現在、東京近郊だけでも『ライオンキング』『アラジン』『アナと雪の女王』『美女と野獣』をロングラン上演中で、さらに4月には『オペラ座の怪人』、5月には新作『ゴースト&レディ』の開幕を控える劇団四季。大作ミュージカルをいくつも同時にロングランできるこの強さを支えているのが、「スターの知名度に頼らず、真の実力を持った俳優たちが、深いテーマ性のある作品を上演する」という劇団の基本姿勢であり、その上演スタイルを確立したのが『ジーザス・クライスト=スーパースター』だ。創立70周年を記念し、そんな「劇団四季ミュージカルの原点」たる同作が、本日2月16日(金)に東京・自由劇場で開幕する。作品の生みの親は、『キャッツ』『オペラ座の怪人』の作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーと、『ライオンキング』の作詞家ティム・ライスのコンビ。彼らが共に20代だった頃に生み出したロック・オペラを元に、劇団四季の創設者・浅利慶太はオリジナル演出とは全く異なるふたつの舞台、[ジャポネスク・バージョン]と[エルサレム・バージョン]を生み出した。昨年6月に上演されて好評を博した前者に続き、本日開幕するのは後者。日本式様式美の要素を取り入れた前者とは打って変わって、舞台上にイスラエルの荒野を出現させる。描かれるのは、イエス・キリスト(ジーザス・クライスト)が十字架にかけられるまでの7日間。圧政に苦しむ民衆に新しい教えを説いて「救い主」「神の子」と讃えられるジーザス、彼を愛しているがゆえに裏切ることになる弟子のユダ、ジーザスに献身的な愛を注ぐマグダラのマリア、ユダヤ教の司教カヤパ、ローマ帝国の総督ピラト……。ジーザスを巡って交錯するさまざまな苦悩や祈りが、ジーザスの《ゲッセマネの園》、マリアの《私はイエスがわからない》、ユダの《スーパースター》といった名曲の数々によって綴られていく。1970年代に発表された作品だが、鮮烈な音楽と演出は、今なお熱く胸に響くに違いない。なお、東京公演の前売りチケットは既に完売。4月より京都公演、6月より全国公演が予定されている。文:熊田音子<公演情報>劇団四季『ジーザス・クライスト=スーパースター』[エルサレム・バージョン]【東京公演】2024年2月16日(金)~3月24日(日)会場:自由劇場※前売券完売【京都公演】2024年4月20日(土)~6月2日(日)会場:京都劇場【全国公演】2024年6月29日(土)開幕公式サイト:
2024年02月16日その並外れた歌唱力と存在感を武器に、劇団四季在団中には『ジーザス・クライスト=スーパースター』『オペラ座の怪人』など、退団後は『レ・ミゼラブル』『エリザベート』『ダンス オブ ヴァンパイア』などの大作に次々と主演する一方、『モーツァルト!』『ヘアスプレー』といった数々の話題作にも重要な役どころで出演している山口祐一郎。日本ミュージカル界に欠かせない俳優として君臨し続ける山口の新たな魅力を、『~ヴァンパイア』『ヘアスプレー』ほか多数の出演作でタッグを組んできた演出家・山田和也が引き出すトーク&コンサート『Yuichiro & Friends』が、本日1月6日(土)にシアタークリエで開幕する。山口と共演経験があり、気心の知れた実力派キャストが日替わりでゲスト出演するのも話題のひとつ。石川禅、浦井健治、大塚千弘、今拓哉、涼風真世、中川晃教、平方元基、平野綾、保坂知寿、吉野圭吾の計10名が毎回4人ずつ、組み合わせも様々に登場する。セットリストは今のところ、「傑作ミュージカルの数々のナンバーは勿論、これまでに聴いたことのないジャンルも登場予定」としか明かされていないが、本アプリ掲載の 山口・平方・平野のインタビュー() によれば、山口が「山田さんのアイディアにびっくり」し、平方と平野も「『えっ!?』ってなった」ナンバーがあるとのこと。また、ゲストごとに構成が変わり、1月18日(木)昼の部からは新たな楽曲も盛り込まれることが発表されている。山口は「各回4名のフレンズと僕が登場して、一体、何通りのセットリストになるのでしょうか……。色々な組み合わせで毎回楽しみです。お迎えする僕達が想像つかないのですから、お客様はきっとドキドキわくわくその瞬間を楽しめるのではないでしょうか! 何が起こるかわかりません!」とコメントを寄せている。日本ミュージカル界の“帝王”が仲間たちと共に繰り広げる、歌もトークも何が飛び出すか全く分からないコンサートとは、まさに生の醍醐味が詰まった公演と言えそうだ。上演時間は2時間45分程度の予定(途中休憩あり)。文:熊田音子<公演情報>『Yuichiro & Friends-Singing! Talking! Not Dancing!-』演出:山田和也出演:山口祐一郎石川禅 浦井健治 大塚千弘 今拓哉 涼風真世 中川晃教 平方元基 平野綾 保坂知寿 吉野圭吾(50音順/日替出演)※公演期間中の1月18日(木)から、一部セットリストが変更になります。【東京公演】2024年1月6日(土)~26日(金)会場:シアタークリエ【大阪公演】2024年2月3日(土)・4日(日)会場:大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティチケット情報:()公式サイト:
2024年01月06日今年7月14日に創立70周年を迎えることを記念し、2023年から24年にかけて、代表作や再演リクエストの多かった人気作を数多くラインナップしている劇団四季。本日6月22日(木) には自由劇場にて、1973年の日本初演以来いく度となく再演されているミュージカル、『ジーザス・クライスト=スーパースター』〔ジャポネスク・バージョン〕が開幕する。同劇団が、「スターの知名度に頼らず、真の実力を持った俳優たちが、深いテーマ性のある作品を上演する」という現在のスタイルを確立した「劇団四季ミュージカルの原点」、と胸を張る名作だ。作曲は『オペラ座の怪人』『キャッツ』のアンドリュー・ロイド=ウェバー、作詞は『ライオンキング』『アイーダ』のティム・ライス。巨匠たちが共にまだ20代だった頃、イエス・キリスト最後の7日間をロック音楽によって綴った本作は、ふたりの出世作にして記念すべきブロードウェイ・デビュー作でもある。1970年にコンセプトアルバムとして発表され翌年のブロードウェイで初演されて以降、世界各地で様々なプロダクションが誕生しており、近年だとロンドンでオリヴィエ賞リバイバルミュージカル作品賞に輝いたティモシー・シーダー演出版や、日本でラミン・カリムルーらが出演したコンサート版が記憶に新しい。劇団四季には、共に創設者・浅利慶太の手による〔ジャポネスク・バージョン〕と〔エルサレム・バージョン〕(1976年初演)のふたつがあり、本日開幕するのは前者。舞台上を大八車が行き交うなか、歌舞伎風メイクを施した俳優たちが、和楽器が加わった音楽に合わせて躍動する独創的な演出は、かつてロンドンで上演された際にも高い評価を獲得した。なお、傾斜舞台によって舞台上にイスラエルの荒野を再現した〔エルサレム・バージョン〕も、同じく70周年記念の一環として来年2月に上演される予定。浅利演出の神髄と言われるふたつの『ジーザス・クライスト=スーパースター』、ぜひこの機会にあわせて楽しみたい。文:熊田音子<公演情報>劇団四季『ジーザス・クライスト=スーパースター』〔ジャポネスク・バージョン〕2023年6月22日(木)~7月16日(日)会場:東京・自由劇場※前売券完売公式サイト:
2023年06月22日7月12日より、東急シアターオーブにて『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』が上演中だ。出演はブロードウェイと韓国で活躍するマイケル・K・リー、そしてブロードウェイやウエストエンドでも屈指の人気を誇る世界的スター、ラミン・カリムルーら。シアターオーブではこれまでも海外のアーティストとともに創りあげるコンサートシリーズを積極的に制作してきたが、今回も世界の第一線で活躍する大スターたちと、日本を代表するミュージカルスターの共演で贈るゴージャスなドリームステージになっている。……と紹介するのは簡単だが、このコロナ禍において、海外キャストを招聘しての上演は多くのハードルがあったことは想像に難くない。その困難を乗り越えての、待望の開幕だ。静かな客席からも無言の熱気が吹き出しているような、一種独特の高揚感がある。作品は『オペラ座の怪人』『キャッツ』などで知られる天才作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーと、『アラジン』『美女と野獣』などの作詞家ティム・ライスが、まだ20代前半で生み出した、彼らにとっての出世作。キリストが十字架に掛けられるまでの7日間をロックサウンドと疾走感あるストーリーで描き出す本作はミュージカルシーンに衝撃を与え、1971年の初演から半世紀たつ今もなお、世界中で上演され続けている不朽の名作だ。舞台上には、鉄骨で立体的に組まれた無骨な、しかし照明で鮮やかに表情を変えていくセット。工事現場の足組のようにも、ジャングルジムのようにも見えるその上に点在するバンドがおなじみのオーバーチュアを奏でる。その音楽が最高潮に盛り上がるフレーズで、まばゆい照明の中、メインキャストが勢ぞろいするカタルシス。鳥肌が立つ感覚。ここから、ロイド=ウェバーの名曲たちが、世界レベルの実力派キャストによって怒涛のように歌われていく。ジーザス役:マイケル・K・リー撮影:渡部孝弘ジーザス役:マイケル・K・リー撮影:渡部孝弘ジーザス役は、韓国系アメリカ人としてブロードウェイ、また近年では韓国でも活躍するマイケル・K・リー。レザーのパンツ、白いTシャツにストールを巻いただけのシンプルな衣裳ながら、知性と品の良さを感じさせるジーザスだ。透徹な歌声は鋭くも哀切。自身の思いとは裏腹に暴走していく信者たちの中で苦悩する“人間”ジーザスの姿……しかしながらやはりほかの人とは違い“神の子”であるカリスマ性もある両面が、その歌声、立ち姿から自然と伝わる。イスカリオテのユダ役:ラミン・カリムルー撮影:渡部孝弘一方、ユダ役は2019年のシアターオーブ版初演でも同役を演じたラミン・カリムルーが続投。ロンドンの『オペラ座の怪人』25周年記念公演で主役ファントムを演じるなど、名実ともに世界トップクラスの人気スターが、ジーザスを愛しながらも裏切る難役を今回も深みのある歌声と熱いパッションで魅せた。