奄美大島出身のシンガーソングライター、平田輝が7月21日(金)に東京・草月ホールでワンマンライブを開催。同公演について意気込みを語った。【チケット情報はこちら】平田は1993年12月8日東芝EMI(現EMIミュージックジャパン)より『今夜、ビートルズが街をうめつくして』でメジャーデビュー。高く評価されたにもかかわらず、4枚のシングルと1枚のアルバムを出してメジャーから去った。いまだに歌い続けている理由を「何度もやめようと思った。そのたびに背中を押されるようにステージに引き戻されてしまう」と笑う。メジャーを去って以降、生まれた奄美大島の島唄をギターでアレンジし、自分のルーツを模索。そこから導かれるように出来た歌が『絹の道標』だった。「大島紬を作っていた父の後を継がなかった。その懺悔を込めて父のために作った」つもりが、ライブでお客さんが「自分の父のことを思い出しました」と目を真っ赤にして握手を求めてきてビックリしたという。以来、歌詞の作り方が一変した平田は2011年、東日本大震災を都内で経験する。「津波に呑まれていく映像を観て、自分が歌えることが奇跡に思えた。誰かに生きる勇気を与えられるなら、死に物狂いで歌おうと思った」その想いはライヴでクライマックスに歌われる『プロペラ』の歌詞にも表れている。平田は震災以降を“第二章”と位置付け、大山登山マラソン公式ソング『走るために生まれてきた』や『風が生まれた場所へ』、そして今年になって発表した新曲『ガレージソング』など、自身が影響を受けたブルーススプリングスティーンを彷彿させる疾走感ある楽曲を次々と発表。コンサートの客層は、ほぼ平田と同世代で80年代の音楽ファンが多いが、若い層も見受けられる。「明日からまた頑張れそう」「パワフルな歌に勇気をもらった」などの声が観客から寄せられているという。「流れのまま、僕の歌が必要な人に届けばいい」と平田は言うが、今の閉塞感のある日本に平田の歌が必要な人間はごまんといる。まだまだ知名度は知る人ぞ知るだが、今はインターネットの時代。彼の音楽に火がついたら、一気に広がる予感もする。2015年の赤坂BLITZに続き、今年は草月ホールでライブを開催。2019年にはデビュー25周年で55歳。さらに大きなホールに挑戦したいと語る平田。「みんな夢を失っている。だから僕が身をもってもう一度、夢に挑戦していくのを、ドキドキワクワクしながら一緒に体感して欲しい。そしてアキラが頑張るなら、俺もあたしも頑張ろうと思ってもらえれば本望」と今後の活動に向けて意気込んだ。チケットは発売中。
2017年05月16日舞台版『ドラえもん のび太とアニマル惑星(プラネット)』のプレスコール及び囲み取材が26日、行われた。会見にはのび太役の小越勇輝、しずかちゃん役の樋口日奈(乃木坂46)、ジャイアン役の皇希、スネ夫役の陳内将、チッポ役の佃井皆美、脚本・演出の鴻上尚史が出席した。同作は藤子・F・不二雄作『ドラえもん』大長編シリーズの同名映画が原作。のび太がピンクのモヤをくぐると動物が人間の言葉を話すアニマル惑星にたどり着き、惑星を守るために立ち上がる。鴻上尚史作・演出で2008年に上演され、今回が9年ぶりの再演となる。世の中に様々な作品を送り出してきた鴻上だが、今回『ドラえもん』9年ぶりの再演に「キャストが若々しくなりました。みんな若いのにキャリアがあるので、とても真面目に役作りに取り組んでもらいました」と違いを語る。そして「ドラえもんの舞台化……? と思われるかもしれませんが、しっかりとドラマがあって物語を楽しんでいただける作品です」と太鼓判を押した。イケメンすぎるのび太として話題になった小越は、「こうして衣裳・ヘアメイクを身につけて照明・音響に助けられると、演じる『のび太』のキャラクターが濃くなってくるのを感じています」と自信を見せる。「のび太が、チッポをはじめとするアニマル惑星のみんなと出会って成長する物語でもあるので、その様子を伝えられればと思っています」と意気込んだ。「ワクワクしかない」という樋口は、「舞台上でドラえもんの道具もいくつか出てきますが、夢の詰まったシーンでとても気に入っています」とアピール。ジャイアン役の皇希は「精一杯、のび太をいじめたいと思います(笑)」と役について語った。また、チッポ役の佃井は犬の衣装に挑戦し、「見た目だけでも楽しんでいただける作品です」を自信を見せた。原作のスネ夫の個性的な髪型に悩んだという陳内は、「ヘアメイクさんにとても素敵に作っていただきました」と感謝の気持ちを表す。「裏で早替えやスタッフワークなど、様々な技を目の当たりにして、改めて『演劇ってすごい!』と思いました」としみじみしながらも、「僕にできることは、作り上げてきたものを板の上で全力で出すのみ」と気合いを入れた。東京公演は2017年3月26日~4月2日、サンシャイン劇場にて行われる。また、福岡公演はキャナルシティ劇場にて4月7日~9日、愛知公演は刈谷市総合文化センター 大ホールにて4月14日~16日、宮城公演は多賀城市民会館にて4月21日~23日、大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて4月29日~30日。(c)Fujiko-Pro
