外出中のヒヤリハット。それは、子育てをしていれば…というか、生きていれば、誰にでも経験があると思います。今回は子ども二人とのお出かけ中に、思わぬ事故に巻き込まれそうになった話です。■スロープ式のエスカレーターで…わが家の子どもたちはお出かけが大好き。同じくお出かけが大好きな母なので、夫の休日出勤時にも遠出をすることがよくあります。この日も、車で2時間近くかかる場所のショッピングセンターへと、三人でやってきました。この場所は、私は一度来たことがあるものの、子どもたちは初めて。うれしそうにさまざまなお店を見て回りました。そのショッピングセンターのエスカレーターはスロープ式。オートスロープと呼ばれるもので、ショッピングカートのまま階層の移動ができるという、とても便利なものです。子ども向け施設の多いこのショッピングセンターでは子連れ客も多く、ベビーカーもよく見かけます。よく考えられているな~と感動しながら、私たちもオートスロープへ。目の前には子ども二人が乗ることができる大きなベビーカーを押すお母さんと、子どもを抱いたお父さんが乗っていました。私は息子の手をつなぎ、私の後ろには娘。次はどこにいく~? なんて話しながら、のんびりと次の階へ降りようとしていた、そのとき…。ガタガタガタッ!!お母さんの様子がおかしい。ベビーカーがスロープの降り口に引っかかっている…!? ■スロープ出口にベビーカーが!!しかし、スロープは止まりません。私は息子と娘の手を引き、急いで後ろへと走ります。まずい! このままじゃぶつかる…!!ベビーカーを引き上げるのを手伝おうにも、こちらからは何もできません。「ヤバイ!」「ベビーカーが!」そんなざわつきが巻き起こる中、私は必死に子どもを引っ張り、押し上げ、逆行して逃げました。幸いにも私たちの後方にはしばらくお客さんがおらず、距離を取ることができ、その間になんとかベビーカーも地上へと降り立っていました。「あ、あぶなかった…」「びっくりした~」子どもたちも突然のことにびっくり。なんとか無事フロアに到達し、一安心していると…。「何してんだよ!!」そのベビーカーの前にいたお父さんが、真っ先にお母さんを怒鳴り散らしていました。「(え…ええ…!? 大丈夫か? とかじゃなくて…?)」私も必死だったけど、ベビーカーを押していたお母さんだって、怖くて、必死だったはず…。そのお母さんを気遣う言葉ひとつもなく、怒鳴り始めたお父さん。突然の出来事にドキドキする私たちの一方で、今にもケンカが始まりそうなご家族。私はそのような状況のなか、声をかける勇気も余裕もなく、意外とケロッとしている子どもたちに手を引かれ、立ち去ることになってしまったのですが…。ショッピングカートのまま乗れる! と銘打ったオートスロープでも起きてしまったヒヤリハット。しかし、このオートスロープ。ショッピングカートのまま乗ることはできても、“持ち込まれたベビーカーは危険があるので乗せないでくれ”という注意書きがしっかりとされていました。エレベーターを使うとなると距離があったり、待ち時間が長かったり…いろいろと不便はあると思いますが、やはり、何物も命には代えられません。ベビーカーもあのまま引っかかっていたら大変なことになっていたと思いますし、もし混雑時で逃げ場がなければ、私たちも巻き込まれてケガをしていた可能性があります。私たちだけでなく、将棋倒しでたくさんの人が巻き込まれていたかもしれません。やはり、注意書きにはすべて意味がある! という気持ちで、しっかり確認することが大切だと実感しました。また、ベビーカーを卒業した私たち家族も、何かがあったときのために前後の人と少し距離をもって乗ることを普段から心がけていこうと思いました。そして何より、ベビーカーの方がエレベーターを迷いなく選択できるように、譲ったり、手助けしたり…そういうことを、周囲の私たちが続けていくことも大切だと感じました。
2024年03月27日保育士の中田馨さんが、公園でのヒヤリハットについて教えてくれました。中田先生自身も経験したヒヤリハットを交えてお話してくれています。子どもとの公園遊びを楽しむためにも、ぜひ一度確認しておきましょう!こんにちは! 保育士の中田馨です。9月を過ぎ秋になると、外遊びをするのに良い季節になってきますね。暑い夏はなかなか外に出られなかったと思いますので、公園などでの外遊びが楽しみというお子さんも多いことでしょう。 そこで今回は、外遊びを楽しむためにも気をつけておきたいことや、実際にあったヒヤリハットについてお話しします。 公園の遊具でのヒヤリハットまずは実際に、私が経験したヒヤリハットをご紹介します。よくあるのが、ブランコが揺れ散るそばを走り抜けたり、ブランコに乗っている友達のところに行ったりすること。ブランコは揺れているので、1回目当たってこけて、こけている間にもう一回揺れてまた当たって……と大惨事になりかねません。実際私は小学生の時に、2回目の揺れがおでこに当たって青タンができたことがあります。 また、滑り台は階段を上ったはいいけれど、滑るのが怖くて体が動かなくなってしまう子もいます。後ろから他の子が来て「早くいって欲しい」と押されることも。 そこで、遊具であそばせる時には以下のことに注意しましょう。 ・大人の手が届かない遊具ではあそばせない。・子どもの年齢に合った遊具であそばせる。(背伸びをさせない) また、保護者からの報告で、砂場用のスコップの柄にある小さな丸い穴に子どもが指を突っ込み、抜けなくなってレスキュー隊が出動した! という事例もありました。子どもは、大人が思いもしないことでケガをすることがあるということですね。注意しておきましょう! 