ラミンとマイケルの相性も良く、お互いぶつけ合う感情のボールがどんどん膨らんでいき、物語が進むにつれ熱が高まっていくのがわかる。マグダラのマリア役:セリンダ・シューンマッカー撮影:渡部孝弘ほか、ウエストエンドの『レ・ミゼラブル』ファンテーヌ役などで知られるセリンダ・シューンマッカーがマグダラのマリア役、ブロードウェイの『アラジン』でタイトルロールを務めるテリー・リアンがペテロ役、アンナス役はブロードウェイでも同役を務めたアーロン・ウォルポールと、世界のミュージカルファンが羨む贅沢なキャストが、さすがの実力で魅了していく。中でもロベール・マリアン(モントリオール、パリ、ウエストエンド、ブロードウェイの4都市で『レ・ミゼラブル』ジャン・バルジャンを演じる名優である)は、ジーザスに罪がないと思いつつも群衆の声に押され彼の磔刑を宣告するピラト役。怒りにも似た悔恨と無力感を全身から漂わせる、圧巻の演技と歌唱だった。客席に座っているだけで、ワールドクラスの歌唱力、表現力に殴り倒されそうだ。シモン役:柿澤勇人撮影:渡部孝弘だが、対する国内勢も負けていない。自身のデビュー作が『ジーザス~』だったというシモン役の柿澤勇人は、最近の彼の活躍をみるといささか役が小さすぎる気もするが、ジーザスを熱狂的に崇める十二使徒のひとりを熱く演じ、ソロナンバーでもパワフルなシャウトで存在感をアピール。ユダヤ教の大祭司カヤパの宮原浩暢は迫力ある低音で、ジーザスを追い詰めていく立場の人間を見事に演じた。そしてヘロデ王役の藤岡正明がその美声と軽快なパフォーマンスで場をさらう爽快さ! もともとヘロデは本作のトリックスター的存在だが、錚々たる来日勢がさんざん熱いパフォーマンスを魅せたあと、1曲で確実に印象を残した藤岡の頼もしさに、日本ミュージカル界も凄いぞと嬉しくなった。今、生のライブエンタテインメントの素晴らしさを感じとるのにこれほどぴったりの作品はない『~in コンサート』と言っても、もともと全編音楽で綴られている作品であるので、カットされている部分はなく、『ジーザス・クライスト=スーパースター』の冒頭からラストシーンまで全て上演される。しかもキャストはきちんと役を生き、これはもうしっかりミュージカルを見たのと同じ満足度。もちろんどこを切り取っても圧倒される歌唱力の持ち主ばかりなので、アンドリュー・ロイド=ウェバーの天才的音楽の素晴らしさを存分に味わえるのは間違いないが、だがあえて「これはもはやコンサートではない」と言いたい。演出はマーク・スチュアート。振付家としても活躍する彼の演出は、ステージ全体で“物語のうねり”を感じさせるもので、単なる音楽の良さ以上の物語性を伝えてくれる。そしてその“うねり”を生み出しているアンサンブルキャストの歌唱、ダンスも見ごたえがあった。振り返れば2019年10月のシアターオーブ版初演の際は、わずか4日間の公演期間のうち1日が、首都圏の鉄道会社が計画運休を決めるほどの大型台風直撃にぶつかり公演中止に。『ジーザス~』とは直接の関係はないが、ラミン・カリムルー出演の今年5月のコンサートは、すでにキャストが来日し準備を進めていたにもかかわらず、直前に3度目の緊急事態宣言が発令されたため全公演中止になった。今回も都内は4度目の緊急事態宣言がまさに本作の初日である7月12日から発令された。綱渡りのような状況だったに違いない。それでもこれだけの豪華キャストが世界から集い、開幕した。困難の中、力強く花開いたこの『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』――今、生のライブエンタテインメントの素晴らしさを感じとるのにこれほどぴったりの作品はないだろうし、後々まで語り継がれるステージになることも、間違いない。『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』出演メンバー最前列左から藤岡正明、柿澤勇人、ラミン・カリムルー、マイケル・K・リー、セリンダ・シューンマッカー、宮原浩暢(LE VELVETS)、階段手前からテリー・リアン、ロベール・マリアン、アーロン・ウォルポール撮影:渡部孝弘公演は7月27日(火)まで東急シアターオーブにて上演。7月31日(土)から8月1日(日)には大阪・フェスティバルホールでも上演される。取材・文:平野祥恵撮影:渡部孝弘マイケル、ラミン、セリンダのサイン入りチェキをプレゼント! ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=d5cd159f-0afd-4a4b-a42f-ee723edfd093&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。『ジーザス・クライスト=スーパースタ― in コンサート』【東京公演】2021年7月15日(木)~7月27日(火)会場:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11F)【大阪公演】2021年7月31日(土)~8月1日(日)会場:フェスティバルホールチケット情報
2021年07月19日『ジーザス・クライスト=スーパースタ― in コンサート』が7月15日(木)から27日(火)まで開催される。本作は、ミュージカル界の⻤才、アンドリュー・ロイド=ウェバーの初期作品『ジーザス・クライスト=スーパースター』をコンサート形式で上演する作品で、2019年の初演は⽇本初となるオリジナル言語である英語での上演、そして世界のミュージカル・スターたちによる夢の共演が大きな話題となった。その待望の再演は、ジーザス役に、ブロードウェイで活躍し現在は韓国ミュージカル界のトップスターとして絶大なる人気を誇るマイケル・K・リー、ユダ役に、ウエストエンドをベースとして世界中に多くのファンを持つラミン・カリムルーが初演に続き出演。さらにセリンダ・シューンマッカー、ロベール・マリアン、アーロン・ウォルポール、テリー・リアンと豪華キャストが来日する。⽇本人キャストは柿澤勇人、宮原浩暢(LE VELVETS)、藤岡正明。出演者のひとりである柿澤勇人に話を聞いた。またこの作品の出演者になれることが嬉しい──『ジーザス・クライスト=スーパースターinコンサート』に出演が決まっていかがですか。僕にとってはすごく思い入れのある作品ですし、日本では劇団四季に戻らない限りは携わる機会のない作品だと思っていたので、これはなにかの縁だと感じています。しかも出演者はマイケル・K・リーやラミン・カリムルーをはじめすごい方たちばかり。きっとコテンパンにされるんだろうなと思っています(笑)。『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』出演メンバー最前列左から藤岡正明、柿澤勇人、ラミン・カリムルー、マイケル・K・リー、セリンダ・シューンマッカー、宮原浩暢(LE VELVETS)、階段手前からテリー・リアン、ロベール・マリアン、アーロン・ウォルポール撮影:渡部孝弘──コテンパンにされますか。はい。「やっぱりすごい人はいっぱいいるんだな」と落ち込むことが多々あるだろうなと思いますね。以前、『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2018』というコンサートでノーム・ルイスやジョン・オーウェン=ジョーンズとご一緒したときも、落ち込んで落ち込んで(笑)。今回も同じようなことになるかもしれないですが、それでも自分の表現の糧にはなると思っています。技術面でも内面でも、学ぶことは多いんじゃないかな。──最初におっしゃった「思い入れのある作品」というのは、劇団四季でのデビュー作だからということですか?はい、それが一番大きいです。演者としても、スタッフとしても、参加した作品ですしね。携わっている期間が長かったんですよ。──スタッフとしても参加されたのですか。劇団四季の研究生の時に〈ジャポネスク・バージョン〉のスタッフワークをしました。それが僕にとっての初舞台でしたね。そして〈エルサレム・バージョン〉が初めて出演した作品です。その時はアンサンブルでした。だから劇団四季でも思い出がたくさんある作品ですし、僕はこの作品が本当に好きなんです。だからまたこの作品の出演者になれることが、やっぱり嬉しいです。いつも、今日を一生懸命生きられればいいと思っている──この作品は、曲をピックアップして歌うのではなく、衣装、道具、セットの転換は無いもののオーバーチュアからカーテンコールまで全幕演奏されるものです。そこはどのように思われますか?もともと『ジーザス・クライスト=スーパースター』(以下、舞台版)も、曲と曲との間に芝居を挟まない、歌だけでつないでいくスタイルの作品ですからね。ただ、舞台版は目がいくつあっても足りないような演出なので、今回のコンサート版のシンプルさは、逆にお客様の想像が膨らみやすいかもしれないと思っています。歌は間違いなくうまいわけなので、完全にアンドリュー・ロイド=ウェバーの音楽に集中して楽しんでいただけますし、ミュージカルが好きな人たちには絶好の機会なんじゃないかな。──歌だけでみせていくことを柿澤さんご自身はどう思われていますか?僕は本当はお芝居なしっていうのは苦手なんですよ。でも今回は本当に素晴らしい役者が揃っているので、きちんとハマれば面白いことになると思います。僕のところであれっと思われないようにがんばるしかないですね。──さっきも「コテンパンに」とおっしゃっていましたし、歌の部分に不安があるのですか?ありますよ。ミュージカルを仕事としてやっていると、それが年々、枷というかコンプレックスになってくるんですよね。歌に関しても、踊りに関しても、全く自信がないです。──経験を重ねて自信がついたりしないものですか。しないです。むしろ年々不安になっていきますね。でも楽しみでもありますよ。(舞台版に出演した)19歳の自分も思い出すだろうし。──当時はスタッフやアンサンブルだったのに、今回はシモン役としてメインで出演されることに、感慨のようなものはありますか?感慨深い気持ちになることは実はあまりないんです。僕は普段から「ここまでがんばった」とか思わなくて。でも実際に舞台に立ったらそう思うのかなあ……いやいやいや……。例えば今年、吉田鋼太郎さんと二人芝居(舞台『スルース~探偵~』)をやらせてもらいましたが、もちろんやり切った達成感はあったけど「ここまできた」とかそういう感覚は全くありませんでした。