コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)とコンバース アディクト(CONVERSE ADDICT)のコラボレーションスニーカーが登場。2017年11月10日(金)に発売される。ベースとなったのは、60年代のヴィンテージディテールを追求しながら、機能面も充実させた「CHUCK TAYLOR」のハイカットスニーカー。シャープなシルエットのトウキャップ、大きな星マークと2つの小さな星マークが横に並んだ三ツ星デザインのヒールラベルなど、クラシカルなデザインが魅力だ。さらに、温度調整素材を採用したアッパーや高機能なインソール&アウトソールを搭載し、機能性も兼ね揃えている。今回は、コム デ ギャルソンとコラボレーションすることで特別なデザインに。側面に施された、シリコン製の「CDGロゴ」がポイントだ。またソールやアンクルパッチをブラックにすることでシックに仕上げた。カラーはナチュラルとブラックの2色展開となっている。【詳細】コム デ ギャルソン×コンバース アディクト発売日:2017年11月10日(金)価格:28,000円+税取り扱い:コム デ ギャルソン青山店、コム デ ギャルソン直営店9店舗、ドーバーストリートマーケットギンザほか【問い合わせ先】コンバースインフォメーションセンターTEL:0120-819-217
2017年11月03日トリコ・コム デ ギャルソン(tricot COMME des GARÇONS)が2018年春夏コレクションを発表した。
2017年11月02日渡辺淳弥によるジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS)は、パリ医大のホールを会場に2018年春夏コレクションショーを開催した。自然界に存在する不思議で興味深い形状を服に落とし込む、というコンセプトで服を制作しているが、今シーズンは特に独特のボリュームを出したり、複雑な形状を生み出すカッティングの妙を見せている。多くのアイテムで、マリメッコ(Marimekko)のインテリア用ファブリックを使用。特にグラフィカルなモノクロームのモチーフは、造形的なフォルムのアイテムに非常にマッチし、筒状の空間があるドレスや円を飾ったドレスなど、精巧な作りを強調して見せていた。ヘアスタイルをパンキッシュにすることで、エッジーなイメージを演出しているが、ボタニカルモチーフのファブリックによるアイテムが、全体の雰囲気を優しい方向に導き、その相反するものとの同居が逆に心地良さを生み出している。迷彩モチーフのアイテムはオリジナルファブリックによるもので、ボンディングにすることで独特の張りがもたらされ、フォルムは彫刻的。戦闘服用の生地という迷彩への先入観は薄れて、グラフィカルなものとして、そして自然と結びついたものとして目に入ってくるから不思議だ。
2017年10月11日二宮啓によるノワール ケイ ニノミヤ(noir kei ninomiya)は、ヴァンドーム広場のコム デ ギャルソン社のショールームを会場に2018年春夏コレクションショーを開催した。今シーズンは、黒の使用部分を最小限に抑えながら、黒を最大限に想起させる、というコンセプトでコレクションを構築し、ストレートのイメージを念頭に置いて制作したという。黒でトリミングしたプリーツのオーガンジーを通したドレスや、プリーツのオーガンザを黒いベルトに通したドレスは、一切ミシンを使用しない縫い目の無い服で、溜息が出るほどの繊細な美しさを見せる。黒のコードでトリミングしたPVCのジャケットも、黒を強烈に印象付けるから不思議だ。ハンドニットのビニールチューブ製ハーネスを合わせたセットアップや、ニットと合成皮革のハーネスをリベットで繫いだトップスなど、実験的なアイテムの他に、合成皮革のリボンを巻いて花のように表現したライダースなど、このブランドらしい装飾性豊かなものも。後半に登場した、チュールをリベットで留めたトップスや、オーガンジーを巾着のようにしながら黒のベルトにリベットで留めたアイテムは、独特のボリューム感と軽やかさを漂わせ、PVCとオーガンジーを花の形にして集積した最後の2点のドレスの美しさと迫力には、観客は圧倒されるばかりだった。
2017年10月11日川久保玲によるコム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)は、パリ16区内のロシア大使館を会場に2018年春夏コレクションを発表した。テーマは「マルチディメンショナル・グラフィティ」。他のアーティストの作品を組み合わせて、グラフィティを立体的に見せる、というコンセプトのもとにコレクションを構築。使用されたイメージは、ルネッサンス期の画家アルチンボルド、漫画家・イラストレーターの高橋真琴、戦国時代の水墨画家、雪村といったアーティストたちの作品群。それらをフィーチャーするという形ではなく、1つの素材と捉えてカットアップし、ポルカドット、フローラルプリントのファブリックや、布を何層にも重ねて裂いたものなどを組み合わせている。独自のボリューム感と立体感を作出し、凹凸あるグラフィティ(落書き)が完成していた。さらに小さなプラスチック製のオモチャを集積した装飾をコーディネートして、ナイーヴな側面も加えるが、それが一種ダークな世界観を生み出しているから不思議だ。何気なしに目にしてきたイメージが、想像だにしない形状で現れると新鮮なショックを覚えるが、今回のコレクションはそれを巧みに利用したともいえ、コム デ ギャルソンらしいマジックともいえるのかもしれない。
