女流作家・尼僧として活躍する瀬戸内寂聴が自身の不倫体験を元に描き、女流文学賞受賞作を受賞した代表作「夏の終り」(新潮文庫刊)が、『莫逆家族 バクギャクファミーリア』の熊切和嘉監督により同名映画化!満島ひかりが主演を務めることが発表された。1963年に発表されて以来、100万部を超えるロングセラーとなっている同作。妻子ある年上の男性・慎吾と同棲する主人公・知子と、ある日彼女の元を訪ねてきた年下の男・涼太との三角関係が描かれる。不倫相手の慎吾との平穏な生活に満足していると思っていた知子だが、かつて夫と子供を捨てて駆け落ちした男・涼太の出現により、微妙に狂い始める生活。知子は慎吾との生活を続けながら、涼太と再び関係をもってしまい…。妻子ある不遇な作家との長年にわたる愛の生活に疲れ果て、年下の男との激しい愛欲にも満たされない。自身の女の業に苦悩しながらも、一途に独自の愛を生きようとするという難役に抜擢されたのが満島さん。6月5日にクランクインを迎えたが、「色っぽく、濃厚な脚本に出会いました。緊張しています。難しい、アァ、難しいと感じながらも、熊切監督の『良いっすねー』を聞いて終わる一つ一つのシーンが、どんどん愛しくなる毎日です。ほんと、映画っておもしろいです」とその言葉の端々に充足感があふれ出る。満島さん扮する知子を巡る2人の男性には、この2人。知子を愛し優しく見守りながらも、妻とも別れられない、年上の男の寛容さとずるさを併せ持つ男・慎吾を演じるのは小林薫。熊切監督からのオファーを二つ返事で引き受けたという小林さんだが、当時の心境については「また、金がないんだろうな~って」と余裕のジョーク。一方、知子を求め嫉妬と孤独に苦しむ年下の男・涼太を演じるのは、話題作への出演が続く若手俳優・綾野剛。「熊切和嘉監督との初組み、満島ひかりさん、小林薫さんとの共演に興奮を隠せません。また古き良き場所での撮影。鼠の心臓から象の心臓へと心のささくれが落ち着きます」と興奮の胸の内を明かす。今回の映画化について、瀬戸内寂聴さんご本人からは「映画やテレビにも度々なりました。今度はすべての配役が若返っています。どんなにフレッシュな夏を見せてくれるか楽しみです。この映画作りに関った方々、また観て下さる全ての方々に、心からありがとうと申しあげます」という期待と感謝の心こもるコメントが寄せられた。撮影は、兵庫県の古きよき建物が残る加古川などで撮影中で、今月25日(月)にクランクアップ予定。「花ざかりの女“知子”を、のびやかに生きていたい」という満島さんの新境地となる演技、2人の男と1人の女のコラージュに期待したい。『夏の終り』は2013年、全国にて公開。■関連作品:夏の終り 2013年、全国にて公開
2012年06月20日2011年に発売されたブルーレイ・ソフトの中から特に優れた作品を表彰する第4回「DEGジャパン・アワード/ブルーレイ大賞」の授賞式が15日に都内で開催され、巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督の名作『山猫』がグランプリに輝いた。第4回「DEGジャパン・アワード/ブルーレイ大賞」結果「ブルーレイ大賞」は、デジタル・エンターテイメント・グループ・ジャパン(DEGジャパン)が主催する賞で、ブレーレイ産業の発展を目的として2008年に創立。一般ユーザーによるWeb投票と、評論家や映画及び映像ソフト専門誌の編集長などの選考委員によって、高画質、高音質、高機能といったブルーレイの特長を最も生かした映像作品が選定される。審査委員長のAV評論家・麻倉怜士氏は、グランプリの『山猫』について「上映したときの“心に染み入る映像”がよみがえってくる画期的な作品」と賞賛。『ダークナイト』『崖の上のポニョ』『アバター ブルーレイ版エクステンデッド・エディション』などの新作がグランプリを受賞してきたこれまでの経緯を振り返り、スクリーン編集長の米崎明宏氏は「劇場で公開したとき以上の感動を、自宅で味わえる時代がきた」とコメントした。