センチュリーは27日、「感震ブレーカー」と「感震ライト」をセットにした地震災害防災用品「地震火災の見張り番@home」を発表した。9月1日から発売し、価格はオープン、店頭予想価格は2,916円(税込)。防災の日(9月1日)に発売となる地震災害防災用品。震度5強相当の揺れでブレーカーの通電を遮断する「感震ブレーカー」と、震度3相当の揺れで自動点灯する「感震ライト」で構成されている。「感震ブレーカー」は、ブレーカースイッチにアタッチメントを取り付け、重り玉と台座をセットして使う。震度5強の地震で重り玉が落下し、その自重でブレーカースイッチを下げる(ブレーカーをオフ)ことで電気火災を予防する。アタッチメントはフレキシブル構造なので、ほとんどのブレーカーに取り付け可能。「防災製品等推奨品マーク」を取得しており、内閣府の「感震ブレーカー性能評価ガイドライン」にも準拠している。台座の本体サイズはW30×D30×H50mm、重り玉は直径27mmで重量は約60g、アタッチメントの本体サイズはW22×D25×H20mm。「感震ライト」は振動検知機能を内蔵しており、震度3相当の揺れで自動点灯するLEDライト。ブレーカーが落ちて明かりを確保したいときや停電時に有効なアイテムで、約5分以内に次の振動を検知しなければ自動で消灯する。電源には単3形乾電池×3本を使用。ホルダーが付属するので、壁面などへ簡単に設置できる。またハンディLEDライトとしても使えて、明るさは2段階で調整可能。本体サイズはW47×D25×H93mm、重量は約50g(電池含まず)。
2015年08月27日セゾン投信は26日、フィデューシャリー宣言を行い、投資信託運用業者として「お客さまのため」にのみ資産運用業務に従事し、専ら長期投資に努めることを公約した。また、それを実践するにあたって、当該事業継続に必要な合理的報酬のもと、一切の利益相反行為を排除することを確約し、すべての顧客に向けて明文化し公表した。○顧客の利益のため一意専心に努めていくこのたびの宣言は、7月に公表された金融庁モニタリングレポートにおいて、投資運用業者が顧客への忠実義務たるフィデューシャリーデューティの履行を求めていることに呼応するもので、そもそもセゾン投信はそうした要望以前に、創業以来当該理念を自ら掲げて、その実践に叶う直接販売を旨として貫いており、このたび業界に先がけて「フィデューシャリー宣言」を行うのは、日本の生活者が誰でも安心して長期資産形成へと行動出来る土壌づくりを先導する者としての、自覚と社会的責任を改めて人々に示す、セゾン投信自らの意志表明でもあるという。セゾン投信は、「フィデューシャリー宣言」のもと、運用能力の更なる向上と、それを実現するための人材育成に注力し、顧客の利益のため一意専心に努めていくとしている。○フィデューシャリー宣言セゾン投信は「お客様のため」にのみ資産運用を行う者としてのフィデューシャリー・デューティーの遵守を約束し、以下のことを宣言し、実践するとしている。長期資産形成(1) 同社は顧客の長期資産形成に適した商品の開発、運用、販売のみを行う(2) 販売においては、積立・長期投資を推奨し、短期的投資や乗換投資を推奨することはない(3) 販売手数料は顧客の投資効率を悪化させるとの考えから、徴収しない(4) 顧客が長期資産形成を円滑に行えるように、投資教育に力を注ぐ利益相反行為の回避(1) 同社は、株主などの同社と利害のある関係者などとの資産運用業務に関連する取引等を一切行わない(2) 同社は、同社ファンドの投資対象を選定するにあたり、当該有価証券の発行者と特別な関係を持たない(3) 同社は、同社ファンドの募集・販売は直接販売を旨とするが、他社に委託する場合には、同社ファンドの販売に関して、この宣言に同意することを条件とする。また、同社は、販売を委託する会社と特別な関係を持たない(4) 同社は、同社ファンドの募集・販売を行う販売会社などとの間で他の取引を行う場合には、顧客の利益に合致するものであることを前提とする報酬等の合理性(1) 同社は、顧客の最大の利益を実現するためにのみその資産運用管理業務を行い、そのために合理的に必要な報酬等を受け取る(2) 同社は、信託報酬率等の費用の決定においては、顧客に提供するサービスに応じた合理的な報酬率を定める。同一内容のサービスを提供する顧客に対して、報酬の請求に関し異なる取り扱いはしない(3) 既存ファンドの信託報酬などについても、適宜その適正性につき、同社の「事業継続性」と「お客様のコスト低減」とのバランスを図りながら検討を行い、不断の経営努力によりその低減に努める(4) 同社が他社にファンドの販売を委託する場合の販売会社に対する信託報酬率は、同社が同社の直接販売においてあらかじめ定める信託報酬配分率を、すべての販売会社に対して適用する。また、販売手数料を徴収することは認めない遵守態勢(1) 同社は、この宣言を遵守するために必要な社内規則を整備する(2) 同社は、この宣言が遵守されているかどうかを独立した内部監査部門により監視し、違反行為の未然防止に努める(3) 取締役会は、この宣言の遵守状況につき、内部監査部門から定期的に報告を受け、遵守状況を監視・監督する
2015年08月27日カスペルスキーは8月24日、テスラモーターズの電気自動車「モデルS」の乗っ取りに関する記事を同社のブログ「Kaspersky Daily」で解説した。モバイルセキュリティ企業Lookoutの共同創立者で最高技術責任者(CTO)のケビン・マハフィ(Kevin Mahaffey)氏と、同氏のパートナーでCloudFlareの主席セキュリティリサーチャー、マーク・ロジャース(Marc Rogers)氏が、モデルSのシステムに6件の脆弱性を発見。テスラと共に数週間かけて修正プログラムを作成し、パッチを公開した。この6件の脆弱性は、車内にPCを持ちこんで車載Ethernetネットワークに直接つなぎ、PCからソフトウェアコマンドを送ることで、攻撃者がエンジンをかけられるようになっていた。システムにトロイの木馬を感染させることも可能で、その場合は、運転中であっても遠隔操作でエンジンを止められる。さらにリサーチャーたちは、エンターテインメントシステムを完全に掌握、窓の開閉、ドアの施錠と開錠、サスペンションの上げ下げ、自動車の電源オフにも成功した。しかし、テスラ車に搭載されているシステムでは、走行中に電源が切れるとハンドブレーキが作動、時速8km未満の場合は車はよろよろと走行しながら徐々に停止する。また、それより速度が出ている場合は予防策が発動する。高速走行中でのテストでは、ドライバーはステアリングとブレーキを制御しながらギアをニュートラルに切り替え、路肩に寄せて止めることができ、エアバッグも機能した。似たような状況にあるクライスラーのケースでは、1400万台の車両をリコールして緊急セキュリティパッチを適用せざるを得なかったが、テスラモーターズは無線経由のパッチ配信で切り抜けることができた。マハフィ氏は、「パッチを効率よく提供できるプロセスがあれば、多くの問題を解決できる。最近の自動車はPC並みかPCよりも頻繁にパッチを適用する必要があるが、毎週、毎月、ディーラーに車を持っていくのは困難だ。インターネットに接続されている車両には、OTA(無線ネットワーク経由)の仕組みが必要」とコメントしている。