2017年03月26日国民的ヒーロー“ドラえもん”の物語、その舞台版が約9年ぶりに再登場する。舞台版ドラえもん『のび太とアニマル惑星(プラネット)』の脚本・演出を手掛ける鴻上尚史は、「子供向けの舞台と思われるだろうけど、初演の時は観客の7割が大人でした」と当時を振り返った。舞台版ドラえもん『のび太とアニマル惑星(プラネット)』チケット情報「9年前はまだ2.5次元(アニメや漫画を原作とした舞台作品)という言葉が一般的でなかったから、『着ぐるみのキャラクターが出てくるの?』なんて誤解されたりして(笑)。でも蓋を開けてみたら、大人の観客が実に喜んでくれたんですよ。ドラえもんは、大人が読んで涙する作品ですからね。子供の頃に出会い、大人になって再発見する、という感じかな」(鴻上)今回の再演で主人公のび太を演じるのは、『テニスの王子様』や『弱虫ペダル』などの舞台で活躍した小越勇輝だ。鴻上の「2.5次元の雄、と紹介されました」という言葉に、照れくさそうに肩をすくめる。その端麗な笑顔と、のび太のイメージとのギャップに戸惑うが…。「よくそう言われてしまって…。う~ん、のび太としてはマイナスかな?でも自分の武器でもあるかな?とかいろいろ悩んでます。“イケメンのび太”なんて言われたりもするけど(苦笑)、そうじゃないところを舞台の上で見せられたらなと」(小越)鴻上は、小越の真剣な表情を微笑ましく見ながら「大丈夫。初めて会った時、ぼ~っとしてたよね。あ、のび太だ、と思ったよ(笑)。かっこいいんじゃなくて「チャーミングなのび太」になれると思うよ」と勝算のうなずきを見せた。「のび太は、僕らが一番感情移入しやすいキャラクター。自分の中にある怠け癖や向上心や負けん気といったものを平均的に持っている男の子なんです。さらにしずかちゃん(樋口日奈)やジャイアン(皇希)、スネ夫(陳内将)など、周囲の人の思いを受けとめるキャッチャーみたいな存在でもある。小越君ならいけるな、と。でも俺、演出家を三十数年やってきて、初めて主演俳優に『そんなにカッコよく踊るな』って言いましたよ(笑)。男のお客さんに『なんかのび太って、俺と地続きじゃん』と思ってもらわないとダメだからね。たぶん今回で、小越君には男性のファンがつくと思いますよ」(鴻上)「はい。すごく面白い挑戦だと感じているので、いろんな方に見ていただきたいです。物語に込められた人との絆や助け合いの心、真っ直ぐな熱といったものを、自分の体でしっかりと伝えられたら。何か温かいものを届けられたらいいなと思っています」(小越)歌とダンスも盛り込んだ快活な音楽劇には、環境問題への鋭い視点も潜む。老若男女の心に響くメッセージが込められた、ドラえもんの宇宙の旅がまもなく発進する。「楽しくて夢のある物語の中に、大切な問題をしっかりと描く。それは原作の藤子・F・不二雄先生が長く持ち続けてきたポリシーだと思います。子供劇となめて来てもらってもいいですけど(笑)、おっ!と驚かされると思いますよ」(鴻上)舞台は3月26日(日)より開幕。取材・文上野紀子
2017年03月17日「30代の目標は、私生活でも僕だけの“ぺっぴんさん”に出会うことです(笑)」。俳優の古川雄輝(29)が5日、最新写真集『unknown』発売記念イベントを行った。 連続テレビ小説『べっぴんさん』(NHK総合ほか・月~土曜8時~)で主人公・すみれの娘・さくらと結婚する健太郎を演じている古川。3冊目となる今回の写真集は、「みなさんが僕に対して持っているイメージを崩したかった」と言うのも、ふだんから実年齢よりも年下に見られることが多く、同ドラマ出演当初の設定も15歳の少年だった。「(今年で)30歳なるので、役の幅を広げたい」という強い思いで挑んだ一冊は、台風下の金沢で撮影を敢行。「お気に入りのカットは、風呂場で髪の毛を濡らして撮った写真です。これまではそういう髪形やシチュエーションがなかったので」とはにかむ。 22歳で俳優活動をスタートと、遅めのデビューだったこともあり、「あっという間の8年でしたが、いろいろ学べた20代でした」と語る古川。『べっぴんさん』では、ヒロインを演じる芳根京子(20)をはじめ若手実力派が多く、「みなさん演技が上手で、刺激になりました」と振り返った。 今年12月で30歳。プライベートでやりたいことを聞かれ、「大人が行きそうなお洒落なレストランに行きたいですね。ふだん牛丼屋さんとかなので」と庶民的な一面をのぞかせる。「あと、新しい趣味を見つけたいです。麻雀が趣味で、スタッフさんとかとよくやるんですが、5年くらい前からゴルフもやりたいと思っていて。麻雀もそうですけど、一緒にやると仲良くなれるじゃないですか」と抱負を語った。 ミスター慶応コンテストグランプリ受賞をきっかけに芸能界入り。’13年放送の主演ドラマ『イタズラなKiss~Love in TOKYO』は、台湾や中国でも爆発的な人気を誇った。20代のラストで出演した『べっぴんさん』で名実ともに人気俳優へ仲間入り。 報道陣から「個人的に“べっぴんさん”と何か?」と質問が飛ぶと、余裕の笑みを浮かべる。「もちろん男ですから。つねにべっぴんさんと出会いたいですよ(笑)。年齢的に、そろそろ結婚とかもいいなあって思います。とにかくいい子がいいですね。『ありがとう』としっかり言える子がいいです」と女性観も披露した古川。写真集の自己採点は「100点です!!」と笑顔を見せた。