外遊びでのヒヤリハット公園や広場であそぶ時に、よくあるヒヤリハットは、「たばこの吸い殻、ゴミ、ガラス」など、触ってほしくないものを子どもが触ろうとした時です。公園に着いて私がまず行うことは、それらが落ちていないか確認して拾うことです。 特にベンチ付近には、たばこの吸い殻やお酒の空き缶などが落ちていることが多いです。子どもは、地面をよく観察しています。子どもに気づかれる前に大人が処理しておくと安心です。 また、一瞬目を離したときに、子どもが目の前からいなくなることもあります。特に、親子共に普段遊び慣れていない公園などに行った時には要注意です。私の場合、遠足で少し大きな公園に行った時、そろそろ帰る時間だからと片づけをしているときに「○○君がいない!」と気づきました。幸い子どもはすぐそばの植木のそばでしゃがんで、アリ観察をしていたので、すぐに見つかったのですが。あの時の、「いない!」と思った時の背筋が凍る思いは今も忘れられません。 もし、外遊びで「ヒヤリ」とした体験をしたときは、次に「ヒヤリ」としないためにどうすればよいのかを考えるとよいでしょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年09月13日Instagramにて、2021年10月生まれの息子・ミーくんの育児マンガを描いている、ぽっちゃりママ・みんさん。今回は、スマートロックを使用しているみんさんがヒヤッとしたお話をご紹介します。 スマートロックのヒヤリハット息子が生後2カ月のころ、地域の保健師さんが家に来ました。夫はリーモートワークで会議中、息子は寝ていたので、玄関で話を聞くことに……。 ※スマートロックとは、通常の玄関の鍵に専用の機器を取り付け、無線通信を使用してスマートフォンなどで鍵の開け閉めができるシステムのこと 息子が生後2カ月のころ、保健師さんが家に来て、赤ちゃんのことなどを聞かれました。 このとき、実はドアが少し開いた状態で保健師さんと立ち話をしていたのですが、わが家のスマートロックは1分経つと閉まってしまうため、ドアが開いた状態で鍵が自動でかかってしまい、ドア側面の鍵の部分(デッドボルト)が出て、引っかかっている状態になっていました。 その後、保健師さんが息子の健診時の体重が知りたいということで、母子手帳を家の中に取りに行き、保健師さんの元へ戻ろうとしたときに初めて、ドアが閉まりきっていないことに気づきました。 鍵のツマミの部分を元の位置に戻して、保健師さんの元へ戻ると、後ろから「ガチャン!」と鍵が閉まる音が! なんとドアのツマミを戻してドアを完全に閉めたことで、再び鍵が自動で閉まってしまったのです。 鍵を開けることができるスマホも持っておらず、ひとりパニック状態に! 保健師さんのお話も頭にまったく入らず、ドキドキ。 この後、異変に気づいた夫に無事救出されましたが、夫がリモートワークで良かったと心の底から思いました。 スマートロックで閉め出しを経験したみんさん。夫さんがいなかったらと考えると怖くなりますね。スマートロック以外にも、ベビカレでご紹介している体験談では、お子さんによる閉め出しを経験したというママは多いんです! いつ何時も鍵や外の人と連絡が取れるスマートフォンは持っておく意識が必要ですね。 著者:マンガ家・イラストレーター みん夫と息子と3人で暮らしている、30代のぽっちゃりママ。2021年10月生まれの男の子、ミーくんとの日常をマンガにしている。趣味はラジオを聴くこと。
2022年10月26日保育士の中田馨さんが、公園でのヒヤリハットについて教えてくれました。中田先生自身も経験したヒヤリハットを交えてお話してくれています。子どもとの公園遊びを楽しむためにも、ぜひ一度確認しておきましょう!こんにちは! 保育士の中田馨です。9月を過ぎ秋になると、外遊びをするのに良い季節になってきますね。暑い夏はなかなか外に出られなかったと思いますので、公園などでの外遊びが楽しみというお子さんも多いことでしょう。 そこで今回は、外遊びを楽しむためにも気をつけておきたいことや、実際にあったヒヤリハットについてお話しします。 公園の遊具でのヒヤリハットまずは実際に、私が経験したヒヤリハットをご紹介します。よくあるのが、ブランコが揺れ散るそばを走り抜けたり、ブランコに乗っている友達のところに行ったりすること。ブランコは揺れているので、1回目当たってこけて、こけている間にもう一回揺れてまた当たって……と大惨事になりかねません。実際私は小学生の時に、2回目の揺れがおでこに当たって青タンができたことがあります。 また、滑り台は階段を上ったはいいけれど、滑るのが怖くて体が動かなくなってしまう子もいます。後ろから他の子が来て「早くいって欲しい」と押されることも。 そこで、遊具であそばせる時には以下のことに注意しましょう。 ・大人の手が届かない遊具ではあそばせない。・子どもの年齢に合った遊具であそばせる。(背伸びをさせない) また、保護者からの報告で、砂場用のスコップの柄にある小さな丸い穴に子どもが指を突っ込み、抜けなくなってレスキュー隊が出動した! という事例もありました。子どもは、大人が思いもしないことでケガをすることがあるということですね。注意しておきましょう! 外遊びでのヒヤリハット公園や広場であそぶ時に、よくあるヒヤリハットは、「たばこの吸い殻、ゴミ、ガラス」など、触ってほしくないものを子どもが触ろうとした時です。公園に着いて私がまず行うことは、それらが落ちていないか確認して拾うことです。 特にベンチ付近には、たばこの吸い殻やお酒の空き缶などが落ちていることが多いです。子どもは、地面をよく観察しています。