2015年08月25日光岡自動車は、富山県の伝統工芸品「井波彫刻」とコラボレーションし、インテリアに井波彫刻を施したコンセプトカー「ビュート トヤマ(Viewt TOYAMA)」を、8月22日・23日に開催される『第41回井波彫刻まつり』で発表・展示する。ビュート トヤマは、地元富山の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい、という思いから、富山の伝統工芸品である井波彫刻や越中和紙と共演したコンセプトカー。コンパクトセダン「ビュート」のインテリアに、富山県の伝統工芸品をあしらった究極の"Made in TOYAMA"となっている。オプション装着された「クラシックインパネ」のウッドタイプパネル部分には、富山湾越しに見る3,000m級の立山連峰の雄大な景色で有名な雨晴海岸の絶景などを、井波彫刻の「欄間」の技法で制作した木製パネルを装着。同じく富山の伝統工芸品である「越中和紙」を使用した木製の一輪の花やパーセルボードが華を添え、富山県の魅力を全国に向けて発信する。同社は今後、富山のみならず北陸、ひいては日本の魅力を世界中に発信し、皆が元気になれるような「地域の産業が持つ魅力を再発見出来るコラボレーションカー」を企画していきたいとのこと。ビュート トヤマが発表・展示される『第41回井波彫刻まつり』は、富山県南砺市の井波彫刻総合会館にて、8月22日・23日に開催。車両展示に関しては、8月30日まで行われる。ビュート トヤマの発売については検討中。
2015年08月21日日産自動車は19日、島根県松江市が管理する松江城天守の国宝指定を記念して、電気自動車(EV)「e-NV200」を松江市に寄贈したと発表した。松江市役所にて同日行われた寄贈式では、同社副社長の片桐隆夫氏と島根日産自動車及び日産サティオ島根社長の櫻井誠己氏より、松江市の松浦正敬市長に記念キーが手渡された。今回寄贈するe-NV200は、走行時のCO2排出量がゼロという特性が、水と緑の豊かな自然と歴史的な文化遺産や伝統に恵まれた国際文化観光都市である松江市に適したモデル。松江市には、今後同車を松江城天守国宝指定のPRイベントや同市の環境保全活動イベントなど、環境にやさしい街づくりの取り組みに役立ててもらう。なお、松江市は次世代自動車充電インフラ整備促進事業として、EVの導入を促進するため、急速充電器の設置も進めている。e-NV200は、多目的商用バン「NV200バネット」をベースに、e-パワートレインを組み合わせることで、「NV200」の室内の広さや多用途性と、EVならではの滑らかな加速と静粛性を兼ね備えたモデル。また、最大1,500Wの電力を供給するパワープラグによって屋外での電源供給が可能となり、走る蓄電池として、さまざまなビジネスシーンに役立てることができる。5人乗り/7人乗りのワゴンタイプの設定により、乗用ユースとしても使用可能となっている。
2015年08月19日トヨタ自動車と日野自動車は、7月24日から30日にかけて、東京都において燃料電池バス(FCバス)の実証実験を実施すると発表した。今回、燃料電池自動車(FCV)「MIRAI」向けに開発したシステム「トヨタフューエルセルシステム(TFCS)」を搭載したFCバスで、非常時を想定した外部電源供給システムの公開給電実証と、路線バスなど公共交通としての実用性を確認する走行実証を、東京都の協力を得て実施する。使用車両は両社が共同で開発したFCバスで、日野のハイブリッドノンステップ路線バスをベースに、FCV「MIRAI」向けに開発したTFCSを搭載したもの。出力を高めるためにFCスタックおよびモーターなどを2個搭載するほか、高圧水素タンクを8本搭載し、バス用に最適な設計を実施している。外部電源供給システムの公開給電実証は東京都環境科学研究所で行われ、FCバスの走行は東京都都心部および臨海地域で行われる予定。
2015年07月22日CarPlayやAndroid Autoなど、ここのところ名だたるITベンダーの自動車業界進出が激しいが、最近ではさらにAppleやGoogleなどの名前を冠した自動運転車プロジェクトの米国内での目撃情報が相次ぐなど、動きが活発化している様子がうかがえる。一方で、自動車メーカーらはこの動きを非常に警戒しており、特に事業のコアである「運転制御」の技術情報や、自動車から得られる各種データをこれらITベンダーに渡さないよう、データ利用に制限をかける意向だという。同件はReutersが内部関係者の話として伝えている。現在のところ、自動車メーカーとAppleやGoogleらITベンダーとの関係は「カーエンターテインメント(もしくはインフォテインメント)」の世界に留まっているが、一部自動車メーカーによれば、ステアリングやブレーキ、スロットルといった自動車制御に関わる情報について、これら技術パートナーには渡さないと説明しているという。現在、自動車の制御システムは新しい世代の技術へと移り変わりつつあり、特に自動運転など各種制御系システムに食い込むべく、ベンダー各社が参入を図っている段階だ。一方で、省燃費や安全に関わる運転制御の技術や、今後「Connected Car」として日々の自動車利用から得られる膨大な情報は自動車メーカーにとってのコアであり、データ解析などを合わせ将来的に膨大な収益源となる可能性を秘めている。ゆえに、この虎の子を渡したくないと考えるのは当然の動きだろう。以前からこうした話は何度かあり、電機メーカーらが新技術を携えて自動車メーカーへの売り込みを行ったものの、自動車メーカーは制御系システムへのアクセスを制限する形で対応していたという。これら参入を画策していたメーカーは一部品メーカーの域を出ることはなく、旨みも少ないという理由で自動車メーカーへの接近を諦めるケースが後に報告されている。AppleとGoogleも同様のスタンスで対応される可能性が高いとみられ、ITベンダー側としても関連メーカー含めて膨大な雇用を抱える自動車業界相手に、正面から圧力をかけて対応することは難しいとみられ、もうしばらくはアクセス可能な情報を巡って異なる業界同士のつばぜり合いが続きそうだ。