2017年10月11日ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS)の2018年春夏コレクションが、パリ・ファッション・ウィーク5日目の2017年9月30日(土)に発表された。ナチュラルでほんわかした印象を受けた。スタッズチョーカーやトゲトゲのヘッドピース、レザーのライダースジャケットなどで、一見パンクロックを感じさせつつも、北欧デザインのような優しいボタニカルモチーフ、有機的なラインデザインが揃い、日常に取り入れやすいカットソーやTシャツワンピース、シャツなどが多かったからだ。序盤のキーワードは3Dドレス。うねるようなライン、スクエア型のモノグラムなど、グラフィカルなプリントテキスタイルの上に3Dの要素がのる。渦のように深く掘った穴、無数の空洞、地面と水平の突起、半円形型のこぶ。ドレスのいたるところに散りばめられ、見たこともない超立体的なドレスが完成している。続くのは、模様に合わせたカッティングとテキスタイルの重なりを楽しむピース。スクエア型モノグラムのコートは、モチーフに合わせて直角のショルダー。ウェーブ模様のコートには丸みのある肩回り。ドット柄のトップスは裾もラウンド型にカッティングされ、ボーダーTシャツはサイドを三つ編みのように生地を編み込み、模様に合わせてドレープを作る。青々とした木々に溶け込めそうな、オリジナル迷彩柄の登場とともに、興味関心は円形にシフト。円形パーツをパズルのように組み合わせたコート、ワンピースが揃う。卵のような丸みとぷっくりと膨らんだフォルムは、なんとも女性的で可愛らしい。半円と円形パーツをコンビネーションさせたドレスは、背中に蝶々が止まったように4つの羽が広がり、幸せな気分にさせてくれる。
2017年10月03日コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)は、2017年9月13日(水)から10月9日(月・祝)までの期間、大阪・阪急うめだ本店9階にて、期間限定ストア「black market COMME des GARÇONS」を開催。コム デ ギャルソンが“闇市”をテーマに行う「black market COMME des GARÇONS」は、百貨店での開催は今回が初となる。デザイナーの川久保玲がデザインした90年代アーカイブの復刻モデルをはじめ、限定ウェアやインテリア用品まで、全て“黒”のアイテムを30種類以上のラインナップで展開する。中でも注目なのは、コム デ ギャルソンの反骨精神の代名詞ともいえる穴の開いたニット「HOLE SWEATER」の復刻だ。1980年代初頭に発表し「ボロルック」と揶揄されたこの復刻ニットは世界初登場となる。限定色ブラックの人気アイテム「PVCクラフトペーパーバッグ」や、大きなバックルをアクセントにしたトートバッグ、1980年代に川久保玲が作った家具シリーズ「COMME des GARÇONS furniture」より、椅子「ARCHIVE CHAIR1」も登場する。【詳細】コム デ ギャルソン black market COMME des GARÇONS期間:2017年9月13日(水)~10月9日(月・祝)場所:阪急うめだ本店9階祝祭広場住所:大阪府大阪市北区角田町8番7号■アイテム例 ※すべて数量限定販売・PVCクラフト ペーパーバッグ 限定カラーブラック 11,340円・バックル トートバッグ 6,480円・ARCHIVE T-SHIRT1 13,500円・ARCHIVE T-SHIRT2 10,260円・ALPHA MA-1 73,440円・ARCHIVE CHAIR1 102,600円・HOLE SWEATER 37,800円・MOUNTAIN PARKER 36,720円・SHELLPARKER 25,920円【問い合わせ先】阪急うめだ本店TEL:06-6361-1381(大代表)
2017年09月16日コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)が“闇市”をテーマにしたポップアップショップ「black market COMME des GARCONS」を、10月9日まで阪急うめだ本店 9階 祝祭広場にてオープンしている。全国の百貨店では初開催となる同ポップアップ。1990年代に発表された川久保玲デザインのアーカイブが復刻モデルで登場する他、限定ウエアやインテリア用品など、30種以上の黒いアイテムが数量限定で用意される。1991年に製作された名作Tシャツを忠実に復刻した「ARCHIVE T-SHIRT1」(1万2,500円)と「ARCHIVE T-SHIRT2」(9,500円)や、人気のPVCクラフトペーパーバッグの限定カラーとなるブラック(1万500円)、大きなバックルがアクセントのトート(6,000円)、超人気アイテム「ALPHA MA-1」(6万8,000円)、1980年代に川久保玲が手掛けた幻の家具シリーズから「ARCHIVE CHAIR1」(9万5,000円)などがラインアップ。さらに、伝説のニットを復刻した「HOLE SWEATER」(3万5,000円)や、新アイテム「MOUNTAIN PARKER」(3万4,000円)、「SHELLPARKER」(2万4,000円)が世界初公開される。
