米Amazon.comは26日(現地時間)、クラウドストレージサービス「Amazon Cloud Drive」に容量無制限の2つのプラン「Unlimited Photos」と「Unlimited Everything」を設けた。Unlimited Photosを契約するとCloud Driveに写真を無制限にアップロードできる。動画やドキュメントなど、写真以外のファイルについては5GBまで保存できる。料金は11.99ドル/年。Unlimited Everythingには、あらゆる種類のファイルを保管できる。料金は59.99ドル/年だ。27日時点でGoogle DriveとDropboxの有料プランは1TB(9.99ドル/月)、MicrosoftのOneDriveはOffice 365 Personal (6.99ドル/月)を契約すると容量無制限になる。Amazon Cloud Driveはサービス料金の安さでライバルを上回る。ただし、DropboxのようなOSと連動した同期機能が全てのプラットフォーム向けに用意されていない。Unlimited PhotosとUnlimited Everythingには3カ月の試用期間が用意されているので、使いやすさなどを確認した上で契約できる。
2015年03月27日日本IBMは3月10日、Eメール、カレンダー、企業内SNS、Web会議など、ビジネス向けの各種コラボレーション機能を提供するクラウド・サービス「IBM Connections Cloud」の新たなラインアップとして、オンライン・ストレージ・サービスの機能を単独で提供する「IBM Connections Files Cloud」を販売開始した。Connections Files Cloudは、1ユーザー当たり1TBのオンライン・ストレージを提供する。専用アプリ「IBM Connections」により、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器からの利用が可能で、頻繁に利用するファイルなどは更新時に自動的に同期される。アクセス制御は、ファイル所有者のみ閲覧可能な「非公開」、同一組織内の利用者が閲覧可能な「公開」、組織外を含む指定された利用者のみ閲覧可能な「共有」の3種類のアクセス権を各ファイルに対して指定することで行える。利用者はアクセス権の下、「読者」もしくは「編集者」の権限で利用できる。これにより、個人のファイルから企業内や取引先で共有されるファイルまでを一括で保管できるだけでなく、作成初期の資料は個人のみアクセス可能にして、完成後は組織に公開して関係者によって改版された後、取引先にも共有するといった、ファイルのライフサイクルに合わせた制御が可能。さらに、バージョン管理や改版の通知機能、ファイルに対して覚書を付けるコメント機能や必要なファイルをフォローできる機能など、ファイル作成者に加えて、組織全体でのファイルの活用を支援する機能を提供する。なお、ストレージ・サービスのほか、ファイルをソーシャルに共有するためのタイムライン機能「アクティビティー・ストリーム」とユーザー・プロフィールの機能も提供される。利用料金は、1ユーザー当たり月額571円(税別、100ユーザーまで)。
2015年03月11日NECパーソナルコンピュータは9日、写真や動画コンテンツをタイムラインに沿って表示し、オンラインストレージサービスと連携して共有/保管するオンラインアルバムアプリ「My History」のベータ版を発表した。同日配信を開始する。PCやスマートフォンに保存されている写真などのコンテンツを、オンラインストレージにアップロードして保存するためのアプリ。2015年1月20日発表の同社製PC春モデルと同時に、サービスの概要が公開されていた。「My History」では、写真や動画の共有が行えるほか、バックアップ先としての利用も可能。料金プランは3種類用意されている。「フリー」は無料で利用可能で、写真を500枚まで保存できるが、解像度は200万画素に制限される。「ベーシック」は月額100円で、写真を1000枚まで保存可能。解像度の制限はなく1年の継続利用で写真を100枚追加できる。「プレミアム」は月額500円で、解像度や写真の保存枚数の制限はなし。1年間の継続利用でビデオを1時間追加できる。今回配信されるのはベータ版で、Webブラウザ版とAndroid版を提供。正式サービスの開始予定は3月下旬。今後Windows版やiOS版も提供予定で、デバイスを問わず利用できるようになる予定。ベータ版の先行配信にあわせて「ベーシック」と「プレミアム」を無料で利用できるキャンペーンも実施する。期間は2015年5月31日まで。「My History」の発表に合わせて、「My Treasure」サービスも開始する。このサービスは紙焼き写真や年賀状、VHS / 8mmビデオテープなどに保存されている個人のアナログデータを、デジタルデータとして変換するサービス。NECパーソナルコンピュータ群馬事業場にてデジタル変換を行う。デジタル化の際は指定した年月情報などを付加可能で、デジタル化したデータは「My History」のクラウドにアップロード可能。基本価格は、写真が50円/枚(A4サイズまで対応)、はがきや年賀状が60円/枚、ビデオが2,000円/60分(VHS / VHS-C / miniDV / Video8 / Hi8 / Digital8)。2015年5月31日までに変換を申し込めば、年賀状100枚までの宛名面と文面を無料でデジタル化するキャンペーンも行なう。
2015年03月09日SanDiskは、次世代型のスマートフォン、タブレット、スマートデバイス向けの、大容量組み込みストレージソリューション「iNAND 7132」を発表した。SmartSLCテクノロジーを搭載した新しいiNANDアクセラレータアーキテクチャを採用することで、高い負荷のアプリケーションでも快適な操作性を実現する。同ソリューションは、同社の1Ynmのセル当たり3ビット(X3)のNANDフラッシュストレージによって構成。ドライブのSmartSLCテクノロジーと組み合わせることにより、ユーザーのニーズに合わせて、シングルレベルセルのようなパフォーマンスを提供する。さらに、1Gビット/秒を超えるシーケンシャル書き込み速度も実現。負荷の高いビジネス向けアプリケーションや動画、写真撮影、モバイルゲームアプリケーションにも優れたパフォーマンスをもたらすと共に、802.11acおよび802.11adのネットワーク規格に対応している。また、最適化されたスマートフォンで使用することにより、RAWフォーマットでの画像撮影といったプロフェッショナル仕様のデジタル写真撮影容量に対応。さらに、4K Ultra HDビデオの撮影や再生も可能となっている。e.MMC 5.0+仕様を採用し、洗練されたエラー訂正ハードウェアおよびソフトウェアテクノロジーが組み込まれており、耐久性と応答性が向上すると共に、レイテンシーが短縮されている。これにより、同ソリューションを使用したデバイスは、ストレージ容量の上限に達した状態でも、デバイスを使い続ける間、高いレベルのパフォーマンスを維持し続ける。現在、同ソリューションのサンプルを最大64GBの容量で提供している。
2015年03月09日ティントリジャパンは3月6日、同社の仮想化専用ストレージであるTintri VMstoreのHyper-Vへの対応を発表した。対象はTintri OS 3.1以上、サポート対象となるTintri VMstoreのユーザーには無償で提供する。Hyper-Vのサポートにより、仮想化したSQL Server/Exchange/SharePointなどのアプリが複数同時に稼働するような状況においても、仮想マシンの稼働状況に合わせた性能チューニングを自動的に実施し、パフォーマンス問題を改善するという。同時に、NFSおよびSMB 3.0に対応。Hyper-Vを始めとする複数のハイパーバイザーによる様々なワークロードを単一のTintri VMstore上で稼働させられる。独自の管理画面により、異なるハイパーバイザーであってもシームレスに明瞭な可視化を実現しており、ユーザーはハイパーバイザーを意識せず仮想マシンを管理できるという。また、Hyper-V ManagerおよびSystem Center Virtual Machine Manager(SCVMM)とネイティブに連携し、スナップショット/クローン/レプリケーションといったデータ保護を仮想マシン単位で可能だ。それぞれの仮想ディスクのI/Oを監視し、必要に応じてストレージ リソースを自動的に割り与えることで、パフォーマンスのQoS(Quality of Service)確保を仮想マシン単位で実行する。さらに、Hyper-V上で稼働するCitrix XenDesktopおよびXenApp VDIをサポート。ハイエンドモデルであるTintri VMstore T880の場合、4Uサイズの筐体で3,500台の仮想デスクトップを運用でき、ラックスペースを大幅に縮小可能としている。今回Hyper-Vをサポートしたことで、VMware vSphere/Red Hat Enterprise Virtualization(RHEV)/Hyper-Vと主要ハイパーバイザー3種類全てをサポートすることになったと同社はいう。同社はまた、VMware vSphere 6および関連するアプリケーションであるVMware vSphere Virtual Volumes/VMware vRealize Operations/VMware Integrated OpenStackのサポート予定を発表した。これらはTintri OSの次期リリースでの予定であり、対象となるTintri VMstoreのユーザーには無償で提供する。