2015年07月11日トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業の自動車メーカー3社はこのほど、インフラ事業者に対する運営費の支援内容に加え、インフラ事業者と共同でサービスの向上等に向けた水素充填環境づくりに取り組むことを決定したと発表した。これは2015年2月12日に発表した、燃料電池自動車用の水素ステーションの整備促進に向けた支援策を共同で推進するとの考え方を踏まえたもの。具体的には、自動車メーカー3社は、政府による水素ステーションの運営支援と協調し、水素供給ビジネスへの参入を決めたインフラ事業者に対して水素ステーションの運営に係る経費の一部を支援するとともに、本支援の周知を図り水素供給ビジネスへの新たな事業者の参入を促していく。運営費の支援は、水素供給・利用技術研究組合(「HySUT」)に設置する「燃料電池自動車新規需要創出活動助成事業」への資金拠出を通じて行う。さらに、自動車メーカー3社は、水素ステーションに関する利用者のニーズやステーション稼働履歴等の情報を活用したサービスの向上に向けた取り組みの推進、水素ステーションの営業日数や営業時間の延長、稼働情報の充実・提供、及び多くの利用者がアクセスしやすい効率的なステーション整備等による利便性の向上、広く一般も対象とした燃料電池自動車や水素に対する理解促進および認知度の向上に取り組むとしている。水素を燃料とする燃料電池自動車の普及のためには、魅力ある商品の提供はもとより、燃料供給の拠点となる水素ステーションの整備が必要であるが、燃料電池自動車の導入初期においては普及台数が少なく、ステーションの稼働率も高くないため、インフラ事業者による水素ステーションの設置・運営は容易ではない。政府は、2014年6月に策定した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を踏まえ、水素ステーションの整備に向けては、設置に対する補助金の交付や様々な規制の見直しなどに取り組み、さらに、2015年2月には、燃料電池自動車の新たな需要創出活動を推進するために、水素ステーションの運営に係る経費の一部支援による施策の強化を図ることを決めた。一方、燃料電池自動車に関しては、トヨタ自動車が2014年12月に販売を開始し、本田技研工業は2015年度中の販売開始を、日産自動車も早ければ2017年の販売開始を予定している。したがって、自動車メーカー3社は、政府やインフラ事業者とともに水素ステーションの整備促進を図ることが不可欠であるとして、燃料電池自動車の市場導入が本格化し、水素ステーションの整備が軌道に乗るまでの中期的な視点(2020年頃までを予定)で運営費の支援および水素充填環境づくりに取り組み、着実に水素ステーションの整備を後押ししていくとしている。
2015年07月02日日新火災海上保険(以下日新火災)はこのたび、7月(保険期間の開始日は2015年10月1日以降)よりマンション管理組合向けの火災保険「マンションドクター火災保険」の販売を開始すると発表した。○良質な「管理」に対して「割安」な保険料を実現新商品「マンションドクター火災保険」はマンション共用部分を取り巻くリスクを総合的に補償する、管理組合向けの火災保険。同商品の最大の特長は、同社が業務提携する一般社団法人日本マンション管理士会連合会(以下日管連)が実施する「マンション管理適正化診断サービス」(※1)の診断結果に応じて保険料が決まる仕組みを導入した点にあるという。日管連に所属するマンション管理士が同サービスによる診断を行い、その診断結果が良好な場合は、同商品に割安な保険料で加入できるという。同商品は、マンション管理の専門家と連携し、"管理の質"に応じた保険料を実現した業界初という保険だとしている。(※1)「マンション管理適正化診断サービス」とは、日管連がマンション管理の質を高めることを目的として無料で実施する管理状況の診断サービス。同サービスでは実際の管理状況を診断するだけでなく、今後の"管理の質"の向上に向けた改善点などを記載した「共用部分診断レポート」を管理組合に提供する。マンション管理組合向けの火災保険では、マンションの高経年化が進むことで、水濡れ事故などが増加しているという。こうした状況を受け、損害保険会社各社では、高経年物件を中心とした保険料の値上げや、保険引受自体の制限などの対策を講じるケースが増えつつあるとしている。このような状況の中、日新火災では、高経年であっても適切な管理が行われているマンションにはより割安な保険料で商品を提供したいと考え、建築年だけでなく管理状況に応じて保険料が決定する仕組みを導入することにしたという。同商品では、建築年ごとの保険料をベースとしているが、「マンション管理適正化診断サービス」の診断結果に応じて、保険料の割引率を決定。管理組合による積極的な組合運営活動のもと、適切なメンテナンスを実施しているなど、管理状況が良好な場合、20%~30%程度(同社および日管連にて行ったマンション管理状況のサンプリング調査に基づく試算。実際には、個々の管理組合の管理状況によって割引率は異る)の割引率を適用する。日新火災では、「マンションドクター火災保険」の販売を通じて、マンションの住環境の維持・向上に貢献していくという。
2015年07月02日光岡自動車は1日、ミディアムクラスセダン「リューギ」のマイナーチェンジを行い、3日に発売すると発表した。リューギは、縦型ラジエターグリルや大型のメッキバンパー、箱型のキャビン、踏ん張りの効いたフェンダーアーチなど、ベーシックな自動車らしい姿が特徴のミディアムクラスセダン。クラシカルで端正な面持ちでありながら、生産の全工程を職人が手作業で行うという希少性を備え、最新の性能で安心して気軽に楽しめるクルマとなっている。今回のマイナーチェンジでは、新たに設定された安全装備の充実が図られた。前方障害物を検知してドライバーへ警告する「衝突回避支援」、走行速度約50km/h以上で車線逸脱の可能性が発生した場合に警告する「車線逸脱アラーム」、対向車のヘッドライトや先行車のテールランプを認識してハイビームとロービームの切り替えを自動で行う「オートマチックハイビーム」、信号待ちなどで先行車が発進しても停止し続けた場合にドライバーに知らせる「先行車発進告知機能」、シフト操作時における急発進・急加速を抑制する「ドライブスタートコントロール」、急ブレーキをかけるとハザードランプが自動的に点滅する「緊急ブレーキシグナル」が、標準装備もしくはオプションとして設定(グレードにより異なる)されている。リューギの価格は、226万2,600円~319万6,800円(いずれも税込)。