子どもに気づかれる前に大人が処理しておくと安心です。 また、一瞬目を離したときに、子どもが目の前からいなくなることもあります。特に、親子共に普段遊び慣れていない公園などに行った時には要注意です。私の場合、遠足で少し大きな公園に行った時、そろそろ帰る時間だからと片づけをしているときに「○○君がいない!」と気づきました。幸い子どもはすぐそばの植木のそばでしゃがんで、アリ観察をしていたので、すぐに見つかったのですが。あの時の、「いない!」と思った時の背筋が凍る思いは今も忘れられません。 もし、外遊びで「ヒヤリ」とした体験をしたときは、次に「ヒヤリ」としないためにどうすればよいのかを考えるとよいでしょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年09月29日今回は、わが家の使ってよかった家具と、置いてはいけないと思った家具をご紹介します。■授乳や抱っこタイムにソファがわりのコレ!▼使ってよかった家具(乳幼児期)コードレスクリーナービーズクッションソファを置くには狭いリビングだったので、ビーズクッションは妊娠・出産を経て子育てに奮闘する私の相棒です。(持ち運べるので寝室でも夜間授乳の時に使っていました)■赤ちゃんロックでタンスのぼりを阻止乳幼児を子育てをする空間を安全・安心に保つには「何も置かない」が理想という気がしますが、生活空間である以上そうはいきませんよね。きっとどの家庭も転倒や落下・誤飲などの危険に注意し、余計な家具はなるべく置かないよう気を配っているのではないかと思います。が、しかし子育て中のヒヤリハットは起きる…。なので、「こんなヒヤリハットが!」という、わが家の事例をご紹介します。そう、間取りによっては必要不可欠な、どこの家庭にもあるであろう衣類収納家具です。しかしこれ、うちの息子は登りました。▼気をつけたほうがいい家具タンスタンスのような家具は、必要があるから置いているものなので「置いてはいけない」と言いきるのは抵抗があります。わが家でも使わないわけにはいかないので、とりあえず全ての引き出しに赤ちゃんロックを付けました。それ以降はこのようなことは(2人目でも)起きていません。そしてもうひとつ。「使ってよかった」とオススメする同時に、「一度置いたら使わずにはいられない」という意味で「置いてはいけないのかもしれない…」と思わずにはいられない家具のご紹介です。それは…■転倒時も安心だけど…いまではおもちゃ?ジョイントマット乳幼児期においては断然「使ってよかった家具」として上位ランクインするのですが、幼児期以降は話が別です。外して遊ぶのみならず、これがあるためか、油断して(わざと?)少し高いところから飛び降りたり、スライディングしたり…。落書きしたり、ボールペンやフォークで穴を開けたり…。「なら片付けてしまえばいいいじゃない」と思われるでしょうが、これが何もないフローリングより柔らかく、大人がゴロゴロするにも具合いが良く…一度使うとこの快適さを手放せなくなってしまうのです。(やめられない!)安価なので傷むたびに買い直し(わが家は2年に1回ペースで)模様替え感覚で張り替えています。デザインや色も豊富で、私は大好きです! ジョイントマット!
2020年02月18日子供と過ごす毎日は、ヒヤッとする出来事の連続。ひなにもひよりにもたくさんのヒヤリを経験しましたが、ひよりが2歳の頃にはこんなことがありました。■目を離した瞬間の出来事■待って〜! 動くと危険な状況例えいつもと同じように家で待っていたり遊んでいる時でも、子供相手に油断は大敵。ヒヤリで済んだから良かったものの、改めて自戒した出来事でした。
2019年10月25日家の中でも外でも、どんな場所にいても、子どもたちが予想もできないような危険な行動をとることってありますよね。子どもたちが無事であればいいですが、時には命の危険を伴うような場合もあるため、親としては心配が尽きません。ウーマンエキサイトでも思いがけないヒヤリハットなトラブルに直面して救急対応を迫られた経験を、コミックライターのみなさんに教えてもらいました。》 トラブル発生! ケガ、病気、誤飲、転落…みんなのヒヤリハット体験 今回は、パパやママたちから寄せられた子どもたちの危ない行動についての体験談をもとに考えてみたいと思います。■95%が子どもの行動に肝を冷やした経験ありアンケートでは、子どもの行動に「危ない!」と肝を冷やした経験があるかどうか聞きました。その結果、「ある」と答えた人が95%となり、ほとんどの親は子どもの行動にヒヤッとしたことがあるとわかりました。Q.お子さまの行動、危ない!と肝を冷やした経験は?ある 95.0%ない 5.0%子どもの危ない行動は、時と場合によっては命の危険までもたらしてしまいます。2016年に消費者庁が行った人口動態調査によると、14歳以下の年齢別死亡原因で「不慮の事故」がいずれの年齢層でも4位以内に入っていました(※1)。9割以上の親が、子どもの危険な行動を経験しているという結果にもうなずけます。■危険1、つないだ手を振りほどき突然車道へまずは交通事故について見てみましょう。「保育園のお迎えに行った時、たまたま正門近くにいた子どもが道路の反対側にいた私を見つけて飛び出してしまい、他の子のお迎えに来た車にはねられそうになった。いまでも思い出すたびに胃の辺りが痛みます」(福島県 40代女性)「2歳ごろでした。手をつないで歩道を歩いていたところ、その手を振りほどき突然車道に飛び出しました。タクシーがちょうど走ってきていて、大声をあげて子どもを捕まえ、タクシーは急ブレーキ。