洋菓子を製造、販売する株式会社ヨックモックから4月1日、シガールとアイスクリームのマリアージュ「シガール アイスクリーム」(5本入り/1,080円)に新味となるストロベリー味が登場する。葉巻状のクッキー「シガール」とアイスクリームが合わさった「シガール アイスクリーム」は、2015年の発売以来、テレビや雑誌、インターネットニュースなどで紹介されたことをきっかけにSNSでも話題となった。今回の新味では、シガールに合わせて独自開発されたアイスクリームにストロベリーの果肉果汁を29%使用したことで、ほどよい酸味とすっきりとした甘みを実現。子どもから大人まで誰からでも愛される味わいに仕上げられている。展開期間は4月1日から18年3月31日までが予定されており、店頭取扱店舗は青山本店、東京駅一番街店、三越日本橋本店、小田急百貨店新宿店本店・町田店、東武百貨店池袋店・船橋店・東横店、ラゾーナ川崎プラザ店となっている。なお、青山本店、全国の百貨店ギフトカタログ、オンラインショップでは配送も承っており、配送ラインアップは各味20本入りと3種詰め合わせ(バニラ10本、チョコレート5本、ストロベリー5本)がそれぞれ配送料込で5,400円となっている。
2017年03月30日ブレイク・ライヴリー、ゾーイ・クラヴィッツとの交際で知られた「ゴシップガール」のペン・バッジリーが結婚した。お相手は、「GIRLS/ガールズ」でジェッサ役を演じたジェマイマ・カークの姉ドミノ・カーク。「Us Weekly」によると、2人は2014年から交際していたという。ペンはネイビーのスーツ、ドミノはレース素材の白いワンピースに身を包み、ブルックリンの裁判所で結婚式を挙げた。ジェマイマをはじめ、お祝いに駆け付けた家族や友人に見守られ、晴れて夫婦となった2人。ベンにとってはこれが初めての結婚で、ドミノにとっては2回目の結婚だそうだ。ドミノには、初婚でもうけた息子のカシウスがいるため、ペンは早くも1児のパパに。ドミノのインスタグラムでは、結婚したばかりのペンと見つめ合うロマンティックな写真が公開されている。インスタのプロフィールによれば、ドミノの肩書はママ、ミュージシャン、バース・ドゥーラ、バース・エデュケーターであり、「Carriage House BIRTH」の創設者でディレクターとのこと。子どもの誕生をサポートするビジネスを手掛けているようだ。33歳の姉さん女房に良い影響を受け、「ゴシップ・ガール」以来良質な出演作に恵まれないペンの運気が上がっていくことに期待!(Hiromi Kaku)
2017年02月28日東京ディズニーランドのアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」が、開園35周年を迎える2018年4月15日(日)にリニューアルオープンする。“世界で一番幸せな船旅”世界各国の子どもたちや動物たちに迎えられながら、“世界で一番幸せな船旅”を体験する「イッツ・ア・スモールワールド」。ヨーロッパからスタートする旅は、アジア、アフリカ、中南米、南太平洋の島々などを経て、世界中の子どもたちによるテーマ曲「小さな世界」の合唱でフィナーレを迎える。小さな子供から大人まで、多くのゲストに愛されている人気アトラクションの一つだ。アナ雪、シンデレラ、ラプンツェルも登場イッツ・ア・スモールワールドの大幅リニューアルはオープン以来初めてとなり、ディズニー映画に登場する様々なキャラクターが加わるほか、映画の名シーンを彷彿させる音楽が「小さな世界」の曲に織り込まれるとのこと。旅の始まりであるヨーロッパのスカンジナビアには、映画『アナと雪の女王』のエルサ、アナ、オラフが登場するほか、ヨーロッパでは、『ふしぎの国のアリス』や『シンデレラ』、『ピーター・パン』、『塔の上のラプンツェル』、アジアは『ムーラン』や『アラジン』、そしてアフリカでは『ライオンキング』など、ディズニー映画で愛される様々なキャラクター約40体が新たに仲間入り。それぞれのシーンをより華やかに彩り、さらに幸せな船旅を演出する。特別グッズ&メニューもドール仕様のアリエルやシンデレラリニューアルオープンを記念して、新生「イッツ・ア・ スモールワールド」の世界を感じられるスペシャルグッズやスペシャルメニューが4月10日(火)から販売される。スペシャルグッズからは、ぬいぐるみバッジやポストカードなど、23種類の商品が勢揃い。中でも注目は、アトラクション内に新たに加わるシンデレラやラプンツェル などディズニーキャラクターをモチーフにした可愛らしい人形だ。新生「イッツ・ア・ スモールワールド」の船旅で出会うキャラクターたちと同様、 愛くるしい表情が魅力。抱っこしながらパーク内を歩いたり、部屋に飾ったりしてみては。5ヶ国を表現した“ピッツァ・スモールワールド”また、スペシャルメニューは「イッツ・ア・スモールワールド」のように世界を1周することをイメージ。1年間かけて、世界の各エリアをテーマにした5種類のピザ「ピッツァ・スモールワールド」が順次展開される。最初は、アトラクション内のルート同様にイタリアをテーマに、パンチェッタとサラミを使用したピザを販売。その後、アジア・アフリカ・中南米・南太平洋とテーマを変え、“世界で一番幸せな船旅”をヒザで表現する。【概要】東京ディズニーランド「イッツ・ア・スモールワールド」大幅リニューアルリニューアル時期:2018年4月15日(日)※リニューアルのため、現バージョンの「イッツ・ア・スモールワールド」は、2017年3月1日(水)よりクローズ■スペシャルグッズ&メニュー発売日:2018年4月10日(火)・ドール 各3,600円高さ:約27〜30cm販売店舗:キングダム・トレジャー・ピッツァ・スモールワールド(パンチェッタ& サラミ)価格:単品 550円、スペシャルセット スーベニアランチケース付き 1,660円販売店舗:キャプテンフックス・ギャレー【問い合わせ先】東京ディズニーリゾート・インフォメーションセンターTEL:0570-00-8632(9:00〜19:00)(一部のPHS・IP電話・国際電話からは TEL:045-330-5211)
2016年11月27日東京ディズニーランドのアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」が、東京ディズニーランドが開園35周年を迎える2018年春、大幅にリニューアルすることがわかった。リニューアル後は『アナと雪の女王』のエルサ、アナ、オラフを始め、ディズニー映画に登場するキャラクター約40体やディズニー映画の音楽も新たに追加となることが決定した。この「イッツ・ア・スモールワールド」とは、東京ディズニーランドのオープン当初からある人気のアトラクション。ゲストはボートに乗って世界各国の子どもたちや動物たちに迎えられながら、“世界で一番幸せな船旅”を体験するというストーリー。その旅はヨーロッパからスタートして、アジア、アフリカ、中南米、南太平洋の島々などをめぐって、フィナーレでは、世界中の子どもたちがテーマ曲である「小さな世界」を仲良く合唱。小さな子どもから大人まで、とても数多くのゲストに愛されている老舗のアトラクションだ。同アトラクションの大幅リニューアルは、東京ディズニーランドのオープン以来初めてのことで、ディズニー映画に登場する、さまざまなキャラクターが新しく加わるほか、映画の名シーンを彷彿とさせる音楽が、「小さな世界」の楽曲内に織り込まれる予定だという。旅の始まり、ヨーロッパのスカンジナビアには、映画『アナと雪の女王』のエルサ、アナ、オラフが登場するという。このほか、ヨーロッパでは、『ふしぎの国のアリス』や『シンデレラ』、『ピーター・パン』、『塔の上のラプンツェル』など、アジアは『ムーラン』や『アラジン』、そしてアフリカでは『ライオンキング』などといったディズニー映画のキャラクターが約40体も加わって各シーンを華やかに彩って、さらに幸せな船旅へと変化する。※現行「イッツ・ア・スモールワールド」は、2017年3月1日(水)よりクローズ。※写真はすべてイメージです。過去の取材時に撮影した画像を再利用することがあります。(C) Disney(text:cinemacafe.net)
2016年11月24日10月期放送の日本テレビ水ドラは、宮木あや子の「校閲ガール」シリーズを原作に、「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」を放送することを決定。主演には女優・石原さとみが好演することも明らかになった。原作は、町の葬儀屋を舞台にした「セレモニー黒真珠」を始め、2014年に映画化にもなった吉原遊女が主人公の「花宵道中」など、特殊な仕事を題材に「働く女性」を優しくイキイキ描くことを得意とし、高い支持を得ている女流作家宮木氏の「校閲ガール」シリーズ。主人公はオシャレが大好きな28歳、河野悦子。夢のファッション編集者を目指し、出版社に入社。なのに、配属されたのは“地味”な仕事の校閲部。しかし、それでも真っ向勝負! 小説の些細な点が気になって舞台となる北海道に直行。週刊誌が追う事件の真実を確かめに現場に潜入取材。時には、矛盾点を作家に訴え内容を大幅に変更させる。校閲の仕事を超えて大暴れ! 「あれ? この仕事、地味にスゴイ? いえいえ、私がなりたいのはファッション編集者ですからッ! 」今日もド派手ファッションという戦闘服に身を包み、校閲の仕事に立ち向かう! 仕事って、本気でやれば、超・おもしろい! 夢を叶えた人にも、まだ叶えていない人にもエールを送るお仕事ドラマだ。タイトルにもある校閲とは、文書や原稿などの内容の誤りや不備な点を調べ、直し正すこと。そんな「校閲者」のお仕事は、編集者から「ゲラ」と呼ばれる途中段階の原稿を預かり、深く読み込み、間違いや矛盾、疑問点を指摘。例えば、「太郎くんが口をいっぱいに広げて ウィンナーにかぶりついた」という文があったとする。そうすると、「ウィンナー」は太さが2センチ以下のものを指すので、太郎くんが口いっぱいに広げるなら「フランクフルト」がいいのでは? と、こういった間違いを指摘するのだ。「ディア・シスター」や「5→9~私に恋したお坊さん~」、そして現在公開中の『シン・ゴジラ』など、常にドラマや映画に引っ張りだこな石原さん。そんな彼女が今回演じるのは、校閲部に所属するオシャレが大好きな主人公・河野悦子。通常、校閲者は作家と直接やりとりを行わないが、悦子は作家に直接会いに行ってしまったり、これまた通常、校閲者は取材現場に行かないが、悦子は事実確認のために現場に乗り込んだりと、地味~な校閲のお仕事に新しい風を巻き起こすという役どころだ。原作を読んだという石原さんは「面白くてあっと言う間に読んでしまいました。(主人公の)口の悪さも読んでいてスッキリするし、本当にファッションが好きな人なんだなぁということが伝わってきてワクワクしました」と感想を語り、校閲の仕事は紐解いていくと自分自身とも密接に関わりがあることを知ったと話す石原さんは、「撮影までに実際に、校閲のお仕事をされている方とお会いして色々と教えていただき、また、ファッション大好き女子として、秋冬ファッションも勉強していきたいと思います!」と意気込んだ。さらに、「華やかなファッションとピリッと効いた毒舌な会話劇と、真剣に仕事に打ち込む河野悦子を楽しみにしていただけたら嬉しいです」とメッセージを寄せていた。また原作者の宮木氏は、今回のドラマ化に飛び上がるほど嬉しかったと喜び、「主演はとびきり可愛くて、これからどんどんかっこよくなりそうな石原さとみさん。私が石原さんを知ったのは『包帯クラブ』ですが、その後瞬く間に素敵な女優になられた石原さんが、どんな河野悦子を演じてくださるのかいまから楽しみでなりません」と期待を寄せた。「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」は10月期より毎週水曜日22時~日本テレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2016年08月11日白雪姫やピーターパンなど、有名なおとぎ話のキャラクターが次々登場し、現代の世界と“おとぎ話”の世界が交差する斬新なストーリーを描く海外ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」。シーズン3では、ネバーランドがシーズン前半のメイン舞台となり、ピーター・パンやティンカー・ベルのほか、『リトル・マーメイド』のアリエルが登場、シーズン後半には高い塔に閉じ込められているラプンツェルや、あの『アナと雪の女王』のエルサなどの新たなキャラクターが現れることでも話題を呼んでいる。このほど、本作で主人公エマ・スワンを演じる女優ジェニファー・モリソンのインタビューが到着。大人もハマる“おとぎ話”の魅力を語ってくれた。今回、シーズン3では、エマとレジーナ、ゴールド、メアリー、デヴィッドら家族は、誘拐されたヘンリーを助けるために、一致団結して、フック船長の船でネバーランドへと救出に向かう。ヘンリーをさらった黒幕はピーター・パン!次々と襲いかかる危機をはねのけヘンリーを取り戻したエマたちはストーリーブルックへ戻るが、連れ帰ったその少年は、ヘンリーになりすましたピーター・パンだった…。一方、オズの国の西の悪い魔女が人々に新たな呪いをかける――。『シンデレラ』をはじめ、“おとぎ話”の実写映画化が大成功を収めている近年、その理由について、モリソンは、「人々はあらゆる障害や逆境に直面していて、誰もが希望を探しているから」と自らの考えを話す。つまり、さまざまな困難を乗り越えたとき、素晴らしい人生が訪れるという、おとぎ話に隠されたメッセージが、人々を魅了しているというのだ。例えば、映画『マレフィセント』や本作の大ヒットは、「単に子どものころから知っているノスタルジックな物語というだけではなく、現代の人々が、無意識のうちに“おとぎ話”に希望を求めているから」と分析する。また、自身が演じるエマ・スワンというキャラクターについては、実は「視聴者を代表する存在」だと言う。というのも、エマと同じように、視聴者も当初からこの作品の世界観を信じる理由は1つもないが、物語が進み、「エマがこの物語の真実を信じるように少しずつ納得していくことで、視聴者も彼女と一緒にこの物語を信じるようになるからだ」という。もちろん、本シーズンでも、ネバーランドに向かうエマは、行動力抜群ではあるもののイケメンなフック船長に翻弄される面もあり、視聴者は彼女によって物語により感情移入していくことになる。さらに、シーズン3のお気に入りとして、「最後の2回のエピソード」を挙げるモリソン。エマが過去のおとぎ話の世界に行き、エマの両親でもある白雪姫(エアリー)とチャーミング王子(デヴィッド)が恋に落ちるところを見るシチュエーションが楽しかったという。また、エマがおとぎ話の世界で、『スター・ウォーズ』シリーズのレイア姫や、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの主人公マーティ・マクフライなどのキャラクター名を出し、周りのみんなを「誰?誰?」と混乱させるジョークも気に入っているとふり返る。最後に、恐れを抱えるエマの設定にちなんで、自身の恐れを聞いてみると「家族や友人と別れなければならないときが来ることが怖い」と語るモリソン。仕事で離れていることが多いいものの、家族や友人との時間はとても大切にしていると話してくれた。モリソンのお気に入りの最終2話のエピソードはもちろん、ピーター・パンの衝撃的なキャラクターや、勇敢なアリエルの活躍、フック船長とエマの恋のゆくえなど、これまで以上に見どころがたくさんあるシーズン3。何といっても、ラストのエピソードに、あの雪の女王・エルサが登場するのも見逃せない。ディズニーを代表するキャラクターとも言えるエルサの登場で、ラストエピソードは華やかに締めくくられ、シーズン4への期待もいっそう高まっていくはずだ。「ワンス・アポン・ア・タイムシーズン3」はDVDにて発売中&レンタル、全話デジタル配信中。(text:cinemacafe.net)