2015年03月09日ノベルは3月4日、オープンソースのCeph Fireflyベースのエンタープライズ向けの分散ストレージソリューション「SUSE Enterprise Storage」の提供を開始したと発表した。同ソリューションは、最小構成が4ノードで、価格は1万ドルから。この製品はSUSE Linux Enterprise 12上で動作することを前提に提供されるSoftware Defined Storage(SDS)ソリューション。Ceph Fireflyの機能をすべて網羅した上で、SUSE Linux Enterprise 12に最適化しているという。本製品は、キャッシュ階層化、シンプロビジョニング、コピーオンライト方式のクローン作成、erasure coding(消失訂正符号)などの機能を搭載。また、自己管理機能と自己修復機能を備えており、フルシステムのロールバックに対応し、ノードリブートなしにカーネルパッチの適用が可能。さらに、Anti VirusソフトであるClamAVに対応する。ノベル エバンジェリスト 村川了氏は「非構造データは指数関数的に増えており、既存のストレージでやりくりするのは限界になってきている。 Cephは分散ストレージ、オブジェクトストレージとして利用でき、人気が高い。SUSE Enterprise Storageは、1つのソフトウェアでパラメータを変えるだけで、4つの用途に対応できるという柔軟性がある。とくに、ミッドレンジ以下をターゲットに販売していきたい」と述べたテーゲットはパブリッッククラウドサービスを第一に、OpenStackのストレージ、Hadoop/HPCなどの分散処理用Storage、一般的な共有ファイルシステムなどの利用を想定しているという。代表取締役社長の河合哲也氏は、「最近はSoftware Definedが大きなキーワードになっており、これが今回の発表の背景になっている。すなわち、これまで専用機だったものが、Software Definedに置き換わっている。そこで、ソフトウェアベンダーでもあるノベルもストレージ業界に参入する。まずは、Cephを普及することを目的に、戦略的な価格設定にした。今後はパートナーと組んで、クラウドサービスプロバイダに提供していきたい」と述べた。
2015年03月04日2月18日、サンディスクは車載用のフラッシュストレージソリューションを発表した。同製品はカーオーディオやシンプルなアプリ、2D/3Dナビゲーションシステムを備えた従来のベーシックナビ市場はもちろんのこと、4G LTEによるインターネット接続により車内の情報端末化を進め利便性を高める「コネクテッドカー」市場、そして先進運転支援システム(ADAS)や自動運転システムなどによってさらに需要が広がるであろう未来のドライビングシステムを見据えたものだ。2014年にはApple CarPlayやAndroid Autoなど、数多くのカープラットフォームへの参入が発表された。このたびの発表は、こういった車載システムに対応したフラッシュストレージへサンディスクが本格的に参入する決意の表れと言えるだろう。NANDフラッシュメモリの製品マーケティングを担当しているラッセル・ルーベン氏に、サンディスクが車載用フラッシュストレージソリューション向けの製品を発表した経緯についてお話を伺う機会を得られたので、その様子をお伝えしよう。なお実際に出荷される製品は、4GB~64GBのSDカードと、8GB~64GBのiNAND組み込みフラッシュドライブ(EFD)となる。いずれも一次サプライヤーを通じて自動車メーカー各社にすでに供給されており、現在は実際に製品に組み込むための評価テストが行われている最中だという。○コネクテッドカー市場をフラッシュメモリ技術で支えるサンディスク──フラッシュメモリのパイオニアとして市場を牽引してきたサンディスクまずはサンディスクについてお話します。ご存じのとおり弊社はNANDフラッシュメモリを専門としている会社です。8,700人以上の社員が世界中で働いておりまして、25年以上にわたってNANDフラッシュメモリ市場をリードしています。数多くのデジタルカメラやモバイル機器用のフラッシュメモリ、PC用のSSDなどを生産していますので、リテール製品が主力と思われるかもしれません。しかし弊社の売り上げでいうとリテール品は33%でして、残りの67%はビジネス向けに出荷されているOEM製品が占めています。今回発表した車載向けSDカードと車載向けiNANDのNANDフラッシュメモリの製造は四日市の工場で行っておりまして、アセンブリ工程をサンディスクの上海工場で行っております。──車載用フラッシュメモリに求められる高い信頼性とは調査会社のガートナーでは、2020年には世界中で走行する自動車のうち、およそ20%がなんらかの通信接続を利用することになると予想しています。つまり、2億5千万台以上の自動車がインターネットに接続する時代がやってくるのです。そんな自動車の情報端末化に向けて、いま信頼性と応答性、そして容量に優れたフラッシュメモリが求められています。しかし、車載に耐えうるフラッシュメモリを製造するのは簡単ではありません。自動車市場には、大手自動車メーカーおよび電子部品メーカーによって作られた車載用電子部品の信頼性についての規格「AEC-Q100」(Automotive Electronics Council)というものがあり、この規格をクリアした製品でなくては自動車メーカーも製品を採用できないのです。サンディスクの車載用フラッシュストレージはこの「AEC-Q100」に準拠した車載用途に耐えうる製品です。動作温度は-40℃~85℃となり、一般的なモバイル機器向けの製品の-25℃~85℃に比べてより温度の低い環境で動作可能です。読み書き耐性や動作速度なども求められるため、信頼性を重視した設計にしています。また車載向けiNANDはeMMC 4.51(HS200モード)規格に準拠した製品となり、連続書き込み最大30MB//読み出し最大120MB/秒を実現しています。地図読み込みの高速化やタッチスクリーンの応答速度向上などに高い効果を発揮することでしょう。──サンディスクが自動車メーカーの厳しい基準をクリアできる理由サンディスクがこういった車載向けの厳しい基準をクリアできる理由は、垂直統合モデルを採用していることにあります。製品の開発・生産・販売を一社で行うことにより、徹底した品質管理と、迅速な対応を実現しているのです。ファームウェアやコントローラも自社で開発しており、他の会社は介在していません。このような一貫した生産体制により、顧客の要望や不具合にも即座に対応が可能なのです。また自動車に電子機器を組み込むためには、1~2年という非常に長い評価テストが必要となります。そして、一度採用された製品は長い間使用され続けます。つまり、品質を保ったままひとつのプロセスを長期間供給し続けなくてはならないわけです。ですが、サンディスクなら生産ラインを自社でコントロールできるため、このような厳しい要求にも答えられるのです。──サンディスクの車載向け市場への参入の意気込み今回の車載用フラッシュストレージソリューションの発表以前から、サンディスクでは自動車向けにNANDフラッシュメモリの供給を行っていました。過去の評価テストでも他社と比べて信頼性で高い評価を得ています。今後、車載向け市場はより多くの需要が見込まれており、求められる品質も高くなっていくでしょう。サンディスクでは、そんな車載向け市場の動向に合わせて社内組織を改編し、自動車メーカーの要望に答えられる新製品の開発を進めてきました。これから一層、車載向けフラッシュメモリの製造・販売に注力していきます。***ラッセル・ルーベン氏のお話の通り、サンディスクは今後、本格的に車載向けフラッシュメモリの開発・生産・販売を行っていく方針だ。NANDフラッシュメモリに特化したビジネスを行ってきたサンディスクが長い歴史で培ったノウハウが、これから車載向けフラッシュメモリの製造にも活かされることだろう。急速に進んでいる自動車の情報端末化。サンディスクはそんな高度情報処理システムを支える重要な役割を担うことになりそうだ。
2015年02月27日アーク情報システムは25日、WindowsをUSBストレージから起動可能にするソフト「BOOT 革命/USB Ver.6」を発表した。3月6日から発売する。税別価格は、Professional通常版が8,300円(アカデミック版とダウンロード版が6,000円)、Standard通常版が5,600円(アカデミック版・ダウンロード版が4,100円)。USBストレージからWindowsを起動できるようにするソフト。新たにシステムドライブ以外のデータドライブのコピーに対応。Cドライブだけでなく、データドライブを含めた環境をまるごとコピーできるようになった。また、コピー時のパーティションサイズ変更が可能になり、システムドライブがGPTディスクでらうHDDコピーにも対応している。Professional版のみの機能として、WindowsをUSBストレージへ直接インストールできる「エクスターナルインストール」と、USBストレージから内蔵HDDにコピーする機能が追加されている。対応OSはWindows 7 / 8 / 8.1。