2017年09月14日コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)は、「トレーディングミュージアム・コム デ ギャルソン(TRADING MUSEUM COMME des GARÇONS)」の新店を2017年9月1日(金)六本木・東京ミッドタウンにオープン。また同日より、原宿・GYRE内の「トレーディングミュージアム」もリニューアルオープン。通常店舗と異なるコム デ ギャルソンの発信地「トレーディングミュージアム・コム デ ギャルソン」のテーマは、「過去の価値あるもの、今のもので、且つ他に無いもの、洋服に限らずアートや美しいもの、それらをTRADEする場」であると、デザイナーの川久保玲は語る。六本木店と原宿店は”双子のような存在”と位置付けられ、どちらも通常店舗とは異なるコム デ ギャルソンの世界観を発信していく。それぞれの店舗では、コム デ ギャルソンを筆頭に、コム デ ギャルソン・オム プリュス、コム デ ギャルソン・シャツ、ザ・ビートルズ・コム デ ギャルソン、ブラック・コム デ ギャルソン、ノワール ケイ ニノミヤなどオリジナルブランドを展開。六本木店はこれに加え、コム デ ギャルソン・ガールも取扱う。円柱&曲線を活かした開放感のある空間六本木の新店、そしてリニューアル後の原宿店の目玉となるのは、コム デ ギャルソンが作り出す新しい空間だ。天井が高く白を基調とした開放感のある店内には、円柱型のオブジェが多数並ぶ。この円柱は間仕切りのような役割を果たし、その円柱オブジェの中で一つのブランドを丁寧に紹介する。足を踏み入れると、そのブランドの世界観に包み込まれるような安心感がある。気に入ったブランドのトップス、ボトムス、アウター、小物を同時にチェックできるので、ゆったりと買い物を楽しむことができる。また、円柱オブジェが所狭しと並ぶ店内は、迷路のような楽しさもある。通路はくねくねとうねるように曲がり、オブジェの中の洋服ははっきりと見えない。そのため、オブジェにたどり着くと「ここはコム デ ギャルソンのブースか。」「ここにはコム デ ギャルソン・オム プリュスが揃っている」と、ショッピング中に驚きと発見があるのが面白い。コム デ ギャルソンのエッセンスが詰まった海外ブランド「トレーディングミュージアム・コム デ ギャルソン」両店では、オリジナルブランドのほかに、インポートも取扱う。ゴーシャ ラブチンスキー(Gosha Rubchinskiy)やクリストファー ネメス(Christopher Nemeth)、モリー ゴッダード(Molly Goddard)、ウォルター ヴァン ベイレンドンク(Walter Van Beirendonck)など、タイムレス、インディペンデントといったキーワードのもと選ばれたブランドが揃う。特に六本木店は、他のセレクトショップでは見られないほどたくさんのアイテムが揃っている。象徴的であるのは、ユニークなTシャツを揃えたTシャツコーナー。カラフルなウォルター ヴァン ベイレンドンクのTシャツは円柱状のオブジェに、アートのように飾られる。ザ・ビートルズ・コム デ ギャルソンやクリストファー ネメス、ゴーシャ ラブチンスキーなどのTシャツも、その周辺に揃い、様々なコーディネートを考えながらショッピングを楽しむことができる。コム デ ギャルソンのアーカイブ展示また、新作だけでなくアーカイブ作品を通して、コム デ ギャルソンの歴史を感じられるのも両店舗の魅力。六本木店には、雑誌『SWITCH(スイッチ)』コム デ ギャルソン特集にて表紙を飾った2015年春夏コレクションより3点をピックアップ。「Rose and Blood(薔薇と血)」のキーワードが反映された、真っ赤なピースが並ぶ。原宿店には、芸術作品のようなコレクションピースを発表する起点となった、2014年春夏コレクションにフォーカス。アートピースのような迫力ある3点の洋服に出会うことができる。両店舗ともに、このアーカイブ展示は内容を変えていく予定。訪れる度に、新しいコム デ ギャルソンの歴史に触れられるかもしれない。コム デ ギャルソン・シャツ復刻シャツ&アート展示も「トレーディングミュージアム・コム デ ギャルソン」のキーワードである「過去の価値あるもの」を表現するものとして、コム デ ギャルソン・シャツの2000年春夏、2001年春夏コレクションからパッチワークシャツを復刻発売する。また「洋服に限らずアートや美しいもの」というテーマで選ばれた、アーティストグッズの展示も六本木店で行う。オープニングを飾るのは、レディー・ガガのシューズデザインを手掛けたとして注目を浴びる館鼻則孝だ。館鼻のシューズと共に、書籍も展示販売される。【ショップ詳細】【ショップ詳細】■TRADING MUSEUM COMME des GARÇONS@ミッドタウンオープン日:2017年9月1日(金)住所:東京都港区赤坂9-7-4東京ミッドタウン ガレリア1階TEL:03-6804-6607FAX:03-6804-6631営業時間:11:00~21:00敷地面積:約300㎡■TRADING MUSEUM COMME des GARÇONS@GYREリニューアルオープン日:2017年9月1日(金)住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 2FTEL: 03-3486-8590
2017年09月04日コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)の複合ストアが、西武池袋本店に新しくオープンする。出店日は2017年8月4日(金)。今回のストアは、2016年8月にリニューアルオープンした5階メンズフロアの複合ショップと、3階インターナショナルキャラクターゾーンの「トリコ コム デ ギャルソン」に続く、西武池袋本店内で三つ目の拠点となる。店内には「コム デ ギャルソン ウィメンズ」「コム デ ギャルソン・コム デ ギャルソン」に加え、複合ショップで取り扱われるのは初となる「ブラック・コム デ ギャルソン」の3ブランドが展開される。「ブラック・コム デ ギャルソン」は、コム デ ギャルソンのアイコン力ラーであるブラックを基本としたアイテムを多く展開しており、シャツやパンツなど幅広いアイテムが手頃な価格で揃うラインとなっている。【詳細】コム デ ギャルソンオープン日:2017年8月4日(金)展開場所:西武池袋本店4階 婦人服フロア 南ゾーン住所:東京都豊島区南池袋1-28-1展開ブランド:コム デ ギャルソン ウイメンズ、コム デ ギャルソン・コム デ ギャルソン、ブラック・コム デ ギャルソン
