『赤貝飯』故・池波正太郎先生の大好物。鴨の煎焼を乗せた『鴨肉の卵がけ飯』『芹焼飯』(二人前)芹が持つ、独特の苦味と香りが癖になるご飯です。■材料(二人前)・芹…6株程度・温かい御飯…2杯分・醤油…小さじ1・胡麻油…小さじ2・削り鰹…適量■作り方1)芹は洗って7cm程度の長さに切る。2)フライパンに胡麻油を引き、1をサッと炒めて醤油を回し入れ、削り鰹をまぶした御飯に乗せる。日本各地て0自生する芹は、『古事記』や『神大記』にも登場する、数少ない日本原産野菜の一種です。様々な調理法がある中で、古くから好まれたのが「せりやき」という料理です。野営などの際、地面を掘って石を並べ、その上で火を焚き、石が熱くなったところに芹を乗せて莚(むしろ)などで覆い、芹がしんなりしたところで醤(ひしお)や柚酢(ゆす0す)をかけて食したようです。『芹焼飯』は、削り鰹をまぶしたご飯に「せりやき」を乗せただけのシンプルな料理ですが、野趣溢れる芹の風味が、鮮烈に春の訪れを感じさせてくれます。『赤貝飯』(二人前)赤貝の漬けをご飯に乗せました。■材料(二人前)・赤貝…2個・温かい御飯…2杯分・きくらげ…適量・醤油…小さじ2・刻み海苔…適量・小葱…適量・わさび…少々■作り方1)赤貝は殻から外し、内臓を取り去る。身とヒモを塩でもみ洗いし、細切りにして、醤油を絡めておく。2)きくらげは(乾物なら水で戻しておく)さっと茹でて水に晒し、千切りにして1と混ぜる。小葱は小口切りにする。3)温かい御飯に刻み海苔をまぶし、2を乗せてわさびを乗せ、小葱をまぶす。太古から食べられてきた赤貝は、江戸湾で大量に獲れていた、安価な食材でした。特に江戸前の赤貝は人気があり、江戸で誕生した握り鮨のネタに欠かせませんでした。ちなみに、他に定番の鮨ネタは、玉子焼き、車海老、海老そぼろ、白魚、鮪の漬け、こはだ、煮穴子で、江戸後期の1カンの値段は8文(200円程度)。現在のおよそ4倍もの大きさがありました。冷蔵庫のない時代ですから、鮨ネタは全て仕事がしてあり、現在のように生の魚介をそのまま切って食べる、ということはほとんどありませんでした。食あたり防止のため、ネタに火を入れるか、漬けにするか、酢で〆るかで、赤貝は一度酢洗いしてから調理されていました。『鴨肉の卵がけ飯』(二人前)故・池波正太郎先生の大好物。鴨の煎焼を乗せた卵かけご飯です。■材料(二人前)・鴨(合鴨でも可)…200g・温かい御飯…2杯分・塩…少々・酒…大さじ2・醤油…大さじ2・みりん…大さじ2・卵…2個・醤油…少々・葱…適量・薬味(七味、粉山椒など)…少々■作り方1)鴨は5mm幅にスライスする。2)1を元のブロックの形に重ねて箸で固定し、フライパンに皮面を当てて、弱火でじっくりと焼く。脂が滲んできたらフライパン全体になじませ、鴨肉をバラして並べる。中火にして両面を軽く焼いたら、酒、みりん、醤油を加えて、汁気がなくなるまで煎りつける。3)卵を溶いて、塩と醤油で味を付ける。葱は刻んでおく。4)茶碗に温かい 御飯を盛り、2を乗せて3をかけ、お好みの薬味を添える。江戸の町では、基本的に肉食が禁じられていましたが、鳥肉は食べても良いとされていました。中でも鴨は、塩引鮭と並ぶ人気のお歳暮で、高級食材でもあったので、特に大事な人に贈られました。また「鴨鍋を食べると一年風邪をひかない」と言われるほど、スタミナ食として定着していたようです。寛永20年(1643年)に刊行された『料理物語』という料理専門書に、当時食べられていた鳥の名が書かれているのですが、「鶴・白鳥・雁・鴨・雉子・鸞 (は0ん)・鷺(さき0)・鶉(うす0ら)・雲雀(ひは0り)・鳩・鴫(しき0)・水鶏・桃花鳥(つく0み)・雀・鶏」と、豊富なラインナップに驚かされます。
2018年03月05日東東京の町歩きスポットとして人気を集めている「谷根千」。昭和の面影を残し、半世紀以上も前から建つ古民家や寺院が点在しており、町を歩けば活気あふれる商店街、おしゃべりを楽しむおばあちゃんたちの姿、ひなたぼっこする猫に出会います。そんな谷根千で、地元の人から長きに渡り愛され続ける豆大福を紹介します。下町散歩コースのランドマーク谷中から上野公園へと続く散歩コースには古い建物が立ち並び、昔と変わらない暮らしを大切に暮らしている町の人たちの息遣いが聞こえてきます。上野桜木の交差点には、1916(大正5)年に建てられた木造二階建てのカフェ〔カヤバ珈琲〕が谷中を訪れる人をお出迎えしています。レトロな店内でいただく名物《ルシアン》(コーヒーとココアを半々で割ったドリンク)や厚焼き卵がサンドされたタマゴサンドを求める人で、連日、行列が途絶えない人気店です。〔カヤバ珈琲〕をすぎ、歩を進めると、黄色い看板に「愛玉子」と書かれた看板が目に飛び込んできます。こちらは1934(昭和)9年創業の台湾の代表的デザート《愛玉子(オーギョーチイ)》の専門店。食通で知られる作家・池波正太郎をはじめ、この界隈にかつて暮らした文豪たちも多く訪れた名店です。愛玉子とは台湾北部の山間部に自生する植物で、乾燥させたものを水のなかで揉むとゼリー状のものができます。これにレモンシロップをかけていただきます。つるんとした歯ごたえの愛玉子は、不思議な味で、一度は味わってみたいおやつです。〔愛玉子〕の向かいに静かに佇む和菓子店〔谷中岡埜榮泉〕。1900(明治33)年に創業し、現在は4代目がその暖簾を守っています。