2016年06月22日2016年3月25日(現地時間。日本は26日早朝)、MicrosoftはWindows 10 Insider Preview ビルド14295をリリースした。以前のビルドで発生していたXbox OneおよびXbox 360用コントローラー接続時にPCがハングアップする問題や、カスペルスキーの各セキュリティソフトに起因する問題、Windows 10 Mobile Insider Previewの復元問題などが修正された。ちょうど来週は開発者向けカンファレンス「Build 2016」が開催される予定だが、その直前リリースということで、一連のバグフィックスを行ったのだろう。○軽微なバグフィックスに留まるビルド14295BuildFeedの情報が正しければ、現在Microsoft社内ではビルド14308まで開発が進んでいるが、同社は2016年3月31日から開催する「Build 2016」直前にビルド14295をリリースした。今回もPC版に限らずスマートフォン向けのWindows 10 Mobile Insider Previewも同時に更新し、Lumia 635を除く対象デバイスに配信している。基本的にビルド14295は新機能は加わっていない。あくまでも既知の問題を修正し、フィードバックに基づいたバグフィックスに留めていると、Microsoft Engineering SystemsチームCVPのGabriel Aul氏は公式ブログで説明している。まずはWindows 10 Insider Previewの修正内容から確認しよう。Xbox OneおよびXbox 360コントローラー、もしくはその他のゲームパッドをPCに接続するとフリーズする問題。[CapsLock]キーを有効にした状態でMicrosoft Edgeを使い、パスワードを入力するテキストボックスに文字を入力するとタブがリフレッシュする問題を修正。UWPアプリケーションの「Xbox」が正常に動作しない問題。カスペルスキー製の各セキュリティ対策ソフトに含まれるドライバーによってWindows 10が正常に動作しない問題。上記の問題を本ビルドでは修正している。だが、筆者が他の連載記事で報告したようにクライアントHyper-Vのオン/オフができない問題はビルド14295でも発生した。改めて説明すると、Intel-VTやSLAT(Second Level Address Translation)といったHyper-Vのシステム要件を満たす環境で、Hyper-Vプラットフォームのインストール/アンインストールができないというものだ。そのため、VMware Workstationは「~実行する前に、システムからHyper-Vの役割を削除してください」というメッセージと共に仮想マシンを起動できなくなり、VirtualBoxに至ってはプログラム本体を起動できない状態になる。ビルド14291で発生した本問題については既に報告済みだが、海外の事例を見ても同様の現象は発生しておらず、筆者も別のPCでWindows 10 Insider Previewを試しても、そちらは問題ない。そのため固有の問題と思われるが、日常的に仮想マシンを使用する筆者としては頭を抱える問題である。一方のWindows 10 Mobile Insider Previewは以下の問題を修正した。ビルド14291で発生していたデバイスをリセットし、バックアップから復元する際にアプリケーションのインストールに失敗する問題。新しい言語およびキーボードがダウンロードできない問題。ただし、言語&キーボードのダウンロードは正しく表示されない問題があるため、<電話の更新>からダウンロードし、手動で再起動しなければならないという。なお、筆者の環境では以前から発生している音声認識言語のダウンロード問題は未だに解決していない。この問題でCortanaが使えないのは困りものだ。次はWindows 10 Insider Preview ビルド14295で確認されている問題を列挙する。「ナレーター」や他のスクリーンリーダーアプリケーションが「Feedback Hub」のメニューオプションを読めない問題。Hyper-Vの仮想スイッチが有効な環境では、通知領域のネットワークアイコンが正しく表示されない問題。TPMチップ搭載PCで「Tpm-Maintenance」が動作すると、トラックパッドやオーディオの動作に影響をおよぼす問題。Windows HelloもしくはPIN使用時にMicrosoft Passportサービスが起動し、Bluetoothがデバイススキャンを繰り返す問題。Miracastを介してビルド14291からアップグレードできない問題。ビルド14271から発生している「QQ」がクラッシュする問題。TPMチップ搭載PCの問題に対しては、「タスクスケジューラー」のツリーを<タスクスケジューラーライブラリ>→<Microsoft>→<Windows>→<TPM>と展開し、「Tpm-Maintenance」を右クリック→<無効>と順にクリックすれば回避できる。Bluetooth関連の問題はバッテリー寿命の低下やデバイスの応答性低下など数々の問題を引き起こすため、Microsoft Passport(NgcSvc)サービスの無効化を推奨したい。具体的には管理者権限を持つコマンドプロンプトから、「reg add HKLM\System\CurrentControlSet\Services\NgcSvc /v Start /t REG_DWORD /d 0x4 /f」を実行し、PCを再起動する。ただし、Windows HelloおよびPINによるサインインはできないので注意してほしい。Miracastの問題も同様に「reg add HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess /v StandaloneDhcpAddress /t REG_SZ /d "192.168.137.1" /f」と実行すれば回避できる。続いてWindows 10 Mobile Insider Preview ビルド14295で確認されている問題を列挙する。Microsoft Band 1/2と同期時にAPIエラーが発生する問題。Miracastを介してビルド14291からアップグレードできない問題。Microsoft Display Dockが検出できない問題。Microsoft Bandの同期問題に関しては、Windows 10 Mobileデバイスのリセットとペアリングの再実行で改善する。Miracastに関する問題の回避策は見つかっておらず、Microsoft Display Dockの問題もビルド14291から発生しているが、こちらも未解決だ。多くの問題を抱えているWindows 10/10 Mobile Insider Previewだが、Build 2016で明かされる次期大型アップデートのRedstoneに注目したい。阿久津良和(Cactus)
2016年03月28日●Microsoft Edgeが拡張機能をサポート2016年3月17日(現地時間。日本は18日早朝)、MicrosoftはWindows 10 Insider Preview ビルド14291をリリースした。今月2回めとなる本ビルドでは、Microsoft Edgeの拡張機能サポート、タッチボードや手描きキーボードの日本語拡張、従来の「Insider Hub」を「Feedbuck Hub」に統合するなど多くの改善を加わえている。○Microsoft Edgeが拡張機能をサポート前ビルドであるビルド14279は多くのバグを残していたためか、本ビルドに至るまで約10日間もの時間を要した。1カ月を3分割すれば順当なため、"要した"という表現は適切ではないものの、ビルド14279まで発生していたバグの一部は改善したが、已然と残る問題もあるので、最後までご覧頂きたい。さて、ビルド14291最大の特徴は待望のMicrosoft Edge拡張機能のサポートである。先日、拡張機能ページが一瞬Web上で公開されるというトラブルもあったが、振り返ってみれば本ビルドのリリースに合わせて公開するつもりだったのだろう。本ビルドのMicrosoft Edgeは34.14291.1001.0に、EdgeHTMLは14.14291へ更新し、<詳細>メニューには<拡張機能>が加わった。<拡張機能の入手>から拡張機能ダウンロードページ(プレビュー版)を開き、各拡張機能をダウンロードする仕組みだ。執筆時点で入手できるのは「Microsoft Translator」「Reddit Enhancement Suite」「Mouse Gestures」の3つ。1つめはお馴染みのMicrosoft製翻訳ツール、2つめは英語圏で人気の掲示板Redditを使いやすくする機能セット、3つめは文字どおりMicrosoft Edgeでマウスジェスチャーを有効にする拡張機能である。それぞれを展開したフォルダーを参照し、インストールする仕組みだ。今回はあくまでもプレビュー版のため、インストールに伴う手順は煩雑だが、今後はWindows Storeから提供を行う予定である。なお、ジェネラルマネージャーのDrew DeBruyne氏のブログ記事によれば、Microsoft Edge拡張機能はこれだけに留まらず、AdBlockやAdblock Plus、Amazon、LastPass、Evernoteなどの移植を予定しているという。Microsoft Edge自身にも改良が加わり、タブのピン留め機能が加わった。こちらは開いているタブをFaviconサイズに縮めて固定するというもの。ピン留めを解除しない限り、Microsoft Edgeを終了しても次回起動時に開くため、Webメールやスケジュール、ポータルサイトなど頻繁にアクセスするサイトをピン留めしておくと便利だ。また、URLペースト時にそのままWebサイトにアクセスする<Paest and Go>が加わり、クリップボードの内容が文字列の場合は<Paste and search>へ自動的に切り替わる。筆者はまだMicrosoft Edgeを常用Webブラウザーとしていないため、使用時はURLのコピー&ペーストを行っていたが、その都度[Enter]キーを押すのを面倒に感じていた。本機能が加わることで、わずかながら操作性が改善したといえるだろう。●UWPアプリも改善されたが……○UWPアプリも改善されたが……Microsoft Engineering Systems Team CVPのGabriel Aul氏の説明によれば、UWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーションの「マップ」も改善を加えたという。例えばWindows 10で起動すると、タブ機能などいくつかのUI改善が加わり、Windows 10 Mobileで起動するとほぼ同じUIになったことが確認できる。「マップ」の改善ポイントは、Windows Mapsチーム プロダクトマーケティングマネージャーのKushal Kapoor氏の公式ブログが詳しい。タブを使った検索結果の複数保持機能をアピールしながら、公共施設や観光地などの提供情報拡大、バスの乗り換えやカーナビに関する改善も加わったという。このあたりは米国に限った更新らしく、日本国内で乗り換えを試したところ、提示された手順は以前のまま。加えて日本地図自体も相変わらず改善されず、軸や角度を変更しても地図上の文字列は追従しない点はファーストリリース版と同じだ。この点はWindows 10 Mobile国内展開の大きな障壁となるだろう。更新したUWPアプリケーションは「アラーム&クロック」も含まれる。インラインタイムピッカーとデザインを変更し、わずかながら使い勝手がよくなった。もっとも個人的にはちょっとした用事であればCortanaのリマインダーを使った方が便利に感じるので、正直に述べると興味を惹かれる改善ではない。我々として嬉しいのは日本語環境に対する2つの強化だ。1つめは日本語に対応した片手かなタッチキーボードの搭載。キーボードレスのタブレットを片手で使う際に、スマートフォンで馴染んだキーボードレイアウトが使用可能になる。この片手かなタッチキーボードはタッチキーボードと同じく任意の場所に移動できるため、右手でも左手でもよい。もう1つは日本語の手描き入力モードである。もちろん以前から同機能は用意されてきたが、1文字ずつ認識させる旧態依然の手描き入力モードだった。個人的には往年のZaurusを連想していたが、今回のは英語版の手描き入力で早々に採用されていたテキストボックスにそのまま描き込むと文書として認識する仕組みが日本語に対応した形だ。公式ブログでは触れていないが、日本マイクロソフトの傘下にあるマイクロソフトデベロップメントの努力やフィードバックが実った結果と思われる。Windows Insider Program参加者はご承知のとおり、「Windowsフィードバック」と「Insider Hub」という2つのUWPアプリケーションが提供されてきた(前者は通常のWindows 10でも使用可能)。本ビルド以降は両アプリケーションの機能を統合した「Feedback Hub」を使用することになる。ただし、Feedback Hubは不安定らしくスクリーンショットを作成するショートカットキー(PCは[Win]+[Shift]+[?]キー。Windows 10 Mobileデバイスはボリュームアップボタン+電源ボタン)を押すとハングアップするが、次のビルドで修正が予定されている。また、「Windowsフィードバック」をスタートメニューにピン留めすると、正しく動作しない問題は将来的な修正タスクに含んでいるとAul氏は説明した。●Windows 10 Mobileも着々と進化○Windows 10 Mobileも着々と進化最後に本ビルドで加わった修正を列挙する。通知領域で発生していた表示の乱れや、デバイスの取り外しアイコンのデザインが古くなってしまう問題、Wi-Fi接続時にWEP暗号化を使用した際にセキュリティ保護がなされなかった問題を修正。8インチ未満のデバイスをポートレートモードで使用する際、Microsoft Edgeの「ページ内の検索」ツールバーに<×>ボタンが表示されない問題や、サジェスト検索時に発生していた問題を修正した。なお、以前のビルドで発生してたSurface Pro 3/Pro 4/Bookでハングアップする問題は未解決。Aul氏は電源ボタンを長押しして、強制的な再起動を実行する手順を紹介している。また、Xbox OneおよびXbox 360用コントローラーをPCに接続するとOSがハングアップする問題が新たに確認された。いずれもエンドユーザーレベルでは対応できない問題のため、SurfaceシリーズユーザーやXboxコントローラーをお使いの方は本ビルドを避けた方が安全だろう。また、Hyper-Vの仮想スイッチが有効な環境では、通知領域のネットワークアイコンが正しく表示されない問題が新たに加わったが、こちらはクライアントHyper-Vに限らず、VMware Workstationでも同様の問題が発生する。もっともアイコンの状態に限らず、ネットワークには正しく接続できるため、次ビルドまで我慢する他はないだろう。なお、ビルド14271から発生していた「QQ」や「カスペルスキー アンチ ウイルス」などに起因する問題は未解決だ。今回はWindows 10 Mobileも同じくビルド14291に更新している。こちらは前回の時点でビルド14267だったが、途中でビルド14283へ更新しているが、こちらは日本マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 エバンジェリスト 高橋忍氏のブログ記事が詳しいので、そちらを参照してほしい。Windows 10 Mobile Insider Preview ビルド14291では、Windows 10 Insider Previewで説明したWEP暗号化の問題やテキスト入力時に複数の単語を入力すると反応が遅くなる問題、フォントサイズを大きくしてもアプリケーションなどが反応しない問題を改善。また、「設定」がフォトピッカーが誤動作する現象も改善している。Microsoftが認識している問題は少なくない。デバイスリセットする際にアプリケーションの再インストールが失敗し、正しく動作しなくなる問題を同社認識しているという。対応策としてAul氏はバックアップ機能の無効化を推奨している。日本では関係ないもののMicrosoft Bnad 1/2とペアリングしている場合、APIエラーが発生する問題が発生しているそうだ。Aul氏はデバイスリセットや言語変更を推奨しているが、音声通話などにも影響をおよぼしているため、私見ながら根深いバグのように感じられる。Windowsフィードバック改め「Feedback Hub」で問題を提案するとアプリケーションごと落ちてしまう現象は本ビルドでも確認した。Windows 10およびWindows 10 Mobileを改善しようとするユーザーのやる気を根本から削いでしまうため、早期の対応を期待したい。さらに日本未発売のため、大半のユーザーに影響はないが「Microsoft Display Dock」のガジェットアプリケーションが正常に動作しないようだ。Aul氏は「Continuum for Phoneは使用できるが、USB Type-Cに関する安定性に問題があるものの使用に支障はない」と説明している。また、「設定」の<更新とセキュリティ(Update&Security)>に<Windows Update Program>が加わったが、こちらを選択してもアプリケーションがハングアップするため、本ビルドでは「Windows Insider」の使用を推奨しているが、Feedback Hubがリリースしたばかりなので致し方ないだろう。ビルド14291はMicrosoft Edgeの機能拡張やUWPアプリケーションの更新、Windows 10 Mobileの機能向上など多くの面で改良が加わっている。以前のビルドでは携帯データネットワークを無効にしてもモバイルホットスポットによるテザリングが可能だったが、本ビルドからは携帯データネットワークの有効化が必要になるなど、整合性を整えつつある。まもなく開発者向けカンファレンス「Build 2016」も開催することから、開発チームには一段の努力を期待したい。阿久津良和(Cactus)