2017年03月07日今年8月から全7話で放送された「BSスカパー! オリジナル連続ドラマ『弱虫ペダル』」の続編が、来年放送されることが決定。主人公・小野田坂道役には、小越勇輝が続投することが分かった。原作「弱虫ペダル」は、2008年に「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載が始まった、高校生の自転車競技にかける青春を描いた漫画。コミック累計発行部数は1,600万部を突破するのほどの大人気で、コミックだけでなく、舞台・アニメ化作品も人気。舞台においては、2012年の初演から9作品が公演、来年2月からは10本目の公演が控えている。また、アニメにおいては、スピンオフ作品『弱虫ペダルSPARE BIKE』が9月に劇場限定上映、さらにテレビシリーズも来年1月から第3シーズンのスタートを発表。ますます「弱虫ペダル」の人気は加速の一途を辿っている。前作のドラマ「弱虫ペダル」の好評を受け、この度、続編の制作が決定!今回の続編では、原作「弱虫ペダル」における人気シーンが数々登場する、小野田坂道1年生時のインターハイの熱い戦いを実写化するという。そして主人公・小野田坂道役には、小越勇輝が続投することも決定。小越さんは「続編決定嬉しいです!」と喜び、「今回は坂道が1つ成長したところからのスタート。さらにペダルを回し、熱く、そして坂道らしいまっすぐさで挑んでいきます!」と意気込みのコメントを寄せている。スカパー!オリジナル連続ドラマ「弱虫ペダル」は2017年、BSスカパー!にて放送予定。前作ドラマ「弱虫ペダル」Blu-ray BOX&DVD-BOX、「演劇人は、夜な夜な、下北の街で呑み明かす…番外編 ドラマ『弱虫ペダル』スペシャル」DVDは2017年1月18日(水)よりリリース。(cinemacafe.net)
2016年12月15日冬の乾燥に勝つ!株式会社エコライフが発売している美容化粧品「輝肌マスク」が2007年4月~2016年3月までの累計販売枚数1,500万枚を突破した。「輝肌マスク」はシートマスクの先駆けとして2007年4月から発売され、化粧水替わりに毎日使うことができるマスクだ。マスクをつけ10分間密着させると、じわじわ浸透してくるので、無駄なく美容成分がたっぷり肌へとしみこむ。マスク製造のほとんどの工程が手作業で行われており、こだわりの形状や取り出しやすさ・使用感でマスクをとってもべたつかない、ふっくらハリのある肌へと仕上げてくれる。こだわりの美容成分が1枚にみずみずしい肌を保つ「ヒアルロン酸」、うるおいを与えてくれる「コラーゲン」、ハリのある肌に導く「プラセンタ」などうるおい肌のための7つの成分がぎゅっと1枚につまっている。適度な厚みと何度もテストを重ね出来上がったマスクの形状なので、密着力が高く、液が垂れてしまう心配がなく家事をしながら、などのながら美容が可能だ。「輝肌マスク」は内容量は30枚入で通常購入4,860円(税込)、定期購入だと1回目が2,430円(税込)、2回目以降は4,374円(税込)となっている。これからの乾燥が気になる季節にぴったりの大人気シートマスク。定期購入だとお得になるのでこの機会に試してみたい。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社エコライフプレスリリース(@PRESS)
2016年10月24日ダンスをはじめ、映像やストレートプレイでも活躍をみせる大貫勇輔。今回、舞台『フラメンコ・カフェ・デル・ガト』では、フラメンコに初挑戦する。ジャズ、コンテンポラリー、ストリートダンスなど何でも得意の彼が、どんな踊りを見せてくれるのか。稽古を目前に、その心意気を聞いた。「フラメンコ・カフェ・デル・ガト」チケット情報湖月わたる、水 夏希、原田 薫で結成されたユニット『BAD GIRLS』が、異国の男性ダンサーと共演する舞台「DANCE LEGEND」シリーズ。今回はその人気シリーズの第3弾で、構成・演出・振付をフラメンコの名手ホセ・バリオスが手掛ける。大貫はスペインのフラメンコダンサーとともに参加する。「フラメンコは今まで踊ったことはないんです。スペインには以前から興味があり、現地で稽古があると聞いて『やったー!』と声を上げてしまいました(笑)。以前、パリに行きたいと思っていたら、ストリートダンスの大会で優勝してパリに行けたり、自分がやりたいと思うと何かつながる瞬間があるんです。今回もスペインに呼ばれているような気がして、運命的なものを感じました」。フラメンコ初挑戦に「もちろん不安はあります」というが、どこか余裕を感じさせる。「水 夏希さんが、フラメンコのテクニックを学んだだけでは、外国人が付け焼刃で日本舞踊を踊るみたいになってしまう。