木造二階建ての趣ある店構えは、上野公園へと続く散歩コースのシンボル的な存在となっています。この建物は戦後に建てられたもので、創業当初の建物は、戦争の被害を最小限にとどめるために取り壊されました。現在、店先に飾られている看板は、戦時中、近所のお寺に預け守ってもらったものなのだそうです。手作りだからこその繊細な味わいの豆大福お店の外に張り出された「本日の豆大福ございます」は、豆大福がまだ売り切れていないという合図です。こちらの豆大福は近所の人や、足繁く通うファンの方が多く、午後の早い時間に売り切れてしまうことがあります。ガラガラと引き戸を引き、店内へ入れば、凛とした空気が流れます。豆大福は1つ230円。「おひとつからどうぞ」と張り紙もあるので、食べ歩き用に1つ購入してみてもよいかもしれません。通りすがりで1つ買って行かれた人が、走って戻ってきて「もう1つください!」なんてうれしいこともあったのだそうです。つきたてのお餅でこしあんを包んだ小ぶりの豆大福。ひじょうにやわらかいお餅に包まれているので食べると伸びがよく、口のなかでこしあんと一体化し、食べだしたら止まりません。あんこは、こしあんながら、小豆の豆感を感じることができ、品のある甘さで、主張しすぎることなく、お餅がもつ本来の美味しさを際立たせています。「お餅が固くなってしまうので今日中に召し上がってくださいね」と女将さん。それでも、もし固くなってしまったら、トースターで軽くあぶるとよいのだそう。火をいれることで、おもちがとろけ、またちがった味わいになります。谷中岡埜栄泉の豆大福は、力強い豆大福というよりも、お餅、えんどう、小豆の素材の良さをたのしめるやさしい味わい。それはまるで、そこはなとなく上品で、心やさしい谷中の町のような豆大福です。【谷中岡埜栄泉】●住所:東京都台東区谷中6-1-26●営業:9:30〜17:00●定休:月・水曜●ライター忍章子
2018年01月07日五大路子(女優・64以下=五大)「先生、お久しぶりです!電話ではしょっちゅうお話ししていますけど、お顔を見るのは、いつ以来でしょうか?」 山折哲雄(宗教学者・86以下=山折)「半年以上になるかな。昨年12月に軽度の脳梗塞で倒れて、1月には不整脈を治すために大きな手術をしたから」 対談のために、山折哲雄さんの住む京都にやってきた五大路子さん。2人はこの数年、親しい交流を続けているという。年齢差22歳、宗教学者と女優と、活躍する分野もまったく異なる2人が出会ったのは、’12年のことだった。 山折「横浜市の總持寺で行われた『3.11祈りの夕べ』というイベントだったよね?」 五大「そうですね。イベントでは私が司会を務め、先生がゲストとして宮沢賢治について講演されたんです。ところが、その日私は体調が悪くて、講演中はずっと控室にいました」 山折「風邪をひいていたんですよね」 五大「ところが帰宅後、偶然本棚から1冊の本がポンッと落ちてきて……。ずっと読まなくちゃいけないと思っていた『義理と人情長谷川伸と日本人のこころ』だったのですが、何げなく著書の写真を見て驚きました。『あっ、先ほどご挨拶した方だ!』って」 山折「偶然落ちてくるなんて、なんとも不思議ですが(笑)」 五大「それが本当なんですよ」 山折「その後かな。私が長谷川伸賞をいただいたとき、前年の受賞者として花束を渡してくれたのが五大さんだった。それで五大さんがずっと長谷川伸のお芝居をしてこられたことを知ったんです」 長谷川伸は、大正から昭和にかけて活躍した劇作家。文学勉強会も主宰し、平岩弓枝、西村京太郎、池波正太郎ら多くの作家に影響を与えた。山折さんは“日本の文化を考えるうえで、非常に重要な人物の1人”として、長谷川伸の研究をしており、五大さんにとってもゆかりの深い人物だった。 五大「私が新国劇(※’87年に解散した劇団)に所属しているころから、『瞼の母』『一本刀土俵入り』など、たくさんの長谷川伸の書いた作品に出させていただいたんです」 山折「いろいろ長谷川伸ゆかりの場所を回っている過程で、私は五大路子という女優を尊敬するようになった。これはという問題を見つけたら、徹底的に調べ上げる、追跡するという姿勢は本当に素晴らしい」 “追跡する女優”五大路子さんのライフワークが、ひとり芝居『横浜ローザ』だ。戦争に翻弄されたひとりの女性が、娼婦となって力強く生きた壮絶な物語である。モデルとなったのは実在した老娼婦メリーさん。 五大「横浜の街で偶然見かけたメリーさんの姿、そのまなざしに心を揺さぶられ、それからは彼女の故郷にも足を運び、彼女の人生を追い続けることになったのです」 山折「私が驚いたのは、五大さんが、メリーさんと同じように白塗りの化粧で横浜の街の中を歩いてみたこと。嘲笑のまなざしを全身に浴びながら歩く……、役作りに生かすだけではなく、人生の重要な契機にしたんだね」 五大「芝居は最初45分でしたが、年々長くなっています。無言のシーンがどんどん増えているんです」 山折「一種のひとり芝居の究極だな……」 五大「この21年間、ローザの人生を探し続けていましたが、今年、実は探していたのは自分自身だったのではないかということに気がついたんです。『ついに私は、私のなかの宇宙のかけらにたどり着いた』、そんな不思議な感覚でした」 山折「なるほど、新しい五大路子の始まりかもしれないね」 五大「以前、先生から“心眼”という言葉も教えていただきました。