2015年02月26日米Dellは2月25日(現地時間)、ストレージソリューションの新製品「Dell XC Webスケール・コンバージド・アプライアンス バージョン2.0」として、「Dell XC630」(1U)および「Dell XC 730xd」(2U)の2モデルを発表した。提供開始は北米では3月3日、日本を含むその他の地域では3月下旬から。新製品は、第13世代目となる同社PowerEdgeサーバにNutanix製ソフトウェアを搭載したハイパー・コンバージド・ソリューション。デルによると、第13世代目の同サーバへのNutanix製ソフトウェアの搭載は初めてという。企業におけるストレージやコンピューティング、ハイパバイザーを単一のソリューションとして統合し、デルの「Software-Definedストレージ(SDS)ポートフォリオ」を拡大させるものだとしている。仮想化環境上におけるさまざまなワークロードに対応する統合ソリューションとして設計した新製品は、既存製品と比べて高いパフォーマンスのサーバとドライブ・オプション(フラッシュまたはHDD)を選択でき、VDIやプライベート・クラウド、ビッグデータなどの要求水準が高いワークロードを支援する。ラックあたりの搭載容量を16TBに倍増したことで同じレベルのデータを半分のラックスペースで運用可能になり、特にマネジメント・サービス・プロバイダ(MSP)や共用型のデータセンターにとってメリットが大きいという。複数のドライブ/メモリー/プロセッサのオプションをアプライアンスごとに用意し、要求の厳しいワークロードへの対応やきめ細やかな拡張を実現するとのことだ。1Uモデルの「Dell XC630」は、前モデルの「XC720xd」と比べ約半分のラックスペースで、より多くのデスクトップ仮想化ユーザーを支援できるとしている。これにより、ラック設置スペースに限りがある場合や、VDIなどの仮想化ワークロードを展開する組織にとって、より魅力的なソリューションだという。2Uモデルの「Dell XC 730xd」は、前モデルと比べてストレージ容量を60%増加し、最大32TBとした。ビッグデータやプライベート・クラウド関連のワークロードの実行において高い効果を発揮するとしている。
2015年02月26日日本IBMは2月24日、企業向けのフラッシュ・ストレージ・ソリューションの新製品として「IBM FlashSystem 900」および「IBM FlashSystem V9000」を発表した。最小構成価格はいずれも税別で、FlashSystem 900が1,339万2,000円、同V9000が3,625万1,200円。出荷開始はFlashSystem 900が3月20日、同V9000が4月24日。FlashSystem 900は2Uサイズであり、2.4TBから57TBの使用可能容量と、最速で110万IOPSの速度を確保した。FlashSystem V9000は同900をベースに、同社の「Software Defined Storage機能」を統合。10年以上の実績があるというストレージ仮想化により、高速コピー/遠隔コピー/リアルタイム圧縮などの機能を250種類以上の主要ベンダーのストレージで利用できる。既存ストレージ・システムの非効率性を解消しつつ、複雑で管理方法が異なる複数ストレージの一元的な管理を実現するという。6Uサイズから34Uサイズまでの拡張が可能で、リアルタイム圧縮と組み合わせて圧縮率20%の場合で最大2.2PBのデータを最速252万IOPSでアクセス可能だとする。同社は新製品のためMicron Technologyと共同で、MLCフラッシュ・チップをベースに10倍の信頼性を持つeMLCフラッシュ・チップとほぼ同等の書き込み回数を実現する、高密度MLCフラッシュ・チップを新たに開発した。新チップを搭載する新製品は、最大容量が約40%増加したという。さらに、企業向けストレージとしての信頼性や可用性、運用容易性を高めるため、サイバー犯罪やデータ・セキュリティの脅威からリアルタイムにデータを保護するハードウェアベースの暗号化機能、フラッシュ・モジュール内で発生した障害のリビルドを数秒から数分で完了し多重障害によるデータ消失のリスクを最小化する「Variable Stripe RAID」、システムを止めることなく最新の状態に保つファームウェアのコンカレント・ロードなど、自社独自の技術を採用した。専用回路によるフラッシュ・チップの制御により、24個のSSDを搭載する2Uストレージ装置と比較し、同じく2UのFlashSystem 900では最大67倍の同時並列読み書き処理を実現したとしている。
2015年02月25日サンディスクは18日、次世代の「コネクテッドカー」や車載インフォテインメントシステムを対象とした、車載用のフラッシュストレージソリューションを発表した。サプライヤー向けのラインナップとしては、車載使用に耐えうるSanDisk SDカード、iNAND組み込みフラッシュドライブ(EFD)を用意。容量は最大64GBとなる。信頼性を重視して開発、製造されており、AEC-Q100認証を取得。今回のソリューションによって、カーナビ地図の読み込みを高速化したり、タッチパネル応答性を向上したりといった効果を実現できるとしている。
2015年02月18日米MicrosoftのOfficeチームは現地17日、サードパーティのクラウドストレージサービス事業者向けプログラム「Cloud Storage Partner Program」の立ち上げを発表、「Office for iOS」と「Office Online.」で外部クラウドストレージサービスとの統合をすすめることを発表した。すでに発表済みのDropboxとの提携に続くもので、さまざまなプラットフォームやサービスでOfficeを利用できるようにする"新しいOffice"戦略を進めるものとなる。今回の発表は、2014年11月に発表した米Dropboxとの提携に続くもの。Dropboxとの提携は、OfficeアプリからDropboxに保存されているファイルへのアクセス、編集、共有を容易にするものだが、さまざまなデバイス、プラットフォーム、サービスからOfficeを利用できるようにするという方向性をさらに進展させる。まずは、iPadとiPhone向けの「Office for iOS」で、クラウドストレージサービスのネイティブ統合を実現した。これにより、ファイルの場所として、米Appleの「iCloud」とBoxなどが表示され、選択できるようになった。Microsoftによると、同じような統合を「Windows 10」のユニバーサルアプリ、Android向け「Office for Android」でも提供すべく作業を進めていくという。また、無料で提供するブラウザ版の「Office Online」側でも、各種ストレージサービスとの連携を進める。ユーザーが各ストレージサービスに保存されているドキュメントにブラウザからアクセスして開き、閲覧し、編集できるようにするもの。Microsoftはこれらを進めるにあたって、パートナープログラム「Cloud Storage Partner Program」を立ち上げており、すでにBox、Citrix、Salesforceが統合に向けた作業を進めているという。今後もクラウド事業者を拡大する意向だ。Microsoftは、「小さな強化に見えるかもしれないが、これらの新機能はわれわれの顧客にとって大切なアプリやサービスとOfficeとの統合に向けた大きな一歩となる」と記している。
2015年02月18日クラウディアンは2015年1月30日、東京・帝国ホテルにてメディア・コンファレンスを開催し、オブジェクトストレージの導入を促進するパートナー企業プログラムとして「CLOUDIAN HyperStore Ready」の本格展開を開始することを発表した。また、米CLOUDIANのCMOも来日し、ワールドワイドでの市場動向やオブジェクトストレージのニーズなどについて、事例を交えて語った。代表取締役の太田洋氏は、冒頭で2015年のストレージ市場のトレンドが「ハイブリッドクラウド」「スマートデータ(ビッグデータ&アナライズ)」「コスト効率」にシフトしてきていることを述べた。つまり、ネットワークを介した膨大なデータのやり取りが頻繁になり、より安価で柔軟性の高いストレージが必要となってきているということだ。オブジェクトストレージは、SSDやSAN/NASのような従来のブロックストレージと比べると読み書きの速度こそ劣るものの、拡張性、価格、容量、堅牢性・耐障害性において、遥かに勝る。従来は、こうした特長を持ったストレージとしてテープメディアが主流であった。しかし、テープはオフラインでの利用が一般的で、データのリカバリには膨大な時間がかかる。この点で、アクセス性に優れたオブジェクトストレージのほうがメリットは大きい。クラウディアンの提供するオブジェクトストレージソフトウェア「CLOUDIAN Hyperstore」は、標準的なx86サーバを活用してオブジェクトストレージを構築するソフトウェア製品である。2~3台のサーバを用いて数TBという容量からスモールスタートすることが可能なため、一般企業での活用にも適している。クラウドストレージ「Amazon S3」に準拠しており、S3に対応するアプリケーションやNASなどから容易に接続することができるのも特長だ。取締役 COOの本橋信也氏は、「Software Defined Storageであれば、大きな内蔵ディスクを搭載した最近の汎用サーバを活用して、大きなストレージ空間を構築することができます。ベンダーロックインされることもなく、目的にあったハードウェアを選択していくことができるのは、大きなメリットの1つです」と長期にわたってコスト削減を期待できると説明する。「SDS技術の特長に加えて、クラウディアン独自の機能や性能が評価され、単なるオブジェクトストレージというカテゴリとしてではなく、CLOUDIANという製品として認識されるようになってきたと感じている」(本橋氏)○エンタープライズ市場を戦うためにパートナーを強化CLOUDIAN Hyperstoreは、データセンター事業者やサービスプロバイダーでの導入が中心で、一般企業での導入は遅れていた。しかし昨今では、エンタープライズを中心に上述のようなストレージニーズが高まっており、2013年後半ごろから問い合わせが急増していたという。