また、『山猫』の販売元であるイマジカTVの担当者は、本作がマーティン・スコセッシ氏が率いる映像の保存と修復をする非営利団体“ザ・フィルムファンデーション”が1万5千時間もの時間をかけて徹底的に修復した作品であることを説明し、その功績を称えた。また、ユーザーからの投票のみで決定するユーザー大賞には『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』が選ばれた。過去最多となる4921人のユーザーからの支持を受けて受賞を果たした本作について、キネマ旬報編集長の明智恵子氏は「多様な角度から撮影された映像はCGと現実を曖昧にさせ、本当にトランスフォーマーたちがそこにいるようだった」と評価した。
2012年02月16日今年の夏、雄大な自然が広がる瀬戸内から誕生した新たな映画の祭典「瀬戸内国際こども映画祭2011」。このメインイベントである脚本コンペティション「エンジェルロード脚本賞2011」では国内外から139本もの作品が集まり、その中から1本の作品がグランプリに輝いた。作品のタイトルは、『笛の伝言〜瀬戸内海賊物語〜』。瀬戸内海で活躍した村上水軍の子孫にあたるガキ大将の女の子が、仲間の子供たちと村上水軍の秘宝を探す冒険物語である。3年後の次回映画祭でのオープニング上映に向けて地元・瀬戸内で早くも期待の声が集まる本作について、グランプリを受賞した大森研一、湯原弘康のふたりに話を聞いた。今回二人が題材として選んだ伝説の海賊「村上水軍」は、地元・愛媛の人々にとっては身近な存在。愛媛出身の大森さんはこの題材を選んだ経緯を語る。「これは日本版『グーニーズ』です。地元が愛媛で歴史好きだったので、海賊大名(村上水軍)は身近な話題だったから、元々構想は頭の中にあったんです。たまたま瀬戸内国際こども映画祭の脚本募集の話を聞いて、これはピッタリだなと。日本映画で、実写で子どもの冒険映画はたぶん『僕らの七日間戦争』以来作られてないんじゃないかと思うんです。『グーニーズ』を観たときの感動のように、子どもが観て本当に楽しい映画にしたいんです」。共同脚本を手がけた湯原さんもこの言葉に頷く。「僕も、全ての人に愛される映画でなくてもいいと思います。大人にはそんなに面白くなくても、子どもが観て面白ければいいんだと」。この村上水軍について、「基本かっこいい、というところに尽きる」(大森さん)、「広い海で自由に生きているってところに、海賊はロマンがあると思う」(湯原さん)とそれぞれの“男のロマン”を語るおふたり。海賊というと『パイレーツ・オブ・カリビアン』然り、カリブ海の大海原を舞台に戦う男たちというイメージがあるが、本作がユニークなのは“女ガキ大将”を描いているという点。このアイディアはどこから来たのか?湯原:重松清さんの「くちぶえ番長」という小説を何年か前に読んでいて、女主人公っていいなと思ってたんです。海賊というと、ジャック・スパロウもルフィ(「ONE PIECE」)も男だから、強い女海賊というのを見てみたいなと。実際、主人公は海賊ではないんですけど。大森:たまたまですけど、愛媛には「鶴姫伝説」というのがあって“日本のジャンヌ・ダルク”って呼ばれているんです。愛媛では海賊の映画というと「鶴姫の話?」って聞かれるくらい有名なんですよ。さらに、大森さんは村上水軍の魅力をこう語る。「水軍の人たちは、最初は文字通り“海賊”で略奪したりしてたんですが、村上武吉が登場して、悪さをする海賊たちを組織化したんですよ。それが新撰組に似てると思いました。近藤勇が道場に来る暴れん坊たちを集めて新撰組を作り上げたみたいな、そういうカッコよさがあると思います。それ以降、村上水軍はメチャクチャやっていたのを改めて、きちんと掟を決めて通行税をとって、悪さをする船に対してだけ略奪をしたりしたんです。それは偉い人の船だろうが関係ない。村上水軍は完全に独立していて、信長とも秀吉とも家康とも戦っているんです。どこにも属さずに、瀬戸内の王として。略奪したお金も島の人々のために使ったりもしていたようです」。実はこの村上水軍、愛媛には子孫が多く実在するようで、陸上やり投げのアテネ&北京オリンピック日本代表・村上幸史選手もそのひとりにあたるのだとか。