2016年03月22日2016年3月4日(現地時間。日本は5日早朝)、MicrosoftはWindows 10 Insider Preview ビルド14279をリリースした。3月初となる本ビルドでは、Cortanaをスペイン語(メキシコ)、ポルトガル語(ブラジル)、フランス語(カナダ)に対応させ、日本語IMEのパフォーマンスと候補の改善、サインイン時のUXを改善している。○新機能が加わるが依然として一部のバグは未修正Windows 10 Insider Previewには、"日進月歩"という言葉がよく似合う。改めて述べるまでもなくWindows 10以前、エンドユーザーが未完成のOSに触れる機会は希で、それこそネット上に流出したリーク版を試す程度。だが今では、月に数回のアップデートを行い、細かいバグフィックスや機能・UXの改善と一歩ずつ歩みを進めている様子を体験できる。もちろん基盤となるOSに求められる安定性や不変性という面では相反するものの、筆者は少しずつ姿を変えていくWindows 10を楽しむのも一興、と感じるようになった。さて、今回のビルド14279に対する最大の変更点はCortanaが対応する言語の拡張だ。公式ブログによれば、スペイン語 (メキシコ)、ポルトガル語 (ブラジル)、フランス語 (カナダ) の3言語に対応し、14カ国に広まっている。ただし、言語としては英語・中国語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語・日本語がこれまで対応していたため、ポルトガル語が加わった形だ。もっとも米国で使う英語と、本家である英国の英語が異なるように、言語は同じでも使い方は異なる。Microsoft Engineering Systems Team CVPのGabriel Aul氏は「ブラジル全体で食べられている『パステル』が人気であることを知った」と述べ、Cortanaのローカライズに注力していることを明らかにした。もちろん我々日本人には直接関係ない変化だが、Cortanaの使用範囲が拡大することで機械学習の機会が増え、最終的に賢いCortanaに成長することを期待できるだろう。本ビルドで大きく変化したのはサインイン時の動作である。従来はロック画面をスワイプするかクリックすることでサインイン画面を表示させていたため、ロック画面とサインイン画面という2つの背景画像が存在していた。本ビルドではこれらを統合し、ロック画面の背景画像がそのままサインイン画面にも適用されるように変更している。今回の調整に伴い、アップデート直後はロック画面は何も表示されなかった。最初は戸惑ったが、<参照>ボタンから画像を選択することで以前と同じ動作に戻るため安心してほしい。ただし、「設定」の<パーソナル設定/ロック画面>に「%SystemRoot%\Windows\Web\Screen」フォルダーの画像一覧や参照画像履歴が現れなくなっている。また、Windowsスポットライトを選択している場合、ロック画面とサインイン画面の背景画像は異なるのも違和感を覚えてしまう。この点については改善するとAul氏は述べているため、今後の動向を見守りたい。我々日本人にといって大きな改善の1つが、MS-IMEのパフォーマンスと候補の改善だ。Aul氏は「タイプ時のUXがスムーズになり、予測候補リストから多くの単語を選択可能にした」と述べている。残念ながら筆者は普段からMS-IMEではなくATOKを使っているため、その変化は筆者に分からなかった。この点についてはご了承頂きたい。Aul氏は「フォト」と「Sway」を統合したと述べているが、筆者が確認したところ既存の写真を使ってストーリーを作成する<Tell your story with Sway>ボタンは見当たらなかった(バージョン16.201.11370で確認)。もっとも本件については前日の3月3日(現地時間)にSway Teamが公式ブログでアナウンスしており、下図のようなフォトストーリーを作成できるのだろう。アプリケーションの更新に関しては「Xbox(ベータ)」にも新機能が加わった。ゲーマースコアダッシュボードやゲームセクションの改善、バグフィックスが行われている。ちなみに本アプリケーションは誰でも使用できるが、Windowsストアからのダウンロードが必要だ。本ビルドにおけるバグフィックスとして、Windows 10の移動プロファイル機能を使うと、Microsoft EdgeとCortanaが正常に動作しない問題や、Cortanaのリマインダーが正しく動作しない問題を修正している。また、エクスプローラーで発生していた、表示内容の更新が正しく行われていない点も以前の状態に戻った。例えばデスクトップを共有し、他のPCからファイルをコピーしても[F5]キーを押すまで更新されず、ビルド14271で筆者も困っていた問題だ。また、ビルド14271はBSoD(BlueScreen of Death)が多発していたが、Aul氏は「特定のドライバーをWindows Update経由でダウンロードするとBSoDが発生していた」と説明し、問題が解決したと述べている。筆者の環境では高速スタートアップを無効にすることで回避できたが、ビルド14279では再び有効ながらも同様の問題は発生していない。一方、本ビルドでも多数の問題が確認されている。Surface Pro 3/4とSurface Bookでは、キーボードやトラックパッドなどすべてのUIがハングアップする問題が発生中とのこと。Aul氏は「現在調査中」と説明しているが、これらのデバイスでWindows 10 Insider Previewを試している方は注意してほしい。休止状態から復帰する際にBSoDが発生する問題も未解決だ。こちらは前回の記事を参考に無効にすることをお薦めする。同じく「カスペルスキー インターネット セキュリティ」などに含まれるドライバーを起因する問題、通知領域のレイアウトが破壊する問題、「QQ(中国で有名なIMアプリケーション)」が正常動作しない問題も未解決だ。Windows 10 Mobile Insider Previewに関しては今回リリースされず、ビルド14267で止まっている。もっとも3月2日(現地時間)にビルド10586.122を「MADOSMA Q501」「ALCATEL ONETOUCH Fierce XL」「BLU Win HD W510U」「BLU Win HD LTE X150Q」の4台に開放したことを発表し、今回のビルド14279もPC的な改善が中心のためリリースを見送ったのだろう。阿久津良和(Cactus)
2016年03月07日2016年2月24日(現地時間。日本は25日早朝)、MicrosoftはWindows 10 Insider Preview ビルド14271をリリースした。前回の記事で予想したとおり、2016年2月もビルド14257、ビルド14267、そして今回のビルド14271と3回のアップデートを行った。また、Windows 10 Mobile Insider Previewも同じタイミングで、ビルド14267.1004をリリースしたことから、"OneCore"を実現する開発は1つの山を越えたことがうかがえる。本ビルドはユーザーフィードバックに基づいたバグフィックスが中心となった。○Windows 10とWindows 10 Mobileのビルドを統一MicrosoftはWindows 10と共にWindows 10 MobileのInsider Previewを行ってきた。だが、広く門戸を開いていた後者はビルド10586.107を最後とし、Redstoneに向けて2016年2月中旬から始まったビルド14267.1002は、Lumia 950/950 XL/650/550、そして小米科技のXiaomi Mi4と、インストール可能なデバイスを限定している。今回のビルド14267.1004からは、ALCATEL ONETOUCHのFierce XLが対象デバイスに加わっているが、いずれも日本では販売しておらず、並行輸入品などを購入しなければならない。そのため、進捗を気にされる方は多くないだろう。今後拡大するであろうWindows 10 Mobile市場や、2016年内に迎える大型アップデートを踏まえ、今回からWindows Mobile Insider Previewについても本稿で扱うことにした。さて、まずはPC版のInsider Previewから変更点を確認しよう。Microsoft Engineering Systems Team CVPのGabriel Aul氏が公式ブログで示したバグフィックスは10カ所。1つめはウィンドウの境界に配色するアクセントカラーがすべて黒になる点だ。筆者もデスクトップPCの前ビルドで発生していたので気になっていたが、改めて別PCにインストールした前ビルドで確認すると、正しいアクセントカラーが表示されている。そこで、背景画像を無効にして、単色に切り替えると問題を再現できた。2つめは「Grooveミュージック」使用時に、タスクバー上のボタンにマウスオーバーすると描かれるサムネイルのアイコンを更新したという。先ほどと同じくビルド14267をインストールしたPCと、ビルド14271に更新したPCで確認してみたが、確かにコントロール用アイコンはわずかに大きくなった印象を持った。3つめはPowerPointをスライドショーモードでプレゼンテーションを行っている最中に、タスクバーが自動的に隠れず、予想外の動きをしてしまう問題を修正している。4つめは<プレゼンテーション中は通知を非通知にする>が正しく動作しない問題を修正。このようにタスクバーやトースト通知に関する修正を行ったためか、「設定」の<システム/Taskbar>という新カテゴリーが加わった。ご覧のとおり日本語化されていないが、従来は「タスクバーとスタートメニューのプロパティ」ダイアログの<タスクバー>タブに並んでいた項目が、同じように並んでいる。ちなみに同ダイアログはビルド14267でも使用できるが、今後はコントロールパネルのWindows Updateのように廃止する方向にあるのだろう。5つめおよび6つめはアクションセンター。こちらに並ぶアプリケーションヘッダー(各通知が並ぶアプリケーション名)を右クリックするとコンテキストメニューが現れ、対象となるアプリケーションの通知を無効にするか、通知に関する設定を行う項目が現れる。前ビルドでは通知を右クリックすると、そのまま削除できたが、本ビルドはアプリケーションヘッダーおよび通知両者でコンテキストメニューが現れる仕組みに変わった。また、アプリケーションヘッダーの領域も拡大している。Skypeやメールといった大量の通知が現れる場合の操作が容易になったのは大きいだろう。7つめはチャットなどインタラクションな通知でテキスト入力できない問題、8つめはユーザー切り替え時にピクチャパスワードが動作していなかった問題、9つめは一部のデスクトップアプリがスタートメニューから欠落してしまう問題、最後は背景画像で<スライドショー>をしている際にアクセントカラーが自動的に切り替わらない問題を修正した。本ビルドにおける既知の問題として、Aul氏は5つのポイントを示している。1つめは休止状態から再開する際に、フリーズやBSoD(Blue Screen of Death)が発生する現象が確認されているそうだ。Aul氏は「現在問題を追跡中だ」と述べ、この問題が解決するまで休止状態を無効にすることを進めている。ちなみにこの設定は、コントロールパネルの「電源オプション」→<電源ボタンの動作の設定>→<現在利用可能ではない設定を変更します>とたどればよい。2つめは「カスペルスキー インターネット セキュリティ」などに含まれるドライバーが、本ビルドでは正しく動作しない問題。既にビルド14267では確認されているが、Aul氏は「現在カスペルスキーと協力して問題の解決に努めてる」と述べつつ、Windows Defenderを含む他のセキュリティ対策ソフトを使用することを推奨している。3つめは<常にすべてのアイコンを通知領域に表示する>のスイッチをオンにしていると、通知領域のレイアウトが破壊するという。試しに有効にしてみたところ、筆者の環境では通知領域がなくなってしまった。スイッチをオフに戻すと元に戻るため実害はないものの、同設定を有効にしているユーザーは注意してほしい。4つめは可視化ライブラリとして有名なD3.jsを使ったサイトのチャートが、Microsoft Edgeで正しく表示されない問題。MicrosoftはCortanaやBing.com、PowerBI.comで同問題を確認していると述べている。最後は「QQ(中国で有名なIMアプリケーション)」が正しく動作しない問題だ。Aul氏は「Windows LiveメールやExpression Encoder 4など古いアプリケーションが影響を与えている」と推測している。続いてWindows 10 Mobile Insider Preview ビルド14267.1004について紹介しよう。本来であれば前ビルドの話もしたいが、かなり冗長になるため、公式サイトのアナウンスをご覧頂きたい。本ビルドでは4つの改善が盛り込まれている。1つめはビルド14267.1002で発生していた、Lumia 550がUSB経由で充電できなくなる問題を修正。2つめはビジュアルボイスメールの通知の修正と、デュアルSIM環境での正常動作。3つめは前述したALCATEL ONETOUCHのFierce XLのサポート。そして最後は履歴機能を備えた「Skypeメッセージング」をリリースしたという。また既知の問題として、「Windowsフィードバック」をピン留めしていた場合、アップグレード後に表示されなくなり、Continuum for Phoneでワイヤレスディスプレイに接続する際の問題、Lumia 950 XLでContinuum for Phoneを使用する際にトラックパッドが正常に動作しない問題を確認しているそうだ。筆者は今のところビルド14271で大きなトラブルに見舞われていないが、前述のとおり休止状態からの再開でトラブルが発生するということは、電源管理周りで何らかの不具合が発生している可能性が高い。Windows Insider Program参加者はこの点に注意しながらビルド14271を試すか、一時的に低速リングに切り替えることをお薦めする。阿久津良和(Cactus)