2017年07月29日川久保玲によるコム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME des GARCONS HOMME PLUS)は、劇場・コンサートホールであるパリのサル・ワグラムを会場に2018年春夏コレクションを発表した。ランウェイには赤・黄・青・緑のスポットライトがめまぐるしく当たり、モデルたちはスパンコールのジャケットをまとって踊るように歩き回る。まるでクラブのような演出だったが、それはあくまでも演出であり、コレクションテーマは「中身が大事」。ファッションは軽いものではなく、深いものであるとし、本来内側にあるものも工夫して作る姿勢を見せている。そのため、タグが表に縫い付けられたジャケットや、レース地を表に、ライニングにプリンス・オブ・ウェールズチェックを用いたジャケット、色鮮やかな刺繍生地を表に、ライニングにチェックを用いたジャケットなどが登場。ライニングをデザインするという逆の発想を貫いている。スカルプチャーアーティストのモナ・ルイゾンとのコラボレーションによるソフトビニール製人形を配したジャケットは、販売を予定しないショーピースとして見せている。中身が大事としながらも、表向きは非常に華やかでデコラティブ。それは逆説的でアイロニカルで、コム デ ギャルソンそのものだった。
2017年07月02日トリコ・コム デ ギャルソン(trict COMME des GARÇONS)の2017-18年秋冬コレクションが発表された。今シーズンは、様々な次元でのミックスが気分のよう。鍵となるのは、レッドやグリーンのタータンチェック生地だ。バイアスカットしたタータンチェックの布を何枚もつなげたドレスや、異なる柄のチェック生地を繋ぎ合わせて組み立てたコートが、コレクションの特徴的な要素を集合したような形で現れた。ニット1つをとっても、同様のことが言える。後半に登場したパープルのセーターは、フロントの装飾部分に2種類のケーブル編みが用いられている。微妙に色の濃度の異なる糸を使用した点にも、混合のモチーフがこっそりと表現された。また、ウールのタータンチェックやニットを中心とした重量感ある素材の裏で、秋冬にしては軽やかなエレメントが多く散りばめられたことも重要なポイントだ。透けるオーガンザにはヴィンテージ風の花柄がプリントされ、ストレートシルエットのワンピースに。ニットの上には、サクランボやブドウといったフルーツのイラストが躍るように配置され、コレクションにガーリーで、軽快な雰囲気をもたらした。また、ウールの織物やタータンチェックなどの厚い素材を、柄としてオーガンザにプリントしたデザインの手法も印象的だ。よく見ると、縁かがりの糸までが柄となってプリントされている。このように、異素材を異素材の上で表現するという複雑なミックスまで披露され、コレクションは重層的なハーモニーを奏でていた。
2017年04月02日トリコ・コム デ ギャルソン(tricot COMME des GARCONS)が2017-18年秋冬コレクションを発表した。
2017年03月30日二宮啓によるノワール・ケイ ニノミヤ(noir kei ninomiya)が、コム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)のショールームを会場に2017-18年秋冬コレクションのミニショーを開催した。コレクションテーマは「花」。黒を強調させる色として、今回初めて赤が登場した。フェクファーのパーツをリングで繋いだブルゾンや、チェーンステッチでビニール素材を繋いだ綿入りのブルゾンなど、このブランドらしい凝った作りのアイテムが登場するが、デイリーユースなアイテムとして機能しそうなワンピースやブルゾンも見られ、新しい局面を見せた。しかし眼を凝らしてみると、ライダースにはチェーンが縫い込まれ、フードコートにはマクラメ編みが施されている。どのアイテムにも手作業の緻密さが感じられた。棘の付いた茎を模したテープ状の素材にカットオーガンジーのテープを通したバラモチーフのジャケットは、うっとりさせるような美しさ。最後は、メタリックPVCシートを折り紙状に畳んで花のようにしたケープコートとドレスが登場。これまでの独自の世界観を保ちながら、発表体数を増やして見応えのあるコレクションとなった。
2017年03月16日渡辺淳弥によるジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME des GARCONS)は3月4日、リュクサンブール公園に程近い薬科大学を会場に2017-18年秋冬コレクションショーを行った。T・レックス(T. Rex)の楽曲が流れる中、タータンチェックのアイテムをまとったカラーヘアのモデルたちが登場。「一般的ではない造形と、ファッションにおいては一般的とされるアイテムとの融合」を目指し、家具用の素材やロココ柄のジャカード素材、レオパード柄の起毛素材など、整合性の無いファブリックを巧みに繋ぎ合わせている。特にパープルや赤のレオパード素材はパンキッシュなイメージを醸し出していた。一点一点が独特のボリュームを見せるものの、ボンディング素材を使用するのではなく、ベースの素材に別素材のパーツをアップリケして張り感を出している。立体的・幾何学的なアイテムについては、フォルムを保つために裏側の要所要所にパネルを重ねて縫い、一段と手の込んだ作品となっていた。最終ルックでユニオンジャックのイスが描かれたホワイトシャツが登場したが、これはロンドンの家具デザイナー、ジミー・マーティン(Jimmie Martin)とのコラボレーション。今シーズンは、ロンドンと家具と音楽がイメージソースになっていたようだ。