目の前にあることを一生懸命やることしかないんですよね。今日を一生懸命生きられればいいかなっていう感覚なんです、いつも。──先のことを考えたりされませんか?計算もできないし、読めないので考えません。セルフプロデュースもできないタイプだから、そういうことは事務所に任せています。もちろん「ああしたい」「こうしたくない」みたいな話はしますけど、結局は一生懸命やるしかない、現場で闘うしかない、みたいな感じで生きてきたから。先のことはわからないんです。──そういう日々って苦しいのですか?いえいえ、面白いです。今回も楽しみですもん。はじめましての人と出会うのが僕はすごく好きだし。国も文化も違うので、考え方も違うだろうし、俳優としてどう向き合っているのかとか聞けたらいいなと思っています。──柿澤さんってひとりで大丈夫そうに見えたりするんですけど、実際はそうじゃないんですかね。強く見られがちなんですけど、全然強くないですよ(笑)。誰かに話を聞いてもらいたいし、人の話を聞きたいタイプです。──役者としてはどうなりたいと思われていますか?ジャンル問わず闘えるようになりたいです。以前、とある映画監督と話したことですが、例えば格闘技にも、柔道とか空手とか、ボクシング、K-1……といろいろありますよね。その全部で闘える人がいたら最強だと思うんです。役者の仕事も、監督や演出家によって正解も全く違うし、さらに言えば、映画もあるし、ドラマもあるし、ミュージカルも、演劇もある。僕はその全部でビビッドに反応して表現することができたらいいなという理想があります。まだ全然そんなふうにはできていませんけどね。気軽に来てほしい気持ちと、心して来てほしい気持ちの両方──作品ではイエス・キリストが十字架にかけられるまでの最期の7日間を描くストーリーが描かれ、柿澤さんが演じるのは、キリストの弟子「十二使徒」のひとり・シモンです。『狂信者シモン(Simon Zealotes)』という楽曲もあるようなキャラクターですが、シモンをどうつくっていこうと思われていますか?そこは、コンサートとはいえ芝居だと思ってつくっていこうと思っています。シモンはめちゃくちゃ熱いし、ある意味狂っている人物で。それをどう出せるのかは、演出家とも話し合いながら考えていきたいです。──アンドリュー・ロイド=ウェバーの若い頃の楽曲が素敵ですよね。全部カッコいいですよね。ユダの楽曲は最初の『Heaven On Their Minds』もラストの『SUPERSTAR』もロイド=ウェバーの代表曲だし、じゃあそれだけかと思ったら、ジーザスの『GETHSEMANE』があり、シモンの『Simon Zealotes / Poor Jerusalem』があり、マリアの『I Don’t Know How to Love Him』があって、それも代表曲ですからね。一体何曲あるんだ、この作品に、と思うんですけど、なぜか耳が痛くなるようなことは一切ない。それは物語と登場人物の心がリンクしているからだと思います。非常に観やすいし入り込みやすいメロディです。──それを歌うのは?めちゃくちゃ大変ですよ。男性にとってはとんでもなく高いキーが使われているので。ジーザスなんてもっとですけど。僕にはとても出ないようなキーを、ロック調でガーっと歌ったりするから。それはユダの曲も同じで。ジーザスとユダの曲を歌える人は、海外を含めなかなかいないと思います。それを完璧に操れるキャストが今回来日するので、歌を通して、いろんなものを吹っ飛ばしてくれるようなエネルギーが飛んでくると思います。──シモンの曲も楽しみです。シモンの曲は劇中で一番一体感を感じることができる曲だと思うんですよ。一緒になってお祭り騒ぎできるような曲なので、そこを一緒に楽しんでもらえたらいいなと思っています。──最後に、柿澤さんがお客様に楽しみにしていてほしいことを聞かせてください。世界中の劇場がクローズした状態が続いていて、来日キャストはうっぷんがたまりにたまった状態だと思うんです。だから今回は、世界レベルの声であることに加え、劇場への思いも乗せた声が聴ける思います。そういう特別な、奇跡的な空間になるんじゃないかな。と言いつつも、お客さんにはあまり深く考えずにロックライブを観るような感覚で楽しんでほしい気持ちもあるから……。気軽に観に来てほしいなって気持ちと、心して来てほしいなって気持ち、両方の気持ちでお待ちしています!(笑)取材・文:中川實穗撮影(柿澤勇人):源賀津己『ジーザス・クライスト=スーパースタ― in コンサート』【東京公演】2021年7月15日(木)~7月27日(火)会場:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11F)【大阪公演】2021年7月31日(土)~8月1日(日)会場:フェスティバルホールチケット情報
2021年07月15日『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』が、渋谷・シアターコクーンにて、本日7月12日より開幕。あわせて、舞台写真とキャストコメントが公開された。2019年、日本で初めて作品のオリジナル言語である英語歌詞で全編上演を果たした『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』。世界各国で活躍するミュージカル界のトップスターたちが名を連ねた豪華なキャスティングが大きな話題を呼び、チケットは発売と同時に全日程完売。台風による一部公演中止などもあり、公演を観ることができなかった多くのファンから再演のリクエストがきたことを受け、ミュージカルファンの間で“奇跡のコンサート”と称された伝説のステージ『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』がついに再演を果たした。『キャッツ』、『オペラ座の怪人』で知られる天才音楽家アンドリュー・ロイド=ウェバーと、『アラジン』、『美女と野獣』等と手掛けた作詞家ティム・ライスが、20代前半でタッグを組み生み出した『ジーザス・クライスト=スーパースター』。今回の再演で集結するキャストも、初演を上回るほどの多彩なメンバー。ジーザス役は、韓国系アメリカ人としてブロードウェイで活躍、韓国ミュージカル界のトップスターとしても絶大なる人気を誇るマイケル・K・リー。ユダ役はイラン生まれ、カナダで育ち、ブロードウェイやウエストエンドで活躍し、世界中に多くのファンを持つラミン・カリムルーが初演に続き出演。ほか、オランダ出身で現在はイギリス・ウエストエンドを中心に活動中のセリンダ・シューンマッカー、フランス系カナダ人のロベール・マリアン、カナダ出身でブロードウェイでも活躍するアーロン・ウォルポール、そしてアジア系アメリカ人を代表するブロードウェイスターのテリー・リアンが出演。そして日本を代表するキャストは、ミュージカルやストレートプレイ、そしてドラマや映画でも活躍する柿澤勇人、人気ヴォーカルグループ『LE VELVETS』のバリトン宮原浩暢、そして抜群の歌唱力で客席を魅了する藤岡正明が名を連ねた。開幕にあたり寄せられたキャストコメントは下記の通り。■マイケル・K・リー〈ジーザス・クライスト役〉今回この作品に出演することができて、とても光栄です。短い期間でしたが、情熱的で、アメージングな『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』の稽古を経て、今、公演が待ちきれない思いです。共演者のみんなと一生をともに過ごしたような濃密な時間でした。準備万端でございます。皆様に最高な作品をお見せいたします。■ラミン・カリムルー〈イスカリオテのユダ〉お久しぶりです。また劇場に戻ってくることができてとても幸せに思っています。またこうして舞台に立てることにわくわくしていますし、大好きな東急シアターオーブで皆様にお会いできるのを楽しみにしています。■セリンダ・シューンマッカー〈マグダラのマリア役〉東京に来るのは2回目です。大好きな東京で『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』という作品に初めて参加させていただけることがとても幸せです。世界中のキャストが一堂に会しての公演になりますので、とても楽しみにしています。■藤岡正明〈ヘロデ王役〉早々たる世界のトップスターが東京の渋谷、ここシアターオーブに大集結する『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』。コロナの不安・恐怖が続きますが、我々自身もステージに立つことで、明日への希望にあふれるような稽古期間を過ごしてきました。お客様には勇気をもって明日へ進んでいく活力になるような公演にしたいです。頑張ります。■宮原浩暢(LE VELVETS)〈カヤパ役〉緊急事態宣言が今日から発令されましたが、公演を行うことができてとてもうれしいです。リハーサルでも世界から来たスーパースターたちの歌を聴きながら、心が震えていました。会場に来ていただいたお客様には、この作品がコロナで疲弊した心を癒すような救世主になるのではないかと思います。■テリー・リアン〈ペテロ役〉この作品で東京に戻ってくることができてとてもうれしいです。2019年の公演と今回の公演の間で世界は一変してしまいましたが、また新たにこの作品に携わることで、様々なアーティストと関ることができて、お互いの絆をとても感じています。幸せな時を過ごしたこの作品を完成させるのは、劇場にお越しになる皆さんです。この作品を皆さんとシェアするのが楽しみです。■ロベール・マリアン〈ピラト役〉今回で東京は9回目ですが、東京に来ると毎回夢が叶うようなわくわくする思いをしています。このような状況でも公演が行えるということまさにが夢のようです。ここシアターオーブで素晴らしいカンパニーの皆さんと舞台に立てることにとても興奮しています。お客様とこの素晴らしいカンパニーとこの作品をシェアしたいと思っています。まるで魔法のような公演です。どうぞお楽しみに。■柿澤勇人〈シモン役〉19歳の時に劇団四季の研究生の時に初めて舞台に立った作品が『ジーザス・クライスト=スーパースター』です。時が経って、あの頃、憧れていたシモンという役で世界のトップスターと同じ板の上に立てる、夢が叶ったと思っています。ピュアでかわいかったあの頃の自分に頑張ったなと言ってあげたいです。熱狂的な作品ですので、袖で聴いていて涙がこみ上げます。皆さん、劇場に来る際はタオルを忘れずに!■アーロン・ウォルポール〈アンナス役〉大好きな『ジーザス・クライスト=スーパースター』という作品にまた出演することができて言葉に尽くせない、感慨深い思いです。私はこの1年半公演は役者活動ができなかったので、こんなに素晴らしい皆さんと大好きな作品でご一緒できることはこの上ない幸せです。お客様には、一生忘れられないような体験になると思いますのでどうぞお楽しみに!『ジーザス・クライスト=スーパースタ― in コンサート』公演情報【東京公演】2021年7月15日(木)~7月27日(火)@東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11F)※プレビュー公演2021年7月12日(月)~7月13日(火)【大阪公演】2021年7月31日(土)~8月1日(日)@フェスティバルホール出演:マイケル・K・リー、ラミン・カリムルー、セリンダ・シューンマッカー藤岡正明、宮原浩暢(LE VELVETS)、テリー・リアン、ロベール・マリアン柿澤勇人、アーロン・ウォルポール他演出・振付:マーク・スチュアート公式HP:
2021年07月12日2021年7月に東急シアターオーブにて開催予定の『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』。この度、初日に先立ちBS日テレ・WOWOWにて開催記念特番が放送されることが決定いした。イエス・キリストの最期の7日間を描いた不朽の名作『ジーザス・クライスト=スーパースター』。『オペラ座の怪人』『キャッツ』『エビータ』などで知られ、現代のモーツァルトと称されるミュージカル界の巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーの出世作で、聖書×ロックという大胆なコンセプトで生み出された不朽の名作だ。50年経った今も世界中で愛されるこの作品を、国内外のトップスターたちが全幕英語でお贈りするコンサートが『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』。2019年秋の初演では即日ソールドアウト、舞台と客席をまるでロック・コンサートのような熱狂の渦に包んだステージがこの夏、さらにパワーアップして帰ってくることとなった。この番組では、今回公演のキャストでもあり、抜群の歌唱力を持つ柿澤勇人とLE VELVETSの宮原浩暢、番組MCとして自身も歌うことが大好きなフリーアナウンサーの高橋真麻が、東急シアターオーブでミュージカルの魅力を語りつくす。さらに、主役を演じるマイケル・K・リーとヘロデ王役の藤岡正明から寄せられた作品の魅力、公演への期待のコメントを紹介。また、ラミン・カリムルーとセリンダ・シューンマッカーがスペシャルデュエットを特別披露。そして、4月に退団したばかりの元宝塚歌劇団雪組トップスターの望海風斗が、「歌い出した瞬間から引き込まれる。喜び悲しみいろんな感情が、ワッと押し寄せてきて、歌の波に自分が包まれているような感覚になるところに私は魅力を感じています」と憧れのラミン・カリムルーへの想いを語る。BS日テレ『ジーザス・クライスト=スーパースター inコンサート トップスターが語る奇跡のステージ』は6月20日(日)14:00~14:30放送。貴重な開催記念特番をどうぞお見逃しなく。【番組情報】■BS日テレ『ジーザス・クライスト=スーパースター inコンサート トップスターが語る奇跡のステージ』(30分番組)出演:柿澤勇人、宮原浩暢(LE VELVETS)、高橋真麻コメント出演:マイケル・K・リー、ラミン・カリムルー、藤岡正明、望海風斗ほか放送予定:6月20日(日) 14:00~14:306月27日(日) 23:00~23:30(再放送)■WOWOW『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』徹底ナビ(10分番組)出演:柿澤勇人、宮原浩暢(LE VELVETS)、高橋真麻コメント出演:マイケル・K・リー、ラミン・カリムルー、藤岡正明、望海風斗ほか放送予定:7月2日(金) 14:20~14:30 以降、7回再放送予定【公演概要】『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』※生演奏・英語上演・日本語字幕付出演:マイケル・K・リー、ラミン・カリムルー、セリンダ・シューンマッカー藤岡正明、宮原浩暢(LE VELVETS)、テリー・リアン、ロベール・マリアン柿澤勇人、アーロン・ウォルポールアンサンブル・アーティスト:福田えり、湊陽奈、則松亜海、鈴木さあや、髙橋莉瑚ジャラン・ミューズ、大音智海、大塚たかし、仙名立宗、染谷洸太演出・振付:マーク・スチュアート音楽監督:八幡茂美術:岩本三玲照明デザイン:磯川敬徳音響デザイン:山本祐介舞台監督:黒澤一臣振付助手:加藤さや香●東京公演開催日:2021年7月15日(木)~7月27日(火)@東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11F)※プレビュー公演 2021年7月12日(月)~7月13日(火)チケット情報:好評発売中S席 13,000円 / A席 10,000円 / B席 7,000円(全席指定・税込)U25チケット 4,500円(全席指定・税込)※25歳以下当日引換券 / 一般発売日以降の取扱い / 前売りのみプレビュー公演(7/12 , 7/13 公演)S席 12,000円 / A席 9,000円 / B席 6,000円(全席指定・税込)※プレビュー公演ではU25チケットのお取扱いはございません。主催:Bunkamura / TOKYO FM / ぴあ / WOWOW / BS日テレ後援:オランダ王国大使館 / カナダ大使館 / ブリティッシュ・カウンシル東京公演に関するお問合せ:Bunkamura03-3477-3244公式HP: ●大阪公演開催日:2021年7月31日(土)~8月1日(日)@フェスティバルホールチケット情報:6月12日(土) 一般発売開始S席 13,000円 / A席 10,000円 / B席 7,500円 / BOX席 18,000円(全席指定・税込)U-25席 4,000円(当日座席指定・税込)主催:関西テレビ放送 / サンライズプロモーション東京大阪公演に関するお問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~16:00 / 日曜・祝日は休業) 企画・制作・招聘:Bunkamura
2021年06月14日2021年7月に東急シアターオーブにて開幕する『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』の公演詳細と第2弾キャストが発表された。2019年、日本で初めて作品のオリジナル言語である英語歌詞で全編上演を果たした『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』。世界各国で活躍するミュージカル界のトップスターたちが名を連ねた豪華なキャスティングが大きな話題を呼び、チケットは発売と同時に全日程完売。台風による一部公演中止などもあり、公演を観ることができなかった多くのファンから再演のリクエストがきたことを受け、ミュージカルファンの間で“奇跡のコンサート”と称された伝説のステージ『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』が遂に今年、東急シアターオーブで再演。そして、大阪・フェスティバルホールに初登場する。この度、今作を彩る出演者として、新たに5人のキャストが発表となった。マグダラのマリア役は2018年開催の『アンドリュー・ロイド=ウェバー ミュージカル・コンサート』にて「All I Ask of You」(オペラ座の怪人)や「Another Suitcasein Another Hall」(エビータ)を披露したセリンダ・シューンマッカー。ヘロデ王役はミュージカル『EDGES -エッジズ-』や『ジャージー・ボーイズ イン コンサート』など様々な作品に出演し、高い歌唱力で評価されている実力派ミュージカル俳優・藤岡正明。そして、2019年版に引き続き、ペテロ役はテリー・リアン、ピラト役はロベール・マリアン、アンナス役はアーロン・ウォルポールと今作を知り尽くした三人が演じる。豪華キャストでお届けする大迫力のパフォーマンスをお見逃しなく。【公演概要】『ジーザス・クライスト=スーパースタ― in コンサート』※生演奏・英語上演・日本語字幕付出演:マイケル・K・リー、ラミン・カリムルー、セリンダ・シューンマッカー宮原浩暢(LE VELVETS)、藤岡正明、テリー・リアン、ロベール・マリアン柿澤勇人、アーロン・ウォルポール演出・ステージング:マーク・スチュアート音楽監督:八幡茂 / 美術:岩本三玲照明デザイン:磯川敬徳 / 音響デザイン:山本祐介 / 舞台監督:黒澤一臣企画・制作・招聘:Bunkamura●東京公演開催日:2021年7月15日(木)~7月27日(火)会場:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ 11F)※プレビュー公演 2021年7月12日(月)~7月13日(火)<チケット情報>MY Bunkamura 先行(抽選制):4月14日(水)12:00~4月18日(日)23:59MY Bunkamura 先行(先着制 / 座席選択可):4月24日(土)一般発売:5月23日(日)S席 13,000円 / A席 10,000円 / B席 7,000円(全席指定・税込) / U25 チケット 4,500円(全席指定・税込)※25歳以下当日引換券 / 一般発売日以降の取扱い / 前売りのみプレビュー公演 (7/12 , 7/13 公演)S席 12,000円 / A席 9,000円 / B席 6,000円(全席指定・税込)※プレビュー公演では U25 チケットのお取扱いはございません。主催: Bunkamura / TOKYO FM / ぴあ / WOWOW / BS 日テレ東京公演に関するお問合せ:Bunkamura 03-3477-3244(10:00~18:00)東急シアターオーブHP: ●大阪公演開催日:2021年7月31日(土)~8月1日(日)会場:フェスティバルホール<チケット情報>発売日は後日発表S席 13,000円 / A席 10,000円 / B席 7,500円 / BOX席 18,000円(全席指定・税込)/ U25チケット 4,000円(当日座席指定・税込)主催:関西テレビ放送 / サンライズプロモーション東京大阪公演に関するお問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~16:00 / 日曜・祝日は休業)