2016年02月25日2016年2月18日(現地時間。日本は19日早朝)、MicrosoftはWindows 10 Insider Preview ビルド14267をリリースした。ちょうど2016年1月は3回(ビルド11099とビルド11102、ビルド14251)、2月もこのまま行けば2月3日(現地時間)のビルド14257、今回のビルド14267、そしてあと1回程度のリリースを期待していいだろう。本ビルドでは過去のバグフィックスを行いつつも、Cortanaによる楽曲検索や、Microsoft Edgeとメッセージングの改善がなされた。○いくつかの新機能搭載と既存のバグフィックスが中心Microsoft Engineering Systems Team CVPのGabriel Aul氏は公式ブログの冒頭で、「Release Preview Ring(リリースプレビューリング)」の存在に触れている。概要は以前の記事をご覧頂きたいが、ビルド10586から選択可能になったことを明らかにした。同氏は「早期のアップデートを求めるCB(Current Branch)ユーザー向けの優れたオプション」と称している。つまりCB環境向けのオプション項目となるため、現行のDevelopment Branchには表示されないが、ビルド10586.104からWindows Insider Programに参加してみると、リリースプレビューリングの選択が可能だった。興味深いのがWindows 10 Educationユーザー向けへのWindows Insider Programの開放だ。教育関係者向けエディションがリスクの高いDevelopment Branchを使うメリットはユーザー側に存在しない。穿った見方をすればMicrosoftがより多くの情報を求めていると考えられるが、前述のリリースプレビューリングを用意したことが大きく影響しているのだろう。さて、ビルド14267だが、今回はいくつかの新機能が盛り込まれている。まずはCortanaによる楽曲検索機能だ。ウィンドウの右上にある検索アイコンを押すと、再生中の楽曲をCortanaが聞いて検索を行うという。残念ながら日本語版には用意されていないため、具体的な動作を確認できなかったが、TVやラジオで耳にした楽曲をそのまま探し出せるといった用途に使えるのではないだろうか。Microsoft Edgeはバージョン31.14267.1000.0(EdgeHTMLは14.14267)に更新され、お気に入りバーの動作を改善した。以前はファビコン+サイト名で表示するため冗長だったが、新たにファビコンのみ表示する機能を追加している。これによりシンプルで使いやすいお気に入りバーとなった。なお、同バーを表示するには、<詳細(…)>ボタン→<設定>→<お気に入りの設定の表示>ボタンと順にクリックし、<お気に入りバーを表示する>のスイッチを「オン」に切り替える。なお、今回の仕様変更に伴い、<Show only icons on the favorites bar>という新たな項目も加わった。Microsoft Edgeに関しては、閲覧履歴やダウンロード時の動作変更も加わっている。<詳細(…)>ボタン→<設定>→<クリアするデータの選択>ボタンと順にクリックすると、<Always clear this after I close the browser>というスイッチが加わった。こちらを「オン」に切り替えると、Microsoft Edge終了時に閲覧履歴を自動的に消去できる。後者はファイルをダウンロードする際の動作を選択可能にするというもの。既定では「%USERPROFILE%\Downloads」フォルダーへ自動的に保存する仕組みだが、設定項目の<Always ask me what to do with downloads>でその動作を変更できる。Internet Explore 11の通知バーに似ているが、事前にダウンロードするか否かを選択できるため、ネットワークトラフィックを気にしながらMicrosoft Edgeを常用しているユーザーには便利な機能といえる。最後は「メッセージング」。Skypeの音声/ビデオチャットを行うUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーションだが、当初から必要最小限の機能しか持たなかったため、今でもデスクトップアプリ版Skypeを使い続けている方も少なくない。だが、本ビルドで2.13.24001.0にバージョンアップし、メッセージ送受信時に画像ファイルの添付を可能にしている。また、カメラロールに保存した画像や、GPSを使った現在位置の送信も可能。実際に試してみると、まだまだ不安定で現在地の再送信を試している最中にメッセージング自体がハングアップしてしまった。筆者は手軽なチャットツールとして期待しているのだが、まだまだ常用するのはお薦めできない。最後にバグフィックスと既知の問題について紹介しよう。以前のビルドで発生していた「回復」による"このPCを初期状態に戻す"や、サインイン時に現れていた「WSClient.dll」に起因するエラーダイアログ、<ストレージ>で発生していたシステムボリュームの誤動作を改善し、Intel RealSenseカメラによるWindows Helloの使用を可能にしている。また新たにHyper-Vを有効にしている環境で複数の仮想スイッチを保有している場合、ネットワーク接続を失う問題を確認しているそうだ。その際は仮想スイッチを再作成、もしくは「netcfg -d」コマンドですべてのネットワークデバイスに対するクリーンアップを実行することを薦めている。わずかだが前に歩み出したWindows 10 Insider Preview。次期大型アップデートとなる「Redstone」に向けて開発は進んでいるようだ。阿久津良和(Cactus)
2016年02月22日ガールズカルチャーが更にパワーアップ!東京ガールズコレクションの企画・制作している株式会社W mediaは、東京ガールズコレクションの商標権者である株式会社ディー・エル・イー(以下、DLE)及び東京ガールズコレクション実行委員会の同社と DLEが、神戸コレクションを主催している株式会社毎日放送とが更なる発信力の向上を目指すべく企画提携したことを2016年1月28日に発表した。発表第一弾は3月開催のコラボ企画3月12日(土)には、ワールド記念ホールにて「神戸コレクション2016 SPRING/SUMMER」が行われ、3月19日(土)には、「第22回 東京ガールズコレクション 2016 SPRING/SUMMER」が、国立代々木競技場第一体育館で開催する。2週連続での両イベントを前代未聞のスペシャルコラボレーション企画を予定している。いずれも、TGC(東京ガールズコレクション)のLINE公式アカウント内にて、両日生放送を実施。アイコンやアカウント名もその日限りのスペシャルコラボレーション仕様が準備され、会場に行けない人も来場気分を味わうことができる予定となっている。「日本のガールズカルチャーを世界へ」をテーマにTGCは、単なるファッションショーとは違い、人気モデル・アーティストらが集結し、音楽ライブや、タッチアンドトライブース、またショーに登場した洋服がその場で購入できるEコマース連動など、バラエティに富んだコンテンツが国内外で話題となり、ガールズイベントにおける不動の地位を確立している。神戸コレクションは、阪神・淡路大震災後の2002年より神戸の街を元気にしたいという想いのもと開始され”ガールズファッションショー”の中で最も歴史の長い「神戸コレクション」となっている。今後もこの企画提携を機に両社のリソースを集結させ、国内外に目を向けイベントやマーケティングで日本のガールズカルチャーを世界へ向け新たな取り組みにも積極的に注力していく。(画像はプレスリリースより)【参考】・株式会社W mediaプレスリリース/PR TIMES
2016年02月05日2016年2月3日(現地時間。日本は4日早朝)、MicrosoftはWindows 10 Insider Preview ビルド14257をリリースした。2016年初のビルド11099まで振り返ると、毎週新ビルドをリリースしてきたことになる。事実上、"週刊Windows 10 Insider Preview"だ。今回、もとい今週も目に見える大きな変更点はなく、各種バグフィックスに留まっている。○週刊Win10 IPは3歩進んで2歩下がる今回も公式ブログの発表を元にビルド14257で修正されたバグから紹介する。Microsoft Engineering Systems Team担当CVPのGabriel Aul氏の説明によると、ビルド10525から加わった「Compression Store(メモリー不足時に不要な部分を圧縮して、ディスクページング時のパフォーマンスダウンを抑える技術)」が起因となるアプリケーションのクラッシュを改善したという。筆者は未使用のため本バグに出くわしていないが、説明ではGitのWindowsクライアントである「Git for Windows」などで発生していたそうだ。「設定」の<パーソナル設定/スタート>に並ぶ<よく使われるアプリを表示する>は、スタートメニューにお薦めのユニバーサルWindowsアプリを表示する設定項目だが、こちらがオフの状態でも表示されていたという。また、<パーソナル設定/ロック画面>からロック画面をカスタマイズした際に、<ロック画面にトリビアやヒントなどの情報を表示する>をオンにしても正しく動作しない点を合わせて修正した。個人的に嬉しいのが、DPI変更時にアイコンの位置がおかしくなってしまう問題を修正した点である。筆者は現在4Kディスプレイと複数のFHDディスプレイを組み合わせて使用しているが、画面撮影の関係から96DPI(100パーセント)の状態で使用してきた。それでも加齢による視力低下も相まって、4KディスプレイはPCゲームか動画鑑賞、もしくはPDFファイルによる著者校正にしか用いていない。たまにDPIを変更すると、前述のようにアイコンの位置が別のディスプレイに移動するなど困り果てていたのである。Aul氏が説明する「100パーセントから150もしくは175パーセントに変更する際に発生する」を検証したところ、確かに別のディスプレイに移動するといった問題は改善していた。こちらのバグには一切気づかなかったが、圧縮フォルダーに右クリックもしくは[Ctrl]+[V]キーでファイルを貼り付けても動作しない問題も修正されている。筆者が疑問に感じるのは、Windows開発チーム陣がどのような経緯で、圧縮フォルダーに影響をおよぼすコード変更を行ったのだろうか。察するにクリップボードの機能拡充などを試しているのだろう。筆者の環境に限った現象かもしれないが、ビルド14251ではWebブラウザーとテキストエディターの間でクリップボードに関するエラーが発生し、アプリケーション側の問題かと報告を控えていた。ビルド14257にアップグレードして数時間程度だが、同様のトラブルには出くわしていない。その他の修正点として、アクションセンターの<接続>アイコンが復活し、Microsoft Edgeの「F12開発者ツール」が使用可能になった。次はビルド14257でMicrosoftが認識している問題を紹介する。「設定」の<更新とセキュリティ/回復>に並ぶ<このPCを初期状態に戻す>を実行すると、PCが動作しなくなり、Windows 10の再インストールが必要になるという。ビルド14251時点で発生し、ビルド14257でも依然として残っているため、Windows Insider Program参加者は注意してほしい。Aul氏は次のビルドで修正すると述べている。サインイン時に現れる「WSClient.dll」を起因とするエラーダイアログは本ビルドでも修正されていない。こちらはビルド11102から発生したバグだが、Aul氏は「次のビルドで~」と同じ言葉を繰り返していた。優先順位が低いため放置していると思われるが、対処方法は以前の記事を参照してほしい。致命的と思われるのが、Surface Pro 4やIntel RealSenseなどを用いて行うWindows Helloの顔認証が動作しない点だ。またフロントカメラを利用するアプリケーションも同様に正常動作しない。筆者はIntel RealSenseを所有していないが、この点については「次ビルドで~」といった発言はないので、利用者は一時的にスローリングに切り替えるか、PINなどによるサインインを用いることになる。最後は機内モードに関する問題だ。PCにサインインした際、Wi-Fiが有効な状態でも機内モードがオンになるというもの。実のところビルド10586でも同様の問題が発生し、延々と改善されない問題の1つとして有名だった。Aul氏は「プラットフォームからの応答でUIの表示状況を切り替えるタイミングの問題」と説明している。機内モード機能自体は問題なく動作するものの、この点も早期改善を期待したい。なお、筆者が試した限りでは「設定」の<システム>など一部の項目を選択すると、「設定」自体がハングアップする問題が多発するようになった。これが一時的なものなのか、本ビルドから発生するバグなのか判断できないが、Windows 10 Insider Previewをお試しの方は注意してほしい。阿久津良和(Cactus)
2016年02月04日2015年8月に劇場公開された『劇場版デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント』より、キャラクターソングアルバム『「劇場版デート・ア・ライブ万由里ジャッジメント」キャラソン・アルバム "Music Judgement"』が2016年2月24日に発売される。同アルバムには、夜刀神十香(cv. 井上麻里奈)や四糸乃(cv. 野水伊織)など劇中に登場した精霊たちのほか、メインヒロインとなった万由里(cv. 雨宮天)などのキャラクターソングが収録される。劇中のデートシーンで使用されていたBGMを元に制作されたキャラクターソングもあるとのことなので、2月26日に発売される劇場版のBlu-ray/DVDとあわせて楽しんでみたい。そのほか、PS Vita専用ソフト『デート・ア・ライブ Twin Edition 凜緒リンカーネイション』にて凜緒を演じる佐倉綾音が歌唱した同作のエンディングテーマ「Not Forget」も収録される。全18曲(Instrumental含む)が収録されるキャラクターソングアルバム『「劇場版デート・ア・ライブ万由里ジャッジメント」キャラソン・アルバム "Music Judgement"』は、2016年2月24日の発売予定で、価格は2,500円(税別)。収録楽曲などの詳細は、日本コロムビアの商品情報ページをチェックしてほしい。(C)2015 橘公司・つなこ/KADOKAWA/「劇場版デート・ア・ライブ」製作委員会(C)2015 COMPILE HEART / STING
2016年01月30日2016年1月27日(現地時間。日本は28日早朝)、Microsoftは1週間前にリリースしたビルド11102から、一気に「14251」とビルドナンバーを更新した。MicrosoftはPC版とモバイル版のビルドを統一するためだと説明する。本ビルドでは、Cortanaの改善やXbox Oneプレビュー版、およびXboxベータ版のアプリケーション改善が加わった。○PC版とモバイル版のコードベースを統一Windows 10の開発状況を追いかけている「BuildFeed」では、数日前から「10.0.14251」という数字が並んでいた。1週間前にリリースしたビルド11102から11103、11105と一桁がインクリメントしていたため、今回のビルド14251に驚きを覚えるWindows Insider Preview参加者も少なくないだろう。この件についてMicrosoft Engineering Systems Team担当CVPのGabriel Aul氏は、「PC版(windows 10)とモバイル版(Windows 10 Mobile)のコードベースを合わせるため」と公式ブログで語った。ただし、Windows Insider Previewに参加させているWindows 10 Mobileのビルドナンバーは執筆時点で「10.0.10586.63」である。推測の域を超えないが、次のWindows 10 Mobile Insider Previewも同じビルド14251が割り当てられるのだろう。前ビルドから、ものの1週間でリリースした本ビルドに注目すべき新機能は存在しない。だが、今回は他のブログで事前にアナウンスしていたCortanaとXbox Oneに関する改善を含んでいる。前者はCortana担当Group Program ManagerのMarcus Ash氏が公式ブログで述べているように、スケジュール管理機能が改善された。具体的にはメールで受信した会議の予定時間などを、自動的にスケジュール登録すると言う。Ash氏は「メールが積み重なると大事な約束を忘れてしまうことがある。我々はMicrosoft Researchと協力し、自動的にスケジュールへ登録、リマインダーによってユーザーに約束をうながす機能をCortanaに加えた」と説明する。これは以前のインタビューでAsh氏が語った「プロアクティブな(先を見越した)情報提供」というCortana本来の機能を実現した形だ。ただし、現時点では使用言語が英語もしくはドイツ語に限定され、日本語環境では動作しなかった。後者はXbox担当Director of Program ManagementのMike Ybarra氏が、公式ブログに投稿したXbox Oneにいくつかのアップデートや、既に使用できる「Xbox(ベータ)」の改善を指す。ただし、Xbox Oneユーザーでなければ気にもとめない改善に留まるため、本稿では割愛する。詳しくはリンク先をご覧頂きたい。ビルド11102の記事で述べたPCゲームの解像度変更時にクラッシュするバグや、アクセシビリティツール使用時にクラッシュするバグはいずれも修正されている。さらにDPI設定を175パーセントにした際に、エクスプローラーがハングアップするバグも加えて修正された。ただし、サインイン時に「WSClient.dll」を起因とするエラーダイアログが現れる問題や、アクションセンターの<接続>ボタンが消えた問題は未解決のまま。さらに既知の問題として、メモリー管理を行う一部のアプリケーションがハングアップし、Microsoft EdgeのF12開発者ツールが使用できなくなっている。前者に関してAul氏はPCの再起動を推奨し、後者は次のビルドで修正すると言う。ひとまず2016年1月のWindows 10 Insider Previewはこれで一段落し、次期ビルドは2月以降にリリースされるはずだ。阿久津良和(Cactus)