2017年03月09日川久保玲によるコム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)が3月4日、パリ・モンマルトルの麓にある劇場、エリゼ・モンマルトルを会場に2017-18年秋冬コレクションショーを行った。コレクションテーマは「the Future of Silhouette」。未来のシルエットを独自の解釈で造形的に表現した。使用された素材は、フロッキー加工シートやラミネートシート、リサイクルフェルト、中綿素材など、織られていない“アンファブリック”なものばかり。大きな作品ではシルエットの維持が難しくなるが、軽い素材には芯地を用いて張りを出し、重い素材には樹脂で固めた土台を用いている。シリコンでレース模様を描いたドレスや、ドレープパーツを飾ったクラフト紙のドレスなど、独創的な作品で構成。それぞれがテーマを共有しない、個別に存在するアイテムに見えるものの、巨大なシルエットという共通項だけで互いに響き合っている。モデルのアンナ・クリーヴランド(Anna Cleveland)によるダンスを交えた動きも独特で、コレクション全体に物語性を感じさせた。たった18体ではあったが、強烈な世界観を頭に焼き付け、不思議な余韻を残す結果となった。またパリコレクション会期中には、5月4日からNYメトロポリタン美術館で開催される回顧展「Art of the In-Between(間の技)」のプレス発表も開催され、展覧会への期待を大いに募らせた。
2017年03月09日コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)の2017-18年秋冬コレクションが、パリ・ファッション・ウィーク5日目の2017年3月4日(土)に発表された。ドレスの上に不規則に並ぶこぶ。大きく膨らんだもの、小さくさりげなく存在するもの、様々な凹凸がドレスの上に存在している。もちろん女性らしさを感じさせるような、身体のラインに即してものではなく、太ももあたりでいきなりくびれたり、ボリュームの欲しくないはずのウエスト辺りで膨らんだり。不規則で気まぐれな動線が身体上を走り、今まで見たことのあるもの・繰り返される出来事とは異なる新しいものを作り出す。球体が連なったもの、菱形や三角形のピースが並んだもの。その唯一無二の形状を作り上げる構成要素そのものも多種多様である。素材は、厚手のフェルト風のもの、ペイントを施した起毛素材、レース、段ボール紙のようにシワ加工を施したものなど、統一感なくあらゆる方面から寄せ集まったという具合で、形状だけでなくテキスタイルもバリエーション豊かだ。彫刻またはアートピースのような最新ルックをかろうじで服らしい服に見せるのは、ウエストラインに配されたベルベットリボンやレザーのベルトだ。彼らの存在が腰の位置を示し、ファッションであることを改めて気付かせてくれる。他と一線を引いたのは、フィナーレにかけて登場した服らしい2ピース。1つは溶接で様々なパーツを貼り付けたような、上半身がメルティングしている黒いロングコート風のもの。そしてもう一つは、ラストルックを飾ったホワイトコットンのドレスで、他の硬質なピースとは異なり、ポンポンと跳ね動き女性らしい可憐さを身に着けている。
2017年03月08日ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS)は、パリ・ファッション・ウィーク5日目の2017年3月4日(土)に2017-18年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。タータンチェックのスカート、網タイツ、逆立てたヘアスタイル。今季のジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソンは、パンク・ロックの要素に溢れ感情に強く訴えかけてくる。目の周りを強調する濃いアイメイクとハードなレザーチョーカー、ブラックのレザーブーツ。そして、スリムパンツまたはミニスカートでタイトにまとめたボトムスと、メッシュトップス、イギリス国旗付きのカットソーといったインナーが、幾何学的パーツを並べた‟イガイガ・トゲトゲ”のアウターの強さを強調する。アウターは、三角形や円、またCの文字のように切り抜かれたパーツを組み合わせたもので、切り裂かれたシャツのように部分的に穴が空いたり、垂れ下がったりしている。パーツごとに異なる色柄が配されたものもあり、レオパード、ブラックレザーといったパンク・ロックを象徴するパターンに混じって、和柄のようなボタニカルモチーフやアンティーク調の花柄、グレン・チェック、千鳥格子などクラシカルなものも揃っている。中盤からは、ライダースジャケットやミリタリージャケット、トレンチコートなどが登場。‟イガイガ・トゲトゲ”アウター同様に、アーム部分に様々な素材がパッチワークされてるのだが、鋲が打たれたり裂かれたりはしていない。またタータンチェック地にプリーツを施したドレスは、きれいなドレープを描いていてエレガントにさえ映る。過激な色使いとフォルムで強烈なインパクトを与えるからこそ、隠された上品さはより一層上質でクリーンなものに感じられる。