2021年04月12日『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』が7月から8月かけて、東京・東急シアターオーブと大阪・フェスティバルホールで上演される。さらにキャスト第1弾も発表となった。2019年、日本で初めて作品のオリジナル言語である英語歌詞で全編上演を果たした『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』。世界各国で活躍するミュージカル界のトップスターたちが名を連ねた豪華なキャスティングが大きな話題を呼び、チケットは発売と同時に全日程完売。台風による一部公演中止などもあったことから再演のリクエストが集まっていた。ミュージカルファンの間で“奇跡のコンサート”と称された伝説のステージが帰ってくる。近年の日本でのミュージカル・ブームにより、舞台を中心に活躍していたミュージカル俳優が、テレビドラマのメインキャラクターを演じたり、テレビの歌番組でミュージカル枠が設けられたりするほどの人気ぶりを見せている。そのムーブメントに大きく貢献しているのが、アンドリュー・ロイド=ウェバー。『キャッツ』『オペラ座の怪人』『エビータ』『サンセット大通り』などに代表される名作ミュージカルを生み出した世界的ヒットメーカーだ。彼が弱冠23歳の時にブロードウェイで初演を果たしたのがこの『ジーザス・クライスト=スーパースター』。イエス・キリストが十字架にかけられるまでの、最期の7日間を描いたセンセーショナルなロック・ミュージカルは世界各国で人気を博し、楽曲の誕生から50年以上経つ今でも、様々な言語で再演し続けられてきた。ひとりの人間として、神や民衆との間で苦悩するジーザス(イエス・キリスト)と、彼に使える弟子のひとりでありながら、裏切り者として歴史に名を刻むことになるイスカリオテのユダ。弟子や民衆の裏切りによって、十字架にかけられることになったジーザスの最期の7日間を描いたこの作品は、初演時に演劇批評家らから絶賛を得る一方で、敬虔な信者からの批判があるなど賛否を読んだ歴史を持つ。キャスト陣は世界各国のミュージカル界で活躍するスターが集結した2019年公演に続き、今回も豪華共演が実現した。今年1月の『ニューイヤー・ミュージカル・コンサート 2021』で初来日を果たし、その卓越した表現力で客席を魅了したマイケル・K・リー、『オペラ座の怪人』『レ・ミゼラブル』といった大作ミュージカルに出演し、世界中に多くのファンを持つラミン・カリムルーが来日。日本からは、劇団四季の『ジーザス・クライスト=スーパースター』でデビュー後、『サンセット大通り』、『メリ―・ポピンズ』といった数々のミュージカルでメインロールを務め、その高い表現力を活かしドラマや映画でも活躍中の柿澤勇人。そして東京藝術大学声楽科で培った確かな歌唱力を武器に『グランドホテル』、『笑う男 The Eternal Love-永遠の愛-』などのミュージカルで存在感を発揮した LE VELVETSの宮原浩暢の出演も決定。このコンサートでしか見ることのできないコラボレーションにぜひ期待してほしい。<ジーザス・クライスト役 / マイケル・K・リーコメント>この度『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』の“復活”に参加することができてとても光栄に思っています。日本の皆様にお会いできる日を心から楽しみにしています!<イスカリオテのユダ役 / ラミン・カリムルーコメント>私たちの『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』再演のため日本へ帰れることにとても興奮しています。皆さんにとって、そして私たちの業界にとっても大変困難な1年でした。大好きな作品を大好きな国でパフォーマンスすることは、私がずっと楽しみにしていたことです。日本をはじめ、世界中から集まる多様で素晴らしいアーティストの皆さんとコラボレーションできることを心待ちにしています。<シモン役 / 柿澤勇人コメント>僕が初めてお客様の前で板の上に立たせて頂いた作品が『ジーザス・クライスト・スーパースター』です。右も左も分からず、ただただ一心不乱に我武者羅に生きていた 19 歳の頃でした。この度自分がまた再びジーザスに関われること、そして海外キャストの方々とご一緒できることは夢のようなことです。初心に返り、また少しでも学べるものは勉強し、全力で楽しみ、全力でジーザスを愛でたいと思います。<カヤパ役 / 宮原浩暢(LE VELVETS)コメント>今回はミュージカル界の世界を代表するスーパースターの皆さんと共演するチャンスをいただけて、怖さ半分ドキドキ半分といった感じではありますが、心から光栄に思います。しかも憧れのロイド=ウェバーの作品。ロックでcoolな音楽、そして歌を思いきり楽しんでステージに立ちたいと思います。皆さん『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』最高の作品です。是非お楽しみに!『ジーザス・クライスト=スーパースタ― in コンサート』7月~8月上演東京・東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11F)大阪・フェスティバルホール※生演奏・英語上演・日本語字幕付
2021年04月01日劇団四季在団中には『オペラ座の怪人』や『ジーザス・クライスト=スーパースター』、退団後も『レ・ミゼラブル』『エリザベート』『ダンス オブ ヴァンパイア』など数々の大作に主演し、“ミュージカル界の帝王”の名をほしいままにする山口祐一郎。『エリザベート』のルドルフ役で頭角を現し、その後『アルジャーノンに花束を』や『デスノート』などを経て、今や帝国劇場で単独主演を張れる数少ない俳優のひとりにまで上り詰めた浦井健治。そして、劇団四季の看板女優として『クレイジー・フォー・ユー』『マンマ・ミーア!』などに主演後、退団してからは縦横無尽な活躍ぶりが光る保坂知寿。ミュージカルファン垂涎の顔合わせが、しかし意外にもストレートプレイでーー全員日本人の役でーー実現することがまた興味をそそる『オトコ・フタリ』が、本日12月12日(土)に東京・シアタークリエで開幕する。NHK大河ドラマ『篤姫』『江~姫たちの戦国』など、数々の名ドラマを世に送り出してきた脚本家、田渕久美子が書き下ろす三人芝居。演出は、『ダンス オブ ヴァンパイア』『ローマの休日』などでおなじみの山田和也が務める。舞台は画家・禅定寺恭一郎(山口)のアトリエ。「先生、お茶が入りました」と入って来た家政婦の中村好子(保坂)の目線の先には、真っ白なキャンパス。“愛”をテーマにと依頼された作品に、恭一郎は取り掛かることができないでいるのだ。とそこに、ドタバタとうるさい足音が。須藤冬馬と名乗る青年(浦井)は「母を探しに来たんです。母を出せ、今すぐに!」と、訳が分からない恭一郎と好子をまっすぐ睨みつける。愛を知らないオトコと愛に生きるオトコ、そしてフタリを見守るオンナがキャンバスに描き出す“愛”の形とは……?3人は既に、9月に行われた山口のスペシャル・トークショー『My Story~素敵な仲間たち~』、また11月に行われた本作の製作発表でも顔を揃え、息の合ったトークを披露。彼らならきっと、宣伝文句にある通りの“珠玉のエンターテインメント・コメディ”を紡ぎ出してくれることだろう。文:町田麻子『オトコ・フタリ』脚本:田渕久美子演出:山田和也出演:山口祐一郎 / 浦井健治 / 保坂知寿【東京公演】2020年12月12日(土)~12月30日(水)会場:シアタークリエ【大阪公演】2021年1月15日(金)~1月17日(日)会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ【愛知公演】2021年1月23日(土)~1月24日(日)会場:刈谷市総合文化センターアイリ
2020年12月12日劇団四季の看板俳優として『ジーザス・クライスト=スーパースター』『オペラ座の怪人』などに主演後、1996年に退団してからも『レ・ミゼラブル』『エリザベート』『ダンス オブ ヴァンパイア』など、数々の大作ミュージカルで圧倒的な歌声を轟かせ続けている山口祐一郎。空前のミュージカルブームが訪れ、“プリンス”花盛りの昨今の日本演劇界にあって、“帝王”と称される唯一無二の大スターだ。フットワーク軽くSNSやトーク番組でも活躍する“プリンス”たちとは一線を画す、その神秘的で謎めいた存在感も“帝王”たる所以のひとつ。だが、製作発表会見や千穐楽カーテンコールなどで披露する挨拶を通じて、人柄も魅力的であることはミュージカルファンなら誰もが知るところだ。そんな山口が9月17日(木)と18日(金)、帝王の“領地”とも言える帝国劇場にて、初の本格的なトークショーとなる『My Story~素敵な仲間たち~』を開催。本人をして、「前代未聞の珍事。今回のコロナなくしては、起こり得なかったイベントである」と言わしめる貴重な機会だ。公演では山田和也の演出のもと、山口がミュージカルで彩られた自身の“Story”を振り返るほか、共にミュージカルを作り上げてきた“素敵な仲間たち”とのクロストークも。ゲストは各回替わりで、まず17日昼公演には『オトコ・フタリ』(シアタークリエ/12月)で山口との共演を控える浦井健治と保坂知寿が、夜公演には『ローマの休日』(帝国劇場/10月)でかつて山口が演じた新聞記者ジョー・ブラッドレー役を引き継ぐ加藤和樹と平方元基が登場。そして18日昼夜には、山口との共演は『モーツァルト!』ただ一作ながら、今も交流が続いているという中川晃教が登場し、13年ぶりの帝劇共演を果たす。山田とのオンライン打ち合わせの過程で、山口の口からはなんと、「MCは必要ない」との衝撃発言が飛び出したとか。気心が知れた仲間同士のミュージカルトークは、果たしてどこに向かうのか――。各回まさに、予測不能の90分となりそうだ。文:町田麻子