2016年01月28日2016年1月21日(現地時間。日本は22日早朝)、Microsoftは2016年に入って2回目のWindows 10 Insider Previewとなるビルド11102をリリースした。変更点はさほど多くないが、Microsoft Edgeに履歴メニューを追加し、Internet Explorerライクに使用できる。○新機能はMicrosoft Edgeの改善のみMicrosoft Engineering Systems Team担当CVPのGabriel Aul氏は、「Insider Previewのリリース間隔を縮める」と以前から述べていたが、前回のビルド11099から約1週間で新ビルドをリリースしたのは少々驚かされた。もっともビルドナンバーが示しているように、改善箇所は多くない。公式ブログによれば、Microsoft Edgeの改善といくつかのバグを確認済みとAul氏は説明する。Windowsプラットフォームの共通コアとなる「OneCore」については何も述べていないことから、ファンダメンタル部分の改善は一段落ついたように見えるが、Slow(低速)リングに配信していないことから、完成はまだ先の話のようだ。まずはMicrosoft Edgeの改善点を確認する。ツールバーに並ぶ<戻る><進む>ボタンを右クリックすると、直近のアクセス履歴メニューが表示され、目的のWebサイトへ素早くアクセスできるようになった。改めて述べるまでもなく同様の機能は、Internet Explorerで以前から実装していたため、目新しさは感じない。Windowsフィードバックを確認したが、少なくとも日本語でアクセス履歴メニューに関する投稿は見つからなかった。次は既知の問題。Windowsグラフィックスタックで確認されたバグが原因で、一部のPCゲーム起動時や解像度変更時、もしくは全画面表示とウィンドウ表示を切り替えた際にクラッシュするという。Microsoftは「Fallout 4やメタルギアソリッドVなどのタイトルで確認済み」と述べ、他のタイトルでも問題が発生する可能性が高いそうだ。筆者のPC環境にはいずれのタイトルもインストールしていないため、「Cities Skyline」を起動してみたが問題は発生しなかった。筆者の環境だけかもしれないが、ビルド11099からNVIDIA製ディスプレイドライバー(バージョン361.43)がクラッシュするようになり、ベータ版のバージョン361.60に更新しても、Windows 10 Insider Preview ビルド11102でも問題は解決しなかった。頻繁に発生するわけではないものの、クラッシュするタイミングが見えてこないため、OSの問題かデバイスドライバーの問題か切り分けられない。だが、他のNVIDIA製GPUを挿したPCでは発生しないため、今回のスタック関連バグが影響している可能性が高そうだ。また、「ナレーター」や「拡大鏡」に代表されるアクセシビリティツールにも問題が発生している。各ツールが正常に動作せず、場合によってはクラッシュするそうだ。筆者の環境では再現できなかったが、サードパーティー製アクセシビリティツールも同様のため、スクリーンリーダーなどが欠かせないユーザーは本ビルドの使用は避けるべきだろう。なお、これらの問題は次のビルドで改善する予定だとAul氏は説明する。さらにWindows 10へサインインする際に「WSClient.dll」に関するエラーダイアログが表示される場合があるそうだ。こちらのシステムファイルには「Windowsストアライセンスクライアント」という説明が加わっているため、ユニバーサルWindowsアプリのライセンス認証と思われる。その理由として「タスクスケジューラ」の「Microsoft/Windows/WS/License Validation」が、WSClient.dllを実行しているからだ。上図はビルド10576上でキャプチャしたものだが、ビルド11099から「WSRefreshBannedAppsListTask」というタスクが加わった環境があるという(筆者の環境では確認できなかった)。そのため、ビルド11099から発生していた問題だが、Aul氏は問題を回避するため「schtasks /delete /TN “\Microsoft\Windows\WS\WSRefreshBannedAppsListTask” /F」を実行すればよいと述べているが、タスク名から察するに、アプリケーションの実行禁止リストを更新するタスクと思われるため、「schtasks /Change /Disable /TN “\Microsoft\Windows\WS\WSRefreshBannedAppsListTask” /F」と実行して、タスクを無効にした方がいいだろう。他にも一部のWi-Fiカードに対して、Windows 10と互換性がないことを示すメッセージが現れるという。筆者は同問題に見舞われていないが、Aul氏は回避策として最新のデバイスドライバーの再インストールを推奨している。また、アクションセンターの<接続>ボタンが表示されなくなった。これまで多用していた場合は代わりに[Win]+[K]キーを使ってほしい。ちなみに、Windows Insider Program参加者向けアプリケーション「Insider HUB」にキャッシュが正しくリフレッシュされないバグも確認されている。2016年中に行われる大型アップデート「Redstone(開発コード名)」でどのような機能が加わるのか予想するのも難しいが、現時点で分かっているのはMicrosoft Edgeの拡張機能サポートだ。ビルド11102のMicrosoft Edgeで「about:flags」で確認したところ、ビルド11099で加わった<Allow unpacked extensions to be loaded>をローカライズし、<アンパックされた拡張機能の読み込みを許可する>に変更されている。Microsoftからは拡張機能に関する詳しいアナウンスは行われていないが、近いうちにMicrosoft Edgeの機能を自由に拡張できそうだ。阿久津良和(Cactus)
2016年01月22日2016年1月13日(現地時間。日本は14日早朝)、Microsoftは2016年初のWindows 10 Insider Preview ビルド11099をリリースした。残念ながら本ビルドも大きな変更は加わっておらず、Microsoft Engineering Systems Team担当CVPのGabriel Aul氏は「Windows共通のコアとなるOneCoreの最適化に務めた」とブログで説明している。○新機能搭載を見送ってコアの改善を進めるMicrosoft2016年当初からAul氏はTwitterで「新ビルドの開発を進めている」と進展状況を説明し、新ビルドをWindows Insider Programに提供することを明らかにしていた。その発言に沿えば1月10日前後(現地時間。以下同様)にはリリースする予定だったが、何らかの理由で遅延が発生したのだろう。BuildFeedによるRS1(Redstone 1)の進捗状況を見る限り、年末年始も社内でビルドを更新し、非公開のビルド11098は1月7日にコンパイルされている。今回のビルド11099も1月9日にコンパイルし、4日間のテストを経て公開に至ったのだろう。遅延した理由として考えられるのが、ビルド11099に対する既知の問題だ。Microsoftは2つの問題を確認済みと説明し、以下の2つを挙げている。Citrix XenDesktopの仮想マシン上のWindows 10 ビルド11099は正しく動作せず、OS自体を破壊する可能性があるため、MicrosoftはSlow(低速)リングへの変更をうながしている。Adobe Flashに依存する一部のアプリケーションは起動時にクラッシュする問題を確認済み。具体的にはSkypeやQQ、WeChatの名前を挙げているが、Internet ExplorerやMicrosoft Edgeは含まれない。Aul氏は本ビルドでも「OneCore」の最適化に努めてきたと述べているが、こちらは前回のビルド11082でも同様の説明を行っていた(参考記事)。そもそもカーネルの改善は一朝一夕に終えるものではない。同氏は「コードのリファクタリングと他のエンジニアが行ってきた作業を(融合させることで)新機能と改善を実現する」と説明するように、現時点でWindows 10 Redstone 1はスタートを切るための準備を行っている状況と捉えるべきだろう。変更点はない、といいながらも軽微なバグ修正は各所に施されている。例えばビルド11082で発生したファイル操作の進捗を示すダイアログは復活し、言語パッケージやオプション機能といったオンラインベースで追加するコンテンツのインストールは正しく動作することを確認した。また、筆者の環境ではビルド11082で0x80080005エラーが発生して動作しなくなった「Skypeビデオ」だが、ビルド11099では拍子抜けするほど簡単に起動している。なお、Hyper-Vを有効にした環境では「Bcdedit.exe」で一時的に無効にしている場合も再度有効になるのは前ビルドと同じだ。他の仮想環境ソフトウェアを使っている場合は注意が必要である。「設定」を徒然と確認してみたが大きな変化は見つからず、「イベントビューアー」では「モバイルコンパニオン」に関するエラーが発生していたが、アプリケーション自体は問題なく動作した。さらにデスクトップ版Skypeは再起動プロセスのエラーが記録されていることを確認したが、アプリケーション自体は正常に動作している。ちなみにInsider Previewとは直接関係ないが、ちょうど本日14日から一部のWindows Insider向けに、iOS版Cortanaベータプログラムの招待メールが届いている。米国および中国では2015年12月からベータテストを開始しているが、ようやく日本でも始まるようだ。送信元は日本マイクロソフトのため、Windows Insider Programに参加している本誌読者の手元にも順次届くことだろう。述べてきたようにビルド11099はカーネルの改善に留まり、新機能の実装は見送られている。だが、2016年中にリリースするといわれているRedstone 1に向けて、どのような展開を見せるのか興味は尽きない。今年も本連載でご報告していく。阿久津良和(Cactus)
2016年01月14日2015年12月16日(現地時間)、MicrosoftはNovember Update以来初めてのWindows 10 Insider Preview ビルド11082をリリースした。Microsoft Engineering Systems Team担当CVPのGabriel Aul氏は「(本ビルドは)大きな変更点はない」とブログで述べつつも、今後を見据えた構造的な改善に取り組んでいるという。○2016年の大型アップデートに向けた改善がスタートWindows 10 Insider Preview ビルド11082は、Aul氏が述べたように目立った変更点はない。ただ、2015年11月12日(現地時間)にリリースしたNovember Updateに対するフィードバックへの対応や、Windows 10 Mobile Insider Preview ビルド10586.29との連係、"One Windows"を実現するための心臓部となる部分の改善を行っているという。Aul氏は「OneCore」というキーワードを用いて、「PCやタブレット、スマートフォン、IoT、Hololens、Xboxといった多くのデバイス上で『OneCore』を実現する」と語る。"One Windows"構想は2014年に開催した「Build 2014」で明言化したものだが、Aul氏の説明をそのまま受け取ると"未だ道半ば"という印象を拭い切れない。だが、同氏は「2016年から始まる新機能の実装や既存機能の改善を行うため、OneCoreが正しく構成されているかリファクタリング(ソースコードを手直しして保守性や拡張性を向上させる手法)を行っている」と述べ、WaaS(Windows as a Service)の実現に向けて取り組んでいることを示した。そもそもWindows 10は「Threshold(スレッショルド) 1」というコード名で開発が行われている。November Updateは「TH2」と名付けられているが、Threshold 2の略称であることは察するまでもない。そして次のアップデートは「Redstone(レッドストーン)」というコード名を持ち、2016年夏頃リリースすると噂されている。そしてWindows Insider Programに参加しているWindows 10 ビルド10586では、既にその布石が行われていた。HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\WindowsSelfHost\Applicabilityキーの文字列値「BranchName」や「UserPreferredBranchName」を見ると、データには「rs1_release」が確認できる。海外のニュースサイトでは、Windows Updateの設定画面から「rs1_release」を選択する項目が出現したというスクリーンショットを2015年11月の時点で取り上げていたが、周到にRedstoneへのアップデートが進められていた証拠だ。Aul氏はブログで「今後のWindows 10 Insider Previewはアップデートのペースを速める」と述べている。これは多くのWindows Insider Program参加者からのフィードバックに応える形だ。具体的には以前「カナリアリング」と呼ばれていた社内向けに近いビルドをファーストリングに提供するが、それに伴い「一部の人々は小さな痛みを伴う可能性がある」と同氏は説明している。つまり"多くのバグに晒される可能性"が高まるということだ。新機能とバグのトレードオフになってしまうが、これを厭うWindows Insider Program参加者はスローリングに変更するといいだろう。なお、ビルド11082にもいくつかの問題が確認されており、言語パッケージやオプション機能といったオンラインベースで追加するコンテンツはインストールに失敗する。この点についてMicrosoftは現在回避策を検討中だ。また、ファイルのコピー中に現れるダイアログに進捗状況を示すプログレスバーが現れない。アクション自体は正しく完了するが、サイズの大きいファイルに対する操作を行う時が注意が必要になるだろう。なお、ビルド11082に限った話ではないが、ファイルの関連付けがリセットされる問題は解決していない。これらの情報はこちらのリンクから確認できるが、Webページではなく「Insider Hub」が起動するのでWindows Insider Program参加者限定となる。それ以外ではエクスプローラーの各種設定や、一部の関連付けを初期化することでアイコンカスタマイズ設定の破棄が確認できた。筆者は普段<背景から自動的にアクセントカラーを選ぶ>のスイッチをオフにし、<スタート、タスクバー、アクションセンター、タイトルバーに色を付ける>のスイッチをオンにしているが、この環境ではウィンドウフレームの周辺ピクセルが白くなっている。各項目のスイッチをオン・オフすることでビルド10536と同じ動作に戻り、OS再起動時はアクセントカラー自体の異常も何度か見受けられた。いずれも容易に改善するため軽微なバグだが、出くわした方はスイッチの切り替えを試してほしい。同じく軽微な変更点だが、配色選択時のタイルにチェックアイコンが加わった。その他には「Bcdedit.exe」でHyper-Vを一時的に無効にしている環境は再有効化されるため、他の仮想環境ソフトウェアを使っている場合は合わせて注意が必要である。この他にもさまざまな問題が潜んでいる可能性は拭い切れないが、いずれにせよ、本ビルドがRedstoneに向けた新たな始まりとなるのは確かだ。阿久津良和(Cactus)