それよりも、どれだけスペインの文化を愛し、フラメンコの血を自分の中に入れられるかが大事だとおっしゃっていたんです。僕も同感で、自分の内側から出て来るものが一番大切。それがダンスだと思うんです」。フラメンコは、ジプシーと呼ばれるロマ族をはじめとする多数の民族が培ってきた伝統文化だ。「僕は、ダンサーの母親の胎内にいるときから舞台に立っていて、生まれながらのダンサーだと思っています。言葉にならない思いや、つらかったことを肉体を通して変換し表現してきた。フラメンコも現地の人が生きる上で、必要としてきた踊りです。そこは通じる思いがあるんです」。核が同じなら、ダンスのジャンルが違っても踊りこなせる。そんな自信が彼の中に脈打っているのが伝わってくる。今作は第1幕が『ロミオ&ジュリエット』のように愛や闘いを描く物語で、大貫もある役柄を演じ、第2幕は、スペインの地方や都市を巡るショー形式の舞台になる予定だ。「いいダンサーは日本で食べていくのは難しいから、まず、海外に出て日本に帰ってくる。それは熊川哲也さんがすでにされているから負けず嫌いの僕は、逆の発想で(笑)、日本を拠点にして世界に行きたい」と言い切る。「僕と同じ踊りはほかの人にはできない。僕にしかできないものを持っている」ともいう。大貫ならではのフラメンコに注目したい。公演は、6月25日(土)・26日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼ、6月29日(水)から7月4日(月)まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて上演。チケットは発売中。取材・文:米満ゆうこ
2016年05月02日古川雄輝さんの2年ぶりの主演舞台『イニシュマン島のビリー』は、アイルランドの島に暮らす手足の不自由な少年を描くブラックコメディ。「舞台自体がハードルが高いうえ、日本とは笑いの質が違う海外のコメディだけにどうなるか…。ただ、いまはビリーのことを考えたいんです。どうしてもハンディキャップの部分がクローズアップされる役ですけれど、閉鎖的な田舎の島で映画俳優になる夢を見ている心優しい17歳の少年という、内面の部分に真摯に向き合えたら、と思っています」ビリーとして「どう動いたらいいかを大事に」。彼の優しさを「行動で表現していけたら、自然とそう見えるのかもしれない」。取材が行われたのが稽古初日を目前にしたタイミングだったこともあり、役についてあれこれ考えを巡らせていた。ただ、稽古しながら変わってくることも多いだけに、「いまはとにかく早く森(新太郎)さんの演出を受けて、自分の考えていることが正しいか、一回答え合わせをしたい」とも。「演技ってどれが正解かわからないんで、わりとテクニカルなことから考えちゃうんです。自分なりに準備して、現場で急に方向性が変わったときに対応できるようにしておくと、戸惑わずに済みますから」発言の端々に理系男子の片鱗が。「理系脳だとよく言われます。物事を組み立てて考えたいんですよね」客観性のある人かと思えば、「客観性はある方だと…いや、ないな(笑)」。在学中にミスター慶應に選出。その後、合格していた大学院への進学をやめ、芸能界入りした経緯からしても、意外と直感型の人?「ミスター慶應に選ばれた後、オーディションを受けたのですが、必死ながらもやっていて楽しかったんです。ただ、やればやるほど俳優という仕事は難しい。舞台は、稽古期間が長いぶん挑戦ができる場なので、怯んでしまう自分を奮い立たせて臨みたいです。少しでも自分の引き出しを増やしていけたらいいですね」◇ふるかわ・ゆうき1987年生まれ。2010年芸能界デビュー。出演作にドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』、映画『脳内ポイズンベリー』など。出演映画『太陽』が4月23日公開。◇心優しく理知的ながら、ハンディキャップゆえに周囲からは馬鹿にされている少年・ビリー(古川)。ある日、彼の住む小さな町のすぐそばに、ハリウッドの撮影隊がやって来る。3月25日(金)~4月10日(日)三軒茶屋・世田谷パブリックシアター作/マーティン・マクドナー翻訳/目黒条演出/森新太郎出演/古川雄輝、鈴木杏、柄本時生、山西惇、峯村リエ、平田敦子、小林正寛、藤木孝、江波杏子S席8500円A席6500円(共に税込み)ホリプロチケットセンターTEL:03・3490・4949※『anan』2016年3月30日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ
2016年03月25日トーホーは、版画家・君島龍輝氏の個展「版画家・君島龍輝 ~BANGAの世界展~」を開催する。会期は1月15日~2月13日(日曜・月曜・祝日は休廊)、開館時間は11:00~19:00。会場は東京都・浅草橋のGallery t。入場無料。同展では、版画家・君島龍輝氏によるBANGA(下絵を描かずに版木を彫る技法)の作品が展示される。会場では、同氏がその技法により龍や鳳凰で宇宙を表現した、畳242枚分(400平方メートル)もの巨大な木版画作品「COSMO-242」の中心となる太陽と主要部分が公開されるほか、BANGAの小作品が展示されるという。ちなみに「COSMO-242」は、世界最大&世界最長の木版画としてそれぞれギネス世界記録に認定されているとのことだ。また、イベント初日の1月15日 18:00~20:00には、オープニングレセプションが開催される。レセプションへの参加は予約不要。入場無料。このほか、1月15日(11:00~18:00)と16日(11:00~13:00、15:00~18:00)には、オリジナル版画実演販売が行われる。作品はA5サイズ。制作費は54,000円(版木制作、版画額装)。制作時間30分。さらに、1月16日(13:00~15:00)には、 BANGA塾《体験教室》が開催される。受講料は1万800円(彫刻刀や筆などの道具レンタル代、和紙や絵具などの材料代、額装代が含まれる)。定員8名。版画実演販売やBANGA塾についての問い合わせは、Webサイト内に記載のあるメールアドレスに、タイトルを「版画実演販売」または「BANGA塾」とし、名前(ふりがな)、連絡先を明記してメールを送信する。なお、君島龍輝氏は1956年、那須温泉湯本生まれ。広島市在住。1983年にギタリストから版画家に転向、個展開始。1992年、ジャズミュージシャン(リチャード・デイビスなど)のコンサートポスターを多数手がける。1994~1998年、NYのギャラリーで個展を開催するために訪米。2012年、畳サイズ180枚の巨大木版画「奇跡の時空」の彫りが完成す。2013 年「巨大木版画」世界最大&最長に挑戦、制作開始。2014年、畳サイズ242枚の超巨大木版画「COSMO-242」完成。世界最大の木版画400㎡・世界最長の木版画220mギネス世界記録認定、2冠達成。2015年3月4日、ギネス世界記録共同通信発信。同年7月イタリアピストイア聖堂 個展。
2016年01月05日EIZOは9月1日、「FlexScan」と「ColorEdge」、「FORIS」3ブランドの液晶モニタにおいて「無輝点保証」サービスを開始した。輝点があった場合、購入から6カ月以内であれば、無償で液晶パネルを交換するサービスだ。輝点とは、画面の背景に黒色を表示した際、赤・青・緑で常時点灯しているサブピクセルのこと。2015年9月1日以降に購入した対象製品で輝点があった場合は、EIZOで確認したのちに無償で液晶パネルを交換する。保証期間は購入から6カ月以内。ただし、1つのサブピクセル全体が点灯するものを保証の対象とし、サブピクセルの一部が暗く光るものや、サブピクセルの全部が光っていないもの、異物が原因で光って見えるもの、背景が白色の際に赤・青・緑以外の有色で見えるもの(黒点)は対象外となる。無輝点保証の対象製品は以下のとおり。FlexScan:「EV2450」「EV2450-R」「EV2455」「EV2455-R」「EV2736W-Z」「EV2730Q」「EV2750」「EV2750-R」「EV3237」、および発売日が2015年9月1日以降のIPSパネルを搭載したFlexScan EVシリーズColorEdge:「CS230」「CS240」「CS270」「CX241」「CX271」「CG247」「CG277」「CG248-4K」「CG318-4K」、および発売日が2015年9月1日以降の全ColorEdgeシリーズFORIS:「FG2421」「FS2434」「FS2434-R」「FS2735」、および発売日が2015年9月1日以降の全FORISシリーズ
2015年09月01日宮尾俊太郎(バレエ)×大貫勇輔(コンテンポラリーダンス)×尾上菊之丞(日本舞踊)×藤原道山(尺八)×SINSKE(マリンバ)による『Clementia』が上演に。昨年、大貫がSINSKEと共演した公演の第二弾で、今回は構成・演出・振付に川崎悦子を迎え、スケールアップした舞台となる。『Clementia』チケット情報大貫は「昨年の『Clementia』は、マリンバ奏者のSINSKEさんの1対1で踊りたいという思いで始めました。1回で完結させるつもりでしたが、あまりに楽しかったので続けたくなって」と振り返る。その彼が共演を切望したのが宮尾だ。大貫と宮尾は、2013年のミュージカル『ロミオ&ジュリエット』で同じ「死」の役を踊って以来、互いの舞台を観に行く仲。宮尾は「ここ数年、自分が培ったものとは違う環境にも身を置いてみたいと思っていたんです。前回の『Clementia』を観た時、演奏者とダンサーが飾りのない丸裸の状態で舞台を成立させていて、こういうことをしたいと感じました」と語る。今回は舞台でのナレーション、和の音楽での踊りなど、宮尾にとって初挑戦尽くしだ。公演は二部構成。第一部は物語仕立てで、昔話『桃太郎』を5人全員のコラボレーションで上演。第二部はオムニバス形式で、柳本雅寛振付『ボレロ』のほか、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の曲を用いたダンス、5人でのインプロビゼーションなど新しいコラボレーションに挑む。