2017年03月07日川久保玲によるコム デ ギャルソン・シャツ(COMME des GARCONS SHIRT)が、ヴァンドーム広場のショールームを会場に2017-18年秋冬コレクションのショーを開催した。パイピングやアップリケ、刺繍などで顔を描いたシリーズでスタート。ユーモラスでナイーヴな雰囲気は、前日に発表されたコム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME des GARCONS HOMME PLUS)のコレクションと相通じる。ジャカードで顔を描いたニットプルも中盤に登場。一見迷彩柄のように見えるポップな水彩画風のプリントのシャツのシリーズでは、ピンストライプと組み合わせたものや、壁紙のようなフローラルプリント地をスリーブに配したものが見られた。前後の身頃の丈が違うシャツのシリーズでは、前身頃が二重になったものや、Tシャツ身頃になっているものなど、ストリートウェア的解釈を見せる。サーフボードのようなモチーフをアップリケしたシャツは、どことなく享楽的なイメージ。ペイズリーやフラネルなど、様々な素材をパッチワークしたシャツには、グラフィカルでポップなジャカードカーディガンをコーディネート。コム デ ギャルソン・シャツ ボーイ(COMME des GARCONS SHIRT BOY)のパートでは、オーバーサイズのパッチワークシャツや、カラーブロックのニットプル、ベースボールシャツなどが登場し、より一層若さを感じさせた。ピーコートやダッフルコート、綿入りのパーカ類もオーバーサイズで、Aラインのような丸みを帯びていたのが印象的。
2017年02月07日渡辺淳弥によるコム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME des GARCONS JUNYA WATANABE MAN)は、ポルト・ドゥ・ヴェルサイユにある展示会場と展示会場をつなぐ渡り廊下で2017-18年秋冬コレクションのショーを開催した。ベーシックなアイテムに機能性を加味し、同ブランドらしい表現方法で身体をプロテクトする服の制作を目指したという。今シーズンは特にザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)とのコラボレーションが多く、既存のザ・ノース・フェイス製品をカスタマイズしたものや、ザ・ノース・フェイスに制作依頼をしたものなど、様々なアイテムが見られた。ザ・ノース・フェイスのバッグのパーツを配したワークシャツやブルゾンなどには、プリンス・オブ・ウェールズチェックや千鳥格子のバギーパンツをコーディネイトして、ストリートスタイルとスーツの要素をミックス。フード付きのスウェットには、スリーブにダウンを入れ、ニットジャージーのパンツにはライダースパンツのようなヒザ当てのディテールが付けられ、プロテクト機能をプラス。カーハート(Carhartt)とのコラボレーションも見られ、レザーのポケットを配した異素材ミックスのブルゾンや、ライダースジャケットのようなキルティングスリーブのブルゾンなどが登場。それぞれにコーデュロイのパンツが合わせられていたのが印象的。その他にも、ヴァン(VAN)とのコラボレーションのヴァンジャケットも見られ、その意外性に驚かされる。コレクション全体としては、コラボレーションアイテムが目立ってはいたが、たとえコラボレーションをしても素材使いとカッティングがコム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マンそのものだった。
2017年02月07日コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME des GARCONS HOMME PLUS)の2017-18年秋冬コレクションショーの会場は、数々のオートクチュールのショーが行われてきたホテル・ウエスティンのボールルーム。コレクションタイトルは「ボーイフッド(Boyhood)」。「嫌なことの多い世の中にあって、少しでも良かった時代を思い出して欲しい」という川久保玲の願いが込められている。粘土細工の型のようなパーツ、ポップなプリント、ホイップクリームのような立体モチーフなど、少年時代をイメージさせる要素が随所に散りばめられていた。ジャケットとバギーパンツのセットアップには、バッサリとカットされたシャツとベストをインナーに合わせ、現在(嫌なことの多い現代)と過去(良かった少年時代)を表しているかのよう。バックサイドがカットされたラメのジャケットなども登場。身頃が二重になったジャケットや、二着のジャケットを繋ぎ合わせたかのようなジャケットなど、どれも二面性が感じられるものばかり。粘土細工の型のようなラバー製のパーツは、恐竜や車、機関車などを象り、シャツのヘムやレースアップシューズ、ジャケットを飾る。特に大きなパーツがバックに取り付けられたジャケットは、強いインパクトを残した。キャンディダ・アルバレス(Candida Alvarez)によるポップなプリントや、ジャケットのバックサイドを飾ったスコット・ホーヴ(Scott Hove)によるシリコン樹脂製モチーフなど、アーティストたちとのコラボレーションも、楽しさだけではない、ダークな側面を呼び起こし、コレクションにアクセントを加えていた。