2015年07月01日MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上火災保険ならびにあいおいニッセイ同和損害保険は24日、損害保険業界で初めてという、少子高齢化に対応した火災保険を共同開発し、10月1日以降保険始期契約から販売を開始すると発表した。昨今の少子高齢化の進展に伴い、賃貸住宅内での高齢者の孤独死や、高齢者の日常生活におけるサポートサービスのニーズが年々増加しているという。これらの環境変化へ対応すべく、火災保険の新たな特約・付帯サービスを開発したとしている。MS&ADインシュアランスグループは、今後もグループ各社のノウハウを結集し、多様化する顧客ニーズに応える商品・サービスの開発を積極的に進めていくとしている。○新特約・付帯サービスの概要(1)家主費用特約-新設加入対象者:賃貸住宅のオーナー(家主)特長:賃貸住宅内での死亡事故(孤独死・自殺・犯罪死)によりオーナー(家主)が被る家賃収入の損失や、清掃・改装・遺品整理などにかかる費用を補償する。死亡事故の発生戸室のほか、上下左右の隣接戸室も補償の対象となる新設の背景:不幸にして死亡事故が発生してしまった賃貸住宅では、その後の空室・家賃値引きなどによる家賃収入の損失や各種費用の負担が重く、オーナーにとっては賃貸経営上の大きなリスクとなっていた。賃貸住宅を対象とする火災保険に特約として補償を追加することで、これらのリスクを回避できるようになる。オーナーにとっては「安心して部屋を貸すことができる」、単身高齢者にとっては「より部屋を借りやすくなる」というメリットがある(2)受託物賠償特約-拡充他人から借りた物に損害を与えた場合の賠償責任を補償する「受託物賠償特約」に、限度額100万円のパターンを新設。これにより、従来から火災保険とその特約で補償していた「自宅内での事故」による家財の損害、「自宅外での事故」による携行中の家財などの損害に加えて、介護機器や備付家具等の高額なレンタル品に関する損害も補償できるようになった(3)家具移動・電球交換サービス-新設上記(2)の特約にセットで加入した顧客向けに、新たに「家具移動・電球交換サービス」を提供し、高齢者の日常生活をサポートする65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合は過去最高を更新し、2035年には33.4%と見込まれているという。少子高齢化のさらなる進展を踏まえつつ、今後も「過ごしやすい高齢化社会の構築」に寄与する商品・サービスの開発を積極的に進めていくとしている。
2015年06月26日セゾン投信は19日、顧客口座数が9万口座を突破(9万80口座)したと発表した。2007年3月15日に営業を開始してから8年3ヶ月、顧客口座数9万口座、運用資産総額1269億円になったという。2015年2月に顧客口座数が8万口座を突破してからわずか4ヶ月の後に、新たに1万人の顧客がセゾン投信で取引することとなったという。今後とも長期投資家の人々、並びに取引関係者に支持してもらえるよう、運用成績の向上と誠実なサービスの提供に努めていくとしている。
2015年06月25日内閣府政府広報室は6月23日、扇風機やエアコンの経年劣化によって発生する火災などの事故について、注意喚起を行った。それとあわせて製品を安全に使用するための「扇風機・エアコンの火災防止は 使用前の安全チェック!」を紹介している。内閣府政府広報室によれば、扇風機やエアコンによる事故は、2008年度から2012年度までの5年間で657件発生。そのうち、122件は火災事故につながっているという。事故の多くは製造から10年以上経っている製品で発生し、特に製造から30年以上経過した扇風機で多発する傾向にある。部品の摩耗や潤滑剤(グリース)の消耗などの経年劣化は、製品の故障の原因となるほか、過熱・発火を引き起こす。一般的に経年劣化はユーザーが気づかないうちに進むが、日頃の安全点検などで、事故の多くが防げるとしている。「扇風機・エアコンの火災防止は 使用前の安全チェック!」として、内閣府政府広報室は扇風機とエアコンで点検すべきポイントを紹介。異音がするなどの異常があった場合は直ちに利用を止めてメーカーの修理窓口や販売店へ相談するよう呼びかけている。そのほか、ポータルサイト「政府広報オンライン」では、「暮らしのお役立ち情報」として「扇風機とエアコンの知っておきたい危険性 暮らしに潜む製品事故に注意し、夏を乗り切りましょう」などの情報も公開している。
2015年06月23日日立オートモーティブシステムズは、中国における自動車機器システム事業の拡大を目的に、重慶市に新たな製造会社を設立すると発表した。すでに中国に対しては日立の自動車機器システムの製造を行う連結子会社が沿岸地域を中心に13社が事業を展開しているが、今後、内陸地域へ拠点を拡大する自動車メーカーへの対応がグローバル戦略上、重要となると判断し、今回の新会社設立に至ったとする。新会社は「日立汽車系統(重慶)有限公司(予定)」で、敷地面積は約17万m2、2018年からの量産開始を計画しており、需要が高まるシャーシ系製品やエンジンマネジメントシステムなどの事業拡大を目指すとしている。
2015年06月22日クレディセゾンは1日、シード・アーリーステージの国内ベンチャー企業に投資を行う「セゾン・ベンチャーズ」を設立したと発表した。国内カード業界では初のコーポレート・ベンチャーキャピタルとなるという。セゾン・ベンチャーズでは、これまでクレディセゾンがクレジットカードビジネスにおいて培ったリテールファイナンスのノウハウとグループの顧客基盤、革新的な商品・サービス、多種多様な提携パートナーといった資産を活用し、投資先ベンチャー企業の成長をサポートする。主な投資対象は、「金融×IT(Fintech)」の分野で次世代の金融・決済ソリューションの創造に挑戦する意欲的なベンチャー企業、カード会員資産や永久不滅ポイントなど、クレディセゾン固有の経営資源を活用し、日常の生活や消費シーンを大きく変える可能性を秘めたインターネット・モバイル関連のベンチャー企業などとなる。今後は、「変化に対応できるノンバンク」として、クレジットカードをはじめとする多彩な決済サービスの提供、リース事業やファイナンス事業といったノンバンクビジネスの強化、ネットビジネスを通じたフィービジネスの拡大、ASEAN諸国への本格的な参入など、持続的な成長を実現するための基盤構築に向け、ベンチャー企業との連携を強化し、新たな収益源を確立していくという。
2015年06月01日大垣共立銀行はこのたび、OKB大垣共立銀行のホームページから岐阜県自動車税をクレジットカードなどにより納付できるサービスを開始した。同サービスは自動車税の期限内納付率の向上を目的とする行政支援の一環として2013年から毎年実施しているという。ヤフー運営の「Yahoo!公金支払い」を利用したサービスで、OKB大垣共立銀行と取引のない人でも自宅で24時間いつでも岐阜県自動車税を納付できるという。また、共立カードおよびOKBデビット(JCB)で納付した人の中から抽選で100名にギフトカードをプレゼントする「岐阜県自動車税インターネット納付キャンペーン」も併せて開始した。OKB大垣共立銀行はこれからも、顧客の目線に合わせた利便性の高い商品・サービスを届けていくとしている。
2015年05月13日AIGジャパン・ホールディングスとその100%子会社であるAIU損害保険(以下AIU)と富士火災海上保険(以下富士火災)は、2013年7月16日に公表した内容に基づき、AIUと富士火災の合併による経営統合の準備を進めてきたが、このたび統合後の新会社の社名を「AIG損害保険株式会社」とする予定だと発表した。世界各国で保険事業を展開しているAIGグループにおいて、国内での対面販売による損害保険事業の基幹会社となる新会社が「AIG」を冠する社名となることで、保険のグローバル・ブランド「AIG」ならではの価値を国内の顧客に提供していくとしている。また、統合予定時期について、統合方針の発表時の資料などにおいては2015年下半期以降(7月以降)と伝えていたが、この間統合プロジェクトを様々な角度から精査した結果、現在の見通しとして、関係当局の認可などを前提に2016年下半期以降(7月以降)の統合予定であることを告知するとしている。その他の新会社の概要については、今後適宜案内する予定としている。同経営統合による両社の顧客の既存の契約には影響はないとしている。