「十分な技術者・管理者を確保できない企業においては、オブジェクトストレージの導入・運用は困難です。そこで当社では、企業ユーザーでも容易にCLOUDIANを導入・活用できるよう、3つの戦略を展開しています」(太田氏)1つは、アプライアンスだ。サーバハードウェアにCLOUDIANをインストールしてチューニングを施し、ネットワークに接続するだけで使えるようにした製品として提供する。2つ目は、ビッグデータ分析やメールアーカイブ、ファイル共有、バックアップなどの各種アプリケーションと組み合わせて販売することで、すぐにユーザーのビジネスに貢献できるソリューションパッケージとしての提供。3つ目は、インストールと運用の仕組みを簡素化し、手間をかけずに導入・運用できるように工夫した点である。これは、顧客に製品を導入するシステムインテグレータにとっても有用な機能となるだろう。これらのエンタープライズ市場戦略においては、ハードウェア/ソフトウェアベンダー、システムインテグレータとの協業が非常に重要となる。そこでクラウディアンは、パートナープログラムを強化してエコシステムを形成する「CLOUDIAN HyperStore Readyプログラム」を開始した。日立システムズや科学情報システムズ、コアマイクロシステムズ、ファイルフォースなどの参加企業と共に、「時代に則したソリューション展開を目指す」(太田氏)とのことだ。米CLOUDIANのCMOであるPaul Turner氏も、世界的にストレージへのニーズが変化しており、これまでとは異なるストレージ──オブジェクトストレージ=CLOUDIANが求められるようになっているとする。特にエンタープライズ市場でのアプライアンス展開が重要であることを述べ、次のようにそのメリットを説明した。「従来のトラディショナルなストレージは、導入や運用こそ容易ですが、柔軟性に欠け、高価です。また単純なストレージソフトウェアは、柔軟性・コスト効率こそ優れていますが、導入や運用が煩雑になりがちです。CLOUDIAN HyperStoreアプライアンスは、その双方を兼ね備えた製品です」(Turner氏)さらにTurner氏は、CLOUDIANの活用がグローバルで増えていることを強調し、米国シリコンバレーとインドにデータセンターを持つソフトウェアベンダーが、CLOUDIANを活用して地域をまたがる「ジオクラスタ」を形成し、グローバルなデータ共有に活用している事例などを紹介した。太田氏は、CLOUDIANのエンタープライズ市場とグローバル市場への展開について、次のようにまとめている。「クラウディアンは、高品質な日本発の製品をグローバル市場に届けるため、米国を中心にグローバルな営業体制を整え、1つのチームとして展開していくことを目指しています。日本だけでなく、海外ユーザーも順調に増えており、ストレージ市場とともに成長しているところです。今後も、国内外でのパートナー化とプレゼンスを強化し、エンタープライズ市場向けの製品を強化していきます」(太田氏)
2015年02月13日マイクロンジャパンは10日、フラッシュメモリ製品の「レキサー」ブランドから、複数のメモリカードリーダーやストレージ機器を搭載できるワークフローリーダーハブの新製品として、Thunderbolt2対応の「Lexar Professional Workflow HR2」を発表した。3月末の発売予定で価格はオープン、店頭予想価格は29,800円前後。Lexar Professional Workflow HR2は4基のスロットを備え、それぞれのスロットに各種メモリカードリーダーや外付けSSDを装着できる。ただし装着可能なのは、ワークフローリーダーハブに対応するLexar Professional Workflowシリーズのストレージ機器のみ。Lexar Professional Workflowシリーズのストレージ機器は、単独でも使用可能だ。従来モデル「HR1」は、PCとの接続インタフェースがUSB 3.0だったが、今回の「HR2」はUSB 3.0×1基とThunderbolt2×2基を搭載した。対応するLexar Professional Workflowシリーズのストレージ機器は以下の通り。SR2(SDHC/SDXC UHS-II USB 3.0リーダー)CFR1(CompactFlash USB 3.0リーダー)XR1(XQD USB 3.0リーダー)CR1(CFast 2.0 USB 3.0リーダー)CR2(CFast2.0 Thunderbolt/USB 3.0リーダー)UR1(3スロットmicroSDHC/microSDXC UHS-IUSB 3.0リーダー)DD256(256GB SSD USB 3.0ストレージドライブ)DD512(512GB SSD USB 3.0ストレージドライブ)
2015年02月11日キヤノンは2月6日、新コンセプトのフォトストレージ「Connect Station CS100」を発表した。NFC(近距離無線通信)かWi-Fiを用いて、デジタルカメラなどから写真や動画データを転送・保存する。発売は6月。価格はオープンで、推定市場価格は税別39,800円だ。Connect Stationは、2015年1月に海外発表されていた製品で、このたび日本でも正式に発表された。容量1TBのハードディスクを内蔵しており、NFCやWi-Fi経由でキヤノン製デジタルカメラの写真・動画を直接取り込める。USBポートとSD/CFカードスロットを装備しているため、NFCやWi-Fiを搭載していないデジタルカメラやビデオカメラでも利用可能だ。USBポートに接続した外付けUSB HDDにConnect Station内のデータをバックアップできる。Connect Station同士がネットでつながる「イメージシェア」機能を搭載しているのも大きな特徴。Connect Station内の写真や動画を、他のConnect Stationと送受信できる。自宅と田舎の祖父母宅にそれぞれConnect Stationを置き、自宅のConnect Stationに保存した子供の写真などを、祖父母宅のConnect Stationへ転送するといった使い方が提案されている。ただし、イメージシェア機能を使用するためには、「CANON iMAGE GATEWAY オンラインアルバム」への会員登録(無料)が必要だ。Connect Stationに取り込んだ写真や動画は、HDMI接続したテレビなどでも鑑賞できる。また、外出先からでも、スマートフォンやタブレット、パソコンを使って、自宅に置いたConnect Station内のコンテンツにアクセスできるだけでなく、ファイルのアップロード・ダウンロードも可能だ。サイズはW155.6×D155.6×H51.1mm、重量は570g。対応するフォーマットはJPEG/MP4/MOV/AVCHD、RAWファイルはCR2のみ。Wi-FiはIEEE802.11b/g/nに準拠。内蔵する1TBのハードディスクには、概算で静止画を約150,000枚、動画を約70時間を保存できる。操作用のリモコンが付属。
2015年02月06日ヴイエムウェアは2月2日、仮想環境で共有ストレージを実現するソフトウェアの最新版「VMware Virtual SAN 6」、サードパーティのストレージ装置に仮想マシンをネーティブに認識させることができる「VMware vSphere Virtual Volumes」を発表した。同製品は、同社の戦略「Software-Defined Storage」を進歩させる製品と位置づけられており、マーケティング本部 シニア プロダクト マーケティング マネージャ 桂島航氏が、同製品を紹介する前にSoftware-Defined Storageについて説明を行った。「われわれは、Software-Defined Storageにおいて、ストレージをハードウェアに依存しない形で管理すること、専用のストレージ装置ではなく汎用的なハードウェアを使うことを目指している。Software-Defined Storageによって、仮想環境において必要なストレージサービスが自動的かつ瞬時に提供されるようになる」「VMware Virtual」はサーバ仮想化ソフト「VMware vSphere」による仮想 環境上のサーバに内蔵されているハードディスクとSDDをプール化し、プロビジョニングや管理を簡素化する。管理機能も「VMware vSphere」に統合されており、「vSphere Web Client」から操作が行える。同氏は、「Virtual SAN 6」の主な新機能として、「オールフラッシュ対応」「2倍のスケーラビリティの実現」「4倍以上のパフォーマンスを実現」「信頼性および耐障害性を支える機能の追加」を挙げた。最近、オールフラッシュのストレージ製品が増えているが、同製品は2階層のオールフラッシュ アーキテクチャに対応している点で、競合に対してアドバンテージがあるという。SSDを使い分けることで、費用対効果にすぐれたオールフラッシュのアーキテクチャを構築することが可能になる。また、最大32ノードまで対応していたクラスタは最大64ノードまで拡張可能になり、ホスト当たりのIOPSはオールフラッシュは4倍以上になっている。そのほか、高性能かつ効率的なスナップショット機能、ラックを認識する機能が追加されている。同氏はこうした機能により、同製品の使い方が変わってくると述べた。具体的には、これまで利用が推奨されてこなかったミッションクリティカルなアプリケーションやVDIなどのプラットフォームとして利用されることが見込まれるという。一方、「VMware vSphere Virtual Volumes」は、仮想マシンレベルでストレージ機器とvSphereをきめ細やかに統合できるストレージAPI群で構成される。これまで、ボリュームなどストレージの単位ごとにストレージサービスが提供されてきたが、同製品により、仮想マシン単位でストレージのデータサービスを利用することが可能になる。VMware vSphere Virtual Volumesに対応したストレージは、Atlantis Computing、Dell、富士通、ヒューレット・パッカード、日立製作所、IBM、NEC、NetApp、NextGen Storage、Pure Storage、Symantec、Tintriから、2015年上半期に提供される予定。「VMware Virtual SAN 6」の1プロセッサ当たりの市場想定価格は31万2000円から、「VMware Virtual SAN 6 for Desktop」の1ユーザー当たりの市場想定価格は6000円からとなっている。オールフラッシュ・アーキテクチャはVMware Virtual SAN 6 のアドオン機能として提供される予定で、1プロセッサ当たりの市場想定価格は18万7000円から、デスクトップ当たりの市場想定価格は6000円からとなっている。