今年やっと、その入口にたどり着いたような気がしますこれも先生のおかげです」 山折「……」 五大「先生はいま、この国にすごく大切なことを発信してくださっている。だからいま先生の言葉を聞かなければと思うんです。先生がおっしゃる『ひとり』ということについても深く考えなければならないときがきていると……」 山折さんが昨年出版した『「ひとり」の哲学』(新潮選書)は、多くの人々の共感を呼び、版を重ねている。 山折「いま高齢化社会といわれているでしょう?多くの高齢者が、やがて“ひとり”で生きていくことになる。彼らは“独居老人”と呼ばれたり、亡くなると“孤独死した”と言われたりするわけだけど、それに違和感を覚えた。ひとりで生きて、そして死んでいくことの惨めさだけがクローズアップされ、ことさら貶められているのではないかと考えたんだ」 五大「おっしゃるとおり、ひとり暮らしのお年寄りが、全員不幸かというと、必ずしもそうではないと思います」 山折「かつて、ひとりという言葉は、もっといい意味に使われていた。それがなぜネガティブにばかり使われるようになったのか……、このあたりで“ひとりの復権”が必要だと思った」 五大「昔はどのように使われていたのですか?」 山折「万葉集をまとめた大伴家持の作品で《うらうらに照れる春日に雲雀あがり心悲しもひとりし思へば》という歌がある。確かに、ひとりでいることはさみしい。でもそれは単なる孤独ではなくて、この歌のように、人との関係を思いながら悲しみ、その静かな感情とともにしみじみと生きるということ」 五大「さみしさ、悲しさにきちんと向き合うということでしょうか?」 山折「向き合うというよりは、そういった感情を“道連れにしている”と、私は解釈しています」 五大「“道連れ”ですか?」 山折「いい言葉でしょう?しょせん人間はひとりで生まれ、死んでいくのだけど、それをきちんと意識することで大勢の同胞とともに生きていることも感じることができる。でも日本人はそんな精神的な宝を忘れ始めている」
2017年07月29日「実は、最初、挨拶に彼女の家を訪ねたときは、まだ離婚が成立していませんでした。先方が提示した慰謝料などの条件を私が受け入れるだけになっていて」 そう話すのは、池波志乃さん(62)との結婚40周年、ルビー婚式も間近の中尾彬さん(74)。芸能界一の”おしどり夫婦”として知られる2人。特に池波さんの献身ぶりはテレビなどでも話題だ。朝から夫のリクエストに応え、洋食でも和食でも7品ものおかずを、手書きの”お品書”付きで用意するほど。 ’78年3月14日、35歳の中尾さんと23歳の池波さんは結婚。交際3カ月という”電撃婚”だった。結婚後まもなく志乃さんは妊娠するが、子宮外妊娠で入院してしまう--。中尾さんと池波さんが当時のことを明かしてくれた。 池波「お医者さまから『片方の卵管は無事だから、また子どもはできる』とは聞かされていました。ただ、当時の思いとしては、こんなことしてる場合じゃないと」 中尾「それは、私の借金があったから、とにかく2人で仕事をしなきゃならなかったんです。結局、向こうの離婚の条件をすべてのんだので」 池波「慰謝料を一括払いにするために、まず数千万円単位の借金をして、プラス、毎月の養育費もありました。ただ、借金といっても、彼が放蕩したとかじゃありませんからね。結果として、妻となった私も一緒に作った借金のようなものでしたから。子宮外妊娠のときも、無理して働いてこじらせちゃうんですが、入院中にも考えるわけです。もし、また子どもができて働き続けるとして、誰に預けるのか。うちの母も、実の親を介護していたりして、頼れません。そもそも私自身、わが子を誰かに預ける気もなかった。それに、当時、女郎なんていう色っぽい役ばかりやっていて、母親であることは、私の女優としてのイメージにはそぐわないかなとも」 しかし、現実は悩んでいるゆとりなどなかった。地方公演なども含む女優業の傍ら、着物の見立て会などの営業も、それこそ睡眠時間を削ってこなした。 池波「常に死にそうなくらいに寝不足で、いつも疲れていて。家に帰っても、肌襦袢でメークしたまま、バタバタ台所を走りながら食事の支度をするわけです。楽屋にいても撮影の待ち時間にも、いつも冷蔵庫に残っていた食材は何だっけと考えていて。自然に、あるものでメニューが決まっていくのをメモするんですが、ふと思うんです。どうせやるなら、中尾さん好みに奇麗に書こうと」 中尾「ですから、あの志乃のお品書も苦肉の策で、けっして余裕のある生活から生まれたものじゃない」 池波「そんな毎日を送っているうちに、ねっ、なんだか、夫婦2人の生活ができあがっていったんです」 中尾「うんうん」 夫婦で脇目もふらず借金返済のために働いているうちに、子どもを持たない生活を自然な流れで選んでいたのだと、2人は口をそろえて語った。