2015年05月09日古川電気工業グループのKANZACCは4月17日、耐摩耗性能を改善した「銀系特殊めっき」の開発・量産化に成功し、自動車市場へ投入すると発表した。自動車用コネクタ端子では酸化防止のために銅合金に銀や錫めっきなどの表面処理が施されるが、挿抜・摺動回数の増加に伴って、耐摩耗性の向上が課題となっていた。今回開発された「銀系特殊めっき」では、耐摩耗性が向上したことで厚さを50%低減することが可能となり、原料コストの削減を実現することができる。また、ウィスカによる短絡が防止可能で、コネクタの信頼性向上にも貢献する。KANZACCは、今回の「銀系特殊めっき」のほか、電子部品分野で培った技術力を元に、「変色しない銀めっき」や「部分リフロー錫めっき」などの特徴的なめっき製品群を新たに自動車市場向けへ投入することで、2018年度の自動車向け売上高5億円以上を目指すとしている。
2015年04月20日MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上火災保険ならびにあいおいニッセイ同和損害保険は13日、若年者層のカーライフに合わせた2つの自動車保険を共同開発し、10月1日以降始期契約から販売開始すると発表した。自動車を取り巻く社会環境の変化の一つとして「若者の車離れ」が指摘されているという。自動車を保有する若年者層が減少している要因として、ライフスタイルの変化に加えて、「自動車を購入した当初は、自動車保険料が高額である」という声も聞かれるとしている。こうした声に応えるために、初めて自動車保険に加入する人に既存商品よりも割安な保険料で加入できる分かりやすい商品を開発したという。さらに、自身が自動車を保有せず、知人の車を運転するような人についても、手軽に加入できる商品を用意することで、若年者層を中心とした広範な自動車ユーザーに安心を届けるとしている。○「新規契約専用の自動車保険」の概要商品名/三井住友海上:「はじめての自動車保険」、あいおいニッセイ同和損保:「パーソナル自動車保険」加入対象者/初めて自動車を保有する人新商品の特長(1)安心で分かりやすい補償:基本的な補償をベースに「車両保険」等の補償有無を選択するシンプルな補償とすることで、分かりやすく安心な商品構成としている(2)加入しやすい保険料:既存商品と比較して保険料を割安にするなど、新規契約者が加入しやすい保険料水準を実現している(3)初めて自動車保険を契約する人を対象とした割引制度:「借りた自動車専用の自動車保険の加入実績や事故歴に応じて「新規契約専用の自動車保険」を割引く制度を設ける。「新規契約専用の自動車保険」以外の商品であっても、割引の適用条件(初めて自動車保険に加入)を満たす場合は、割引が適用される○「借りた自動車専用の自動車保険」の概要商品名/三井住友海上:「1DAY保険」、あいおいニッセイ同和損保:「ワンデーサポーター」加入対象者/友人・知人等の自動車を借りて運転する人新商品の特長(1)24時間単位で合理的な保険/1回の契約の保険料が約500円~(予定)で、補償開始(始期日時)から24時間補償されるなど、加入しやすく合理的な保険(2)簡便な契約手続き/スマートフォンから簡単に契約手続きを行うことが可能。1回の申込みで運転者4人まで指定でき、保険料はスマートフォンの利用料金と合わせて支払うことができる(3)お得な割引制度/2回以上契約した場合に2回目以降の保険料を割引く「2回目から割引」や、借りた自動車を交替で運転するようなケースで、複数の運転者を1回の契約でまとめて補償する場合に2人目からの運転者に対する保険料を割引く「2人目から割引」を設ける
2015年04月14日アドビ・システムズ(アドビ)は4月6日、日産自動車(日産)が、グローバルで展開する複数のブランドで一貫したブランドイメージを保つことができるルノー・日産アライアンス共通のデジタルマーケティングプラットフォームを構築するため、「Adobe Marketing Cloud」を採用したことを発表した。日産は、世界20の国や地域に生産拠点をもち、世界各国の拠点を通じ「NISSAN」「INFINITI」「DATSUN」といった3つの自動車ブランドを展開。顧客の購買プロセスに重点を置き、一貫したブランド戦略に基づいて迅速な市場展開を行いつつ、顧客を理解するためのデータ分析や、ブランドイメージを保つためのアセット管理のコスト効率を高めたいという課題があったという。今回の導入により、グローバル資源の活用や重複投資の合理化、プロセスの標準化を図り、年間あたりのマーケティング投資を半分に抑制することを目指すほか、一人ひとりの顧客に最適な体験を提供し、マーケティング費用対効果の向上と収益性向上を実現したい考えだ。
2015年04月06日アドビ システムズは、日産自動車が展開する複数のブランドで一貫したブランドイメージをグローバルで提供するため、同社がデジタルマーケティングソリューション「Adobe Marketing Cloud」を採用したことを発表した。日産自動車は、世界20の国や地域を生産拠点として「NISSAN」、「INFINITI」、「DATSUN」という3つの自動車ブランドを展開しているが、これまでは各拠点の裁量によってデジタルマーケティングが行われており、一貫したブランドイメージの構築が課題となっていたという。そこで今回、各拠点の強みを発揮できるルノー・日産アライアンス共通のデジタルマーケティングプラットフォームとして、デジタルマーケティングソリューション「Adobe Marketing Cloud」と、コーポレートパブリッシングソリューション「Adobe Digital Publishing Suite」を導入した。さまざまなデジタルタッチポイントから顧客の購買行動をサポートし、シームレスなカスタマージャーニーの提供に最適なソリューションであることが決め手になったとのことだ。なお、今回の「Adobe Marketing Cloud」導入について、日産自動車デジタルストラテジー部 デル・ジャクソン氏は、「現代の消費者にとって、デジタルチャネルは自然な選択肢であり、日産自動車では顧客とエンゲージする方法を変革する必要があると考えています。この変革を実現するため、当社の重要なテクノロジーパートナーとしてアドビを選択しました。アドビの『Adobe Marketing Cloud』による統合された顧客エンゲージメントのプラットフォームが目指す方向性は、日産が掲げる顧客エンゲージメントの方向性にフィットしています。このプラットフォームを活用して、南アフリカやインドなど重要な成長市場で、3組織をまたがる4つのブランド向けに新しいプラットフォームをローンチすることができました。『Adobe Marketing Cloud』により、世界中のモバイルを含むあらゆるチャネルにおいて、当社のブランドと顧客体験がさらに向上することを確信しています」と述べている。