まるでドラマのような緊迫シーンで、生きた心地がしませんでした」(神奈川県 40代女性)「幼稚園年長の時です。ペダルなしの子ども自転車で外出した帰り道、傾斜のある下り坂を思いっきりガーッと降りて行ってしまいました。『危ない!』と思った瞬間に、目の前でゴロンゴロンと転がる娘。転がり方が良かったのか、さいわい重傷にはならずにすみました」(埼玉県 30代女性)「自転車で遊びに行けるようになった頃、お友だちといるときに事故と隣り合わせのような乗り方をしていたのは本当に怖かったです」(埼玉県 30代女性)厚生労働省の調査によると、子どもの不慮の事故での死亡原因は、1歳児以上では交通事故が1位となっています(※1)。それを裏付けるような、ハラハラした子どもたちの行動を垣間見たようなエピソードばかりです。寄せられたエピソードでは、幼児では急な道路への飛び出し、小学生では自転車の乗り方などについてのコメントが多く見られました。飛び出しは、親が車の鍵を開けたり、買い物の会計を済ませようと、つないだ手を離した一瞬のすきに、発生してしまうことが多いようです。■危険2、トマトがのどに詰まった!乳幼児を中心にコメントが多く集まったのは、食べ物が気管に入ってしまう誤嚥、体に害のあるものを飲み込んでしまう誤飲に関する事例です。「4歳を過ぎていたからと油断して、通常の食事中にミニトマトや豚肉の炒め物を喉に詰まらせて焦った」(神奈川県 40代女性)「娘が、適応年齢の赤ちゃんウエハースを喉に引っ掛け、顔が真っ黒になって呼吸が止まる寸前に! 慌てて取り出し事なきを得たけど、私のトラウマになりそれからウエハースは、かなり大きくなるまで食べさせませんでした」(北海道 40代女性)「ハイハイができるようになった頃、食器棚の裏に置いていたゴキブリ退治用のホウ酸団子をいつのまにか舐めていた。救急病院で、『ホウ酸は毒性の強いものなので24時間点滴で体内から排出させましょう』と、一晩入院となりました」(千葉県 40代女性)「2歳ごろ、洗面所に置いた指輪を自分の指にはめたまま、布団に寝転んだ拍子に飲み込んでしまい、窒息しそうになってました。病院でレントゲンをとってお腹に指輪があることが確認され、5日後うんちに紛れて出てきました」(埼玉県 30代女性)そのほか、「子どもが頭痛薬をラムネだと思ってかじってしまった」という声もありました。乳幼児については、食事の際に注意していても、突然ものをのどに詰まらせてしまうこともありますよね。また、食べ物以外のものをのどに詰まらせて、窒息してしまうという悲しい事故が起きているのも事実です。筆者自身も、子どもが0歳のころに、うっかり落としたままになっていたパッケージのフィルムを子どもが口に入れてしまい、とても焦ったことがあります。フィルムがのどに張り付いて苦しそうに咳をする子どもの口に指を入れて、必死に取り出したことを思い出すと、今でも背中を汗が伝います。ちょっとした不注意から起こりがちなのが、誤嚥や誤飲なのかもしれません。また、乳児の窒息や喉突き事故についてのコメントも寄せられていました。「長男が生後1か月の時、頭の下に敷いていた小さい枕を自分で自分の顔に乗せていたことがあって、かなり焦りました。もう少し発見が遅かったら間違いなく息を引き取っていた…と考えただけで、本当に怖かったです」(東京都 40代女性)「歯ブラシを口に入れたまま転んだ。今思い出しても心臓ドキドキします」(千葉県 50代女性)東京消防庁によると、平成19年から5年間に5歳以下の乳幼児が歯みがき中に歯ブラシで受傷した事故により、229人もの子どもが救急搬送されているといます(※2)。子どもたちの身の回りの危機は本当にたくさんあるのだと、実感させられます。■危険3、覗き込んだ池に頭からポチャ!?さらに、海や川やプール、そして身近な自宅の風呂などで発生しがちな水の事故に関するヒヤリ体験も寄せられていました。「下の子が2歳くらいのときに、夫や兄とおたまじゃくしを見たくて池を覗き込んでて危ないなあと思った直後、頭から池ポチャした時は一瞬時が止まった」(宮崎県 40代女性)「3歳くらいの夏、足を入れるタイプの浮き輪でぷかぷか浮かせて、親は潜って遊んでいたとき、少し目を離した隙にいつの間にか逆さまになってしまっていて、慌てて海岸で足首を持って逆さにして水を吐き出させなんとか助かりました。本当に怖い思いをしました」(神奈川県 50代女性)「潮干狩りで目を逸らしたすきに、川の流れの強いところで溺れていたときですかね。 水の中でバタバタもせず目が見開いていた顔を見たときは…。抱きかかえたらすぐに泣いたので、人生で一番安堵しましたね」(三重県 40代男性)「お風呂入っているときに自分のシャンプー流してる最中つるっと滑って沈んでた。声が突然しなくなったからまさかと思ったけど、ほんのちょっと目が離れた隙が一番危ない。焦った」(山梨県 30代男性)夏を中心に、小さな子どもが命を落とす水の事故が毎年起きていて、ご紹介したコメントからも、その恐ろしさが伝わってきます。1歳児では、浴槽内での溺死が事故死の2位となっています(厚生労働省調べ)。海や川だけでなく、油断しがちな自宅のお風呂でも、子どもの事故は発生しうるのだと、あらためて気が引き締まります。■危険4、ベランダの柵によじ登っていた!建物や階段からの転落の危機にヒヤリとした体験談も集まっていました。「当時3歳と5歳ではロックされている鍵は開けられないだろうと思っていたら、2階のベッド脇にある窓が全開だったとき、心臓が一瞬止まりました」(神奈川県 40代女性)「マンションの4階、目を離したすきに2歳の娘がベランダの柵によじ登って布団干しのようにぶら下がっていた。