2015年02月04日オンラインストレージについて解説している本連載だが、前回よりGoogleドライブを取り上げている。2回目となる今回は、ダウンロードや保存など、ファイルの扱い方のコツを紹介しよう。○新旧のインタフェースを好みで変更可能オンラインサービスは変化が著しいため、以前と見た目や使い勝手が変わってしまうということがよくある。基本的には新しいものにユーザーが慣れるしかないのだが、Googleドライブはインタフェースを古いものと新しいものを自由に切り替えて利用することができる。インタフェースを変更するには右上にある設定ボタンをクリックし、表示されたメニューから「新しいドライブを試す」か「以前のドライブに戻す」を選択するだけだ。ファイルリストなどの状態ではあまり変化が感じられないが、最も違いがわかりやすいのは、左にあるメニューの「マイドライブ」の下にある項目が、新しいものでは「新着アイテム」、古いものでは「共有アイテム」となっていることだ。このように変化された部分や使い方がわかりづらい部分については簡単な説明が表示される。これは最初に開いた時だけでなく、実際に使うまで毎回表示されるから、「うっかり閉じてしまって何の機能かわからなくなった」というようなことはない。また、説明の末尾にある「詳細」をクリックすれば、その項目のヘルプが表示されるからわかりやすい。変更が比較的多いGoogleサービスだけに、ベテランユーザーでもこうした配慮はうれしいポイントだ。○2種類あるダウンロードしたファイルの開き方ブラウザでファイルをアップロードする場合は、ブラウザのウィンドウにドラッグ&ドロップするだけでよい。アップロードしたファイルを開く時は、リストからダブルクリックする。開き方には2種類あって、ダブルクリックすると新しいタブで直接開かれる場合と、いったんプレビューが表示されてから開くメニューを利用する場合がある。画像やアップロードしたOfficeファイルなどはプレビューが表示されるタイプで、Googleドライブ上で直接作ったファイルはそのまま開かれるタイプのようだ。いきなり開かれるタイプのファイルも、リストから選択して目の形をした「プレビュー」ボタンをクリックすれば開く前にプレビューの確認は可能だ。また、ファイルの表示形式をリストではなく「ギャラリー」にすれば中身をサムネイルで確認することもできる。○ファイルはそのまま保存も変換して保存もOKファイルのダウンロードは、ファイルリストで選択してからメニューの「ダウンロード」を指定する方式と、プレビュー画面のダウンロードボタンから行う方式、さらにドキュメントを開いてからファイルメニューで保存する方式がある。前者2つはファイルを直接ダウンロードするやり方だ。どちらも保存先を決めるメニューなどが表示され、ファイルをローカルドライブに保存できる。3番目の方法である、Googleドライブと連携したGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシート、Googleスライドといったアプリケーションで開いた状態での保存では、「ファイル」メニューから「形式を指定してダウンロード」を選ぶと、ダウンロードしたい形式に変換して保存できる。指定できる形式はアプリケーションによって違うが、PDFへの変換などが簡単にできるのはおもしろい。
2015年02月03日さくらインターネットは、ネットアップ社製ストレージ機器を手軽に利用できる「ストレージ専有 with NetApp」および「DR with NetApp」のサービス提供を1月27日より開始すると発表した。「ストレージ専有 with NetApp」は、都内データセンターに構築するネットアップ社製ストレージFASシリーズと、ネットワーク回線を1社専有で利用できる物理ストレージのクラウドサービス。ストレージ利用の際に必要な、データセンターへの入局や機器の設置といった物理作業、ラック搭載時にかかる重量および電力の設計構築、さらに日々の運用管理すべてを同社が代行。注文から最短1カ月で利用開始できる。また、FASストレージから、データを自動的にバックアップする「DR withNetApp」を併せてリリースする。「DR with NetApp」では、同社の石狩データセンターに、ネットアップ社製ストレージFAS8000シリーズを構築。レプリケーションを実現するSnapMirror 機能を用いて、データを自動的にバックアップする。なお本サービスを利用して、「ストレージ専有with NetApp」のFAS ストレージからもバックアップも可能。「DR with NetApp」ではVPN も標準提供。さらに、障害時にDR 側FAS ストレージをメインサイトとして利用する、BCP オプションも用意する。
2015年01月27日日本オラクルは1月15日、NASストレージの新製品「Oracle ZFS Storage ZS4-4」の発表会において、ストレージ製品全般の戦略について説明を行った。初めに、システム事業統括 プロダクト・マネジメント・オフィス 本部長 宮坂美樹氏が、「デジタルデータは爆発的に増加しているが、企業が抱えているすべてのデータが使われているとは限らない。80%のデータは90日を経過するとほとんどアクセスがないという調査結果も出ている。そうした状況を踏まえ、われわれはコストをできるかぎり抑えて、データを最適な場所に配置することを考えている」と、同社のストレージ製品におけるコンセプトを説明した。このコンセプトを実現するのが、フラッシュストレージ、ディスクストレージ、テープストレージから構成される「階層化ストレージ」となる。同社は、フラッシュストレージとして「Oracle FS1 Flash Storage System」、ディスクストレージとして「Oracle ZFS Storage Appliance」、テープストレージとして「StorageTek」というラインアップを持っている。同社は、全体の数%程度の比較的使用頻度の高いデータはフラッシュストレージに、次に全体の10数%の使用頻度の高いデータはディスクストレージに、残りのデータはテープストレージにといった具合に、データのアクセス頻度に応じてデータを自動管理することを推進している。2014年10月に発表された「Oracle FS1 Flash Storage System」は、国内で初めて研究機関に導入されたという。その導入目的は「頻繁にアクセスする研究データ、再現性のない実験データなどの一定期間保管が必要なデータを効率よく保管したい」といったものだった。この研究機関では、同製品とともにテープストレージを導入して、多数のファイルサーバのデータをディスクとテープにまとめて、使用頻度の低いデータをテープに保管することにより、全体的なディスク容量が減って消費電力も削減されたという。また、宮坂氏は米国で昨年12月に発表されたフロント・ポーチ・デジタルの買収について言及し、買収途中のため詳細は明らかにできないとしたうえで、「今後、4Kや8Kに対応した機器やコンテンツが増えることが見込まれるため、フロント・ポーチが持つ高解像度の各種データ、ストレージ管理ソリューションと当社のストレージ製品を統合することで、効率的かつ低コストなデータ保管を実現したい」とその狙いについて語った。システム事業統括 プロダクト・マネジメント・オフィス プロダクト・ビジネス推進部 山崎隆文氏からは、テープ・ストレージ製品の最新動向について説明が行われた。山崎氏は、コンテンツ管理、メディア&エンターテインメント、HPC/ビッグデータ、ヘルスケア、図書館、ビデオ監視といった分野でテープ・アーカイブの需要が高まっていると述べた。同社のテープ・ストレージの中で特徴的な製品としては、StorageTek T10000 T2カートリッジが紹介された。同製品はバリウム・フェライトというビット密度を上げることが可能な素材からできており、従来の素材であるメタルパーティクルよりも磁気が安定しているという。また同氏は、昨年、テープの規格「LTO」のロードマップに「LTO9」と「LTO10」が加わったことを挙げ、今後もテープストレージの進化は続くと語った。