2015年04月06日三菱自動車は3日、米国・ニューヨークで1日から開催されている『2015年ニューヨーク国際自動車ショー』(一般公開は3日~12日)で、2016年モデルの「アウトランダー」(北米仕様車)を世界初披露したと発表した。アウトランダーの2016年モデルは、フロントデザインなどの大幅な変更により、上質でありながらSUVらしいダイナミックで力強いデザインとした。吸遮音材・制振材・ダイナミックダンパーの追加など30カ所以上の改良を施すことで、エンジン音・ロードノイズ・風切音の大幅な低減も行われている。トランスミッションには、新世代CVTを搭載。エンジン制御とCVT制御の協調制御を最適化することで、エンジン回転上昇に対してリニアな加速を実現し、全域における加速性能も向上。ステップアップシフトを採用することで、アクセルを大きく踏み込んだ場合の気持ちよい加速フィーリングも実現している。シャシーでは、サスペンション取付部の剛性を向上させ、ステアリングホイールやサスペンションからの入力を正確にボディに伝えることで、操舵感・操舵に対する応答性と正確性を向上。また、リヤのショックアブソーバーのシリンダーを大径化することにより、走行安定性と乗り心地の向上などが図られている。
2015年04月03日●実は多くの車載機器に採用されているARMコアARMは3月26日、Cypressと共同で記者説明会を開催し、同社の自動車向け製品に関する取り組みを説明した。最初に書いておけば、今回の説明会では基本的には新しい製品とかテクノロジーが説明された訳ではなく、既にARMが提供しているものが再説明されたに過ぎないのだが、それでもわざわざ説明会を開いたというのは、こと国内ではARMのアーキテクチャはSmartphone/Tabletなど向けで、自動車関係では一部のInfortaiment機器向けに利用されている程度、という認識が多く、これを正したいという意図があったのでは無いかと思われる(Photo01)。○ARMの自動車向けストラテジーさて、まずはARMのパートから。ARMがアドレスできる自動車向けマーケットはどんどん大きくなっている(Photo02)という認識がまずあり、運転システムの電子化・ADAS・運転情報とInfortaimentという3つの分野が急速に伸びると予測し、このマーケットを真剣に獲得したいと目論んでいる。既に同社のコアは様々なメーカーが製品に採用、自動車向けに導入が始まっており(Photo03)、決して同社が自動車業界に無縁と言うわけでは無い。ただこれらの市場はARM以外のコアも多く採用されているため、ここでARMの採用比率をより高めてゆきたい、という訳だ。では具体的にどんな用途向けに今後展開が考えられるのか、というのがこちら(Photo04~06)。特に運転席周りの場合、高級車向けにはHUD(Head Up Display)すらも次第に一般的な装備になりつつあり、逆に言えばHUDこそ持たないものの、従来高級車にのみ搭載されていたマルチファンクションタイプのコンソールはミッドレンジを超えて大衆車にまで広がりつつある。Cortex-R5はまさしくこうした用途向けのMCUとして開発された製品である(Photo07)。どのあたりがコンソール用途向けかというと・ EEMBC AutoBenchで、1.0 Automark/MHzの高性能(ちなみにPowerPC系だとこれを超えるのはe200v7コア搭載の製品のみで、殆どの製品は1.0 Automark/MHz未満である)・ Green Hillsから自動車向けに最適化したコンパイラが提供される・ ISO26262/IEC 61508の認証取得に必要なリソースが提供されるというあたりである。実は後半2つは製品そのものというよりも開発環境に関係してくる部分なので、ここをもう少し説明する。自動車業界では最近MBD(Model Base Design)を利用した開発が序々に広まりつつある(Photo08)。といっても、現状ツールとしてはMathWorksのMATLAB/Simulinkが唯一のもので、あとはSynopsisの提供するVirtual Prototypeを初めとするツール類で試作を高速化する環境はあるが、ここで問題になるのはどちらを使うにしても、ターゲットデバイスはMATLAB/SimulinkなりVirtual Prototypeがあらかじめサポートしているものに限られる事だ。そんなわけで主要なプラットフォームベンダーは自社の製品がこれらのツールでサポートして貰える様に努力しているわけだが、ARMの場合主要なコアはもう既にサポートされているから、ここで悩む必要がなくなるのは大きなメリットである。また、例えば途中で利用するSoCのベンダーを変える、あるいは新規に追加するといった話があっても、複数のメーカーが既にARM v8-Rベースの製品を投入しているから、同じCortex-Rベースの製品を選べば開発やメンテナンスの手間がだいぶ省けることになる(Photo09)。勿論これは諸刃の剣であって、逆に半導体ベンダーからすると長期的にはCortex-Rを搭載しただけでは差別化にならなくなるわけで、別の差別化要因を探さないと別のメーカーにシェアを簡単に奪われてしまう事にもなるのだが。●Functional Safetyへの取り組み○具体的にはどのような機能安全対策が取られているのか?続いて話は機能安全の話に。Functional Safetyとして知られるこの機能は、単に自動車だけでなく安全性が必要とされる多くの場所で必要な要件とされている。この分野は、必要とされるリソース(設計・検証や要求されるドキュメントなど)が桁違いに大きくなるので、敢えてこの分野はやらないと公言しているメーカーもあるほどだが、ARMはここに積極的にアドレスする事を宣言している(Photo10)。では自動車における機能安全とはなにか?という一例がこれ(Photo11)。パワーステアリング周りの操作に関しては、故障しないのが勿論一番ではあるが、工業製品ではそれはありえない訳で、では故障したらどう対処できるかをちゃんと考えておく必要がある。一番まずいのはECUが故障したりトルクセンサーが異常を出したりしたときに、パワーステアリング用モーターが固着してしまうことで、したがってこういう事態にならないような設計が必要になるわけだが、そもそも大前提として故障頻度をどの程度に抑えるかという話がある。故障しても事故にならない設計をするのと同様に、コンポーネント内部に関しても「回路の一部が異常をきたしても、直ぐに全体が故障しない」様な設計が求められる。こうした機能安全は、業界に応じて異なる標準化がなされているが(Photo12)、骨子となる部分は基本的には同じで、あとはマージンの取り方とかドキュメントの手法などに相違点がある(一部検証方法などの違いもあるが)程度。