2020年09月17日『キャッツ』『オペラ座の怪人』『ジーザス・クライスト・スーパースター』などの大ヒットミュージカルの作曲家として知られるアンドリュー・ロイド・ウェバー(@OfficialALW)氏がTwitterの公式アカウントでピアノ演奏の動画を配信し、世界中で話題になっています。For this Sunday's Singalong, it's the song from Cats that you've all been asking for, Memory - ALW #HomeIsWhereTheMusicIs #HomeHappy pic.twitter.com/g41pINckSt — Andrew Lloyd Webber (@OfficialALW) April 12, 2020 演奏している曲は、ブロードウェイミュージカル『キャッツ』の『メモリー』。ミュージカルに詳しくない人でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。この曲を、作曲したアンドリュー・ロイド・ウェバー氏自らがロックダウン(都市封鎖)中のイギリス・ロンドンの自宅で演奏してています。ミュージカルの作曲家自身が演奏するところを見られるなんて「滅多にないこと!」と、この動画にはたくさんのコメントが投稿されました。・夢が叶いました!この曲を作った人の手による『メモリー』を聴けるなんて。感謝しかありません。・この困難な時期に、世界中の人々に幸せな瞬間を届けてくれてありがとう。また、コメントだけでなく、たくさんの歌手や演奏家がアンドリュー・ロイド・ウェバー氏とのコラボ演奏を披露。その動きは日本にも伝わっています。アンドリュー・ロイド・ウェバー氏が動画をアップしたきっかけは、2020年3月19日のツイートでした。With us all spending a bit more time at home, which ALW musical number would you like to see Andrew play? - #TeamALW pic.twitter.com/OcIuE27hk9 — Andrew Lloyd Webber (@OfficialALW) March 18, 2020 「私の演奏で聞いてみたいミュージカルナンバーは何ですか?」新型コロナウイルス感染症の感染拡大が深刻さを増すロックダウン直前のイギリス・ロンドンの自宅から、自身が手掛けたミュージカルナンバーのリクエストを募ったのです。この素晴らしい企画に、世界中のミュージカルファンがリクエストを寄せました。次の日、アンドリュー・ロイド・ウェバー氏は「この小さなトライアウトにこんなに反応してくれるとは思いもしませんでした」と、最初の一曲『All I Ask Of You』(オペラ座の怪人)の演奏を投稿。以来、たくさんのリクエストに応える形で次々と彼のミュージカルナンバーをピアノ演奏してくれています。ぜひ一度、アンドリュー・ロイド・ウェバー氏のツイートを覗いてみてください。『メモリー』のほかにも名曲の演奏が聴けますよ。[文・構成/grape編集部]
2020年04月30日ABBAのベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァースが作曲し、『エビータ』『ジーザス・クライスト=スーパースター』のティム・ライスが原案と作詞を手がけたミュージカル『CHESS』。コンセプトアルバムからスタートし、楽曲がヒットしたのちに舞台化された経緯を持つこともあり、何よりも音楽がよく知られる作品だ。名曲かつ難曲揃いのこの音楽には、過去にさまざまな名優たちが挑んできているが、このたび日本で開幕するニック・ウィンストン演出版に出演するのも、じつに豪華な俳優陣。本日1月25日から28日(火)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールで、2月1日(土)から9日(日)まで東京国際フォーラム ホールCで、日英の精鋭キャストが夢の共演を果たす。まずは、『オペラ座の怪人』『レ・ミゼラブル』というミュージカル界の双璧にともに主演した経験を持ち、度重なる来日によって日本にも多くのファンを持つラミン・カリムルー。そして、映画版『レ・ミゼラブル』でエポニーヌ役を演じて一躍世界中の注目を集め、2018年には話題のミュージカル『プリティウーマン』でブロードウェイ・デビューも飾ったサマンサ・バークス。さらには、ロンドンミュージカル界の新星ルーク・ウォルシュに、昨年の『レ・ミゼラブル』日本公演で主役の座を射止めた佐藤隆紀! 彼らが日本人アンサンブルとともに英語で演じるというチャレンジングな企画だけに、どんな舞台になるかは開幕するまで想像がつかないが、素晴らしい歌声を満喫できることは間違いないだろう。文:町田麻子
2020年01月25日アメリカ時間10月25日(日本時間10月26日)にリリースされたカニエ・ウェストの最新アルバムに合わせて公開された、同タイトルのドキュメンタリー映画『ジーザス・イズ・キング』。全米や各国のIMAXシアターでの大ヒットを受け、この度、日本でも12月6日(金)より3日間、グランドシネマサンシャイン(池袋)にて限定公開されることが決定した。本作は、アリゾナ州北部の都市・フラッグスタッフのペインテッド砂漠にある、アーティストのジェームズ・タレルによる大規模アート・インスタレーション「ローデン・クレーター」にて行なわれたカニエの人気ゴスペル・イベント「サンデーサービス」(日曜礼拝)のパフォーマンスを、今夏に収録したもの。「ローデン・クレーター」とは、死火山の噴火口とその周囲を天文台につくり変える壮大なプロジェクトで、1972年から天文学者や建築家らとともに制作を開始。半世紀近く経った現在でも未だ完成しておらず、ジェームズ・タレルのライフワーク・プロジェクトとなっている。アートや建築に深い造詣を持つカニエは、昨年12月にこの「ローデン・クレーター」を訪れており、今年1月には「ローデン・クレーター」プロジェクトへ1000万ドル(約10億8600万円)もの巨額の寄付を行なっていた。本作『ジーザス・イズ・キング』が「ローデン・クレーター」の内部を撮影した世界初公開の映像となり、音楽ファンだけではなく、アート業界からも高い関心が集まっている。また、カニエ自身が所有するワイオミング州のコーディにある牧場でも撮影された。本作は北米350館以上のIMAXシアターと、世界125館以上のIMAXシアターで10月25日にプレミア公開され、大ヒットを記録。最新アルバム「ジーザス・イズ・キング」の収録曲のほか、カニエによってアレンジされた伝統的なゴスペル13曲をサンデーサービス聖歌隊が演奏。IMAX限定で公開される本作は、IMAXの臨場感溢れるサウンドと鮮明な映像により、唯一無二な体験をすることができる。監督は、以前からカニエのミュージックビデオを手掛けてきた、世界的に有名なイギリス人フォトグラファーのニック・ナイトが務める。今回解禁された特報では、最新アルバム収録曲「Selah」に乗せ、本作のオープニングにもなっている「ローデン・クレーター」の空撮映像からスタート。そして、「ローデン・クレーター」内部やゴスペル聖歌隊の映像がたたみ掛ける。また、メイキング映像には「自分は伝道師でゴスペルを広めることが使命」と語るカニエのナレーションや、撮影方法について語るジェームズ・タレル、歌唱するゴスペル聖歌隊をニック・ナイトとともに自ら撮影しスタジオでMA作業をするカニエの姿のほか、マルコによる福音書からの言葉などがインサートされている。『ジーザス・イズ・キング』は12月6日(金)~12月8日(日)、グランドシネマサンシャインにて3日間限定公開(上映回:連日19時40分の回)(text:cinemacafe.net)
2019年11月29日昨年7月に亡くなった劇団四季の創立者で演出家・浅利慶太氏の追悼公演として、劇団四季『ジーザス・クライスト=スーパースター』(エルサレム・バージョン)の名古屋公演が6月12日(水)に開幕を迎えた。公演に先駆け11日には、公開舞台稽古が行われた。本作は1976年に初演となった、“浅利演出”を代表する作品の一つ。イエス・キリストが十字架にかけられるまでの最後の七日間を描いた物語。劇場のロビーには、過去の公演で指導する浅利氏の写真パネルが飾られていた。客席に入ると、土ぼこり舞うイスラエルの荒野を表現した、急傾斜の舞台が待ち構える。人々から「神の子」「救い主」と崇められたキリストの孤独、彼を深く愛するマグダラのマリア、そして仲間による裏切り…。それぞれの心の叫びを鮮烈なロックミュージックで綴る105分ノンストップの舞台は、まさに圧巻の一言。急傾斜の舞台を用いた迫力ある演出や、十字架にかけられるシーンの芸術性の高さにも必見だ。“浅利演出”が息づくエネルギーあふれる舞台を、ぜひ劇場で。■劇団四季『ジーザス・クライスト=スーパースター』エルサレム・バージョン 名古屋公演日時:7月7日(日) まで上演中会場:名古屋四季劇場 (愛知県)チケット料金:S1席-10800円/S2席-10800円/A1席-8640円/A2席-8640円/B席-6480円/C席-3240円※公演当日3歳以上はチケット必要(膝上観劇不可)。2歳以下は入場不可。