今でもぞっとします」(神奈川県 40代女性)「子どもが2歳くらいの頃、家の2階から鉛筆と鉛筆削りを持ったまま転げ落ちきたことがあります。擦り傷で済みましたが、とにかく鉛筆が刺さらなくて良かったと今でも思い出すと恐ろしいです」(千葉県 40代女性)「近所の公園にある5段のジャングルジムで遊んでいた2歳の息子。私がちょっと目を離したら3段目のところで宙ぶらりんになっていて、冷や汗かきました」(千葉県 30代女性)そのほか、「『ママどこ?』と3歳の息子が2階のベランダの室外機に登り、下を覗いていた」という背筋の凍るような体験談も寄せられていました。3歳~4歳の子どもについては、活発に動き始める幼児期の子どもはとくに注意が必要そうです。■危険5、一瞬のスキをついていなくなる子どもたちまた、迷子についての体験談も、多く寄せられていました。「長女が2歳のとき、2人で公園に遊びに行ったのですが、私が1人でトイレに行って、戻ったら娘がいませんでした。 あわてて探しまくって、警察に電話するのを迷っていたら、駐車場の車の横からひょっこり出てきました。 『よかった~!』と、その場にへたり込んだのを覚えてます」(栃木県 50代男性)「遊園地のプールに行ったとき、3歳の三男が好き勝手にどんどん進んでいって、人混みで一瞬にして見えなくなり、家族みんなで探しました。ずいぶん離れたわが家のシートの所に1人でちょこんと座っていて、『なんて子だ!』と拍子抜けしたことが忘れられません!」(島根県 40代女性)「長男が2歳のとき、いつもよく行くスーパーでママ友と少し話をしていたらその隙に勝手におやつコーナーへ行っていました。私は血の気が引き必死に探していると、おやつを持ってギャンギャン泣きながら歩いてきました」(北海道 40代女性)「幼稚園の頃、電車の乗り換え駅で行方不明に。ケンカの最中だったのでふざけているのかと思っていたのですが、何分待っても出てこない! 1時間後、終点の駅で保護されていると連絡がありました。迎えに行くと休憩中の駅員さんたちと談笑。喜怒哀楽を濃厚に経験しました」(千葉県 50代女性)近所の公園やスーパー、レジャー施設や電車など、さまざまな場所で迷子は発生しているようです。子どもを見失って、ドキドキする気持ちは何とも言えないものがありますよね。筆者自身も、ショッピングモールで3歳の次男を一瞬の間に見失ったことがあります。いなくなったのは数分間のことでしたが、次男を見つけるまでの時間は長く永遠のように感じたことを覚えています。時に子どもの誘拐事件なども発生している現状を思うと、迷子といえどパパやママたちの心配は尽きません。■危険6、自宅で外出先で潜むさまざまな危険最後に、さまざまな子どもの危険な行動にまつわる体験談をご紹介します。<自宅に潜む危険>●ブロックが眉間にあたり傷に。目だったら失明したかも●鼻の中に子ども用の指輪が入っていて、耳鼻科で取ってもらった●ベランダで洗濯物を干していたら、子どもに内側から鍵をかけられた●包丁を握って笑って立っていた●カーテンタッセルに首をかけて遊んでいた●かき氷の機械に指を突っ込んでケガをした<外出先に潜む危険>●冬の下校時に深い用水路に落ちて、たまたま通りかかった人に助けてもらった●鉄板でヤケドした●エレベーターの戸袋に巻き込まれた●コンクリートの柵に頭を入れて抜けなくなった●車の窓を閉めようとしたら、子どもが窓から手を出していた生活のさまざまな場面において、子どもたちの行動に驚かされ、冷や冷やさせられているパパやママたちは多いようです。家の中でも、外でも、まさに親が油断するひまはなさそうですね。■子どもの危ない行動、親はどうすれば?それでは、親としては、子どもたちの危険な行動とどのように向きあえばいいのでしょうか。「突発的に走り出したときに対応するために、リードを使っていました。周りにどう思われようが何かあってからじゃ遅いし、誰も責任なんてとってくれるわけでもない。リード使うことにためらいはなかったです」(神奈川県 40代女性)「小さい頃からずっとハラハラしどおしで、休まる時がありません。『振り返れば奴はいない』の毎日。いまは中学生になりましたが、いまだに事故らないかとハラハラしています。息子のおかげで、多少のことでは動揺しなくなりました」(愛媛県 40代女性)「命に関わるようなことでないならば、少しくらいは痛い目をみることも必要かな、なんて思います。これ以上やったらケガをする…など、そのラインを知っておくことも大事なのかなと。それを学習する機会を奪っているような気がするので、過保護す過ぎるのも考えものですね」(佐賀県 40代女性)命の危険から子どもたちを守るために、ある程度干渉や対策が必要だという声が寄せられる一方、子どもがこの先危険から自分で身を守るためにはある程度経験も必要という意見も。子どもの年齢や性格によっても、親の助けが必要かどうか、答えは異なってくるとは思います。まずは子どもたちに命の危険がないことが最重要。そのうえで、「どういったことが危険なのか」「どこまですると危ないのか」をどう教えていくかも課題となってきそうです。このようなコメントも寄せられていました。「生まれた頃は、寝ていても息をしてるか気になり、寝返りをうつようになれば、何か口に入れないか、ハイハイをするようになれば、玄関や吐き出し窓からおちないかなど、成長に伴い肝を冷やすことはあると思います。自分が死ぬまで肝を冷やしっぱなしかも知れませんね」(埼玉県 50代女性)ここまで、子どもの危険な行動について、親から寄せられた体験談をもとに考えてきました。何よりも大切なのは、子どものたったひとつの命、それはどの親にも共通する思いでしょう。