2017年02月07日フェンディ(FENDI)が洗練されたバッグ「ドットコム」のニューファミリーとして、1月より新作のスモールレザーグッズの販売を開始する。ボクシーなフォルムが特徴のバッグ「ドットコム」に続くコンパクトなミニサイズの「ドットコム クリック」に新たな仲間が登場した。スリムな見た目に反して収納力の高さが特徴のラウンドジップウォレットには、5つのポケットとジップポケット、そして8つのカードケースが完備されており、少し長めのファスナープルも特徴だ。また、モダンなクラッチには細いロングチェーンが付属しており、実用的なデイリーウエアからスーパーフェミニンなドレススタイルにまで幅広く活躍する。スモールレザーグッズには「ドットコム」シリーズの特徴であるキルティングのラムレザーと、アイコニックでグラフィックな丸いスタッズがあしらわれており、フックにはAからZまで選べるミンクファーがあしらわれたアルファベットチャーム「ABクリック」を飾ることでオリジナルのカスタマイズが楽しめる。「ドットコム」スモールレザーグッズはフェンディ直営店と公式デジタルブティックにて購入が可能だ。
2017年01月22日2017年5月、ニューヨーク・メトロポリタン美術館のコスチューム・インスティチュート(Costume Institute)特別展として「川久保玲 / コム デ ギャルソン展(Rei Kawakubo / Comme des Garcons)」が行われることが決定、発表された。特別展に存命のデザイナーとして選ばれるのは、1983年のイヴ・サン=ローラン(Yves Saint Laurent)に続き2人目だという。特別展では、1981年に川久保が初参加したパリコレクションから現在までの作品を約120点展示するそうだ。年代順ではなく、テーマごとに並べることを予定しており、川久保のこれまで行ってきた境界と境界の間にあるものへの強い興味を探求していくという。展示されるマネキンたちは人の目と同じ高さに配置され、柵なども設置しない予定だ。コスチューム・インスティチュートのキュレーターであるアンドリュー・ボルトン(Andrew Bolton)曰く「川久保玲はこの40年で最も重要で影響力のあるデザイナーの1人だ。彼女は私たちにファッションは絶えず続く創造、再創造、異種混交性のある場所であることを再考させ、この時代の美学というものを定義してくれた。」とのことだ。また川久保は「私はこれまで確立された価値や慣習、一般的に普通とされるものを拒みながら新しいデザインの考え方を常に追い求めてきました。表現の方法として融合、不安定、未完成、除去、そして意図の欠如を最も重要なものとしてきました。」とコメントしている。開催を祝う恒例のメット・ガラ(MET GALA)は2017年5月1日に行われる予定。川久保をはじめ、ケイティ・ペリー(Katy Perry)、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)、アナ・ウィンター(Anna Wintour)らが参加するとされている。※本記事は (引用元:に許可を得て、翻訳・執筆を行っております。
2016年11月16日コム デ ギャルソン・コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS COMME des GARÇONS)の2017年春夏コレクションが発表された。黒と白を基調とした世界に現れる、ジャケット・シャツ・フレアスカート・クロップドパンツ。コム デ ギャルソン・コム デ ギャルソン好きなファンであれば、デイリーワードローブであるはずの‟定番”ピースたちが、今季はアートピースのような特別なものへと昇華している。小さな丸襟のブラックワンピースは、膝が隠れるほどの丈感で本来であれば上品な洋服。しかし今回は、フラワー模様をパンチングするように施し、さらにシースルーのアームカバーを添えた。この透明な空洞の中には、コットンやクロスペーパーが詰め込まれ、ファッションアイテムというより芸術作品のような印象。光沢あるタフタのワンピースにはスパンコールをたっぷりと、またテーラードジャケットには刺し子のような細やかな刺繍を施して、活躍の場を日常から特別なシーンへと移している。また、数枚レイヤードしているように見えるギミックなデザインも特徴的。ブラックジャケットの下にインナーを忍ばせたように見えるルックも、実は1枚のトップス。ジャケットを裏返しにするように、背中部分をおなかの辺りに配置し、前身頃をカーディガンを羽織るように重ね合わせることで、ぱっと見ではわからない複雑な構造を作り上げている。黒と白の世界に投じられる、刺激的な色彩。レーヨンベルベットのブルーパンツは、波打つように揺れ動き、星のように光沢を放つ。また、ボタニカルモチーフの刺繍パンツも、オレンジやグリーン、ブルーなどが一枚の中で顔を出し、異国なムードを醸し出している。
2016年11月06日トリコ・コム デ ギャルソン(trict COMME des GARÇONS)の2017年春夏コレクションは、ロマンティックで軽やか。チュールやレースといった、透け感のある素材が主役を担い、春風のように穏やかな空気を運んでいる。始まりはチュールのトップスから。うねるように胸元で波打つ生地、その下から繊細なレースや花模様が並んだプリーツ地、スパンコール刺繍が顔を出している。合わせたスカートは、様々なシースルー地をランダムに重ねたもので、一部分をラウンドカットしたり、模様違いに繋ぎ合わせたり、ギャザーを寄せて変形させたりして、豊かな表情を創り出している。中盤から登場するブラック&ホワイトのルック。このクラシックウェアも、今季は軽快な印象だ。ロングコートは麻を交えたコットンで作り上げ、シャツにはナイロンオーガンザを用い、刺繍を全面にあしらった。キュプラとレーヨンを合わせた丸襟ジャケットは、なめらかな触り心地で‟早く春になって纏いたい”といった衝動へと繋げる。淡く柔らかなムードは大きく広がり、ディテールへも。多くの装いにはフリルがあしらわれ、胸元や袖口、ぺプラム辺りを彩る。テープで描いた花模様やカット刺繍、爽やかなホワイトのステッチも好印象で、フェミニニティをドラマティックに見せてくれる。序盤に提案されたリボンのニット、シースル地に浮かび上がるウールのモチーフはどこか懐かしく、心をほっこりとさせてくれる。