2019年06月13日原作・演出を西田大輔、脚色を家城啓之(マンボウやしろ)が手掛け、板倉俊之(インパルス)らが出演する舞台「ジーザス・クライスト・レディオスター」が12月12日(水)に開幕する。その公開舞台稽古に潜入した。【チケット情報はこちら】本作は2004年に初演され、これまで4度の再演を行ってきた人気作。今回は家城が脚色し、西田が演出する、新たなカタチで上演される。物語の舞台はラジオ局。10代を中心に絶大な支持を集めるカリスマDJ・ジーザス(板倉)の生放送特番で、ジーザスが現れないというハプニングが起きる。そこで、ディレクター(染谷俊之)や構成作家(八木将康)、新米AD(中島早貴)らに加え、なぜか演歌歌手(大地洋輔)やSM嬢(肘井美佳)を巻き込んで番組を放送するが――というシチュエーションコメディー。この日は数シーンを披露。まずは冒頭、DJ・ジーザスが電話相談のリハーサルをしているシーンだ。これは「カリスマ」と呼ばれるジーザスだが、実は電話の受けこたえが適当だということがわかる場面。ジーザス役の板倉と電話の相手である新米AD役の中島のやり取りはつかみどころがなく、稽古場も爆笑に。適当すぎてかみ合わない会話のオンパレードだが、それがひたすら笑えるのは板倉の手腕も大きい。通し後は、西田からは「あのくだりがすごく面白かったから、もっとやろう」というリクエストも。最初から濃いシーンになりそうだ。次に披露されたのは、本番を目前にスタッフとゲストが打ち合わせをするシーン。染谷、八木、中島、安川純平、宮平安春、小野寺ずる、辻本耕志が登場したが、とにかくそれぞれキャラが濃い。宮平の占い師ぶりは激しく、小野寺は口を開くとDJジーザス愛が尋常じゃない、辻本はごみの分別で怒り狂い、安川は極端にオドオドしている。次のシーンでも、SM嬢役の肘井はムチを振り回し、染谷演じるディレクターはそのSM嬢となぜか張り合うなど、もはやカオスなのだが、ストーリーはしっかりと展開していくので観ていて迷子になることはない。また、演歌歌手・氷川金次郎役の大地がひとりで芝居する時間も。演歌の語り口調で延々と独り言を言っている、その内容はアドリブなのか、共演者たちも爆笑となっていた。さらに、そこに飛び込んでくる安川と大地の対決(?)も注目。大地が芸人ならではの懐で、安川の新しい面を引き出していた。キャストそれぞれの新たな一面が見えそうな本作。ぜひ劇場で大笑いしてほしい。公演は12月12日(水)から24日(月・祝)まで東京・紀伊国屋ホールにて。取材・文:中川實穗
2018年12月07日約4年ぶりに全国19都市を回る、劇団四季『ジーザス・クライスト=スーパースター』。1月下旬に公開舞台稽古が行われた。劇団四季「ジーザス・クライスト=スーパースター」エルサレム・バージョン チケット情報稽古場には、荒涼とした砂漠を思わせる八百屋舞台が設置され、本公演とまるで同じ風景に胸が高鳴る。この日は1幕冒頭の「序曲」から「私はイエスがわからない」までを通した。特に音楽は激しいロックからバラードに至るまで彩り豊かで圧巻!天才作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーはキリストが十字架に掛けられるまでの最後の7日間をこの作品で描いて世に躍り出たが、今もその輝きは色あせることがないと改めて実感した。ジーザスは抑圧されたパレスチナの民に神の子だと崇め熱狂されるが、実は悩み苦しみ、孤独を深める。使徒のひとりであるユダはジーザスを愛してはいるが嫌疑的。唯一彼を理解する娼婦マグダラのマリアは、ジーザスの苦悩を取り除けないことに悩み戸惑う。三者三様の思いに加え、権力者の思惑や人々の業と欲が渦巻く。ダイナミックな音楽とアースカラーに彩られた根源的な世界が、人間の内側をより鮮やかに浮かび上がらせる。多くのシーンで「人間ってこうだよなぁ」と刺さってくるのが面白い。ジーザス・クライスト役の神永東吾は美しく、凛とした存在感。その中に内なる葛藤がこぼれ出て実に魅力的だ。イスカリオテのユダ役、芝清道は1987年以来、この作品で複数の役を演じるベテランで躍動感たっぷり。マグダラのマリア役の山本紗衣は、穏やかでまっすぐ。伸びやかなソプラノが心にしみる。そして、群衆のうねるような激しいダンスと重唱にワクワク!通しが終わると、10分ほど全員で振り返り、細かい部分まで確認。人数が多い分、ステージングも大変だ。「全体を見て自分の位置を把握し、もし空間が空いたところができたらそこに入ってください」「スーパースターの時は、少しでもジーザスに近づきたいという思いを限界まで身体で表現」「シモンのラッパはまず耳で聞く。先に見ない」「ジーザスを触りに行く時、全員がそうっと崇めすぎ。熱烈な人が何人か必要」「群衆のぐるぐる巻きは後半スピードが上がってよかった」など。記者懇談会では、神永「クリスチャンの僕が劇団四季に入りたいと思うきっかけの作品で、この演出は特別。ジーザスに関しては、次元の違う存在感を表現し、周りの人々との交流を大事に演じたい。深いテーマ性のある作品ですが、気軽に観に来ていただきたいです。ジーザスの俳優がイケメン!とか(笑)」山本「歌はクラシックの手法だけでは難しい。でもそこに捉われず、歌で言葉を語りたいです。聖書に書かれていることだけではない部分を演出などで埋めて、マグダラのマリアとして1時間45分を生き切りたい」芝「全編歌でつながっていますが、まるでストレートプレイを演じている感覚。歌と踊りの中にある心理やリアルさを出したいです。年々、劇団員の能力が上がりこのカンパニーもみんな優秀。自分も含めて、この先、生きているエネルギーをもっと注入していきたい」と意気込みを語った。取材・文:三浦真紀
2018年02月01日作家・演出家の西田大輔が主宰する「ディスグーニー」の第2弾舞台公演「ジーザス・クライスト・サムライスター ~殿中でござる!~」が初日を迎えた2月24日(水)、西田さんをはじめ、出演する和田琢磨、柾木玲弥、北村諒らが記者発表を行った。「ジーザス・クライスト・サムライスター ~殿中でござる!~」は元禄15年12月14日、赤穂浪士の討ち入りの日を舞台にしたコメディタッチの物語。主君の大義のために命がけの行動を起こした大石内蔵助と赤穂の四十七士の仇討話を、逆サイドの吉良上野介の視線から描き出す。ついにやってきた初日に、登壇した12名は気合い十分。一言ずつコメントを語る中、和田さんは「2時間の中にいろいろな要素が詰まった作品です。よろしくお願いします」、柾木さんは「一生懸命やりますので、たくさんの方に見ていただきたいです」、北村さんも「全員でお客さまを巻き込んで、どこにも負けない作品にしたいと思います」と、ほとばしる気合いを入れていた。作・演出を務める西田さんは、舞台「戦国BASARA」シリーズ、LIVE ACT「青の祓魔師」など人気舞台を手掛けてきた実力派として知られる。演出家からの見どころについて、西田さんは「コメディとは言ってるんですが、追い込まれた人たちは間違いなくリアルな感情だと思いますので、必死に生きている12人の疾走劇なんです」と、人の生きざまが現れていると思いを込めた。今回チケットを購入した人を対象に、ホワイトデー企画と称し出演者ひとりから当選者ひとりに、3月14日にプレゼントが郵送されるという。応募が多そうな俳優を予想した西田さんは、「ひとつ言えるのは…、白塗りの歌舞伎役者でないことは確かですね。気持ち悪いですもんね(笑)」と、佐久間祐人さんをやり玉にあげた。本命については「諒くんなんじゃない?」と出演者もぶつぶつつぶやく中、西田さんが「本当は皆『俺だぞ』と思っていると思いますよ(笑)」と、登壇陣を煽っていた。ほか、記者発表には谷口賢志、村田洋二郎、小谷嘉一、竹内諒太、平山佳延、阿部英貴、一内侑、窪寺昭が登壇した。舞台「ジーザス・クライスト・サムライスター ~殿中でござる!~」は2月24日(水)から2月28日(日)まで全労済 ホール/スペース・ゼロで上演。(cinamacafe.net)
2016年02月24日全世界で繰り返し上演され人気を博してきた傑作ミュージカル『ジーザス・クライスト・スーパースター』の21世紀版公演の模様を完全収録した映像が15日(土)から上映される。本作の作曲を手がけたのは、『キャッツ』『オペラ座の怪人』などで知られる作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバー。彼はなぜ、世界中の芝居小屋で人気を博してきたステージを巨大なアリーナで上演しようとしたのだろうか?その他の画像本作は、イエス・キリストを裏切ったことで知られるイスカリオテのユダの目を通して、イエスが磔刑に処されるまでを描いたロック・オペラ。1971年に初演され、ブロードウェイでのロングラン公演、全世界42か国でのプロ劇団による上演など通して、現在も傑作として愛され続けている。彼はそんな演目をロックコンサートが開催されるようなアリーナで上演することにこだわった。「本作は、はじめからロックアルバムとして書かれたんだ。最初にこのアルバムが血肉を得た場所はアメリカのロック・アリーナで、だからイギリスでも元々思い描いていたやり方でもう一度見せたいと思ったんだ」。本公演は作品を“本来の姿”で描くために、あえて演劇的な伝統や慣習は退けられた。テレビで公開オーディションを行い、普通のオーディションでは出会えない新しい才能を発掘。スタッフに指名されたのは、オリンピックの開会式や女王の即位60周年記念コンサートを手がけた職人たちだ。「我々は、劇場版ではなくアリーナ版をふさわしいやり方で実現できるか検討したから、照明とステージ・デザイナーにはこれまでとまったく違った技術を求めていたんだ。1500席ぽっちの劇場に収まるようなものはいらなかった。巨大な空間に“生命の息吹”を与えるものでなけりゃならなかったから、例えばオリンピック・アリーナのような場所の生かし方に精通している人材を探す必要があったんだ」。ウェバーは本作の執筆当時を振り返り「今はもうこんなふうには書けないよ。すべては実験だった。まだ子供だった私が、ただ自分の聞きたいものを世に出してみたくて、それがどんな響き方をするのか知りたかっただけでね。すぐに忘れ去られたとしても何の不思議もなかったんだ」と語る。名作の“あるべき姿”にして、これまでの舞台/ミュージカル界では決して観ることができなかった『ジーザス・クライスト・スーパースター』がこの冬、映画館に登場する。『ジーザス・クライスト・スーパースター』12月15日(土)から12月20日(木) TOHOシネマズ スカラ座にて期間限定ロードショー