2015年01月16日富士通は1月15日、大規模な仮想化環境の専用ストレージ「FUJITSU Storage ETERNUS TR series」(以下、ETERNUS TR series)において、データ容量あたりのコストを最大約50%引き下げた新モデル「ETERNUS TR820」、「ETERNUS TR850」、「ETERNUS TR880」の3モデルを同日より販売開始すると発表した。新モデルは、ディスク上に格納するデータを最新の高速圧縮アルゴリズムを用いて処理することで、ディスクの使用効率を向上。これにより、「ETERNUS TR850」の場合1台あたりのデータ格納容量を従来機として最大約2倍の66TBに向上するとともに、容量あたりのデータの格納コストを最大約50%引下げる。後継機モデルとなる「ETERNUS TR820」「ETERNUS TR850」に加え、新たな製品レンジとして提供する最上位モデル「ETERNUS TR880」では、大容量のSSDを搭載することで、従来機と同一の筐体サイズで従来比約1.8倍となる最大3,500の仮想マシンの処理が可能。また、データ格納容量を従来機と比較して約3倍の最大100TBに拡張し、これにより、仮想化環境における大規模なデータ統合が可能となり、設置スペース、消費電力を最大約70%削減できる。そのほか、情報漏洩対策などデータのセキュリティ強化への要望に応えるため、ディスクに格納するデータを対象に、AES-256bit方式の強固な暗号化を性能劣化なく実施する機能をオプションで選択できる。これにより、ディスクドライブが持ち出されたとしても個人の機密情報や、知的財産などのデータ保護が可能となっている。最小構成価格(税別)は1,497万8,000円から(初年度のサポート費用を含む)で、提供時期は2月20日。
2015年01月16日NTTデータは1月15日、NTTドコモのクラウド型メールサービス「ドコモメール」を支える新たなクラウドストレージを構築し、1月14日に本格稼働を開始したと発表した。スマートフォンをはじめとしたモバイル端末の普及によって、「ドコモメール」の利用者は急増しており、クラウド型メールサービスへの移行に伴ってサーバで保管するデータ量も増加しているという状況に対応するため、今回、論理容量の合計が6.4ぺタバイトのクラウドストレージを用いたインフラが構築された。同クラウドストレージには、オープンソースソフトウェアの「OpenStack Swift」をベースとした、NTTデータの「プライベート・クラウドストレージ・ソリューション」が採用されている。また、地理的に分散したデータセンターに同じデータを複数分散して格納することで、ストレージの障害やデータセンターの被災時にもサービスを継続して運用することが可能な高い堅牢性を確保し、「ドコモメール」のアーカイブデータの信頼性・安全性を大幅に向上させたという。NTTデータは、今回採用された「プライベート・クラウドストレージ・ソリューション」を、他のクラウドサービスにも適用していく予定。
2015年01月16日IDC Japanは1月14日、国内ファイル/オブジェクトストレージ市場の2014年~2018年の予測を発表した。これによると、同市場の2014年の売上額は781億円、出荷容量は946PBと予測されている。同社によると、非構造化データを管理するストレージインフラとしては、これまではファイルストレージの利用が中心だったが、国内市場でもオブジェクトストレージの導入が増加してきているという。同社は、これらのストレージソリューションを「ファイル/オブジェクトストレージ市場」と定義している。同市場は、スケールアップソリューションとスケールアウトソリューションの2つのセグメントで構成されている。スケールアップソリューションには、汎用OSベースのファイルサーバとスケールアップファイルストレージが含まれ、スケールアウトソリューションには、スケールアウトファイルストレージとスケールアウトオブジェクトストレージが含まれる。同社は、今後、スケールアップソリューションからスケールアウトソリューションへのシフトが進むと見ている。今回の調査結果によると、2018年までの予測期間中、スケールアウトソリューションが市場の成長をけん引し、国内ファイル/オブジェクトストレージ市場の2018年の出荷容量は3751PBになると予測されている。ストレージシステムズマーケットアナリストの宝出幸久氏は「国内ファイル/オブジェクトストレージ市場においては、Software-Defined Storageの普及、オープンソースソフトウェアの影響力の拡大、クラウドサービスプロバイダーへのストレージ支出のシフトなどに留意すべき」と分析している。
2015年01月14日Canon U.S.Aは5日(現地時間)、新コンセプトのフォトストレージ「Connect Station CS100」を発表した。NFC(近距離無線通信)かWi-Fiを用いて、デジタルカメラなどから写真や動画データを転送・保存するというものだ。米国での発売は2015年6月で、価格は299.99ドル。Connect Stationは、2010年のキヤノンエキスポでプロトタイプが初めて展示され、2014年9月に日本でも開発発表されていた。Connect Stationは1TBのフォトストレージで、NFCやWi-Fiを経由して写真・動画をキヤノンのデジタルカメラなどから直接取り込める。SD/CFカードスロットとUSBポートを備えるため、NFCとWi-Fi非対応の機器で撮影した写真や動画もパソコンなしで保存可能だ。約150,000枚の写真、あるいは約70時間の動画の保存できるとする。取り込んだコンテンツはConnect StationとHDMI接続したテレビなどで鑑賞可能だ。また、会員制Webサイト「Canon iMAGE GATEWAY」を通じて、スマートフォンやタブレット、パソコンからConnect Stationに保存したコンテンツを閲覧できるだけでなく、ファイルのアップロード・ダウンロードもできる。外付けハードディスクとUSB接続してバックアップを取ることも可能。サイズはW155.6×D155.6×H51.1mm、重量は570g。対応するフォーマットはJPEG/MP4/MOV/AVCHD、RAWファイルはCR2のみ。Wi-FiはIEEE802.11b/g/nに準拠。操作用のリモコンが付属する。なお、Connect Stationは、米ラスベガスにて開催されている家電関連見本市「2015 International CES」のキヤノンブースにて展示される。
2015年01月07日エアーとサイオステクノロジーは12月16日、Google DriveおよびboxほかWebDAV対応クラウドストレージのデータを暗号化するゲートウェイソフトウェア製品「WISE Gateway」(ワイズゲートウェイ)の教育機関への販売において協業すると発表した。企業のクラウド利用の急激な増加に伴い、クラウド事業者は顧客の重要なデータやプログラムを守るために高度なセキュリティ環境を提供しているが、サイバー犯罪の高度化や悪質化に伴い、クラウドサービスを利用する企業が重大で深刻な被害にあう可能性も高まっており、より高度なセキュリティを望む声が増加している。こういった背景の中、ユーザ側でクラウド利用の際にセキュリティを高めることができるソリューションとしてクラウドアクセスセキュリティブローカ(Cloud Access Security Broker:CASB)という技術が注目されている。エアーが提供するCASBソリューション「WISE Gateway」を導入することによって、データはクラウドストレージに保存する前に暗号化され、暗号鍵はユーザ側で管理できるようになるためより高いセキュリティを確保することができる。今回の協業では、Google Appsなどの企業や教育機関への導入支援サービスや、様々なソリューションの提供などで実績を持つサイオステクノロジーが、「WISE Gateway」の導入を支援することで、教育機関の安全なクラウド利用を容易にし、より高いセキュリティ環境を実現する。両社の協業により、3年間で100団体への販売を計画している。両社は、今後も協業を深め、企業がクラウドを安心して利用できるソリューションの提供と販売を促進するとしている。
2014年12月17日容量や速度、インタフェースのみでストレージを語るのは、もはや時代遅れかもしれない。ストレージ業界においても特徴的な製品を世に出すコアマイクロシステムズの代表取締役 高橋晶三氏は、各業界・各分野・各用途に合わせたストレージを提供することが重要だと述べる。同社はクラウディアンの強力なパートナーであり、オブジェクトストレージの導入を容易にする「Cloudian HyperStoreアプライアンス」の開発・販売にあたって、豊富な経験に裏付けされたアドバイスを授ける存在でもある。両社は、どのような戦略をもってストレージ業界に潮流を起こすつもりなのだろうか。○今後のストレージは“メリハリ”が重要── コアマイクロシステムズのストレージについて教えてください高橋氏もともとは、ハードディスクや光磁気ディスクの評価や検査を行う装置を扱っていました。その後、ストレージシステム業界に参入し、RAIDシステムの自社開発を始めたのは1998年のことです。正直に言えば、リソースの問題もあって、私が考えていたストレージ製品は、なかなか開発することができませんでした。独自性の高い製品を開発できるようになったのは、それからしばらく経ってからのことです。例えば、最近話題になっており、当社の主力製品でもあるSSDストレージ装置の自社開発を開始したのは2003年です。2005年には、今で言う「ソフトウェアディファインド型」の構造を採用した、仮想化ストレージの開発に着手しました。つまり、汎用的なサーバを高速なストレージとして活用できるソフトウェアです。現在販売している製品は、当初から数えて三代目の技術に当たります。当初はSSDストレージもニッチな製品でしたので、高速かつ大容量のストレージを提供するため、米国ベンダーと提携してZFS系ストレージを開発しました。そして、2011年ごろからクラウディアンと提携し、3番目の主力製品となる広域分散型のオブジェクトストレージ製品の開発を開始しました。