流石にARMとしてもこの全部に対応するのは無理であり、まずはAutomotive/Medical/Industrialといったあたりをターゲットにする形だ。具体的にはどんな形で?というのがこちら(Photo13,14)。外部からの放射線などの影響に対してはECCとかMultiple Latchなどの対策が有用だし、Systemaic faultsへの対策はDCLS(Dual-Core Lock Step)などが効果的である。これらを当初からCortex-Rシリーズでは設計に盛り込んでいる、という話である。ただ、単にこれらを設計に盛り込むならず、開発時点でのマネジメントのレベルからこれに配慮してドキュメント(Photo15)を用意すると共に、こうした機構の検証メカニズムを用意、さらにはパッケージとして提供することでメーカーのみならず開発の負荷を減らせる、というのが同社の説明であった。●SpansionのCortex-R5ベースの自動車向けMCU「Traveoシリーズ」○Cypressの自動車向けラインナップさて、ここからはCypressというかSpansionの赤坂伸彦氏(Photo16)により、同社のCortex-R5ベースの自動車向けMCUであるTraveoシリーズの説明があった。まずはマーケット概観(Photo17)であるが、自動車向け半導体の売り上げの伸びは9.5%と、半導体全体の売り上げの伸びである6.5%を上回る勢いであり、これをキャッチアップしてゆくのは当然重要と考えられるとしている。このマーケットに向けて、富士通も昔から製品を提供しており、もう40年近いの歴史がある(Photo 18)。ここで利用されてきたアーキテクチャは同社独自のもの(最近だとFRシリーズ)や、場合によってはARM 9/11といったコアも利用されてきたのだが、同社は(Spansionの買収前に)Cortex-R5の採用を決定、Spansionの買収後にこれをTraveoシリーズとして発表している(Photo19)。なぜCortex-R5を採用したのか、という事に対するSpansionとしての回答はこちら(Photo20)である。もしここで独自コアのまま突っ走っていると、開発環境や自動車向け品質のコンパイラの提供、あるいはFunctional Safetyにまつわるパッケージの準備を全部自前で行う必要があり、そのあたりを勘案するとARMのエコシステムに乗ったほうが楽、というのは特にこれからシェアを伸ばしてゆきたいというメーカーにとっては当然であろう。同社の場合、Traveoをコンソールパネルやボディ制御、EV/HVのモータ制御向けに考えており(Photo21)、例えばモータ制御ならこんなことが出来るという一例が示された(Photo22)。ボディ制御は、本格的なシャーシ制御とかActive Suspensionなどではなく、比較的穏当な範囲の制御に留まっている(Photo 23)。HAVC(Photo24)も同じで、少しづつ機能が増えている事に対応して、MCUの側も少しつづ進化している(Photo25)形だ。そして本題と言うわけでもないが、同社が3月26日に発表した新製品が次のクラスタシステム向けのソリューションである(Photo26)。この分野も最近はアナログメーターが使われているケースはだいぶ減り、LCDに置き換えられつつある。また2D表示以外に3D表示が使われるケースも増えてきている。同社は富士通の時代からこの分野向けのソリューションを長く提供してきており(Photo27)、2D/3Dどちらも実績がある。特に3Dエンジンについては、VRAMを介さずに直接表示を行う機能を持っているのが特徴的である(Photo28)。このクラスタ向けは既に多くの製品がラインナップされているが(Photo 29)、3月26日には内蔵Flashとフレームバッファを1MBに削減した S6J32BAとS6J32DAを新たにラインナップに追加、大衆車向けの廉価なクラスタシステム向けとして提供されることになる。ちょっと話は戻るが、今のところARMは自動車向けのGPUを提供する予定はない(これはYork氏にも確認したが、あくまでSmartphoneやTabletなどのMobile向け、との事)。なので、どんなGPUを使うのか、というのは一つの差別化要因になりえる。実際赤坂氏も「Cortex-R5を使うだけで差別化になるとは考えていないので、どれだけ(OEM/Tier 1が)使いやすい製品を提供するか、という形で頑張ってゆく」とされており、その意味ではCortex-R5の使い方の一つの見本と考えてもよいかもしれない。冒頭に述べた通り、今回の説明会の内容はこれだけであり、何か目新しい話があったというわけでは無い。にも関わらずこうした説明会を開催することで、ARMは自動車業界にも強い、という事を印象付けたいというのが狙いであり、今後も似たような機会が定期的に開かれるかもしれない。ある程度そうした認識が浸透するまでは粘り強く繰り返す、というのはARM本国の意向でもあろうが、ARM(株)の内海社長の得意とする手法でもあるからだ。
2015年04月01日BMWは4月1日、電気自動車「BMW i3」を総合オンラインストア「Amazon」で同日より販売開始すると発表した。納車までの流れとしては、カートに「BMW i3」を入れると1-2営業日後にBMWiカスタマー・インタラクションセンターから充電方法などについて確認する連絡がくる。その後、さらに1-2営業日後に審査・契約書類が送られてくるので、それを記入しBMWに返送すると、5-7営業日後にBMWから納車日の連絡がくるという仕組みとなっている。BMW i3はBMWのサブ・ブランド「BMWi」の第1弾モデルとして2014年4月に日本での販売を開始した。BMW正規ディーラーが保有する185店舗のうち46店舗をBMWi販売店とし、専門トレーニングを受講した専任のセールス・スタッフを配置したほか、販売店が近くに無い地域のためにモバイル・セールス・アドバイザーを導入するなど、新しい販売モデルを採用してきた。BMWは、Amazonで「BMW i3」の販売を開始することで同ブランドのマルチ・チャンネル販売モデルをさらに推し進めるとしている。BMW i3は最大出力125kW/170ps、最大トルク250Nmを発生する電気モーターおよび総電力量22kWhのリチウムイオン電池を搭載し、一回の充電で229kmまでの走行が可能だ。価格は499万円から。