2017年05月21日歌舞伎俳優の中村吉右衛門が25日、東京・帝国ホテルで行われたフジテレビ系時代劇『鬼平犯科帳 THE FINAL』(前編12月2日21:00~22:52、後編3日21:00~23:10)の記者会見に出席。28年の長期シリーズが最後を迎えることに「半分だけボーッとしています」と心境を語った。同作が、国民的時代劇として愛されてきたことに、中村は「ひとえに、(原作の)池波正太郎先生のお力に頼ってまいりました」と謙そんしながら、「周りの方々、レギュラーだった方々も、鬼籍に入られる方が随分と増えてきました」としみじみ。最後の立ち回りのシーンが終わった際、殺陣師が「これで終わっちゃうんですね」と泣いてくれたエピソードを明かし、「そういうすばらしい人たちに囲まれてくれました28年間、本当に感謝のほかはございません」と思いを語った。印象に残っているシーンを聞かれると「忙しく撮ったものですから、ほとんど印象に残ってないです(笑)」と冗談めかしながら、第1話「暗剣白梅香」を挙げた。その撮影は「まだまだ若かったものですから、監督にやたらめったら走らされまして…」と肉体的に疲弊したそう。他にも、真冬の雪上や灼熱の暑さでの待ち時間という、京都ならでは撮影の苦労も「今は懐かしく思い出しますね」と目を細めた。そんな思い出深い作品が終了することに、中村は「ああ、終わったんだなという感じがして、テレビについてはボーッとしておりますけど、舞台もやっているものですから、半分だけボーッとしてます(笑)」と独特の表現で心境を吐露。今回は、婿・尾上菊之助との1対1の立ち回りもあるそうだが、「親が斬られちゃどうしようもないんですけど、せがれを斬ることになりましたんで、良かったなと思いました(笑)」と、ホッとした表情を浮かべていた。中村吉右衛門が主演を務めるシリーズは1989年7月にスタート。連続ドラマ137本、単発のスペシャルドラマとして12本の計149本を放送してきたが、今回の『FINAL』で全150本を数えてフォナーレを迎える。
2016年10月25日累計発行部数2,700万部を誇る池波正太郎の超人気シリーズ「鬼平犯科帳」の初のアニメ化作品「鬼平」。この度、堀内賢雄、浪川大輔、朴ロ美ら人気声優陣の出演が決定。併せて放送日が2017年1月であることが明らかとなった。「鬼平犯科帳」は、江戸を舞台に、「火付盗賊改方」という現代の特別警察ともいえる、罪人を取り締まる役職についた長谷川平蔵が悪党たちを裁いていく姿を描いた超人気時代小説。1967年に文藝春秋「オール讀物」に第1作目を発表して以降、1990年まで全135作(+番外編1作)を発表。これまでに漫画、実写ドラマ、映画、舞台とさまざまな形で展開されてきた。そして来年、誕生50周年を迎えることを記念して放たれるのが今回のTVアニメ。このほど、本作のキャラクターに声を吹き込む声優陣たちが発表!主人公の“鬼平”こと長谷川平蔵役には、大人気海外ドラマ「フルハウス」のジェシー役や、ブラッド・ピット、チャーリー・シーン、ベン・スティラーなど数多くの海外人気俳優の吹き替えでお馴染みの堀内さん。平蔵を慕う女密偵・おまさ役には「鋼の錬金術師」の主人公 エドワード・エルリック役や「進撃の巨人」「NANA」などに出演する朴さん。平蔵の息子・辰蔵役には、「ルパン三世」シリーズの石川五ェ門役や「ダイヤのA」「ハイキュー!!」「DAYS」など人気作に出演し、若手声優をリードする浪川さんがキャスティング。本格時代劇アニメの名にふさわしい、豪華実力派声優たちが勢揃いした。堀内さんは「誰からも愛される、鬼の平蔵を演じられるなんて夢のよう」と喜び、「たくさんの人に『鬼平犯科帳』の魅力を感じていただけるように、心を込めて魂を吹き込みます」と意気込む。朴さんはこの役柄を演じることについて「興奮しております」と一言。また「女という生き物として、あの時代の閉塞感の内に蠢く人間の業や闇を現代に甦らせたい」とコメントした。そして、浪川さんは長い間、たくさんの人々に愛されてきた作品で演じることについて、「責任を感じております」と話し、「最高の作品になるよう努力します!何卒よろしくお願い致します!!」とメッセージを寄せた。なお、鬼平の第2弾ビジュアルが解禁!描かれているのは、火付盗賊改方の正装である出張り装束に身を包んだ鬼平。非道を決して許さぬ眼力と、みなぎる迫力が伝わってくるビジュアルとなっている。「鬼平」は2017年1月放送予定。(cinemacafe.net)
2016年10月21日累計発行部数2,700万部を誇る池波正太郎の超人気シリーズ「鬼平犯科帳」(文藝春秋刊)が、来年誕生50周年を迎えることを記念し、「鬼平」のタイトルでアニメ化されることが決定。併せて主人公の“鬼の平蔵”こと、鬼平のビジュアルも解禁された。「鬼平犯科帳」は、作家・池波正太郎が江戸を舞台に「火付盗賊改方」(ひつけとうぞくあらためかた)という罪人を取り締まる役職についた長谷川平蔵が悪党たちを裁いていく姿を描いた時代小説。1967年に「オール讀物」(文藝春秋)に第1作目を発表して以降、1989年まで全135作(+番外編1作)を発表してきた。これまでにも漫画化を始め、実写ドラマ化、映画化、舞台化と様々な形がとられてきたが、今回は初めてテレビアニメ化に挑戦また、池波正太郎作品においても、初のアニメーションとなる。本作のプロデューサーには、『時をかける少女』『サマーウォーズ』など半世紀以上にわたり200本以上のアニメ作品を手掛け、日本アニメ界を牽引し続け海外からも評価の高い名プロデューサー・丸山正雄。また、監督・キャラクターデザインは、「BUZZER BEATER」「ルパン三世 GREEN vs RED」の宮繁之が担当する。根っからの池波ファン、取り立てて鬼平ファンと話す丸山さんは、「正直言ってプレッシャーはある。本当に我々でいいのか?」と不安を口にするも、「しかし、10年に1回いや20年に1回のチャンスを逃すことはできなかった。実写とも違うアニメならではのエンターテイメントに挑戦出来るはずだ」と語る。「原作を損なうこと無く、ただ原作をなぞるだけではない、アニメとしての魅力をどこまで出せるか! 