エンタープライズのIT環境に合わせて簡単にオブジェクトストレージを利用できるよう、フロントエンドとなるゲートウェイやアダプターも同時に開発し、統合ストレージ製品として展開しています。── 特徴的な製品を提供されていますね高橋氏私たちは、できるだけ“トンガッた”ものを提供したいという思いで開発を行っています。マーケットは小さくとも、認知されやすいものです。例えば、今でこそストレージのQoS技術は当たり前になってきていますが、私は7~8年ほど前から必要性を提唱してきました。つまり、アプリケーションの特性に合わせたストレージが必要であると、当初から考えていたのです。一部の業界を除いては、容量が大きくインタフェースやプロトコルが適合すればよいと考える傾向があるようですが、決してそのようなことはありません。すべてを網羅できるオールマイティなストレージなど、この世には存在しません。例えば、レイテンシーとアベイラビリティを同時に追求することはできないのです。私は、ストレージ製品に“メリハリ”を付けるべきだと考えています。それにより、各業界やアプリケーションに合わせて、効率がよく価格も最適化されたストレージを提供できると考えています。本橋氏オブジェクトストレージに限っても、同じことが言えます。ある業界では、非常に高速なオブジェクトストレージを求め、またある業界では、性能よりも安価で大容量なオブジェクトストレージを求めます。クラウディアンがオブジェクトストレージを“ソフトウェア”として提供しているのは、ハードウェアの性能を選び、使い分けることで“メリハリ”が付き、各業界に対応した製品を投入できるためです。しかし、私たちにはハードウェアの経験とノウハウが不足していました。そこで、高橋氏に協力を仰ぎ、さまざまな知識を提供していただいています。コアマイクロシステムズは、私たちにとって先生のようなものです。私たちのこれからのチャレンジは、どの業種にどのような製品を提供していくか、どのようなストレージがマッチするのかという点にあります。高橋氏今や、サーバの力を使えば何でもできるという時代になりました。私たちが注力すべきも、ソフトウェアだと確信しています。○オブジェクトストレージは広域分散型であることが最大のポイント── オブジェクトストレージの注目ポイントは高橋氏オブジェクトストレージは、ブロックストレージ、ファイルストレージに次ぐ第三世代の技術と言えます。クラウディアンのように、オブジェクトI/Oに特化した製品もあれば、ブロックI/OやファイルI/Oを取り込んだ製品もあります。コアマイクロシステムズにおいても、こうしたユニファイド型のストレージ製品は計画段階にあります。世の中には、500種類ほどのファイル形式があると言われています。構造もサイズも異なる非定型のデータが大多数を占めるようになり、これを効率よく保存するためにオブジェクト指向のデータ管理技術が登場しました。ファイルストレージでは限界があったためです。もちろん、世の中には高度な並列処理で高速かつ大容量を実現する分散ファイルシステムが存在します。しかしそれは、特殊な学術用途などに用いる高価なもので、一般企業に適したものではありません。オブジェクトストレージが最大の価値を生むのは、上位層から共通インフラとして用いる広域なエンドポイントにおける活用だと考えています。トランザクションやスループットは求めず、確実性と大容量性を重視する部分です。本橋氏複数のデータセンターに分散したり、地域冗長を図ったりする用途ですね。エンタープライズにおいては、複数のプライマリストレージから共有するセカンダリストレージにも適しています。高橋氏オブジェクトストレージは巨大な地下貯水槽のようなもので、地上にあるさまざまなアプリケーションやプライマリストレージから管が伸びているという姿が想像できますね。管の先端には、さまざまなフィルターが付けられており、好きなように味付けして“飲む”ことができます。企業にとって、データを持つことは勝利につながります。巨大なクラウドベンダーがパブリッククラウドサービスを提供するのも、膨大なデータを預かることで、加工や分析、配信といったさまざまなサービスを提供できるようになるためです。一般企業においても同様で、社内の膨大なデータを蓄積するところから、競争力を付けることが可能になるのです。本橋氏従来のエンドポイントストレージと言えばテープでしたが、使いたい時にすぐ活用することは困難でした。そうした膨大なデータをオンラインで使えるようにするのが、オブジェクトストレージと言えるでしょう。高橋氏オブジェクトストレージは、安価で大容量という面に目が向きがちですが、もしこれが閉じたシステムで、用途が限られるのだとすれば価値は半減します。オブジェクトストレージの持つ「広域性」「分散性」こそが、最も注目すべきポイントなのです。○コアマイクロシステムズはCloudianパートナーを繋ぐ“くさび役”── コアマイクロシステムズとクラウディアンは、どのような協業体制を敷いているのでしょうか本橋氏当社が2014年9月に発表した「Cloudian HyperStore Readyプログラム」は、ハードウェアパートナーのみならず、アプリケーションやサービス、周辺機器等を扱うベンダーやインテグレーターとのパートナーシップを強化するものです。コアマイクロシステムズさまを含めたハードウェアパートナーは、自社のハードウェアにCloudianをプリインストールし、“認定アプライアンス”としてエンドユーザーへ提供します。また、アプリケーション/サービス/周辺機器等のパートナーは、独自の製品やサービスと組み合わせて、ソリューションパッケージとして販売することも予定しています。ユーザーにとっての最大のポイントは、すでに述べたように、さまざまな業種や用途に合わせたCloudianソリューションを入手できるところにあります。そもそも、インターネットサービスにとっては使い慣れた「S3互換のAPI」でも、一般ユーザーにとってはハードルが高い場合もあります。パートナー各社のゲートウェイやサービスを組み合わせることで、容易に導入・活用できるCloudianへと生まれ変わるのです。コアマイクロシステムズとの協業において特徴的なのは、他のパートナーに対してもソリューションを提供していただいている点にあります。高橋氏再販パートナーが、顧客にCloudianやCloudianアプライアンスを提案しても、そのままでは適用しにくいケースがあります。そこで当社が、どのようなハードウェアを選ぶべきか、どうすれば最適なシステムが構築できるかといったノウハウを提供し、間接的にCloudianの導入を支援するのです。また、フロントエンドソフトウェアなどを開発されているテクノロジー・パートナーに対しては、そのアプリケーションにCloudian側をどう最適化すべきかといった技術支援を行います。本橋氏Cloudian自体は、特別な業界やニーズへの対応を目指した製品ではありません。つまり、フラットな“ストレージインフラ”です。だからこそ、逆に各パートナーはCloudianを使うことで各業界・分野に特化したソリューションを作ることができるのです。コアマイクロシステムズには、Cloudianを最適な形で届けるためのノウハウと知恵を授けていただくと同時に、当社と他のパートナー、あるいはパートナーどうしを繋ぐ“くさび役”を担っていただいています。このようなパートナーどうしが協力しあうエコシステムが大きく育つことこそ、私たちの目指すところです。高橋氏クラウディアンは、私の考えや提案に賛同すればすぐに吸収し、場合によっては製品に反映してくださいます。そうした俊敏性は、ぜひ学ぶべきところだと感じています。目に見える身近なところで開発している親近感も相まって、互いに成長していける貴重なパートナーだと感じています。
2014年12月12日ネットワークインフラの普及により、オンラインストレージの利便性も高まってきた。WindowsでもOneDriveをシームレスに使えるため、複数のWindowsデバイスを使っているユーザーはますます便利に感じているだろう。だが、後方互換性を重視する場面では、使いにくい部分も残っている。今回はOneDriveをドライブとして扱うTipsを紹介しよう。「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。○OneDriveフォルダーに対応できないケースとはWindows 8.1からOneDriveを重視する設定が増えてきた。その1つが、デスクトップアプリやWindowsストアアプリでファイルを保存する際の既定フォルダーである。従来はローカルのドキュメントフォルダーが用いられていたが、Windows 8.1の既定はOneDriveに変更された。多くのアプリケーションは問題なく動作するが、問題は一時的にデスクトップへ保存したファイルや、動作が異なる古いアプリケーションを使う場合である。また、コンテキストメニューの「新規作成」からファイルを作成した場合、ドキュメント/OneDriveフォルダーに移動する手間が発生しまうこともあるだろう。1つの対策として、OneDriveフォルダー(内にある任意のフォルダー)をショートカットファイルとして作成し、コンテキストメニューの「送る」に入れることもできる。だが、この場合のアクションは「移動」ではなく「コピー」になるため、ファイル管理が煩雑になってしまうはずだ。○OneDriveフォルダーをドライブとしてマッピングそこで思いつくのが、OneDriveのドキュメントフォルダーをドライブとしてマッピングする方法だ。今回は「subst.exe」コマンドを使用する。subst.exeコマンドは、パスを仮想ドライブとしてアクセスするため、DOS時代から引き継がれてきたコマンドの1つだ。コマンドの引数(コマンド名の後に記述するオプションやファイル名など)は、1つめに割り当てるドライブ名、2つめにパスを指定する。今回の例では、OneDriveのドキュメントフォルダーを「Xドライブ」にマッピングした。エクスプローラーで「PC」を開くと、そのXドライブを確認できるはずだ。なお、マッピングした仮想ドライブを削除するにはオプション「/d」を使用する。今回の例なら「subst x: /d」と実行すればよい。subst.exeでマッピングした仮想ドライブは、PCを再起動すると解除されてしまう。さまざまな対処法があるのだが、今回はスタートアップフォルダーにバッチファイルを作成する方法を紹介する。以下、メモ帳で入力する内容(ドライブ名やパスは環境に合わせて変更してほしい。)@echo offsubst x: "C:\Users\kaz\SkyDrive\ドキュメント"なお、旧SkyDrive時代(OneDriveの前身)は、Web上のOneDriveをネットワークドライブとしてマッピングできたが、今回OneDriveで試したところ、正しく動作しなかった。阿久津良和(Cactus)