どんなに親が気を付けていても、一瞬の隙をついて起こってしまう事故。それを防ぐためには、今回の体験談などを踏まえて、日々の生活を振り返ってみることも大切なことのひとつではないかと思います。たしかに、命の危険にまでも及ぶような事故になってしまった場合、親の感じる後悔は想像もできません。「無事五体満足で生きてるのって奇跡」というコメントもありましたが、日々のあたり前の日常のなかで子どもを観察することも、事故予防にはつながりそうな気がします。子どもの特性、住んでいる環境などによってもヒヤッとすることは違ってくるでしょう。小さなヒヤリが起きてしまったとしても、原因と対策を考えていかれれば、少しでも悲しい事故は減らせると思いたいです。そしていつか子どもが身を守る術を自分で覚えて、考えて行動できる日が迎えられればうれしいですね。<子どもを事故から守るための参考サイト>●消費者庁: 子どもを事故から守る!!事故防止ハンドブック [PDF:8.4MB]●消費者庁: 子どもの窒息事故に注意! [PDF:501KB]●消費者庁: 子どもを自転車の事故から守ろう [PDF:599KB]●東京くらしWEB: 乳幼児の身の回りの製品事故防止ガイド (PDF:2,510KB) ●東京くらしWEB: 小学生の身の回りの事故防止ガイド (PDF:4,319KB)<参考サイト>※1、消費者庁: 子どもの事故の現状について ※2、消費者庁: 乳幼児の歯ブラシによる事故に注意! Q.お子さまの行動、危ない!と肝を冷やした経験は?アンケート回答数:7191件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年09月08日こんにちは。メンタルケア関係を中心に執筆しているメンタルケア心理士の桜井涼です。育児をしていて、ヒヤリハットな体験をしたことがあるかと思います。そのときは何ともなく、ヒヤリとしただけかもしれません。しかし、ヒヤリハットは気をつけなければならないという黄色信号であることをしっかりと肝に銘じておかなくてはならないことなのです。●ヒヤリハット体験談子育て中のママたちから“ヒヤリハット体験”を聞いてみました。その中でも「これは怖い!」と思った体験談を選びましたので、ご紹介したいと思います。●ブラインドのひもで宙づり『ソファーに登って遊んでいるなと思っていたときに、宅配業者が来たので荷物を受け取っていたら、息子の叫び声が。驚いて行ってみるとソファーに姿はなく、腕がブラインドのひもに絡みついて体が宙づり になっていました。首だったらと思うと本当に生きた心地がしません』(20代専業主婦/当時長男2歳)●自転車転倒『自転車に2人を前後に乗せて、保育園から帰宅途中、転倒しました。慌てて子どもたちの様子を確認すると、前に乗せていた次男はすり傷だけでしたが、長男は自転車の車輪に足が挟まっていました 。すぐに病院に連れていきましたが、私を含めすり傷と軽い捻挫だけで済みました。転んだ原因は、長男が自転車の車輪に足を挟んだことでした。軽い捻挫で済んでよかったですが、ものすごく怖い経験でした』(30代/パート勤務/当時長男5歳・次男3歳)●お風呂で溺れる『娘と一緒にお風呂に入っていました。お風呂で娘をお風呂用の浮き輪(足を出して手も自由に動かせるタイプのもの)に乗せて、私は髪を洗っていました。10秒程度目をつぶったあいだに娘はひっくり返り 頭がお湯の中に。慌てて抱き上げました。すぐに泣いてお湯も吐き出してくれたので安心しましたが、生きた心地がしませんでした』(30代/役所臨時職員/当時長女1歳)●ヒヤリハットは予測できる!?今回お話を伺ったママたちは、「ヒヤリハットは、予測できないので困る」と言っていました。しかし、私はそうは思いません。ヒヤリハットは予測できうること なのです。心のどこかで、「こうしたらこうなるんじゃないか」「こうしておいたら危ないんじゃないか」という思いを持っています。なぜなら、親になってからわが子の行動や性格をわかっているからです。ヒヤリハットが起きるか起きないかには、別れ道があります 。・「もしかしたら、○○かもしれない」と考える→注意して目を離さないなどの行動ができる・「これくらい、○○だろう」と思う→過信してしまって、ヒヤリハットにつながる子どもの行動は予測できないところがあるのも事実ですが、子育てをしていると子どもの性格や行動パターンなどがわかってきます。過信したり、「~だろう」という気持ちを持ってしまったりするために、ヒヤリハットなことになってしまうのです。前項で紹介した、・ブラインドのひもで宙づりは、「ひもに引っかかるかもしれない」・自転車転倒は、「後ろの子どもが足を車輪に挟んでしまうかもしれない」・お風呂で溺れるは、「子どもの浮き輪がひっくり返ってしまうかもしれない」という注意点に目をつけたら起こらなかったかもしれないと言えるのではないかと思います。●気をつけるべきこととは?わが子がそばにいるあいだは、「○○かもしれない」という思いをいつも持っておかなくてはならないという点です。気をつけるべき点は、ママ友と話をしている最中でも、買い物をしているときでも、「○○だろう」と過信をしない というところです。子育てをしていると、本当に大変です。でも、子どもに痛い・苦しい思いをさせてしまうことを考えたら、常に「○○かもしれない」という気持ちでいなくては、ヒヤリハットは起こってしまいます。●おわりに子育てをしていると、どうしても大変な思いをしますし、「このくらいなら」「一瞬だけ」と思ってしまうことがあるかと思います。しかし、予測することは大切です。「○○するかもしれない」ということを頭の片隅に入れてわが子から目を離さないでいれば、注意することができますし、危ないことにならないようにあらかじめ予防策を講じることだってできます。テーブルなどに、ぶつかり防止用のクッション剤をつけるでしょう。それと同じなんです。「ヒヤリハットが起きるかもしれない」という気持ちを持っていれば、ほとんどのことは防げます 。予測できる力は、子育てママにはみんなにあります。それを最大限に活かしてヒヤリハットから子どもを守りましょう。【参考リンク】・乳幼児の事故を防ごう | 東京消防庁(PDF)()・救急事故防止 | 総務省消防庁()●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)