勝負です」と意気込み。さらに、「格調高いオーソドックスな時代劇、かつ時代劇だからできるケレン味。しっかりした時代考証を抑えつつも、モダンでオシャレなセンス。むろんダイナミックな動き! そして破天荒な見せ場も。相反するものを止揚して、美しい、どこにもない世界を目指します」と熱いメッセージを寄せた。そして併せて解禁となった新しいビジュアルの“鬼平”は、長身でスタイリッシュな現代風。丸山さんは、「先ず鬼平ですが最初は初老で作ってみたが、アニメキャラとしては少し若さを強調してみました。無論、落着きと原作テイストのおおらかさも」と語っており、クールな色気と力強さを感じられるビジュアルとなっている。アニメならではの新たな鬼平の誕生に期待大だ。今回のアニメ化決定にオフィス池波は、「連載開始から約50年、いまなお読み継がれている『鬼平犯科帳』がこの節目に初アニメ化ということで、驚きとともに大変期待しております。アニメにしかできない新しい鬼平の世界を表現していただきたいと思っております」とコメントを寄せている。「鬼平」は2017年、放送予定。(cinemacafe.net)
2016年08月31日東京・馬喰町の問屋街にある、荒物問屋「松野屋」店主の松野弘さん。松野屋の荒物雑貨は、日本国内のみならずNY、パリ、台湾のおしゃれなセレクトショップでも大人気。荒物雑貨の目利きであり、人好き・街好き・おしゃべり好きな松野さんが、馴染みの街・浅草や馬喰町をご案内。ボッチ歩きは寂しいと、旧知のスタイリスト伊藤まさこさんを道連れに、ゆるりイーストトーキョーを巡る前後編。■食通が愛した老舗天ぷら屋、浅草「中清」へ江戸時代、芝居小屋や遊郭などの遊び場がつくられ、江戸文化の象徴だった地、浅草。暦ごとに市や祭りがある浅草寺、明け六つから歌舞伎がはじまる猿楽町、大門をくぐれば桃源郷の吉原と、朝に夕にと浅草詣でに興じた江戸市民のように、今でも多くの観光客で年中賑わいをみせる。江戸情緒が漂うこの地に、六代続く老舗天ぷら屋「中清」がある。作家の永井荷風や池波正太郎らが愛した中清は、松野さんにとって特別な日のお店だ。江戸前の天ぷらに舌鼓をうちながら、ふたりの話がはじまる。明治3(1870)年創業の天ぷら屋「中清」。駿河の武士だった初代が、屋台の天ぷら屋を浅草広小路へ出したのは幕末のころ。店を建てた際に、息子(2代目)中川清五郎の名をとり中清と命名。松野弘さん(以下、M):祖父母に手をひかれて浅草寺詣で、中学時代には花やしきや名画座でデートをしたりと浅草にはいろんな思い出がある。今でも誰かと食事する時は浅草。まさこさんは、浅草にはどんなイメージがある?伊藤まさこさん(以下、I)東京は、どこに行っても同じような店ばかりの印象で、街がなんだか味気なくなってきていますよね。でも、浅草には代々続く老舗や個人経営の個性ある魅力的な店や人が多いな、と感じます。M:江戸時代からそうだけど、浅草は芸能文化の発祥の地。寄席に名画座、ストリップ小屋のフランス座があったことで、自然と落語家や作家やタレントなどのおもしろい人が集まり、東京のカルチャースポットだった。その雰囲気が今もここには漂っている。また観光地のように思っている人も多いかもしれないけれど、地元に根ざしたいい店が多いよ。前菜から水菓子まで、3種類のコースメニュー(7,500円~)が用意されている。ふたりがいただいたのは「神輿」コース中清の天だねは、車海老、キス、穴子など築地で仕入れた新鮮な魚介のみ。コースの締めは、小かき揚げの天丼か天茶、小かき揚げとご飯を選べる。伊藤さんは天茶、松野さんは小かき揚げとご飯で締めるI:中清さんの前菜や天ぷらは、どれも上品な味ですごくおいしい。胡麻油の効いた濃厚な味かと思っていましたが、軽くてあっさりしていますね。天ぷらのお塩は、初代の故郷である駿河産のものだとか。こちらは松野さんにとって、どういうお店ですか?M:家族の行事や大事なお客さまを迎える、特別なお店ですね。離れの個室だと寛げるし、庭の鯉もいいでしょう。女将さんが名を呼ぶと寄って来るんだよ(笑)。年に数回訪れる特別な店、普段は釜めし屋や洋食ヨシカミとかね。あと神谷バーは、僕にとって、いい意味でのファミレス。特に子どもから年寄りまで世代問わず楽しめる2階は、子どもを連れてよく行った。世代問わず楽しめる町なんだよ、浅草って。I:私も洋食ヨシカミは好きです。あと喫茶店のアンヂェラス、食パンが有名なペリカンも!どのお店も長く愛されていて、いつもいろんな人たちで賑わっていますね。松野さんに教えていただいた釜めしむつみもよかった。M:普段使いの店から特別な店まで、浅草って間口が広くていいでしょう(笑)。では、池の鯉にお別れして次の町へ向かいますか。数寄屋造りの離れ座敷を囲む中庭をみながら、昔から変わらぬ江戸前の天ぷらを楽しみたい【お店情報】中清東京都台東区浅草1-39-1303(3841)4015営業時間:月~金曜/11:30~14:00、17:00~22:00土日曜、祝日/11:00~20:00休日:毎週火曜および第2・4月曜■ホームタウン“馬喰町”では、新旧の個性あふれた店をぶらぶら仕事場や住まいがある、松野さんのホームタウン馬喰町へ。問屋街として名を馳せる馬喰町だが、バブル崩壊後に商売をたたむ会社が増え、そのビルや倉庫は長く放置されていた。