取材日、稽古場では川崎の指導の下、第一部の稽古が行われていた。キジ役の宮尾が華麗な跳躍や回転技を披露したかと思えば、帽子をかぶったイヌ役の大貫がセクシーなジャズダンスやブレイクダンス風のフロア技を決める。なお、菊之丞がサル役、道山が鬼役となり、桃太郎役は、基本的にはSINSKEが担うほか、大貫が幼少期、宮尾が青年期を表現することもあるという。さらに稽古は第二部の『ボレロ』へ。互いの身体を支点に展開していくコンタクト的な動きが柳本らしい。Kバレエカンパニーでプリンシパル・ソリストを務めるほか、昨年生まれたカンパニー内のグループ“Ballet Gents”では座長として演出・振付を手がける宮尾。「Kバレエでは古典で自分が感じていることやキャリアに応じた表現を追求し、Gentsでは一歩引いたところから踊り全体を俯瞰するという経験をし、今回のような外の舞台で刺激を受ける。とても充実しています」。一方、大貫は「昨年、ラスタ・トーマス率いる“Bad Boys of Dance”の『ロミオ&ジュリエット』ドイツ公演に参加して、すごいダンサーがたくさんいることを肌で感じたり、今年、『アドルフに告ぐ』で演出家の栗山民也さんや素晴らしい俳優陣とお仕事をしたりする中で、色々と考えさせられたことが、この企画に繋がっています。異ジャンルのクロスオーバーを重ねて、いつか日本発のカンパニーとして世界に持って行きたい」とする。出演者たちの今が交錯する『Clementia』に注目だ。公演は9月12日(土)・13日(日)東京・天王洲 銀河劇場にて。取材・文:高橋彩子
2015年09月01日その格好良さ、その知的さ、その色っぽさ、イケメンという表現では足りないほどの魅力を持った俳優・古川雄輝。その類い稀なる魅力を活かし、すでに「イタズラなKiss~Love in TOKYO」(ドラマシリーズ)などで人気を博している彼が、新作映画『脳内ポイズンベリー』でこれまでとは少し違うイケメン役に挑んだ。演じるのはヒロイン・いちこ(真木よう子)が恋する相手、年下のアーティスト、早乙女23歳。似ているけど似ていない!?早乙女を通して見えてくる古川さんの素顔──。「台本を読んで感じた早乙女像は、子供っぽいところがある、つき合うにはいいけど結婚には向いてない、すぐに感情を表に出してムスッとしてしまう、連絡がテキトーなどですが、実はキャラクターとして共感できる部分もあるんです(笑)。僕もすごく子供っぽいところがあって…たとえば、ホイコーローを食べるシーンで早乙女はキャベツをよけて食べるんですけど、僕も20歳までまったく野菜が食べられなかった。ああ、一緒だなぁって(苦笑)。あとは、大人の男性なら顔に出さずにスマートに振る舞うところで感情を出しちゃったりするし、マイペースだし。そういうところは自分と一緒だったのでそのまま活かして演じています」。クールなイメージが強いだけに早乙女的な一面はかなり意外。けれど、好きな女性にすべてを“合わせる”ことは「ないですね」ときっぱり言えるのは何だか格好いい。「僕は僕なので、すべてを相手に合わせることはしないです。この映画でもいちこさんは早乙女に合わせすぎて、けっきょく疲れ果ててしまって、2人の関係は悪い方へ行ってしまう。だから無理矢理自分を変えることはしたくない。でも、もしも僕がいちこさんだったとしたら、早乙女ではなく断然、(恋敵である)越智さんを選びますね」。その理由を聞くと、子供っぽいと言うのはやはり謙遜で、いやいやどうして素敵な大人にしか見えない。そこから古川さんの恋愛観、結婚観が見えてきた。「女性の年齢によって付きあい方って変わってくると思うんです。いちこさんは30歳。一般的に30歳前後の女性とつき合うなら結婚を意識するべきだと僕は考えていて。というのも、僕がいちこさんと1年間つき合ったとすると、いちこさんの30歳から31歳までの時間を奪ってしまうわけですから、つき合うときにちゃんと将来を考えて責任を持つべき。だから、越智さんがおすすめなんです(笑)」。古川さんが「絶対、越智さん」というように、観客はいちこを通して、自由な年下アーティストの早乙女か、それとも頼れる年上の編集者の越智さんか、2人の男を天秤にかける。そんないちこの恋愛模様が描かれるのが現実パート、いちこの頭の中を描くのが脳内パート。面白いのは、原作から引き継いで描く脳内会議──理性、ポジティブ、ネガティブ、記憶、衝動、5つの思考=キャラクターたちがいちこの頭のなかに存在し会議をする。とても斬新な設定がみどころだ。「僕は現実パートだったので、脳内パートの撮影風景は見ていなかったんですが、完成した映画を観てものすごく面白いなぁと驚きました。あと、女性って…と思ったのは、思ったことを相手に言わずに脳内会議してしまう心理ですね。女性のみなさんは「察してほしい」と言うけれど、男はバカだから察することはできない。僕は無理ですね(苦笑)。早乙女のセリフにもありましたけど、言ってくれないと分からないんです…」。男は女の生態を、女は男の生態を垣間見るという意味でも、この映画は実に面白い。それが色濃く表れているとてもユニークなシーンがある。30歳になったいちこに向かって早乙女が、「ないわ~」と言うシーン。