2015年12月18日第4回の連載では、チーム開発におけるリポジトリ管理のポイントをご紹介しました。第5回は、チーム開発におけるビルド管理についてご紹介します。○今回取り上げるビルドの定義とは?一般的にビルドというと、統合開発環境(IDE=Integrated Development Environment)でおこなう「コンパイル→リンク→パッケージング」というプロセスのフローを指します。これは狭義のビルドと呼べるでしょう。しかし本来の目的に立ち返れば、「実行可能なアプリケーションを得るためにおこなう」行為をビルドと考えることができます。解釈を少し広げてWebシステムを例に考えると、「実行可能なシステムを得るため」には、実行ファイルを作成するだけでなく、テストをおこなった後のWebサーバへのデプロイやDBサーバへのマスターデータの投入が必要です。このように「複数のプロセスを組み合わせて利用可能な成果物を提供する」という行為も広義ではビルドと呼べます。本稿で取り上げるビルドの定義は、後者の広義のビルドを指しています。○ビルドを管理して複雑なプロセスをシンプルに広義のビルドについて考える場合は、プロセスの前後関係や依存関係が巨大かつ複雑になりやすいため、ビルドの管理を意識する必要性が出てきます。ここでの「ビルドが管理されている」とは、ビルドの各プロセスに対して開始条件と実行条件、終了条件、入力、出力、フローが明示的に定義されている状態を指します。正しく管理されているものはコンピュータによる自動化が可能です。「実行ファイルを作成する」というビルドはIDEによって自動化されていました。また、フローが明確になっているため、IDEはパッケージングの後に静的コード解析やユニットテストのプロセスを追加して新しい機能を提供できます。すなわち、ビルドにおけるプロセスのフローが定義されていれば、別のプロセスと組み合わせて新しいビルドを作成することができるようになるのです。○開発の速度と品質を高めるプラクティスを適用するためには?現在では、IT技術の進歩とともにビジネスは目まぐるしく変化し、それに対応すべく、ITシステム開発にはこれまで以上の速度が要求されています。また、ITシステムの障害によるビジネスに与える影響が大きくなっているため、品質に対する要求もより高くなっています。これらの要求に応えるプラクティスは数多く提唱されていますが、ここでは、ビルドの自動化と関係が深いContinuous Integration(CI)およびContinuous Delivery (CD)について説明します。CIは、実行ファイルの作成とテストの実施を自動化し、常に実行可能な状態でソースコードを管理するプラクティスです。その目的は、プログラムの結合時に起こる問題の早期発見やリファクタリングの実施によって、ソースコードの品質を向上させることです。CDは、実行ファイル作成やデプロイ、データ投入等の手順を自動化し、常に実行可能なシステムを提供するプラクティスです。その目的は、システム全体が完成する前からUIテストをおこない、ユニットテストでは検知しにくい問題を発見することです。さらに、近年ではUIテストに関しても自動化をおこなうケースが増えてきています。これらのプラクティスを組み合わせることにより、「常に実行可能なシステムを安定した状態で提供する」ことができるようになります。これも前述した広義のビルドと考えることができます。いずれのプラクティスもビルドの自動化が必須となります。しかし、単に自動化しただけでは、ある人の環境ではビルドが成功するのに、別の人の環境ではビルドが失敗する、といった問題が起こりがちです。それを防ぐにはビルド専用の環境が必要になりますが、環境をただ用意するだけではなく、ソースコードのリビジョンやビルド結果、テスト結果などがひもづいている必要があります。ビルドツールの支援を受けることでこれらの情報をひもづけるのに必要な労力を大きく減らすことができます。○チームで必要とする機能やコストに合ったビルドツール選択をCIやCDのプラクティスを実践する場合、構成管理リポジトリやチケット管理ツール、テストツール、レポーティングツールといった多数のツールと連携する必要があります。単独の機能に特化したツールを個別に連携させた場合には、それぞれのツールに情報が分散されてしまうため、必要な情報を参照のにツールを頻繁に切り替える必要があります。一方、これまでの連載で紹介してきたTeam Foundation Server(TFS)/Visual Studio Online(VSO)といった包括的なツールを導入した場合には、すべての情報がTFS/VSOで管理されているため、ソースコードのリビジョン確認およびビルド結果やテスト結果の履歴を参照する際に、それぞれの情報を管理しているツールに個別にアクセスする必要がなくなります。さらに近年では、クロスプラットフォームやマルチデバイスへの対応が要求されることがありますが、TFS/VSOではエージェントと呼ばれる機能を使って、ビルドの管理とビルドの実行を分離させることで、WindowsアプリやAndroidアプリ、iOSアプリ等のビルドを一括して管理できるため、これらの要求に応えることができます。包括的なツールとなると導入コストが高くなると思われがちです。しかし、単独の機能に特化したツールを個別に連携させた場合、それぞれのツールのイニシャルコストは低く見えても、導入・運用・連携・学習等のランニングコストを考慮するとトータルコストは想像以上に高くなります。第2回の連載でご紹介したようにTFS/VSOを無償で利用する方法もありますので、単独のツール群と連携させる場合と比較した上で、皆さんのチームに適したビルドツールを選択するとよいでしょう。今回はビルドという言葉の意味や、ビルドの管理の重要性について説明をおこない、ビルドの自動化により実現できる開発プラクティスについて説明しました。次回の第6回は、チーム開発における運用監視についてご紹介します。編集協力:ユニゾン○執筆者紹介TFSUG(Team Foundation Server User Group) 串田悠彰2009年より製造業向けの生産管理や在庫管理のコンサルティングやシステム開発に関与。チーム開発のプロセスを改善する方法を模索している時にTFSUGに遭遇。ツールそのものよりもビジネスやプロセスに主眼をおいたコミュニティの方針に共鳴し、2014年よりスタッフとして参加。TFSUGの他、プロジェクト&プログラムアナリシス研究部会にも頻繁に参加している。会社員かつ個人事業主かつ代表取締役の三つの顔を使い分けてひっそりと活動中。
2015年11月25日2015年11月5日(以下すべて現地時間)、米MicrosoftはWindows 10 Insider Preview ビルド10586をリリースしている。ご承知のとおり同社はビルド10576を10月29日に出したばかりだが、この拙速ともいえるタイミングは2015年11月10日頃にTH2(Threshold 2)のリリースを予定するという噂を裏付ける結果となった。今回も変更箇所を中心にビルド10586の出来を精査する。MicrosoftはWindows 10の大型アップデート「Windows 10 Fall Update(開発コード名はThreshold 2)」を今秋リリース予定だったが、噂レベルでは開発も完了し、大きなバグが発見されなければ、そのまま11月10日頃のリリースを行うことだろう。もっとも、僅かなバグフィックスといくつかの機能拡張を行ったビルド10576が最終検証版であり、ビルド10586が完成版という見方もある。10日と言えば残すところあと数日である以上、そのままCB(Current Branch)ユーザーに提供されるのが自然だろう。Windows 10 Insider Buildの進捗を報告するMicrosoftのGabriel Aul氏は、今回のビルド10586リリースについても公式ブログで「バグフィックスと一般的な改善に焦点を当てた」と述べている。実際に使ってみると、前ビルドと比べても大きな変化はなく、短時間の確認においては大きな問題は確認できなかった。アップデートを終えて目に留まったのが、デスクトップ右下に浮かんでいたウォーターマーク(電子透かし)がなくなっている点である。Microsoftは慣例的に試用版やベータ版に対してウォーターマークの表示を行い、Windows 10 Insider Previewも同様だった。ビルド10240リリース時はウォーターマークが一瞬消えていたことを思い出す方も少なくないだろう(その後のビルド10525では復活した)。この変化だけを取り上げても、ビルド10586がWindows 10 Fall UpdateのRTMに相当すると断言できるだろう。手早く設定項目などを見比べた限り、ビルド10576との違いは確認できなかったが、Aul氏は公式ブログで以下の改善項目を取り上げている。「Grooveミュージック」や「映画とビデオ」でメディアファイルを再生している際にトースト通知が現れると、オーディオ再生に75パーセントの遅延が発生していたが、この点を改善している。Surface Pro 3の電源ボタンを押すと、スリープではなくシャットダウンを実行する問題を修正した。「Disksnapshot.exe」実行時、希にコマンドプロンプトが点滅する問題を修正した。Windows 10がサインインオプションを忘れる問題を修正した。Microsoft EdgeでWebページの先頭を表示しねいない場合、タブのプレビューが正しく表示されない問題を修正した。以前のビルドで発生していた小型タブレットのアップデートが正しく行われない点や、アップデート後に画面ローテーションが動作しない問題を改善している。気になるのはサインインオプションだ。Aul氏は「サインイン時にPINを使った場合、次回は異なるサインインオプションを求める」と説明しているが、筆者はビルド10576でそのような現象に出くわしていない。一部の環境でAul氏が述べたようなトラブルが発生していたのだろう。このように、ほぼ完成したWindows 10 Fall Updateだが、筆者が試した環境ではCortanaに関する問題が已然と残っている。具体的にはデスクトップPC+Bluetoothマイクの構成でCortanaが動作しないのだ。Surface Pro上のWindows 10 Insider Preview ビルド10586は問題なく動作するため、ハードウェア環境固有の問題と思われる。ちなみに合成音声は若干改善したように感じられるが、日本マイクロソフトが発表会で見せた、すらすらと喋るエンジンには切り替わっていないようだ。また、Aul氏は注意点として「メッセージング&Skype」のメッセージ&履歴消去を挙げていた。筆者環境では前ビルドですべて消えているため動作を検証できないが、デスクトップアプリ版Skypeはそのままのため、現時点では大きな問題とならないだろう。いずれにせよ、多くのユーザーが必要とするデスクトップ周りの改善は落ち着き、安定して使えるようになった。来週の11月10日(日本は11日)頃には、Windows Update経由でWindows 10 Fall Updateの公開が始まるはずなので、本稿の読者には、重要ファイルのバックアップなど事前の準備をお薦めしたい。阿久津良和(Cactus)
2015年11月06日その骨太なロックサウンドで、今や日本における代表的なロックバンドに成長したSPYAIR。彼らの最新シングルは、TVアニメ『ハイキュー!!』の主題歌にもなっている『アイム・ア・ビリーバー』です。全編に渡って明るいロックが展開される今回の楽曲は、アニメの世界観にもぴったりの疾走感のあるもの。IKEさんの爽やかさと男らしさが混在した歌声と、UZさんのテクニカルなギターソロ、MOMIKENさんとKENTAさんの的確かつダイナミックなリズムにどんどん引き込まれていきます。そのSPYAIRの凄みが伝わるのが、カップリングの『イマジネーション』。この曲は8月に開催された野外ライブの模様をパッケージしているのですが、「これ、本当にライブの演奏ですか?」というような凄まじいクオリティを誇っています。このように、メンバー全員が一流のミュージシャンとしての技術を持ち生み出されるSPYAIRの楽曲ですが、11月にはアルバムもリリースされるので楽しみは尽きません。リリース情報:『アム・ア・ビリーバー/SPYAIR』(2015.10.21発売/¥926(tax out)/AICL2997)
2015年11月04日●メディア配信機能を備えたMicrosoft EdgeMicrosoftは2015年10月29日(現地時間)、Windows 10 Insider Preview ビルド10576をリリースした。公式ブログで、Gabriel Aul氏が「多くのバグフィックスと全体的なバランスと仕上がり(fit-and-finish)を加えた」と述べていることから、以前から2015年11月公開と噂されているTH2(Threshold 2)の完成に近づいていると推察できる。まずはビルド10576の変更点を中心に、Windows 10のセカンドステージを想見したい。○メディア配信機能を備えたMicrosoft EdgeWindows 10のメインWebブラウザーであるMicrosoft Edgeは、2015年7月29日の無償アップグレード開始時のバージョン20.10240.16384.0では、必要最小限の機能しか備えていなかった。その後、Windows 10 Insider Previewと共に改良を加えてきたが、ビルド10565に付属する25.10576.0.0は、アクションの1つに<他のデバイスに音声、動画、画像を送る>を加えている。こちらは文字どおりWeb上の動画コンテンツなどを、Xbox OneなどWindows 10に対応するデバイスに配信する機能だ。具体的にはDLNAデバイスをサポートし、MicrosoftはYouTubeの動画やFacebookのフォトアルバム、Pandora(米国のインターネットラジオ。好みに応じた自動選曲機能を備える)から受信した音楽をデバイス経由で再生するといったシナリオを想定している。ただし、DRMなどコンテンツ保護を行っているNetflixやHuluなどは未対応だという。実際に試してみたが、リビングに設置したDMP(Digital Media Player)対応テレビは応答しなかったため、他のPC上でWindows Media Player 12をDMP化してYouTubeのメディアキャストを試してみた。結果は特に問題なし。そもそもWindows 7時代にメディアストリーミング機能に関しては完成しており、今回はMicrosoft Edgeに同機能を加えたに過ぎず、トラブルが発生する可能性も少ないはずだ。Microsoft EdgeはDolby Audioのサポートなどメディアコンテンツに関するアプローチを強くしているが、ウィンドウ上部からのリサイズは相変わらず未サポートである。他のユニバーサルWindowsアプリはリサイズできるため、Microsoft Edgeのタブが何らかの影響を及ぼしていると思われるが、この1点に関して改善の兆しが見えないのは疑問だ。ちなみに以前から、Webページ上のテキスト選択時のコンテキストメニューに<Cortanaに質問>が用意されていたが、ビルド10576からPDFファイルのテキスト部分にも対応している。もっとも現時点では、Web検索を実行するに過ぎないため活用場面は多くない。●Xboxアプリの更新とXbox(ベータ)アプリ○Xboxアプリの更新とXbox(ベータ)アプリAul氏はユニバーサルWindowsアプリ「Xbox」の更新にも触れ、Larry Hryb(別名Major Nelson)氏による公式ブログを引用している。友達リストのリアルタイム更新を強化し、アクティビティフィードやゲームの進捗状況を更新して、より多くのユーザー間で楽しめる機能を追加したという。さらにHryb氏は、「Xbox(ベータ)」を用意していることも明らかにした。Xbox(ベータ)はFacebookを経由したコンタクトやパーティへの招待、ゲームの録画機能であるGameDVRや、Xboxタイトルの購入をサポートしている。