そんななか地域のリノベーションがはじまり、堅牢なビルやだだっ広い倉庫に目をつけた若き職人やクリエイターが集まってきて、馬喰町に工房や事務所を構えはじめたのが10年ほど前のこと。今では、手仕事を集めたギャラリー、多彩なイベントを開催するカフェ、海外にいるかのようなレストラン、おしゃれなボタン屋さんなど、個性あふれた店で賑わうエリアに。松野さんが昔から通う珈琲専門店、新たに顔馴染みになったギャラリーや飲食店へと、ぶらぶら、てくてく。■松野さんが長年通う珈琲専門店。カウンターでいつもの一杯を堪能馬喰町、問屋街のはずれにある珈琲専門店の「駱駝」。店主の森口源雄さんが1978年に開いた店だ。豆選び、焙煎、ブレンド、淹れ方、すべてに研究や工夫を重ねて毎日飲みたい味へと仕上げた「らくだブレンド」は、松野さんのお気に入り。一番手間ひまかけて一番安いメニューだと笑う店主森口さん。店を手伝う息子の賢一さんが、松野さんのいつものメニュー(らくだ珈琲&シナモントースト)を持ってきてくれた。東京という砂漠をゆっくりと歩き続ける駱駝のように、そんな思いでつけた店名。ご常連からいただく駱駝グッズは、年々増える一方だとかM:昼ごはんを食べたあとは決まって「駱駝」。その習慣は、もう10年以上になるかな。こんな小さな店だけど、ここで焙煎もしている。まさこさんは、珈琲は好き?I:好きです。日によって、ブラックで飲んだり、ミルクを入れたり。一日一杯は必ず。「らくだブレンド」、おいしいですね。いいなぁ、こんなお店が近くにあるなんて。M:シナモントーストも食べてみて。バター、砂糖、シナモン、そこに生クリームだから、おいしくないわけない(笑)。ところで伊藤さんは街歩きの本をたくさんだしているから、いろんな街を見ているでしょう。どんな街や場所が好きなの?コロンビア系の豆をブレンドした「らくだブレンド」(430円)は、甘いけど甘すぎない「シナモントースト」(450円)と相性ぴったりI:スタイリストという仕事柄、車で行動することが多くて、だから歩くとちょっとした小道や気がつかなかった店などの発見があって楽しいです。いいところを見つけるのが得意なので(笑)、あまり街の好き嫌いはないですね。とはいえ、東京のキラキラしたところには、あまり行かない(笑)。M:僕も東京の西側はあまり行きませんね~。新しいお店ってどうやって見つけているの?I:新たなお店をのぞくことも好きですが、いいと思ったお店に通い詰めるタイプ。だから新たな店は、センスや味覚が似ている友人の情報などを参考に。M:僕は、ちょっといいかなと思ったらどんどん入っちゃう。だからヒドイ失敗も多いけどね。まあお店探しは当たって砕けろ(笑)。ここでは言えない店もいっぱい行きました。カウンターの向かいにある燻されて珈琲色に染まった小さな焙煎室では、翌週に使う豆を週末に焙煎するそう【お店情報】駱駝東京都中央区東日本橋2-2-1503(3864)4938営業時間:7:30~19:00休日:土日曜、祝日馬喰町はブルックリン?倉庫をリノベしたギャラリーから、ライブも出来る食堂まで。松野弘×伊藤まさこ ゆるりぶらりな街めぐり--後編【東東京タイムトラベル vol.2】はこちらから。
2016年03月22日プロボクサーの辰吉丈一郎が18日、都内で行われたドキュメンタリー映画『ジョーのあした-辰吉丈一郎との20年-』完成発表会見に出席し、松平健の印象について語り、会場を沸かせた。この日、同会場で松平の主演ドラマ「池波正太郎時代劇スペシャル顔」製作発表会見が行われ、辰吉と松平が初対面。テレビなどで辰吉の試合を観たことがあるという松平は、「気迫というか、オーラがありますね」と生辰吉の感想を述べるが、辰吉は「無理にそんなこと言わんでも。普通のオッサンよ」と照れ笑い。逆に松平について意見を求められた辰吉は、「あまりわからない」と、テレビを観ないために芸能人には疎い様子。ところが、奥さんが大の松平ファンだそうで、「(奥さんが観てるテレビを)チラッと観たときに、あっ、馬に乗ってんなぁと思った」とポロリ。集まった報道陣の頭にも、松平お馴染みの乗馬シーンが浮かんだのか、会場は笑い声にあふれた。本作は、天才ボクサー・辰吉の25歳から44歳までの20年間を追い続けた、世界でも比類のない奇跡のドキュメンタリー。インタビュー映像を中心に、ボクサーの顔にとどまらず、父と子の絆や家族への愛など、親としての表情も余すところなく収められている。辰吉の「カメラを向けたくなる面構えと、響く言葉を持っているところに魅力を感じた」という阪本順治監督は、「20年前に自費製作で撮り始め、辰吉くんが引退したきっかけで仕上げようと思ったんですけど、(引退を)なさらないので、執拗に撮り続けました」と長期間の撮影になった経緯を説明。そして、「20年の節目と、二男の寿以輝くんがプロデビューする」この時期がベストタイミングと思い、完成にこぎつけたと明かす。そんな阪本監督について、辰吉は「僕もしつこいけど、監督もしつこい」と悪態をついて笑わせた。45歳にして現役の辰吉は、現状や今後について質問されると、「いつも通り、朝起きて走って、夜練習して、腹減ったら飯を食う生活。それが変わらず20年以上続いています」と報告。また、「今後は、日本では難しいですけど、海外でもいいからボクシングを続けていきます。チャンピオンになるまで…」と、いつまでも変わらないボクシングに懸ける熱い思いを胸に、落ち着いた口調で宣言した。ドキュメンタリー映画『ジョーのあした-辰吉丈一郎との20年-』は2月20日よりシネ・リーブル梅田ほか大阪先行公開、2月27日よりテアトル新宿・ヒューマントラストシネマほか全国順次公開。