2012年12月12日聖書を基にイエス・キリスト最後の7日間を描き、40年間世界中で愛され続けているロック・オペラ「ジーザス・クライスト=スーパースター」。ウェスト・エンド初演40周年を記念して2012年9月から組まれた、特別公演UKアリーナ・ツアーの舞台を映した映画が12月15日(土)~12月20日(木)の期間限定でTOHOシネマズ スカラ座にて公開されることがこのたび決定し、その貴重なパフォーマンス映像の一部と舞台裏を映した写真、さらには本作に出演している元「スパイス・ガールズ」のメラニー・Cのスペシャルコメントが到着した。1971年10月のブロードウェイ初公演以来、42か国で上演され、19か国語に訳されている世界的ミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」。日本では劇団四季が上演しており、ご存じの人も多いはず。「キャッツ」、「オペラ座の怪人」などの傑作ミュージカルを作曲してきた人気作曲家、アンドリュー・ロイド=ウェバーが本作で生み出したヒット曲「私はイエスが分からない」、「ホザンナ」、「スーパースター」などはミュージカルを代表する名曲の一つとしていまなお数えられている。「ABBA」のメンバー、アグネタ・フォルツコグ(マリー・マグダレン役)やロック・バンド「The Who」のロジャー・ダルトリー(ユダ役)なども出演したことで話題の本作だが、このたび映像化されたUKアリーナ・ツアー2012でのキャストの顔ぶれも豪華。イスカリオテのユダ役には、数々の賞を受賞しているミュージカル・コメディアンのティム・ミンチン。マリー・マグダレン役は2012年ロンドンオリンピックでのパフォーマンスも記憶に新しい、元スパイス・ガールズのメラニー・C。ヘロデ王役はラジオDJのクリス・モイレス。そして、イエス役をイギリスのITVの番組「スーパースター」で一躍脚光を浴びたベン・フォースターが演じている。リハーサル写真には、彼らの熱のこもった稽古風景が映し出されており、出演者たちの垣根のない信頼関係が伺える。本作に出演しているメラニーは「『ジーザス・クライスト=スーパースター』が素晴らしいのは、音楽的に言うと本当は舞台ミュージカルじゃないっていう点だと思うの」とその魅力を語る。「音楽も歌詞もすごいわ!感動的でドラマチックで、とても楽しめて、見る人の感情に訴えるし」と話す彼女だが、本作には随分と前から馴染みがあったよう。「母が持ってたレコード・コレクションのアルバムの中にあったので、よくかけてたのよ。ホント、私の世代から上の人たちはこのミュージカルで育ったんだから」。公開されたパフォーマンス映像は、預言者・イエスに民衆が「この先はどうなるのですか?いつイェルサレムに行くのですか?」と詰め寄る「What’s The Buzz」のシーン。多くのキャストがアップテンポで踊り歌う本曲は、序盤の大きな見せ場の一つとも言える。40年以上ヒットし続けている「ジーザス・クライスト=スーパースター」。大きな伝統を背負いながらも、キャスト全員で圧倒的に魅了するこの舞台を、ぜひ、劇場の大きなスクリーンで鑑賞してみてはいかがだろうか。(Photo:Tristram Kenton)『ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー2012』は2012年12月15日(土)より12月20日(木)までTOHOシネマズ スカラ座にて期間限定公開 。※こちらのパフォーマンス映像は『ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー2012』公式サイトにてご覧いただけます。公式サイト:■関連作品:ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー2012 2012年12月15日より12月20日までTOHOシネマズ スカラ座にて期間限定公開
2012年11月28日全世界で繰り返し上演され人気を博してきた傑作ミュージカル『ジーザス・クライスト・スーパースター』の21世紀版公演の模様を完全収録した映像が、12月15日(土)から順次、映画館で上映されることが決定した。日本未公開のパフォーマンスも。シルク・ドゥ・ソレイユ“新作”が公開本作は、『エビータ』や『美女と野獣』『ライオンキング』などを手がけてきた作詞家ティム・ライスと、『キャッツ』『オペラ座の怪人』の作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーがタッグを組んだミュージカルで、イエス・キリストを裏切ったことで知られるイスカリオテのユダの目を通して、イエスが磔刑に処されるまでの7日間を描いている。本作の初演は1971年。“ロック・オペラ”と称されるほど刺激的な楽曲とダイナミックな演出が人気を博し、ブロードウェイでのロングラン公演、全世界42か国でのプロ劇団による上演など通して、現在も“傑作ミュージカル”として愛され続けている。そんな傑作を、巨大なアリーナ会場で上演するために新スタッフが集結。『レ・ミゼラブル』『オペラ座の怪人』25周年公演を手がけたローレンス・コナーが演出を手がけ、元スパイス・ガールズのメラニー・Cもキャストに名を連ねている。本作を生み出したウェバーは「UKのアリーナで『ジーザス・クライスト=スーパースター』が公演されることを42年間待ちわびたよ。当初考案されていた通り、遂にアリーナ・ロック・オペラとして公演されるなんて素晴らしい」と言い、さらにこの舞台が映像化されることについて「興奮しているよ。この素晴らしい舞台を記録して、世界と共有することができるんだからね!」とコメントしている。本映像はブルーレイ/DVDの発売が予定されているが、映画館の大スクリーン&大音響で上映されるのは全世界でも極めて限られた劇場だけになる模様。新生した傑作ミュージカルを良環境で体験できる貴重な機会となりそうだ。『ジーザス・クライスト・スーパースター』12月15日(土)から12月20日(木) TOHOシネマズ スカラ座にて期間限定ロードショー
2012年10月26日劇団四季のミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター』〈エルサレム・バージョン〉が10月23日(火)に開幕する。作品は『キャッツ』『オペラ座の怪人』などを手がけたアンドリュー・ロイド=ウェバーの出世作。今回の公演は劇団創立60周年記念公演第4弾と銘打ち上演される。開幕に先駆け22日、東京・自由劇場にて公開舞台稽が行われた。劇団四季「ジーザス・クライスト=スーパースター」エルサレム・バージョンのチケット情報物語はキリストが十字架に掛けられるまでの最後の7日間を描くもの。ユダヤの王、ローマ、ユダヤ大司教と3重の支配に苦しめられている当時のパレスチナの状況や、そこに現れた救世主ジーザス、権力者の思惑、ジーザスを愛しながらも裏切るユダの苦悩、そして扇動されやすい民衆の心など、ここで描かれるのは聖書の世界ではなく生々しい人間ドラマだ。そこにロイド=ウェバーの天才的なメロディがドラマチックに絡み、うねるように物語が展開していく。四季ではシンプルなセットと歌舞伎風メイクで上演する〈ジャポネスク・バージョン〉と、舞台上にイスラエルの荒野を作る〈エルサレム・バージョン〉の2通りあるが、リアリスティックな〈エルサレム〉はより物語世界に入り込みやすく、登場人物たちの苦しみや葛藤、愛、叫びといった心のうちがダイレクトに客席に届く。劇団四季では本作を1973年に初演。現在では『キャッツ』『ライオンキング』などビッグタイトルを上演し、四季といえば大作ミュージカルといった印象すらあるが、それらに先駆けて上演された本作は“四季ミュージカルの原点”とも呼べるもの。今回も気合いの入った熱い舞台になった。ジーザスを演じる芝清道は「この作品では、ジーザスを神格化された存在ではなく、ひとりの男として描いています。民衆たちの求めに、悩み苦しみ、翻弄されていく人間・ジーザスのドラマをしっかりとお客様にお届けできるよう務めていきたいと思います」とコメント。芝をはじめ、ユダ役の金森勝、ローマの総督ピラト役の村俊英、ヘロデ王の下村尊則ら、熟練のキャスト陣が揃い、隙のない芝居をみせている。さらに作品を支えるアンサンブルも熱気ある演技で、見ごたえ十分。アニバーサリー・イヤーに劇団四季が贈る“原点”を、堪能してほしい。公演は11月18日(日)まで。また11月25日(日)から12月13日(木)にかけては〈ジャポネスク・バージョン〉も上演される。見比べてみるのも面白い。チケットはともに現在発売中。
2012年10月23日スーパー・ポップ・グループABBAのベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァースが作曲し、『エビータ』『ジーザス・クライスト・スーパースター』のティム・ライスが原案・作詞を手がけた伝説のミュージカル『CHESS』。2012年、その日本初演が、コンサート・バージョン『CHESS in Concert』として実現する。もとは、1984年にリリースされ大ヒットを記録したコンセプトアルバムから発進した舞台ゆえ、オペラ、ポップス、ロックと幅広いメロディで構成された楽曲が多くのファンを魅了。1986年ロンドン初演の後は世界各国で上演され、続々と"チェス・マニア"を生み出している。「宝塚歌劇団時代にナンバーを耳にした」と語る安蘭けいも、『CHESS』の音楽に惹きつけられたひとりだ。安蘭けいの写真「『I know him so well』(リリース時、全英1位にチャートイン)を聴いた時に、なんて良い曲だろう!と思ったんです。まさかこうして自分が『CHESS』に向き合うことになるとは……、しかもこの曲を歌える。すごい巡り合わせだなと感じています。とにかく曲が素晴らしいので、この音楽に触れられることがとても幸せですね」東西冷戦の時代を背景に、アメリカとソビエト、西と東のチェス世界チャンピオンの対決から物語は始まる。安蘭が演じるのは、アメリカチャンピオンのフレディ(中川晃教)にアシスタントとして付き添うフローレンスだ。ゲームを通じて敵側チャンピオンのアナトリー(石井一孝)に好意を抱き、やがて恋に落ちるフローレンス。国家の思惑に翻弄されながら、それぞれの人生がチェスの駒のように動き出す。「暗い過去を持ち、フレディを支えながらアナトリーに惹かれていくという複雑な心理を抱える女性です。でも絶対に曲がらない、凛とした芯も感じとれる。そんなフローレンスに自分がどうアプローチしていくかが楽しみですね。また石井さんや浦井さん、中川さんといった素晴らしい歌声を持つ方々にいろんな刺激を受けることで、きっと成長できるだろうと。私が惚れ込んだ歌声を持つ人と共鳴し合った時に何を感じるのか……、ホントに待ち遠しいくらい楽しみにしています」ABBAが生んだ伝説のナンバーの数々が、豪華キャストの歌声で日本バージョンとして甦る。新たなチェス・マニアとなってこの絶好の機会をぜひ見届けてほしい。『CHESS in Concert』は2012年1月26日(木)から29日(日)まで東京・青山劇場、2月10日(金)から12日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。チケットは12月3日(土)より一般発売される。取材・文:上野紀子
2011年11月28日