2014年12月12日企業間ファイル転送アプライアンス市場でベンダーシェア1位(*1)を誇るトライポッドワークス株式会社は、2014年11月に「企業におけるファイル転送やオンラインストレージの利用実態」に関するレポートを発表した(*2)。同レポートによると、社外に向けたファイル転送の手段は未だに9割以上がメール添付となっている。その一方で、ファイルサイズの制限や拡張子による送受信の遮断やZIP暗号化の手間など、メール添付によるファイル転送には様々な課題が挙げられている。この課題の対策として利用が広がっている手段が、ファイル転送やオンラインストレージサービスである。本記事では、同レポートを発表したトライポッドワークス株式会社 代表取締役社長 佐々木 賢一氏に話を伺い、企業間ファイル転送のこれからと、その為に同社が取り組む「GIGAPOD API」について解説する。*1:2014年9月11日発行「ITR Market View:ファイル共有・転送/コンテンツ管理市場2014」*2:調査レポート「企業におけるファイル転送とオンラインストレージの業務利用と期待」○コンシューマー向けサービスを業務で使用することのリスクメール添付では送受信できない大容量ファイルの転送手段として利用されるファイル転送・オンラインストレージサービス。コンシューマー向けであれば、無料から気軽に利用できるサービスも多い。今回のレポートでは、これらコンシューマー向けのサービスが、ビジネスの現場においても利用が進んでいる実態が明らかになった。だがこの現状を「セキュリティの観点からは、非常に危険な状態と言わざるを得ません」と佐々木氏は警鐘を鳴らす。コンシューマー向けサービスを業務で使用する場合、以下のようなリスクが存在する。・「誰が、何時、何処に、何を送ったか」が分からないアクセス制限もなく、送受信の管理もできない状況で利用されてしまうと、社内のファイルは持ち出し放題となってしまう。・ITリテラシーが高い従業員ばかりが利用するとは限らないかつて、中央官庁の内部情報がクラウドサービス上で公開状態になるという事件があった。初期設定が「全て公開」だったことに気が付かないまま利用を続けていたことが原因。ITに慣れていない人が利用する場合、このような事故が起きてしまう可能性がある。・利用規約がビジネスの利用にそぐわない一部のコンシューマー向けサービスでは、アップロードされたファイルの所有権は運営会社にあることが規約に明記されている。さらにこれらの規約は、運営側の都合でいつでも自由に変えられてしまう。ビジネス上の重要なファイルを預けるには危険である。「企業が業務で利用するには、安全で堅牢なシステムである必要があります。そのためには、やはりコンシューマーサービスではなく、ビジネス用のサービスを利用すべきです」(佐々木氏)○APIの活用により様々なシステムと連携が可能に「私たちは、ファイル転送やオンラインストレージサービスの提供をはじめて8年になります。その間に、お客様のご要望も随分と変わってきました」(佐々木氏)かつてと比較すると、業務で利用する基幹システム、CRMや各種クラウドサービスなど、企業がビジネスで利用するシステムの数や種類は格段に増えた。「これからのファイル転送やオンラインストレージは、これら様々なシステムやサービスと、同じセキュリティ基盤の上で連携していくことが求められます。そのために私たちは、アプリケーション開発ベンダーからクラウドサービス事業者まで機能の追加にGIGAPODを利用できるAPIの提供を行っています」(佐々木氏)GIGAPOD APIには、認証、ユーザー情報、ファイル参照、アップロード、リンク作成・取得などの機能がある。これらを用いて、各種システムやサービスにオンラインストレージとしての機能を付加することができる。また、GIGAPOD APIによってコマンドを操作し、バックアップなどを自動化することも可能だ。○安全で堅牢なファイル転送&オンラインストレージがワークスタイルの変革をもたらす日々進歩するIT技術。しかしメールのアーキテクチャーには、大きな変化がほとんどない。かつてはテキストばかりだったメールも、今では画像や圧縮ファイルなどが添付されるようになり、今後それらは更に大容量になることだろう。誤送信による情報漏洩などセキュリティの観点からも、もはやメール添付によるファイルの送受信には限界が近づいている。「ファイル転送やオンラインストレージが様々なサービスやシステムと連携することができれば、利用の幅が広がりワークスタイルそのものが大きく変わることでしょう。そのためにも、是非とも多くの方にGIGAPOD APIを体験していただきたいと願っています」(佐々木氏)
2014年12月08日トライポッドワークスは、企業向けオンラインストレージ「GIGAPOD(ギガポッド)」の新しいバージョン「GIGAPOD 4」を12月1日にリリースしたと発表した。GIGAPODは、インターネット上で大容量のファイル転送・ファイル共有を行える企業向けのビジネス・コミュニケーション基盤。 アプライアンス、ソフトウェアパッケージ、SaaSの多様なサービス提供が可能。GIGAPOD 4では、AES-256bitによるデータ暗号化に対応したほか、64ビットOSに対応。 RedHat Enterprise Linux(x86 64)、および、CentOS(x86 64)に対応することで、より高速な処理を実現した。また、自動バージョンアップに対応し、管理者の権限で有効・無効が可能であるため、企業のシステムにあわせた設定を行うことが可能。そのほか、アプライアンスモデル「Type-L」のハードウエアを機能面/性能面で強化。処理性能を向上(前モデル比:約3倍)したほか、ストレージ容量を増量(前モデル320GBから500GB)。一方で、消費電力の低減(前モデル比:約半分)やファンレスによる静音性の向上を図っている。
2014年12月01日イメーションは、iPhoneの外部ストレージとなる「LINK Power Drive」を12月5日に発売する。同製品にデータを移行することで、iPhoneのストレージ不足を解消できる。価格はオープンだが、市場想定価格は16GBが税込9,800円前後、32GBが同12,800円前後、64GBが同17,800円前後。「LINK Power Drive」は、内蔵のLightningケーブルをiPhoneに接続し、iPhoneから専用アプリ「Imation LINK Power Drive」を使って、iPhone内の写真・動画などを転送・保存できる外付けメモリ。同製品内に保存した動画などのコンテンツはiPhoneに移動させることなく、ストリーミング再生することも可能。また、3000mAhのバッテリーを搭載しており、外出時の補助電源としても使える。ただし、充電使用可能容量は2700mAh。さらに、iOSデバイスへの充電はデータ転送中も行える。主な仕様は以下の通り。ストレージは、16GB、32GB、64GBの3種を用意。サイズ/重量は縦64mmx横73mmx高さ21mm/重量は112g。対応機種はiPhone 5s/5c/5、第5世代iPod touch(これらはMFi認証取得)。iPhone 6/6 Plus、iPad、iPad mini(Lightning搭載機種)は同社で動作確認済み。PC対応環境はWindows XP / Vista / 7 / 8 /8.1、Mac OS X 10.1以降。
2014年11月22日センチュリーは20日、映像再生機器からの出力を直接USBストレージにキャプチャできる、HDMI/アナログ動画レコーダー「カンロクHD」を発表した。11月21日に発売し、価格はオープン、店頭予想価格は17,280円。映像入力はHDMIとアナログ(RCAコンポジットまたはコンポーネント)、音声入力は3.5mmミニジャックを搭載する。HDMIパススルー出力に対応しており、例えばゲーム機を接続してプレイ動画をキャプチャするときでも、送信遅延や反応遅延が少ない。本体前面のUSBポートに接続したUSBメモリやUSB HDDに記録し、キャプチャ(録画)の開始は本体前面の「REC」ボタンを押すだけ。キャプチャ形式は映像がH.264/MPEG-4 AVC形式、音声がAAC形式だ。キャプチャ解像度/フレームレートは、HDMI入力時が1080p(1,920×1,080ドット/30fps)、および720p(1,280×720ドット/60fps)、アナログ入力時が720×576ドット/60fpsとなっている。ビットレートは最大16,000kbps(1080pと720p)。本体サイズはW132×D102×H35mm、重量は約150g。アナログ入力(映像がRCAコンポジットまたはコンポーネント、音声がRCA LR)を行う、専用アナログ接続用ケーブルが付属する。
2014年11月20日