2017年06月28日赤ちゃんの便利グッズが増えママにはとてもありがたいことですが、頼りすぎてしまうことでの事故なども多発しています。便利になるのはよいことですが、事故になってしまっては元も子もないですね。事故になる前のヒヤリハットを知り、どのようなことに注意したらよいのかを考えましょう。ヒヤリハットとは?重大な事故には至らないものの、一歩間違えば直結していた「ヒヤリとした」「ハッとした」事例のことを言います。特に医療現場などで、ヒヤリハットの事例を集めることで重大な事故にならないような対策をしています。「事故にならなくてよかった」と終わらせるのではなく、他の人のヒヤリハットを知っておくことで必要のない事故を防ぎましょう。抱っこひもでの“ヒヤリハット”今の抱っこひもはかなり進化しています。着脱がスムーズで負担が軽減される、使い勝手のよいものを使うママが増えています。いつでも抱っこできるように、常に腰に身につけているママをよく見かけますよね。抱っこひものヒヤリハットで一番多いのは「転落」です。親が前かがみになった時、着脱時、おんぶと抱っこを入れ替える時に転落することが多いようです。転倒には至らなかったがヒヤリとした場面としては、親が転びそうになる、障害物にぶつけるなどがあります。いつも使っている慣れから、腰ベルトをしていない、ベルトが緩んでいるという状態のまま使用し転落しそうになることがあります。慣れから手抜きで利用するようなことはないようにしましょう。安全に利用するには、「常に手を添えること」です。たったそれだけ?と思うかもしれませんが、手を添えておけば不意にベルトが外れたり、着脱時に子どもが暴れたりした時でも転落することはありません。前かがみになった時などは特に有効です。スイマーバでの“ヒヤリハット”他に人気のある便利グッズとして、入浴を助けてくれるスイマーバがあります。赤ちゃんの首につける浮き輪で、ママが体を洗っている間に浴槽内で待たせておくことができます。つかまり立ちができるまでの1歳前後まで使用するケースが多いようです。スイマーバの事故としては、首から抜けたり浮き輪の空気が抜けたりして浴槽に子どもが沈んだり、頭から突っ込んで溺れかけるというものが多いです。浴槽にためているお湯が浅くても、鼻や口がしばらく水につかれば重大な事故へとつながります。「ベルトが取れた」「空気が抜けた」などのヒヤリハットを知っておき、事故にならないように気を付けましょう。長時間目を離さないことも重要です。ヒヤリハットを経験しないためにグッズの利用については、正しく使うことがなにより大切になります。慣れや油断で使用方法を誤ると、重大な事故につながることを知っておかなければなりません。時々、幼児がベビーカーにベルトをせずに乗っているのを見かけます。もう赤ちゃんではないからベルトをしなくても大丈夫、という親の油断があるのではないかと思います。チャイルドシートを助手席に設置するということも、製品の使用方法では禁止しているものが多いのではないでしょうか。「このくらいは大丈夫」「いつもやっているから問題ない」という油断をすてて、せっかくの便利グッズを安全に使うことを心がけましょう。事故になってから後悔するのでは遅いですよ。
2016年12月22日こんにちは、子育て研究所代表の佐藤理香です。筆者には2人の子どもがいます。下の子は2歳なので、まだまだ手がかかる時期です。上の子と比べると、ヒヤッとすることも多く、油断大敵だなと日々感じるところです。今回は、実際に起きたヒヤッとした出来事をもとに、特に1~2歳の低年齢の子どもを安心して育てるための7か条をお伝えします。●乳幼児で一番事故が多いのは1歳男児!東京消防庁のデータによると、2010年から5年間で約45,000人弱の乳幼児が救急搬送されました。一番事故が多いのは、1歳の男の子で断トツ。次に多いのが、2歳の男の子、1歳の女の子と続きます。さらに、事故の7割は住宅の中で発生している ことがわかりました。「子どもがチョロチョロ動くから、外より自宅のほうが安心ね」と思って油断していると、大変な事態になりかねません。次のヒヤッとした実際の事例を見てみましょう。●実際にあったヒヤッとした出来事●事例1台所で子どもが包丁を握っていたので、とっさに大声で叫んだら、驚いて床に包丁を落とした 。→包丁が刺さって大出血するなど、大事故につながりかねません!●事例2ドアのちょうつがいのすき間に指を挟み、人差し指を骨折した 。→力具合によっては、骨折どころか切断する可能性があります!●事例3ペットボトルで遊ばせていたら、ふたをのどにつまらせていた 。→窒息につながる恐れがあり、大変危険です!●事例4自転車に子どもを乗せたまま離れ、戻ると、自転車ごと倒れていた 。→頭を強く打つなどすると死亡事故になりかねないです!