湯原:村上水軍の子孫、全員集合!なんてやったら面白いですよね(笑)。大森:撮影は来年の予定ですが、子役には地元出身の子どもたちも起用して、主題歌も地元出身のアーティストを考えてます。地元パワー集結の、みんなで一緒に作っていく映画にしたいですね。地域とそこに住む人々に密着したプロジェクトならではの“生きた”空気に期待が寄せられる本作。中でも小豆島の海と山に囲まれた絶景は見どころのひとつになりそう。実際にロケ地ハンティングを終えたという大森さんと湯原さんは現在、来年の撮影に向けて脚本の練り直し段階にいるという。3年後の公開がいまから楽しみだが、最後に、映画監督への道をスタートさせたおふたりから、同じように映画監督を目指す人々にメッセージを贈ってもらった。大森:実際に映画化するという脚本賞はなかなかないので、熱い思いを持っている方はぜひ、次回のエンジェルロード脚本賞に挑戦してもらいたいですね。湯原:新人脚本家というのは企画書を書いている時期が長くて企画書で終わってしまうことが多いんです。企画書が通っても、脚本まで書ける機会は少ない。新人だと、脚本を書けるところまでたどりつくのが難しい。瀬戸内国際こども映画祭は、まず脚本が書ける、さらに脚本だけの勝負で賞がいただける、とても貴重なチャンスだと思います。だから多少スケジュールがきつくても、がんばって挑戦した方がいいと思います。「シネマカフェくんのふらっと映画祭」■関連作品:瀬戸内国際こども映画祭 [映画祭] 2011年8月20日(土)〜28日(日)、小豆島、直島、高松、全5会場にて開催
2011年10月31日ジャマイカを代表する特産品のひとつ、ブルーマウンテンコーヒー。ジャマイカコーヒー輸入協議会では、現在、ブルーマウンテンコーヒー(挽き豆100g)を300名にプレゼントする、「ブルーマウンテン“黄金バランス”体験キャンペーン」を実施している。ブレンドされたコーヒーを楽しむ機会が多い中、シングルビーンズのブルーマウンテンを味わうことで、コーヒー本来のおいしさをもっと多くの方に知って、楽しんでもらいたいという想いが込められたキャンペーンだ。ブルーマウンテン山脈の標高800~1,200m、ジャマイカ政府が定めた、ブルーマウンテン・エリアで収穫されたコーヒーのみが、ブルーマウンテンコーヒーを名乗ることができる。生育に最も適した自然環境で、丹精こめて栽培される。急斜面での栽培や収穫は、機械化が困難なため、すべて手作業で行われる。高い品質を維持するため、完熟した赤い実だけを一粒ずつ手で収穫。そのため、生産量が限られ、希少価値の高いコーヒーとなる。ジャマイカで大切に育てられたブルーマウンテンは、豊かな香り、味(苦味、酸味、甘味)、そして、コクが絶妙な、まさに“黄金バランス”の味わいだ。この機会に、改めて、ブルーマウンテンコーヒーを味わってみては。応募は、2011年9月15日まで。急いで!お問い合わせ:ジャマイカコーヒー輸入協議会 公式サイト
2011年09月06日ブルーノート東京に隣接したレストランadding:blue(アディング・ブルー)では、毎年恒例の“Beer Terrace”(ビアテラス)がオープンしている。ビールの伝道師、藤原ヒロユキ氏プロデュースの貴重なクラフトビールを堪能できるとあって、毎夜賑わいを見せている。“Beer Terrace”では、本格ボトルコンディション(壜内熟成)されたクラフトビールも販売中だ。(製造は「木内酒造」)藤原氏がクラフトビール・ファンと共に愛情を注ぎ込んで作り上げたビール「Barley & Wheat Wine」(バーレー&ウィート ワイン)赤・白も味わえるという。日本では初となる賞味期限10年の本格的ボトルコンディショニング(壜内熟成)のビールと料理のマリアージュ、ぜひご夫婦や友人たちと堪能して欲しい。