2016年11月06日トリコ・コム デ ギャルソン(tricot COMME des GARCONS)が17SSコレクションを発表した。
2016年11月03日コム デ ギャルソン・コム デ ギャルソン(COMME des GARCONS COMME des GARCONS)が17SSコレクションを発表した。
2016年11月03日コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)のデザイナー川久保玲にフィーチャーした展覧会が、アメリカ・ニューヨークにあるメトロポリタン美術館で開催される。会期は、2017年5月4日(木)から9月4日(月)まで。日本を代表するビッグメゾン、コム デ ギャルソン。その挑戦的でアヴァンギャルドなデザインが注目を集めるブランドだ。展覧会には、彼女の1981年のパリデビューコレクションから、最新の2017年春夏コレクションまで、約120体のルックが登場。東洋と西洋、男性性と女性性、過去と現在といった二項対立を乗り越えるような先進的な挑戦の姿勢を展示する。展示されるマネキンは、観覧者の目の高さに設置。従来の美術館のような、展示と見る人の距離が取り払われ、物理的障壁がない状態で洋服を楽しむことができる。【概要】Rei Kawakubo / Comme des Garçons会期:2017年5月4日(木)〜9月4日(月)場所:メトロポリタン美術館住所:1000 5th Ave, New York, NY 10028 アメリカ合衆国Rei Kawakubo (Japanese, born 1942) for Comme des Garçons (Japanese, founded 1969). "Body Meets Dress - Dress Meets Body," spring/summer 1997. © Paolo Roversi
2016年10月25日ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、パリ・ファッション・ウィーク5日目の2016年10月1日(土)に発表された。昨シーズン数学的なアプローチによって生まれた、多角的なウェア。これが、軽やかなシースルー素材となりバージョンアップされている。エプロンのように前だけのもの、クロスするように布地を重ねたもの、アシメトリースカート状のもの、ポンチョ型のもの。フォルムは様々だが、しかし今季これは主役ではないようだ。シーズンヒロインは、その内側に包み込まれた洋服たち。それらがいくつもの文化を持ち込み、対比し溶け合い、予想外のストーリを綴っている。編タイツにカラーTシャツ、シルバーパンツやロゴ入りパッチワークパンツ、スタッズ付きカーゴパンツ。パンク・ミリタリー・バイカー…と色々なテイストが交差する。そこに小花柄ワンピースに見られるフェミニニティ、テーラードジャケットを主役にしたフォーマルまでが投じられ、無秩序な世界が築き上げられている。全体的にまとまりのあるものではないが、‟透け透けトゲトゲ”の鎧を外せば、ストリートに馴染むのは事実。ショー半ばでアウターを脱ぎ捨てる演出が設けられていたが、事実浮かび上がったのは、スウェットトップスを腰回りをタイトにしたドレスや、ギャザーを寄せたTシャツなど、女性らしいアレンジが加えられたデイリーウェアであった。とにかく駆け抜けるような爽快感のあるランウェイショー。多文化が交わる様は街の縮図を見ているかのようで、いろんなバックボーンの人々に一気に出会ったような充実感で心が満ちた。
2016年10月12日コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、パリ・ファッション・ウィー5日目の2016年10月1日(土)に発表された。キーワードは「Invisible clothes」だという。ここ数シーズン、ファッションシーンではビックサイズが一つの鍵を担っている。大きすぎる肩、長すぎる袖。通常では考えられない位置に凹凸を持たせた、変形型ビッグフォルムを最新ルックとして打ち出すブランドもある。川久保玲が作る、ビッグフォルムはこれらとは大きくかけ離れている、巨大だ。身幅はモデルの3倍ほど(それ以上のものも)あるし、肩周りは羽のように左右に広がっているものもある。腰・肩といった曲線的な要素はほぼほぼ視野には入っておらず、あるときは直線的に、またあるときは頭上部分でカーブラインを描いていることも…。これらの言葉を並べるととても奇想天外、オブジェのように映るが、コレクションピースはクラシックとフェミニティを含んだ、やはり洋服である。ブラックのドレス風ルック。よく観察してみると、シャツの上にジャケット、さらにコートを羽織って…といった具合に、解体されたドレスが幾重にもレイヤードされている。間には白いフリルも挟んでいて可愛らしいし、裾はベルベット地に切替が施され洒落ている。また、船長のようなハットを被ったブラックルックは、ドレスを3段に重ねたような構造。腕は出せてはいないものの、パフスリーブ型の袖は存在しているし、こちらも同様にフリルでデコレーションだ。円形型のルックは、腕周りが大きなだけで身体を通す中央部分はウエストシェイプ。デフォルメされているもののラウンド型の襟もあしらわれ、少女性も香らせている。ビニールのようなシースルー素材のアタッチ、液状のペイントがされたコルセット風ディテール。透け感やランジェリーライクなど、細部にはシーズンの流れを汲んだ要素が溢れている。ナイキとのスニーカーでスポーツテイストを差すのは予想外だが、日常に寄り添ったテクニックでとても好印象だ。
2016年10月12日