2016年01月19日NHKBSプレミアムの連続ドラマ「雲霧仁左衛門2」の第1話完成試写会が1月20日(火)都内の同局で行われ、主演の中井貴一、共演の内山理名、田村亮、伊武雅刀が出席。中井さんは、撮影中に内山さんを襲ったハプニングを明かした。盗みのプロと捕り物のプロが激突する、作家・池波正太郎の人気時代小説を中井貴一主演でドラマ化したシリーズ第2弾。享保年間を舞台に、江戸一帯のみならず、東海道・中仙道から上方までを股にかけ、鮮やかな手口で大金を奪う雲霧仁左衛門(中井貴一)一党と、彼らの捕縛に執念を燃やす火付盗賊改方の長官・安部式部(國村隼)のバトルを描く。撮影地・京都での思い出を聞かれた中井さんは「内山さんが、お腹が痛くなって」と切り出しながら「撮影の終わりにケラケラ笑いながら『なんか私、お腹が痛いんですよ』と言われて。『え? 大丈夫なの?』とお別れしたら、その後3日間お休みになられた」と当時の状況を説明。内山さんが「この仕事を15年くらいやっているけど、お腹を壊して撮影を飛ばしたのは初めて」とふり返ると、中井さんは「そこまでお腹が痛くなられているのに、緊迫感のない方。珍しい」と、内山さんを襲った体調不良以上にその天然ぶりに目を丸くしていた。一方、正体不明の男役で初参加の田村さんは「久々に時代劇をやってみたいと思った矢先にこの話があって、嬉しかった」と喜びながら、「中井貴一さんとも初めてご一緒させていただいて、撮影に入る時にも『田村亮です。初めまして』から始まるんですが、何だかデビュー当時を思い出して、刺激を感じた」と新鮮な面持ち。初共演となった中井さんについては「貴一さんのスッと何気なく立っている姿がいい」と絶賛していた。NHKBSプレミアム「雲霧仁左衛門2」は2月6日(金)20時~スタート。(text:cinemacafe.net)
2015年01月20日「いい夫婦の日」をすすめる会は11月12日、理想の有名人夫婦「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー2014」が俳優の中尾彬さん・女優の池波志乃さん夫妻と柔道選手の秋本啓之さん・元バレーボール日本代表の秋本愛さん夫妻に決定したことを発表した。同日に記者発表会で表彰が行われた。この賞は、理想の夫婦・カップルにふさわしい二人を一般応募の得票数とその推薦理由、社会背景をもとに毎年選出しているもの。今年は8月1日~10月3日、インターネットを通じて投票総数7,391件が集まった。受賞をうけて中尾さんは「これからも同じ空気を吸って同じように動いて同じように飲んで同じように寝て起きていればいいんじゃないかなと。そばにいてくれるだけでもいいですし。よく『空気みたい』って言うでしょ? 本当に失礼な言い方であってね、やっぱりそばにいてくれるっていうのと空気は違うから。よろしくどうぞお願いします」、池波さんは「最初から自分に合った人を選んだんだと思っています。最初に選ぶ時がまず肝心かなと最近になって思います」と話した。秋本啓之さんは「アジア大会を連覇できたのも、身近で妻が支えてくれたおかげだと思っております。食事の管理、心のケア、そして戦う大きな原動力となってくれました。今後もこの受賞に恥じぬように、しっかりふたり手を取り合って妻への感謝を忘れずがんばっていきたいなと思っております」、愛さんは「出会った時の気持ちと、出会ってからいっしょに過ごして添い遂げたいなと思った気持ちを忘れずに、夫婦としても家族としても笑顔がたくさんの家庭をつくっていきたいなと思います」と語った。
2014年11月13日浅草は飲食店の名店が多いです。池波正太郎先生ぐらいになると、どの店へ行っても大丈夫なんでしょうが、若輩者にとって老舗の敷居は高いもの。筆者みたいな庶民でも入りやすい、有り難い浅草の名店をご紹介します。■どぜう『どぜう飯田屋』1903年(明治36年)頃創業ですのでもう109年もやっている老舗どぜう屋。「どじょう」です。江戸の名物で浅草には名店と呼ばれるお店が多数あります。どぜうが有難いのは、うなぎと違って安価なことです。一人前1,500円(ぬきの場合は1,600円)ですから、ちょっと乙に江戸気分を味わうにはリーズナブルな価格です。問題は「ぬき」でいくか「まる」でいくかです。「まる」はどじょうをそのまま。「ぬき」だと骨を抜いてあります。筆者などまったく江戸ッ子ではありませんので「ジャリジャリするからぬき」なのですが、江戸ッ子四代目の編集者は「まるだ」と言い張ります。ぜひ行って、ご自身で味を確かめてみてください。■オムライス『グリル グランド』創業68年の洋食屋さん。値段はやや高めですが、洋食のメッカ浅草でも評判の高いお店です。しかも敷居は高くありません。何を食べても美味しいグリル グランドですが、ここではオムライスをお薦めします(1,260円)。昔懐かしのきちんとしたオムライスを味わえます。中のチキンライスの滋味あふれる味、火の通し方の絶妙な卵の皮はケチャップとの愛称が抜群です。この店の味を求めて通い続ける人は絶えません。■トンカツ『井泉』(いせん)1930年(昭和5年)創業のトンカツの老舗です。トンカツは和食、おはしで切れるほどの柔らかさがあるべき、という初代の考えを実践した「驚きのトンカツ」が今も味わえます。