----------いずれも、「ちょっと目を離したすきに……」「子どもが喜んでるから少しくらいなら……」という瞬間に起こります。1~2歳になると、だんだんと大人が言っていることがわかるようになります。「これに触るとイタイイタイになるよ」「これは熱いからね」と、危険なこと、してはいけないことを教えていくとよいでしょう。「何度言ってもわかんないのよね!」とヤキモキしたくなる気持ちは十分わかりますが、子どもは一度でわかるほど成熟してはいません。根気強く、何度も丁寧に教える覚悟で臨む とイライラも軽減されると思います。●安心育児の7か条最後に、新宿区保健センターが発行している『事故を防いでのびのび育児』を参考に、安心して育児をするための7か条をお伝えします。(1)「だめ!危ない!」という前に、予防を。(2)子どもが静かなときこそ要注意。(3)「まだまだできない」と油断は禁物。子どもは、いつできるようになるかわかりません。(4)「何度も言ったからわかっているはず」ということはありません。(5)二度ある事故は三度ある。(6)家の中は整理整頓。床から1m以下に危険な物は置かない。(7)よその家、慣れない場所では要注意。ちょっとした工夫で事故を未然に防ぐことができますので、ぜひやってみてくださいね。【参考文献】・『子どもの事故を減らすために』(リーフレット)東京消防庁・発行・『事故を防いでのびのび育児』(リーフレット)新宿区保健センター・発行【参考リンク】・乳幼児の事故を防ごう~「救急搬送データからみる乳幼児の事故」の情報提供について~ | 東京消防庁(PDF)()●ライター/佐藤理香(株)●モデル/神山みき(れんくん)
2016年10月20日このところ「おむつなし育児」という育児法が話題になっています。多くのママは、「おむつなし」と聞くと、まった全くおむつをしないの? 床や部屋が汚れはしないのかな? などと疑問に思うかもしれません。そこで今回は話題の育児法、「おむつなし育児」について解説、検証してみます。■「おむつなし育児」は、かつては日本でもやっていた「おむつなし育児」は、決して目新しいものではなく、布おむつも紙おむつもなかった時代、当たり前にやっていた方法です。いつのまにか日本では途切れてしまいましたが、今再び注目されています。簡単に言えば、「おむつの中でおしっこやうんちをすることを当たり前にせず、なるべくおむつの外でさせることで、赤ちゃんのうちに排せつの気持ちよさを伝えてあげる方法」です。言い換えれば、「おむつでうんちやおしっこをすると気持ち悪い」という感覚を当たり前にすることだといえます。■おむつをまったくしないわけではありません「おむつなし」とは言っても、普段はおむつをしています。赤ちゃんをよく観察して、おしっこやうんちが出そうかな? というタイミングでおむつを外し、なるべくおまる・トイレなどでさせてあげるのが、おむつなし育児の基本です。とはいえ、何がなんでもおむつなしで! と気合いを入れ過ぎる必要はありません。家ではおまるでしていても、外出時は紙おむつでしてOK! くらいの緩やかな気持ちで取り組むことがポイントです。「おむつを外す」ことが目的ではなく、赤ちゃんの頃から排せつの仕組みや楽しさを親子で共有することが最も大切な目的。そこが、いわゆるトイレトレーニングとは違うところでもあります。歌を歌ったり、掛け声をかけたり、時には遊んでみたりと、コミュニケーションしながら行うのもおすすめです。■ママにとって子育ての自信につながります! 出産してすぐは、赤ちゃんがどうして泣いているのか、何を求めているのかがわからなくて戸惑うママがほとんどです。でも、時間を重ねて赤ちゃんに向き合っていくうちに、だんだんと赤ちゃんの欲求に気付きやすくなっていきます。これと同じように、おむつなし育児を続けていくと、徐々に子ども自身のサインやタイミングが、自然にわかってくるようになるそうです。しかも赤ちゃんは自分の欲求がすぐに満たされるとご機嫌な時間が長くなります。それは、ママにとって育てやすさを感じることにも繋がります。また、排せつ以外の欲求も気付きやすくなることが多く、結果的に子育ての自信に繋がることにもなります。とある国では、生後数ヵ月間は、家の床に赤ちゃんを置いてはいけないという風習があり、赤ちゃんはずっと、スリングのような布の中でママに抱っこされて過ごすそうです。すると、赤ちゃんとママがずっと密着しているため、五感で感じ合うようになり、排せつのタイミングがわかるようになる、という話を聞いたことがあります。おむつなし育児とは、まさにこうした感覚なのでしょうね。■おむつなし育児を実践しているママに聞いてみました!「いつの間にか子どもの排せつのタイミングがわかるようになって、親として自信が持てたような気がします!」(6ヵ月の子のママ)「ずっと便秘がちでしたが、おむつの外に出すほうがたくさん出るようで、便秘も自然に解消できました!」(7ヵ月の子のママ)「以前は布おむつを使っていましたが、だんだんおしっこの量が増え、洗濯が大変になってきたので、おむつなし育児に切り替えました。今では助かっています」(5ヵ月の子のママ)「オムツ代が節約できます! しかもエコですよね」(8ヵ月の子のママ)「トイレでうんちやおしっこをすることに抵抗を感じることがなかったので、トイレトレーニングに苦労せずに済みました」(1歳6ヵ月の子のママ)おむつオムツなし育児とはつまり、赤ちゃんとじっくり丁寧に向き合うこと、そして、親子のコミュニケーションを豊かにするためのひとつの方法だと感じました。軽い気持ちで構わないので、興味がある人はぜひ実践してみてはいかがでしょうか。
2014年09月19日