2015年04月01日ZMPは、2015年1月にハーツユナイテッドグループ(HUG)との合弁会社として「自動車業界向けのデバッグおよびデータ収集等実験代行に関する事業」を行う株式会社ZEGを設立し、本格的な稼動を開始したと発表した。現在、自動車業界で実施されている高度運転支援技術および自動運転技術の検証においては、コンピュータを用いたドライビングシミュレータが多く利用されているが、多種多様なユーザーを想定した自動車走行パターンをすべて網羅したシミュレーションには限界があるため、実走行テストが重要視されている。一方で、実走行テストには走行テストの実施場所が限定されるなど、社内リソースのタイムリーな確保が困難という課題がある。さらに外部機関への実験依頼の場合は十分なセキュリティの担保が困難なほか、報告データの入手までに6カ月以上の期間を要するケースもあるなど、必要なデータをタイムリーに入手することも大きな課題となっている。ZEGの始動によりZMPが築き上げてきたセンシングやデータ収集・解析技術および、HUGが積み重ねてきたソフトウェアデバッグのノウハウを基に、十分なセキュリティ体制のもと全国において実施可能なタイムリーな走行テストおよびデータ解析による検証報告サービスによる複数の課題解決とともに、走行テストに付随するソフトウェアの単体検証や映像処理などの周辺業務など、実証実験に必要な要素を一気通貫で提供することが可能となる。近年、自動車は、搭載される先進運転支援技術(ADAS)の高度化により車載ソフトウェアが高度化、複雑化しており、車載ソフトウェア検証のための網羅的・大規模な実走行テストの必要が高まっているとのことで、ZMPでは、ZEGを通じて、これらのニーズ応えていきたいとしている。
2015年03月23日フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、安全性とスタイルを追求しトップクラスの明るさを追求した自動車用バルブ「エクストリーム アルティノン LED(LED Xtreme Ultinon)」シリーズを拡充したと発表した。合計24の新製品を4月上旬より全国の自動車用品店および通信販売を通じて順次販売する。エクストリーム アルティノン LEDシリーズは、ワンランク上のスタイリッシュなカーライフを求めるドライバーのためのアップグレード用製品で、安全性に配慮した配光設計と明るさが特長となっている。同シリーズのフラッグシップとなるフォグバルブ「フォグユニバーサル 8/11/16 6700K」は、従来製品と比べて約45%明るく道路を照射する。さらに効率的な放熱を可能にする「AirFlux冷却テクノロジー」を採用し、長寿命化を図った。また、「AirFlux冷却テクノロジー」は煙突状の形状で空気の抜け道を作り、ヒートシンク内外の寒暖差を利用して、ヒートシンク内に空気の流れを発生させることで、高い空冷効果を保つ。また、もうひとつのフラッグシップであるポジション用バルブ「T10 360°アルティメイト130lm 6700K」は、従来製品比約2倍の明るさを実現し、被視認性をより高め、愛車をスタイリッシュに演出する。なお、今回のラインアップ拡充により同シリーズは、一般的な自動車のシグナリング用途の約90%をカバーするという。
2015年03月19日Infineon Technologiesと独Hellaは、自動車後部の死角検知(Blind Spot Detection)を正確に行うレーダーセンサ向け無線周波数モジュールを開発したと発表した。同モジュールは、従来、別々であった複数の部品を単一のトランシーバ(トランスミッタとレシーバの機能を兼備)に集積することで、省面積化とコスト削減を実現したほか、低消費電力と高いパフォーマンスの両立も実現したとのことで、高級車部門以外の自動車も対象とした、運転者支援システムの連続生産が可能になるという。また、高い精度を実現しているため、レーダーのスキャン情報を更新し続けることで、動きの方向や速度に関わらず、悪天候時にも動く物体を検知することが可能になるとしている。
2015年03月05日コンチネンタルタイヤは3月1日、製品ラインナップに電気自動車とハイブリッド車向けに開発されたタイヤ2タイプを追加したと発表した。両製品は共にConti.eContactというブランド名で生産されることとなるが、それぞれが電気自動車またはハイブリッド車の駆動系に合わせた特殊設計となる。20インチの電気自動車用Conti.eContactは、乗用車用タイヤとしては径が大きく、比較的幅を細くすることで、転がり抵抗を従来タイヤと比較して約30%低減した。同製品を導入することで、電気自動車の航続距離を理論上最大6%向上させるとしている。一方のハイブリッド車向けには17インチと18インチを用意。パワーが必要なSUVでも使用可能で、転がり抵抗を約20%低減することに成功したという。また、同社製タイヤとしては初めて、転がり抵抗とウェットグリップ性能において、EUタイヤラベリング制度でA評価を獲得した。同社は「Conti.eContactシリーズのタイヤはすでにフォルクスワーゲンやルノーなどから装着タイヤとして承認を得ているほか、今年中にドイツや欧州の他の自動車メーカから承認が得られる予定だ」とコメントした。
2015年03月02日SAPジャパンは2月13日、自動車業界のビジネス変革(イノベーション)を支援するためのソリューション開発センターである「オートモティブ・コンピテンシー・センター」を同日付で設立したと発表した。グローバルで自動車産業に関するプロジェクトに長期にわたり参画したメンバーによる専任チームを設置し、ユーザー企業のイノベーションを支援していく。同センターでは、国内の自動車業界のユーザー企業が大きく変化し続ける環境を事業の成長と変革の機会として捉えグローバルで成功するために、実績のあるソリューションの提供に加え、ユーザー企業と共に日本の製造業のさらなる進化を実現する新たなソリューションの開発を目指す。同センターは、自動車業界に関する知識と経験を持つ海外エキスパートチームと、日本の自動車業界を熟知した日本人社員チームとのコラボレーションで構成。これにより、自動車産業における基幹業務についてはユーザー企業の要望や環境に合わせたカスタム開発を含むソリューションを提案し、ビジネスのシンプル化を支援する。また、国内自動車メーカーの持つアイデアとSAPがグローバルで培ってきた知見を組み合わせ、グローバルの経験をベースとしながらもユーザー企業が求める価値の実現を支援するとしている。同社は全世界で約6,300社の車両メーカーやサプライヤーを中心に自動車業界の事業者で既に実績を持っているという。その経験とノウハウを日本市場に向けて提供するため、部門の垣根を超えた「One SAP」としてユーザー企業を支援する組織体制への再編を進めており、今回の新センター設立もその一環だ。
2015年02月14日マリブにあるピアース・ブロスナンの邸宅で、米西海岸時間水曜日の夜に火災が発生した。その他の情報消防隊員が駆けつけたのは21時48分。およそ20人の消防隊員たちは、22時25分ごろに消火作業を終えた。けが人は出ていない。火災発生当時、ブロスナンは在宅だった。火災報知器の反応で火に気づいたようだ。火元は車庫と見られているが、原因はわかっていない。2階の寝室がダメージを受けた模様だ。ブロスナンの最新作は公開中の『スパイ・レジェンド』で、春にはアドベンチャー・ファンタジー『The Moon and the Sun』、秋にはスリラー映画『No Escape』の北米公開が控えている。文:猿渡由紀
2015年02月13日