早乙女的には「30歳にはぜんぜん見えないね」という、いい意味の「ないわ~」であるのに、いちこは勝手にネガティブな意味として捉え、あれこれ妄想してショックを受ける。コメディ要素の強いシーンでもある。古川さんに課せられたのは「ないわ~」のセリフをアドリブで演じること。「あのシーンはアドリブも含め20テイク以上撮りました。実際の早乙女じゃない、いちこさんの妄想のなかでの早乙女を演じるので、不思議な感覚でしたね。そのシーンは僕ひとりでの撮影。真木さんはその日の撮影を終えていたので、てっきり帰られたと思っていたら、実はモニター脇でずっと見ていたらしくて…。“古川くん、あんな(にヒドイ)こと思っていたんだね…”って。もう、なにも言い返せなかったです(苦笑)」。そんな見たことのない古川さんの演技を引き出したのは、佐藤祐市監督。「いつか仕事をしてみたかった」と喜ぶ反面「今までやったことのない挑戦もあった」と苦労を語る。「今回は演技プランを考えずに現場に入ったんです。それは初めてのこと。いつもは、こうきたらこう、この動きならこう、このセリフなら…とあれこれ考えてプランを練っていくんですが、僕が演じるのは現実パート、自然体で演じなくてはならない。加えて、監督からの指示がものすごく多くて、かつ細かかったんです。目線、手の動き、身体の角度、仕草…監督の細かい演出にひとつひとつ応えていくことで早乙女になっていきました。正直、決して楽しいとは言えなかったけれど、完成した映画を観ると、ちゃんとスクリーンの中に早乙女がいる。新しい演じ方を経験させてもらいました」。演技の幅を広げた古川さんは現在、中国、アメリカ、イギリスなど海外にも活躍の場を広げている。彼がこの先に目指すものは何なのか──。「引き出しの多い俳優になりたいというのがひとつ。あと、帰国子女なので英語を活かした仕事もどんどんやっていきたいんです。海外に住んでいるときに思ったのは、洋画に登場する日本人役をなぜ中国系の役者さんがカタコトの日本語で演じているんだろう?どうして日本人の俳優が演じないんだろう?という疑問。なので、そういう場でも活躍していきたいです」。(text:Rie Shintani/photo:Nahoko Suzuki)
2015年05月07日大人気ミュージカル「テニスの王子様」で主人公・越前リョーマ役を演じた小越勇輝が、「テニミュ」卒業後初の主演舞台に挑戦するロック☆オペラ「サイケデリック・ペイン」。桜田通、佐藤永典、慎之助、汐崎アイルら人気急上昇中の若手俳優たちが勢ぞろいし、4月4日(土)より天王洲銀河劇場にて開幕した。どこか懐かしい近未来。人気急上昇中のロックバンド“サイケデリック・ペイン”のヴォーカル・詩音の前に現れた謎の美女ソフィは、自らを天使だと名乗り詩音に「世界を救えるのはあなただけ。あなたが救世主です。」と訴える。いつしかソフィの存在は、人知れず“孤独”を抱えていた詩音の心に、特別な感情を芽生えさせた――。2012年、福士誠治、綾野剛、北乃きいら豪華キャストが揃い、ミュージカルとも音楽劇とも一味違う、ロック☆オペラとして話題を集めた「サイケデリック・ペイン」。このたび、フレッシュな面々を揃えての再演が決定。脚本は、本作が長年の野望を実現させ書き下ろしたという日本を代表する作詞家・森雪之丞。そして、森さんとは 25年来の盟友だという布袋寅泰が本作で舞台音楽に初挑戦。約20曲もの楽曲を提供している。さらにミュージカル「AKB49~恋愛禁止条例~」「パッチギ!」の茅野イサムが演出で初参加し、新たな世界観を構築した。主演を務める小越さんは、大人気ミュージカル「テニスの王子様」2ndシーズンで4年間主人公・越前リョーマ役を演じ、舞台「東京喰種トーキョーグール」でも主演を演じることが発表された実力派。普段は明るいけれど、人知れず孤独を抱える詩音役を演じるにあたり、ロックの楽曲に合わせた発声や声色を目指してボイストレーニングに励み、ステージで人々を熱狂させる詩音のカリスマ性を見事に体現し、新境地を見せている。そして、クールながらも熱い想いを胸に秘めているバンドのギター・魁人役を演じるのは、ドラマ「弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望」の桜田さん。趣味でバンドを結成し作曲するほどの音楽好きを公言する桜田さんは、激しいヘッドバンギングなど布袋さんを彷彿とさせるプレイスタイル楽曲を演奏。ソロの弾き語りでは色気のある音色を響かせ観客を魅了する。そのほかのメンバーには、DJ&キーボード・麗次役を舞台「ライチ光クラブ」を始め多彩な演技の幅をもつ佐藤永典、ベース・準役を自身もバンド活動している慎之助、そしてドラム・翔太役は人気アニメの舞台「青の祓魔師」の汐崎アイルら個性的な魅力ある若手俳優が大集結!実在するロックバンドかと思うほどの演技を超越したライブパフォーマンスを披露するとのこと。さらに、詩音と恋する天使・ソフィ役を七木奏音、大天使ミカエルの復活をめぐり争う悪魔レディー・パンドラ役を玉置成実、キザーラ伯爵役の冨森ジャスティン、クラッシュ役を林野健志、魁人の恋人・リナ役を佃井皆美、“サイケデリック・ペイン”のマネージャー緑川玲子役を麻生かほ里、リナの祖父・Dr.鏡役を藤木 孝、Dr.鏡の助手・天野役を山岸門人らがそれぞれ演じ、実力派キャスト陣が脇を固める。開幕にあわせ、スペシャルライブや各地でイベントも開催される予定とのこと。座席から各パートのビートが伝わるほどの臨場感と、圧巻の歌唱パフォーマンスとアクションを劇場で体感してみて。ロック☆オペラ「サイケデリック・ペイン」は、4月4日(土)~4月12 日(日)天王洲 銀河劇場ほか順次全国にて開演。(text:cinemacafe.net)