もっともPCゲームをプレイしないユーザーには興味のない話題であり、PCゲーム好きの筆者でもXbox Oneを所有していないため、ユニバーサルWindowsアプリのXboxを起動する機会は皆無だ。確かにサンドボックスゲームである「Minecraft」は面白いが、「Microsoft Windows 10 Edition Beta」はPE版と同じく、MODが使用できないなど多くの制限があるため、当初からあるPC版を越えるのはしばらく先の話だろう。ちなみにユニバーサルWindowsアプリのXboxは今回のバージョンアップで、Win32ベースのゲーム実行時にメモリーリークが発生していた問題を解決している。いずれにせよ、ライトゲーマーとヘビーゲーマー両者が楽しめるタイトルが増えた頃に改めて言及したい。●コンテキストメニューからスキャン実行が復活○コンテキストメニューからスキャン実行が復活その他の変更点についてもいくつか紹介しよう。Aul氏はMicrosoftが既知の問題として「メッセージング」の送受信履歴や連絡先がリセットされることを認識している。回避策として「%LOCALAPPDATA%\Packages\Microsoft.Messaging_8wekyb3d8bbwe\LocalCache」フォルダーの「PrivateTransportId」ファイルをリネームもしくは削除して、アプリケーションの再起動を提案しているが、筆者の環境ではメッセージ履歴や連絡先は復活しなかった。また、7~8インチの小さなディスプレイを供えるタブレットの場合、アップデート時にBSoDが発生し、以前のビルドへロールバックする問題が認識されている。筆者はWindowsタブレット上でWindows 10 Insider Previewを試していないため詳しく紹介できないが、お使いの方は注意しておくべきだろう。筆者がビルド10576で気付いた変更点の1つに、ファイルやフォルダーのコンテキストメニューに<Windows Defenderでスキャンしています>が加わったことを確認した。メッセージIDがずれているのか違和感を覚える項目名だが、その機能は期待どおり、単独もしくは複数のファイルだけを対象としたスキャンが実行可能になる。Windows 8.x時代はWindows Defenderを内蔵したため、レジストリ操作などが必要だったが、これで気になるファイルの事前チェックが容易になるのは素直に評価したい。また、筆者の環境に限った話かもしれないが、ビルド10565からビルド10576にアップデートし終えると、「互換性アシスタント」によりIntel Smart Connect Technologyがアンインストールされたことを告げられた。トースト通知をクリックすると現れるWebページでは、「アプリケーション正常に動作しない可能性がある。開発者はサポートページでアプリケーションがWindows 10 Insider Previewで利用可能であるか確認してほしい」というメッセージが現れる。このようなプロセスが発生したのは、ビルド10240以前も以降も初めてなので、新たな機能なのか判別するのは難しいものの、安定したOSを目指すという意味では興味深い。最後に、本ビルドが冒頭で述べたTH2になるか考えてみよう。MicrosoftのWindows and Devices担当EVPであるTerry Myerson氏は、Windows 10のアップグレードをさらに推し進める施策を準備していることを、公式ブログで明らかにしている。冒頭で述べた2015年11月にリリースされるという噂のTH2に達するには、Aul氏らWindows開発チームの尽力が必要だ。ビルド10576がそのままSlowリングにも配布されれば、そのままTH2となる可能性が出てくるが、その真偽はMicrosoftしか知り得ない。ビルド10576リリースから数時間程度では安定性まで判断できないが、前ビルドで多発していた、関連付け済みファイルをダブルクリックで開くとエクスプローラーがハングアップするといった症状は再発しないものの、ビルド10565からCortanaが使えなくなった問題は改善されず、まだまだ未完成な部分が見受けられる。TH2に達するまでは、もう1~2ステップの進捗が必要になりそうだ。阿久津良和(Cactus)
2015年10月30日●Skypeの代わりとなる「メッセージング」をリリースMicrosoftのGabriel Aul氏は2015年9月24日(以下すべて現地時間)の時点で「ビルド10550はまもなく開発を終える」と発言していた。その後Aul氏は「Windows 10は『挑戦的なバグ』を修正するため作業時間が必要だ」と、10月8日に発言している。Windows 10 Mobileの開発に人員を割いて、Windows 10は後回しにするのかと予想していたところ、10月12日に新ビルド「Windows 10 Insider Preview ビルド10565」のリリースを発表した。まずはMicrosoftの公式発表に沿って、ビルド10565の改善点を確認していく。○Skypeの代わりとなる「メッセージング」をリリースWindows 10開発時(ビルド10240以前)のMicrosoftは、アクションセンター経由によるメッセージの送受信が可能になるとアナウンスしていたが、いざ無償アップグレードが始まっても、そのようなアプリケーションは用意されなかった。別ラインで開発を進めているWindows 10 Mobile Insider Preview向けには、新たな標準IM(インスタントメッセージ)としてMessaging Skype Betaを2015年9月にリリースしている(当時の記事はこちら)。だが、Messaging Skype Betaはモバイルデバイス向けアプリのため、Windows 10上では動作しなかった。筆者はMessaging Skype BetaのユニバーサルWindowsアプリ化を推し進めると思っていたが、実際は「Microsoftメッセージング(以下、メッセージング)」という新たなユニバーサルWindowsアプリを「ストア」経由で提供する手段を選択した。メッセージングを起動すると、"Skypeとのメッセージ送受信が可能"であることが示され、Skypeディレクトリ経由でのユーザー登録などが行われる。その設定操作は極めてシンプル。悪く言えば基本的機能しか備えていないが、Aul氏は「Skypeとの音声通話やビデオ通話、メッセージの送受信が3G/4GやWi-Fi上で楽しめる。(中略)初期プレビューのため、いくつかのバグが残っているが今後は毎月更新プログラムを提供し、多くの機能を追加する」と説明している。実際に使ってみると違和感を覚える場面をいくつか体験した。例えばSkype for Windowsが起動している場合、メッセージなどを受信すると"メッセージングとSkypeが同時に反応"するため、戸惑ってしまう。もちろんSkype for Windowsを終了させ、自動起動しなければよいはずだが、メッセージングを起動していない状態では音声通話やビデオ通話の着信が分からないのである。Aul氏は「着信通知はアクションセンターに残るため、アプリケーションを開かずにインライン返信も行える」と説明しているが、筆者が試したバージョン(1.10.11001.0)では未実装なのかもしれない。ちなみにメッセージは後から参照できる。Aul氏も述べているようにメッセージングは初期のプレビュー版のため、今回使用した限りでは、"Skype for Windowsのアンインストールして移行すべき"とは、とても言い難い。少なくともアプリケーションオフライン時の着信通知機能が安定動作するようになってから移行しても遅くはないだろう。●一歩ずつ成長する「Microsoft Edge」○一歩ずつ成長する「Microsoft Edge」ビルド10240時は必要最小限の機能を備えた「Microsoft Edge」は、Insider Previewのビルドを重ねることで1つずつ機能を加えてきた。今回のビルド10565では、4つの機能が加わっている。1つめはタブプレビュー機能。Microsoft Edgeで複数のタブを開いてから、タブにマウスオーバーするとWebページのプレビューが現れるというものだ。色々と試したところ同じドメインのサイトを複数開いている場合、それぞれのプレビューを同時に表示する仕組みのようである。2つめはお気に入りとリーディングリストの同期なのだが、こちらの動作は確認できなかった。Aul氏は「ひと目で分かる」と説明しているが、Microsoft Edgeの設定項目も、「設定」の「アカウント\設定の同期」にも類する項目は用意されていない。念のため複数のPCでWindows 10 Insider Preview ビルド10565をインストールし、同じMicrosoftアカウントで異なるお気に入りやリーディングリストを作成して小一時間放置してみたが、特に変化はなかった。3つめはドラッグ&ドロップのサポート。以前のビルドはエクスプローラーがWin32アプリケーション、Microsoft EdgeがユニバーサルWindowsアプリのため、相互的にドラッグ&ドロップできずに不便を強いられていた。この点を鑑みたのか今回のビルドでは前述の機能を加えて、エクスプローラーからOneDriveなどへのアップロードを可能にしている。4つめはコンテキストメニューに加わった<Save target as>だ。本項目を選択するとコモンダイアログが起動し、HTMLファイルや画像ファイルをそのまま保存可能になる。このように後者2つの新機能は革新的というよりも、"Internet Explorerが供えていた機能をインポートした"と述べるのが正しいだろう。なお、前ビルドでは確認できなかった機能として、<詳細>メニューに<デバイスにメディアをキャスト>が加わっている。Xbox OneなどWindows 10のメディアキャスト機能に対応するデバイスを所有していないため、動作を確認していないが察するに、"Microsoft Edge上のメディアコンテンツをリビングのTVなどで再生する"機能だろう。Microsoft Edge Devの記事によれば、レンダリングエンジンであるEdgeHTMLの改善も加わり、体感レベルだがWebページの表示スピードも速くなったように感じられる。筆者はメインWebブラウザーとして今でもMozilla Firefoxを使っているが、拡張機能の影響で正しく表示されないWebページを閲覧するサブWebブラウザーとして、Microsoft Edgeに信頼を置けるようになってきた。今後の実装予定にある"拡張機能のサポート"に期待したい。●より使いやすくするためUI/UXを改善○より使いやすくするためUI/UXを改善Aul氏はCortanaのリマインダーに「インテリジェントインクノートを追加した」と公式ブログで述べているが、日本語版Windows 10 Insider Previewでは、その動作を確認できなかった。しかし、ノートブックには「配達」という新たな項目が加わっている。試しにゆうパックの追跡コードを入力してみたが未対応のようだ。同氏の説明によれば「Cortanaは映画やイベントなどの開始を知らせる」機能として実装したようだが、残念ながら日本国内で試せるのは先の話になるだろう。さて、各図をご覧になると分かるようにタイトルバーの配色が変わっていることに気付かれたことだろう。「設定」の「パーソナル設定\色」に並ぶ<スタート、タスクバー、アクションセンター、タイトルバーに色を付ける>のスイッチがオンの場合、着色の調整が行われた。このようなUI周りの微調整は各所に施されている。Windows 10 Insider Previewユーザーであれば、以前のビルドから新アイコンに置き換わっていることにお気付きのことだろう。Windows 10のアイコンデザインは紆余曲折があったものの、最終的にはスキューモーフィズム・デザインに先祖返りする道を選択したようである。さらにスタートメニューのコンテキストメニューも変更が加わった。サブメニューを追加したのはビルド10547だが、アクションを示すアイコンを加えている。またUIというよりもUX面の改善だが、「デバイス\プリンターとスキャナー」に"デフォルトプリンター"の選択に関する設定項目が加わった。こちらが有効な状態では、"最後に使ったプリンター=デフォルトプリンター"となる。「設定」を徒然と眺めていると「ライセンス認証」に「プロダクトキー」という項目が新たに加わっていることも確認できた。筆者の検証環境はWindows 8.1からWindows 10にアップグレード後、Windows Insider Programに参加しているが、その場合のアクティベーション方式は「Digital entitlement(デジタル資格)」となる。このロジックに関してはこちらのWebページでまとめられており、Windows 7/Windows 8.1の正規品からの無償アップグレードや、Windowsストア経由のライセンス購入、Windows 10 Proのライセンス購入、前述した筆者の環境はDigital entitlementとなる仕組みだ。また、量販店経由でWindows 10を購入した場合やMSDNサブスクリプション契約などは「Product key」となる。この他にも数多くのバグ修正や既知の問題は多数残っているが、無償アップグレード開始直後のようなトラブルはかなり減ってきた。そろそろCB(Current Branch)として、Windows Insider Program未参加の環境への提供も始まるのではないだろうか。阿久津良和(Cactus)
2015年10月13日米Microsoftは10月12日(現地時間)、Windows 10の開発プレビュー版(Insider Preview)のビルド10565の提供を、Fastリングに設定しているインサイダー向けに開始した。MicrosftはSkypeのメッセージング、通話、ビデオ機能のWindows 10への統合に乗り出しており、ビルド10565でアクションセンターからのクイックリプライなど統合機能の初期的なプレビューを体験できる。同様にモバイルにも、間もなくリリースされるWindows 10 Mobile Insider Previewの新しいビルドに技術プレビューが組み込まれる予定だ。デザイン面では、パーソナル設定の色で、スタート、タスクバー、アクションセンターに加えて、タイトルバーにも色を付けられるようになった。また、タイルの設定のアイコンが新しくなるなど、Startのコンテキストメニューが改善された。他にもレジストリエディタやデバイスなどに新しいアイコンが採用されている。Microsoft Edgeには新機能が2つ加えられている。複数のタブを開いている状態で、ポインタをタブの上でホバリングさせることでWebサイトのプレビューを確認できる。またお気に入りとリーディングリストのアイテムの同期が加わった。インクノートの内容を、Cortanaがインテリジェントに理解し、書かれている時間やロケーションからリマインダーを設定する。また映画やコンサートといったチケットが発行されたイベントをCortanaが追跡し、開始の2時間前に場所の確認や時間通りに着くための案内といった情報を提供する。オプションでCortanaからUberを予約・トラッキングすることも可能。デバイス管理に、最後に使ったプリンターをデフォルトのプリンターとする新しいモードが加わった。設定 > デバイス > プリンターとスキャナから変更できる。無償アップグレードの対象となるWindowsからWindows 10をアクティベートするプロセスの改善が図られている。ビルド10565をインストールして自動的にアクティベートされなかった場合は、そのPCで使用していたWindows 7/8/8.1のプロダクトキーを入力してWindows 10のプロダクトキーに変更できる。クリーンインストールでも同様に、無償アップグレード条件を満たすWindowsのプロダクトキーを入力してWindows 10をアクティベートできる。