■開催期間:7月1日(月)〜9月30日(金)■ドリンクメニュー ¥500~・藤原ヒロユキ プロデュース・ビール ¥3800 (750ml)・エビスビール小瓶 ¥500(334ml)・フューガルデンホワイト¥700・スパークリングワイン¥800~・グラスワイン(赤白)¥800~・ミニボトルワイン(赤白)¥900~(187ml)■フードメニュー例 ¥500〜クリュイディテ~フランス風 お野菜のお惣菜~ ¥500シェフのおすすめ オリーブのカクテル ¥600フレンチ・フライドポテト ¥600スペイン産 生ハム“ハモンセラーノ” ¥1000豚肉のリエット グリーンペッパー風味 ¥600自家製ソーセージの盛合せ ¥1000自家製ベーコンとパプリカのスパイシーなトマト煮 ¥1,600自家製パンの盛合せ(3種類) ¥5003種のオードブル¥1,500 他デザート各種 ¥500~※食材の入荷状況によりメニューの変更の可能性あり。お問い合わせ:adding:blue(アディング・ブルー)港区南青山6−3−16ライカビル1F取材/おうちスタイル編集部
2011年08月08日この夏、新たな国際映画祭として開催される「瀬戸内国際こども映画祭2011」の記者発表会が5月18日(水)に都内で行われた。海外からのゲストやメインイベントとなる映画脚本コンペティション概要が発表されたほか、本映画祭の親善大使を務める大橋のぞみが登場し「こども夢宣言」を行った。香川県の高松に小豆島、そして近年、アートの島として注目を集める直島を舞台に産声を上げた瀬戸内国際こども映画祭。「ドリームビッグ!(夢を大きく!)」をテーマに、3年前から開催の準備が進められてきた。益田祐美子プロデューサーは、瀬戸内がこれまでに『瀬戸内少年野球団』や『世界の中心で、愛をさけぶ』、最近では『八日目の蝉』など多くの映画作品の舞台になってきたことを挙げ、豊かな自然と人々の温かさがあるこの地で映画祭をやりたいという思い、人口が減り続ける地方の活性化など映画祭の意義を熱弁した。また、会場のひとつである小豆島を舞台にした『二十四の瞳』を監督した巨匠・木下恵介の生誕100周年を前に、映画祭にメインイベントとして「エンジェルロード脚本賞2011」を開催。瀬戸内地域を舞台に、子供が活躍する場面を含んだ脚本を公募し、グランプリ作品を映画化するという試みで、締め切りまでに海外からの4作品を含む計139作品が集まった。映画監督・金子修介が選考委員長を務め、映画祭最終日にグランプリが発表される。会見に出席した金子監督は「脚本は構成とキャラクター。読みながら映像が浮かんでくるのが良い脚本。(応募条件である)子供をどうつかんでいるのか」が選考のポイントと明かす。国際映画祭とあって、海外からのゲストも多数。1968年の『ロミオとジュリエット』で15歳にして世界を魅了し、近年では『マザー・テレサ』に主演し話題を呼んだオリヴィア・ハッセーが来日し、『マザー・テレサ』が映画祭で上映されるほか、映画祭シンボルマークも手掛けているアーティストのマッケンジー・ソープ、中国の水墨画家・王子江も来場する。映画祭で上映される作品は、「子供が純粋に楽しめる作品」から「大人に学んでほしい、親子で観られる作品」まで様々なジャンルから選出。『二十四の瞳』や『ヨーンじいちゃん』など現地で撮影された作品も上映される。上映作のひとつ『チェブラーシカ』で声優を務めているのぞみちゃんが、オリーブの冠を頭に乗せて登場し「大きな夢を追う!」と力いっぱいの“夢宣言”を行った。のぞみちゃんは、「湖でスケートをやってみたい」、「家族で宇宙旅行に行って、無重力の中で飛んでみたい」など笑顔でこれから実現したい夢を明かしてくれた。地方を舞台にした国際的なイベントとして今後の展開が楽しみな「瀬戸内国際こども映画祭2011」。開催は8月20日(土)より28日(日)まで。■関連作品:チェブラーシカ (2010) 2010年12月18日より全国東宝系にて公開© 2010 Cheburashka Movie Partners /Cheburashka Project■関連記事:『チェブラーシカ』中村監督×原作者ウスペンスキー国境を越えた傑作誕生の秘密アニメ2本立て『チェブラーシカ』&『くまのがっこう』試写会に5組10名様ご招待【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」
2011年05月18日