薄い衣、柔らかくてはしでも切れるという井泉のトンカツは今もファンを増やしています。ヒレカツ定食は1,800円です。また、この店は「かつサンド発祥の店」として知られています。1935年(昭和10年)に当時の女将さんが発明したそうです。かつサンド(6切れ入り)は850円です。■天丼『大黒屋天麩羅』1887年(明治20年)にそば屋として創業して明治の終わりに天麩羅屋に転業。それでも天麩羅屋歴100年(笑)。大黒屋天麩羅は、丼の蓋からはみ出るでっかいえび天が有名です。えびが4本、今で言うメガ飯のえび天丼は1,900円。価格もそんなに敷居が高いわけではないでしょ? 価格分の迫力は十分あります。浅草の天麩羅はゴマ油で揚げてとても香ばしいのですが、これが天丼になると甘辛タレを多めにかけます。結果、濃い目で甘い天丼になりますが、これが大好きな人にはたまらない味です。一度味わってみてください。いかがでしょうか。まだまだ紹介したい店は山ほどあります。みなさんも浅草に足を運んでみませんか?(高橋モータース@dcp)『どぜう飯田屋』のサイト『井泉』のサイト『グリルグランド』の食べログ『大黒屋天麩羅』のサイト
2012年12月14日日本は100年以上続いている会社が世界一多い国です。会社だけではありません。実は、江戸時代の江戸から200年、300年と続いているという名物があるのです。ご紹介しましょう。■うなぎかば焼きの老舗『やっこ』うなぎはやっぱり江戸の味です。暴れん坊将軍の徳川吉宗の時代(享保年間:1716年~1735年)には、「江戸前」と言うと「かば焼き」のことを指していました。それだけかば焼きは江戸を代表する名物だったわけです。浅草の雷門通りに面している『やっこ』は寛政年間(1789~1800年)創業で200年以上も営業しているうなぎの名店です。勝海舟とジョン万次郎が二人連れでお店にやって来たこともあるそうです(笑)。話の種に一度は行くことをお薦めしますが、ちょっと高価です。「当店のスタンダート」と紹介されている「うな重 梅}は3,150円。江戸の庶民の味だったうなぎも今や高級料理になっています。トホホ。■軍鶏鍋の『ぼうず志ゃも』江戸で軍鶏鍋というと池波正太郎先生の『鬼平犯科帳』を想像する人も多いのではないでしょうか。鬼平にはうまそうな料理がたくさん出て来ますが、中でも軍鶏鍋を名物とする料理屋『五鉄』の存在感は格別です。両国、回向院の隣にある『ぼうず志ゃも』は天和年間(1681~84)に創業といいますから、300年以上も営業しているお店です。軍鶏(しゃも)を素材にしたコース料理一本しかなく、サラダから始まり、軍鶏の肝焼き、軍鶏刺し、軍鶏鍋、ご飯と続きます。軍鶏鍋は秘伝のみそ仕立てですが、四角い鍋が出てくるのでビックリします。■浅草餅と揚げまんぢゅう甘味はいかがでしょうか。浅草というと人形焼き! かもしれませんが、美味しい「浅草餅」があります。一見ごく普通のお餅に見えますが、歴史の重みが違います。浅草の『金龍山浅草餅本舗』は初代初代桔梗屋安兵衛が延宝3年(1675年)伝法院前にお店を出したのがそもそもの始まり。実に337年もの間、お客さんに愛されてきた名物なのです。昭和33年(1958年)から売り出した「揚げまんぢゅう」もとても美味しく、これまた名物になっています(すでに54年の歴史!)。■由来が面白い、絶品の甘酒神田明神の甘味処として有名なのが『天野屋』です。本当に上品な甘さの甘酒で、ほっとする味。実は甘酒は、江戸の昔には夏の飲み物でした。天野屋は弘化3年(1846年)創業で166年も続いています。天野屋さんはその始まりが面白く、初代はもともと、京都丹後の人であったのですが「敵討」(かたきうち)のために江戸へ出てきます。神田明神は「江戸総鎮守」とされた信仰を集めた神社で、多くの参詣者でにぎわっていました。ここで見張っていればいつかかたきに巡りだろうとお店を出したのです。結局、敵討は果たせなかったのですが、そのおかげで私たちは今も美味しい甘酒を飲めるわけです。■味わい深い羽二重団子甘味をもう1つ。素朴な味がたまならない日暮里の「羽二重団子」(はぶたえだんご)です。今では株式会社になっており株式会社羽二重団子ですが創業は文政2年(1819年)。初代庄五郎が芋坂(旧王子街道)に『藤の木茶屋』を出したのがその始まりとされています。餅のきめがとても細かく「まるで羽二重のようだ」と称されたのがそのまま名前になりました。創業以来、しょうゆ味とあんの2つのみ。193年支持されている味なのです。■もぐさの名店『釜屋もぐさ本店』最後にちょっと変わったものをご紹介します。「もぐさ」です。最近では『せんねん灸』のような簡易なものが発売されていますが、おきゅうと言えばもぐさを手でつまみ、患部に盛って線香で火をつけるものでした。「おきゅうをすえるよ!」と言えば子供heのしかり言葉ですね。日本橋小網町にある『釜屋もぐさ本店』は創業がなんと萬治2年(1659年)。350年以上も商いを続けている老舗中の老舗です。国内産のもぐさ100%使用で、最上級のもぐさが購入できる名店です。江戸時代の江戸から東京へ、連綿と続いている名品、名物、名店がまだまだ数多くあります。200年、300年と続いているわけですからつくづく日本はすごい国です。(高橋モータース@dcp)やっこぼうず志ゃも金龍山浅草餅本舗甘酒の天野屋羽二重団子釜屋もぐさ本店
2012年10月26日