2015年04月10日作詞家・森雪之丞が「いつかロックオペラを自分で作ってみたい」という情熱をもって書き上げた処女戯曲に、盟友・布袋寅泰が約20曲の楽曲を書き下ろし、2012年に熱狂を巻き起こした『サイケデリック・ペイン』。この伝説の作品がフレッシュなキャストを得て4月4日、東京・天王洲 銀河劇場で再演の幕を開けた。主演の小越勇輝は、人気ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンで4年間主人公・越前リョーマを演じ、卒業後、これが初の舞台となる。『ロック☆オペラサイケデリック・ペイン』チケット情報物語は近未来が舞台。ロックバンド“サイケデリック・ペイン”のボーカル・詩音は、自らを天使だという謎の美女ソフィに「世界を救えるのはあなただけ。あなたが救世主です」と告げられる。天使と悪魔の戦いに巻き込まれる中、どこか孤独を抱えていた詩音は次第にソフィに惹かれていく。そんな詩音をバンドのギタリストであり幼なじみでもある魁人は心配して気にかけていたが、ついには詩音は彼女を守るためにバンドを抜けたいと言い出す。だがバンド自体も、天使と悪魔の争いに巻き込まれていき…。なんといっても、眼目は劇中バンド“サイケデリック・ペイン”が奏でる生演奏だ。彼らが奏でる爆音のバンドサウンドは熱いパッションがみなぎっていて、聴いていても胸が熱くなる。魁人役の桜田通は見事なギターソロや弾き語りを聴かせ、ドラマー翔太役の汐崎アイルが鋭いリズムを刻み、ベースの準役の慎之助がリズムを支えれば、キーボード・麗次役の佐藤永典がバンド全体をしっかりと纏める。そして詩音役の小越がシャウトも高らかに、パワー全開で思いを歌に叩きつける。そしてその音楽同様、フレッシュなキャスト陣の演技もまた熱い。詩音役の小越はどこかやんちゃで可愛らしいキャラクターでスター性を感じさせつつも、孤独を抱える表情なども印象的。また魁人役の桜田も小越同様、かつて『テニスの王子様』で越前リョーマ役を演じていたが、その小越と桜田、超ヒット作の看板を背負っていたふたりがさすがに人気バンドメンバーに相応しいカリスマ性をたたえていて、この物語を牽引していたのは間違いない。タイトルのとおり、幻覚に襲われるような、奇妙な浮遊感のある異世界の物語だが、現実感が薄いからこそ登場人物の内側にあるセンシティブな思いがビビッドに伝わってくる。さらにロックサウンド、そしてロックを信じロックに情熱を傾ける若者たちの思いが物語の太い芯となり、普遍性のある熱い青春物語となった。単なるミュージカルではない“ロックオペラ”がふたたび、見事に息付いていた。東京公演は4月12日(日)まで同劇場にて。その後4月17日(金)から19日(日)に福岡・キャナルシティ劇場、4月30日(木)から5月4日(月・祝)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで上演される。チケットは発売中。
2015年04月07日3月に開幕する舞台、SHOW-ismVII『ピトレスク』の出演者が2月14日、東京・日比谷シャンテでトークイベントを開催。女優の彩輝なお、風花舞、美鳳あや、そして作、演出を手がける小林香がファンの前に顔を揃えた。SHOW-ismVII『ピトレスク』チケット情報舞台は1942年、ナチス占領下のパリ。キャバレーがドイツ軍により閉鎖されてしまう。人々は夜間外出禁止令をかいくぐり、とある工場の地下に集まり、キャバレー存続に動き出す……。ナチス統制下にあっても、なお自由と喜びを求める人々を描く、ミュージカルナンバーあり、シャンソンあり、オペラありの音楽劇だ。彩輝なおは、キャバレーの元衣裳係で、今は映画館の切符売りをする女性カミーユ。彩輝が「オリジナルの楽曲もありますが、みなさんご存知の曲もたくさん出てきます。歌詞がシュールというか、重要な意味がある。いかにその歌詞の内容を伝えるか」がポイントと話すと、小林が「そう、替え歌大作戦」と笑う。テーマは人種と性別を越えた愛。小林は「舞台には同性愛者やロマ、いろいろなマイノリティが登場します。マイノリティの方々が、愛する人へ『愛してるよ』といえる世の中であってほしい」と作品に込めた思いを語った。出演はほかに、シャンソン界からクミコ、オリジナル楽曲も提供する中川晃教、ソプラニスタ・岡本知高。公演は3月27日(木)から4月3日(木)まで東京・シアタークリエにて。チケット発売中。
2014年02月18日