2015年10月13日ここしばらくの間、インターネット上にはWindows 10 Insider Preview ビルド10537や、ビルド10540のスクリーンショット、ISOイメージファイルが合い続いてリークされていた。想見するにOEMパートナー向けにMicrosoftが提供したものを何らかの手法で入手し、インターネット上に公開したと思われるが、これはCB(Current Branch)のアップデートが近いことの裏返しでもある。そんな中Microsoftは、2015年9月18日(現地時間)にWindows 10 Insider Preview ビルド10547をFastリング向けリリースした。公式ブログによれば、スタートメニューやタブレットモードを改善し、多数の標準アプリケーションを更新したという。今回もビルド10532と比較しながら、ビルド10547の新機能を精査していく。それでは順番に、ビルド10547に加わった新機能を確認しよう。1つめはスタートメニューの改善だ。Windows 10のスタートメニューに用意されたタイルグリッドは中サイズが3カラム(小サイズなら6カラム)並んでいるが、多くのアプリケーションをピン留めする場合、表示領域が足りないという問題が発生していた。もちろんスクロールさせれば済む話とだが、MicrosoftのGabriel Aul氏は「スタートメニューの表示領域拡大を求めるフィードバックを多数受け取った」と公式ブログで述べているように、より中サイズのタイル表示数を3カラムから4カラムに増やしている。具体的には「設定」の「パーソナル設定\スタート」に「Show more tiles」という項目を追加し、カラム数を変更するようだ。さらに表示可能なタイル数を512アイテムから2048アイテムまで拡張している。また、タイルに対するコンテキストメニューも整理し、ビルド10532では上位レベルに並んでいたライブタイル機能の有無などを<More>なるサブメニューに移動させた。<共有とレビュー>は「ストア」でユニバーサルWindowsアプリのページを開いてユーザーに評価をうながし、<共有>もストアが起動するが、「お探しのものはここにはありません」というメッセージとエラーコードが示されるのみに留まる。これらのことから、今後新たな機能がストアに加わるのだろう。ただし、1,080×1,920ピクセルのディスプレイを縦方向にローテートしている場合、スタートメニューを横方向に拡大できず、さらに表示領域が狭まってしまうため、注意が必要だ。タブレットモードもわずかながら変更が加わった。ビルド10532は3つめのアプリケーションを起動する際はそのまま全画面表示として起動していたが、ビルド10547ではサムネイル状態で起動し、Aul氏の言葉を借りれば"シーソーのように"各フィルに対して動き出す。そしてタップした時点で一方のアプリケーションが置き換わる仕組みだ。Aul氏の説明によれば、標準ユニバーサルWindowsアプリも更新されたという。こちらはビルド10547限定ではなく、ビルド10532でもダウンロード可能だが、「メール」や「カレンダー」は背景画像が変化し、新たなカスタマイズ機能が加わった。「フォト」の<フォルダー>もOneDriveを正しく表示するようになるなど、細かい改良を確認できる。ただし、「マップ」に関しては未だ及第点に達していない。前述のとおり新たな機能は「設定」と連動しており、ビルド10532とビルド10547を比較すると、いくつかの変更点を確認できた。前述したタブレットモード時のスナップ動作は「システム\マルチタスク」の<When I resize snapped window simultaneously resize any adjacent snapped window>と連動しているが、気になるのは「パーソナル設定\スタート」と「パーソナル設定\ロック画面」だ。前者はプレビュー画面が加わったことも変更点に数えられるが、<ときどきスタート画面におすすめを表示する>が加わり、後者は<ロック画面にトリビアやヒントなどの情報を表示する>が加わっている。そもそも無償アップグレード開始以前のWindows 10 Insider Previewでは、ロック画面の画像をランダムに切り替え、ユニバーサルWindowsアプリのリコメンドやWindows 10の新機能を紹介する「Windowsスポットライト」という機能が用意されていた。しかし、無償アップグレード直前にProエディションからは同機能が取り除かれ、Homeエディションに限定している。日本マイクロソフトの関係者に理由を尋ねたところ、ビジネスユーザーに対しては不評だったという本社の考えがあったという。だが、各設定項目や上図をご覧になるとお分かりのようにWindows 10 ProでもWindowsスポットライトが使用可能になった。筆者は個人的にロック画面画像のランダム切り替えは有用な機能と評価していただけに、今回の改善を大きく歓迎したい。この他にも「パーソナル設定\ロック画面」に加わった<Show Windows background picture on he sign-in screen>で、サインイン画面の背景画像を無効可能になり、「デバイス\USB」には<Notify me if there are any issues with the USB devices connected to my PC>が加わっている。意訳すると「PCに接続したUSBデバイスに問題が発生した場合は通知する」というものだが、動作が確認できなかったため分かり次第改めてご報告したい。なお、Aul氏の説明によればスタートメニュー周りの安定性向上や、アクションセンターに新たな通知がなくとも点灯してしまう問題、Realtekオーディオデバイスに起因するトラブルなどを改善している。この他にも多くのバグが残っているため、やはり常用OSにするのは不安が残るところだが、着実に前進していることを感じられるビルドだった。阿久津良和(Cactus)
2015年09月21日米Microsoftは9月18日(現地時間)、Windows 10の開発プレビュー版(Insider Preview)のビルド10547の提供を、Fastリングに設定しているインサイダー向けに開始した。Start画面やタブレットモードのユーザーインターフェイスを改良、EdgeブラウザにObject RTCがプレビュー実装されている。Start画面にはタイルグループの幅を広げるオプションが加わった。デフォルトサイズでは中サイズのタイルが横に3つ並ぶが、広げると中サイズのタイル4つ分(大サイズやワイドサイズの2つ分)の幅になる。タブレットモードでは、タスクビューからアプリを左右にスナップして切り替えられるようになった。テキスト入力パネルのふるまいが改良され、Surfaceキーボードを接続している時やタブレットモード以外の時にテキスト入力パネルが自動表示されないようにした。ラテン言語では入力に応じてテキスト入力パネルが拡大し、効率的に入力できるようになった。サインイン画面にWindows背景写真を表示させたくない場合は、"設定"の"パーソナル設定"で表示をオフにできる。フォト、Xbox、Groove、メール、カレンダー、マップなど、標準アプリのアップデートも行われている。たとえば、フォト・アプリにはOneDriveやPCでブラウズしやすいフォルダービューが加わり、Xboxアプリではフレンドリストやアクティビティフィードがリアルタイムでアップデートされる。Object RTCのプレビュー実装によって、開発者がORTC APIにアクセスできるようになった。プラグインをインストールすることなく、Edgeブラウザでリアルタイムのオーディオ/ビデオ・コミュニケーションが可能になる。このORTCを通じたSkypeおよびSkype for BusinessのWeb体験を、Skype for BusinessチームがSkypeブログで説明している。
2015年09月19日米Microsoftは7月15日(現地時間)、Windows InsiderプログラムのFastリングおよびSlowリングに「Windows 10」のビルド10240の提供を開始した。Microsoftは13日にWindows 10 Insider Preview版の提供を停止すると発表、製品リリースに向けた準備に踏み出した。ビルド10240がRTM(Release To Manufacturing)に相当するバージョンであるかは不明だが、Insider Preview版の最終ビルドはビルド10166(Fastリング)とビルド10162(Slowリング)であり、ビルド10240に番号が上がったことが新たな過程のスタートを思わせる。ビルド240は「TH1 10240」と表記されており、THはWindows 10の開発コードネーム「Threshold」の略とする推測がネット上を広がっている。Windows 10の始まりだからThreshold 1.0というわけだ。また10240というビルド番号も、想像をふくらませるものだ。Windows 95のRTM版は「4.00.950」、Windows 98は「4.10.1998」、Windows Vistaは「6.0.6000」というように、Microsoftは新しいWindowsのリリース時に特別な番号を割り当ててきた。コンピュータにとって1024は特別な数字であり、10240KB="10"MBで10240を選んだ可能性も考えられる。ビルド10240のインストールは、Windows Updateを通じたアップデートのみになる。これから7月29日までの2週間にWindows UpdateおよびWindows Storeを通じたアプリのアップデートをいくつか提供する予定で、Insiderプログラムを指揮するGabe Aul氏はビルド10240を導入したInsiderプログラムメンバーに対し、今後毎日アップデートを確認するように呼びかけている。
2015年07月16日米Microsoftは9日(現地時間)、Windows 10 Insider Preview ビルド10166をリリースした。同社は先週、6月29日にビルド10158、翌日の30日にビルド10159、6日にビルド10162を3連続でリリースしているが、今回のビルド10166はそれらのバグ修正と最終調整が主だという。今回のビルドでは、Windows 10向けに同社が提供する公衆無線LANサービス「Microsoft Wi-Fi」が動作するようになった。利用には、Windowsストアで提供されている「Microsoft Wi-Fi」アプリを購入する。同アプリは30分や1日など必要な分を購入可能。その後、ネットワーク設定で"利用可能な接続先"に「Buy Wi-Fi from Windows Store」(Windowsストアから購入したWi-Fi)を選択することで利用できる。現時点でこの機能はシアトル在住者向けにテスト提供されているが、今後米国の他のエリアでも提供を予定するという。このほか、ビルド10166に対応するSDKも同時に配布。Windows 10の開発者向けページからダウンロード可能だ。
2015年07月10日Microsoftは7月2日(米国時間)、Windows 10 Insider Preview ビルド10162をリリースした。6月29日にビルド10158、翌日の30日にビルド10159をリリースし、そして今回のビルド10162である。この3連打には少々驚かされた。そもそもWindows 10開発プロセスに関してMicrosoftは、「Ring Progression(連続する輪)と呼ぶ仕組みを採用した」と説明している。6月末の時点で新規コードの追加は行わず、既存コードのバグフィックスに専念していると思われるが、いずれにせよデイリービルドを生成するのはこれまでどおり。その結果をOSG(Operating System Group)メンバーが検証し、安全性を確保すると、Microsoft社内の数万人が運用を開始。その次にWindows Insider Program参加者に公開するという流れだった。6月の終わりから立て続けにリリースしたWinodws 10 Insider Previewのビルドは、いずれも高速リングを対象にしているが、それでも早急な印象は拭えない。直近の社内ビルドは確認できなかったが、上図で言うところのOSGリングの検証をスキップしているのではないか、という印象がある。OSG FundamentalsチームのエンジニアリングジェネラルマネージャーGabriel Aul氏は、「ほぼすべてのビルドが内部リングにあり、開発チームは"最終的な仕上げ"に取りかかっている」と言う。振り返るとビルド10159は「Hero」と呼ばれる画像をロック画面やデスクトップの背景画像に採用し、サインイン画面を再デザインした。そのほか、300を超える修正も加わっている。そして今回のビルド10162では、信頼性やパフォーマンス、バッテリー消費の改善を行った。その結果を踏まえてAul氏は、ビルド10162の安定が確認できれば、低速リングおよびISOファイルの提供を7月第2週に予定していると述べていたが、同日早々にISO版のダウンロードリンクを更新している。話は変わるがWindows 10は、これまでのバージョンやService Packといった区切りごとにローンチする手法から、常に更新していく「Windows as Service」に移行する。本連載でも何度か触れてきた話題だが、今後もWindows Insider Programは続く。そこでMicrosoftは、Windows 10へ移行するエンドユーザーに対して2つの道筋を用意した。上図はBuild 2015のスライドをde:code 2015開催時に日本語化したものだが、Windows 10は旧態依然としたプロセスを破棄し、従来のWinodws Updateによる更新プログラムのリリース「CB(Current Branch)」の直前に、早期テストプログラムとしてInsider Preview Branchを設けている。同プログラムの参加者数は500万人を突破。もちろん間もなく登場するWindows 10に対する関心の高さから、増加傾向にあるのだろう。このように7月29日に登場する(アップグレードを開始する)Winodws 10はゴールではない。今後数年以上は確実に続くであろうMicrosoftの新たなスタート地点となるのだ。Windowsユーザーが初めて体験するパッケージからサービスへの移行は、どのように化学変化を起こすのだろうか。ちょうど既報のとおりMicrosoftは創業40周年、日本法人設立も30周年の節目にあたるが、サービスへの移行をユーザーに浸透させるため、これまで以上のチャレンジャー精神を求められるだろう。なお、日本マイクロソフト関係者は「Windows 10搭載PCの調整や交渉で、夏から秋・冬にかけては非常に忙しい」と筆者に説明しつつ、「一部のPCベンダーが7月29日前後にWindows 10プレインストールPCをリリースする可能性はゼロではない」とも述べていた。阿久津良和(Cactus)
2015年07月06日米Microsoftは6月16日(現地時間)、Windows 10 Mobile Insider Preview ビルド10136をリリースしたことを明らかにした。新ビルドは2015年5月14日リリースのビルド10080から数えて約3カ月ぶり。音声パーソナルアシスタント「Cortana」や「フォト」、および「Lumia Camera Beta」アプリを改善し、5インチ以上のデバイスに対する操作性を向上させた。既にInsider Preview Program参加中のユーザーは、「Windows Phone Recovery Tool」を使ってOSをWindows Phone 8.1に戻し、その後「Windows Insider」アプリでFast ringを選択してから、ビルド10136のインストールという手順を踏む必要がある。本来はビルド10080からビルド10136へそのままアップデートするはずだが、「ビルド10136が抱える問題の1つとして、ビルド10080から正常にアップデートできない点があるため」と、OSG(Operating Systems Group) Data and FundamentalsチームのGabriel Aul氏は説明している。ビルド10136の大きな変更点はUX(ユーザーエクスペリエンス)。PINパッドの透明化やロック画面のスライド、フォントやアイコンなどにも改善を加えている。Aul氏は次のビルドでさらに向上させるとも述べている。さらに、5インチ以上のデバイスへWindows 10 Mobile Insider Preview ビルド10136をインストールした場合、スタートボタンを押したまま片手で操作できるようにUXを改善した。その他にもMMSメッセージの受信やロック画面のハングアップなど、多くの問題を修正。先のAul氏は「開発が順調に進めば、おそらく今年の後半にはリリースできるはずだ」として、さらなるフィードバックを求めている。
2015年06月19日